JP2013238117A - 内燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧縮比可変機構を備え、クランクケースの内部を密閉するシール部材の劣化を抑制する内燃機関を提供する。
【解決手段】内燃機関は、底部にオイル71が貯留する支持構造物と、オイル通路33を含むシリンダブロック2とが相対移動する圧縮比可変機構と、ブーツシール73と、ブローバイガス還元装置と、シリンダブロック2のオイル通路33を流れるオイルを支持構造物の底部に導くオイル管34とを備える。ブローバイガス還元装置は、機関吸気通路から新気を供給する空気流通管62および機関吸気通路にブローバイガスを戻す戻し管63が、クランクケース79に接続されている。オイル管34は、クランクケース79に対してシリンダブロック2が移動する範囲全体において、先端34aがオイルパン70の底部に貯留するオイル71に浸かるように形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関に関する。
内燃機関の燃焼室においては、空気および燃料の混合気が圧縮された状態で燃焼する。混合気を圧縮するときの圧縮比は、出力されるトルクおよび燃料消費量に影響を与えることが知られている。圧縮比を高くすることにより出力されるトルクを大きくしたり、燃料消費量を少なくしたりすることができる。一方で、圧縮比を高くしすぎると、ノッキング等の異常燃焼が生じることが知られている。従来の技術においては、運転期間中に圧縮比を変更することができる圧縮比可変機構を備える内燃機関が知られている。
内燃機関は運転を行なうと、シリンダブロックの穴部とピストンとの間から気筒内の気体がクランクケースの内部に向かって漏れることが知られている。気筒内からクランクケースの内部に漏れるブローバイガスは、燃焼せずに残留している未燃ガスや燃焼した既燃ガスを含んでいる。ブローバイガスは、機関本体の各部位を潤滑するオイルを劣化させるために、クランクケースの内部に流出したブローバイガスを機関吸気通路に戻して、再び燃焼室に供給することが知られている。
特開2011−149280号公報においては、シリンダブロックとクランクケースとをシリンダ軸方向に相対摺動させることにより圧縮比を変化させる内燃機関が開示されている。内燃機関は、吸気通路を流れる新気の一部をクランクケースの内部に導く導入通路と、クランクケースの内部に存在するガスを吸気通路に導く排出通路とを備えるブローバイガスを掃気する装置を備える。ブローバイガスを掃気する装置は、機関吸気通路の新気をシリンダヘッドカバーに供給し、更に、シリンダヘッドの内部とシリンダブロックの内部を通ってクランクケースの内部に新気を供給することが開示されている。また、導入通路は、シリンダブロックとクランクケースとの隙間を経由してクランクケースの内部に連通することが開示されている。更に、クランクケースとシリンダヘッドとの間には、シール材が配置され、このシール材に向けて新気を供給することが開示されている。
特開2011−149280号公報
クランクケースに対してシリンダブロックを相対的に移動する圧縮比可変機構においては、クランクケースとシリンダブロックとが摺動する部分が存在する。この圧縮比可変機構を備える内燃機関では、クランクケースとシリンダブロックとが摺動する部分からクランクケースの内部のブローバイガスを含む気体が流出しないように、シール部材が配置される。
シール部材は、弾性を有するゴム等で形成されている。シール部材は、ブローバイガスに含まれる水、燃料、またはNO等に接触することにより劣化が進行する。シール部材が劣化して破損すると、クランクケースの内部のブローバイガスやオイルを含む気体が外部に流出する虞がある。例えば、燃焼室に供給する混合気の空燃比には、クランクケースの内部から供給されるブローバイガスに含まれる未燃燃料の量が考慮される。このために、シール部材が破損して機関吸気通路に戻るブローバイガスの流量が低下すると、燃焼室に供給される燃料の量が減少して、空燃比のずれが大きくなったり、または燃料消費量が悪化したりするという問題が生じる。
ブローバイガスを機関吸気通路に戻す時に、機関吸気通路の新気をクランクケースの内部に供給する管は、例えば、シリンダヘッドカバーに接続することができる。シリンダヘッドからクランクケースの内部にオイルを戻すオイル通路を用いて、機関吸気通路の新気をクランクケースの内部に供給することができる。ところが、内燃機関が高負荷になり、クランクケースの内部の圧力が高くなると、クランクケースの内部に流出したブローバイガスが、オイル通路を通ってシール部材に向かう場合があった。ブローバイガスがシール部材に接触すると、シール部材の劣化を早めてしまう虞があった。
