以下、本発明の一実施形態を、ガスコンロに備えられたグリルに適用して、添付図面に基づいて説明する。
図1に示すように、ビルトイン型に構成されたガスコンロ1の上面左右には、それぞれ火力の異なった周知構造の2つコンロ部2が設置されている。このガスコンロ1の左右中央部位には、前方から開閉可能なグリル3が設けられ、かつ、ガスコンロ1の上面奥部には、グリル3で発生した燃焼ガスを排出する排気口4が設けられている。
なお、本実施形態は、グリル3の調理に特徴を備えるものであるので、以下の説明では、コンロ部2に関する説明は省略する。
図2に、前記グリル3を縦断した概略正面図が示されている。このグリル3は、ガスコンロ1の本体内の中央部に設けられるグリル庫5、このグリル庫5に前後にスライド出退可能に組み込まれた支持枠6、庫内の上部及び下部にそれぞれ配備されたグリルバーナである上部バーナ7及び下部バーナ8等を備えている。グリル庫5の前端開口は、図1に示すように、格納された支持枠6の前端壁に係合するグリル扉6aによって閉塞されるようになっている。
なお、詳細には図示されていないが、前記支持枠6は、上下に開放された中抜き構造となっている。この支持枠6に、調理容器としての、例えば、プレートパン10、あるいは、波型プレートパン、蓋付調理容器としてのキャセロールを、位置決め載置してグリル庫5に挿入することで、例えば、プレートパン10の上面及び下面が全面的に上部バーナ7及び下部バーナ8に臨むようになっている。
下部バーナ8は、コンロ部2のバーナと同様な円形バーナが用いられ、その中央には、サーミスタを利用した温度センサ11が、下方にスライド後退変位可能、かつ、上方にスライド復帰付勢して配備されている。この温度センサ11が、グリル庫内に装填されたプレートパン10等の調理容器の底面に弾性押圧されて、調理容器の温度が検知されるようになっている。
図3に、グリル3に関連する制御構成を示すブロック図が示されている。マイクロコンピュータ等によって構成される運転制御部15には、プレートパン10等の調理容器の温度を検知する前記温度センサ11、グリル用設定操作部16、前記上部バーナ7及び下部バーナ8へのガス供給元を開閉する元ガス弁17、上部バーナ用ガス量調整弁18、下部バーナ用ガス量調整弁19、上部バーナ7での点火と着火確認を行う点火プラグ20と着火センサ21、下部バーナ8での点火と着火確認を行う点火プラグ22と着火センサ23、及び、各種の報知を電子音やモニターランプ表示、等で行う報知装置24が接続されている。
運転制御部15は、グリル用設定操作部16での調理メニュー等の設定情報と調理容器用の温度センサ11からの検知温度に基づいて、上部バーナ7及び下部バーナ8の作動を制御する。また、この運転制御部15は、後述のように、前回調理した調理メニューに関する情報を記憶する不揮発性メモリ等からなる記憶部を有すると共に、温度センサ11による調理容器の温度が所定温度以上であるか否か等を判定する温度判定部、前回調理した調理メニューの調理終了時から今回の調理開始までの経過時間が所定時間以下であるか否かを判定する経過時間判定部、及び、グリル用設定操作部16によって最初に選択できる初期設定メニュー等を変更する初期設定変更部等としての機能を備えている。
なお、グリル用設定操作部16は、図1の仮想線で示すように、コンロ前面の左側に、前方への倒し込みによって突出して、操作面が露出されるように装備されている。
図4は、グリル用設定操作部16の操作面を示す図である。
グリル用設定操作部16は、オートメニューを選択するオートメニュー選択スイッチ25、調理モードを選択する調理モード選択スイッチ26、火加減を「強」、「中」、「弱」の3段階で切換え設定する火力調節スイッチ27、グリルバーナに対する点火及び消火を指令する点消火スイッチ28、及び、調理モードにおけるタイマ時間やタイマ調理を設定する時間設定スイッチ29を備えている。
オートメニュー選択スイッチ25は、押し操作によって、「オートメニュー」の調理メニューとして、「トースト」、「鶏もも焼き」、「ホイル焼き」、「魚:切り身」、「魚:姿焼き」、「ごはん」の各調理メニューを、予め定められた前記順番で、順次切換えて選択できるように構成されている。この予め定められた順番は、使用者の使い易さを考慮したものである。この例では、オートメニュー選択スイッチ25を最初に押し操作したときには、図5(a)に示されるように、最初に選択可能な初期設定メニューとして、予め定められた調理メニューである、「トースト」が選択され、「トースト」に対応する調理メニュー表示ランプ41が点灯する。また、初期設定の火力として、予め定められた火力である、「中」が選択され、「中」に対応する火力表示ランプ42が点灯する。
なお、図5(b)は、後述のようにして、前回調理したオートメニューの調理メニューの情報に基づいて、初期設定メニューを、予め定められた調理メニューである「トースト」から、前回調理した調理メニューである、例えば、「魚:姿焼き」に変更した場合の例を示すものである。
この図5(b)では、オートメニュー選択スイッチ25を最初に押し操作したときに、最初に選択可能な初期設定メニューが、予め定められた調理メニューである「トースト」ではなく、前回調理した調理メニューである、例えば、「魚:姿焼き」に変更され、「魚:姿焼き」に対応する調理メニュー表示ランプ43が点灯する。また、初期設定火力として、予め定められた火力である、「中」ではなく、前回調理した調理メニューである、「魚:姿焼き」のときの火力である、「弱」が選択され、「弱」に対応する火力表示ランプ44が点灯する。
