JP2020183189A - センターピラー製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量かつ側突荷重に対して強い構造を得ることが可能なセンターピラー製造方法を提供する。【解決手段】センターピラー製造方法は、主鋼板における山部予定部及び一対の連結壁部予定部と副鋼板とを積層し、主鋼板と副鋼板とを仮止めする第一ステップと、主鋼板及び副鋼板を加熱プレスすることによって、スチフナ80を形成する第二ステップと、センターピラーの外壁部71を有するセンターピラーアウタ70と、スチフナ80と、を接合する第三ステップと、センターピラーの内壁部61を有するセンターピラーインナ60と、スチフナ80が接合されたセンターピラーアウタ70と、を接合する第四ステップと、を含む。【選択図】図14

Description

本発明は、車両におけるセンターピラー製造方法に関する。
車両のセンターピラーは、ベルトラインよりも上方では視界確保のため断面が細く設計されている。特許文献1には、ベルトラインよりも上方においてセンターピラーをスチフナで補強する構造が記載されている。スチフナは、ベルトラインよりも上方において平面視で略W字形状を呈することによって、その山部及び谷部をセンターピラーの内壁部及び外壁部に対峙させている。また、スチフナは、車幅方向外端部に焼き入れが行われており、曲げの圧縮側の硬度を高め、曲げ変形を抑制する。かかる構造では、山部と谷部とを繋ぐ脚部には焼き入れが行われていないため、側突荷重に対しては突っ張ることなく変形してしまう。なお、焼き入れとは、鉄鋼材料(特に、鋼)を金属組織がオーステナイト組織になるまで加熱した後にプレス加工し、急冷してマルテンサイト組織を得る熱処理であり、熱間プレスとも呼ばれる。
また、特許文献2には、矩形断面を呈する車体フレームにおいて、コ字状断面を呈する主鋼板の内面全体を副鋼板で補強する構造が記載されている。
特開2004−314845号公報 特開2014−200840号公報
特許文献1に記載の構造において、スチフナを略W字形状とすることによって曲げ強度を向上することができるが、さらに一層の強度及び剛性の向上が望まれている。
特許文献2に記載の構造において、補強効果を増大するためには、主鋼板の3面の幅寸法を大きくする(それに伴い、副鋼板の幅寸法も大きくする)か、副鋼板の板厚を大きくする必要がある。しかし、主鋼板の幅寸法を大きくすることは、車両のセンターピラーの前後幅が大きくなることに繋がり、視界が悪化するため好ましくない。また、副鋼板の板厚を大きくすると、重量が増大して燃費が悪化してしまう。
本発明は、前記した事項に鑑みて創案されたものであり、軽量かつ側突荷重に対して強い構造を得ることが可能なセンターピラー製造方法を提供する。
前記した課題を解決するため、本発明のセンターピラー製造方法は、山部と、前記山部の両脇に設けられる一対の谷部と、から構成される略W字状断面を有するスチフナを備える車両のセンターピラーを製造するセンターピラー製造方法であって、主鋼板と、当該主鋼板の前記山部を超え前記谷部の底面までよりも短い長さの副鋼板とを積層し、前記主鋼板と前記副鋼板とを仮止めする第一ステップと、前記主鋼板を略W字形状に、及び、前記副鋼板を略コ字状にプレス成形しかつ焼き入れすることによって、前記スチフナを形成する第二ステップと、前記センターピラーの車幅方向外壁部を有するピラーアウタのフランジ部と、前記スチフナのフランジ部と、を接合する第三ステップと、前記センターピラーの車幅方向内壁部を有するピラーインナと、前記スチフナが接合された前記ピラーアウタと、を前記ピラーインナのフランジ部と前記ピラーアウタのフランジ部とで前記スチフナのフランジ部を挟持するように接合する第四ステップと、を含むことを特徴とする。
センターピラー製造方法は、ブランク材(主鋼板及び副鋼板の仮止め体)を搬送又は型にセットする際、プレス工程等に、主鋼板及び副鋼板のズレを防止することができる。また、センターピラー製造方法は、副鋼板が主鋼板の山部及び一対の脚部を補強するコ字状の補強部材となるので、主鋼板と副鋼板とが重なる厚板部分で脚部を形成することができ、側突荷重に対する脚部の突っ張り効果を向上し、脚部の潰れ変形を抑制することができる。さらに、センターピラーの製造方法は、主鋼板を略W字に、及び、副鋼板を略コ字にプレス成形するので、副鋼板は、側突荷重に対する寄与率が低い谷部までは延長しないので小型化し、軽量化を実現することができるとともに、谷部では主鋼板1枚となるので、W字形状という複雑な形状を加熱プレス成形によって実現することができる。
本発明の実施形態に係る車体側部構造を模式的に示す図であり、車内の後側から見た斜視図である。 図1の谷部に対応するII−II線断面図である。 本発明の実施形態に係る車体側部構造を模式的に示す図であり、センターピラーインナ及びセンターピラーアウタを取り外した状態を車外の後側から見た斜視図である。 図3のIV部拡大図である。 図2のV−V線断面図である。 図2のVI−VI線断面図である。 図2のVII−VII線断面図である。 図2のVIII−VIII線断面図である。 図2のIX−IX線断面図である。 図2のX−X線断面図である。 本発明の実施形態に係るセンターピラーの製造方法における第一ステップを説明するための模式図である。 本発明の実施形態に係るセンターピラーの製造方法における第二ステップを説明するための模式図である。 本発明の実施形態に係るセンターピラーの製造方法における第三ステップを説明するための模式図である。 本発明の実施形態に係るセンターピラーの製造方法における第四ステップを説明するための模式図である。 主鋼板の歩留まり率を説明するための模式図である。
