JP2020179899A - 飲料の定量供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】原料飲料液、自動的に、容器内に一定量供給することができる飲料の定量供給装置を提供する。【解決手段】原料供給経路22a、22bに配設され、原料飲料容器14a、14bから原料供給口18a、18bへと原料飲料液A、Bを送出する注出ポンプ26a、26bを備え、原料供給経路22a、22bの注出ポンプ26a、26bの下流側に、原料飲料液A、Bの原料供給口18a、18bへの排出を促進するための空気穴30a、30bを形成する。【選択図】図4

Description

本発明は、飲料、例えば、味噌汁、うどん、そば、ラーメンなどの出し汁や、麺や料理を漬すつけ汁やつけだれなどからなる原料飲料液、自動的に、容器内に一定量供給することができる飲料の定量供給装置(いわゆる「ディスペンサー装置」)に関するものである。
従来より、このような飲料の定量供給装置として、種々の形態の飲料の定量供給装置が提案されている。
例えば、出し汁の定量供給装置では、特許文献1(特許第5435425号公報)に開示されるような出し汁の定量供給装置が提案されている。図9は、特許文献1の出し汁の定量供給装置の概略側面図である。
この特許文献1の飲料の定量供給装置100は、図9に示したように、定量供給装置本体102を備えており、定量供給装置本体102の内部に、例えば、紙パックや樹脂の容器からなる濃縮出し容器104が、取り外し可能でかつ交換可能に配置されている。
なお、濃縮出し容器104は、濃縮出しがなくなると、配管チューブ114を外して容易に交換できるように構成されている。
また、濃縮出し容器104は、例えば、業務用に市販されたキャップ付の容器、紙パック、透明なボトルなどの容器をそのまま使用して、キャップ部分に配管チューブ114を通して、配管チューブ114が取り付けられるように構成しても良いように構成されている。
さらに、定量供給装置本体102の内部に、湯タンク106が備えられ、配管チューブ112を介して、出し汁混合部110にお湯が供給されるようになっている。
そして、例えば、別途図示しない制御装置の操作ボタン、操作ハンドルを操作することによって、濃縮出し容器104から濃縮出しが、原料供給ポンプ108によって、配管チューブ114を介して、出し汁混合部110に定量供給されるようになっている。
そして、出し汁混合部110において、湯タンク106から供給されるお湯と、濃縮出し容器104から定量供給された濃縮出しとが混合され、載置台116に載置された、例えば、味噌汁の椀、ラーメンどんぶりなどの容器120内に、混合された出し汁が供給されるようになっている。
なお、湯タンク106は、従来から知られている構成のために詳細を図示はしないが、空だき防止のための下限フロート、湯タンクが満水であることを検知する上限フロート、所定温度に加熱するためのヒーター、温度測定のための温度センサーを備えている。
さらに、水道からの水の供給配管を取付けすることができ、この供給配管には、電磁弁が設けられて、上限フロートが動作した際に、電磁弁を閉じて水の供給を停止するように構成されている。
なお、図示しないが、出し汁混合部110の内部には、例えば、鰹節や昆布などの天然素材からなる交換可能な出し汁パックが配置され、ハンドル操作で出し汁パックをお湯で絞り出して、香りなどの風味を、混合された出し汁に付与するように構成されている。
このように混合された出し汁が、飲料の定量供給装置100の下方に配置された載置台116上に載置された、例えば、味噌汁椀、うどん、そば、ラーメン用のどんぶりなどからなる容器120内に、予め設定された一定量分、供給されるようになっている。
特許第5435425号公報 特開2006−223531号公報
ところで、このような特許文献1の飲料の定量供給装置100では、湯タンク106から供給されるお湯と、濃縮出し容器104から定量供給された濃縮出しとが混合され、載置台116に載置された容器120内に、混合された出し汁が供給されるようになっている。
しかしながら、このように、湯タンク106から供給されるお湯で、濃縮出し容器104から定量供給された濃縮出しを希釈するタイプのスープは、各店舗で仕込まれたスープをそのまま使用する場合に比較して、例えば、味、風味などが劣ることになる。
このため、特許文献1の飲料の定量供給装置100のように、湯タンク106から供給されるお湯で希釈せずに、その店独自の特製スープを使用することのできる飲料の定量供給装置が望まれていた。
ところで、店独自の特製スープは、例えば、ラーメン店などでは、煮込み鍋の中で長時間煮込んで製造したスープを、例えば、煮込み鍋を、IHヒーター上に載置して、一定の温度(高温)になるように温度管理されている。
このように、一定の温度になるように温度管理されたスープを、ポンプにて煮込み鍋から吸い、注出する場合、油などが含まれているスープを、しばらく注出しない時間があると、スープが注出経路内で冷えて固まってしまい、例えば、味噌汁椀、うどん、そば、ラーメン用のどんぶりなどからなる容器内に、予め設定された一定量分が供給されないおそれがある。
本発明は、このような現状に鑑み、例えば、味噌汁、うどん、そば、ラーメンなどの出し汁や、麺や料理を漬すつけ汁やつけだれなどからなる原料飲料液を、自動的に、一定温度で、容器内に常に一定量供給することができる飲料の定量供給装置を提供することを目的とする。
本発明は、前述したような従来技術における課題及び目的を達成するために発明されたものであって、本発明の飲料の定量供給装置は、
原料飲料液を貯留する原料飲料容器から原料供給口へと至る原料供給経路と、
前記原料供給経路に配設され、原料飲料容器から原料供給口へと原料飲料液を送出する注出ポンプとを備えた飲料の定量供給装置であって、
前記原料供給経路の注出ポンプの下流側に、原料飲料液の原料供給口への排出を促進するための空気穴が形成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、原料供給経路の注出ポンプの下流側に、原料飲料液の原料供給口への排出を促進するための空気穴が形成されている。
従って、空気穴を介して空気が、原料供給経路内に浸入するので、原料飲料液が、例えば、豚骨スープや油分を多く含むスープなどの粘性の高い液体の注出であっても、一回分の原料飲料液の供給が終了した後に、原料供給経路の注出ポンプの下流側に残存した原料飲料液が、原料供給口へ排出されるのが促進され、排出時間の短縮ができることになる。