運転制御部15は、オートメニュー選択スイッチ25で選択された複数の調理メニューの夫々について、予め設定されている加熱調理用情報に基づいて、上部バーナ7及び下部バーナ8の火力を自動的に調節しながら、加熱調理を行い、且つ、加熱調理が終了すると、上部バーナ7及び下部バーナ8を自動的に消火する全自動加熱調理を実行するように構成されている。なお、調理容器は、選択された調理メニューに応じて、予め定められている。
調理モード選択スイッチ26は、押し操作によって、「調理モード」の調理メニューとして、「焼く」、「あたためる」、「ノンフライ」、「冷凍食品」、「煮る」、「蒸す」、及び、「パン」の各調理メニューを予め定められた前記順番で、順次切換えて選択できるように構成されている。この予め定められた順番は、使用者の使い易さを考慮したものである。この例では、調理モード選択スイッチ26を最初に押し操作したときには、図6(a)に示されるように、最初に選択可能な初期設定メニューとして、予め定められた調理メニューである、「焼く」が選択され、「焼く」に対応する調理メニュー表示ランプ45が点灯する。また、初期設定の火力として、予め定められた火力である、「中」が選択され、「中」に対応する火力表示ランプ42が点灯する。更に、選択される調理メニューに応じて、初期設定タイマ時間として、表示部30に、予め定められたタイマ時間である、例えば、「10」分が表示される。
なお、図6(b)は、後述のようにして、前回調理した調理モードの調理メニューの情報に基づいて、初期設定メニューを、予め定められた調理メニューである「焼く」から、前回調理した調理メニューである、例えば、「あたためる」に変更した場合の例を示すものである。
この図6(b)では、調理モード選択スイッチ26を最初に押し操作したときに、最初に選択可能な初期設定メニューが、予め定められた調理メニューである「焼く」ではなく、前回調理した調理メニューである、例えば、「あたためる」に変更され、「あたためる」に対応する調理メニュー表示ランプ46が点灯する。また、初期設定火力として、予め定められた火力である、「中」ではなく、前回調理した調理メニューである、「あたためる」のときの火力である、「弱」が選択され、「弱」に対応する火力表示ランプ44が点灯する。
更に、後述のようにして、初期設定タイマ時間として、表示部30に、予め定めたタイマ時間である、例えば、「10」分ではなく、前回調理した調理メニューである、「あたためる」で選択されていたタイマ時間よりも短いタイマ時間として、例えば、「8」分が表示される。
運転制御部15は、調理モード選択スイッチ26によって選択された複数の調理メニューの夫々について、予め設定されている加熱調理用情報に基づいて、上部バーナ7及び下部バーナ8の火力を自動的に調節しながら、加熱調理を行うように構成されている。なお、調理容器は、選択された調理メニューに応じて、予め定められている。
運転制御部15は、時間設定スイッチ29によってタイマ時間が設定された後に、点消火スイッチ28でグリルバーナが点火された場合や、点消火スイッチ28でグリルバーナが点火された直後に、時間設定スイッチ29によってタイマ時間が設定された場合において、加熱調理時間が経過すると、グリルバーナを自動的に消火する「タイマ調理」を実行するように構成されている。
因みに、オートメニューの「ごはん」、調理モードの「煮る」、「蒸す」、「パン」の調理メニューは、蓋付調理鍋であるキャセロールを用いて行う調理メニューであり、オートメニューや調理モードにおけるその他の調理メニューは、上記のプレートパン10を用いて行う調理メニューである。また、波型プレートパンを使用する場合には、オートメニュー選択スイッチ25を、例えば、2秒以上長押しして、波型プレートパンに対応する波型プレートパン表示ランプ47を点灯させて設定する。
この実施形態では、使用者が、複数の調理メニューから所望の調理メニューを選択する際の操作の手間をより確実に省けるようにするために、次のように構成している。
すなわち、前回の調理の終了時に、前回調理した調理メニューの情報、例えば、前回調理した調理メニュー、前回調理した調理メニューの調理終了時の時刻、前記調理した調理メニューのタイマ時間、前回調理した調理メニューの調理終了時における調理容器の温度等の情報を記憶しておき、今回の調理の際には、調理容器の温度や前回調理した調理メニューの調理終了時から今回の調理開始までの経過時間等に基づいて、前回の調理メニューと同じ調理メニューが選択される可能性が高いか否かを判定し、前回の調理メニューと同じ調理メニューが選択される可能性が高いと判定されたときには、上記の初期設定メニュー等を、予め定めた調理メニュー等ではなく、前回調理された調理メニュー等に変更するようにしている。
これによって、前回の調理と同じ調理メニューが選択される可能性が高いときには、最初に選択できる初期設定メニューが、予め定められた調理メニューではなく、前回の調理メニューに変更されるので、前回の調理と同じ調理を行おうとする使用者は、予め定められた調理メニューから前回の調理メニューを選択するために、オートメニュー選択スイッチ25等を押し操作して、調理メニューを順次切換えるといった選択操作を行う必要がなく、使い勝手が向上する。