以下、本発明の実施形態について、本発明の車体側部構造を車両(例えば、自動車)における左側のセンターピラー周りの構造に適用した場合を例にとり、適宜図面を参照しながら説明する。同一の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。上下、前後、左右(車幅方向)といった方向を示す用語は、車両の乗員(運転者)を基準とする。
<車体側部構造>
図1及び図2に示すように、本発明の実施形態に係る車体側部構造1は、サイドシル2と、フロアパネル3と、クロスメンバ4と、ルーフサイドレール5と、ルーフパネル6と、ルーフアーチ7と、センターピラー8と、シート取付ブラケット9と、ルーフアーチ接続ブラケット10と、を備える。
<サイドシル>
サイドシル2は、車両の下端部かつ車幅方向端部において、前後方向に延びる金属製の骨格部材である。サイドシル2は、正面視で略矩形状の閉断面を呈する。サイドシル2は、当該サイドシル2の車幅方向内部を構成するサイドシルインナ20と、当該サイドシル2の車幅方向外部を構成するサイドシルアウタ30と、を組み合わせることによって形成されている。
≪サイドシルインナ≫
サイドシルインナ20は、前後方向及び上下方向に延在する内壁部(車幅方向内壁部)21と、内壁部21の下端部から車幅方向外方に延設される下壁部22と、内壁部21の上端部から車幅方向外方に延設される上壁部23と、を一体に備える。また、サイドシルインナ20は、下壁部22の車幅方向外端部から下方に延設されるフランジ部24と、上壁部23の車幅方向外端部から上方に延設されるフランジ部25と、を一体に備える。
≪サイドシルアウタ≫
サイドシルアウタ30は、前後方向及び上下方向に延在する外壁部(車幅方向外壁部)31と、外壁部31の下端部から車幅方向内方に延設される下壁部32と、外壁部31の上端部から車幅方向内方に延設される上壁部33と、を一体に備える。また、サイドシルアウタ30は、下壁部32の車幅方向内端部から下方に延設されるフランジ部34と、上壁部33の車幅方向内端部から上方に延設されるフランジ部35と、を一体に備える。
フランジ部24及びフランジ部34は、溶接等によって互いに接合されている。フランジ部25及びフランジ部35は、溶接等によって互いに接合されている。なお、サイドシル2は、後記するセンターピラー8と同様に、サイドシルインナ20及びサイドシルアウタ30の間に介設される補強部材としてのスチフナを備える構成であってもよい。
<フロアパネル>
フロアパネル3は、左右一対のサイドシル2,2間に架設されており、車両の床面を構成する部材である。フロアパネル3の車幅方向端部は、サイドシルインナ20における内壁部21の車幅方向内面に対して溶接等によって接合されている。
<クロスメンバ>
クロスメンバ4は、左右一対のサイドシル2,2間に架設される金属製の骨格部材である。クロスメンバ4は、単体では側面視で下側に開口を有する略コ字断面形状を呈し、フロアパネル3と協働して側面視で略矩形状の閉断面を呈する。
クロスメンバ4は、前後方向かつ車幅方向に延在する上壁部と、上壁部の前端部から下方に延設される前壁部と、上壁部の後端部から下方に延設される後壁部と、を一体に備える。また、クロスメンバ4は、前壁部の下端部から前方に延設されるフランジ部と、後壁部の下端部から後方に延設されるフランジ部と、を一体に備える。
クロスメンバ4の前後一対のフランジ部は、フロアパネル3の上面に溶接等によって接合されている。クロスメンバ4の車幅方向端部は、サイドシルインナ20における内壁部21の車幅方向内面に溶接等によって接合されている。
<ルーフサイドレール>
ルーフサイドレール5は、車両の上方かつ側方において、車両の前後方向に延びる金属製の骨格部材である。ルーフサイドレール5は、正面視で略矩形状の閉断面を呈する。ルーフサイドレール5は、当該ルーフサイドレール5の車幅方向内部を構成するルーフサイドレールインナ40と、当該ルーフサイドレール5の車幅方向外部を構成するルーフサイドレールアウタ50と、を組み合わせることによって形成されている。
≪ルーフサイドレールインナ≫
ルーフサイドレールインナ40は、前後方向及び上下方向に延在する内壁部(車幅方向内壁部)41と、内壁部41の下端部から車幅方向外方に延設される下壁部42と、を一体に備える。また、ルーフサイドレールインナ40は、下壁部42の車幅方向外端部から下方に延設されるフランジ部44と、内壁部41の上端部から車幅方向内方に延設されるフランジ部45と、を一体に備える。フランジ部45の一部は、後記するルーフサイドレールアウタ50のフランジ部55よりも下方に延出するように形成されている。
≪ルーフサイドレールアウタ≫
ルーフサイドレールアウタ50は、前後方向及び上下方向に延在する外壁部(車幅方向外壁部)51と、外壁部51の下端部から車幅方向内方に延設される下壁部52と、外壁部51の上端部から車幅方向内方に延設される上壁部53と、を一体に備える。また、ルーフサイドレールアウタ50は、下壁部52の車幅方向内端部から下方に延設されるフランジ部54と、上壁部53の車幅方向内端部から車幅方向内方に延設されるフランジ部55と、を一体に備える。