従って、容器内に供給される原料飲料液の温度が低下するのを防止できるとともに、次回の原料飲料液の供給量が一定になり、原料飲料液を、一定温度で、容器内に常に一定量供給することができる飲料の定量供給装置を提供することができる。
また、本発明の飲料の定量供給装置は、
前記原料供給経路から分岐部を介して分岐して、原料飲料液を原料飲料容器へと還流・循環するための還流・循環経路と、
前記還流・循環経路に配設され、原料供給経路に残存する原料飲料液を、原料飲料容器へと還流・循環するための循環ポンプと、
を備えた供給ユニットを備えることを特徴とする。
このように構成することによって、原料供給経路から分岐部を介して分岐して、原料飲料液を原料飲料容器へと還流・循環するための還流・循環経路が設けられている。
従って、原料飲料液が、還流・循環経路を介して、例えば、IHヒーターなどで一定の高温の温度に保持された原料飲料容器へと還流・循環することになる。
これにより、しばらく注出しない時間があったとしても、原料飲料液を、一定温度で、容器内に常に一定量供給することができる。
また、例えば、原料飲料液に固形物を含むような場合であっても、従来のような電磁弁などの三方弁を用いることがないので、固形物が三方弁に噛み込んで、詰まりが発生して、三方弁が開放されたままになり、還流・循環経路から原料供給経路内に漏洩することがないので、容器内に常に一定量供給することができる。
従って、例えば、味噌汁、うどん、そば、ラーメンなどの出し汁や、麺や料理を漬すつけ汁やつけだれなどからなる原料飲料液を、自動的に、一定温度で、容器内に常に一定量供給することができる飲料の定量供給装置を提供することができる。
また、本発明の飲料の定量供給装置は、前記分岐部が、原料供給経路の注出ポンプの上流側に設けられていることを特徴とする。
このように構成することによって、分岐部が、原料供給経路の注出ポンプの上流側に設けられているので、一回分の原料飲料液の供給が終了した後に、原料供給経路の注出ポンプ内に残存する原料飲料液の量を出来るだけ少なくすることができるようになっている。
従って、容器内に供給される原料飲料液の温度が低下するのを防止できるとともに、次回の原料飲料液の供給量が一定になり、原料飲料液を、一定温度で、容器内に常に一定量供給することができる飲料の定量供給装置を提供することができる。
また、本発明の飲料の定量供給装置は、前記還流・循環経路の原料飲料容器への還流口の高さ位置が、原料飲料容器内に貯留された原料飲料液の液面の高さ位置よりも上方の位置になるように設定されていることを特徴とする。
すなわち、原料飲料液が、例えば、豚骨スープや油分を多く含むスープなどの粘性の高い液体の場合には、例えば、IHヒーターなどで一定の高温の温度に保持された原料飲料容器内で、原料飲料液の液表面には、油の固まった層が形成されることになる。
この場合には、少しの振動や、調理作業者が、原料飲料容器をかき混ぜようとした場合に、突沸が生じ、火傷などを負うおそれがある。
これに対して、本発明の飲料の定量供給装置では、還流・循環経路の原料飲料容器への還流口の高さ位置が、原料飲料容器内に貯留された原料飲料液の液面の高さ位置よりも上方の位置になるように設定されている。
これにより、還流口から、原料飲料液が、原料飲料容器内に貯留された原料液面に滴下した状態になるので、原料飲料容器内に貯留された原料飲料液の液面が振動することになる。
すなわち、原料飲料液が循環されることで、例えば、油分が固化したりすることを防ぎ、さらに、原料液面に滴下した状態で、突沸の発生も防ぐことができる。
従って、一定の高温の温度に保持された原料飲料容器内で、原料飲料液の突沸が生じず、安全である。
また、本発明の飲料の定量供給装置は、前記少なくとも一つの供給ユニットを備えることを特徴とする。
このように構成することによって、少なくとも一つの供給ユニットを備えるので、少なくとも1種以上の原料飲料液を、自動的に、一定温度で、容器内に常に一定量供給することができる飲料の定量供給装置を提供することができる。
また、本発明の飲料の定量供給装置は、
前記注出ポンプによる一回分の注出が完了した後、注出ポンプを所定時間、逆方向に送出するように作動して、前記分岐部よりも下流側の原料供給経路に残存する原料飲料液を原料飲料容器に戻すように還流させた後に、
前記循環ポンプを作動させて、原料飲料液を原料飲料容器へと還流・循環するように構成されていることを特徴とする。
すなわち、注出ポンプによる一回分の注出が完了した後には、分岐部から下流側の原料供給経路、注出ポンプには、原料飲料液が残存することになる。
従って、注出ポンプを所定時間、逆方向に送出するように作動して、分岐部よりも下流側の原料供給経路に残存する原料飲料液を原料飲料容器に戻すように還流させるので、残存する原料飲料液の量を出来るだけ少なくすることができる。
また、このように、分岐部よりも下流側の原料供給経路に残存する原料飲料液を原料飲料容器に戻すように還流させた後に、
循環ポンプを作動させて、原料飲料液を原料飲料容器へと還流・循環するように構成されている。
従って、容器内に供給される原料飲料液の温度が低下するのを防止できるとともに、次回の原料飲料液の供給量が一定になり、原料飲料液を、一定温度で、容器内に常に一定量供給することができる飲料の定量供給装置を提供することができる。
また、本発明の飲料の定量供給装置は、前記原料供給経路の注出ポンプの出口近傍に、液体検出センサーが配置されていることを特徴とする。
前述したように、注出ポンプの逆方向への作動によって、分岐部よりも下流側の原料供給経路に残存する原料飲料液を原料飲料容器に戻すように還流させた後に、
循環ポンプを作動させて、原料飲料液を原料飲料容器へと還流・循環する場合と、
分岐部よりも下流側の原料供給経路に残存する原料飲料液を原料飲料容器に戻さずに、循環ポンプを作動させて、原料飲料液を原料飲料容器へと還流・循環する場合とでは、
次回の原料飲料液の供給量が相違することになる。
このため、本発明の飲料の定量供給装置のように、注出ポンプの出口近傍に配置することによって、注出ポンプ内に原料飲料液が満たされたことを検知することができる。
これによって、原料飲料液を、容器内に常に一定量供給することができる飲料の定量供給装置を提供することができる。