本発明は、クランクケースに対してシリンダブロックが相対的に移動する圧縮比可変機構を備え、クランクケースの内部を密閉するシール部材の劣化を抑制する内燃機関を提供することを目的とする。
本発明の内燃機関は、クランクシャフトを支持し、底部にオイルが貯留する支持構造物と、ピストンが配置される穴部およびオイルが流通するオイル通路を含むシリンダブロックと、支持構造物に対してシリンダブロックが相対移動するように形成され、圧縮比を調整可能な圧縮比可変機構と、支持構造物とシリンダブロックとの間を密閉するシール部材と、シリンダブロックの穴部とピストンとの間から流出するブローバイガスを機関吸気通路に戻すブローバイガス還元装置と、シリンダブロックのオイル通路を流れるオイルを支持構造物の底部に導くオイル管とを備える。ブローバイガス還元装置は、機関吸気通路から新気を供給する空気流通管と、機関吸気通路にブローバイガスを戻す戻し管とを含み、空気流通管および戻し管は、支持構造物の内部のクランクシャフトが配置されている空間に接続されている。オイル管は、シリンダブロックに固定されており、一方の端部がシリンダブロックのオイル通路に接続され、他方の端部が支持構造物の底部まで延びており、支持構造物に対してシリンダブロックが移動する範囲全体において他方の端部が支持構造物の底部に貯留するオイルに浸かるように形成されている。
上記発明において、支持構造物は、シリンダブロックの一部を覆うように延びる覆い部を有し、シール部材は、覆い部の端部とシリンダブロックの側面とに固定されることができる。
上記発明において、シール部材は、圧縮比可変機構により支持構造物に対してシリンダブロックが近接する方向に移動した場合には湾曲し、圧縮比可変機構により支持構造物に対してシリンダブロックが離れる方向に移動した場合には直線状に延びるように形成されており、内燃機関を停止すべきときには、シール部材が直線状に延びるように支持構造物に対するシリンダブロックの位置を調整することができる。
本発明によれば、クランクケースに対してシリンダブロックが相対的に移動する圧縮比可変機構を備え、クランクケースの内部を密閉するシール部材の劣化を抑制する内燃機関を提供することができる。
実施の形態における内燃機関の概略断面図である。 実施の形態の内燃機関において、機械圧縮比が高圧縮比の時のシリンダブロックおよびクランクケースの部分の概略断面図である。 実施の形態の内燃機関において、機械圧縮比が低圧縮比の時のシリンダブロックおよびクランクケースの部分の概略断面図である。 支持構造物の底部に配置されるオイル管の他方の端部の概略図である。 機械圧縮比が高圧縮比の時のブーツシールの概略断面図である。 機械圧縮比が低圧縮比の時のブーツシールの概略断面図である。 実施の形態における他の内燃機関の概略断面図である。
図1から図7を参照して、実施の形態における内燃機関について説明する。本実施の形態においては、車両に配置されている内燃機関を例に取り上げて説明する。
図1は、本実施の形態における内燃機関の概略断面図である。本実施の形態における内燃機関は、火花点火式である。内燃機関は、機関本体1を備える。機関本体1は、シリンダブロック2とシリンダヘッド4とを含む。シリンダヘッド4には、シリンダヘッドカバー6が固定されている。シリンダブロック2の内部の穴部2aには、ピストン3が配置されている。ピストン3は、コネクティングロッド23を介してクランクシャフト24に接続されている。ピストン3がシリンダブロック2の穴部2aの内部にて往復運動することにより、クランクシャフト24が回転する。本実施の形態においては、ピストン3が圧縮上死点に到達した時のピストン3の冠面、シリンダブロック2の穴部2a、およびシリンダヘッド4に囲まれる気筒内の空間を燃焼室5と称する。燃焼室5は、それぞれの気筒ごとに形成されている。燃焼室5には、シリンダヘッド4の内部に形成されている吸気ポートおよび排気ポートが接続されている。
シリンダヘッド4の吸気ポートは、対応する吸気枝管13を介してインテークマニホールド14に連結されている。インテークマニホールド14は、吸気ダクト15を介してエアクリーナに連結されている。吸気ダクト15の内部には、ステップモータによって駆動されるスロットル弁18が配置されている。