フランジ部44及びフランジ部54は、溶接等によって互いに接合されている。フランジ部45及びフランジ部55は、溶接等によって互いに接合されている。なお、ルーフサイドレール5は、後記するセンターピラー8と同様に、ルーフサイドレールインナ50及びルーフサイドレール60の間に介設される補強部材としてのスチフナを備える構成であってもよい。
<ルーフパネル>
ルーフパネル6は、左右一対のルーフサイドレール5,5間に架設されており、車両の天井面を構成する金属製の板状部材である。ルーフパネル6は、車両の外表面(スキン)を構成する。
<ルーフアーチ>
ルーフアーチ7は、左右一対のルーフサイドレール5、5間に架設される金属製の骨格部材である。ルーフアーチ7は、単体では側面視で上側に開口を有する略コ字断面形状を呈し、ルーフパネル6と協働して側面視で略矩形状の閉断面を呈する。ルーフアーチ7は、前後方向かつ車幅方向に延在する下壁部と、下壁部の前端部から上方に延設される前壁部と、下壁部の後端部から上方に延設される後壁部と、を一体に備える。また、ルーフアーチ7は、前壁部の上端部から前方に延設されるフランジ部と、後壁部の上端部から後方に延設されるフランジ部と、を一体に備える。
ルーフアーチ7の前後一対のフランジ部は、ルーフパネル6の上面にマスチックシーラ等によって接合されている。
<センターピラー>
センターピラー8は、上下方向に延びてサイドシル2及びルーフサイドレール5間に架設される金属製の骨格部材である。センターピラー8(後記するセンターピラーインナ60及びセンターピラーアウタ70の組立体)は、平面視で略矩形状の閉断面を呈する。センターピラー8の前後方向幅は、ベルトラインBLよりも上方(以下、ベルトライン上部という)では、視界確保のため比較的小さく設定されており、ベルトラインBLよりも下方(以下、ベルトライン下部という)では、ドア取付のため比較的大きく設定されている。センターピラー8は、当該センターピラー8の車幅方向内部を構成するセンターピラーインナ60と、当該センターピラー8の車幅方向外部を構成するセンターピラーアウタ70と、補強のために内部に配置されるスチフナ80と、を組み合わせることによって形成されている。
≪センターピラーインナ≫
センターピラーインナ60は、前後方向かつ上下方向に延在する内壁部(車幅方向内壁部)61と、内壁部61の前端部から車幅方向外方に延設される前壁部62と、内壁部61の後端部から車幅方向外方に延設される後壁部63と、を一体に備える。また、センターピラーインナ60は、前壁部62の車幅方向外端部から前方に延設されるフランジ部64と、後壁部53の車幅方向外端部から後方に延設されるフランジ部65と、を一体に備える。
内壁部61は、前後方向中間部の連結部61aと、連結部61aの前端部から車幅方向内方に窪ませる谷部(溝部)を形成する側壁61bと、連結部61aの後端部から車幅方向内方に窪ませる谷部(溝部)を形成する側壁61cと、を一体に備える。また、内壁部61は、側壁61bの車幅方向内端部から前方に延設される谷壁部61dと、側壁61cの車幅方向内端部から後方に延設される谷壁部61eと、を一体に備える。すなわち、前後一対の谷壁部61d,61eは、連結部61aに対して、車幅方向内方に窪んでいる。谷壁部61dの前端部は、前壁部62と繋がっており、谷壁部61eの後端部は、後壁部63と繋がっている。
内壁部61には、上下方向に配列された複数の孔部60aが形成されている。かかる孔部60aは、センターピラーインナ60の軽量化を目的としている。内壁部61の下端部には、孔部60aよりも大きい孔部60bが形成されている。かかる孔部60bは、センターピラー6の内部空間にシートベルト用のリトラクタを収容するためのものである。
内壁部61の上端部において、前後一対の谷壁部61d,61eの間で外方に張り出すように連結部61aと前後一対の側壁61b,61cとによって構成される溝部は、車両上部にいくほど谷壁部61d,61eに向かうとともに側壁61b,61cが無くなることによって収束しており、連結部61aは、前後一対の谷壁部61d,62eと繋がっている。
センターピラーインナ60の内壁部61は、正面視で車幅方向外方に凸となる湾曲(曲線)形状を呈する。詳細には、センターピラーインナ60の内壁部61は、当該内壁部61の上端部から後記するベルトラインBLに向かうにつれて、車幅方向外方に張り出しており、ベルトラインBLよりも下においては、鉛直方向に延びている。これは、車室空間を広く確保するためである。
≪センターピラーアウタ≫
センターピラーアウタ70は、前後方向かつ上下方向に延在する外壁部(車幅方向外壁部)71と、外壁部71の前端部から車幅方向内方に延設される前壁部72と、外壁部71の後端部から車幅方向内方に延設される後壁部73と、を一体に備える。
また、センターピラーアウタ70は、前壁部72の車幅方向内端部から前方に延設されるフランジ部74と、後壁部73の車幅方向内端部から後方に延設されるフランジ部75と、を一体に備える。
≪スチフナ≫
スチフナ80は、センターピラーインナ60及びセンターピラーアウタ70の間に介設される金属製の補強部材である。図3に示すように、スチフナ80は、前後方向かつ上下方向に延在する壁部81と、壁部81の前端部から延設される前壁部82と、壁部81の後端部から延設される後壁部83と、を一体に備える。また、スチフナ80は、前壁部82の先端部から前方に延設されるフランジ部84と、後壁部83の先端部から後方に延設されるフランジ部85と、を一体に備える。
