JP2020174616A - 乾燥桑葉の製造方法、乾燥桑葉および桑葉粉末 - Google Patents
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Description
[1]枝付き桑葉を熱湯ブランチングする工程(1)と、工程(1)の後、枝付き桑葉を蒸気ブランチングする工程(2)とを有する、乾燥桑葉の製造方法。
[2]前記工程(2)の後、枝付き桑葉を乾燥する工程(3)を有する、[1]に記載の乾燥桑葉の製造方法。
[3]前記工程(2)の後、桑葉の水分含量を10〜20質量%にする乾燥工程(3−I)と、前記工程(3−I)の後、枝付き桑葉から枝を取り除き、桑葉を選別する工程(A)と、前記工程(A)の後、桑葉の水分含量を2〜7質量%にする乾燥工程(3−II)とを有する、[1]に記載の乾燥桑葉の製造方法。
[4][1]〜[3]のいずれかに記載の製造方法から得られる乾燥桑葉。
[5][4]に記載の乾燥桑葉から得られる桑葉粉末。
本発明の乾燥桑葉の製造方法は、枝付き桑葉を熱湯ブランチングする工程(1)と、工程(1)の後、枝付き桑葉を蒸気ブランチングする工程(2)とを有する。以下、本発明の乾燥桑葉の製造方法について詳細に説明する。
本発明において、桑葉とは、クワ科クワ属の植物の葉を指し、品種は特に制限されない。本発明に用いる桑葉の品種としては、例えば、改良鼠返、一ノ瀬、鶴田、松本一号、はやてさかり、たちみどり、改良秋田、みつさかり、わせみどり、多古早生、あつばみどり、しんいちのせ、なつのぼり、富栄桑、類無、あおばねずみ、おおゆたか、赤木、安曇桑、はちのせ、ひのさかり、収穫一、市平、きぬゆたか、千曲大葉、ゆきあさひ、国桑21号、みつしげり、魯桑、みつみなみ、みつさかり、しんけんもち、青木高助、節曲が挙げられる。桑葉の品種は、1種又は2種以上を用いることができる。桑葉の品種のなかでも、鶴田、松本一号、はやてさかり、たちみどり、および改良秋田は、1−デオキシノジリマイシンを多く含むことから好ましい。
枝付き桑葉を刈り取る時期については、特に制限されないが、6〜10月が好ましく、DNJの含有量が高いことから、7〜8月がより好ましい。
本発明の乾燥桑葉の製造方法は、枝付き桑葉を熱湯ブランチングする工程(1)を有する。
熱湯の温度は、桑葉に含まれる酵素を失活させることができるように、80〜100℃が好ましい。
本発明の乾燥桑葉の製造方法は、前記、工程(1)の後に行われる、枝付き桑葉を蒸気ブランチングする工程(2)を有する。
蒸気の温度は、85〜125℃が好ましく、85〜95℃がより好ましい。蒸気を流入する量は、枝付き桑葉100kg(5kg×20束)当たり、500〜1,000kg/時間であることが好ましく、600〜800kg/時間であることがより好ましい。
枝付き桑葉を入れる容器は、枝付き桑葉100kg(5kg×20束)当たり1.5〜2.5m3の容器を用いることが好ましい。
本発明における、蒸気ブランチングする工程(2)は、例えば、枝付き桑葉25〜100kgを1.5〜2.5m3の容器に枝付き桑葉が重ならないように収容し、好ましくは、蒸気温度85〜95℃、蒸気流入量500〜1,000kg/時間、1〜5分行うことができる。
本発明の乾燥桑葉の製造方法は、前記工程(2)の後、枝付き桑葉を乾燥する工程(3)を有することが好ましい。工程(3)は、下記工程(3−1)、工程(A)および工程(3−II)からなる工程であることが好ましい。 すなわち、本発明の乾燥桑葉の製造方法は、前記工程(2)の後、桑葉の水分含量を10〜20質量%にする乾燥工程(3−I)と、前記工程(3−I)の後、枝付き桑葉から枝を取り除き、桑葉を選別する工程(A)と、前記工程(A)の後、桑葉の水分含量を2〜7質量%にする乾燥工程(3−II)とを有することが好ましい。
