JP2015174000A - 汚泥脱水システム、および汚泥の脱水方法 - Google Patents

汚泥脱水システム、および汚泥の脱水方法 Download PDF

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【課題】凝集フロックのpH管理などをすることなく脱水機などでのスケールの発生を抑制することができる、汚泥脱水システム、および汚泥の脱水方法を提供すること。
【解決手段】有機性汚泥に高分子凝集剤を添加して混合し(第一凝集工程)、得られた凝集汚泥を、透水性を有する無端ベルト5で搬送しながら無機凝集剤を添加する(濃縮工程)。濃縮された凝集汚泥に高分子凝集剤をさらに添加して混合し(第二凝集工程)、その後、得られた凝集汚泥をスクリュープレス脱水機4で脱水する(脱水工程)。
【選択図】図1

Description

本発明は、下水汚泥などの有機性汚泥を脱水する技術に関する。
下水汚泥などの有機性汚泥を脱水する際には、高分子凝集剤や無機凝集剤を用いて汚泥を凝集処理した後、脱水機に入れて脱水している。ここで、高分子凝集剤、無機凝集剤などの凝集剤を用いた汚泥の脱水技術に関しては多くの文献が存在する(例えば、特許文献1〜7)。以下、特許文献1〜7のうちの特許文献1及び2に記載の技術について言及する。
特許文献1に記載の脱水技術では、有機性汚泥に高分子凝集剤を添加して汚泥を凝集させて凝集フロックを形成し、形成した凝集フロックを濃縮し、濃縮した後の凝集フロックに無機凝集剤を添加し、その後、無機凝集剤が添加された濃縮した凝集フロックを機械脱水している。無機凝集剤を添加した凝集フロックのpHあるいは脱水濾液のpHが3〜6になるように、濃縮した凝集フロックに無機凝集剤を添加することを特徴としている。
この構成により、極めて効率的にケーキ含水率を低減できると、特許文献1に記載されている。また、脱水機のろ過面や脱水分離液が通る配管などに付着するスケールを抑制できるという別の効果もあると、特許文献1に記載されている。
次に、特許文献2に記載の脱水技術では、汚泥に凝集剤を添加混合して凝集処理し、凝集汚泥を濃縮して濃縮汚泥と分離水とに分離し、その後、濃縮汚泥を管路を経て脱水機に送給して脱水している。凝集汚泥を濃縮するに当たって、汚泥濃度が1%以上3%以下となるように濃縮汚泥と分離水との分離割合を調節し、濃縮汚泥を管路を経て脱水機に送給する際に、無機凝集剤を管路に添加することを特徴としている。
この構成により、濃縮汚泥への無機凝集剤の配管注入を可能とし、配管に注入された無機凝集剤を、濃縮汚泥の移送中に配管内で効率的に攪拌混合して濃縮汚泥に対して有効に反応させることが可能となると、特許文献2に記載されている。
特開2012−45441号公報 特開2011−50845号公報 特許第4129479号公報 特許第4253353号公報 特開2009−90271号公報 特開2013−692号公報 特許第3622274号公報
下水処理場において、消化汚泥の脱水のために高分子凝集剤でフロックを形成し、ポリ硫酸第二鉄を脱水機内で添加し、スクリュープレス脱水機で脱水したところスクリュープレス脱水機内部のスクリーンにスケールが多く付着するという問題が発生し脱水を十分に行えなかった。調査した結果、このスケールは、未反応(反応不十分)のポリ硫酸第二鉄からの析出物であることがわかった。なお、スクリュープレス脱水機に投入される汚泥濃度を確認したところ、1.6%であった。ここで、特許文献2に記載の脱水方法は、1.6%を範囲に含む1%以上3%以下の汚泥濃度の汚泥を脱水機で脱水するというものである。すなわち、前記したこの処理場での問題発生の事実から、汚泥を脱水する前に汚泥濃度を1%以上3%以下に調整するという方法だけでは、濃縮汚泥に対して無機凝集剤を十分に反応させることができず、その結果、スケールの発生を十分に抑制することができないということになる。
