JP2007262908A - 過給式エンジン - Google Patents

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Abstract

【課題】燃焼室に吸気バルブを介して接続された吸気路に、新気を過給する過給機を備えた過給式エンジンであって、高いエンジン性能及び出力を実現しながら、吸気バルブのバルブフェースの潤滑を良好に行うことができる過給式エンジンを提供する。
【解決手段】吸気路20における過給機21の下流側に、潤滑油Oを噴射する潤滑油噴射部40を備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃焼室に吸気バルブを介して接続された吸気路に、新気を過給する過給機を備えた過給式エンジンに関し、特に、このような過給式エンジンにおける吸気バルブの潤滑技術に関する。
ピストンをシリンダ内で往復運動させると共に、吸気バルブ及び排気バルブを開閉動作させて、燃焼室において吸気、圧縮、燃焼・膨張、排気の諸行程を行い作動するエンジンでは、吸気バルブ及び排気バルブが開閉動作することにより、バルブフェースがバルブシートに連打されるので、このバルブフェースの磨耗を抑制するために、当該バルブフェースを適切に潤滑することが重要となる。
そこで、このようなエンジンにおけるバルブフェースの潤滑方法としては、動弁機構に供給された潤滑油のうちごく僅かな量の潤滑油を、バルブステムと当該バルブステムを内挿させてガイドするバルブガイドとの間隙を通じて吸気ポート側に漏洩させ、その漏洩した潤滑油がバルブフェースに到達することにより、当該バルブフェースを潤滑するという動弁機構潤滑油の漏洩を利用した方法が知られている(例えば、非特許文献1を参照。)。
一方、従来のエンジンとして、燃焼室からピストンとシリンダ内面との間隙を通じてクランク室に漏れ出たブローバイバスを、吸気路に還流して、当該ブローバイガスに含まれる未燃ガスを燃焼室で燃焼処理するブローバイガス処理部を備えたものが知られている。
更に、このようなブローバイガス処理部を、吸気路に過給機を備えた過給式エンジンに採用する場合には、クランク室において略大気圧程度となるブローバイガスを吸気路に供給するために、そのブローバイガスを、吸気路において比較的低圧な過給機の上流側に供給するように構成される(例えば、特許文献1〜3を参照。)。
特開平6−221129号公報 特開平8−135518号公報 特開2005−264917号公報 「自動車のメカはどうなっているのか エンジン系」株式会社グランプリ出版、1993年1月12日初版発行、p.78−79
過給式エンジン、特にエンジン性能及び出力の向上を実現するために新気を高圧に過給可能に構成された過給式エンジンでは、上述したような動弁機構潤滑油の漏洩を利用したバルブフェースの潤滑方法を採用したとしても、過給機が過給を行っているときに吸気ポートの圧力が高くなることで、動弁機構に供給された潤滑油が吸気ポート側に漏洩し難くなり、吸気バルブのバルブフェースに対して、充分な潤滑を行うことができないという問題が発生する。
また、上述したようなブローバイガス処理部では、ブローバイガスが、潤滑油が溜められているクランク室を通過するので、そのブローバイガスに潤滑油のミストが含まれている。よって、過給式エンジンにおいて、このようなブローバイ処理部を採用すれば、潤滑油のミストが、ブローバイガスと共に吸気路における過給機の上流側に供給されて、吸気バルブのバルブフェースに到達するので、当該バルブフェースを潤滑することができると考えられる。しかし、このように潤滑油のミストを含んだブローバイガスが過給機の上流側に供給され当該過給機を通過することで、過給機には潤滑油が付着して堆積しやすくなり、このような過給機における潤滑油の堆積は、過給機の性能低下、更には、エンジン性能及び出力の低下を引き起こす原因となる。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、高いエンジン性能及び出力を実現しながら、吸気バルブのバルブフェースの潤滑を良好に行うことができる過給式エンジンを提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係る過給式エンジンは、燃焼室に吸気バルブを介して接続された吸気路に、新気を過給する過給機を備えた過給式エンジンであって、その第1特徴構成は、前記吸気路における前記過給機の下流側に、潤滑油を噴射する潤滑油噴射部を備えた点にある。
