JP2008101472A - 火花点火式多気筒エンジン - Google Patents

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Abstract

【課題】吸気装置の構造を複雑にすることなく,エンジン運転域の全域にわたって、EGR装置により低コストで燃費を向上させ、かつブローバイガス還元装置によってオイルの劣化を低減する装置の供給。
【解決手段】各吸気通路63を、燃焼室Sに吸気弁33を介して接続されかつその上流に吸気制御弁54が設けられた主吸気通路61と、この主吸気通路61に沿って延在するタンブル生成用の複数の副吸気通路62とから構成する。前記入口通路64におけるスロットル弁44の下流側にベンチュリ91を設ける。ベンチュリ91の内壁面にEGR装置7のEGRガス出口(スリット98)と、ブローバイガス還元装置8のブローバイガス出口(スリット97)とを形成する。EGR装置7の排気ガス出口とEGR弁74との間にリード弁75を設ける。
【選択図】図2

Description

本発明は、EGRガスとブローバイガスとを吸気通路内に吸引する火花点火式多気筒エンジンに関するものである。
従来、例えば自動車用エンジンにおいては、排気ガス再循環装置(以下、単にEGR装置という)によって排気ガス中のNOxの低減や燃費向上が図られ、ブローバイガス還元装置によってクランクケース内の換気が行われている。
排気ガス再循環装置を利用して燃費を向上させた火花点火式エンジンとしては、例えば特許文献1に開示されているものがある。
この特許文献1の図17に示されている従来のエンジンは、V型6気筒エンジンであって、1気筒当たり2本ずつの吸・排気弁と、これらの吸・排気弁を吸気カム軸と排気カム軸とによって駆動する動弁装置と、吸気カム軸と排気カム軸との位相をそれぞれ変化させるバルブタイミング可変機構と、1つのスロットル弁によって計量した吸気を各気筒に分配する吸気装置などを備えている。
この従来のエンジンにおいては、低・中負荷運転時には、排気通路から排気ガスをEGRガス(排気ガス)用のパイプによって吸気通路に導く(以下、この方式を外部EGRという)ことに加えて吸・排気弁のオーバラップ量を大きくとって排気ポート内から吸気ポート内へ排気ガスを逆流させること(以下、この方式を内部EGRという)も行い、かつ吸気弁の閉じる時期を遅らせることによってポンピングロスを低減し、燃費の向上を図っている。オーバーラップ量の調整や吸気弁の閉じる時期を遅らせたりするのは、前記バルブタイミング可変機構を利用している。また、このエンジンにおいては、高負荷運転時には、燃料の空燃比を理論空燃比とすることによって燃費の向上を図っている。高負荷運転時に理論空燃比としたことに伴い燃焼温度が上昇することになるが、この従来のエンジンでは、外部EGRにより高負荷運転時に排気ガスを吸気通路内に導くことによって燃焼温度を低下させている。
従来の一般的な火花点火式エンジンに設けられている外部EGR装置は、排気管の排気通路内と、スロットル弁の下流側の吸気通路内とを連通するEGRガス通路にEGR弁を設けた構成が採られている。この種のEGR装置では、スロットル開度が大きな高負荷運転時には吸気通路内の負圧が低下するために、EGRガスが吸気通路内に吸入され難くなり、吸気通路内の全ガス量に対するEGRガスの割合、すなわちEGR率が低下することが知られている。EGR率(%)は、{EGRガス量/(新気量+EGRガス量)}×100として計算される。
高負荷運転時にも大量のEGRガスを吸気通路内に吸入させることができる従来のEGR装置としては、例えば特許文献2に開示されたものがある。この特許文献2に示されているEGR装置は、ディーゼルエンジンに設けられたもので、吸気通路に設けられたベンチュリを利用してEGRガスを吸気通路内に吸引させる構成が採られている。このEGR装置のEGRガス出口は、このベンチュリの内壁面に形成されている。このディーゼルエンジン用EGR装置では、吸気通路と排気通路との圧力差によって吸気が排気通路側に流れるのを防ぐために、EGRガス出口とEGR弁との間にリード弁が設けられている。なお、このEGR装置を装備したエンジンは、ディーゼルエンジンであるためスロットル弁は設けられていない。