一方、前回の調理と同じ調理メニューが選択される可能性が高くない、すなわち、前回の調理とは異なる別の調理が選択される可能性が高いときには、最初に選択できる初期設定メニューが、前回の調理メニューに変更されることなく、使用者の使い易さを考慮した予め定められた調理メニューを最初に選択でき、この最初に選択できる調理メニューが、所望の調理メニューでないときには、予め定められた使用者にとって使い易い順番で調理メニューを切換えて選択することができ、前回の調理と異なる調理を行おうとする使用者は、効率的に所望の調理メニューを選択することができる。
このように、前回の調理と同じ調理メニューが選択される可能性が高いときに、初期設定メニューを前回の調理の調理メニューに変更するので、使用者が、前回と異なる調理メニューで調理を行おうとしている場合に、前回の調理と同じ調理メニューが、初期設定メニューとして、最初に選択されることが少なくなり、調理メニューを選択する際の操作の手間をより確実に省くことができる。
以下、本発明の各実施形態の制御をフローチャートに基づいて説明する。
[第1実施形態]
図7は、第1実施形態の制御の一例を示すフローチャートである。
この第1実施形態は、調理を開始するときに、温度センサ11によって検知される調理容器の温度が、所定温度以上であるときには、前回の調理から調理容器の温度が低下しておらず、例えば、被調理物の数が多いために、複数回に分けて同じ調理を引き続いて行うとき、あるいは、加熱時間が不足していたために、同じ調理で再加熱を行うときなどであることが想定される。したがって、前回と同じ調理メニューが選択される可能性が高いとして、初期設定メニューを、前回調理された調理メニューに変更するものである。
具体的には、図7に示すように、先ず、ガスコンロ1の電源がオンされると(ステップS101)、グリル扉6aが閉じられているか否かを判断し(ステップS102)、グリル扉6aが閉じられているときには、調理メニューの選択指令があったか否か、具体的には、オートメニュー選択スイッチ25又は調理モード選択スイッチ26が操作されたか否かを判断する(ステップS103)。
調理メニューの選択指令があったときには、今回の調理の調理メニューの選択操作がされたとして、その操作に応答して、前回の調理メニューの実行によって記憶した前回の調理メニューに関する情報が存在するか否かを判断し(ステップS104)、前回の調理メニューに関する情報が存在しないときには、ステップS108に移る。
この場合、ステップS108では、前回の調理メニューに関する情報が存在しないので、使用者による通常の手動による調理メニュー等の選択設定が行われ、調理メニューに応じた調理容器が設定される。この場合、初期設定メニュー等の変更はなく、操作による調理メニューの切換えは、使用者の使い易さを考慮した予め定められている通常の順番で行われる。
具体的には、調理メニューの選択指令として、例えば、オートメニュー選択スイッチ25が押し操作されたときには、上記のように、初期設定メニューとして、予め定められた調理メニューである、「トースト」が最初に選択され、その後、オートメニュー選択スイッチ25の操作に応じて、「鶏もも焼き」、「ホイル焼き」、「魚:切り身」、「魚:姿焼き」、「ごはん」の順番で、調理メニューを順次切換えて選択することができる。
また、調理メニューの選択指令として、例えば、調理モード選択スイッチ26が押し操作されたときには、上記のように、初期設定メニューとして、予め定められた調理メニューである、「焼く」が最初に選択され、その後、調理モード選択スイッチ26の操作に応じて、「あたためる」、「ノンフライ」、「冷凍食品」、「煮る」、「蒸す」、及び、「パン」の順番で、調理メニューを順次切換えて選択することができる。
上記ステップS104で、前回調理した調理メニューに関する情報が存在するときには、ステップS105に移る。
ステップS105では、温度判定部としての運転制御部15は、温度センサ11によって調理容器の温度tを計測し、計測した調理容器の温度tが、所定温度T0以上であるか否かを判定する(ステップS106)。この所定温度T0は、例えば、80℃である。この所定温度T0は、80℃に限らず、80℃より高くてもよく、あるいは、低くてもよい。
調理容器の温度tが、所定温度T0以上であるときには、調理容器の温度があまり低下しておらず、前回の調理から時間があまり経過していない。したがって、例えば、被調理物の数が多いために、複数回に分けて同じ調理を引き続いて行うとき、あるいは、加熱時間が不足していたために、同じ調理で再加熱を行うときなどであり、前回と同じ調理メニューを選択する可能性が高いとして、前回の調理メニューに関する情報を読み込み(ステップS113)、ステップS108に移る。因みに、被調理物の数が多いために、複数回に分けて同じ調理を引き続いて行うときとは、例えば、8匹のサンマを、4匹ずつ2回に分けて調理するようなときである。
ステップS108では、初期設定変更部としての運転制御部15は、読み込んだ前回の調理メニューに関する情報によって、最初に選択可能な初期設定メニューを、予め定められた調理メニューではなく、前回調理した調理メニューに変更すると共に、初期設定火力を、予め定められた火力ではなく、前回の調理メニューで調理したときの火力に変更する。