また、本発明の飲料の定量供給装置は、前記還流・循環経路の分岐部の近傍に、液体切れ検知センサーが配置されていることを特徴とする。
このように構成することによって、還流・循環経路の分岐部の近傍に、液体切れ検知センサーが配置されているので、液体切れ検知センサーによって、原料飲料容器内に貯留された原料飲料液の液切れを検知できるとともに、原料供給経路の原料吸い込み口が、原料飲料容器内に入っていないのを検知することができる。
これによって、原料飲料液を、容器内に常に一定量供給することができる飲料の定量供給装置を提供することができる。
本発明によれば、原料供給経路の注出ポンプの下流側に、原料飲料液の原料供給口への排出を促進するための空気穴が形成されている。
従って、空気穴を介して空気が、原料供給経路内に浸入するので、原料飲料液が、例えば、豚骨スープや油分を多く含むスープなどの粘性の高い液体の注出であっても、一回分の原料飲料液の供給が終了した後に、原料供給経路の注出ポンプの下流側に残存した原料飲料液が、原料供給口へ排出されるのが促進され、排出時間の短縮ができることになる。
従って、容器内に供給される原料飲料液の温度が低下するのを防止できるとともに、次回の原料飲料液の供給量が一定になり、原料飲料液を、一定温度で、容器内に常に一定量供給することができる飲料の定量供給装置を提供することができる。
また、本発明によれば、原料供給経路から分岐部を介して分岐して、原料飲料液を原料飲料容器へと還流・循環するための還流・循環経路が設けられている。
従って、原料飲料液が、還流・循環経路を介して、例えば、IHヒーターなどで一定の高温の温度に保持された原料飲料容器へと還流・循環することになる。
これにより、しばらく注出しない時間があったとしても、原料飲料液を、一定温度で、容器内に常に一定量供給することができる。
また、例えば、原料飲料液に固形物を含むような場合であっても、従来のような電磁弁などの三方弁を用いることがないので、固形物が三方弁に噛み込んで、詰まりが発生したり、三方弁が開放されたままになり、還流・循環経路から原料供給経路内に漏洩することがないので、容器内に常に一定量供給することができる。
従って、例えば、味噌汁、うどん、そば、ラーメンなどの出し汁や、麺や料理を漬すつけ汁やつけだれなどからなる原料飲料液を、自動的に、一定温度で、容器内に常に一定量供給することができる飲料の定量供給装置を提供することができる。
図1は、本発明の飲料の定量供給装置の正面図である。 図2は、図1の本発明の飲料の定量供給装置の下面図である。 図3は、図1の本発明の飲料の定量供給装置のI方向の側面図である。 図4は、本発明の飲料の定量供給装置の概略を説明する模式図である。 図5は、本発明の飲料の定量供給装置10の注出制御システム50のブロック図である。 図6は、本発明の飲料の定量供給装置10のタッチパネル62の表示状態を説明する概略図である。 図7は、図6のタッチパネル62の注出情報表示の一例を示す概略図である。 図8は、本発明の飲料の定量供給装置10の注出制御システム50のタイミングチャートを示す図である。 図9は、特許文献1の飲料の定量供給装置100の側面図である。
以下、本発明の実施の形態(実施例)を図面に基づいてより詳細に説明する。
(実施例1)
図1は、本発明の飲料の定量供給装置の正面図、図2は、図1の本発明の飲料の定量供給装置の下面図、図3は、図1の本発明の飲料の定量供給装置のI方向の側面図、図4は、本発明の飲料の定量供給装置の概略を説明する模式図である。
図1〜図4において、符号10は、全体で本発明の飲料の定量供給装置を示している。
図1に示したように、飲料の定量供給装置10は、供給装置本体12を備えている。
そして、供給装置本体12の一方の外部の側方に(図1、図4において、左側に)、図4の模式図に示したように、例えば、予め調製したラーメンスープなどの第1の原料飲料液Aを収容した、例えば、煮込み用の寸胴鍋などからなる第1の原料飲料容器14aが配置されている。
また、この第1の原料飲料容器14aは、第1の原料飲料容器14a内に収容した原料飲料液Aを、一定の温度に保持するために、例えば、IHヒーターなどからなる第1の加熱・保温装置15a上に載置されている。
なお、第1の原料飲料容器14aは、第1の原料飲料容器14a内に収容した第1の原料飲料容器14aがなくなると、後述する第1の入口側配管チューブ24aを外して、容易に交換できるように構成されている。
同様に、供給装置本体12の他方の外部の側方に(図1、図4において、右側に)、図4の模式図に示したように、例えば、予め調製したラーメンスープなどの第2の原料飲料液Bを収容した、例えば、煮込み用の寸胴鍋などからなる第2の原料飲料容器14bが配置されている。
また、この第2の原料飲料容器14bは、第2の原料飲料容器14b内に収容した原料飲料液Bを、一定の温度に保持するために、例えば、IHヒーターなどからなる第2の加熱・保温装置15b上に載置されている。
なお、第2の原料飲料容器14bは、第2の原料飲料容器14b内に収容した第2の原料飲料液Bがなくなると、後述する第2の入口側配管チューブ24bを外して、容易に交換できるように構成されている。
また、図1、図4に示したように、本発明の飲料の定量供給装置10は、供給ユニット16を備えており、この供給ユニット16は、この実施例の場合には、2つの供給ユニット16を備えている。
すなわち、本発明の飲料の定量供給装置10では、第1の原料飲料液A、第1の原料飲料容器14aに対応して、第1の供給ユニット16aが設けられている。また、第2の原料飲料液B、第2の原料飲料容器14bに対応して、第2の供給ユニット16bが、それぞれ設けられている。
図1、図4に示したように、第1の供給ユニット16aは、第1の原料飲料容器14aを貯留する第1の原料飲料容器14aから、第1の原料供給口18aの第1のノズル20aへと至る第1の原料供給経路22aを備えている。
この第1の原料供給経路22aは、第1の原料飲料液A内に浸漬した第1の入口側配管チューブ24aを備えている。この第1の入口側配管チューブ24aの下流側には、例えば、チューブポンプから構成される第1の注出ポンプ26aが配設されている。
そして、この第1の注出ポンプ26aの下流側には、第1の出口側配管チューブ28aが配設されている。