一方、従来のブローバイガス還元装置は、シリンダヘッドの動弁室にPCV(positive crankcase ventilation)弁を介して吸気通路内とを接続することによって構成されたものが多い。前記動弁室は、カムチェーンを通すスペースや、専用のブローバイガス用通路などによってクランクケース内に接続されている。PCV弁は、吸気が吸気通路側からクランクケース側へ漏出するのを防ぐとともに、吸気通路内の負圧が過度に大きい場合はブローバイガスの吸気通路内への吸入を制限するように構成されている。
従来のこの種のブローバイガス還元装置によれば、クランクケース内のブローバイガスを吸気通路内に吸引することによってクランクケース内が換気される。ブローバイガスは、シリンダの壁面に付着した燃料がピストンリングとの間の隙間からクランク室内に漏洩することによって生じた未燃焼ガスや、前記隙間を介してクランク室内に流入した既燃焼ガスなどによって構成されている。このため、ブローバイガスがクランク室内でオイルに接触することにより、このオイルは、前記未燃焼ガスによって希釈されるとともに、前記既燃焼ガスによって汚損される。すなわち、クランク室内のブローバイガスを換気することは、オイルの劣化を防ぐうえで重要である。
特開平5−86945号公報 特開2000−249004号公報
本願発明者は、EGR装置とブローバイガス還元装置とを使用するエンジンにおいて、エンジンの運転域の全域にわたって燃費を向上させるとともに製造コストを低減させることを考えた。しかしながら、特許文献1および特許文献2に記載されている従来の技術では、以下に述べる理由により、燃費の向上とコストダウンとが両立するエンジンを製造することはできないと結論した。
特許文献1に示されているエンジンは、バルブタイミング可変機構を使用して低中負荷運転時にオーバーラップ量を大として内部EGRを増やし、燃費向上を図るものである。バルブタイミング可変機構は高価なものであるから、このエンジンは製造コストが高くなってしまう。また、前述のように高負荷運転時は吸気通路内の負圧が低下するためEGRガス量が不十分となり燃焼温度抑制にも限界がある。このため更に高圧縮比化して燃費向上を図ろうとしてもノッキングの問題があって難しい。
一方、特許文献1に示されているエンジンにブローバイガス還元装置を装備する場合、吸気通路内の負荷が低下する高負荷運転時にはブローバイガスの吸入量も減少する。ブローバイガスとEGRガスとを効率よく吸気通路内に吸引させるためには、吸気装置におけるスロットル弁と各気筒への分岐部との間にブローバイガス還元装置とEGR装置とを接続することが望ましい。しかし、この構成を採るためには、吸気装置の構造が複雑になることは避けなければならない。
特許文献2に示されているEGR装置は、スロットル弁を使用しないディーゼルエンジンに用いられるものであり、単純に火花点火式エンジンに流用できるものではない。
本発明はこのような問題を解消するためになされたもので、吸気装置の構造を複雑にすることなくブローバイガス還元装置とEGR装置とを吸気装置に接続することができ、EGR装置によって低いコストで運転域のほぼ全域において燃費を向上させることができ、かつブローバイガス還元装置によってオイルの劣化を確実に防止できるエンジンを提供することを目的とする。
この目的を達成するために、本発明に係る火花点火式エンジンは、スロットル弁を有する入口通路を通過した吸気を気筒毎の吸気通路に分配する吸気装置と、排気ガスを吸気系に排気ガス再循環弁を介して導く排気ガス再循環装置と、ブローバイガスを吸気系に導くブローバイガス還元装置とを備えた火花点火式多気筒エンジンにおいて、前記各吸気通路を、燃焼室に吸気弁を介して接続されかつその上流に吸気制御弁が設けられた主吸気通路と、この主吸気通路に沿って延在しかつ前記吸気制御弁の上流に上流端が開口し、主吸気通路における吸気弁の近傍に下流端が開口するタンブル生成用の複数の副吸気通路とから構成し、前記入口通路におけるスロットル弁の下流側にベンチュリを設け、このベンチュリの内壁面に前記排気ガス再循環装置の排気ガス出口と、前記ブローバイガス還元装置のブローバイガス出口とを形成し、前記排気ガス出口と前記排気ガス再循環弁との間に逆止弁を設けたものである。