したがって、例えば、上記図5(b)に示すように、オートメニュー選択スイッチ25を最初に押し操作したときに、初期設定メニューが、予め定められた調理メニューである「トースト」ではなく、前回調理した調理メニューである、例えば、「魚:姿焼き」に変更され、「魚:姿焼き」に対応する調理メニュー表示ランプ43が点灯する。また、初期設定火力として、予め定められた火力である、「中」ではなく、前回の調理メニューである、「魚:姿焼き」の調理時の火力である、例えば、「弱」に変更され、「弱」に対応する火力表示ランプ44が点灯する。
また、例えば、上記図6(b)に示すように、例えば、調理モード選択スイッチ26を最初に押し操作したときに、初期設定メニューが、予め定められた調理メニューである「焼く」ではなく、前回調理した調理メニューである、例えば、「あたためる」に変更され、「あたためる」に対応する調理メニュー表示ランプ46が点灯する。また、初期設定火力として、予め定められた火力である、「中」ではなく、前回の調理メニューである、「あたためる」の調理時の火力である、例えば、「弱」に変更され、「弱」に対応する火力表示ランプ44が点灯する。
その後、使用者は、必要に応じて手動で設定を行う。例えば、使用者が、前回調理した調理メニューを選択するが、前回調理したときの火力を変更したいときには、火力調節スイッチ27を操作して火力を所望の火力に切換える。
上記ステップS106で、調理容器の温度tが、所定温度T0以上でないと判定したときには、調理容器の温度が低下しており、例えば、調理容器を洗浄した後に前回とは異なる調理を行う、あるいは、前回の調理からかなりの時間が経過して前回とは異なる調理を行うときなどであることが想定される。したがって、前回の調理とは異なる別の調理を行う可能性が高いとして、ステップS107に移る。
ステップS107では、前回調理した調理メニューに関する情報をリセット(消去)し、ステップS108へ移る。
この場合、ステップS108では、上記の前回の調理メニューに関する情報が存在しない場合と同様に、使用者による通常の手動による調理メニュー等の選択設定が行われ、調理メニューに応じた調理容器が設定される。すなわち、この場合、初期設定メニュー等の変更はなく、操作による調理メニューの切換えは、使用者の使い易さを考慮した予め定められている通常の順番で行われる。
ステップS108で、調理メニュー及び火力の選択等を終了した後、点消火スイッチ28が操作されて点火されると、自動調理が開始され(ステップS109)、自動調理が終了すると(ステップS110)、終了した今回の自動調理の調理メニューに関する情報を記憶し(ステップS111)、電源がオフされると(ステップS112)、終了する。
このように本実施形態によれば、調理容器の温度が所定温度以上であって、前回の調理と同じ調理メニューが選択される可能性が高いときには、最初に選択できる初期設定メニューが、予め定められた調理メニューではなく、前回の調理メニューに変更される、すなわち、前回の調理メニューが最初に選択されるで、前回と同じ調理を行おうとする使用者は、選択する調理メニューを切換えるために、オートメニュー選択スイッチ25や調理モード選択スイッチ26を操作する必要がなく、使い勝手が向上する。
一方、調理容器の温度が所定温度未満であって、前回の調理とは異なる調理が選択される可能性が高いときには、最初に選択できる初期設定メニューが、前回の調理メニューに変更されることなく、使用者の使い易さを考慮した予め定められた調理メニューを最初に選択できる。この最初の調理メニューが、所望の調理メニューでないときには、使用者は、オートメニュー選択スイッチ25や調理モード選択スイッチ26を操作して、調理メニューを切換えて、所望の調理メニューを選択することができる。
[第2実施形態]
図8は、本発明の第2実施形態の制御の一例を示すフローチャートである。
この第2実施形態は、調理を開始するときの調理容器の温度が、所定温度以上であっても、前記調理容器の温度が、前回の調理終了時の調理容器の温度より高いときには、初期設定メニューの変更を行わない、言い換えると、調理容器の温度が所定温度以上であって、かつ、調理容器の温度が、前回の調理終了時の調理容器の温度以下であるときに、初期設定メニューを、前回の調理メニューに変更するものである。
調理容器の温度が、前回の調理終了時の調理容器の温度より高いときとは、調理容器が、高温の別の調理容器に交換されて前回の調理とは異なる調理が行われる可能性が高いので、この場合には、調理容器の温度が、所定温度以上であっても、初期設定メニューの変更を行わないようにしている。
具体的には、図8に示すように、先ず、ガスコンロ1の電源がオンされると(ステップS201)、グリル扉6aが閉じられているか否かを判断し(ステップS202)、グリル扉6aが閉じられているときには、調理メニューの選択指令があったか否かを判断する(ステップS203)。
調理メニューの選択指令があったときには、今回の調理の調理メニューの選択操作がされたとして、その操作に応答して、前回の調理メニューの実行によって記憶した前回の調理終了時の調理容器の温度T1の情報を含む前回調理した調理メニューに関する情報が存在するか否かを判断し(ステップS204)、調理メニューに関する情報が存在しないときには、ステップS208に移る。