フランジ部64、フランジ部74及びフランジ部84は、少なくとも2部品以上が溶接等によって接合される接合部を有する。かかる接合部は、フランジ部64,74,84に沿って上下方向に並ぶ複数個所に設けられている。フランジ部65、フランジ部75及びフランジ部85は、少なくとも2部品以上が溶接等によって接合される接合部を有する。かかる接合部は、フランジ部65,75,85に沿って上下方向に並ぶ複数個所に設けられている。
センターピラーインナ60の内壁部61の下端部は、フランジ部25及びフランジ部35によって挟持されている。センターピラーアウタ70における外壁部71の下端部及びスチフナ80における壁部81の下端部は、サイドシルアウタ30における外壁部31の車幅方向外面に対して溶接等によって接合されている。スチフナ80における前壁部82及び後壁部83の下端部は、サイドシルアウタ30における上壁部33の上面に対して溶接等によって接合されている。スチフナ80におけるフランジ部84,85の下端部は、サイドシルアウタ30におけるフランジ部35の車幅方向外面に対して溶接等によって接合されている。センターピラーアウタ70における外壁部71の上端部は、ルーフサイドレール5と一体成形されることによって当該ルーフサイドレール5と繋がっている。かかるルーフサイドレール5は、車幅方向外方及び上方から覆うように屈曲形成されており、ルーフパネル6に対して溶接等によって接合されている。
≪スチフナの上端部≫
図4に示すように、スチフナ80の上端部は、前後方向かつ上下方向に延在する壁部81のうち、後記する谷部81d,81eを有していない。すなわち、スチフナ80の上端部において、谷部81dは、連結壁部81b及び前壁部82とともに構成する溝部が車両の上部にいくほど連結壁部81b及び前壁部82がフランジ部84に向かって無くなることによって収束しており、谷部81dは、フランジ部84と面一となっている。また、スチフナ80の上端部において、谷部81eは、連結壁部81c及び前壁部83とともに構成する溝部が車両の上部にいくほど連結壁部81c及び前壁部83がフランジ部85に向かって無くなることによって収束しており、谷部81eは、フランジ部85と面一となっている。
スチフナ80の上端部の上部80aは、ルーフサイドレールアウタ50における外壁部51の車幅方向外面に対して溶接等によって接合されている。スチフナ80の上端部の下部80bは、ルーフサイドレールインナ40におけるフランジ部44の車幅方向外面、及び、ルーフサイドレールアウタ50におけるフランジ部54の車幅方向外面に対して溶接等によって接合されている。
このように、スチフナ80は、当該スチフナ80の上端部がルーフサイドレール5に対して車幅方向外側から結合されているので、センターピラー8に側突荷重が入力された場合において、側突荷重がスチフナ80からルーフサイドレール5の順番に圧縮方向に伝達されるため、スチフナ80とルーフサイドレール5との溶接等による接合が剥がれにくくなっている。
≪スチフナの形状(ベルトラインよりも上方)≫
図5から図8に示すように、スチフナ80は、当該スチフナ80のベルトライン上部(ベルトラインBLよりも上方。スチフナ80においてベルトライン上部となる部位をスチフナ上部80Uともいう)では、平面視で略W字形状を呈する。
壁部81は、前後方向中間部の山壁部(山部)81aと、山壁部81aの前端部から車幅方向内方に延設される連結壁部(脚部)81bと、山壁部81aの後端部から車幅方向内方に延設される連結壁部(脚部)81cと、を一体に備える。また、壁部81は、連結壁部81bの車幅方向内端部から前方に延設される谷部81dと、連結壁部81cの車幅方向内端部から後方に延設される谷部81eと、を一体に備える。すなわち、山壁部81aは、前後一対の谷部81d,81eに対して、車幅方向外方に張り出しており、前後一対の谷部81d,81eは、山壁部81aに対して、車幅方向内方に窪んでいる。
谷部81dの前端部は、前壁部82と繋がっており、谷部81eの後端部は、後壁部83と繋がっている。
山壁部81aは、センターピラーアウタ70における外壁部71の車幅方向内面に対峙する(好ましくは、当接する)。
前後一対の谷部81d,81eは、少なくともスチフナ80のベルトライン上部(ベルトラインBLよりも上方)と上端部(近傍)との間に形成され、スチフナ80のベルトラインBL及び上端部において、山壁部81a側に収束している(上端部における図5参照)。前後一対の谷部81d,81eは、スチフナ80のベルトラインBL及び上端部の間の高さにおいて、最も深い最深部A1を構成する(図7参照)。また、前後一対の谷部81d,81eは、最深部A1からスチフナ80のベルトラインBL及び上端部にいくほど、車幅方向の窪みが徐々に浅くなる徐変部A2,A3を構成する(図6及び図8参照)。
図7に示すように、前後一対の谷部81d,81eは、最深部A1において、センターピラーインナ60の内壁部61に対して、接着剤(接着層)Gによって接着・結合されている。
谷部81d,81e及び谷壁部61d,61eが互いに密着すると、密着部から余分な接着剤Gが押し出されて周辺の空隙に移動するため、接着剤Gは、谷部81d,81e及び谷壁部61d,61eの前端部及び後端部が交差する折り曲げ部(曲げ稜線部)を越えて、連結壁部81bと側壁61b、前壁部82と前壁部62、連結壁部81cと側壁61c、後壁部83と後壁部62、を互いに接着する(図7参照)。
