JP2020172896A - 吸気管およびブローバイガス還流構造並びに内燃機関 - Google Patents

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宗博 嵯峨田
良 寺田
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良 寺田
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Abstract

【課題】吸気管のブローバイガス還流管との接続部における氷結のさらなる抑制に資すること。【解決手段】クリーンサイドエアダクト16が、本体部16aと、配管82を接続するための接続部16cと、を接続する蛇腹部16bであって、接続部16cの軸中心線CLbを中心とする同心円状の蛇腹部16bを備えているため、接続部16cの軸中心線CLbを中心とする同じ半径rの位置であれば、蛇腹部16bを有さない構成に比べて、軸中心線CLbから当該半径rの位置まで熱が移動する距離を長くすることができる。これにより、蛇腹部16bを有する構成の方が蛇腹部16bを有さない構成に比べて、熱伝導によって接続部16c近傍の温度が氷点下となる時間を遅らせることができる。この結果、蛇腹部16bを有する構成の方が蛇腹部16bを有さない構成に比べて接続部16c近傍の内壁への着氷の抑制を図ることができる。【選択図】図4

Description

本発明は、内燃機関の運転に伴って内燃機関本体の内部で発生したブローバイガスがブローバイガス還流管を介して還流される吸気管、および、内燃機関の運転に伴って内燃機関本体の内部で発生したブローバイガスが流れるブローバイガス還流管と吸気管とを備えるブローバイガス還流構造、並びに、シリンダボア内を往復摺動するピストンの直線運動をクランクシャフトの回転運動に変換することにより動力を出力する内燃機関に関する。
特開2009−156209号公報(特許文献1)には、内燃機関の内部で発生したブローバイガスを還流するためのブローバイガス還流管が接続された吸気管が記載されている。当該吸気管には、当該吸気管に近付くほど吸気通路を流れる吸気の流れ方向の下流側に拡開する態様でブローバイガス還流管が接続されると共に、吸気管に対するブローバイガス環流管の開口を、吸気の流れ方向に対して交差する方向に延在する非円形状とすることによって、ブローバイガス還流管内を流れるブローバイガスが、吸気管に流入する際に剥離を生じ難くして、当該剥離に起因したブローバイガス還流管内の着氷を抑制している。
特開2009−156209号公報
ところで、寒冷地においては、吸気管内を流れる吸気の温度が氷点下となる場合があり、この場合、吸気管自体の温度も熱伝導によって氷点下となる。一方、当該環境下におけるブローバイガス還流管を流れるブローバイガスの温度は氷点下よりも高く、吸気管への開口近傍で約5〜10℃程度となっており、吸気管のうちブローバイガス還流管が接続される接続部近傍の温度もブローバイガスからの熱伝導によって約5〜10℃程度となっている。このような吸気管の接続部近傍の温度も、時間の経過とともに熱伝導によって吸気管の接続部近傍以外の温度と同程度、即ち、氷点下となり、ブローバイガスに含まれる水分が当該接続部に接触することによって氷結が生じる。
上述した公報に記載の吸気管では、ブローバイガスが吸気管に流入する際に生じる剥離を抑制して、当該剥離に起因したブローバイガス還流管の吸気管への接続部での着氷を抑制することができるものの、氷点下となった吸気管の接続部近傍をブローバイガスが流れる際に、ブローバイガス中の水分が当該接続部近傍に接触することによって生じる氷結を抑制することはできず、吸気管のブローバイガス還流管との接続部における氷結抑制という点において、なお改良の余地がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、吸気管のブローバイガス還流管との接続部における氷結のさらなる抑制に資する技術を提供することを目的とする。