上記第1特徴構成によれば、上記潤滑油噴射部により吸気路に潤滑油を噴射することで、その噴射された潤滑油のミストが新気の流れに伴って吸気バルブのバルブフェースに到達して、当該バルブフェースを潤滑することができる。更に、その潤滑油噴射部により、比較的高圧となる過給機の下流側に潤滑油を比較的高圧で噴射することができるので、潤滑油を過給機に通過させずに、過給機の潤滑油の付着及び堆積を防止して、過給機の性能低下を抑制し、更には、エンジン性能及び出力の低下を抑制することができる。
したがって、本発明により、吸気路に過給機を備えることで、高いエンジン性能及び出力を実現しながら、上記潤滑油噴射部を吸気路における過給機の下流側に備えて、吸気バルブのバルブフェースの潤滑を良好に行うことができる過給式エンジンを実現することができる。
本発明に係る過給式エンジンの第2特徴構成は、前記過給機の作動状態を判定する過給状態判定手段と、
前記過給状態判定手段の判定結果に基づいて、前記潤滑油噴射部における前記潤滑油の噴射状態を制御する噴射状態制御手段を備えた点にある。
即ち、上記第2特徴構成によれば、過給機が過給を行っておらず、過給機の下流側において吸気バルブが存在する吸気ポートの圧力が比較的低い場合には、比較的低圧な動弁機構の潤滑油がバルブステムとバルブガイドとの間隙を通じて比較的低圧の吸気ポート側に漏洩し、その動弁機構潤滑油の漏洩を利用した吸気バルブのバルブフェースの潤滑が有効に実施されることになる。よって、上記過給状態判定手段により過給機が過給を行っていないと判定した場合には、動弁機構潤滑油の漏洩を利用した吸気バルブのバルブフェースの潤滑が有効に実施されているとして、上記噴射状態制御手段により、上記潤滑油噴射部による潤滑油の噴射を停止して、潤滑油の浪費を抑制することができる。
一方、過給機が過給を行っており、上記吸気ポートの圧力が比較的高い場合には、比較的低圧な動弁機構の潤滑油は吸気ポート側に漏洩せず、その動弁機構潤滑油の漏洩を利用した吸気バルブのバルブフェースの潤滑は実施されないことになる。よって、上記過給状態判定手段により過給機が過給を行っていると判定した場合には、動弁機構潤滑油の漏洩を利用した吸気バルブのバルブフェースの潤滑が実施されないとして、上記噴射状態制御手段により、上記潤滑油噴射部による潤滑油の噴射を実行して、この噴射潤滑油による吸気バルブのバルブフェースの潤滑を有効に実施することができる。
本発明に係る過給式エンジンの第4特徴構成は、前記過給状態判定手段が、エンジン出力とエンジン回転数とから前記過給機の作動状態を判定するように構成されている点にある。
上記第4特徴構成によれば、上記エンジン出力と上記エンジン回転数とが高い場合には過給機が過給を行っており、逆に、上記エンジン出力と上記エンジン回転数とが低い場合には過給機が過給を行っていないと考えられることから、上記過給状態判定手段は、上記エンジン出力と上記エンジン回転数とから過給機が過給を行っているか否かの作動状態を簡単に判定することができる。
本発明に係る過給式エンジンの第5特徴構成は、前記過給状態判定手段が、前記吸気路における前記過給機の下流側の圧力から前記過給機の作動状態を判定するように構成されている点にある。
上記第5特徴構成によれば、吸気路における過給機の下流側の圧力が高い場合には過給機が過給を行っており、逆に、同圧力が低い場合には過給機が過給を行っていないと考えられることから、上記過給状態判定手段は、同圧力から過給機が過給を行っているか否かの作動状態を簡単に判定することができる。
本発明に係る過給式エンジンの第6特徴構成は、前記潤滑油の温度を検出する潤滑油温度検出手段と、
前記潤滑油温度検出手段の検出結果に基づいて、前記潤滑油噴射部における前記潤滑油の噴射圧を設定する噴射圧設定手段とを備えた点にある。