また、第1の出口側配管チューブ28aには、下流側に配設された、第1の原料供給口18a、第1のノズル20aに接続されている。
同様に、第2の供給ユニット16bでは、図1、図4に示したように、第2の供給ユニット16bは、第2の原料飲料容器14bを貯留する第2の原料飲料容器14bから、第2の原料供給口18bの第2のノズル20bへと至る第2の原料供給経路22bを備えている。
この第2の原料供給経路22bは、第2の原料飲料液B内に浸漬した第2の入口側配管チューブ24bを備えている。この第2の入口側配管チューブ24bの下流側には、例えば、チューブポンプから構成される第2の注出ポンプ26bが配設されている。
そして、この第2の注出ポンプ26bの下流側には、第2の出口側配管チューブ28bが配設されている。
また、第2の出口側配管チューブ28bには、下流側に配設された、第2の原料供給口18b、第2のノズル20bに接続されている。
さらに、図4に示したように、第1の出口側配管チューブ28aには、第1の原料飲料液Aの第1の原料供給口18aへの排出を促進するための第1の空気穴30aが形成されている。
この実施例の場合には、第1の空気穴30aとして、第1のストロー32aが、第1の出口側配管チューブ28aに連通するように設けられている。
同様に、図4に示したように、第2の供給ユニット16bでは、第2の出口側配管チューブ28bには、第2の原料飲料液Bの第2の原料供給口18bへの排出を促進するための第2の空気穴30bが形成されている。
この実施例の場合には、第2の空気穴30bとして、第2のストロー32bが、第2の出口側配管チューブ28bに連通するように設けられている。
このように構成することによって、空気穴(第1の空気穴30a、第2の空気穴30b)を介して空気が、原料供給経路(第1の原料供給経路22a、第2の原料供給経路22b(第1の出口側配管チューブ28a、第2の出口側配管チューブ28b))内に浸入する。
これにより、原料飲料液(第1の原料飲料液A、第2の原料飲料液B)が、例えば、豚骨スープや油分を多く含むスープなどの粘性の高い液体の注出であっても、一回分の原料飲料液(第1の原料飲料液A、第2の原料飲料液B)の供給が終了した後に、原料供給経路(第1の原料供給経路22a、第2の原料供給経路22b)の注出ポンプ(第1の注出ポンプ26a、第2の注出ポンプ26b)の下流側に残存した原料飲料液(第1の原料飲料液A、第2の原料飲料液B)が、原料供給口(第1の原料供給口18a、第2の原料供給口18b)へ排出されるのが促進され、排出時間の短縮ができることになる。
従って、容器T内に供給される原料飲料液(第1の原料飲料液A、第2の原料飲料液B)の温度が低下するのを防止できる。
また、次回の原料飲料液(第1の原料飲料液A、第2の原料飲料液B)の供給量が一定になり、原料飲料液(第1の原料飲料液A、第2の原料飲料液B)を、一定温度で、原料飲料容器(第1の原料飲料容器14a、第2の原料飲料容器14b)内に常に一定量供給することができる。
なお、この実施例では、空気穴(第1の空気穴30a、第2の空気穴30b)を、図1〜図4に示したような構造の本発明の飲料の定量供給装置10に設けたが、このような空気穴を、図9に示した従来の特許文献1の飲料の定量供給装置100に適用することも可能である。
一方、図1、図4に示したように、第1の原料供給経路22aには、第1の原料供給経路22aの第1の注出ポンプ26aの上流側に第1の分岐部34aが設けられている。この第1の分岐部34aを介して分岐して、第1の原料飲料液Aを第1の原料飲料容器14aへと還流・循環するために、第1の還流・循環経路36aが設けられている。
そして、第1の還流・循環経路36aには、第1の原料供給経路22aに残存する第1の原料飲料液Aを、第1の原料飲料容器14aへと還流・循環するための第1の循環ポンプ38aを備えている。
同様に、第2の供給ユニット16bでは、図1、図4に示したように、第2の原料供給経路22bには、第2の原料供給経路22bの第2の注出ポンプ26bの上流側に第2の分岐部34bが設けられている。この第2の分岐部34bを介して分岐して、第2の原料飲料液Bを第2の原料飲料容器14bへと還流・循環するために、第2の還流・循環経路36bが設けられている。
そして、第2の還流・循環経路36bには、第2の原料供給経路22bに残存する第2の原料飲料液Bを、第2の原料飲料容器14bへと還流・循環するための第2の循環ポンプ38bを備えている。
また、図4に示したように、第1の還流・循環経路36aの第1の原料飲料容器14aへの第1の還流口35aの高さ位置H1が、第1の原料飲料容器14a内に貯留された第1の原料飲料液Aの液面の高さ位置L1よりも上方の位置になるように設定されている。
同様に、第2の供給ユニット16bでは、図4に示したように、第2の還流・循環経路36bの第2の原料飲料容器14bへの第2の還流口35bの高さ位置H2が、第2の原料飲料容器14b内に貯留された第2の原料飲料液Bの液面の高さ位置L2よりも上方の位置になるように設定されている。
すなわち、原料飲料液(第1の原料飲料液A、第2の原料飲料液B)が、例えば、豚骨スープや油分を多く含むスープなどの粘性の高い液体の場合には、例えば、IHヒーターなどの加熱・保温装置(第1の加熱・保温装置15a、第2の加熱・保温装置15b)で一定の高温の温度に保持された原料飲料容器(第1の原料飲料容器14a、第2の原料飲料容器14b)内で、原料飲料液(第1の原料飲料液A、第2の原料飲料液B)の液表面には、油の固まった層が形成されることになる。
この場合には、少しの振動や、調理作業者が、原料飲料容器(第1の原料飲料容器14a、第2の原料飲料容器14b)をかき混ぜようとした場合に、突沸が生じ、火傷などを負うおそれがある。
これに対して、本発明の飲料の定量供給装置10では、還流・循環経路(第1の還流・循環経路36a、第2の還流・循環経路36b)の原料飲料容器(第1の原料飲料容器14a、第2の原料飲料容器14b)への還流口(第1の還流口35a、第2の還流口35b)の高さ位置(H1、H2)が、原料飲料容器(第1の原料飲料容器14a、第2の原料飲料容器14b)内に貯留された原料飲料液(第1の原料飲料液A、第2の原料飲料液B)の液面の高さ位置L(L1、L2)よりも上方の位置になるように設定されている。