本実施の形態における機関本体1は、クランクシャフト24を支持する支持構造物を備える。本実施の形態における支持構造物は、クランクケース79とオイルパン70とを含む。オイルパン70は、クランクケース79の下部に配置されている。支持構造物の底部には、機関本体1の各部品を潤滑するオイル71が貯留されている。本実施の形態においてはオイルパン70の底部にオイル71が貯留されている。オイル71は、たとえば、オイルポンプによりシリンダヘッド4まで供給され、シリンダヘッド4に配置されている機器を潤滑する。各部位を潤滑したオイルは、オイルパン70の底部に戻される。
シリンダヘッド4の内部には、オイルが流通するオイル通路31,32が形成されている。シリンダヘッド4に配置されている各部品を潤滑したオイルは、オイル通路31を通ってオイル通路32に集まる。シリンダブロック2の内部には、オイル通路33が形成されている。オイル通路33は、オイル通路31,32と連通しており、オイル通路31,32からオイル71が流入する。
本実施の形態における内燃機関は、シリンダブロック2の内部のオイル通路33を流れるオイル71を支持構造物の底部に導くオイル管34を備える。オイル管34は、シリンダブロック2に固定されている。オイル管34は、クランクケース79の一部分を貫通している。オイル管34は、圧縮比が変化したときは、矢印36に示すようにシリンダブロック2と共に移動し、クランクケース79に対して摺動する。オイル管34は、一方の端部がシリンダブロック2のオイル通路33に接続されている。オイル管34は、他方の端部が支持構造物の底部まで延びている。本実施の形態において、オイル管34は、後述するようにオイルパン70の底部のオイル71が貯留している部分まで延びている。
図2は、本実施の形態における機関本体のシリンダブロックおよびクランクケースの部分の第1の概略断面図である。本実施の形態における内燃機関は、圧縮比可変機構を備える。内燃機関の圧縮比は、燃焼室の容積等に依存して定まる。本実施の形態における圧縮比可変機構は、燃焼室の容積を変更することにより圧縮比を変更するように形成されている。本実施の形態においては、下死点から上死点までのピストンの行程容積と燃焼室の容積のみから定まる圧縮比を機械圧縮比と称する。すなわち、機械圧縮比は、(機械圧縮比)=(燃焼室の容積+下死点から上死点までのピストンの行程容積)/(燃焼室の容積)にて示される。
図1および図2を参照して、本実施の形態における内燃機関は、クランクケース79を含む支持構造物と、支持構造物の上側に配置されているシリンダブロック2とが互いに相対移動する。本実施の形態における支持構造物は、圧縮比可変機構を介してシリンダブロック2を支持している。また、本実施の形態におけるシリンダヘッド4は、シリンダブロック2と一体的に移動する。
図2を参照して、シリンダブロック2の両側の側壁の下方には複数個の突出部80が形成されている。突出部80には、断面形状が円形の円形カム86が挿入されている。一方で、クランクケース79には、複数個の突出部82が形成されている。突出部82には、断面形状が円形の円形カム88が挿入されている。シリンダブロック2の突出部80は、クランクケース79の突出部82同士の間に嵌合している。
本実施の形態における圧縮比可変機構は、シリンダブロック2の支持軸としての一対のカムシャフトを含む。それぞれのカムシャフトは、円形カム86と円形カム88とを含む。円形カム88は各カムシャフトの回転軸線と同軸状に配置されている。一方で、それぞれの円形カム88の両側には、カムシャフトの回転軸線に対して偏心して配置された偏心軸87が延びている。偏心軸87には、円形カム86が偏心して回転可能に取付けられている。
図2は、圧縮比可変機構により機械圧縮比が高圧縮比になったときの概略図である。圧縮比可変機構は、モータによりカムシャフトを互いに反対方向に回転させる。それぞれのカムシャフト上に配置された左右の円形カム88を、矢印97に示すように互いに反対方向に回転させると、偏心軸87が円形カム88の上端に向けて移動する。一方で、円形カム86は、矢印96に示すように円形カム88と反対方向に回転する。