上記潤滑油噴射部により噴射される潤滑油は、その温度変化に伴って、その粘性が比較的大きく変化し、結果、同じ噴射圧では、その噴射量が比較的大きく変化してしまう。
そこで、上記第6特徴構成によれば、上記噴射圧設定手段により、上記潤滑油温度検出手段で検出される上記潤滑油の温度が低いほど、上記潤滑油噴射部における潤滑油の噴射圧を高くする形態で、上記潤滑油温度検出手段の検出結果に基づいて上記噴射圧を設定することで、上記潤滑油噴射部における潤滑油の噴射量を適切な量に維持することができる。
本発明に係る過給式エンジンの第7特徴構成は、前記吸気路における前記過給機の下流側且つ前記潤滑油噴射部の上流側に、前記過給機により過給される新気を冷却する新気冷却部を備えた点にある。
上記第7特徴構成によれば、上記新気冷却部を上記過給機の下流側に設けることで、過給機により圧縮されて昇温した新気を、冷却した後に燃焼室に供給することができ、燃焼室への新気の充填効率を向上し、エンジン性能及び出力を向上することができる。そして、このような新気冷却部を、潤滑油噴射部の上流側に設けて、潤滑油噴射部で噴射された潤滑油を新気冷却部に通過させないことで、新気冷却部の潤滑油の付着及び堆積を防止して、新気冷却部における目詰まりによる圧力損失の上昇や冷却性能の低下を防止することができる。
本発明に係る過給式エンジン(以下、本エンジンと呼ぶ。)の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図1に示す本エンジン100は、燃焼室1に吸気バルブ10を介して接続された吸気路20に、新気Iを過給する過給機21を備えた過給式エンジンとして構成されている。
即ち、本エンジン100は、ピストン2と、ピストン2を収容してピストン2の頂面と共に燃焼室1を形成するシリンダブロック5とを備え、ピストン2をシリンダブロック5内で往復運動させると共に、吸気バルブ10及び排気バルブを開閉動作させて、燃焼室1において吸気、圧縮、燃焼・膨張、排気の諸行程を行い、ピストン2の往復動を連結棒3によってクランク軸4の回転運動として出力されるものであり、このような構成は、通常の4ストローク内燃機関と変わるところはない。
また、本エンジン100は、気体燃料である都市ガス(13A)を燃料として利用するものであり、当該燃料は、吸気路20に設けられたミキサ(図示せず)などにより空気に混合されて混合気となり、その混合気が新気Iとして吸気路20から燃焼室1に吸気される。
尚、燃料としては、当然、上記都市ガス以外に、水素やプロパン等のCOやHを主成分とする炭化水素以外の気体燃料や、ガソリン、アルコール、メタノール、エタノール等の液体燃料を使用することができる。
そして、本エンジン100は、吸気行程において吸気バルブ10を開状態として、吸気路20から燃焼室1に新気Iを吸入し、圧縮において吸気バルブ10及び排気バルブ70を閉状態として吸入した新気Iを圧縮し、燃焼・膨張行程においてその新気Iを点火プラグ25により火花点火して燃焼・膨張させ、排気行程において排気バルブ70を開状態として、燃焼室1から排気路71に排ガスを排出するように運転される。
更に、吸気路20には、新気Iを過給する過給機21が設けられており、この過給機21は、排気路71を流通する排ガスの運動エネルギによりタービンを回転させ、このタービンの回転力により吸気路20に設けられたコンプレッサ21aを回転駆動する形態で過給を行い、このコンプレッサ21aの回転駆動により吸気路20を流通する新気Iを過給するターボチャージャーとして構成されている。この過給機21は、排気圧力が高くなるとき即ち高エンジン出力且つ高エンジン回転数のときに過給を行い、逆に、排気圧力が低くなるとき即ち低エンジン出力且つ低エンジン回転数のときに過給を行わないことになる。
尚、本実施形態では、過給機21としてターボチャージャーを設けるが、このターボチャージャーの代わりに、クランク軸4の回転力を利用してコンプレッサを回転駆動するスーパーチャージャー等の別の形式の過給機を設けても構わない。
更に、吸気路20において、過給機21の下流側には、過給機21により過給される新気Iを空冷するインタークーラー22(新気冷却部の一例)が設けられている。即ち、過給機21により圧縮されて昇温した新気Iを、インタークーラー22により冷却した後に、燃焼室1に供給することで、燃焼室1への新気Iの充填効率が向上し、エンジン性能及び出力が向上する。