この場合、ステップS208では、前回の調理メニューに関する情報が存在しないので、使用者による通常の手動による調理メニュー等の選択設定が行われ、調理メニューに応じた調理容器が設定される。この場合、初期設定メニュー等の変更はなく、操作による調理メニューの切換えは、使用者の使い易さを考慮した予め定められている通常の順番で行われる。
ステップS204で、前回調理した調理メニューの情報が存在するときには、ステップS205に移る。
ステップS205では、温度判定部としての運転制御部15は、温度センサ11によって調理容器の温度tを計測し、計測した調理容器の温度tが、上記所定温度T0以上であるか否かを判定する(ステップS206)。調理容器の温度tが、所定温度T0以上でないときには、ステップS207に移り、所定温度T0以上であるときには、ステップS214に移る。
ステップS206で、調理容器の温度tが、所定温度T0以上でないと判定したときには、調理容器の温度が低下しており、前回の調理からかなりの時間が経過して前回とは異なる調理を行う可能性が高いとして、ステップS207では、前回調理した調理メニューに関する情報をリセット(消去)し、ステップS208へ移る。
この場合、ステップS208では、上記の前回の調理メニューに関する情報が存在しない場合と同様に、使用者による通常の手動による調理メニュー等の選択設定が行われ、調理メニューに応じた調理容器が設定される。すなわち、この場合、初期設定メニュー等の変更はなく、操作による調理メニューの切換えは、使用者の使い易さを考慮した予め定められている通常の順番で行われる。
ステップS214では、温度判定部としての運転制御部15は、計測した調理容器の温度tが、前回の調理終了時の調理容器の温度T1より高いか否かを判定し、調理容器の温度tが、前回の調理終了時の調理容器の温度T1より高いときには、前回の調理容器とは異なる別の高温の調理容器がセットされて前回とは異なる調理が行われる可能性が高いとして、上記のステップS207に移り、前回調理した調理メニューに関する情報をリセット(消去)する。
ステップS214で、計測した調理容器の温度tが、前回の調理終了時の調理容器の温度T1より高くないと判定されたときには、前回の調理容器とは異なる別の高温の調理容器がセットされて、前回と異なる調理が行われるのではなく、また、ステップS206で、計測した調理容器の温度tが、所定温度T0以上であるので、前回の調理から時間があまり経過しておらず、前回の調理と同じ調理が行われる可能性が高いとして、前回の調理メニューに関する情報を読み込み(ステップS215)、ステップS208に移る。
ステップS208では、初期設定変更部としての運転制御部15は、読み込んだ前回の調理メニューに関する情報によって、最初に選択可能な初期設定メニューを、予め定められた調理メニューではなく、前回調理した調理メニューに変更すると共に、初期設定火力を、予め定められた火力ではなく、前回の調理メニューで調理したときの火力に変更する。その後、使用者は、必要に応じて手動で設定を行う。
このステップS208で、調理メニュー及び火力の選択等を終了した後、点消火スイッチ28が操作されて点火されると、自動調理が開始され(ステップS209)、自動調理が終了すると(ステップS210)、終了した時の調理容器の温度T1を記憶し(ステップS211)、終了した今回の自動調理の調理メニューに関する情報を記憶し(ステップS212)、電源がオフされると(ステップS213)、終了する。
この実施形態によると、調理容器の温度が所定温度以上であって、前回の調理と同じ調理メニューが選択される可能性が高いときであっても、前回の調理終了時の調理容器の温度より高いときには、調理容器が別の高温の調理容器に交換されて、前回の調理とは異なる調理が行われる可能性が高いので、初期設定メニューの変更を行わない。これによって、使用者が、調理容器を交換して、前回の調理とは異なる調理を行おうとするときに、前回の調理メニューが、初期設定メニューとして選択されることがなく、使い勝手が向上する。
[第3実施形態]
図9は、第3実施形態の制御の一例を示すフローチャートである。
この第3実施形態は、調理を開始するときの調理容器の温度が、所定温度以上であっても、前回の調理終了時からの経過時間が所定時間以下でないときには、初期設定メニューの変更を行わない、言い換えると、調理容器の温度が所定温度以上であって、かつ、前回の調理終了時からの経過時間が所定時間以下であるときに、初期設定メニューを、前回の調理メニューに変更するものである。
前回の調理終了時からの経過時間が所定時間以下であるときとは、前回の調理から今回の調理までの時間間隔が短いときであり、例えば、被調理物の数が多いために、複数回に分けて同じ調理を引き続いて行うとき、あるいは、加熱時間が不足していたために、同じ調理で再加熱を行うときなどが想定される。このようなときには、同じ調理メニューが選択される可能性が高くなる。
この第3実施形態では、調理容器の温度から前回の調理と同じ調理メニューが選択される可能性が高いと判定され、かつ、前回の調理の終了から今回の調理の開始までの経過時間からも前回の調理と同じ調理メニューが選択される可能性が高いと判定されるとき、すなわち、前回の調理と同じ調理メニューが選択される可能性が、かなり高いときに、初期設定メニューを、前回の調理メニューに変更するものである。
