JP2020182638A - 環境改善装置 - Google Patents

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Takeshi Kitamura
岳 北村
邦明 安藤
Kuniaki Ando
邦明 安藤
雄二郎 蓑茂
Yujiro Minomo
雄二郎 蓑茂
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Abstract

【課題】対象エリア内の環境条件の変化に応じて、環境改善が必要なエリアへ移動して環境を改善する環境改善装置を提供することを目的とする。【解決手段】対象エリア内の環境を改善する環境改善手段と、環境改善手段を移動させる移動手段と、対象エリア内の環境条件を検出する環境検出手段と、環境検出手段からの情報に基づき移動手段を制御し、環境改善が必要なエリアへ環境改善手段を移動させる制御手段と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、環境改善装置に関する。
花粉症や、PM2.5等による健康被害は、呼吸器系や循環器系への影響、生産性の低下を含め、数多く指摘されている。これらの影響は、国内だけでなく、世界中でも社会問題化している。特に、東南アジア圏などの、今後発展が期待される国においては、いずれ大きな社会問題となることが想定されている。
そこで、特許文献1には、通気性を有する植栽基盤に空気を送り込み浄化するとともにキャスターにより移動して所定のエリアの空気を浄化するものが開示されている。
特開2016−129502号公報
しかし、特許文献1に記載されている植栽基盤のような環境を改善する装置を自走移動式としたものは、知られていない。
また、自走移動する際に、どのように移動を制御するかも知られていない。
本発明は、対象エリア内の環境条件の変化に応じて、環境改善が必要なエリアへ移動して環境を改善する環境改善装置を提供することを目的とする。
第一態様は、対象エリア内の環境を改善する環境改善手段と、前記環境改善手段を移動させる移動手段と、前記対象エリア内の環境条件を検出する環境検出手段と、前記環境検出手段からの情報に基づき前記移動手段を制御し、環境改善が必要なエリアへ環境改善手段を移動させる制御手段と、を有する環境改善装置である。
第一態様では、対象エリア内の環境条件の変化に応じて、環境改善手段は環境改善が必要なエリアへ移動することで、リアルタイムで環境を改善する。
これにより、対象エリア内に滞在中の人に快適な環境を提供でき、環境改善手段の廻りを癒やしの空間として利用することができる。
第二態様は、環境改善手段は空気を浄化する空気浄化装置であり、前記環境検出手段は、前記対象エリア内の気象状況、空気汚染状況、人の有無を検出する環境改善装置である。
第二態様では、環境検出手段が対象エリアの様々な空気汚染を検出することで、空気浄化装置が空気を浄化して対象エリア内に滞在中の人に快適な環境を提供する。
第三態様は、前記空気浄化装置は、汚染空気を植栽土壌に取り込み浄化して前記植栽土壌から放出する植栽基盤を備えている環境改善装置である。
第三態様では、汚染空気を植栽土壌に取り込むことで浄化して、浄化した空気を植栽土壌から環境改善装置の周囲に放出する。よって、環境改善装置の周囲の汚染空気を浄化し、当該装置の周囲の環境を改善することができる。
本発明によれば、対象エリア内の環境条件の変化に応じて、環境改善が必要なエリアへ移動して環境を改善する環境改善装置を提供することができる。
第1の実施の形態に係る環境改善装置の自走式空気浄化装置の縦断面図である。 第1の実施の形態に係る環境改善装置のブロック図である。 第1の実施の形態であって、PM2.5の場合の環境改善装置の態様の一例を示す説明図である。 第1の実施の形態であって、自走式空気浄化装置の移動態様の一例を示す説明図である。 第1の実施の形態であって、環境改善装置の処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態であって、防風する環境改善装置の態様の一例を示す説明図である。 第3の実施の形態であって、遮光する環境改善装置の態様の一例を示す説明図である。
(第1の実施の形態)
以下に、本開示の環境改善装置1について説明する。これらの説明及び実施形態例は例示であり、本開示の環境改善装置の範囲は例示に制限されない。
第1の実施の形態を図1により説明する。この環境改善装置1は、対象エリア内の環境を改善するための環境改善手段12としての空気浄化装置の機能を有する植栽基盤2を内部に有する自走式の複数の自走式空気浄化装置10、11を有している。
本実施の形態に係る環境改善装置1が適用される対象エリアは、例えば、図3に示すように、屋外であって、建物の壁67等に隣接した場所にウッドデッキ(図示せず)が敷き詰められ、テーブル65や椅子66が配置されて人が憩いの場として休憩することができる椅子やテーブル等のある休憩スペースを有するようなエリアが含まれる。
もちろん、必ずしも上述したような休憩スペースが含まれるものに限定されるものではなく、人が歩いて通過する遊歩道等を有するようなエリアであってもよい。
また、この環境改善装置1が適用される対象エリアは、上述したような屋外に限定されるものではなく、自走式空気浄化装置10、11が自走可能な床面を有し、休憩スペースや、人が通過する経路等を有するようなエリアであれば、屋外の公園や、ビルの1階の大空間を有するロビー等の屋内空間にも適用可能なものである。
上述したような対象エリアであって、例えば屋外では、大気中に浮遊する小さな粒子のうち、粒子の大きさが2.5μm(1μm=1mmの1000分の1)以下の非常に小さな粒子の総称である微小粒子状物質、いわゆるPM2.5等の一般的に大気環境の保全のために規制される物質や、季節によっては花粉症の原因となるスギ花粉等のヒトの健康やヒトが感じる快適性に大きく影響するもの等により、空気が汚され、人が休憩する休憩スペースや、人が歩いて通過する経路等での環境が劣化するようなエリアが含まれる。