一方、特許文献1に記載の脱水方法によると、脱水機のろ過面や脱水分離液が通る配管などに付着するスケールを抑制することができる、ということであるが、この脱水方法では、凝集フロックのpH管理または脱水濾液のpH管理が必須となり、この管理は手間である。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、凝集フロックのpH管理などをすることなく脱水機などでのスケールの発生を抑制することができる、汚泥脱水システム、および汚泥の脱水方法を提供することである。
本発明は、下水汚泥などの有機性汚泥を脱水する汚泥脱水システムに関する。この汚泥脱水システムは、有機性汚泥に高分子凝集剤を添加して混合する凝集混和槽と、前記凝集混和槽で得られた凝集汚泥を、透水性を有する無端ベルトで搬送しながら濃縮するベルト式濃縮機と、前記ベルト式濃縮機に配管で接続され、前記無端ベルトの上を搬送される凝集汚泥に無機凝集剤を添加する無機凝集剤注入手段と、前記ベルト式濃縮機で濃縮された凝集汚泥に高分子凝集剤をさらに添加して混合する濃縮汚泥槽と、前記濃縮汚泥槽で得られた凝集汚泥を脱水する脱水機と、を備える。
また、本発明は、下水汚泥などの有機性汚泥を脱水する汚泥の脱水方法に関する。この汚泥の脱水方法は、有機性汚泥に高分子凝集剤を添加して混合する第一凝集工程と、前記第一凝集工程で得られた凝集汚泥を、ベルト式濃縮機の透水性を有する無端ベルトで搬送しながら無機凝集剤を添加する濃縮工程と、前記濃縮工程で濃縮された凝集汚泥に高分子凝集剤をさらに添加して混合する第二凝集工程と、前記第二凝集工程で得られた凝集汚泥を脱水機で脱水する脱水工程と、を備える。
本発明によると、凝集フロックのpH管理などをすることなく脱水機などでのスケールの発生を抑制し脱水することができる。
本発明の一実施形態に係る汚泥脱水システムを示す図である。 ポリ硫酸第二鉄の添加方法の一例を示す斜視図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しつつ説明する。以下の説明では、本発明の一実施形態に係る汚泥脱水システム100の構成について説明する中で、汚泥の脱水方法における各工程についても説明する。
(汚泥脱水システムの構成)
図1に示すように、汚泥脱水システム100は、その処理工程の上流側から順に、凝集混和槽1、ベルト式濃縮機2、濃縮汚泥槽3、およびスクリュープレス脱水機4を備えている。なお、本実施形態の汚泥脱水システム100は、その処理対象の有機性汚泥(以下、「汚泥」と記載する)として下水処理で発生する消化汚泥を想定しているが、本発明の汚泥脱水システムおよび汚泥の脱水方法で処理対象とする汚泥は、下水処理で発生する消化汚泥に限られるものではない。下水、し尿、および有機性産業廃水などの処理過程で発生する様々な有機性汚泥を本発明の汚泥脱水システムおよび汚泥の脱水方法は処理対象とすることができる。
<凝集混和槽>
凝集混和槽1は、高分子凝集剤を汚泥に添加して混合するための槽である。すなわち、凝集混和槽1にて、高分子凝集剤を汚泥に添加して混合する(第一凝集工程)。凝集混和槽1には、汚泥が投入されるとともに高分子凝集剤が注入される。汚泥と高分子凝集剤とは攪拌機1aで攪拌混合される。
高分子凝集剤としては、カチオン性高分子凝集剤、両性高分子凝集剤などが挙げられる(後述する第二凝集工程で用いる高分子凝集剤についても同様)。
高分子凝集剤の添加は凝集混和槽1に供給される汚泥量(乾燥重量)に対して0.5〜1.5wt%となる条件で添加することが好ましく、図示しない流量計や含水率計による測定結果から凝集混和槽1に供給される汚泥の乾燥重量を求め、当該値を元に凝集混和槽1へ添加される高分子凝集剤の添加量が制御されることが好ましい。
<ベルト式濃縮機>