本発明の吸気管およびブローバイガス環流構造並びに内燃機関は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明に係る吸気管の好ましい形態によれば、内燃機関の運転に伴って内燃機関本体の内部で発生したブローバイガスがブローバイガス還流管を介して還流される吸気管が構成される。当該吸気管は、ブローバイガス還流管が接続される接続部と、当該接続部を中心とする略同心円状の蛇腹部と、を備えている。
本発明によれば、吸気管が、ブローバイガス還流管を接続するための接続部を中心とする略同心円状の蛇腹部を備えているため、接続部を中心とする同じ半径の位置であれば、蛇腹部を有さない構成に比べて、接続部から当該半径の位置まで熱が移動する距離を長くすることができる。これにより、蛇腹部を有する構成の方が蛇腹部を有さない構成に比べて、熱伝導によって吸気管の接続部の温度が氷点下となる時間を遅らせることができる。この結果、蛇腹部を有する構成の方が蛇腹部を有さない構成に比べて接続部の内周面への着氷の抑制を図ることができる。
本発明に係る吸気管の更なる形態によれば、蛇腹部は、接続部に向かうのに伴って吸気管の内径が拡大する方向の傾斜を有している。
本形態によれば、吸気管内を流れる吸気の流速を蛇腹部において低下させることができるため、ブローバイガスが合流することによる乱流の発生を抑制することができる。これにより、ブローバイガスが吸気管に流入する際に生じる剥離を抑制し得て、当該剥離に起因した吸気管の接続部内の着氷を抑制することができる。
本発明に係るブローバイガス還流構造の好ましい形態によれば、内燃機関の運転に伴って内燃機関本体の内部で発生したブローバイガスが流れるブローバイガス還流管と、上述したいずれかの態様の本発明に係る吸気管と、を備えるブローバイガス還流構造が構成される。当該ブローバイガス還流構造では、内燃機関本体は、吸気ポートを有するシリンダヘッドと、当該シリンダヘッドの上方に取り付けられるロッカーカバーと、シリンダヘッドの下方に取り付けられるシリンダブロックと、当該シリンダブロックの下方に取り付けられるオイルパン部材と、吸気ポートに接続された吸気マニホールドと、を有している。また、ロッカーカバーは、気液分離室を有している。さらに、吸気管は、吸気マニホールドに空気を供給可能に当該吸気マニホールドに接続されている。また、シリンダブロックとオイルパン部材とによってクランク室が構成されている。また、ブローバイガス還流管は、気液分離室を介してクランク室と吸気管とを連通している。
本発明によれば、上述したいずれかの態様の本発明に係る吸気管にブローバイガスを還流する構成であるため、上述したいずれかの態様の本発明の吸気管が奏する効果と同様の効果、例えば、接続部におけるブローバイガスの氷結を抑制することができる効果や、ブローバイガスが吸気管に流入する際に生じる剥離に起因した吸気管の接続部内の着氷を抑制することができる効果などを奏することができる。
本発明に係る内燃機関の好ましい形態によれば、シリンダボア内を往復摺動するピストンの直線運動をクランクシャフトの回転運動に変換することにより動力を出力する内燃機関が構成される。当該内燃機関は、シリンダボアとピストンとの間隙からクランク室に漏洩したブローバイガスを上述した本発明に係るブローバイガス還流構造によって吸気管に還流する。
本発明によれば、上述した本発明に係るブローバイガス還流構造によって吸気管にブローバイガスを還流するため、上述した本発明のブローバイガス還流構造が奏する効果と同様の効果、例えば、接続部におけるブローバイガスの氷結を抑制することができる効果や、ブローバイガスが吸気管に流入する際に生じる剥離に起因した吸気管の接続部内の着氷を抑制することができる効果などを奏することができる。