請求項2に記載した発明に係る火花点火式多気筒エンジンは、請求項1に記載した火花点火式多気筒エンジンにおいて、排気ガス出口とブローバイガス出口とを仕切る隔壁をベンチュリに設けたものである。
本発明によれば、ベンチュリ内と排気通路内との圧力差によって、EGRガスがベンチュリ内(吸気通路内)に吸引され、ベンチュリ内とクランクケース内との圧力差によって、ブローバイガスがベンチュリ内に吸引される。ベンチュリ内は、スロットル弁の開度が大きくなる高負荷運転時にも負圧に保たれる。
このため、本発明によれば、高負荷運転時にもEGRガスが吸気通路内に吸引されるためにEGR率を向上させることができ、これとともに、高負荷運転時にもブローバイガスが吸気通路内に吸引されるためにクランクケース内を確実に換気することができる。また、本発明によれば、EGRガスを吸気通路に導く通路形成用の部材と、ブローバイガスを吸気通路に導く通路形成用の部材とを1つのベンチュリに接続することができる。このため、EGR装置とブローバイガス還元装置とをそれぞれ専用のベンチュリに接続する場合に較べて吸気装置の構造の簡素化を図ることができる。
本発明に係る火花点火式多気筒エンジンの燃焼温度は、上述したようにEGR率が高くなることから低下する。一般に、エンジンは燃焼温度が低下するとノッキングが発生し難くなる。このエンジンにおいては、EGR率の向上により燃焼温度を低下させることができたから、ノッキングの発生を防ぎながら、圧縮比を高くすることができた。したがって、本発明によれば、上述したように圧縮比を高くした結果、熱効率が高くなって高負荷運転時の燃費を向上させることができた。
一方、低・中負荷運転時には、吸気制御弁を閉じることによって、副吸気通路を使用してシリンダ内にタンブルを発生させ、燃焼を安定させることができる。前記吸気制御弁は、主吸気通路を単にON−OFF的にあるいは連続的に開閉するだけの単純でかつ安価な開閉弁によって構成することができる。本発明に係るエンジンにおいては、上述したように燃焼が安定することにより必然的に燃費の向上が図れる。
この低・中負荷運転時にも排気ガス再循環装置によってEGRガスを吸気通路内に導入し、EGR率を高くすることにより、副吸気通路内を流れる吸気(新気+EGRガス)の量が増加し、より一層効果的なタンブルが発生するようになって燃焼がより一層安定するとともに、ポンピングロスが低減されることから、さらなる燃費の向上を図ることができる。エンジン運転中に排気脈動により排気通路内の圧力がベンチュリ内の圧力より低くなった場合、逆止弁によって吸気およびブローバイガスの排気通路側への流入が阻止されるので、EGRガスが安定的に吸気中に混入でき、燃焼が安定するため、やはり燃費が向上する。一方、ブローバイガスは、低・中負荷運転時にもブローバイガス還元装置によって吸気通路内に吸引される。この結果、クランクケース内はエンジン運転域の全域にわたって確実に換気されることになり、オイルにブローバイガスが接触することによるオイルの劣化を確実に防止することができる。
したがって、本発明によれば、高負荷運転時も含めたエンジン運転域のほぼ全域にわたってEGR率を高めて燃費向上を図ることができ、しかも、高価なバルブタイミング可変機構を用いることなく、安価な開閉弁によっても構成可能な吸気制御弁を使用して低・中負荷運転時に燃費を向上させることができる。これとともに、本発明によれば、エンジン運転域の全域にわたってクランクケース内を充分に換気することができ、オイルの劣化を確実に防ぐことができる。
この結果、本発明によれば、吸気装置の構造を複雑にすることなくブローバイガス還元装置とEGR装置とを吸気装置に接続することができ、EGR装置によって低いコストで運転域のほぼ全域において燃費を向上させることができ、かつブローバイガス還元装置によってオイルの劣化を確実に防止できるエンジンを提供することができる。
請求項2記載の発明によれば、EGRガスがEGRガス出口からブローバイガス出口側に流れたり、ブローバイガスがブローバイガス出口からEGRガス出口側へ流れるのを隔壁によって防ぐことができる。このため、例えば、エンジンの運転域が低回転高負荷運転域にある場合のように、吸気通路内の吸気負圧が相対的に小さく、かつEGRガス量が相対的に多くなる場合であっても、ブローバイガス出口に作用する負圧がEGRガスの流入により低減することはなく、ブローバイガス出口から吸気通路内にブローバイガスを吸引させることができる。したがって、この発明によれば、EGRガス出口とブローバイガス出口とを1つのベンチュリに形成する構成を採っているにもかかわらず、EGRガスとブローバイガスとを互いに干渉し合うことなく吸気通路内に吸引させることができる。