具体的には、図9に示すように、先ず、ガスコンロ1の電源がオンされると(ステップS301)、グリル扉6aが閉じられているか否かを判断し(ステップS302)、グリル扉6aが閉じられているときには、調理メニューの選択指令があったか否かを判断する(ステップS303)。
調理メニューの選択指令があったときには、今回の調理を開始する操作がされたとして、その時の調理開始時刻j1を計測し(ステップS304)、前回の調理モードの実行によって記憶した前回の調理メニューの調理の終了時刻j2を含む前回の調理メニューに関する情報が存在するか否かを判断し(ステップS305)、前回の調理メニューに関する情報が存在しないときには、ステップS310に移る。
この場合、ステップS310では、前回の調理メニューに関する情報が存在しないので、使用者による通常の手動による調理メニュー等の選択設定が行われ、調理メニューに応じた調理容器が設定される。この場合、初期設定メニュー等の変更はなく、操作による調理メニューの切換えは、使用者の使い易さを考慮した予め定められている通常の順番で行われる。
ステップS305で、前回調理した調理メニューの情報が存在するときには、ステップS306に移る。ステップS306では、経過時間判定部としての運転制御部15は、前回の調理の終了時刻j2から今回の調理開始時刻j1までの経過時間(j1−j2)を算出し、経過時間が、所定時間J0以下であるか否かを判定する。この所定時間J0は、例えば、10分である。この所定時間J0は、10分に限らず、10分より長くてもよく、短くてもよい。
ステップS306で、前回の調理の終了時刻j2から今回の調理開始時刻j1までの経過時間(j1−j2)が、所定時間J0以下でないとき、すなわち、10分以下でないと判定されたときには、前回の調理から10分を超える時間が経過しており、前回の調理とは異なる調理が行われる可能性が高いとしてステップS309に移る。
ステップS309では、前回の調理とは異なる調理が行われる可能性が高いので、前回調理した調理メニューに関する情報をリセット(消去)し、ステップS310へ移る。
この場合、ステップS310では、上記の前回の調理メニューに関する情報が存在しない場合と同様に、使用者による通常の手動による調理メニュー等の選択設定が行われ、調理メニューに応じた調理容器が設定される。すなわち、この場合、初期設定メニュー等の変更はなく、操作による調理メニューの切換えは、使用者の使い易さを考慮した予め定められている通常の順番で行われる。
上記ステップ306で、前回の調理の終了時刻j2から今回の調理開始時刻j1までの経過時間(j1−j2)が、所定時間J0以下であるとき、すなわち、10分以下であるときには、前回の調理から今回の調理までの時間間隔が短く、例えば、被調理物の数が多いために、複数回に分けて同じ調理を連続して行うとき、あるいは、加熱時間が不足していたために、同じ調理で再加熱を行うときなどであり、前回の調理と同じ調理を行う可能性が高いとして、ステップS307に移る。
ステップS307で、温度判定部としての運転制御部15は、調理容器の温度tを計測し、計測した調理容器の温度tが、所定温度T0以上であるか否かを判定する(ステップS308)。
調理容器の温度tが、所定温度T0以上でないときには、調理容器の温度tが、所定温度T0以上でなく、調理容器の温度が十分低下しており、前回の調理とは異なる調理が行われる可能性が高いとしてステップS309に移り、ステップS309では、上記のように、前回調理した調理メニューに関する情報をリセットする。
上記ステップS308で、調理容器の温度tが、所定温度T0以上であるときには、前回の調理から時間があまり経過しておらず、前回の調理と同じ調理が行われる可能性が高いとして、ステップS316に移る。ステップS316では、前回の調理と同じ調理が行われる可能性が高いので、前回の調理メニューに関する情報を読み込み、ステップS310に移る。
ステップS310では、初期設定変更部としての運転制御部15は、読み込んだ前回の調理メニューに関する情報によって、最初に選択可能な初期設定メニューを、予め定められた調理メニューではなく、前回調理した調理メニューに変更すると共に、初期設定火力を、予め定められた火力ではなく、前回の調理メニューで調理したときの火力に変更する。その後、使用者は、必要に応じて手動で設定を行う。
このステップS310で、調理メニュー及び火力の選択を終了した後、点消火スイッチ28が操作されて点火されると、自動調理が開始され(ステップS311)、自動調理が終了すると(ステップS312)、終了した今回の自動調理の調理メニューに関する情報を記憶し(ステップS313)、今回の自動調理の調理終了の時刻j2を記憶し(ステップS314)、電源がオフされると(ステップS315)、終了する。
このように本実施形態によると、調理容器の温度から前回の調理と同じ調理メニューが選択される可能性が高いと判定され、かつ、前回の調理の終了から今回の調理の開始までの経過時間からも前回の調理と同じ調理メニューが選択される可能性が高いと判定されるとき、すなわち、前回の調理と同じ調理メニューが選択される可能性が、かなり高いときに、初期設定メニューを、前回の調理メニューに変更するので、使用者が、前回と異なる調理メニューで調理を行おうとしている場合に、前回の調理と同じ調理メニューが、初期設定メニューとして、最初に選択されることが少なくなり、調理メニューを選択する際の操作の手間をより確実に省くことができる。