本発明によれば、吸気管のブローバイガス還流管との接続部における氷結のさらなる抑制に資する技術を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る内燃機関1の外観を示す外観斜視図である。 本発明の実施の形態に係る内燃機関1の構成の概略を示す構成図である。 吸気配管の配置の概略を示す説明図である。 クリーンサイドエアダクト16の要部を拡大して示す要部拡大図である。 クリーンサイドエアダクト16の要部を図4の矢印B方向から見た平面図である。 熱が通過する断面積Aおよびクリーンサイドエアダクト16の温度Tの熱移動距離(熱伝導距離)Lに対する変化の様子を示す説明図である。 接続部16cの軸中心線CLbから半径rの位置における温度Tを求める際のモデルを示す説明図である。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
本実施の形態に係る内燃機関1は、図1に示すように、シリンダヘッド2と、シリンダヘッド2の上部に取り付けられたロッカーカバー4と、シリンダヘッド2の側壁に取り付けられた吸気マニホールド6と、シリンダヘッド2の下部に取り付けられたシリンダブロック8と、シリンダブロック8の下部に取り付けられたアッパーオイルパン10と、アッパーオイルパン10の下部に取り付けられたロアオイルパン12と、吸気マニホールド6に取り付けられたスロットル弁装置14と、当該スロットル弁装置14に接続されたクリーンサイドエアダクト16と、を備えている。
シリンダヘッド2、ロッカーカバー4、シリンダブロック8、アッパーオイルパン10およびロアオイルパン12は、本発明における「内燃機関本体」に対応し、アッパーオイルパン10およびロアオイルパン12は、本発明における「オイルパン部材」に対応する実施構成の一例である。また、クリーンサイドエアダクト16は、本発明における「吸気管」に対応する実施構成の一例である。
シリンダヘッド2には、図2に示すように、燃焼室構成凹部22と、燃焼室構成凹部22に連通する吸気ポート24および排気ポート26と、当該シリンダヘッド2を上下方向(図2の上下方向)に貫通する貫通孔28a,28bと、が形成されている。貫通孔28aは、吸気ポート24側の側壁寄りに設けられ、貫通孔28bは、排気ポート26側の側壁寄りに設けられている。
なお、シリンダヘッド2にロッカーカバー4が締結されることにより、動弁機構室VMCが構成される。動弁機構室VMCには、吸気弁92や排気弁94を開閉駆動する図示しないカムシャフトを含む動弁機構が収容される。
ロッカーカバー4には、図2に示すように、気液分離室42が設けられている。気液分離室42は、バッフルプレート等によって第1室42aと第2室42bとに区画形成されている。第1室42aおよび第2室42bは、開口43aおよび開口43bを介して動弁機構室VMCに連通している。
なお、開口43aは、ロッカーカバー4がシリンダヘッド2に締結された際に、シリンダヘッド2の貫通孔28aに対応する位置に設けることが好ましい。また、開口43bは、ロッカーカバー4がシリンダヘッド2に締結された際に、シリンダヘッド2の貫通孔28bに対応する位置に設けることが好ましい。
気液分離室42のうち第1室42aは、図2および図3に示すように、配管82によってクリーンサイドエアダクト16に連通接続されている。また、気液分離室42のうち第2室42bは、配管84によって吸気マニホールド6のコレクタ部6aに連通接続されている。なお、配管84は、PCVバルブ46を介してロッカーカバー4に接続されている。
PCVバルブ46は、吸気マニホールド6のコレクタ部6a内の圧力が負圧になると開弁し、コレクタ部6a内の圧力が正圧になると閉弁するように構成されており、コレクタ部6a内の負圧の大きさに応じた量のブローバイガスを流すことができる流量制御弁として構成されている。