接着剤Gは、構造用接着剤であり、高靭性タイプ又は高粘度タイプであることが望ましい。高靭性タイプである場合には、接着剤Gは、車体の捻じれ等による接着剤の割れを好適に防止し、接着の耐久性を向上することができる。高粘度タイプである場合には、接着剤Gは、谷部81d,81eのように張り出した部位に塗布される場合でも、当該接着剤Gの垂れを防止することができる。
≪スチフナの形状(ベルトラインよりも下方)≫
図9及び図10に示すように、スチフナ80は、ベルトライン下部(ベルトラインBLよりも下方。スチフナ80においてベルトライン下部となる部位をスチフナ下部80Lともいう)では、平面視で略ハット形状を呈する。すなわち、連結壁部81b,81cが、互いに離間するとともに、谷部81d,81eが、車幅方向の窪みが徐々に浅くなり、連結壁部81b,81cだった部位が、壁部81(山壁部81a)とフランジ部84,85とを繋ぐ前壁部82及び後壁部83を構成する。
図9に示すように、スチフナ80の内壁部(車幅方向内壁部)81及び後壁部83には、車載部品(ナット)12が設けられており、センターピラーアウタ70の外壁部71及び後壁部73には、車載部品(例えば、ドアヒンジ用のブラケット等)11が結合(例えば、ボルト締結による固定)されている。
連結壁部81b,81cの板厚は、山壁部81a及び谷部81d,81eの少なくとも一方の板厚よりも大きいことが望ましい。
本実施形態では、連結壁部81b,81cの板厚は、谷部81d,81e板厚よりも大きい。
<シート取付ブラケット>
図1及び図2に示すように、シート取付ブラケット9は、車室内のシートが取り付けられるブラケットであって、正面視でクロスメンバ4の車幅方向端部及びサイドシルインナ20によって構成される隅部を補強する金属製の骨格部材である。
シート取付ブラケット9は、側面視で下側に開口を有する略コ字断面形状を呈し、かつ、平面視で車幅方向外側に開口を有する略コ字断面形状を呈する。シート取付ブラケット9の下端部は、クロスメンバ4に対して溶接等によって接合されており、シート取付ブラケット9の車幅方向外端部は、サイドシルインナ20に対して溶接等によって接合されている。
<ルーフアーチ接続ブラケット>
ルーフアーチ接続ブラケット10は、センターピラーインナ60をルーフアーチ7に接続するブラケットであって、正面視でルーフアーチ7の車幅方向端部及びセンターピラーインナ60によって構成される隅部を補強する金属製の骨格部材である。ルーフアーチ接続ブラケット10は、側面視で上側に開口を有する略コ字断面形状を呈し、かつ、平面視で車幅方向外側に開口を有する略コ字断面形状を呈する。ルーフアーチ接続ブラケット10の上端部は、ルーフアーチ7に溶接等によって接合されており、ブラケット10の車幅方向外端部は、センターピラーインナ60の上端部に溶接等によって接合されている。
<センターピラーの製造方法>
続いて、本発明の実施形態に係るセンターピラー8の製造方法について説明する。かかるセンターピラー8の製造方法において、センターピラーインナ60は、サイドシル2に組み付けられて、車両の内骨格部材の組立体を構成している。車両の外表面を構成するセンターピラーアウタ70及びルーフパネル6は、かかる内骨格部材の組立体に対して組み付けられる。
<第一ステップ>
図11に示すように、作業者(又は、作業ロボット等、以下同様)は、主鋼板110と副鋼板120とを積層し、積層された主鋼板110と副鋼板120とを仮止めする(第一ステップ)。
≪主鋼板≫
主鋼板110は、スチフナ80の本体部分を形成するための部材である。主鋼板110は、特にセンターピラー8のベルトラインBLと上端部との間において、山部81aとなる予定の山部予定部101と、連結壁部81b,81cとなる予定の連結壁部予定部112,112と、谷部81d,81eとなる予定の谷部予定部113,113と、を一体に備える。また、主鋼板110は、前壁部82及び後壁部83となる予定の前後壁部予定部114,114と、フランジ部84,85となる予定のフランジ部予定部115,115と、を一体に備える。
≪副鋼板≫
副鋼板120は、スチフナ80を補強するための部材である。副鋼板120は、特にセンターピラー8のベルトラインBLと上端部との間において、山部予定部111及び連結壁部予定部112,112に積層される。本実施形態において、副鋼板120の両端部は、連結壁部予定部112と谷部予定部113との間の曲げ予定部110aよりも内方(山部予定部111側)に配置される。すなわち、副鋼板120は、主鋼板110の山部を超え谷部の底面までよりも短い長さを呈する。
なお、図示は省略するが、副鋼板120は、センターピラー8のベルトラインBLよりも下方において、山部予定部111及び前後壁部予定部114,114に積層される。
副鋼板120は、主鋼板110の山部予定部81aに対してスポット溶接等によって仮止めされる(図11の仮止め部位X1参照)。なお、副鋼板120は、主鋼板110の一対の連結壁部予定部112,112に対してスポット溶接等によって仮止めされる構成であってもよい。仮止めの手法は、スポット溶接に限定されず、接着、クランプ等であってもよい。
<第二ステップ>