凝集混和槽1(第一凝集工程)で得られた凝集汚泥は、ベルト式濃縮機2に送られる。ベルト式濃縮機2は、一対のローラ12a,12b間に掛け渡された透水性を有する無端ベルト5を備える濃縮機である。凝集汚泥は、この無端ベルト5の汚泥搬送側のベルト上の上流部に供給される。ベルト式濃縮機2の無端ベルト5を含む主要部は、ケーシング6の中に収容されている。なお、無端ベルト5とは、ベルトの端部同士を繋ぎ合わせた(無端処理という)ベルトのことをいう。ベルト(無端ベルト)は、金属製のメッシュ状形態のろ布、ポリエステルなどの合成樹脂製のろ布などを利用できる。図中に示したように、無端ベルト5の汚泥搬送側のベルトは、下流側が上流側よりも少し高くなるように、水平面に対して少し傾斜させられている。
また、図2に示したように、ケーシング6内であって、且つ無端ベルト5の上方には、複数のVノッチ13a(三角ノッチ)を有するトラフ13(越流堰)が、無端ベルト5を横断するように配置されている。
<無機凝集剤注入手段>
ここで、ベルト式濃縮機2には配管11を介して無機凝集剤注入手段10が接続されている。無機凝集剤注入手段10は、無端ベルト5の上を搬送される凝集汚泥に無機凝集剤を添加するための装置であり、例えば、無機凝集剤を収容しておくタンクと、無機凝集剤を送るポンプとを具備してなる。無機凝集剤注入手段10からの無機凝集剤は、配管11を通ってトラフ13内に落下し、その後、Vノッチ13a部分から越流する(図2参照)。これにより、無端ベルト5の上の凝集汚泥に無機凝集剤が添加される。
なお、無端ベルト5の上方にトラフ13(越流堰)を配置するのではなく、無端ベルト5を横断するように配管11を延長し、その延長した配管部分に複数の孔をあけて、当該孔から無端ベルト5の上の凝集汚泥に無機凝集剤を添加するようにしてもよい。
ベルト式濃縮機2および無機凝集剤注入手段10を動作させて、凝集混和槽1(第一凝集工程)で得られた凝集汚泥を、透水性を有する無端ベルト5で搬送しながら当該凝集汚泥に無機凝集剤を添加する(濃縮工程)。無端ベルト5をその側方から見たとき、無機凝集剤の添加位置は、無端ベルト5の汚泥搬送側を走行しているベルト部の上流端から下流端までの間の少なくとも1つの位置である。
無機凝集剤としては、ポリ硫酸第二鉄、塩化第二鉄、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウムなどが挙げられる。
無機凝集剤の添加量は汚泥量(乾燥汚泥量)に対して15〜30wt%で添加することが好ましく、凝集混和槽1へ供給される汚泥の乾燥重量を元にベルト式濃縮機2へ添加される無機凝集剤の添加量が制御されることが好ましい。
ここで、無端ベルト5のうちの汚泥搬送側を走行しているベルト部を、凝集汚泥が供給される側である上流部(上段)、それに続く中流部(中段)、さらにそれに続く下流部(下段)と3つのエリア(領域)に分けて把握した場合、当該濃縮工程においては、無端ベルト5のうちの汚泥搬送側を走行しているベルト部の中流部から下流部までの間に無機凝集剤注入手段10により無機凝集剤を添加することが好ましい。
無端ベルト5のうちの汚泥搬送側を走行しているベルト部の中流部から下流部までの間に無機凝集剤を添加するとは、無端ベルト5のうちの汚泥搬送側を走行しているベルト部の中流部から下流部までの範囲中で選んだ所定の箇所(例えば、中流部のみとか、下流部のみとか、さらには中流部のうちの所定の箇所とか、下流部のうちの所定の箇所とか)に無機凝集剤を添加すること、無端ベルト5のうちの汚泥搬送側を走行しているベルト部の中流部から下流部までの範囲全体にわたって無機凝集剤を添加すること、の両方を含んでいる。
また、無端ベルト5のうちの汚泥搬送側を走行しているベルト部の下流部とは、当該ベルト部の下流端近辺(例えば、側方視において、ベルトがローラ12bに掛け渡された部分)を含む。