これにより、還流口(第1の還流口35a、第2の還流口35b)から、原料飲料液(第1の原料飲料液A、第2の原料飲料液B)が、原料飲料容器(第1の原料飲料容器14a、第2の原料飲料容器14b)内に貯留された原料液面に滴下した状態になる。
これにより、原料飲料容器(第1の原料飲料容器14a、第2の原料飲料容器14b)内に貯留された原料飲料液(第1の原料飲料液A、第2の原料飲料液B)の液面が振動することになる。
すなわち、原料飲料液が循環されることで、例えば、油分が固化したりすることを防ぎ、さらに、原料液面に滴下した状態で、突沸の発生も防ぐことができる。
従って、一定の高温の温度に保持され原料飲料容器(第1の原料飲料容器14a、第2の原料飲料容器14b)内で、第1の原料飲料液Aの突沸が生じず、安全である。
また、本発明の飲料の定量供給装置10では、第1の原料供給経路22a(第1の出口側配管チューブ28a)の第1の供給ユニット16aの出口の近傍に、第1の液体検出センサー40aが配置されている。
同様に、第2の供給ユニット16bでは、図4に示したように、第2の原料供給経路22bの第2の供給ユニット16bの出口の近傍に、第2の液体検出センサー40bが配置されている。
すなわち、後述するように、
(A) 注出ポンプ(第1の注出ポンプ26a、第2の注出ポンプ26b)の逆方向への作動によって、分岐部(第1の分岐部34a、第2の分岐部34b)よりも下流側の原料供給経路(第1の原料供給経路22c、第2の原料供給経路22d)に残存する原料飲料液(第1の原料飲料液A、第2の原料飲料液B)を、
原料飲料容器(第1の原料飲料容器14a、第2の原料飲料容器14b)に戻すように還流させた後に、
循環ポンプ(第1の循環ポンプ38a、第2の循環ポンプ38b)を作動させて、原料飲料液(第1の原料飲料液A、第2の原料飲料液B)を原料飲料容器(第1の原料飲料容器14a、第2の原料飲料容器14b)へと還流・循環する場合と、
(B) 分岐部(第1の分岐部34a、第2の分岐部34b)よりも下流側の原料供給経路(第1の原料供給経路22c、第2の原料供給経路22d)に残存する原料飲料液(第1の原料飲料液A、第2の原料飲料液B)を、
原料飲料容器(第1の原料飲料容器14a、第2の原料飲料容器14b)に戻さずに、循環ポンプ(第1の循環ポンプ38a、第2の循環ポンプ38b)を作動させて、原料飲料液(第1の原料飲料液A、第2の原料飲料液B)を原料飲料容器(第1の原料飲料容器14a、第2の原料飲料容器14b)へと還流・循環する場合
とでは、次回の原料飲料液の供給量が相違することになる。
このため、本発明の飲料の定量供給装置10のように、原料供給経路(第1の原料供給経路22a、第2の原料供給経路22b(第1の出口側配管チューブ28a、第2の出口側配管チューブ28b))の注出ユニット出口(第1の注出ユニット16aの出口、第2の注出ユニット16bの出口)近傍に、液体検出センサー(第1の液体検出センサー40a、第2の液体検出センサー40b)を配置することによって、注出ポンプ出口までの原料供給経路(第1の原料供給経路22aの第1の注出ポンプ26aの出口、第2の原料供給経路22bの第2の注出ポンプ26bの出口)内に原料飲料液(第1の原料飲料液A、第2の原料飲料液B)が満たされたことを検知することができる。
これによって、原料飲料液(第1の原料飲料液A、第2の原料飲料液B)を、例えば、ラーメンどんぶり、お椀などの容器T内に常に一定量供給することができる。
さらに、本発明の飲料の定量供給装置10では、図4の矢印Cで示したように、注出ポンプ(第1の注出ポンプ26a、第2の注出ポンプ26b)による一回分の注出が完了した後、注出ポンプ(第1の注出ポンプ26a、第2の注出ポンプ26b)を所定時間、逆方向に送出するように作動するように構成されている。
そして、注出ポンプ(第1の注出ポンプ26a、第2の注出ポンプ26b)の逆方向への作動によって、分岐部(第1の分岐部34a、第2の分岐部34b)よりも下流側の原料供給経路(第1の原料供給経路22c、第2の原料供給経路22d)に残存する原料飲料液(第1の原料飲料液A、第2の原料飲料液B)を、
原料飲料容器(第1の原料飲料容器14a、第2の原料飲料容器14b)に戻すように還流させた後に、
循環ポンプ(第1の循環ポンプ38a、第2の循環ポンプ38b)を作動させて、原料飲料液(第1の原料飲料液A、第2の原料飲料液B)を原料飲料容器(第1の原料飲料容器14a、第2の原料飲料容器14b)へと還流・循環するように構成されている。
すなわち、注出ポンプ(第1の注出ポンプ26a、第2の注出ポンプ26b)による一回分の注出が完了した後には、分岐部(第1の分岐部34a、第2の分岐部34b)よりも下流側の原料供給経路(第1の原料供給経路22c、第2の原料供給経路22d)、注出ポンプ(第1の注出ポンプ26a、第2の注出ポンプ26b)には、原料飲料液(第1の原料飲料液A、第2の原料飲料液B)が残存することになる。
従って、注出ポンプ(第1の注出ポンプ26a、第2の注出ポンプ26b)を所定時間、逆方向に送出するように作動して、分岐部(第1の分岐部34a、第2の分岐部34b)よりも下流側の原料供給経路(第1の原料供給経路22c、第2の原料供給経路22d)に残存する原料飲料液(第1の原料飲料液A、第2の原料飲料液B)を原料飲料容器(第1の原料飲料容器14a、第2の原料飲料容器14b)に戻すように還流させるので、残存する原料飲料液(第1の原料飲料液A、第2の原料飲料液B)の量を出来るだけ少なくすることができる。
また、このように、分岐部(第1の分岐部34a、第2の分岐部34b)よりも下流側の原料供給経路(第1の原料供給経路22c、第2の原料供給経路22d)に残存する原料飲料液(第1の原料飲料液A、第2の原料飲料液B)を原料飲料容器(第1の原料飲料容器14a、第2の原料飲料容器14b)に戻すように還流させた後に、
循環ポンプ(第1の循環ポンプ38a、第2の循環ポンプ38b)を作動させて、原料飲料液(第1の原料飲料液A、第2の原料飲料液B)を原料飲料容器(第1の原料飲料容器14a、第2の原料飲料容器14b)へと還流・循環するように構成されている。
従って、容器T内に供給される原料飲料液(第1の原料飲料液A、第2の原料飲料液B)の温度が低下するのを防止できるとともに、次回の原料飲料液の供給量が一定になり、原料飲料液を、一定温度で、容器T内に常に一定量供給することができる。
さらに、本発明の飲料の定量供給装置10では、第1の還流・循環経路36aの第1の分岐部34aの近傍に、第1の液体切れ検知センサー42aが配置されている。