上記シリンダブロック5の下部には、オイルパン6が取り付けられており、そのオイルパン6とシリンダブロック5とにより、クランク軸4が収容されるクランク室7が区画形成されており、このクランク室7を形成するオイルパン6内には潤滑油Oが溜められており、この潤滑油Oが、潤滑油路50を通じて潤滑油ポンプ51に供給され、この潤滑油ポンプ51により加圧された状態で各潤滑箇所に供給される。
また、燃焼室1からピストン2とシリンダブロック5の内面との間隙を通じてクランク室7に漏れ出たブローバイバスGについては、フィルタなどからなるブローバイガス処理部65により、そのブローバイガスGに含まれている潤滑油Oのミストが除去された後に、排出処理される。
また、このブローバイガス処理部65において、ブローバイガスGに含まれる潤滑油Oのミストを略完全に除去することができるのであれば、その潤滑油Oのミストが除去されたブローバイガスGを、吸気路20の過給機21の上流側に供給しても構わない。即ち、そのブローバイガスGが新気Iと共に過給機21及びインタークーラー21を通過しても、これらの部位での潤滑油Oの付着及び堆積の問題が防止され、更に、ブローバイガスGに含まれる未燃成分を燃焼室1において燃焼処理することができる。
上記シリンダブロック5の上部には、そのシリンダブロック5と共に燃焼室1等を区画形成すると共に吸気路20の吸気ポート20a等を内部に形成するシリンダヘッド8が取り付けられており、更に、そのシリンダヘッド8の上部には、そのシリンダヘッド8と共にシリンダヘッド室30を区画形成するシリンダヘッドカバー9が取り付けられている。
そして、このシリンダヘッド室30には、吸気バルブ10等の開閉駆動を行う動弁機構が収容配置されている。
この動弁機構は、公知の動弁機構の構造と同様の構成であり、例えば、クランク軸4により回転駆動されるカム16と、カム16の表面形状に従ってロッカーアーム軸15廻りに揺動するロッカーアーム14とを備えて構成されている。
一方、吸気バルブ10は、吸気ポート20aの燃焼室1への開口部の内周縁に形成されたバルブシート20bに当接して燃焼室1を吸気ポート20aに対して密閉可能に形成されたバルブフェース10fを有するカサ部とシリンダヘッド8の吸気ポート20aの上方からシリンダヘッド室30に渡って設けられた筒状のバルブガイド11に内挿され、当該バルブガイド11により軸方向に沿って摺動自在にガイドされるバルブステム10sとからなるきのこ型のバルブとして構成されている。
更に、この吸気バルブ10は、バルブスプリング13により、シリンダヘッド室30側に移動して、バルブフェース10fをバルブシート20bに当接させる開状態となるように、弾性的に付勢されている。
そして、上記動弁機構において揺動するロッカーアーム14が、バルブステム10sの基端側を押圧することで、吸気バルブ10は、燃焼室1側に移動して、バルブフェース10fがバルブシート20bから燃焼室1側に離間する開状態となり、吸気ポート20aが燃焼室1に連通することになる。
また、この動弁機構が設けられたシリンダヘッド室30には、ロッカーアーム軸15内に設けられた潤滑油路15a、及び、ロッカーアーム軸15の側壁に適宜穿設された小孔を通じて、潤滑油Oが供給されるように構成されている。
また、バルブガイド11のシリンダヘッド室30側の端部には、バルブシール12が設けられており、このバルブシール12は、シリンダヘッド室30に供給された潤滑油Oがバルブステム10sとバルブガイド11との間隙を通じて吸気ポート20a側に漏洩することを抑制するように構成されている。
更に、過給機21が過給を行っておらず、吸気圧力が大気圧程度の低圧であるときには、シリンダヘッド室30に供給された潤滑油Oが、僅かながら上記間隙を通じて吸気ポート20a側へ漏洩するように、上記バルブシール12のシール性が設定されており、この漏洩した潤滑油Oが、バルブフェース10fに到達することにより、バルブフェース10fを潤滑することができる。