無機凝集剤の添加位置に関し、より好ましくは、無端ベルト5のうちの汚泥搬送側を走行しているベルト部の下流部に無機凝集剤を添加することである。さらに好ましくは、当該下流部のうちの下流端近辺(ベルト式濃縮機2の汚泥出口部)に無機凝集剤を添加することである。本実施形態では、図1に示したように、無機凝集剤注入手段10にて、無端ベルト5のうちの汚泥搬送側を走行しているベルト部の下流端近辺(ベルト式濃縮機2の汚泥出口部)に無機凝集剤を添加している。
また、図2に示したように、本実施形態では、無端ベルト5の走行方向A(汚泥搬送方向)に直交する方向(無端ベルト5の幅方向)全体にわたって、万遍なく凝集汚泥に無機凝集剤を添加している。
さらにベルト式濃縮機2において、ベルト上を移動する汚泥は混合撹拌することなくベルト上を移動させることが好ましい。言い換えれば、ベルト上を移動する汚泥に対して外力を加えないことで、ベルト上を層状の状態で汚泥を移動させることが好ましい。汚泥を混合撹拌すると添加した無機凝集剤が無端ベルト5に付着し、ベルト上でスケールとなるおそれや、ろ液側に無機凝集剤が抜ける可能性がある。ベルト上の汚泥を混合撹拌しないことによって、ベルト上の汚泥が保護層となり、無機凝集剤が無端ベルト5にスケールとして付着することや、ろ液側に無機凝集剤が抜けることを抑制することができる。なお、無機凝集剤の影響が無い範囲で汚泥を混合撹拌しても良い。
<濃縮汚泥槽>
無機凝集剤を添加しつつ濃縮された凝集汚泥は、濃縮汚泥槽3に入れられる。この濃縮汚泥槽3は、ベルト式濃縮機2で濃縮された凝集汚泥に高分子凝集剤をさらに添加して混合するための槽である。すなわち、濃縮汚泥槽3にて、ベルト式濃縮機2で濃縮された凝集汚泥に高分子凝集剤をさらに添加して混合する(第二凝集工程)。濃縮汚泥槽3には、凝集汚泥が投入されるとともに高分子凝集剤が注入される。凝集汚泥と高分子凝集剤とは攪拌機3aで攪拌混合される。なお、本実施形態では、ベルト式濃縮機2のケーシング6の中に濃縮汚泥槽3の一部を収容した形態としているが、ベルト式濃縮機2と濃縮汚泥槽3とを離して設置してもよい。
濃縮汚泥槽3で撹拌すると、凝集剤添加(凝集剤と汚泥の反応)によって発生するガスを凝集汚泥から抜くことができ、後段の脱水機において脱水効率が低下することを抑制することができる。特に脱水機としてスクリュープレス機4を利用し、圧入圧力制御する場合(スクリュープレス機へ供給する汚泥の供給量を圧力によって制御)、濃縮汚泥(凝集汚泥)中にガスが多量に混入すると、スクリュープレス機4に濃縮汚泥(凝集汚泥)を供給することが出来なくなるおそれがあるが、本実施形態においては濃縮汚泥槽3で発生したガスを撹拌によって濃縮汚泥中から除去することで脱水機への濃縮汚泥(凝集汚泥)の供給も安定して行うことが出来る。また、撹拌することによって凝集したフロックを細かくした上で再凝集させるため強固なフロックを形成し脱水機において脱水しやすいフロックを形成することが出来る。
濃縮汚泥槽3へ添加される高分子凝集剤の添加量は汚泥量(乾燥汚泥)に対して0.5〜1.5wt%となるように添加することが好ましく、凝集混和槽1へ供給される汚泥の乾燥汚泥量を元に高分子凝集剤の添加量が制御されることが好ましい。
<脱水機>
濃縮汚泥槽3(第二凝集工程)で得られた凝集汚泥は、スクリュープレス脱水機4へポンプ7にて圧送される。スクリュープレス脱水機4は、凝集汚泥を加圧脱水するモータ駆動のスクリューロータ8を備える脱水機である。スクリュープレス脱水機4のスクリューロータ8を含む主要部は、ケーシング9の中に収容されている。
スクリュープレス脱水機4を動作させて、濃縮汚泥槽3で高分子凝集剤と攪拌混合されることで得られた凝集汚泥を脱水する(脱水工程)。脱水汚泥は、ケーシング9の下流側下部に設けられた排出口9aから排出される。
なお、本実施形態では脱水機としてスクリュープレス脱水機4を用いているが、スクリュープレス脱水機4以外の脱水機を用いてもよい。スクリュープレス脱水機4以外の脱水機としては、回転加圧脱水機、遠心脱水機などが挙げられる。