図3に、本実施の形態における機関本体のシリンダブロックおよびクランクケースの部分の第2の概略断面図を示す。図3は、圧縮比可変機構により機械圧縮比が低圧縮比になったときの概略図である。図3に示されるように偏心軸87が円形カム88の上端まで移動すると、円形カム88の中心軸が偏心軸87よりも下方に移動する。図2および図3を参照して、クランクケース79とシリンダブロック2との相対位置は、円形カム86の中心軸と円形カム88の中心軸との距離によって定まる。円形カム86の中心軸と円形カム88の中心軸との距離が大きくなるほどシリンダブロック2はクランクケース79から離れる。矢印98に示すようにシリンダブロック2がクランクケース79から離れるほど、ピストン3が圧縮上死点に達したときの燃焼室5の容積が大きくなる。
本実施の形態における圧縮比可変機構は、クランクケースに対してシリンダブロックが相対的に移動することにより、燃焼室の容積が可変に形成されている。図2ではピストン3が圧縮上死点に到達しており、燃焼室5の容積が小さくなっている。この状態では、機械圧縮比が大きくなる。これに対して、図3ではピストン3が圧縮上死点に到達しており、燃焼室5の容積が大きくなっている。この状態では、機械圧縮比が小さくなる。このように、本実施の形態における内燃機関は、運転期間中に圧縮比を変更することができる。たとえば、内燃機関の運転状態に応じて、圧縮比可変機構により圧縮比を変更することができる。
本実施の形態における圧縮比可変機構は、回転軸を偏心させた円形カムを回転させることにより、クランクケースに対してシリンダブロックを相対的に移動させているが、この形態に限られず、クランクケースに対してシリンダブロックを移動させて圧縮比を変更できる任意の圧縮比可変機構を採用することができる。
図1を参照して、本実施の形態における内燃機関は、クランクケース79とシリンダブロック2とが互いに接触して摺動する部分を有する。本実施の形態におけるクランクケース79は、クランクケース79の突出部82およびシリンダブロック2の突出部80を覆うように形成されている覆い部72を含む。覆い部72は、シリンダブロック2の一部を側方から覆うように形成されている。覆い部72は、シリンダブロック2の側面を取り囲むように形成されている。覆い部72は、シリンダブロック2の側面に接触している。
本実施の形態における内燃機関では、圧縮比が変化するとクランクケース79の覆い部72とシリンダブロック2とが摺動する。クランクケース79とシリンダブロック2との間を密閉するために、シール部材としてブーツシール73が配置されている。ブーツシール73は、両側の端部が覆い部72の端部とシリンダブロック2の側面とに固定されている。クランクケース79を含む支持構造物とシリンダブロック2との間にブーツシール73を配置することにより、クランクケース79の内部の気体が内燃機関の外部に流出することを抑制できる。
本実施の形態におけるブーツシール73は、シリンダブロック2の側面を取り囲むように環状に形成されている。ブーツシール73は、機械圧縮比の変化に伴って変形可能な材質にて形成されている。たとえば、ブーツシール73は、ゴムまたは樹脂にて形成されている。シール部材としては、この形態に限られず、封止機能を有する任意の部材を採用することができる。
本実施の形態における内燃機関は、シリンダブロック2の穴部2aとピストン3との間から流出するブローバイガスを機関吸気通路に戻すブローバイガス還元装置を備える。クランクケース79の内部の空間には、燃焼室5を含む気筒の内部からブローバイガスが流出する。ブローバイガス還元装置は、クランクケース79の内部を換気する。
本実施の形態におけるブローバイガス還元装置は、機関吸気通路から新気を供給する空気流通管62を含む。空気流通管62は、クランクケース79に接続されている。空気流通管62は、クランクシャフト24が配置されている支持構造物の内部の空間に接続されている。また、空気流通管62は、機関吸気通路に接続されている。本実施の形態において、空気流通管62は、吸気ダクト15において、スロットル弁18よりも上流側に接続されている。
本実施の形態におけるブローバイガス還元装置は、ブローバイガスを含む気体を機関吸気通路に戻す戻し管63を含む。戻し管63は、クランクケース79に接続されている。戻し管63は、クランクシャフト24が配置されている支持構造物の内部の空間に接続されている。本実施の形態における戻し管63は、空気流通管62が接続されている側と反対側において支持構造物の内部の空間に接続されている。戻し管63は、機関吸気通路に接続されている。戻し管63は、スロットル弁18よりも下流側に接続されている。本実施の形態における戻し管63は、インテークマニホールド14に接続されている。