しかしながら、過給機21が過給を行っており、吸気圧力が比較的高圧であるときには、上記のようなシリンダヘッド室30から吸気ポート20a側への潤滑油Oの漏洩は期待できず、よって、その漏洩した潤滑油Oによるバルブフェース10fの潤滑は行えない状態となる。
そこで、本エンジン100は、過給機21を備えて高いエンジン性能及び出力を実現しながらも、吸気バルブ10のバルブフェース10fの潤滑を良好に行うことができるように構成されており、その特徴構成について、以下に説明する。
即ち、本エンジン100は、吸気路20における過給機21の下流側、更には、インタークーラー22の下流側に、潤滑油ポンプ51により加圧された潤滑油Oを噴射する潤滑油噴射部40を備える。即ち、上記潤滑油噴射部40により吸気路20に潤滑油Oを噴射することで、その噴射された潤滑油Oからなる潤滑油ミストMが新気Iの流れに伴って吸気バルブ10のバルブフェース10fに到達して、当該バルブフェース10fが潤滑されることになる。
また、過給機21が過給を行って吸気圧力が0.35MPa程度と高圧になる場合があるが、潤滑油ポンプ51により潤滑油Oが0.5MPa程度と吸気圧力よりも高圧に加圧されているので、潤滑油噴射部40によりその高圧の潤滑油Oを良好に吸気路Oに供給することができる。
また、この潤滑油噴射部40は、吸気路20を外囲する環状チャンバー部材41を備え、上記潤滑油ポンプ51で高圧に加圧された潤滑油Oが環状チャンバー部材41内に形成された環状の空間に供給される。
また、この環状チャンバー部材41の内壁部には、吸気路20の軸周方向に沿って等間隔で複数の噴射孔42が穿設されており、この環状チャンバー部材41内に供給された比較的高圧の潤滑油Oが、この噴射孔42を通じて吸気路20にミスト状に噴霧される。
また、この噴射孔42の開口方向は、吸気路20の上流側に傾斜した方向に設定されており、よって、噴射孔42から潤滑油Oは、新気Iの流通方向に対向した方向に噴射されるので、その新気Iとの強い衝突により良好に拡散されることになる。
更に、この潤滑油噴射部40により吸気路20に噴射された潤滑油ミストMは、その上流側にある過給機21及びインタークーラー22を通過することなく、新気Iに伴って吸気ポート20aを通じて燃焼室1に供給されるので、これら過給機21及びインタークーラー22は、潤滑油Oが付着堆積することなく、高性能を維持することができる。
更に、潤滑油ポンプ51から潤滑油噴射部40への潤滑油Oの供給を断続可能な開閉弁43と、潤滑油ポンプ51から潤滑油噴射部40へ供給される潤滑油Oの圧力、即ち潤滑油噴射部40における潤滑油の噴射圧を調整可能な圧力調整弁45とが設けられており、コンピュータからなるエンジンコントロールユニット(以下、ECUと呼ぶ。)60が、これら開閉弁43と圧力調整弁45との作動を制御可能に構成されている。
また、吸気路20における過給機21の下流側の圧力を検出する圧力センサ46、及び、オイルパン6に溜められている潤滑油Oの温度を検出する温度センサ47が設けられており、ECU60は、これら圧力センサ46及び温度センサ47の検出結果を入力可能に構成されている。
そして、エンジン100には、このECU60が機能する形態で、後述する過給状態判定手段61と、噴射状態制御手段62と、噴射圧設定手段63とが設けられており、その詳細構成について、以下に説明する。
上記過給状態判定手段61は、過給機21が過給を行っているか否かについての作動状態を判定するように構成されており、具体的には、吸気路20における過給機21の下流側の圧力から過給機の作動状態を判定する。
即ち、過給状態判定手段61は、圧力センサ46で検出された吸気路20における過給機21の下流側の圧力が所定の閾値よりも高い場合には、過給機21が過給を行っていると判定し、逆に、同圧力が閾値以下の場合には、過給機21が過給を行っていないと判定する。
また、この過給状態判定手段61は、過給機21が高エンジン出力且つ高エンジン回転数のときに過給を行い、低エンジン出力且つ低エンジン回転数のときに過給を行わないことを利用して、エンジン出力とエンジン回転数とから、過給機21の作動状態を判定するように構成することもできる。