以下、本発明に係る火花点火式多気筒エンジンの一実施の形態を図1ないし図6によって詳細に説明する。
図1は本発明に係る火花点火式多気筒エンジンの構成図、図2は要部を拡大して示す断面図、図3は吸気系の構成を示す図、図4はシリンダヘッドの底面図、図5は図2におけるベンチュリ部分のV−V線断面図、図6はEGR弁の開度を設定するためのマップとなるグラフである。
これらの図において、符号1で示すものは、この実施の形態による火花点火式多気筒エンジンを示す。このエンジン1は、4つのシリンダ2がクランク軸3の軸線方向に並ぶ4気筒型のものである。このエンジン1は、後述するようにノッキングが発生し難いことから、従来のエンジンに較べて圧縮比を高くして形成されている。
このエンジン1の一側部には、後述する吸気装置4(図1参照)が接続され、他側部には排気装置5が接続されている。排気装置5は、三元触媒からなる触媒コンバータ6を備えている。また、この排気装置5と吸気装置4とには、後述する排気ガス再循環装置(以下、単にEGR装置という)7が接続されている。さらに、このEGR装置7と吸気装置4との接続部分には、後述するブローバイガス還元装置8が接続されている。
このエンジン1は、図1に示すように、シリンダブロック11と、このシリンダブロック11の下部に設けられたクランクケース12と、このクランクケース12の下端部に取付けられたオイルパン13と、前記クランクケース12に回転自在に支持された前記クランク軸3と、このクランク軸3にコンロッド14を介して連接され、シリンダ孔15に嵌挿されたピストン16と、前記シリンダブロック11の上に取付けられたシリンダヘッド17と、このシリンダヘッド17の上に取付けられたヘッドカバー18などによって構成されている。図1において、一点鎖線Cはシリンダの軸線を示し、符号19はクランクケース12とオイルパン13とによって形成されたクランク室、20はオイルパン13内に貯留されたオイルを示す。
この実施の形態によるシリンダブロック11とシリンダヘッド17とには、クランクケース12内(クランク室19)とヘッドカバー18内の動弁室21とを連通するブローバイガス用通路22,23が形成されている。なお、このブローバイガス用通路22,23の代わりに、シリンダブロック11とシリンダヘッド17とに後述する動弁装置を収容するために形成した空間を利用することもできる。
シリンダヘッド17には、図2および図4に示すように、1気筒当たり一つずつの吸気ポート31と排気ポート32とが形成されており、これらのポート31,32を開閉する1本ずつの吸気弁33および排気弁34と、1気筒当たり2本の点火プラグ35とが設けられている。これらの吸気弁33と排気弁34とを駆動する動弁装置は、図示してはいないが、コストダウンを図るためにOHV型の動弁装置を使用している。
前記吸気ポート31は、本発明でいう気筒毎の吸気通路の一部を構成するもので、通路断面積が相対的に大きくなるように形成された主吸気ポート36と、この主吸気ポート36と平行に形成された通路断面積が相対的に小さい2本の副吸気ポート37などによって構成されている。
前記主吸気ポート36は、燃焼室に1本の吸気弁33を介して接続されており、燃焼室Sからシリンダヘッド17の一側部に延在するように形成されている。副吸気ポート37の下流端は、前記主吸気ポート36における前記吸気弁33の近傍であって、主吸気ポート36における吸気弁33の弁軸33aが貫通する部分とは反対側の部位に開口している。副吸気ポート37は、前記下流端からシリンダヘッド17の一側部に延在するように形成されている。2本の副吸気ポート37,37は、シリンダヘッド17に互いに平行な2本の通路孔を穿設することによって形成されている。