また、上述したような対象エリアであって、季節や時間によって、風が強くなって、砂や埃等が舞い上がって、休憩スペースの快適性が損なわれるエリアが含まれる。
また、季節や時間によって、太陽光の日差しが強く、そのような日差しを防いで陰になるような樹木がなく、日差しが眩しくて休憩スペースの快適性が損なわれるようなエリアが含まれる。
また、休憩スペースからの景観がコンクリートの壁やビルの壁面等の人工物だけしか視界に入らず、緑の草や緑の葉が生い茂った樹木等の自然物が一切無く、休憩スペースからの景観に見劣りしてしまうようなエリアが含まれる。
また、休憩スペースの近隣に幹線道路や、近隣の大型駐車場等からの自動車の排気ガス等の汚染物質により空気が汚染されてしまうようなエリアが含まれる。
また、屋内では、休憩スペースの近くに喫煙スペースが設置されて排煙対策が不十分であるようなエリアが対象エリアとして含まれる。
本実施の形態に係る環境改善装置1は、上述したような対象エリア内において、対象エリア内の風速や太陽光の日照等の気象状況や、さまざまな原因により、直接、目視では見えない細かな粒子や、汚染物質等による空気汚染状況や、当該対象エリア内に存在する人の有無等の対象エリア内の環境条件を環境検出装置61、62(環境検出手段13)が検出し、制御装置14(制御手段)が環境検出装置61、62からの情報に基づき、移動手段21を制御し、環境改善が必要なエリアへ植栽基盤2に植えられた植物20を有すると共に、自走機能を持つ自走式空気浄化装置10、11を移動させるものである。
なお、ここでいう「空気汚染」には、二酸化炭素(CO)、二酸化窒素(NO)、一酸化窒素(NO)、硫化水素(HS)、一酸化炭素(CO)等や、大気中に浮遊する小さな粒子のうち、粒子の大きさが2.5μm(1μm=1mmの1000分の1)以下の非常に小さな粒子の総称である微小粒子状物質、いわゆるPM2.5等の一般的に大気環境の保全のために規制される物質の他、花粉症の原因になるスギ花粉等のヒトの健康やヒトが感じる快適性に大きく影響するもの等により、空気が汚されることが含まれる。
この自走式空気浄化装置10、11は、環境改善手段としての植栽基盤2が収容され上方が開口した容器状の内側ケース3と、この内側ケース3の上側に被せられるカバー部材4とを有する。この例では、内側ケース3およびカバー部材4の平面形状は長方形である。
なお、カバー部材4の上面の一部分に人が腰かけることが可能な座面を設けてもよい。
本実施の形態に係る環境改善装置1の自走式空気浄化装置10、11は、上述した環境改善手段を移動させる移動手段21を備えている。
また、本実施の形態に係る環境改善装置1は、対象エリア内の環境条件を所定のタイミングで検出する環境検出装置61、62と、この環境検出装置61、62からの情報に基づき移動手段21を制御し、環境改善が必要なエリアへ環境改善手段を有する自走式空気浄化装置10、11を移動させる制御装置14とを備えている。
本実施の形態に係る環境検出装置61、62は、図3に示すように、対象エリアの左斜め上から右斜め下の対角線上の一方側である左斜め上側に位置する環境検出装置61と、当該対角線上の他方側である右斜め下側に位置する環境検出装置62との2個の複数個、設けてある。もちろん、環境検出装置61、62の個数は、上述した2個に限定されるものではないが、後述する対象エリア内の汚染濃度の分布を推測するために、対象エリアの対角線上の両端側に1個ずつ合計2個設けるとよいものである。
なお、対象エリア内の環境条件の汚染物質の濃度分布等を考慮せずに、環境検出装置を対象エリアに1個だけ設けて、環境改善手段12を作動させて、自走式空気浄化装置10は対象エリア内の予め定めた巡回コースを回るようにしてもよい。
なお、対象エリア内の汚染濃度の経時変化や分布等の情報をより正確に得るためには、例えば正方形の対象エリア内で直交する2つの対角線上の両端、すなわち、4つの角部にそれぞれ1個ずつ配置して、合計4個の環境検出装置61、62としての環境検出装置を設けてもよい。さらに、4個以上の箇所に配置して、さらに詳細な情報を得ることができるようにしてもよい。
また、さらに、環境検出装置61、62は、対象エリア内で所定の位置に固定されているが、特にこれに限定されるものではなく、自走式空気浄化装置10、11の上面側に当該環境検出装置61、62を載置して、自走式空気浄化装置10、11の移動と共に、測定箇所を移動させるようにしてもよい。
この環境検出装置61、62には、種々の環境条件を所定のタイミングで測定するためのセンサを有する環境検出部61a、62aと、この環境検出部61a、62aで種々の環境因子を検出するための「所定のタイミング」を決定すると共に、検出した結果を送信できる所定のデータに変換するための制御部61b、62bと、この制御部61b、62bでまとめた測定結果データを、制御装置14の通信部14cへ有線又は無線で送信するための通信部61c、62cとを備えている。
上述した「所定のタイミング」は、環境検出装置61、62の制御部61b、62bの内部に所定のタイマ機構を有し、当該タイマ機構により予め定めた時間間隔(例えば5分間隔等)で繰り返しタイマが設定されるようなものが含まれる。
本実施の形態では、環境検出装置61、62の通信部61c、62cと、制御装置14の通信部14cとの間の通信は、無線信号により行うようにしているが、特にこれに限定されるものではなく、両者の位置は、固定して互いに移動することはないため、両者間の通信は、有線により行うようにしてもよい。
環境検出装置61、62の環境検出部61a、62aには、対象エリア内の気象状況、空気汚染状況、人の有無等の種々の環境条件を検出するためのセンサを有している。
具体的には、環境検出装置61、62の環境検出部61a、62aには、空気中に浮遊するPM2.5や、花粉等を検出する埃検知センサとしては、例えば発光素子と受光素子との間の光経路間に微小粒子が侵入すると乱反射して受光量が変化することを利用したセンサを用いている。