熱風乾燥を行う場合の熱風の温度は、60〜80℃が好ましく、70〜80℃がより好ましい。
本発明における、枝付き桑葉を乾燥する工程(3)は、例えば、枝付き桑葉600kgを10m2の平面型乾燥機に桑葉が重ならないように並べ、熱風温度70〜80℃、風量100〜300m3/分で、4〜12時間行うことができる。
本発明の乾燥桑葉の製造方法は、工程(1)および工程(2)を有し、工程(3)を有することが好ましいが、さらにその他の工程を有していてもよい。
異物除去工程は、枝付き桑葉から枯葉や木片等の異物を除去する工程であり、異物除去工程を行うことが好ましい。
浸漬工程は、枝付き桑葉を食塩および重曹の少なくとも1つを含む水溶液に浸漬する工程である。食塩および重曹の少なくとも1つを含む水溶液は、水溶液100質量%中に、0.001〜1.0質量%の食塩および重曹の少なくとも1つを含むことが好ましく、水の量に対して、0.005〜0.5質量%の食塩を含むことがより好ましい。食塩と重曹とを含む水溶液を用いる場合には、食塩:重曹=1:2〜2:1(質量%)となることが好ましい。
浸漬工程を行うことで、乾燥桑葉の色を鮮やかに保てるため、浸漬工程を行うことが好ましい。
本発明の乾燥桑葉は、枝付き桑葉を熱湯ブランチングする工程(1)と、工程(1)の後、枝付き桑葉を蒸気ブランチングする工程(2)とを経て、好ましくはさらに工程(3)を経て製造することができる。
乾燥桑葉を保管する場合は、乾燥桑葉を0.5〜10mm角程度に刻んだものを、10kgずつアルミ蒸着袋に小分けし、鮮度保持の目的で窒素置換して保管することが好ましい。
上記乾燥桑葉を用いて、後述する桑葉粉末を製造することができる。
本発明の桑葉粉末は、乾燥桑葉から得ることができる。具体的には、本発明の桑葉粉末は、上述の乾燥桑葉を粉砕することにより得ることができる。
乾燥桑葉を複数の段階に分けて粉砕処理する場合、1段階目の粉砕処理は、1段階目以降の粉砕処理よりも粗めに行うことが好ましい。なお、本発明において、1段階目の粉砕処理を粗めに行うことで得られたものを、乾燥桑葉粗粉砕品と記す。
乾式粉砕の方法として、例えば、圧縮力粉砕、剪断力粉砕、衝撃力粉砕、相対流粉砕がある。具体的には、ロール、カッター、ハンマー、グラインダー、ボール、気流を用いて粉砕することができる。
本発明においては、乾燥桑葉粗粉砕品を殺菌する殺菌工程を設けることが好ましく、殺菌した乾燥桑葉粗粉砕品を微粉砕する2段階目の粉砕処理を行って、桑葉粉末を得ることが好ましい。
乾燥桑葉粗粉砕品から桑葉粉末を得るときの粉砕方法は、乾燥桑葉から乾燥桑葉粗粉砕品を得るときと同様の方法で行うことができ、乾式粉砕、または凍結粉砕を行うことが好ましく、乾式粉砕がより好ましい。
桑葉には、1−デオキシノジリマイシン(DNJ)と呼ばれる物質が含まれている。DNJは、ブドウ糖に構造が類似している糖様物質であり、小腸上皮にあるα-グルコシダーゼと呼ばれる糖分解酵素の強力な阻害剤として知られている。
クロロフィル類は、植物や細菌の光合成器官に含まれている物質である。ポルフィリン環に各種側鎖がつき、中心にマグネシウムが配位した構造をしており、側鎖の違いによって、クロロフィルa,b,c,d,およびfがある。
なお、クロロフィル類は葉緑素とも呼ばれている。
本発明の乾燥桑葉および桑葉粉末は、総クロロフィルを100gあたり300〜800mg含むことが好ましく、500〜800mg含むことがより好ましい。桑葉中の総クロロフィルは、例えば、『JHFA品解説書 青汁食品』(公益財団法人日本健康・栄養食品協会)に記載の方法で測定することができる。