主吸気ポート36と副吸気ポート37とは、図4に示すように、シリンダ2の軸線方向から見て燃焼室Sからシリンダヘッド17の一側部に向けて一直線状に延在するように形成されている。前記2本の副吸気ポート37,37は、図2に示すように、クランク軸3の軸線方向から見て主吸気ポート36の下方(シリンダブロック11側)でかつ主吸気ポート36と略平行であって、図4に示すように、シリンダ2の軸線方向から見て主吸気ポート36と重なる位置に形成されている。
また、これらの2本の副吸気ポート37,37どうしは、図2に示すように、クランク軸3の軸線方向から見て互いに重なる位置に形成され、かつ、図4に示すように、シリンダ2の軸線方向から見て間隔をおいて互いに平行に形成されている。すなわち、副吸気ポート37,37は、主吸気ポート36の両側部の下方に形成されている。
さらに、これら2本の副吸気ポート37,37は、図2に示すように、この副吸気ポート37を燃焼室側に延長した仮想の延長線が排気弁34の弁体下面34aもしくは燃焼室Sの周壁に当たるような角度でシリンダヘッド17に形成されている。副吸気ポート37,37を形成する角度は、不図示ではあるが、シリンダ孔15の上部周壁に当たるような角度でもよい。
このように副吸気ポート37を主吸気ポート36に沿わせて水平もしくは若干傾斜させて形成することにより、副吸気ポート37から流出した吸気は、開いた吸気弁33の弁軸33aの両側方を通過し、さらに、弁体33bと吸気ポート31の下流端の開口との間を通過して燃焼室S内に流入する。
この副吸気ポート37に大量に吸気を通すことによって、シリンダ内にタンブルが発生する。このタンブルは、2本の副吸気ポート37がクランク軸3の軸線方向に並んでいることから、クランク軸3の軸線方向に所定の幅を有する状態で生じる。前記2本の点火プラグ35,35は、このようにタンブルの幅が広くても燃料に確実に点火させるために、クランク軸3の軸線方向に並ぶ状態でシリンダヘッド17に取付けられている(図4参照)。
これらの主吸気ポート36と副吸気ポート37に吸気を導く吸気装置4は、図1および図2に示すように、シリンダヘッド17の一側部に接続された吸気マニホールド41と、この吸気マニホールド41の上流側端部に接続されたサージタンク42と、このサージタンク42に後述するベンチュリ部材43を介して接続されたスロットル弁44と、このスロットル弁44の上流側端部に吸気管45を介して接続されたエアクリーナ46などによって構成されている。
前記吸気マニホールド41は、前記主吸気ポート36に接続する主吸気孔51と、前記副吸気ポート37に接続する2本の副吸気孔52,52とが形成されているとともに、燃料インジェクタ53と、後述する吸気制御弁54とが設けられている。これらの主吸気孔51と、2本の副吸気孔52,52、燃料インジェクタ53、吸気制御弁54は気筒毎に設けられている。
前記主吸気孔51と副吸気孔52とは、それぞれ吸気マニホールド41を貫通するように形成されている。2本の副吸気孔52は、図2に示すように、クランク軸3の軸線方向から見て互いに重なり、かつ図3および図4に示すように、シリンダ2の軸線方向から見て互いに平行になるように形成されている。
この実施の形態によるエンジン1においては、図2に示すように、前記主吸気孔51と前記主吸気ポート36とによって主吸気通路61が形成され、前記副吸気孔52と前記副吸気ポート37とによって副吸気通路62が形成されている。また、この実施の形態においては、前記主吸気通路61と副吸気通路62とによって本発明でいう気筒毎の吸気通路63が構成されている。
前記燃料インジェクタ53は、吸気マニホールド41における主吸気孔51の下流側端部の上方に取付けられており、主吸気孔51内に上方から燃料を噴射する。燃料インジェクタ53の燃料噴射量は、図1中に符号65で示す制御装置によって設定される。燃料インジェクタ53は、制御装置65によって燃料噴射量が制御され、燃料をエンジン1の運転域のほぼ全域にわたって理論空燃比で供給する。但し、高速高負荷時には、触媒保護のために空燃比をリッチにして排気温度を下げる場合もある。
主吸気孔51の上流側端部内には、前記主吸気通路61を開閉するための吸気制御弁54が設けられている。この吸気制御弁54は、バタフライ弁からなり、前記制御装置65に接続されたモータ55(図3参照)による駆動によって開閉する。この実施の形態による吸気制御弁54は、予め実験で得られたマップに従い前記制御装置65がモータ55の動作を制御することによって、エンジン運転状態に応じた最適開度に連続的に制御される。