また、汚染物質等の臭い検知センサとしては、例えば金属酸化物半導体からなるセンサ表面にガスが吸着すると抵抗値が変化することを利用した半導体ガスセンサを用いている。
また、対象エリア内の人の有無を検出するセンサとしては、人を検知する赤外線センサを用いている。
また、喫煙による煙を検出するセンサとしては、いわゆる煙感知センサを用いている。
また、気象状況を検出する気象センサとしては、通常の複数の気象要素を測定可能な複合センサであって、気温、湿度、風速、風向、日照、降雨、降雪、気圧等を測定可能な複合センサを用いている。
さらに、本実施の形態に係る気象センサには、太陽追尾装置を有し、現在の太陽の方向も検出することができるように形成されている。
また、本実施の形態では、空気を汚染する種々のガスを検知可能なガスセンサを有している。半導体を用いて二酸化炭素の濃度を測定可能な二酸化炭素センサ、一酸化炭素の濃度を測定可能な一酸化炭素センサ、二酸化窒素の濃度を測定可能な二酸化窒素センサ、一酸化窒素の濃度を測定可能な一酸化窒素センサ、硫化水素の濃度を測定可能な硫化水素センサ等を有している。
制御装置14は、図3に示すように、2つの環境検出装置61、62の中間の壁67側に設置され、環境検出装置61、62からの無線信号により検出データを受信できるように設定されている。
この制御装置14は、環境検出装置61の通信部61c及び環境検出装置62の通信部62cからの無線信号により検出データを受信可能な通信部14cと、受信した検出データを用いて自走式空気浄化装置10、11の移動等を予め定めたプログラム等により制御するための制御部14bと、自走式空気浄化装置10の通信部10d及び自走式空気浄化装置11の通信部11dと無線で接続され、制御内容を送信するための通信部14aとを備えている。
自走式空気浄化装置10は、制御装置14からの制御信号を無線により受信するための受信器40としての通信部10dと、この制御信号を受けて、予め定めたプログラム等により所定の移動位置へ移動させるために移動手段21としての移動部10bを制御するための制御部10cと、制御装置14の制御部14bからの制御信号により、目標とする所定の位置へ当該自走式空気浄化装置10を移動させるための移動部10bと、環境を改善するための環境改善部10a(環境改善手段12)とを備えている。
また、自走式空気浄化装置11は、上述した自走式空気浄化装置10と同様の構成を有し、通信部11dと、制御部11cと、移動部11bと、環境改善部11a(環境改善手段12)とを備えている。
上述した移動手段21は、4個のキャスター55と、このキャスター55を回転駆動させるためのモータ50と、キャスター55の移動方向を設定する移動方向設定装置17と、この移動方向設定装置17及びモータ50を制御できる移動制御装置21aとを備えている(図2参照。)。
すなわち、自走式空気浄化装置10、11は、制御装置14からの制御信号を無線により受信するための通信部10d、11dと、この制御信号を受けて、予め定めたプログラム等により所定の移動位置へ移動させるために移動手段21としての移動部10b、11bを制御し、環境改善手段12としての環境改善部10a、11aの送風ポンプ34の送風量や、送水ポンプ32の送水量等を制御するための制御部10c、11cと、環境改善手段12としての環境改善部10a、11aとを備えている。
自走式空気浄化装置10、11は、内側ケース3の底部の四隅に方向転換自在なキャスター55が設けられ、これらキャスター55はモータ50により回転駆動可能に形成され、図示していないが、キャスターの移動方向を自由に設定できる移動方向設定装置17を備え、この移動方向設定装置17及びモータ50を制御できる移動制御装置21aを備え、この移動制御装置21aが移動方向設定装置17及びモータ50を制御することで自走式空気浄化装置10、11を任意の位置に移動させることが可能に形成されている。
具体的には、本実施の形態では、前輪2個と後輪2個との合計4個のキャスター55を有している。これら4個のキャスター55は、内側ケース3の底面から鉛直下方に延設された縦軸により回動可能に支持され、当該縦軸の廻りに回動することにより進行方向を変更することが可能に形成されている。
なお、前輪2個は、互いに平行リンク機構によりキャスター55の回転駆動による進行方向が常に平行となって進行方向を変更するときも常に同一方向に進行可能に形成されている。また、後輪2個も、同様に、進行方向変更可能であり、平行リンク機構により同一方向に進行可能に形成されているが、後輪2個のキャスター55は進行方向変更不可としてもよい。
各キャスター55は、回転駆動軸に複数の歯車を介して、各キャスター55を回転駆動させるための回転駆動用のモータ50の回転駆動力が伝達されるように形成されている。
また、前輪2個のキャスター55の一方及び後輪2個のキャスター55の一方には、当該キャスター55を内側ケース3の下面に支持する縦軸の廻りに複数の歯車を介して所定角度、回転させることが可能な方向変換用のモータ(図示せず)が設けられ、方向変換可能に形成されている。いずれのモータもサーボモータであり、各キャスター55の正確な同期駆動、縦軸の廻りに所定位置からの正確な回転角度(進行方向)及び走行距離(回転角度による回転数)を正確に検知可能に形成され、これらにより、上述した移動方向設定装置17が構成されている。
移動制御装置21aは、方向変換用のモータ及び所定の検知手段により所定位置からの縦軸廻りの回転角度(進行方向)と、駆動用のモータ50の回転角度(回転数)による走行距離を制御可能に形成されている。
結果として、自走式空気浄化装置10、11の所定位置(例えば、図4のD位置)からのキャスター55の進行方向と、所定の進行方向における回転角度(回転数、走行距離)とを制御することが可能となり、対象エリア内の目的の位置へ、移動させることが可能に形成されているものである。