同様に、第2の供給ユニット16bでは、図4に示したように、第2の還流・循環経路36bの第2の分岐部34bの近傍に、第2の液体切れ検知センサー42bが配置されている。
このように構成することによって、還流・循環経路(第1の還流・循環経路36a、第2の還流・循環経路36b)の分岐部(第1の分岐部34a、第2の分岐部34b)近傍に、液体切れ検知センサー(第1の液体切れ検知センサー42a、第2の液体切れ検知センサー42b)が配置されているので、液体切れ検知センサー(第1の液体切れ検知センサー42a、第2の液体切れ検知センサー42b)によって、原料飲料容器(第1の原料飲料容器14a、第2の原料飲料容器14b)内に貯留された原料飲料液(第1の原料飲料液A、第2の原料飲料液B)の液切れを検知できる。
また、原料供給経路(第1の原料供給経路22a、第2の原料供給経路22b)の原料吸い込み口(第1の入口側配管チューブ24a、第2の入口側配管チューブ24b)が、原料飲料容器(第1の原料飲料容器14a、第2の原料飲料容器14b)内に入っていないのを検知することができる。
これによって、原料飲料液(第1の原料飲料液A、第2の原料飲料液B)を、容器T内に常に一定量供給することができる
このように構成する本発明の本発明の飲料の定量供給装置10によれば、原料供給経路(第1の原料供給経路22a、第2の原料供給経路22b)から分岐部(第1の分岐部34a、第2の分岐部34b)を介して分岐して、原料飲料液(第1の原料飲料液A、第2の原料飲料液B)を原料飲料容器(第1の原料飲料容器14a、第2の原料飲料容器14b)へと還流・循環するための還流・循環経路(第1の還流・循環経路36a、第2の還流・循環経路36b)が設けられている。
従って、原料飲料液(第1の原料飲料液A、第2の原料飲料液B)が、還流・循環経路(第1の還流・循環経路36a、第2の還流・循環経路36b)を介して、例えば、IHヒーターなどで一定の高温の温度に保持された原料飲料容器(第1の原料飲料容器14a、第2の原料飲料容器14b)へと還流・循環することになる。
これにより、しばらく注出しない時間があったとしても、原料飲料液(第1の原料飲料液A、第2の原料飲料液B)を、一定温度で、容器T内に常に一定量供給することができる。
また、例えば、原料飲料液(第1の原料飲料液A、第2の原料飲料液B)に固形物を含むような場合であっても、従来のような電磁弁などの三方弁を用いることがないので、固形物が三方弁に噛み込んで、詰まりが発生して、三方弁が開放されたままになり、還流・循環経路(第1の還流・循環経路36a、第2の還流・循環経路36b)から原料供給経路(第1の原料供給経路22a、第2の原料供給経路22b)内に漏洩することがないので、容器T内に常に一定量供給することができる。
従って、例えば、味噌汁、うどん、そば、ラーメンなどの出し汁や、麺や料理を漬すつけ汁やつけだれなどからなる原料飲料液を、自動的に、一定温度で、容器内に常に一定量供給することができる飲料の定量供給装置10を提供することができる。
この場合、この実施例では、2種類の原料飲料液(第1の原料飲料液A、第2の原料飲料液B)に対応するように、第1の原料飲料液A用の第1の供給ユニット16a、第2の原料飲料液B用の第2の供給ユニット16bの原料飲料容器(第1の原料飲料容器14a、第2の原料飲料容器14b)を配置しているが、1種類の原料飲料液に対応するように、1つの供給ユニットを配置しても良く、また、3種類以上の原料飲料液に対応するように、3つ以上の供給ユニットを配置しても良い。
(実施例2)
このように構成される本発明の飲料の定量供給装置10の注出制御システム50による制御について、以下に、図5〜図8に基づいて、詳細に説明する。
図5は、本発明の飲料の定量供給装置10の注出制御システム50のブロック図、図6は、本発明の飲料の定量供給装置10のタッチパネル62の表示状態を説明する概略図、図7は、図6のタッチパネル62の注出情報表示の一例を示す概略図、図8は、本発明の飲料の定量供給装置10の注出制御システム50のタイミングチャートを示す図である。
図5に示したように、本発明の飲料の定量供給装置10の注出制御システム50では、供給装置本体12の正面の開閉可能な開閉扉12aに設けられた、操作部52を備えている。
この操作部52には、ランプ付きの押ボタンスイッチ群54を備えている。
この実施例の場合には、図5に示したように、押ボタンスイッチ群54は、最上段に、原料飲料液の種類を選択するための注出種類選択スイッチ56を備えている。
そして、注出種類選択スイッチ56は、第1の原料飲料液Aを選択するための注出種類選択スイッチ『SWA』と、第2の原料飲料液Bを選択するための注出種類選択スイッチ『SWB』とを備えている。
また、押ボタンスイッチ群54は、注出種類選択スイッチ56の下方に、注出量を選択するための注出量選択スイッチ58を備えている。
そして、注出量選択スイッチ58は、この実施例の場合、5種類の注出量1〜注出量5を選択するために、注出量1〜注出量5に対応した、注出量選択スイッチ『SW1』〜注出量選択スイッチ『SW5』を備えている。
なお、この場合、原料飲料液が、第1の原料飲料液A、第2の原料飲料液Bの2種類であるので、注出量選択スイッチは、『SWA』5種類、『SWB』5種類の10パターンの設定が可能となっている。
さらに、押ボタンスイッチ群54は、注出量選択スイッチ58の下方に、注出開始を選択するための注出開始スイッチ60(注出開始スイッチ『SWT』)を備えている。
さらに、操作部52には、例えば、液晶表示式のタッチパネル62を備えている。
そして、これらの押ボタンスイッチ群54からの入力情報、タッチパネル62からの入力情報がそれぞれ、飲料の定量供給装置10の供給装置本体12の内部に備えられた制御部を構成する演算装置64に入力されるようになっている。
また、演算装置64は、第1の原料飲料液A用の第1の供給ユニット16aの第1の注出ポンプ26a(MA1)、第1の循環ポンプ38a(MA2)に接続されているとともに、、第2の原料飲料液B用の第2の供給ユニット16bの第2の注出ポンプ26b(MB1)、第2の循環ポンプ38b(MB2)に接続されている。
これにより、第1の原料飲料液A用の第1の供給ユニット16a、第2の原料飲料液B用の第2の供給ユニット16bの作動を制御するように構成されている。