シリンダブロック8は、図2に示すように、シリンダボア52と、当該シリンダブロック8を上下方向(図2の上下方向)に貫通する貫通孔54a,54bと、が形成されている。また、シリンダブロック8は、クランクシャフト62を回転可能に支持可能に構成されている。クランクシャフト62には、コンロッド64を介してピストンPが取り付けられる。なお、シリンダブロック8にアッパーオイルパン10が締結されることによりクランク室CRが構成され、シリンダボア52に摺動可能に収容されたピストンPの頂部とシリンダボア52とシリンダヘッド2の燃焼室構成凹部22とによって燃焼室CCが構成される。
貫通孔54aは、図2に示すように、吸気マニホールド6が配置される側の側壁寄りに設けられており、シリンダブロック8にシリンダヘッド2が締結された際にシリンダヘッド2の貫通孔28aに連通する。貫通孔28a,54aによって動弁機構室VMCとクランク室CRとが連通される。
また、貫通孔54bは、図2に示すように、排気マニホールド7が配置される側の側壁寄りに設けられており、シリンダブロック8にシリンダヘッド2が締結された際にシリンダヘッド2の貫通孔28bに連通する。貫通孔28b,54bによって動弁機構室VMCとクランク室CRとが連通される。
クリーンサイドエアダクト16は、樹脂材により構成されており、図示しないエアクリーナによってゴミや埃、塵などの夾雑物が除去された後の空気をスロットル弁装置14に供給する。クリーンサイドエアダクト16は、図3および図4に示すように、本体部16aと、当該本体部16aに一体にされた蛇腹部16bと、当該蛇腹部16bに一体にされた円筒形状の接続部16cと、を備えている。クリーンサイドエアダクト16は、本発明における「吸気管」に対応する実施構成の一例である。
蛇腹部16bは、図5に示すように、接続部16cの軸中心線CLbを中心とする同心円状を有している。また、蛇腹部16bは、図4に示すように、本体部16aの軸中心線CLaに対して角度θの傾斜を有している。換言すれば、蛇腹部16bは、接続部16cの軸中心線CLbに近付くのに伴って本体部16aの内径が大きくなる方向の傾斜(傾斜角θ)を有している。
接続部16cは、図4に示すように、配管82の内径と同じか若干小さい外径を有しており、当該接続部16cに配管82の一端が外嵌される。接続部16cと配管82との嵌合部には図示しないクリップなどが取り付けられて、配管82の接続部16cからの抜けが防止される。なお、配管82の他端は、図3に示すように、気液分離室42のうち第1室42aに連通する連通孔(図示せず)を有するボス4aに外嵌され、図示しないクリップなどによって配管82のボス4aの抜けが防止される。ボス4aは、ロッカーカバー4に一体に設けられている。配管82は、本発明における「ブローバイガス還流管」に対応する実施構成の一例である。
次に、こうして構成された内燃機関1の動作に伴って、配管82を介してロッカーカバー4の第1室42aからクリーンサイドエアダクト16にブローバイガスが還流される際の様子について説明する。
内燃機関1の運転が開始されるとピストンPがシリンダボア52内を当該シリンダボア52の軸線方向(図2の上下方向)に往復運動する。このとき、燃焼室CCに供給された混合気(例えば、空気とガソリンの混合気)の一部(主に未燃焼の混合気)がピストンPとシリンダボア52との間隙からクランク室CRに漏れ出ることによりブローバイガスが発生する。
内燃機関1が比較的低負荷状態で運転されているとき、即ち、スロットル弁装置14のスロットル弁(図示せず)の開度が比較的小さいときには、コレクタ部6a内の負圧が大きいため、当該負圧の作用によってPCVバルブ46の開度が大きくなる。これにより、クランク室CR内のブローバイガスが当該負圧によってコレクタ部6a側に向かって流れる。即ち、クランク室CR内のブローバイガスは、貫通孔54bおよび貫通孔28bを通って開口43bから気液分離室42の第2室42bに流入し、当該第2室42b内で気液分離が行われた後、PCVバルブ46から配管84内を流れてコレクタ部6aに還流される。