前記内側ケース3は、仕切り壁3aによって内部が主室7と副室8とに仕切られている。前記植栽基盤2は、主室7に収容されている。この実施形態では、植栽基盤2として通気性のある土壌が用いられているが、他にマット状やその他の形態の樹脂製のスポンジ状やフェルト状材、セラミック、活性炭素材等を用いてもよい。土壌としては、自然土壌の他に、この自然土壌にバーク堆肥等の有機系土壌改良材、或いはパーライト等の無機系土壌改良材等を混ぜて用いてもよい。
図1に示すように、植栽基盤2の上部には、灌水設備9が埋設されている。灌水設備9は、複数の孔が開けられた配管からなり、前記孔から水が出るタイプのものである。植栽基盤2の下面と内側ケース3の底面部3bとの間には、通気経路18bが形成されている。植栽基盤2は、内側ケース3の底面部3bから上方に離れた位置に設けられたネット状の通気性・通水性素材(図示せず)の上に保持されている。
副室8には、植栽基盤2に空気を送り込む送風手段として後述する空気吸込み口15を設けたファン(図示せず)と、灌水用の水タンク30(図1)と、この水タンク30内の水を前記灌水設備9に送り出す送水ポンプ32とが設けられている。他に、送風ポンプ34および送水ポンプ32の電源となるバッテリー45、送風ポンプ34および送水ポンプ32の駆動を制御する制御部10c、11c等が設けられている。バッテリー45を設ける代わりに、送風ポンプ34および送水ポンプ32をコード等で商用電源と接続してもよい。また、副室8内に水タンク30を設けずに、水道等の別の水源から水を導き入れてもよい。
内側ケース3における送風ポンプ34に面する側面部分には、空気吸込み口15が設けられている。また、内側ケース3の仕切り壁3aの下部には主室7の通気経路18bと副室8とを連通する通風用開口16が設けられている。送風ポンプ34を回転駆動すると、空気が空気吸込み口15から副室8内に吸い込まれ、さらに通風用開口16を通って通気経路18bに入り、植栽基盤2を下から上へと通り抜ける空気の流れが生じる。
植栽基盤2の上面とカバー部材4の上板部4aとの間に通気層18aが形成されるように、植栽基盤2の上面の高さは内側ケース3の上端よりも低い位置に定められている。カバー部材4の材質は、ベンチとして人が腰かけても十分耐え得る程度の強度を有し、かつ湿気が触れても変質しないような耐水性のあるものが望ましい。例えば、繊維強化プラスチック(FRP)が用いられる。
図1に示すように、カバー部材4の上板部4aの部分には、上方に開口する複数の通気孔19が設けられている。通気孔19は、植栽基盤2を下から上へと通り抜けた空気をカバー部材4の外部へ排出するための上下に加工する孔である。
通気孔19の形状、寸法、個数、および位置は任意に定めることができる。図の例では、複数の通気孔19が設けられている。また、この実施形態の場合、通気孔19は、植栽基盤2に植えられた植物20が上方へ伸びるための植栽用の通気孔19とされている。
なお、一部の通気孔19だけを植栽用の通気孔19としてもよく、またはすべての通気孔19を植栽用の通気孔19としてもよい。
植栽用の通気孔19の位置に合わせて、植栽基盤2に植物20が植えられる。植えられた植物20は、通気孔19を通り抜けて上方へ伸びる。植物20の種類は特に限定しないが、緑色の葉を有し、自律神経を整えて精神をリラックスさせるフィトンチッドという揮発成分を出す観葉植物や、香り成分を出して周囲にいい香りを送ることができるラベンダーやローズマリー等のような植物20や、これらを複数組み合わせたもの等からなる植物20が好適である。
灌水設備9から植栽基盤2に適宜水分が供給され、常に植物20の育成に適した保水状態に維持される。植栽基盤2中の余分な水分は通気経路18bに落ち、図示しない排水孔から排水される。また、後述するように、植栽基盤2には送風ポンプ34により空気が送り込まれるため、植物20の根に十分な空気が供給され、植物20の生長促進に効果的である。
この環境改善装置1の構成によると、送風ポンプ34により空気吸込み口15から吸引した空気が植栽基盤2に送り込まれ、その空気が植栽基盤2を通過する過程で浄化される。浄化された空気は、カバー部材4に設けられた通気孔19から上方に排出される。植栽基盤2の上面とカバー部材4の上板部4aとの間に通気層18aが設けられているため、下方から植栽基盤2に送り込まれた空気が、植栽基盤2の上面のすべての部分からほぼ均等に出る。このため、植栽基盤2の全体が空気浄化に有効に活用され、PM2.5、二酸化炭素(CO)、二酸化窒素(NO)、硫化水素(HS)、一酸化炭素(CO)、花粉等の浄化能力が高い。仮に、植栽基盤2の上面とカバー部材4の上板部4aとの間に通気層18aが無いとすると、下方から植栽基盤2に送り込まれた空気のすべてが、カバー部材4の通気孔19に面する植栽基盤2の上面の部分だけから出ることとなる。つまり、上面が通気孔19に面していない植栽基盤2の部分は、抵抗が大きくて空気が流れにくく空気浄化に有効に活用されない。
この自走式空気浄化装置10、11の周辺にいる人は、通気孔19から排出される清浄な空気を肌で感じることができる。また、植えられた植物20を目で楽しむことができる。特に、植栽基盤2に植えられた植物20が香り成分を出すものである場合は、排出される空気に植物20の香りを付加することができる。言い換えれば、この自走式空気浄化装置10、11の周りを癒しの空間として利用できる。
複数の通気孔19の総面積は植栽基盤2の上面の表面積よりも狭いため、植栽基盤2を通過した空気が通気孔19から収束して排出される。そのため、通気孔19から排出される空気の流速は、植栽基盤2を通過する空気の速度よりも速くなる。
植栽基盤2を通気する空気の速度は予め定めた所定速度(例えば40mm/sec)以下に設定されて、この程度の速度では、周囲の人が風を感じられない。しかし、通気孔19から排出される空気の流速は当該速度よりもはるかに速く、周囲の人が風を十分に感じることができるように形成されている。