この吸気制御弁54が閉じている場合、吸気の殆どは、副吸気通路62を通って燃焼室S内に流入する。なお、制御装置65は、吸気制御弁54を単にON−OFF制御するものであってもよい。
この実施の形態においては、気筒毎の吸気制御弁54どうしは、図3に示すように、吸気マニホールド41を貫通する弁軸56に互いに連動するように連結されている。
前記サージタンク42は、クランク軸3の軸線方向に延在する形状に形成されており、その一側部に吸気マニホールド41が接続されている。このサージタンク42は、図3に示すように、後述するスロットル弁44側から流入した吸気を吸気マニホールド41の気筒毎の吸気通路63に分配する。この実施の形態においては、サージタンク42を含めてこれより上流側の吸気通路によって本発明でいう入口通路64が構成されている。
前記ベンチュリ部材43は、前記サージタンク42とスロットル弁44との間の吸気通路を形成しており、後述するEGR装置7からEGRガスを圧力差によって吸気通路(入口通路64)内に吸引するとともに、後述するブローバイガス還元装置8からブローバイガスを圧力差によって吸気通路(入口通路64)内に吸引するものである。図3においては、ベンチュリ部材43とスロットル弁44とが一体に形成された状態で描いてあるが、実際には図2に示すように、これらの部材は別体に形成されて組合わせられている。
前記スロットル弁44は、人為的に操作されるバタフライ弁によって構成されている。なお、スロットル弁44を人為的に操作するに当たっては、図3に示すように、スロットル弁44に駆動用モータ44aを接続し、このモータ44aの動作量を人為的に増減させる構成を採ることができる。
ベンチュリ部材43に接続されたEGR装置7は、図1に示すように、排気装置5にEGRガス用パイプ71によって接続されたEGRガス用クーラ72と、このEGRガス用クーラ72に接続管73を介して接続されたEGR弁74(排気ガス再循環弁)と、このEGR弁74と前記ベンチュリ部材43との間に介装されたリード弁75などによって構成されている。
前記EGRガス用パイプ71は、排気装置5における触媒コンバータ6の上流側に位置する排気管5aに接続されている。なお、EGRガス用パイプ71は、図1中に二点鎖線で示すように、触媒コンバータ6の下流側に位置する排気管5bに接続することができる。
前記EGRガス用クーラ72は、内部を通過するEGRガスを冷却するためのものである。
前記EGR弁74は、電動式のポペット弁からなり、前記制御装置65により弁体74aの開度が連続的に制御されることによって、EGRガスの循環・停止の切換えと、EGRガスの流量の調整とを行う。このEGR弁74の開度は、エンジンの運転状態に対応したEGR率が得られるように制御装置65が制御する。このEGR率は、図6に示すマップから求める。
図6に示すマップは、EGR率をエンジン回転数(横軸)と正味平均有効圧力(縦軸)とに割り付けることによって形成されており、制御装置65内のメモリ(図示せず)に記憶させている。正味平均有効圧力は、エンジン1の負荷の大きさに相当するものであり、例えばエンジン回転数と吸入空気量とから演算により求めることができる。
図6中に示す点は、エンジン回転数と正味平均有効圧力とに対するEGR率を示す。また、図6中に示す曲線は、同一のEGR率となる点をいわゆる等高線状に結んだものである。EGR率は、図6において隣接する曲線どうしの間では漸次変化するように設定されている。例えば、EGR率20%を示す曲線とEGR率18%を示す曲線とに挟まれた領域においては、エンジン運転条件(エンジン回転数、正味平均有効圧)の増減に対応して18%から20%の間で増減する。
図6から分かるように、このエンジン1においては、中負荷低回転時にEGR率が28%と最大になり、中負荷中回転時においてはEGR率が24%になる。また、このエンジン1においては、正味平均有効圧が最大となるエンジン運転状態(高負荷運転状態)でEGR率が15%になるようにEGR弁74が開くことが図6から分かる。
また、このEGR弁74は、リード弁75の下流側の負圧が高い状態から急激に低くなる場合、前記制御装置65による制御によって開く。このようにEGR弁74が開くのは、エンジン1の運転状態が低負荷状態から高負荷状態に短時間で移行した場合と、低負荷状態で運転していたエンジン1が停止した場合とである。