なお、前回の調理終了から今回の調理開始までの経過時間は、タイマによって計測するようにしてもよい。
[第4実施形態]
図10は、第4実施形態の制御の一例を示すフローチャートである。
この第4実施形態は、調理を開始するときに、温度センサ11によって検知される調理容器の温度が、所定温度以上であって、前回と同じ調理メニューが選択される可能性が高いとして、初期設定メニューを、前回調理された調理メニューに変更する場合に、前回の調理において、タイマ時間が設定されていたときには、調理容器の温度が、所定温度以上になっているので、初期設定タイマ時間を、予め定められたタイマ時間ではなく、前回の調理のタイマ時間よりも短いタイマ時間に変更するものである。
具体的には、図10に示すように、先ず、ガスコンロ1の電源がオンされると(ステップS401)、グリル扉6aが閉じられているか否かを判断し(ステップS402)、グリル扉6aが閉じられているときには、調理メニューの選択指令があったか否かを判断する(ステップS403)。
調理メニューの選択指令があったときには、今回の調理の調理メニューの選択操作がされたとして、その操作に応答して、前回の調理メニューの実行によって記憶した前回の調理のタイマ時間を含む前回調理した調理メニューに関する情報が存在するか否かを判断し(ステップS404)、前回の調理メニューに関する情報が存在しないときには、ステップS408に移る。この場合、ステップS408では、前回の調理メニューに関する情報が存在しないので、使用者による通常の手動による調理メニュー等の選択設定が行われ、調理メニューに応じた調理容器が設定される。この場合、初期設定メニュー等の変更はなく、操作による調理メニューの切換えは、使用者の使い易さを考慮した予め定められている通常の順番で行われる。
ステップS404で、前回調理した調理メニューに関する情報が存在するときには、ステップS405に移る。ステップS405では、温度判定部としての運転制御部15は、調理容器の温度tを計測し、計測した調理容器の温度tが、所定温度T0以上であるか否かを判定する(ステップS406)。
ステップS406で、調理容器の温度tが、所定温度T0以上でないときには、調理容器の温度が十分低下しており、前回の調理とは異なる調理が行われる可能性が高いとしてステップS407に移る。ステップS407では、前回の調理とは異なる調理が行われる可能性が高いので、前回調理した調理メニューに関する情報をリセット(消去)し、ステップS408へ移る。
この場合、ステップS408では、上記の前回の調理メニューに関する情報が存在しない場合と同様に、使用者による通常の手動による調理メニュー等の選択設定が行われ、調理メニューに応じた調理容器が設定される。すなわち、この場合、初期設定メニュー等の変更はなく、操作による調理メニューの切換えは、使用者の使い易さを考慮した予め定められている通常の順番で行われる。
ステップS406で、調理容器の温度tが、所定温度T0以上であるときには、前回の調理から時間があまり経過しておらず、前回の調理と同じ調理が行われる可能性が高いとして、ステップS413に移る。
ステップS413では、前回の調理メニューに関する情報に含まれる前回の調理のタイマ時間から今回のタイマ時間を計算し、ステップS414に移る。このタイマ時間の算出では、調理容器の温度tが、既に所定温度T0以上になっているので、前回の調理のタイマ時間よりも短いタイマ時間となるように計算する。この例では、前回の調理のタイマ時間の、例えば、80%のタイマ時間を算出するようにしている。このタイマ時間の算出は、80%に限らず、前回の調理のタイマ時間よりも短かければよい。
次に、ステップS414では、前回の調理と同じ調理が行われる可能性が高いとして、前回の調理メニューに関する情報を読み込み、ステップS408に移る。
ステップS408では、初期設定変更部としての運転制御部15は、読み込んだ前回の調理メニューに関する情報によって、最初に選択可能な初期設定メニューを、予め定められた調理メニューではなく、前回調理した調理メニューに変更すると共に、初期設定火力を、予め定められた火力ではなく、前回調理した調理メニューのときの火力に変更する。更に、初期設定タイマ時間を、予め定めたタイマ時間ではなく、前回の調理のタイマ時間よりも短いタイマ時間に変更する。例えば、上記図6の例では、表示部30には、初期設定タイマ時間として、同図(a)に示される、予め定めたタイマ時間である、例えば、「10」分に代えて、同図(b)に示される、前回の調理のタイマ時間よりも短いタイマ時間である、例えば、「8」分が表示される。
その後、使用者は、必要に応じて手動で設定を行う。
このステップS408で、調理メニュー、火力及びタイマ時間等の選択を終了した後、点消火スイッチ28が操作されて点火されると、自動調理が開始され(ステップS409)、自動調理が終了すると(ステップS410)、終了した今回の自動調理の調理メニューに関するタイマ時間を含む情報を記憶し(ステップS411)、電源がオフされると(ステップS412)、終了する。