なお、植栽基盤2を通気する空気の速度は有効な浄化効果を得るために遅く設定されてあり、この程度の速度では、周囲の人が風を感じられない。しかし、断面積の小さな通気孔19から排出される空気の流速は、それよりもはるかに速くなり、周囲の人が風を十分に感じることができる。
また、通気孔19の総面積を変更することで、送風ポンプ34の風量は一定のままで、通気孔19から排出される空気の流速を変えることができる。
上記実施形態は内側ケース3およびカバー部材4の平面形状が長方形であるが、例えば円形であってもよいし、または平面形状が非円形の任意曲線からなる形状であってもよい。また、カバー部材4に設けられる通気孔19は、円形に限定されず、複数のルーバー状の部材を平行に並べ、各ルーバー状の部材の間の部分を通気孔19としてもよい。
なお、空気吸込み口15を側面に設けずに、通気孔19を空気吸込み口として兼用してもよい。
制御装置14は、環境検出部61a、62aからの情報に基づき移動部10b、11bを制御し、環境改善が必要なエリアへ自走式空気浄化装置10、11を移動させる。
具体的には、制御装置14は、対象エリアの対角線の両端に配置されている2つの環境検出装置61、62の種々の環境条件の検出結果に基づいて、対象エリアの気象状況、空気汚染状況、人の有無の検出結果に基づいて決定する。
制御装置14は、対象エリアにおける環境検出装置61、62の位置関係と、これら環境検出装置61、62の環境検出部61a、62aが検出した数値により推定される対象エリア内の汚染物質の濃度分布等に基づいて、予め記憶しているプログラムを用いた処理により目標となる移動位置を決定する。
環境検出装置61、62は、対象エリア内の人の有無やおおよその人数等を判断することができるように形成さている。本実施の形態では、赤外線で人を感知することで、自走式空気浄化装置10、11の移動先をできるだけ人の近傍にすることができるようにプログラムされている。これは、基本的には、対象エリア全体の環境よりも対象エリア内の人の周囲の環境を優先的に改善することができるように形成されているものである。多数の人が集まることにより、COが排出され、その付近のCO濃度が高くなりがちであり、また、喫煙等により、人の周囲の環境が悪化する可能性が高くなることによる。
また、対象エリア内に人が入っていないような場合には、稼働コストを考慮して、自走式空気浄化装置10、11の稼働を停止させてもよく、さらに環境改善装置1全体の稼働を停止させるように制御することもできる。これにより、稼働コストの低減を図ることができる。
環境検出装置61、62が検出した各環境条件には、それぞれ予め所定の閾値が設定され、当該閾値により所定の許容範囲が設定されてある。その許容範囲から外れた環境条件に基づいて、上記移動位置を決定する。その際、許容範囲から外れた環境条件が複数存在するような場合には、予め定めた環境条件の優先順位により決定される。もちろん、これに限定されることなく、許容範囲から外れた数値の絶対値により、優先順位を変更するように予めプログラムしてもよい。例えば、二酸化窒素と、COとでは、通常、両者が許容範囲から外れた場合は、二酸化窒素の環境条件を優先するが、COの絶対値が所定の数値よりも大きく外れているような場合には、二酸化窒素よりもCOの環境条件を優先するようなものが含まれる。
制御装置14は、上述した環境条件の許容範囲から外れた環境条件に対して、対象エリア内で、濃度分布の高低がある場合には、濃度分布の高い方のエリアに自走式空気浄化装置10、11が移動するようにプログラミングされている。
例えば、対象エリアのY方向プラス側において、PM2.5の閾値を超えているような場合には、図3に示すように(後述する図4のA位置)に自走式空気浄化装置10、11を移動させるようなプログラムに設定されているようなものが含まれる。
本実施の形態に係る環境改善装置1では、複数の環境検出装置61、62により複数の環境条件の測定結果、所定の環境条件の予め定めた許容範囲の最大値(閾値)を超えた対象エリア内の当該所定条件の濃度分布が高い箇所を目標として自走機能を持つ自走式空気浄化装置10、11を移動させ、当該濃度分布の高い箇所の空気を浄化させる。
ここで、自走機能を持つ自走式空気浄化装置10、11を目標に向かって移動させる方式としては、対象エリア内の所定の環境上限の濃度等が高い場所や、環境を改善するための所定位置等の制御装置14が特定する所定の位置に自走式空気浄化装置10、11を移動することができるものであれば、その方式は、特に限定されるものではない。
本実施の形態では、自走式空気浄化装置10、11を移動させるための移動方式は、赤外線により対象エリア内における自走式空気浄化装置10、11の自己の位置を測定することで、自己の位置を決定し、決定した自己の位置から対象エリア内の目標地点まで移動することができるようにプログラムされたシステム等を用いている。
もちろん、移動させるための移動方式は、特に上述した赤外線を用いたものに限定されるものではなく、他の方式によるものでもよいものである。
具体的には、例えば、各自走式空気浄化装置10、11の制御部10c、11cの内部に人工衛星を利用した全球測位衛星システム、いわゆるGNSS(Global Navigation Satellite System)機能を有し、制御装置14の制御部14bにより、対象エリア内における環境条件の濃度分布等に基づいて、各自走式空気浄化装置10、11の対象エリア内の移動目標地点データを、各自走式空気浄化装置10に送信し、当該移動目標地点データを受信した各自走式空気浄化装置10、11を当該移動目標地点まで移動手段21により移動させるようにしてもよい。
また、本実施の形態に係る環境改善装置1では、自走機能を持つ自走式空気浄化装置10、11を目標に向かって移動させる方式としては、誘導ライン70(図4参照)から色、磁気、磁界等を検出して、誘導ライン70に沿って移動する方式、誘導レールに沿って移動する方式等を用いてもよい。