戻し管63の途中には、セパレータ65およびPCV弁64が配置されている。セパレータ65は、機関吸気通路に戻す気体中からオイルを分離する機能を有する。PCV(Positive Crankcase Ventilation)弁64は、クランクケース79の内部の圧力と吸気ダクト15の内部の圧力との差が、予め定められた圧力差よりも大きくなったときに、開弁するように形成されている。
内燃機関が低負荷の場合には、スロットル弁18よりも下流の機関吸気通路では、圧力が大気圧よりも小さくなる。このために、クランクケース79の内部の気体を、戻し管63を介して機関吸気通路に吸引することができる。本実施の形態において、クランクケース79の内部のブローバイガスを含む気体は、矢印51,53に示すように、戻し管63を通って機関吸気通路に吸引される。機関吸気通路に供給された気体は、機関吸気通路を通って再び燃焼室5に供給される。ブローバイガスに含まれる未燃ガスを燃焼室5にて燃焼させることができる。
クランクケース79の内部の空気が機関吸気通路に吸引されると、クランクケース79の内部が負圧になる。クランクケース79の内部の圧力が低下することにより、空気流通管62からクランクケース79の内部に、未燃ガスおよび既燃ガスを含まない空気が供給される。すなわち、ブローバイガスを含まない新気が、矢印52,54に示されるように、クランクケース79の内部の空間に供給される。
このように、内燃機関が低負荷の場合には、クランクケース79の内部のブローバイガスを含む気体が戻し管63を通って機関吸気通路に供給される。新気が空気流通管62を通ってクランクケース79の内部に供給され、支持構造物の内部の空間を換気することができる。
一方で、内燃機関が高負荷になった場合には、スロットル弁18の開度が大きくなる。例えば、スロットル弁18が全開になる。この場合には、スロットル弁18よりも下流の機関吸気通路においても圧力が大気圧に向かって上昇する。クランクケース79の内部の気体の吸引力が低下する。また、内燃機関が高負荷になることにより、ブローバイガスの流量も増加する。
内燃機関が高負荷になった場合には、矢印51,53に示すように、戻し管63を通してクランクケース79の内部の気体を吸引するとともに、矢印55,56に示すように、空気流通管62を通してクランクケース79の内部の気体を吸引することができる。このように、高負荷時においては、戻し管63および空気流通管56を用いてブローバイガスを含む気体を機関吸気通路に戻すことができる。
本実施の形態の内燃機関においては、戻し管63および空気流通管62の両方が、クランクケース79に接続されている。すなわち、戻し管63および空気流通管62が、支持構造物の内部のクランクシャフト24が配置されている空間に接続されている。ピストン3とシリンダブロック2の穴部2aとの間から流出したブローバイガスは、クランクケース79の内部に向かう。内燃機関が低負荷のときには、ブローバイガスは、矢印53に示すように戻し管63に向かう。内燃機関が高負荷のときには、ブローバイガスは、矢印53,55に示すように戻し管63および空気流通管62に向かう。本実施の形態におけるブーツシール73は、このブローバイガスが流れる経路上から離れて配置されている。このために、本実施の形態における内燃機関は、ブーツシール73にブローバイガスを含む気体が接触することを抑制することができる。すなわち、ブーツシール73の劣化を抑制することができる。
また、本実施の形態の内燃機関は、シリンダブロック2の内部のオイル通路33に接続されているオイル管34を含み、オイル管34の一方の端部は、オイル通路33に接続されている。オイル管34の他方の端部は、支持構造物の底部に向かって延びている。オイル管34の他方の端部の先端34aは、オイルパン70の底部に貯留されているオイル71に浸かっている。
図4に、本実施の形態におけるオイル管の他方の端部の部分の拡大概略断面図を示す。図1および図4を参照して、本実施の形態の内燃機関は、機械圧縮比が変更されることにより、クランクケース79に対してシリンダブロック2が相対的に移動する。シリンダブロック2の移動に伴って、オイル管34も矢印36に示す方向に移動する。
本実施の形態におけるオイル管34は、支持構造物に対してシリンダブロック2が移動する範囲全体において、他方の端部が支持構造物の底部に貯留するオイルに浸るように形成されている。図4においては、機械圧縮比が変更されることにより、矢印37に示す範囲内にてオイル管34の先端34aが移動する。本実施の形態におけるオイル管34は、矢印37に示す移動範囲にて移動しても、先端34aがオイル71に浸った状態を維持している。先端34aがオイル71の貯留部の内部に配置される。