また、タッチパネル62では、図6に示したように、表示、設定ができるように構成されている。
すなわち、図6に示したように、待機画面にあるとき、注出種類選択スイッチ56を操作することによって、注出種類選択を行うと、注出情報表示に切り替わる。
この注出情報表示は、例えば、注出種類選択スイッチ56において、第1の原料飲料液Aを選択するための注出種類選択スイッチ『SWA』を押して、注出量選択スイッチ58において、注出量選択スイッチ『SW1』を押して選択する。
これにより、例えば、図7に示したように、『種類:種類A』、『注出量選択 :A−1』、『注出量:100g』の注出情報表示が表示されるようになっている。
そして、図6に示したように、注出種類選択スイッチ『SWA』、『SWB』、注出量選択スイッチ『SW1』〜注出量選択スイッチ『SW5』の両方を選択中に、注出開始スイッチ『SWT』を押すと、
注出種類選択スイッチ『SWA』、『SWB』に対応した、注出ポンプ(第1の注出ポンプ26a(MA1)、または、第2の注出ポンプ26b(MB1))が、設定された注出量分だけ回転し、注出ポンプの回転が停止すると、再び待機画面に戻るように構成されている。
なお、注出開始スイッチ『SWT』を押して、注出を行うまでは、注出種類選択スイッチ56や注出量選択スイッチ58を押して、変更することが出来るように構成されている。
また、図6に示したように、待機画面にない時に、無操作状態が続くと、自動で待機画面に戻るようになっている。
なお、間違って注出種類選択スイッチ56を押してしまった場合は、選択している注出種類選択スイッチ56を再度押せば、選択をキャンセルされ、待機画面に戻ることができるように構成されている。
また、図6に示したように、待機画面にある時に、予め設定しておいたパスワードを入力することによって、設定画面が表示されるようになっている。
この設定画面では、注出量設定、注出量補正設定、循環動作設定、スイッチ名称設定(注出情報表示をわかりやすくするため)の各種設定を、設定・変更することができるように構成されている。
また、図6に示したうように、タッチパネル62では、注出杯数を把握するために、注出杯数表示を行うことができるように構成されている。
このように構成される本発明の飲料の定量供給装置10の注出制御システム50では、図8に示したように、制御が行われるようになっている。
(1)注出の開始
循環ポンプが停止中に、注出種類選択スイッチ56、注出量選択スイッチ58を押した後、注出開始スイッチ60を押すと、注出種類選択スイッチ56で選択した種類に対応した注出ポンプが、注出量選択スイッチ58で選択した注出量から換算された回転時間だけ回転を始める。
なお、この場合、回転時間は、注出種類選択スイッチ『SWA』を選択した時には、t1〜t5、注出種類選択スイッチ『SWB』を選択した時には、、t6〜t10の回転時間となっている。
例えば、図8では、注出種類選択スイッチ56において、注出種類選択スイッチ『SWA』を押して、第1の原料飲料液A用の第1の供給ユニット16aの第1の注出ポンプ26a(MA1)が、回転するように構成されている。
この回転時間は、注出量選択スイッチ58で選択した注出量から換算された回転時間(t1〜t5)だけ、第1の注出ポンプ26a(MA1)が、回転する。
(2)間欠作動
注出ポンプによる一回分の注出が完了した後、前記循環ポンプを、一定の循環時間(ta)作動させた後に、
前記循環ポンプを、一定の停止時間(tb)停止させる間欠作動を行うように構成されている。
すなわち、注出完了後、循環経路内に入っている原料飲料液が冷えて、循環経路内で固まってしまうのを防ぐため、ならびに、循環経路内の原料飲料液の温度を、温かく保つために、循環経路内に入っている原料飲料液を、原料飲料容器に戻せるだけの一定の循環時間(ta)、循環ポンプを回転させるように構成されている。
また、タッチパネル62の循環動作設定画面において設定された一定の停止時間(tb)経過後、循環ポンプの回転が開始される。
すなわち、例えば、図8では、第1の注出ポンプ26a(MA1)が停止した後、一定の停止時間(tb)経過後、第1の循環ポンプ38a(MA2)の回転が開始される。
そして、タッチパネル62の循環動作設定画面において、設定された一定の循環時間(ta)経過後、循環ポンプが停止する。
このような間欠作動が繰り返し行うように構成されている。
(3)循環ポンプの作動の中断停止後の注出ポンプの作動
循環ポンプ作動時間内に、注出ポンプの作動指令が入力された場合に、循環ポンプの作動を停止するように制御して、循環ポンプの作動を中断停止するとともに、
循環ポンプの中断停止後に、一定の遅延時間(td)を経過した後に、注出ポンプを作動させるように構成されている。
すなわち、循環ポンプが回転中に、注出種類選択スイッチ56、注出量選択スイッチ58を押した後、注出開始スイッチ60を押すと、回転中の循環ポンプを停止させる。
そして、一定の遅延時間(td)経過後、注出種類選択スイッチ56で選択した原料飲料液に対応した循環ポンプの回転が、開始される。
この一定の遅延時間(td)は、循環ポンプが完全に停止するまでの待ち時間である。
これは、循環経路は、注出ポンプの入口直前で経路が分岐しているので、この時間(循環ポンプが完全に停止する時間)待ってから注出ポンプを回転させないと、循環側に原料飲料液が回り、注出する原料飲料液の注出量が安定しないことがあるためである。
すなわち、例えば、図8では、第2の循環ポンプ38b(MB2)が作動(回転)している時に、注出種類選択スイッチ『SWB』、注出量選択スイッチ58、注出開始スイッチ60(注出開始スイッチ『SWT』)が押された場合を示している。
この場合には、図8に示したように、回転中の第2の循環ポンプ38b(MB2)の作動が停止される。
そして、一定の遅延時間(td)経過後、注出種類選択スイッチ『SWB』で選択した第2の原料飲料液B用の第2の供給ユニット16bの第2の循環ポンプ38b(MB2)の回転が、開始される。
以上の(1)〜(3)の制御に基づいて、注出制御が行われるようになっている。
このように構成される本発明の飲料の定量供給装置10の注出制御システム50によれば、循環ポンプ作動時間内に、注出ポンプの作動指令が入力された場合に、循環ポンプの作動を停止するように制御して、循環ポンプの作動を中断停止するようになっている。