具体的には、走行経路床面に誘導ライン70となるアルミ等の材質の光学反射テープを貼り付け、自走式空気浄化装置10、11の下面側に設けたセンサ(図示せず)により光学反射テープからの光を検知して走行する光学的誘導方式や、走行経路床面に誘導ライン70となる磁気テープを貼り付け、自走式空気浄化装置10、11が磁気テープの磁気を検知して走行する磁気的誘導方式や、走行路の床面に誘導線を設置し、自走式空気浄化装置10、11が誘導ライン70となる誘導線に電流を流すことで発生する磁界を検知して走行する電磁的誘導方式や、走行経路床面に誘導レールとなるレールを設置し、このレールに沿って自走式空気浄化装置10、11が走行する機械的誘導方式等で行ってもよい。
また、例えば、対象エリア内に少なくとも3箇所の基準点に、入射方向に光を反射する光反射手段と、自走式空気浄化装置10、11に搭載され、光ビームを円周方向に操作する光ビーム発生手段及び当該光ビームの反射光を受光する手段と、光反射手段からの反射光に基づいて基準点からの距離を測定する手段と、光反射手段からの反射光に基づいて自走式空気浄化装置10、11の進行方向を各基準点の方位角及び自走式空気浄化装置10、11から見た基準点相互間の開き角度を検出する手段とを用いることで、対象エリア内における基準点の位置と自走式空気浄化装置との関係を特定するような検出方式を用いてもよい。
図3に示すように、環境検出装置61、62が環境条件を測定した結果、空気中の微小粒子であるPM2.5の数値が予め定めた許容範囲の最大値(閾値)を超えてしまい、しかも、汚染濃度の分布や風向の測定値から、空気中の微小粒子が明らかにX方向のプラス側から対象エリア内に向かって流入している状態が明らかな状況であると、制御装置14が判断した場合、自走式空気浄化装置10、11の制御部10c、11cは、移動部10b、11bの移動方向設定装置17及びモータ50を制御して、図3に示すように2つの自走式空気浄化装置10、11をX方向のプラス側の対象エリアの境界線付近まで移動させる。このように、図3のX方向のプラス側から流入してくるPM2.5の汚染空気をX方向プラス側の境界線付近に沿って植物20が並んで配置されることによりさらなる汚染空気の対象エリア内への流入を阻止すると共に、PM2.5に関して、微小粒子状物質を含むPM2.5の汚染空気を自走式空気浄化装置10、11の植栽基盤2を有する環境改善手段により浄化することができるものである。
図4を用いて、自走式空気浄化装置の移動態様の一例を説明する。
本実施の形態では、環境検出装置61、62により、測定した環境条件において、測定値が所定方向側に偏って大きい数値となった場合や、同時に測定する風向き等を考慮して、汚染物質が対象エリア内に流入してくる方向が特定される。本実施の形態に係る制御装置14の制御部14bには、そのような汚染物質が流入してくる方向を、複数の測定結果の数値を検討して自動的に判断することができるようなプログラムが記憶され、特定可能に形成されている。
本実施の形態に係る環境改善装置1は、そのように汚染物質が流入してくる方向を特定した後、その特定方向から汚染空気が対象エリア内の休憩スペース側への流入を防ぐため、その特定方向に基づいて、自走式空気浄化装置10、11が、図4のA〜Gに示すような目標位置へ移動するように当該目標位置が指示されるとともに、当該目標位置へ移動することができるように形成されている。
例えば、図4において、汚染濃度の分布や風速風向などの測定値から、Y方向のプラス側から汚染物質が流入していると判断された場合には、自走式空気浄化装置10、11は、図4のAに示す位置へ移動するように設定されている。これにより、図4のY方向プラス側から汚染物質を含む空気が対象エリアの休憩スペースへ侵入することを抑えることが可能となる。
また、図4に示す右上側から汚染物質が流入していると判断された場合、自走式空気浄化装置10、11は、図4に示すB又はCの位置へ移動する。これにより、図4の右上方向側から汚染物質を含む空気が対象エリアの休憩スペースへ侵入することを抑えることが可能となる。
また、図4に示す右側(X方向プラス側)から汚染物質が流入していると判断された場合、自走式空気浄化装置10、11は、図4に示すDの位置へ移動する。これにより、図4の右方向(X方向プラス側)側から汚染物質を含む空気が対象エリアの休憩スペースへ侵入することを抑えることが可能となる。
また、図4に示す右下側から汚染物質が流入していると判断された場合、自走式空気浄化装置10、11は、図4に示すE又はFの位置へ移動する。これにより、図4の右下方向側から汚染物質を含む空気が対象エリアの休憩スペースへ侵入することを抑えることが可能となる。
また、図4に示す下側(Y方向マイナス側)から汚染物質が流入していると判断された場合、自走式空気浄化装置10、11は、図4に示すGの位置へ移動する。これにより、図4の下方向(Y方向マイナス側)側から汚染物質を含む空気が対象エリアの休憩スペースへ侵入することを抑えることが可能となる。
図5を用いて、自走式空気浄化装置の移動処理について説明する。
先ず、ステップ110において、環境検出装置61、62の制御部61b、62bのタイマ機構により、タイマのカウントが開始される。そして、次のステップ111に進む。
ステップ111において、タイマ機構のカウントが予め定めたタイマ設定時間に到達したか否かが判定される。到達していないと判定された場合、ステップ111に戻り、到達していると判定された場合、次のステップ112に進む。
ステップ112において、環境検出装置61、62の制御部61b、62bから環境検出装置61、62に対して環境条件測定開始の指示処理が行われる。そして、次のステップ113に進む。
なお、ここで、本実施の形態では、タイマ機構は、環境検出装置61、62に有するため、当該制御部61b、62bから測定開始の指示が行われたが、特にこれに限定されるものではなく、タイマ機構を、制御装置14に有しているような場合には、当該指示は、制御部14bから環境検出装置61、62に出力されることになる。