このようにクランク室CR内のブローバイガスがコレクタ部6a側に向かって流れることにより、クランク室CR内も負圧となる。これにより、クリーンサイドエアダクト16内を流れる空気(新気)の一部が当該負圧によってクランク室CR側に向かって流れる。即ち、クリーンサイドエアダクト16内を流れる空気(新気)の一部は、配管82から気液分離室42の第1室42a内に導入され、開口43aから貫通孔28aおよび貫通孔54aを通ってクランク室CR内に導入される。こうしてクランク室CR内の換気が行われる。
一方、内燃機関1が比較的高負荷状態で運転されているとき、即ち、スロットル弁装置14のスロットル弁(図示せず)の開度が比較的大きいときには、コレクタ部6a内の負圧が小さいため、PCVバルブ46の開度が小さくなる。これにより、クランク室CRからコレクタ部6a側へ流れるブローバイガス量は少なくなる。
しかしながら、スロットル弁装置14のスロットル弁(図示せず)の開度が大きいため、吸入空気量が大きくなっており、クランク室CR内のブローバイガスが当該吸入空気の流れに吸い上げられるようにしてクリーンサイドエアダクト16側にも流れることとなる。即ち、クランク室CR内のブローバイガスが、貫通孔54aおよび貫通孔28aを通って開口43aから気液分離室42の第1室42aに流入し、当該第1室42a内で気液分離が行われた後、配管82からクリーンサイドエアダクト16にも還流される。
ここで、本実施の形態に係る内燃機関1を搭載した車両が、外気温が氷点下、例えば、−30℃の寒冷地を走行する場合、クリーンサイドエアダクト16内を流れる空気も約−30℃となっており、クリーンサイドエアダクト16の本体部16aの温度も熱伝導によって約−30℃となる。一方、気液分離室42の第1室42a内でのブローバイガスの温度は100℃を超えているため、外気温が−30℃であっても、配管82を流れるブローバイガスは比較的高い温度を有しており、クリーンサイドエアダクト16の接続部16c近傍を流れる際にも約5〜10℃程度の温度を有している。これにより、当該接続部16c近傍の温度も当該ブローバイガスからの熱伝導によって約5〜10℃程度となっている。
ところで、当該クリーンサイドエアダクト16の接続部16cは、本体部16aに接続されているため、熱伝導によって接続部16c近傍から本体部16aへの熱移動が生じる。これにより、接続部16c近傍の温度は時間の経過とともに低下し、最終的には本体部16aの温度と同様の氷点下にまで低下する。接続部16c近傍の温度が氷点下になると、水分を含むブローバイガスが接続部16cから本体部16a内に流入する際に、接続部16c近傍の内壁面に着氷が生じて当該接続部16c近傍の通路断面積が低減してしまう。
しかしながら、本実施の形態では、図4に示すように、クリーンサイドエアダクト16が本体部16aと接続部16cとの間に蛇腹部16bを有するため、熱伝導による接続部16cの温度低下を抑制することができる。即ち、接続部16cの軸中心線CLbを中心とする同じ半径rの位置であれば、蛇腹部16bを有する構成の方が蛇腹部16bを有さない構成に比べて熱の移動距離が長くなるため、接続部16c近傍の温度低下に要する時間を遅らせることができるのである。
また、図4に示すように、蛇腹部16bが本体部16aの軸中心線CLaに対して角度θの傾斜を有している、換言すれば、蛇腹部16bは、接続部16cの軸中心線CLbに近付くのに伴って本体部16aの内径が大きくなる方向の傾斜(傾斜角θ)を有しているため、クリーンサイドエアダクト16内を流れる空気の流速を当該蛇腹部16bにおいて低下させることができる。これにより、ブローバイガスが合流することによる乱流の発生を抑制できる。この結果、ブローバイガスがクリーンサイドエアダクト16に流入する際に生じる剥離を抑制し得て、当該剥離に起因した接続部16cの内壁への着氷を抑制することができる。