前記リード弁75は、EGRガスが吸気通路内に吸引されるときのみ開き、吸気が吸気通路側からEGR弁74側に流れるのを阻止する。このリード弁75によって、本発明でいう逆止弁が構成されている。
これらの部材からなるEGR装置7は、ベンチュリ部材43の一側部に接続されている。この実施の形態においては、EGR弁74とリード弁75とがベンチュリ部材43に一体的に組付けられ、EGR弁74と吸気通路(入口通路64)との間の距離が可及的短くなるように構成されている。この構成を採ることにより、EGR弁74の開閉に対して、吸気通路内へのEGRガスの導入量が応答性よく変化することになる。
ベンチュリ部材43の他側部には、ブローバイガス還元装置8が接続されている。
このブローバイガス還元装置8は、動弁室21内のブローバイガスを吸気通路(入口通路64)内に吸引させる構成が採られている。このブローバイガス還元装置8は、図1および図2に示すように、ベンチュリ部材43の他側部に設けられた接続用パイプ81に一端部が接続されたブローバイガス用ホース82と、このブローバイガス用ホース82の他端部に接続されたPCV弁83とを備えている。
このPCV弁83は、ヘッドカバー18に支持されており、動弁室21とブローバイガス用ホース82との間に介装されている。このPCV弁83は、ブローバイガスを動弁室21内からブローバイガス用ホース82側へのみ流す逆止弁であって、ブローバイガス用ホース82内の負圧が予め定めた負圧値より大きい場合はブローバイガスの流量を制限する実質的にオリフィスとして機能するものである。
また、前記動弁室21は、ブローバイガス還元装置8による吸引によって過度に負圧になることがないように、通気用パイプ84(図1参照)によってスロットル弁上流側の吸気通路内に連通されている。
この実施の形態によるエンジン1の動弁室21は、ブローバイガス用通路22,23によってクランク室19に接続されている。このため、動弁室21内のブローバイガスがブローバイガス還元装置8を介して吸気通路内に吸引されることによって、図1中に矢印で示すように、クランク室19内を換気することができる。
前記ベンチュリ部材43の内部には、図2および図5に示すように、ベンチュリ91と、このベンチュリ91の周囲を囲む断面環状のガス室92とが形成されている。前記ベンチュリ91は、吸気通路の通路断面積を部分的に小さく形成することによって構成されている。
前記ガス室92は、ベンチュリ部材43におけるリード弁75が取付けられる一側部と、前記接続用パイプ81が設けられた他側部とにおいてベンチュリ部材43の外に開放されており、リード弁75の下流部75a内と、接続用パイプ81内とに接続されている。また、前記ガス室92内は、図5に示すように、ベンチュリ部材43における接続用パイプ81側から中心側に延びる二つの隔壁93,94によって、ブローバイガス還元装置側ガス室95と、EGR装置側ガス室96とに仕切られている。これら二つの隔壁93,94は、断面環状のガス室92の径方向に延びるように形成されており、ベンチュリ91とベンチュリ部材43の外壁43aとを接続している。
また、前記ガス室92の内周部は、図5に示すように、ベンチュリ91の内壁面に開口するスリット97,98を介して吸気通路(入口通路64)内に接続されている。スリット97は、前記二つの隔壁93,94どうしの間に形成され、ブローバイガス還元装置側ガス室95と吸気通路(入口通路64)とを連通している。スリット98は、EGR装置側ガス室96と吸気通路(入口通路64)とを連通している。この実施の形態においては、スリット98は、ベンチュリ91の周方向に間隔をおいて3箇所に形成されている。なお、スリット98は、このように3箇所に分割して形成する他に2箇所に分割して形成することができ、また分割することなく1つのスリットとなるように形成してもよい。
すなわち、吸気通路(入口通路64)は、前記スリット97とブローバイガス還元装置側ガス室95とを介して前記接続用パイプ81内に接続されるとともに、前記スリット98とEGR装置側ガス室96とを介してリード弁75の下流部75a内に連通されることになる。このため、この実施の形態によれば、前記スリット97によってブローバイガス還元装置8のブローバイガス出口が構成され、前記スリット98によって、EGR装置7のEGRガス出口(排気ガス出口)が構成されている。