このように、本実施の形態においては、オイル管34の他方の端部がオイル71に油没している。このために、クランクケース79の内部の空間のブローバイガスを含む気体が、オイル管34を通ってブーツシール73に向かうことを抑制することができる。例えば、オイル管34の一方の端部がオイル通路33に接続されずに、シリンダブロック2とクランクケース79との間の空間に開放されており、他方の端部がオイル71の貯留部まで到達していない場合には、クランクケース79の内部のブローバイガスを含む気体がオイル管を通じて上昇し、ブーツシール73に向かってしまう。これに対して本実施の形態の内燃機関は、ブローバイガスを含む気体がブーツシール73に向かって流れることを抑制し、この結果、ブーツシール73にブローバイガスが接触することを抑制することができる。
図5に、本実施の形態におけるブーツシールの部分の拡大概略断面図を示す。図5は、圧縮比可変機構により、クランクケース79に対してシリンダブロック2が近接する方向に移動した状態を示している。すなわち、図2に示すように機械圧縮比が高くなっている状態を示している。クランクケース79に対してシリンダブロック2が近接する方向に移動しているために、ブーツシール73が湾曲している。
図6に、本実施の形態におけるブーツシールの部分の他の拡大概略断面図を示す。図6は、圧縮比可変機構により、クランクケース79に対してシリンダブロック2が離れる方向に移動した状態を示している。すなわち、図3に示すように機械圧縮比が低くなっている状態を示している。この場合には、ブーツシール73は直線状に延びている。
本実施の形態の内燃機関は、停止すべき時にブーツシールが直線状に延びるように(図6参照)機械圧縮比が調整される。ブーツシール73が直線状に延びるように支持構造物に対するシリンダブロックの位置が調整される。本実施の形態においては、機械圧縮比を低圧縮比にした状態にて内燃機関を停止する。
クランクケース79の内部のブローバイガスを含む気体は、クランクケース79とシリンダブロック2の摺動部分などを通じて、ブーツシール73が配置されている空間に流入する場合がある。図5に示すように、ブーツシール73が湾曲した状態では、ブローバイガスに含まれる水などの異物68が湾曲した部分に付着する場合がある。停止期間中に、異物68が接触しているとブーツシール73の劣化が進行する。図6に示すように、停止期間中にブーツシール73が直線状に延びる状態に維持することにより、異物68がブーツシール73に付着することを抑制することができる。この結果、停止期間中にブーツシール73の劣化が進行することを抑制することができる。
図7に、本実施の形態における他の内燃機関の概略断面図を示す。他の内燃機関においては、シリンダヘッドカバー6に空気流通管66が接続されている。空気流通管66は、空気流通管62に接続されている。
オイル管34には、一方弁67が接続されている。一方弁67は、オイル管34の内部からクランクケース79の内部の空間に空気が流れる様に形成されている。また、一方弁67は、クランクケース79の内部からオイル管34の内部にブローバイガスを含む気体が流入することを阻止するように形成されている。
内燃機関が低負荷の状態では、矢印52,54に示すように、空気流通管62を通って新気がクランクケース79の内部に供給される。また、クランクケース79の内部の圧力が大気圧未満になり、矢印57に示すように、ブローバイガスを含まない新気が、空気流通管66を通ってシリンダヘッドカバー6の内部に供給される。シリンダヘッドカバー6の内部に供給された新気は、オイル通路31に流入する。シリンダヘッドカバー6の内部にも新気が供給されるために、シリンダヘッドカバー6の内部の換気を行なうことができる。
オイル通路31に流入した新気は、オイル通路32,33を通ってオイル管34に流入する。オイル管34に流入した新気は、一方弁67を通って矢印58に示すように、クランクケース79の内部に供給される。このように、内燃機関が低負荷の時には、空気流通管62,67を通って新気がクランクケースの内部に供給される。また、ブローバイガスを含む気体は、矢印51,53に示すように戻し管63を通って機関吸気通路に戻すことができる。