(検証試験)
図1に示した汚泥脱水システム100を用いて、実際に消化汚泥を脱水した結果を以下に記載する。
<試験条件>
試験条件は下記の通りである。
試験汚泥:消化汚泥(汚泥濃度 1.6重量%DS(DSは、Dry Sludge(乾量基準)の略))
使用した高分子凝集剤:カチオン性高分子凝集剤
使用した無機凝集剤:ポリ硫酸第二鉄
凝集混和槽1における汚泥に対する高分子凝集剤の注入率:1.0〜1.2重量%DS
ベルト式濃縮機2のベルト中段に注入した汚泥に対する無機凝集剤の注入率:15〜30重量%DS
濃縮汚泥槽3における汚泥に対する高分子凝集剤の注入率:0.8〜1.1重量%DS
<試験結果>
濃縮汚泥槽3からスクリュープレス脱水機4に送られる凝集汚泥の汚泥濃度:4.0〜5.0重量%DS
脱水後の汚泥の含水率:79重量%(80重量%以下)
固形物回収率:96.2%
スクリュープレス脱水機4内部のスクリーンへのスケールの付着:ほぼ無し
(作用・効果)
汚泥脱水システム100による汚泥脱水の作用・効果について記載する。まず、凝集混和槽1にて、高分子凝集剤を汚泥に添加して混合する(第一凝集工程)ことにより、汚泥は凝集汚泥となる(凝集しフロックが形成される)。
その後、ベルト式濃縮機2にて、第一凝集工程で得られた凝集汚泥を、透水性を有する無端ベルト5で搬送しながら当該凝集汚泥に無機凝集剤を添加する(濃縮工程)。無端ベルト5の上で凝集汚泥は横に広がるので、無端ベルト5部分での無機凝集剤の添加により、フロックの疎水化および緻密化がより促進される。換言すれば、無機凝集剤と汚泥との反応が促進される。また、無機凝集剤は、上記したように凝集汚泥の濃縮工程で添加され、無機凝集剤が添加された凝集汚泥は、さらに高分子凝集剤が添加されて混合される濃縮汚泥槽3を経てスクリュープレス脱水機4にて脱水される。すなわち、ベルトのいずれかの部分で無機凝集剤を添加することで、無機凝集剤と凝集汚泥との反応を促進させることができるとともに反応時間を確保することができる。また、濃縮汚泥槽3に無機凝集剤を直接添加せずにその前段階で添加するため、無機凝集剤と凝集汚泥との反応時間を確保しつつ、濃縮汚泥槽3で無機凝集剤と高分子凝集剤とが反応することを抑制できる。
これらより、未反応(反応不十分)の無機凝集剤がスクリュープレス脱水機4に入ることが防止されるので、スクリュープレス脱水機4内でスケールが析出することを抑制できる。すなわち、汚泥脱水システム100によると、凝集フロックのpH管理などをすることなく脱水機などでのスケールの発生を抑制することができる。これにより、脱水機の性能(含水率、処理量など)を安定化させることができるとともに、脱水機の維持管理性が向上する。
また、凝集剤(高分子凝集剤や無機凝集剤)の添加量もシステム内に供給される汚泥の乾燥重量を元に添加すれば良いため、システムとしても簡易化可能である。
なお、本実施形態においては凝集混和槽1へ供給される乾燥汚泥量を流量及び含水率を測定することによって求めているがこれらの測定は毎回実施する必要はない。すなわち汚泥の供給量が一定で性状が安定している場合は実測せずに計算値から求められる乾燥重量を元に添加量を制御しても良い。
その後、濃縮汚泥槽3にて、ベルト式濃縮機2からの凝集汚泥に高分子凝集剤をさらに添加して混合する(第二凝集工程)ことにより、フロックは、さらに成長するとともに増強する。大きく且つ壊れにくい濃いフロックからなる凝集汚泥を機械脱水することで、脱水汚泥の含水率を脱水効率良く低減することができる。
前記したように、本発明では、その濃縮工程において、無端ベルト5のうちの汚泥搬送側を走行しているベルト部の中流部から下流部までの間に無機凝集剤を添加することが好ましい。ベルト部の中流部以降の部分は、攪拌されていた凝集汚泥が十分に沈静した状態となる部分であり、この部分で無機凝集剤を添加したほうが、フロックの疎水化および緻密化がより促進されるからである。