続いて、図12に示すように、作業者は、積層されて仮止めされた主鋼板110及び副鋼板120を加熱プレスする(プレス成形しかつ焼き入れする)ことによって、主鋼板110及び副鋼板120を一体成形して、スチフナ80を形成する(第二ステップ)。山壁部81aは、スチフナ80の下端部と上端部との間にわたって形成される(図5〜図10参照)。一対の谷部81d,81eは、センターピラー8のベルトラインBLとスチフナ80の上端部との間にわたって形成される(図5〜図8参照)。また、一対の谷部81d,81eは、スチフナ80の上端部においてフランジ部84に向かって連結壁部81b,81cと前壁部82及び後壁部83とが無くなることによって収束しており、スチフナ80の上端部は、ルーフサイドレール5に対して接合しやすい形状を呈する。
<第三ステップ>
続いて、図13に示すように、作業者は、センターピラーアウタ70とスチフナ80とを接合する(第三ステップ)。ここで、センターピラーアウタ70のフランジ部74とスチフナ80のフランジ部84とが溶接等によって接合され、センターピラーアウタ70のフランジ部75とスチフナ80のフランジ部85とが溶接等によって接合される。
また、第三ステップの実行に伴い、センターピラー8のベルトラインBLよりも下方において、スチフナ80の前壁部82は、センターピラーアウタ70の前壁部72と対峙し、スチフナ80の後壁部83は、センターピラーアウタ70の後壁部73と対峙する。
<第四ステップ>
続いて、図14に示すように、作業者は、センターピラーアウタ70及びスチフナ80の組立体とピラーインナ60とを接合する(第四ステップ)。ここで、センターピラーインナ60のフランジ部64と前記組立体のフランジ部74,84とが溶接等によって接合され、センターピラーインナ60のフランジ部65と前記組立体のフランジ部75,85とが溶接等によって接合される。また、最深部A1(図2参照)において、センターピラーインナ60の谷壁部61dとスチフナ80の谷部81dとが接着剤Gによって結合され、センターピラーインナ60の谷壁部61eとスチフナ80の谷部81eとが接着剤Gによって結合される。結合前の段階において、接着剤Gは、センターピラーインナ60の谷壁部61d,61eに塗布されていてもよく、スチフナ80の谷部81d,81eに塗布されていてもよい。ここで、谷部81d,81e及び谷壁部61d,61eが互いに密着すると、密着部から余分な接着材Gが押し出されて徐変部A2,A3へ逃げるため、谷部81d,81eにおける接着剤Gの接着厚み及び接着面積は、一定に確保される。
また、第四ステップの実行に伴い、センターピラー8のベルトラインBLよりも下方において、スチフナ80の壁部81(前壁部81a)は、センターピラーアウタ70の外壁部71と対峙する(好ましくは、当接する)。
<第五ステップ>
第二ステップと第三ステップとの間、又は、第三ステップと第四ステップとの間において、作業者は、特にセンターピラー8のベルトラインBLよりも下方で、副鋼板120に車載部品12(図9及び図10参照)を取り付ける構成であってもよい(第五ステップ)。例えば、副鋼板120に車載部品12(ボルト、ナット等)を取り付け、図示しないセンターピラー8の後側のサイドドア(リアドア)のヒンジを、副鋼板120に対応する部位の後壁部73に取り付けてもよい(図9参照)。また、センターピラー8の後側のサイドドア(リアドア)の車載部品12(ラッチ)を、壁部81(山壁部81a)に対応する部位の副鋼板120に取り付けてもよい(図10参照)。また、図示は省略するが、車載部品11として、センターピラー8の前側のサイドドア(フロントドア)のヒンジを、副鋼板120に対応する部位の前壁部72に取り付けてもよい。車載部品12は、ボルト締結、接着、かしめ等によって、副鋼板120(及び主鋼板110)に取り付けられる。
また、主鋼板110は、センターピラー8のベルトラインBLと上端部との間において山壁部81a及び一対の谷部81d,81eを有する略W字形状を呈し、センターピラー8のベルトラインBLよりも下方では略ハット形状を呈するので、かかる部位で略ハット形状を呈する比較例の主鋼板110Aと比較して、ベルトライン上部の鋼板SPを加熱プレス成形してスチフナ80として有効に利用することができ、歩留まり率を向上することができる。
本発明の実施形態に係るセンターピラー8の製造方法は、山部(山壁部81a)と、前記山部の両脇に設けられる一対の谷部81d,81eと、から構成される略W字状断面を有するスチフナ80を備える車両のセンターピラー8を製造するセンターピラー製造方法であって、主鋼板110と、当該主鋼板110の前記山部(山部予定部111)を超え前記谷部81d,81eの底面(谷部予定部113,113)までよりも短い長さの副鋼板120とを積層し、前記主鋼板110と前記副鋼板120とを仮止めする第一ステップと、前記主鋼板110を略W字形状に、及び、前記副鋼板120を略コ字状にプレス成形しかつ焼き入れすることによって、前記スチフナ80を形成する第二ステップと、前記センターピラー8の車幅方向外壁部を有するピラーアウタ(センターピラーアウタ70)のフランジ部74,75と、前記スチフナ80のフランジ部84,85と、を接合する第三ステップと、前記センターピラーの車幅方向内壁部を有するピラーインナ(センターピラーインナ60)と、前記スチフナ80が接合された前記ピラーアウタと、を前記ピラーインナのフランジ部64,65と前記ピラーアウタのフランジ部74,75とで前記スチフナ80のフランジ部84,85を挟持するように接合する第四ステップと、を含むことを特徴とする。