また、上記噴射状態制御手段62は、上記過給状態判定手段61の判定結果に基づいて潤滑油噴射部40における潤滑油Oの噴射状態を制御するように構成されており、具体的には、上記過給状態判定手段61で過給機21が過給を行っていると判定したときに、開閉弁43を開状態として、潤滑油噴射部40による吸気路20への潤滑油Oの噴射を実施し、逆に、上記過給状態判定手段61で過給機21が過給を行っていないと判定したときに、開閉弁43を閉状態として、潤滑油噴射部40による吸気路20への潤滑油Oの噴射を停止する。
よって、過給機21が過給を行って吸気圧力が比較的高い場合には、潤滑油噴射部40による吸気路20への潤滑油Oの噴射を実施して、当該噴射された潤滑油ミストMにより、吸気バルブ10のバルブフェース10fの潤滑が行われる。逆に、過給機21が過給を行わないで吸気圧力が比較的低い場合には、潤滑油噴射部40による吸気路20への潤滑油Oの噴射を停止して潤滑油Oの浪費を抑制しながら、シリンダヘッド室30に供給された潤滑油Oがバルブステム10sとバルブガイド11との間隙を通じて吸気ポート20aに漏洩してバルブフェース10fの潤滑が行われることになる。
更に、上記噴射圧設定手段63は、潤滑油温度検出手段としての温度センサ47の検出結果に基づいて、圧力調整弁45を制御して、潤滑油噴射部40における潤滑油Oの噴射圧を設定するように構成されており、具体的には、温度センサ47で検出された潤滑油Oの温度が低いほど、圧力調整弁45で調整される噴射圧が高くなるように、圧力調整弁45を制御する。
よって、起動時などにおいて潤滑油Oの温度が低く、潤滑油Oの粘性が高い場合でも、潤滑油噴射部40における潤滑油Oの噴射圧が高めに設定されて、上記潤滑油噴射部40における潤滑油Oの噴射量が適切な量に維持されることになる。
また、上記実施の形態では、本エンジンを、点火プラグ25を備えた火花点火式エンジンとして構成したが、別に、ディーゼルエンジン等の別の燃焼形式のエンジンとして構成しても構わない。
本発明に係る過給式エンジンは、高いエンジン性能及び出力を実現しながら、吸気バルブのバルブフェースの潤滑を良好に行うことができる過給式エンジンとして有効に利用可能である。
エンジンの概略構成図
符号の説明
1:燃焼室
10:吸気バルブ
20:吸気路
21:過給機
22:インタークーラー(新気冷却部)
40:潤滑油噴射部
60:エンジンコントロールユニット(ECU)
61:過給状態判定手段
62:噴射状態制御手段
63:噴射圧設定手段
100:過給式エンジン
O:潤滑油
I:新気

Claims (6)

  1. 燃焼室に吸気バルブを介して接続された吸気路に、新気を過給する過給機を備えた過給式エンジンであって、
    前記吸気路における前記過給機の下流側に、潤滑油を噴射する潤滑油噴射部を備えた過給式エンジン。
  2. 前記過給機の作動状態を判定する過給状態判定手段と、
    前記過給状態判定手段の判定結果に基づいて、前記潤滑油噴射部における前記潤滑油の噴射状態を制御する噴射状態制御手段を備えた請求項1に記載の過給式エンジン。
  3. 前記過給状態判定手段が、エンジン出力とエンジン回転数とから前記過給機の作動状態を判定するように構成されている請求項2に記載の過給式エンジン。
  4. 前記過給状態判定手段が、前記吸気路における前記過給機の下流側の圧力から前記過給機の作動状態を判定するように構成されている請求項2に記載の過給式エンジン。
  5. 前記潤滑油の温度を検出する潤滑油温度検出手段と、
    前記潤滑油温度検出手段の検出結果に基づいて、前記潤滑油噴射部における前記潤滑油の噴射圧を設定する噴射圧設定手段とを備えた請求項1〜4の何れか一項に記載の過給式エンジン。
  6. 前記吸気路における前記過給機の下流側且つ前記潤滑油噴射部の上流側に、前記過給機により過給される新気を冷却する新気冷却部を備えた請求項1〜5の何れか一項に記載の過給式エンジン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN115163245A (zh) * 2022-05-31 2022-10-11 中国北方发动机研究所(天津) 柴油机气门座圈润滑装置

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