図6は、熱が通過する断面積Aおよびクリーンサイドエアダクト16の温度Tの熱移動距離(熱伝導距離)Lに対する変化の様子を示す説明図である。ここで、断面積Aは、図7に示すように、クリーンサイドエアダクト16の厚みtと、接続部16cの軸中心線CLbを中心とする半径rと、により求めることができ(A=2π・r・t)、接続部16cの軸中心線CLbを中心とする半径rの位置における温度Tは、以下の式により求めることができる。なお、Tconは、接続部16c近傍の温度、Tmainは、本体部16aの温度、r1は、接続部16cの半径、r2は、蛇腹部16bのうち最も径方向外側の円の半径である。また、図6中の実線が蛇腹部16bを有する本実施の形態に係るクリーンサイドエアダクト16の結果であり、図6中二点鎖線が蛇腹部16bを有さないクリーンサイドエアダクト16’(図4参照)の結果である。
(数1)T=Tcon−{(Tcon−Tmain)・ln(r/r1)}/ln(r2/r1)
図6に示すように、蛇腹部16bを有さないクリーンサイドエアダクト16’では、断面積Aが、熱移動距離Lが値0の位置、即ち、軸中心線CLbを中心とする半径r1の位置の値A1から、熱移動距離Lが値L1の位置、即ち、軸中心線CLbを中心とする半径r2の位置の値A2まで、熱移動距離Lに比例して直線的に増加する。温度Tは、軸中心線CLbを中心とする半径rの対数曲線となり、蛇腹部16bを有さないクリーンサイドエアダクト16’では、軸中心線CLbを中心とする半径r1の位置において既に氷点下まで低下しており、軸中心線CLbを中心とする半径r2の位置(熱移動距離L1)において−30℃となる。
一方、蛇腹部16bを有する本実施の形態に係るクリーンサイドエアダクト16では、図6に示すように、蛇腹部16bを有さないクリーンサイドエアダクト16’よりも軸中心線CLbを中心とする半径r2の位置までの熱移動距離Lが長くなる(L2>L1)。即ち、蛇腹部16bを有する本実施の形態に係るクリーンサイドエアダクト16では、蛇腹部16bを有さないクリーンサイドエアダクト16’よりも断面積Aの増加率が小さくなる。なお、蛇腹部16bを有する本実施の形態に係るクリーンサイドエアダクト16では、断面積Aは、熱移動距離Lの増加に伴って階段状に増加する。これにより、蛇腹部16bを有する本実施の形態に係るクリーンサイドエアダクト16では、蛇腹部16bを有さないクリーンサイドエアダクト16’よりも温度Tの変化もなだらかとなり(変化率が小さい)、軸中心線CLbを中心とする半径r1の位置においては、温度Tは0℃よりも高く、軸中心線CLbを中心とする半径r*の位置(熱移動距離L*)において氷点下となり、軸中心線CLbを中心とする半径r2の位置(熱移動距離L2)において−30℃となる。即ち、蛇腹部16bを有する本実施の形態に係るクリーンサイドエアダクト16では、接続部16c近傍の温度低下に要する時間を遅らせることができる。
以上説明した本発明の実施の形態に係る内燃機関1によれば、クリーンサイドエアダクト16が、本体部16aと、配管82を接続するための接続部16cと、を接続する蛇腹部16bであって、接続部16cの軸中心線CLbを中心とする同心円状の蛇腹部16bを備えているため、接続部16cの軸中心線CLbを中心とする同じ半径rの位置であれば、蛇腹部16bを有さない構成に比べて、軸中心線CLbから当該半径rの位置まで熱が移動する距離を長くすることができる。これにより、蛇腹部16bを有する構成の方が蛇腹部16bを有さない構成に比べて、熱伝導によって接続部16c近傍の温度が氷点下となる時間を遅らせることができる。この結果、蛇腹部16bを有する構成の方が蛇腹部16bを有さない構成に比べて接続部16c近傍の内壁への着氷の抑制を図ることができる。
また、本発明の実施の形態に係る内燃機関1によれば、蛇腹部16bが、本体部16aの軸中心線CLaに対して角度θの傾斜を有している。換言すれば、接続部16cの軸中心線CLbに近付くのに伴って本体部16aの内径が大きくなる方向の傾斜(傾斜角θ)を有しているため、クリーンサイドエアダクト16内を流れる空気の流速を当該蛇腹部16bにおいて低下させることができる。これにより、ブローバイガスが合流することによる乱流の発生を抑制できる。この結果、ブローバイガスがクリーンサイドエアダクト16に流入する際に生じる剥離を抑制し得て、当該剥離に起因した接続部16cの内壁への着氷を抑制することができる。