このように本実施形態によると、調理容器の温度tが、所定温度T0以上であって、前回の調理と同じ調理が行われる可能性が高いとして、初期設定メニュー等を変更する場合に、前回の調理のタイマ時間の情報があるときには、初期設定タイマ時間を、前回の調理のタイマ時間よりも短いタイマ時間に変更する。
使用者が、前回の調理と同じ調理を引き続いて行うような場合には、前回の調理時に比べてグリル庫5の温度が高く、タイマ時間は、前回の調理時のタイマ時間よりも短く設定することが多いが、本実施形態では、調理容器の温度tが、所定温度T0以上であるときには、初期設定タイマ時間を、前回の調理のタイマ時間より短いタイマ時間に変更するので、使用者が、タイマ時間を短くする操作が不要となる、あるいは、操作が軽減され、使い勝手が向上する。
[第5実施形態]
図11は、第5実施形態の制御の一例を示すフローチャートである。
上記各実施形態では、調理を開始するときの調理容器の温度が、所定温度以上であるときには、前回と同じ調理メニューが選択される可能性が高いとして、初期設定メニューを、前回調理された調理メニューに変更するようにしていた。
これに対して、この第5実施形態では、調理容器の温度に関わらず、前回の調理終了時から今回の調理開始までの経過時間が所定時間以下であるときに、初期設定メニューを、前回の調理メニューに変更するものである。
具体的には、図11に示すように、先ず、ガスコンロ1の電源がオンされると(ステップS501)、グリル扉6aが閉じられているか否かを判断し(ステップS502)、グリル扉6aが閉じられているときには、調理メニューの選択指令があったか否かを判断する(ステップS503)。
調理メニューの選択指令があったときには、今回の調理が開始されたとしてその時の調理開始時刻j1を計測し(ステップS504)、前回の調理モードの実行によって記憶した前回の調理メニューの調理の終了時刻j2を含む前回の調理メニューに関する情報が存在するか否かを判断し(ステップS505)、前回の調理メニューに関する情報が存在しないときには、ステップS508に移る。
この場合、ステップS508では、前回の調理メニューに関する情報が存在しないので、使用者による通常の手動による調理メニュー等の選択設定が行われ、調理メニューに応じた調理容器が設定される。この場合、初期設定メニュー等の変更はなく、操作による調理メニューの切換えは、使用者の使い易さを考慮した予め定められている通常の順番で行われる。
ステップS505で、前回調理した調理メニューの情報が存在するときには、ステップS506に移る。ステップS506では、経過時間判定部としての運転制御部15は、前回の調理の終了時刻j2から今回の調理開始時刻j1までの経過時間(j1−j2)を算出し、経過時間が、上記の所定時間J0以下であるか否かを判定する。
ステップS506で、前回の調理の終了時刻j2から今回の調理開始時刻j1までの経過時間(j1−j2)が、所定時間J0以下でないとき、すなわち、10分以下でないと判断されたときには、前回の調理から10分を超える時間が経過しており、前回の調理とは異なる調理が行われる可能性が高いとしてステップS507に移る。
ステップS507では、前回の調理とは異なる調理が行われる可能性が高いので、前回調理した調理メニューに関する情報をリセット(消去)し、ステップS508へ移る。
この場合、ステップS508では、上記の前回の調理メニューに関する情報が存在しない場合と同様に、使用者による通常の手動による調理メニュー等の選択設定が行われ、調理メニューに応じた調理容器が設定される。すなわち、この場合、初期設定メニュー等の変更はなく、操作による調理メニューの切換えは、使用者の使い易さを考慮した予め定められている通常の順番で行われる。
上記ステップ506で、前回の調理の終了時刻j2から今回の調理開始時刻j1までの経過時間(j1−j2)が、所定時間J0以下であるとき、すなわち、10分以下であるときには、前回の調理から今回の調理までの時間間隔が短く、例えば、被調理物の数が多いために、複数回に分けて同じ調理を連続して行うとき、あるいは、加熱時間が不足していたために、同じ調理で再加熱を行うときなどであり、前回の調理と同じ調理を行う可能性が高いとして、ステップS514に移り、前回の調理メニューに関する情報を読み込み、ステップS508に移る。
ステップS508では、初期設定変更部としての運転制御部15は、読み込んだ前回の調理メニューに関する情報によって、最初に選択可能な初期設定メニューを、予め定められた調理メニューではなく、前回調理した調理メニューに変更すると共に、初期設定火力を、予め定められた火力ではなく、前回の調理メニューで調理したときの火力に変更する。その後、使用者は、必要に応じて手動で設定を行う。
このステップS508で、調理メニュー及び火力の選択を終了した後、点消火スイッチ28が操作されて点火されると、自動調理が開始され(ステップS509)、自動調理が終了すると(ステップS510)、終了した今回の自動調理の調理メニューに関する情報を記憶し(ステップS511)、今回の自動調理の調理終了の時刻j2を記憶し(ステップS512)、電源がオフされると(ステップS513)、終了する。
[その他の実施形態]
上記各実施形態は、適宜組合せてもよく、例えば、図10に示される第4実施形態の初期設定タイマ時間の変更を、例えば、図11に示される第5実施形態に組合せてもよい。