したがって、センターピラー8の製造方法は、ブランク材(主鋼板110及び副鋼板120の仮止め体)を搬送又は型にセットする際、プレス工程等に、主鋼板110及び副鋼板120のズレを防止することができる。
また、センターピラー8の製造方法は、副鋼板120が主鋼板110の山部及び一対の脚部を補強するコ字状の補強部材となるので、主鋼板110と副鋼板120とが重なる厚板部分で脚部を形成することができ、側突荷重に対する脚部の突っ張り効果を向上し、脚部の潰れ変形を抑制することができる。
さらに、センターピラー8の製造方法は、主鋼板110を略W字に、及び、副鋼板120を略コ字にプレス成形するので、副鋼板120は、側突荷重に対する寄与率が低い谷部までは延長しないので小型化し、軽量化を実現することができるとともに、谷部では主鋼板1枚となるので、W字形状という複雑な形状を加熱プレス成形によって実現することができる。
また、センターピラー8の製造方法は、前記スチフナ80が、前記山部及び一対の前記谷部81d,81eのそれぞれを繋ぐ一対の脚部81b,81cを有しており、前記第一ステップにおいて、前記副鋼板120が、前記山部の予定部及び一対の前記脚部の予定部の少なくとも一方に対して仮止めされることを特徴とする。
したがって、センターピラー8の製造方法は、例えば副鋼板120を山部の予定部に仮止めすることでズレを防止することができ、加熱プレスにおいて、山部の予定部を中心として副鋼板120を脚部に追従して好適に屈曲させることができる。
また、センターピラー8の製造方法は、例えば副鋼板120を一対の脚部の予定部に仮止めする場合には、加熱プレスにおいて、副鋼板120の両端部を主鋼板110に対して好適に位置決め・固定することができ、側突荷重に対する副鋼板120の脚部からの剥がれを抑制することができる。
さらに、センターピラー8の製造方法は、主鋼板110及び副鋼板120を屈曲させてから組み付けて固定する場合と比較して、副鋼板120を主鋼板110(特に脚部の予定部)に対して屈曲させる前に固定することができるので、主鋼板110及び副鋼板120の屈曲形状の影響を受けずに脚部で結合することができ、側突荷重に対する脚部の潰れ変形をより好適に抑制することができる。
また、センターピラー8の製造方法は、前記スチフナ80が、前記山部及び一対の前記谷部81d,81eのそれぞれを繋ぐ一対の脚部81b,81cを有しており、前記第一ステップにおいて、前記副鋼板120が、一対の前記谷部の予定部と一対の前記脚部の予定部との間に構成される一対の曲げ予定部110a,110a同士の内方に配置されることを特徴とする。
したがって、センターピラー8の製造方法は、主鋼板110の谷部の予定部には副鋼板120が設けられていないので、スチフナ80の谷部を主鋼板110の一部材でプレス成形することができ、谷部のプレス成形性を向上することができる。
また、センターピラー8の製造方法は、前記第二ステップにおいて、前記山部が、前記スチフナ80の下端部と上端部との間にわたって形成され、一対の前記谷部81d,81eは、前記スチフナ80の高さ方向中間部と上端部との間にわたって形成されることを特徴とする。
したがって、センターピラー8の製造方法は、スチフナ80の上方は略W字形状で、下方は略ハット形状を呈するので、スチフナ80上下の断面周長の差を抑え、歩留まり率を向上することができるとともに、センターピラー8の上方を補強することができる。
また、センターピラー8の製造方法は、前記第二ステップにおいて、一対の前記谷部81d,81eが、前記スチフナ80の上端部において前記スチフナ80のフランジ部84,85に向かって収束するように形成されることを特徴とする。
したがって、センターピラー8の製造方法は、スチフナ80の上端部において一対の谷部81d,81eがフランジ部84,85に収束して接合部が拡大するので、ルーフサイドレール5に接合しやすい形状とすることができる。
また、センターピラー8の製造方法は、前記第四ステップにおいて、前記山部が、前記ピラーアウタの前記車幅方向外壁部と対峙するように配置されることを特徴とする。
したがって、センターピラー8の製造方法は、側突荷重に対するセンターピラー8の車幅方向外壁部の変形を山部に当接させて抑制するとともに、側突荷重をピラーアウタ70の外壁部と対峙する山部から脚部へ好適に伝達させることができる。
また、センターピラー8の製造方法は、前記ピラーインナの前記車幅方向内壁部が、車幅方向内方に窪む一対の谷壁部61d,61eを備えており、前記第三ステップにおいて、前記スチフナ80の一対の前記谷部81d,81eと前記ピラーインナの一対の前記谷壁部61d,61eとは、結合されることを特徴とする。
したがって、センターピラー8の製造方法は、スチフナ80の一対の谷部81d,81eとピラーインナの一対の谷壁部61d,61eとを公差バラツキで干渉しないように離間させる必要がなく、脚部をピラーインナ方向に長く配置することができるため、側突荷重に対して脚部で好適に突っ張ることができる。
また、センターピラー8の製造方法は、前記第二ステップにおいて、前記副鋼板120は、前記スチフナ80の高さ方向中間部よりも下方では当該スチフナ80の前壁部82及び後壁部83まで延在しており、前記第三ステップにおいて、前記スチフナ80の前記前壁部82及び前記後壁部83は、前記ピラーアウタの前壁部72及び後壁部73とそれぞれ対峙し、前記第二ステップと前記第三ステップとの間、又は、前記第三ステップと前記第四ステップとの間において、前記副鋼板120に車載部品12を取り付ける第五ステップを含むことを特徴とする。