無機凝集剤の添加位置に関し、より好ましくは、無端ベルト5のうちの汚泥搬送側を走行しているベルト部の下流部に無機凝集剤を添加することである。さらに好ましくは、当該下流部のうちの下流端近辺(ベルト式濃縮機2の汚泥出口部)に無機凝集剤を添加することである。これらの構成によると、添加した無機凝集剤が無端ベルト5に付着し、ベルト上でスケールとなること(ベルトが目詰まりすること)を抑制することができる。
また本実施形態では、図2に示したように、無端ベルト5の走行方向A(汚泥搬送方向)に直交する方向(無端ベルト5の幅方向)全体にわたって、万遍なく凝集汚泥に無機凝集剤を添加している。この構成によると、無機凝集剤と汚泥との接触効率を高めることができる。
1:凝集混和槽
2:ベルト式濃縮機
3:濃縮汚泥槽
4:スクリュープレス脱水機
5:無端ベルト
10:無機凝集剤注入手段
11:配管
100:汚泥脱水システム

Claims (9)

  1. 有機性汚泥に高分子凝集剤を添加して混合する凝集混和槽と、
    前記凝集混和槽で得られた凝集汚泥を、透水性を有する無端ベルトで搬送しながら濃縮するベルト式濃縮機と、
    前記ベルト式濃縮機に配管で接続され、前記無端ベルトの上を搬送される凝集汚泥に無機凝集剤を添加する無機凝集剤注入手段と、
    前記ベルト式濃縮機で濃縮された凝集汚泥に高分子凝集剤をさらに添加して混合する濃縮汚泥槽と、
    前記濃縮汚泥槽で得られた凝集汚泥を脱水する脱水機と、
    を備える、汚泥脱水システム。
  2. 請求項1に記載の汚泥脱水システムにおいて、
    前記無機凝集剤注入手段にて、前記無端ベルトの汚泥搬送側を走行しているベルト部の中流部から下流部までの間に無機凝集剤を添加することを特徴とする、汚泥脱水システム。
  3. 請求項2に記載の汚泥脱水システムにおいて、
    前記無機凝集剤注入手段にて、前記無端ベルトの汚泥搬送側を走行しているベルト部の下流部に無機凝集剤を添加することを特徴とする、汚泥脱水システム。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の汚泥脱水システムにおいて、
    前記無機凝集剤がポリ硫酸第二鉄であることを特徴とする、汚泥脱水システム。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の汚泥脱水システムにおいて、
    前記脱水機がスクリュープレス脱水機であることを特徴とする、汚泥脱水システム。
  6. 有機性汚泥に高分子凝集剤を添加して混合する第一凝集工程と、
    前記第一凝集工程で得られた凝集汚泥を、ベルト式濃縮機の透水性を有する無端ベルトで搬送しながら無機凝集剤を添加する濃縮工程と、
    前記濃縮工程で濃縮された凝集汚泥に高分子凝集剤をさらに添加して混合する第二凝集工程と、
    前記第二凝集工程で得られた凝集汚泥を脱水機で脱水する脱水工程と、
    を備える、汚泥の脱水方法。
  7. 請求項6に記載の汚泥の脱水方法において、
    前記濃縮工程において、前記無端ベルトの汚泥搬送側を走行しているベルト部の中流部から下流部までの間に無機凝集剤を添加することを特徴とする、汚泥の脱水方法。
  8. 請求項7に記載の汚泥の脱水方法において、
    前記濃縮工程において、前記無端ベルトの汚泥搬送側を走行しているベルト部の下流部に無機凝集剤を添加することを特徴とする、汚泥の脱水方法。
  9. 請求項6〜8のいずれかに記載の汚泥の脱水方法において、
    前記無機凝集剤がポリ硫酸第二鉄であることを特徴とする、汚泥の脱水方法。
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