ステップ113において、環境検出部61a、62aにより、環境条件の測定が実施される。そして、次のステップ114に進む。
ステップ114において、環境検出装置61、62の通信部61c、62cから、制御装置14の通信部14cを介して、制御部14bに対して、環境条件測定値が送付される。そして、次のステップ115に進む。
ステップ115において、全ての環境条件の測定値が予め定めた許容範囲内であるか否かの判定が行われる。許容範囲内であると判定された場合、当該処理は終了し、許容範囲内でないと判定された場合、次のステップ116に進む。
ステップ116において、許容範囲外となった環境条件の数は複数であるか否かが判定される。複数であると判定された場合、次のステップ117に進み、複数でないと判定された場合、ステップ118に進む。
ステップ117において、予め定めた環境条件の優先順位により、優先する環境条件を決定する処理が行われる。そして、次のステップ118に進む。
ステップ118において、予め定めた優先順位に基づいて、優先順位が最初の環境条件測定値結果により目標とする移動位置の決定処理が行われる。そして、次のステップ119に進む。
ステップ119において、移動位置のデータを自走式空気浄化装置10、11へ送付する。そして、次のステップ120に進む。
ステップ120において、自走式空気浄化装置10、11をステップ118で決定した目標とする移動位置へ移動させる。そして、ステップ110に戻る。
上述したような構成を有することにより、本実施の形態に係る環境改善装置1は、下記に示すような作用及び効果を奏する。
本実施の形態では、環境検出装置61、62による種々の環境条件の測定結果に基づいて、対象エリア内の環境条件の変化に応じて、環境改善部10a、11aを有する自走式空気浄化装置10、11が環境改善が必要なエリアへ移動することで、リアルタイムで環境を改善する。
これにより、対象エリア内に滞在中の人に快適な環境を提供することができ、自走式空気浄化装置10、11の周囲を癒やしの空間として利用することができる。
また、本実施の形態に係る環境改善装置1を屋外スペースに適用することにより、対象エリアという局所的なエリアにおいて、花粉やPM2.5といった汚染物質を低減させることで、健康への影響を低減させることができ、また、そのような花粉や、PM2.5等の影響で、屋外へ出ることを躊躇している人に対して、対象エリアという屋外スペースの利用を促進することができる。
本実施の形態に係る環境改善装置1では、環境改善手段12は空気を浄化する空気浄化装置であり、環境検出装置61、62は、対象エリア内の気象状況、空気汚染状況、人の有無を検出する。
本実施の形態では、環境検出装置61、62が対象エリアの様々な空気汚染を検出することで、自走式空気浄化装置10、11が空気を浄化して対象エリア内に滞在中の人に快適な環境を提供する。
本実施の形態に係る環境改善装置1では、自走式空気浄化装置10、11は、汚染空気を植栽土壌に取り込み浄化して植栽土壌から放出する植栽基盤2を備えている。
これにより、本実施の形態によれば、汚染空気を植栽土壌に取り込むことで浄化して、浄化した空気を植栽土壌から自走式空気浄化装置10、11の周囲に放出する。よって、自走式空気浄化装置10、11の周囲の汚染空気を浄化し、当該装置の周囲の環境を改善することができる。
本実施の形態によれば、対象エリア内の環境条件の変化に応じて、環境改善が必要なエリアへ移動して環境を改善する自走式空気浄化装置10、11を有する環境改善装置を提供することができる。
なお、ここで、本実施の形態では、環境改善手段12として植栽土壌を有する植栽基盤2を用いているが、必ずしもこれに限定されるものではなく、種々の種類の汚染物質を除去可能な特殊フィルターを通すことにより、また、各汚染物質等を除去可能な専用除去機械を用いるようにしてもよい。
なお、ここで、夏場の暑い期間、環境検出装置61、62での気温等の測定結果、所定の閾値を超えたような場合、水タンクからの水を用いて、人工的に霧状にして散布する、いわゆるミスト散布を行うようにしてもよい。これにより、対象エリア内の冷却効果や大気汚染物質の除去効果を向上させる等の環境をさらに良好なものにすることができる。また、当該ミストに香料を混ぜることにより、さらに環境を向上させることができる。
本実施の形態では、上述したように環境条件として、一酸化炭素や、二酸化炭素や、硫化水素等の汚染物質や、PM2.5や、太陽光線や、強風等を対象としていたが、これに限らず、環境検出装置61、62による測定結果、上述したよう閾値をいずれも超えないような場合には、このような緑の植物20を有する自走式空気浄化装置を、コンクリートの床や壁や建物ばかりで、味気ない景観であった場所の景観を良好にすることができる最適な位置へ移動させることで、対象エリア内の景観を良好にすることができて、対象エリア内の環境をさらに良好なものにすることができる。さらに、そのような景観を良好にする配置位置を複数パターン設け、適当な時間で自走式空気浄化装置10、11を他のパターンに変更することで、対象エリア内の景観を飽きが来ないように変化させることができ、さらなる環境向上を果たすことができる。また、そのような場合には、夜間において、自走式空気浄化装置10、11の周囲にランプを設けてライトアップしたり、LED等のランプで植物20を装飾することにより、さらに景観を向上させることが可能となる。
(第2の実施の形態)
図6は、第2の実施の形態であって、強い風が図6の上側(Y方向プラス側)から吹いてくるような場合の環境改善装置の移動態様を示す説明図である。