クロロフィル類は分解酵素等の作用を経て、フェオホルバイドという(フェオフォーバイドとも呼ばれる)物質を生成する。このフェオホルバイドを喫食すると皮膚障害をひきおこすため、食品中のフェオホルバイド量は、厚生労働省が通知する基準値以下にすることが求められている。
本発明の乾燥桑葉および桑葉粉末における総フェオホルバイド量は、0〜160mg%であることが好ましく、0〜100mg%であることがより好ましい。
既存フェオホルバイド、およびクロロフィラーゼ活性度は『フェオホルバイド等クロロフィル分解物を含有するクロレラによる衛生上の危害防止について(昭和五六年五月八日)(環食第九九号)』に記載のとおりである。
本発明の乾燥桑葉および桑葉粉末における、クロロフィラーゼ活性度は、0〜60mg%であることが好ましく、0〜40mg%であることがより好ましい。
<実施例1>
〔乾燥桑葉の製造〕
桑葉(品種:はやてさかり)を10月に損傷しないように枝ごと収穫し、枝付き桑葉を得た。枝付き桑葉の長さは、1m程度であった。
《熱湯ブランチング》
熱湯:3,000L
枝付き桑葉:100kg
熱湯温度:90℃
《蒸気ブランチング》
庫内容量:2.2m3
枝付き桑葉:100kg
蒸気温度:90℃
蒸気流入量:750kg/時間
平面型乾燥機の面積:10m2
枝付き桑葉:600kg
熱風入口温度:80℃
風量:200m3/分
枝付き桑葉を乾燥機に投入してから4時間経過後に取り出し、枝から葉を外し、桑葉のみを選別した(工程(A))。選別後の桑葉を、再度乾燥機に投入して1時間乾燥させた(工程(3−II))。乾燥条件は工程(3−I)の条件と同様に行った。乾燥後の桑葉の水分は、5%であった。
乾燥後の桑葉を粉砕機に投入して粉砕した。粉砕後の桑葉粉末の平均粒径は15〜25μmであった。
製造した桑葉粉末は、包装容器に充填、密閉後に冷暗所で保管した。
実施例2および3は、実施例1と同様に収穫、浸漬、異物の除去、水洗、熱湯ブランチング(工程(1))および蒸気ブランチング(工程(2))を行った。
実施例2および3の桑葉粉末は、実施例1と同様に製造した。
比較例1は、熱湯ブランチングは行わず、蒸気ブランチングの時間を6分とした以外は、実施例1と同様に製造した。
比較例2は、熱湯ブランチングを行い、時間を6分としたこと、蒸気ブランチングは行わなかったこと以外は、実施例1と同様に製造した。
新食品分析ハンドブック(建菅原龍幸、前川昭男監修 建帛社、2000.11)p.266に記載の方法に従って測定した。
〔総フェオホルバイド・既存フェオホルバイド・クロロフィラーゼ活性度〕
厚生省環境衛生局長通知(昭和56年5月8日環食第99号)に記載の方法に従って測定した。
JHFA品解説書 青汁食品(公益財団法人日本健康・栄養食品協会)p.46に記載の方法に従って測定した。
Claims (5)
- 枝付き桑葉を熱湯ブランチングする工程(1)と、
工程(1)の後、枝付き桑葉を蒸気ブランチングする工程(2)とを有する、
乾燥桑葉の製造方法。 - 前記工程(2)の後、枝付き桑葉を乾燥する工程(3)を有する、請求項1に記載の乾燥桑葉の製造方法。
- 前記工程(2)の後、桑葉の水分含量を10〜20質量%にする乾燥工程(3−I)と、
前記工程(3−I)の後、枝付き桑葉から枝を取り除き、桑葉を選別する工程(A)と、
前記工程(A)の後、桑葉の水分含量を2〜7質量%にする乾燥工程(3−II)とを有する、請求項1に記載の乾燥桑葉の製造方法。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法から得られる乾燥桑葉。
- 請求項4に記載の乾燥桑葉から得られる桑葉粉末。
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