内燃機関が高負荷になると、クランクケース79の内部の圧力が上昇する。高負荷のときには、クランクケース79の内部の圧力がシリンダヘッドカバー6の内部の圧力よりも高くなる。しかしながら、一方弁67が配置されていることにより、クランクケース79の内部のブローバイガスを含む気体が、オイル管34の内部に流入することを阻止することができる。このために、ブローバイガスがブーツシール73に向かって流れることを抑制することができる。内燃機関が高負荷の時には、矢印51,56に示すように、戻し管63および空気流通管62を通じて、ブローバイガスを含む気体を機関吸気通路に戻すことができる。その他の機能等は、前述の図1に示す内燃機関と同様である。
本実施の形態におけるシール部材は、覆い部の端部とシリンダブロックの側面とに固定されているブーツシールを含むが、この形態に限られず、シール部材は、支持構造物とシリンダブロックとの間を密閉する任意の部材を採用することができる。たとえば、覆い部のシリンダブロックとの接触部分に凹部が形成され、この凹部に配置されたOリング等のシール部材が配置されていても構わない。
上記の実施の形態は、適宜組み合わせることができる。上述のそれぞれの図において、同一または相等する部分には同一の符号を付している。なお、上記の実施の形態は例示であり発明を限定するものではない。また、実施の形態においては、特許請求の範囲に示される変更が含まれている。
2 シリンダブロック
2a 穴部
3 ピストン
4 シリンダヘッド
5 燃焼室
14 インテークマニホールド
15 吸気ダクト
18 スロットル弁
31,32,33 オイル通路
34 オイル管
62 空気流通管
63 戻し管
64 PCV弁
70 オイルパン
72 覆い部
73 ブーツシール
79 クランクケース
86,88 円形カム
87 偏心軸

Claims (3)

  1. クランクシャフトを支持し、底部にオイルが貯留する支持構造物と、
    ピストンが配置される穴部およびオイルが流通するオイル通路を含むシリンダブロックと、
    支持構造物に対してシリンダブロックが相対移動するように形成され、圧縮比を調整可能な圧縮比可変機構と、
    支持構造物とシリンダブロックとの間を密閉するシール部材と、
    シリンダブロックの穴部とピストンとの間から流出するブローバイガスを機関吸気通路に戻すブローバイガス還元装置と、
    シリンダブロックのオイル通路を流れるオイルを支持構造物の底部に導くオイル管とを備え、
    ブローバイガス還元装置は、機関吸気通路から新気を供給する空気流通管と、機関吸気通路にブローバイガスを戻す戻し管とを含み、空気流通管および戻し管は、支持構造物の内部のクランクシャフトが配置されている空間に接続されており、
    オイル管は、シリンダブロックに固定されており、一方の端部がシリンダブロックのオイル通路に接続され、他方の端部が支持構造物の底部まで延びており、支持構造物に対してシリンダブロックが移動する範囲全体において他方の端部が支持構造物の底部に貯留するオイルに浸かるように形成されていることを特徴とする、内燃機関。
  2. 支持構造物は、シリンダブロックの一部を覆うように延びる覆い部を有し、
    シール部材は、覆い部の端部とシリンダブロックの側面とに固定されている、請求項1に記載の内燃機関。
  3. シール部材は、圧縮比可変機構により支持構造物に対してシリンダブロックが近接する方向に移動した場合には湾曲し、圧縮比可変機構により支持構造物に対してシリンダブロックが離れる方向に移動した場合には直線状に延びるように形成されており、
    内燃機関を停止すべきときには、シール部材が直線状に延びるように支持構造物に対するシリンダブロックの位置が調整される、請求項2に記載の内燃機関。
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CN105298588A (zh) * 2015-12-04 2016-02-03 广西玉柴机器股份有限公司 发动机呼吸器的回油装置
JP2016188632A (ja) * 2015-03-30 2016-11-04 トヨタ自動車株式会社 可変圧縮比内燃機関
JP2017020867A (ja) * 2015-07-09 2017-01-26 株式会社NejiLaw 振動発生装置
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