本実施の形態では、配管82が接続されるクリーンサイドエアダクト16に蛇腹部16bを設ける構成としたが、これに限らない。例えば、配管84が接続されるコレクタ部6aに蛇腹部を設ける構成としても良い。
本実施形態は、本発明を実施するための形態の一例を示すものである。したがって、本発明は、本実施形態の構成に限定されるものではない。
1 内燃機関(内燃機関)
2 シリンダヘッド(内燃機関本体、シリンダヘッド)
4 ロッカーカバー(内燃機関本体、ロッカーカバー)
4a ボス
6 吸気マニホールド(吸気マニホールド)
6a コレクタ部
8 シリンダブロック(内燃機関本体、シリンダブロック)
10 アッパーオイルパン(内燃機関本体、オイルパン部材)
12 ロアオイルパン(内燃機関本体、オイルパン部材)
14 スロットル弁装置
16 クリーンサイドエアダクト(吸気管)
16’ クリーンサイドエアダクト
16a 本体部
16b 蛇腹部
16c 接続部
22 燃焼室構成凹部
24 吸気ポート(吸気ポート)
26 排気ポート
28a 貫通孔
28b 貫通孔
42 気液分離室(気液分離室)
42a 第1室
42b 第2室
43a 開口
43b 開口
46 PCVバルブ
52 シリンダボア(シリンダボア)
54a 貫通孔
54b 貫通孔
62 クランクシャフト(クランクシャフト)
64 コンロッド
82 配管(ブローバイガス還流管)
84 配管
92 吸気弁
94 排気弁
VMC 動弁機構室
CC 燃焼室
CR クランク室(クランク室)
P ピストン(ピストン)
θ 傾斜角
CLa 本体部の軸中心線
CLb 接続部の軸中心線
r 接続部の軸中心線を中心とする円の半径
r1 接続部の半径
r2 蛇腹部のうち最も径方向外側の円の半径
r* 接続部の軸中心線を中心とする円の半径
A 熱が通過する断面積
T 温度
L 熱移動距離
L1 熱移動距離
L2 熱移動距離
L* 熱移動距離
t クリーンサイドエアダクトの厚み
Tcon 接続部近傍の温度
Tmain 本体部の温度

Claims (4)

  1. 内燃機関の運転に伴って内燃機関本体の内部で発生したブローバイガスがブローバイガス還流管を介して還流される吸気管であって、
    前記ブローバイガス還流管が接続される接続部と、
    該接続部を中心とする略同心円状の蛇腹部と、
    を備えている
    吸気管。
  2. 前記蛇腹部は、前記接続部に向かうのに伴って前記吸気管の内径が拡大する方向の傾斜を有している
    請求項1に記載の吸気管。
  3. 内燃機関の運転に伴って内燃機関本体の内部で発生したブローバイガスが流れるブローバイガス還流管と、請求項1または2に記載の吸気管と、を備えるブローバイガス還流構造であって、
    前記内燃機関本体は、吸気ポートを有するシリンダヘッドと、該シリンダヘッドの上方に取り付けられるロッカーカバーと、前記シリンダヘッドの下方に取り付けられるシリンダブロックと、該シリンダブロックの下方に取り付けられるオイルパン部材と、前記吸気ポートに接続された吸気マニホールドと、を有しており、
    前記ロッカーカバーは、気液分離室を有しており、
    前記吸気管は、前記吸気マニホールドに空気を供給可能に該吸気マニホールドに接続されており、
    前記シリンダブロックと前記オイルパン部材とによってクランク室が構成されており、
    前記ブローバイガス還流管は、前記気液分離室を介して前記クランク室と前記吸気管とを連通している
    ブローバイガス還流構造。
  4. シリンダボア内を往復摺動するピストンの直線運動をクランクシャフトの回転運動に変換することにより動力を出力する内燃機関であって、
    前記シリンダボアと前記ピストンとの間隙から前記クランク室に漏洩した前記ブローバイガスを請求項3に記載のブローバイガス還流構造によって前記吸気管に還流する
    内燃機関。
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