第1の実施の形態では、微小粒子状物質、いわゆるPM2.5を多く含む空気が、図3に示すY方向プラス側から対象エリア内に流入してくるような場合であったが、本実施の形態では、PM2.5ではなく、図6に示すY方向プラス側から対象エリア内に強い風が吹いてくることが環境検出装置61、62の風向き、風速の測定結果により検出され、当該風速が予め定めた許容範囲の最大値を超えるような強風であったような場合である。このような場合には、自走式空気浄化装置10、11は、図6に示すように対象エリアのY方向プラス側の境界線付近に並んで、植物20が当該境界線付近に並ぶことで、一種の防風林としての役割を有し、Y方向プラス側からの強風が対象エリアの休憩スペースへ直接、当たらないようにすることができ、対象エリアの休憩スペースの環境を改善することができるものである。
(第3の実施の形態)
図7は、第3の実施の形態であって、太陽光線が、図7の斜め右上側から照射するような場合の環境改善装置の態様を示す説明図である。
第1の実施の形態では、微小粒子状物質、いわゆるPM2.5を多く含む空気が、図3に示すY方向プラス側から対象エリア内に流入してくるような場合であったが、本実施の形態では、PM2.5ではなく、図7に示す斜め右上側から対象エリア内に太陽光線が照射されることが環境検出装置61、62の日照の測定結果や、太陽追尾装置の測定結果、および、測定年月日・測定時刻等により検出され、当該太陽光線が予め定めた条件(例えば、夏シーズンの気温・日射量等)に含まれるような場合である。このような場合には、自走式空気浄化装置10、11は、図7に示すように対象エリアのY方向プラス側の境界線付近に太陽光線の照射を遮るように並んで、植物20がそのように並ぶことで、休憩スペースでは植物の日陰となって直接、太陽光線が照射されないようにすることができ、対象エリアの休憩スペースの環境を改善することができるものである。
上述した第1〜第3の実施の形態では、自走式空気浄化装置10、11は、対象エリア内で2台用いているが、この台数は、当該2台に限定されるものではなく、1台でもよいものであり、また、3台以上の複数台に適用してもよいものである。
上述した第1〜第3の実施の形態において、環境検出装置61、62は、種々の環境条件の測定結果を制御装置14に送信しているが、これに加えて、測定結果をランプ等の表示装置により外部に報知することができるように形成してもよいものである。これにより、対象エリア内の人に汚染物質の濃度が突然高くなるような場合の緊急避難のための情報として利用することができる。具体的には、例えば、環境検出装置61、62の上部に多数のLEDランプを設け、各環境条件の許容範囲の最大値を超えるような場合には、青色LEDの点灯状態が赤色状態へ変化するようなものが含まれる。
上述した第1〜第3の実施の形態において、環境検出装置61、62は、二酸化炭素(CO)、二酸化窒素(NO)、一酸化窒素(NO)、硫化水素(HS)、一酸化炭素(CO)、PM2.5、花粉や、風速、気温等の気象条件等の環境条件や、人の存在等の検知するための複数のセンサを備えていたが、必ずしもこれら全ての環境条件等を測定するための全てのセンサを有することに限定されるものではない。例えば、PM2.5等のいずれか1つの環境条件を検知可能な1つのセンサを備えているようなものでもよいものである。
また、上述した第1〜第3の実施の形態では、自走式空気浄化装置10、11は、対象エリア内で制御装置14内に予め組み込まれたプログラムにより移動が制御されていたが、必ずしもこれに限定されるものではない。具体的には、例えば、これに代えて、または、これに加えて、当該対処エリア内の人が持っているスマートフォンや、壁67又はテーブル65等に設置されたタブレット端末等を操作することで、自走式空気浄化装置10、11を所望の位置へ移動させたり、内部の環境改善手段12の稼働状況を変更するための遠隔操作端末、いわゆるリモートコントローラーとして利用することができるようにしてもよい。
1 環境改善装置
2 植栽基盤
3 内側ケース
3b 底面部
4 カバー部材
4a 上板部
4b 側板部
5 座面
7 主室
8 副室
9 灌水
10 自走式空気浄化装置
10a 環境改善部(環境改善手段)
10b 移動部(移動手段)
10c 制御部
10d 通信部
11 自走式空気浄化装置
11a 環境改善部(環境改善手段)
11b 移動部(移動手段)
11c 制御部
11d 通信部
12 環境改善手段
13 環境検出手段
14 制御装置(制御手段)
15 空気吸込み口
16 通風用開口
17 移動方向設定装置
18a 通気層
18b 通気経路
19 通気孔
20 植物
21 移動手段
21a 移動制御装置
30 水タンク
32 送水ポンプ
34 送風ポンプ
40 受信器
45 バッテリー
50 モータ
55 キャスター
61、62 環境検出装置(環境検出手段)
65 テーブル
66 椅子
67 壁
70 誘導ライン

Claims (3)

  1. 対象エリア内の環境を改善する環境改善手段と、
    前記環境改善手段を移動させる移動手段と、
    前記対象エリア内の環境条件を検出する環境検出手段と、
    前記環境検出手段からの情報に基づき前記移動手段を制御し、環境改善が必要なエリアへ環境改善手段を移動させる制御手段と、
    を有する環境改善装置。
  2. 環境改善手段は空気を浄化する空気浄化装置であり、
    前記環境検出手段は、前記対象エリア内の気象状況、空気汚染状況、人の有無を検出する、
    請求項1に記載の環境改善装置。
  3. 前記空気浄化装置は、汚染空気を植栽土壌に取り込み浄化して前記植栽土壌から放出する植栽基盤を備えている、
    請求項2に記載の環境改善装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113924886A (zh) * 2021-10-14 2022-01-14 天津大学城市规划设计研究院有限公司 一种调节风环境的景观装置
WO2022265085A1 (ja) * 2021-06-17 2022-12-22 ダイキン工業株式会社 浄化機器の制御方法及び装置、浄化機器

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