したがって、センターピラー8の製造方法は、車載部品11をセンターピラー8に取り付けるための補強パッチを複数の車載部品12ごとに設ける必要がなく、部品点数を削減することによって生産性を向上することができる。
さらに、センターピラー8の製造方法は、相関する複数の補強パッチに跨って車載部品11(例えば、ドアヒンジ上下等)を取り付ける場合には、スチフナ80に車載部品12を集約することができるので、複数の補強パッチ間での公差管理を考慮する必要がなくなり、生産性を向上することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変形可能である。なお、本発明のスチフナは、山部と両側の一対の谷部とによって略W字断面形状を構成するが、山部と谷部とが直線状に連続する部位を、便宜上「脚部」と呼称している。かかる脚部は、側突における突っ張り材としての機能を有する重要な部位である。また、本発明のセンターピラー製造方法は、主鋼板を加熱プレスし、別工程で副鋼板を冷間プレスし、プレスされた主鋼板及び副鋼板を溶接、接着などで結合することによって、略W字断面のスチフナを形成してもよい。
1 車体側部構造
2 サイドシル
3 フロアパネル
5 ルーフサイドレール
7 ルーフアーチ
8 センターピラー(ピラー)
10 ルーフアーチ接続ブラケット
60 センターピラーインナ(ピラー本体)
61 内壁部(車幅方向内壁部)
61a 連結部
61b,61c 側壁
61d,61e 谷壁部
70 センターピラーアウタ(ピラー本体)
71 外壁部(車幅方向外壁部)
80 スチフナ
80a 上端部の上部
80b 上端部の下部
81 壁部
81a 山壁部(山部)
81b,81c 連結壁部(脚部)
81d,81e 谷部
A1 最深部
A2,A3 徐変部
BL ベルトライン(高さ方向中間部)
G 接着剤(接着層)

Claims (8)

  1. 山部と、前記山部の両脇に設けられる一対の谷部と、から構成される略W字状断面を有するスチフナを備える車両のセンターピラーを製造するセンターピラー製造方法であって、
    主鋼板と、当該主鋼板の前記山部を超え前記谷部の底面までよりも短い長さの副鋼板とを積層し、前記主鋼板と前記副鋼板とを仮止めする第一ステップと、
    前記主鋼板を略W字形状に、及び、前記副鋼板を略コ字状にプレス成形しかつ焼き入れすることによって、前記スチフナを形成する第二ステップと、
    前記センターピラーの車幅方向外壁部を有するピラーアウタのフランジ部と、前記スチフナのフランジ部と、を接合する第三ステップと、
    前記センターピラーの車幅方向内壁部を有するピラーインナと、前記スチフナが接合された前記ピラーアウタと、を前記ピラーインナのフランジ部と前記ピラーアウタのフランジ部とで前記スチフナのフランジ部を挟持するように接合する第四ステップと、
    を含むことを特徴とするセンターピラー製造方法。
  2. 前記スチフナは、前記山部及び一対の前記谷部のそれぞれを繋ぐ一対の脚部を有しており、
    前記第一ステップにおいて、前記副鋼板は、前記山部の予定部及び一対の前記脚部の予定部の少なくとも一方に対して仮止めされる
    ことを特徴とする請求項1に記載のセンターピラー製造方法。
  3. 前記スチフナは、前記山部及び一対の前記谷部のそれぞれを繋ぐ一対の脚部を有しており、
    前記第一ステップにおいて、前記副鋼板は、一対の前記谷部の予定部と一対の前記脚部の予定部との間に構成される一対の曲げ予定部同士の内方に配置される
    ことを特徴とする請求項1に記載のセンターピラー製造方法。
  4. 前記第二ステップにおいて、
    前記山部は、前記スチフナの下端部と上端部との間にわたって形成され、
    一対の前記谷部は、前記スチフナの高さ方向中間部と上端部との間にわたって形成される
    ことを特徴とする請求項1に記載のセンターピラー製造方法。
  5. 前記第二ステップにおいて、
    一対の前記谷部は、前記スチフナの上端部において前記スチフナのフランジ部に向かって収束するように形成される
    ことを特徴とする請求項4に記載のセンターピラー製造方法。
  6. 前記第四ステップにおいて、前記山部は、前記ピラーアウタの前記車幅方向外壁部と対峙するように配置される
    ことを特徴とする請求項1に記載のセンターピラー製造方法。
  7. 前記ピラーインナの前記車幅方向内壁部は、車幅方向内方に窪む一対の谷壁部を備えており、
    前記第三ステップにおいて、前記スチフナの一対の前記谷部と前記ピラーインナの一対の前記谷壁部とは、結合される
    ことを特徴とする請求項1に記載のセンターピラー製造方法。
  8. 前記第二ステップにおいて、前記副鋼板は、前記スチフナの高さ方向中間部よりも下方では当該スチフナの前壁部及び後壁部まで延在しており、
    前記第三ステップにおいて、前記スチフナの前記前壁部及び前記後壁部は、前記ピラーアウタの前壁部及び後壁部とそれぞれ対峙し、
    前記第二ステップと前記第三ステップとの間、又は、前記第三ステップと前記第四ステップとの間において、前記副鋼板に車載部品を取り付ける第五ステップを含む
    ことを特徴とする請求項4に記載のセンターピラー製造方法。
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