従って、循環ポンプの作動によって、還流・循環経路を介して、原料飲料液を原料飲料容器へと還流・循環している場合であっても、あくまで原料飲料液の注出が優先のため、循環中に注出開始スイッチを押されて、注出ポンプの作動指令が入力された場合には、循環ポンプの作動が停止される。
そして、循環ポンプの中断停止後に、一定の遅延時間(td)を経過した後に、注出ポンプを作動させるように構成されている。
この一定の遅延時間(td)は、循環ポンプが完全に停止しているのを待つ時間であり、この一定の遅延時間(td)を経過しないと、還流・循環経路側に原料飲料液が回ってしまい、注出する原料飲料液の供給量が安定しないことがある。
従って、循環ポンプの中断停止後に、一定の遅延時間(td)を経過した後に、注出ポンプを作動させることによって、原料飲料液を、容器内に常に一定量供給することができる飲料の定量供給装置を提供することができる。
また、一回の注出量の設定入力に応じて、注出ポンプの作動時間が決定されるので、原料飲料液を、容器内に常に所望の一定量だけ供給することができる飲料の定量供給装置を提供することができる。
さらに、循環ポンプを一定の循環時間(ta)作動させた後に、一定の停止時間(tb)停止させる間欠作動を行うので、循環ポンプの寿命が長くなるとともに、消費電力を抑えることができる。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明は、何らこれに限定されるものではなく、例えば、上記実施例では、注出ポンプの上流側に分岐部を設けたが、分岐部が、原料供給経路の注出ポンプの下流側に設けられていても良い。
また、例えば、味噌汁、うどん、そば、ラーメンなどの出し汁や、麺や料理を漬すつけ汁やつけだれ以外にも、例えば、ジュース、コーヒー、紅茶などその他の飲料にも適用できるなど本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
本発明は、飲料、例えば、味噌汁、うどん、そば、ラーメンなどの出し汁や、麺や料理を漬すつけ汁やつけだれなどからなる原料飲料液、自動的に、容器内に一定量供給することができる飲料の定量供給装置に適用することができる。
10 定量供給装置
12 供給装置本体
12a 開閉扉
14a 第1の原料飲料容器
14b 第2の原料飲料容器
15a 第1の加熱・保温装置
15b 第2の加熱・保温装置
16 供給ユニット
16a 第1の供給ユニット
16b 第2の供給ユニット
18a 第1の原料供給口
18b 第2の原料供給口
20a 第1のノズル
20b 第2のノズル
22a 第1の原料供給経路
22b 第2の原料供給経路
22c 第1の原料供給経路
22d 第2の原料供給経路
24a 第1の入口側配管チューブ
24b 第2の入口側配管チューブ
26a 第1の注出ポンプ
26b 第2の注出ポンプ
28a 第1の出口側配管チューブ
28b 第2の出口側配管チューブ
30a 第1の空気穴
30b 第2の空気穴
32a 第1のストロー
32b 第2のストロー
34a 第1の分岐部
34b 第2の分岐部
36a 第1の還流・循環経路
36b 第2の還流・循環経路
35a 第1の還流口
35b 第2の還流口
38a 第1の循環ポンプ
38b 第2の循環ポンプ
40a 第1の液体検出センサー
40b 第2の液体検出センサー
42a 第1の液体切れ検知センサー
42b 第2の液体切れ検知センサー
50 注出制御システム
52 操作部
54 押ボタンスイッチ群
56 注出種類選択スイッチ
58 注出量選択スイッチ
60 注出開始スイッチ
62 タッチパネル
64 演算装置
100 定量供給装置
102 定量供給装置本体
104 容器
106 湯タンク
108 原料供給ポンプ
110 汁混合部
112 配管チューブ
114 配管チューブ
116 載置台
120 容器
A 第1の原料飲料液
B 第2の原料飲料液
C 矢印
H1 位置
H2 位置
L 位置
L1 位置
L2 位置
T 容器

Claims (8)

  1. 原料飲料液を貯留する原料飲料容器から原料供給口へと至る原料供給経路と、
    前記原料供給経路に配設され、原料飲料容器から原料供給口へと原料飲料液を送出する注出ポンプとを備えた飲料の定量供給装置であって、
    前記原料供給経路の注出ポンプの下流側に、原料飲料液の原料供給口への排出を促進するための空気穴が形成されていることを特徴とする飲料の定量供給装置。
  2. 前記原料供給経路から分岐部を介して分岐して、原料飲料液を原料飲料容器へと還流・循環するための還流・循環経路と、
    前記還流・循環経路に配設され、原料供給経路に残存する原料飲料液を、原料飲料容器へと還流・循環するための循環ポンプと、
    を備えた供給ユニットを備えることを特徴とする請求項1に記載の飲料の定量供給装置。
  3. 前記分岐部が、原料供給経路の注出ポンプの上流側に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の飲料の定量供給装置。
  4. 前記還流・循環経路の原料飲料容器への還流口の高さ位置が、原料飲料容器内に貯留された原料飲料液の液面の高さ位置よりも上方の位置になるように設定されていることを特徴とする請求項2から3のいずれかに記載の飲料の定量供給装置。
  5. 前記少なくとも一つの供給ユニットを備えることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の飲料の定量供給装置。
  6. 前記注出ポンプによる一回分の注出が完了した後、注出ポンプを所定時間、逆方向に送出するように作動して、前記分岐部よりも下流側の原料供給経路に残存する原料飲料液を原料飲料容器に戻すように還流させた後に、
    前記循環ポンプを作動させて、、原料飲料液を原料飲料容器へと還流・循環するように構成されていることを特徴とする請求項2から5のいずれかに記載の飲料の定量供給装置。
  7. 前記原料供給経路の注出ポンプの出口近傍に、液体検出センサーが配置されていることを特徴とする請求項6に記載の飲料の定量供給装置。
  8. 前記還流・循環経路の分岐部の近傍に、液体切れ検知センサーが配置されていることを特徴とする請求項2から7のいずれかに記載の飲料の定量供給装置。
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