このように構成されたエンジン1によれば、スロットル弁44の下流側の吸気通路(入口通路64)内に発生する負圧がベンチュリ部材43を介してEGR装置7とブローバイガス還元装置8とに伝達される。そして、EGR弁74が開いている状態において、前記吸気通路内と排気管5aの排気通路内との圧力差によってEGRガスが吸気通路内に吸引される。EGR装置7から吸気通路内に吸引されるEGRガスは、EGRガス用クーラ72に冷却され温度が低下したものとなる。これとともに、前記吸気通路内と動弁室21内との圧力差によってPCV弁83が開き、動弁室21内のブローバイガスが吸気通路内に吸引される。
ベンチュリ部材43のベンチュリ91内は、スロットル弁44が大きく開いて前記負圧が減少するような状態であっても、吸気が高速で流れることにより負圧に保たれる。
このため、この実施の形態によるエンジン1は、スロットル弁44の開度が相対的に大きくなる高負荷運転時にもEGRガスをEGR装置7によって吸気通路(入口通路64)内に導くことができ、EGR率を向上させることができる。これとともに、このエンジン1は、高負荷運転時にもブローバイガスをブローバイガス還元装置8によって吸気通路内に導くことができるため、クランクケース12内を確実に換気することができる。
前記入口通路64内に吸引されたEGRガスとブローバイガスは、新気とともにサージタンク42から気筒毎の吸気通路63に分配されて各気筒の燃焼室Sに吸引される。
このようにEGRガスが燃焼室S内に吸引されることにより、このエンジン1においては燃焼温度が低下する。一般に、エンジンは、燃焼温度が低下するとノッキングが発生し難くなる。このため、この実施の形態によるエンジン1においては、高負荷運転時にEGR率の向上により燃焼温度を低下させることができたから、ノッキングが発生するのを防ぎながら、圧縮比を一般的なエンジンに較べて高く設定することができた。
この実施の形態によるエンジン1においては、上述したように圧縮比を高くした結果、熱効率が高くなって高負荷運転時の燃費を向上させることができた。なお、このエンジン1は、燃料の空燃比を理論空燃比としているから、排気ガスが触媒コンバータ6を通過することにより排気ガス中の有害成分が浄化される。
一方、この実施の形態によるエンジン1においては、低・中負荷運転時には、吸気制御弁54の開度が減少し、吸気がサージタンク42から主に副吸気通路62(副吸気ポート37、副吸気孔52)に流入するようになる。このエンジン1においては、副吸気通路62を通る吸気の量が増大することによって、シリンダ内にタンブルが発生するから、低・中負荷運転時に燃焼が安定する。このように燃焼が安定することにより燃費が向上する。この実施の形態による吸気制御弁54は、機構が単純でかつ安価なバタフライ弁によって構成されているから、エンジン1の製造コストを低く抑えることができる。
エンジン1の低・中負荷運転時には、EGR弁74の開度を増大させることにより、より多くのEGRガスをEGR装置7によって吸気通路内に導入することができる。このようにEGR率を高くすることにより、副吸気通路62内を流れる吸気の量が増加し、より一層効果的な強タンブルが発生する。しかも、この場合、スロットル弁44の開度が一定でも吸気の量が増加するから、ポンピングロスが低減される。このため、低・中負荷運転時にさらなる燃費の向上を図ることができる。
一方、ブローバイガスは、低・中負荷運転時にもブローバイガス還元装置8によって吸気通路内に吸引される。低・中負荷運転時には、ベンチュリ91内の負圧が相対的に高くなるが、PCV弁83によってブローバイガスの流量が制限されることと、通気用パイプ84とによって新気が動弁室21内に導入されることから、動弁室21内やクランク室19内の圧力は過度に負圧になることはなく、適切な圧力に保たれる。低・中負荷運転時に吸気通路に吸引されたブローバイガスは、サージタンク42内で新気と混合され、上述したように吸気制御弁54の開度が減少している結果、新気とともに主に副吸気通路62を通過して燃焼室S内に吸引される。この結果、低・中負荷運転時にブローバイガス中の未燃焼ガスは、タンブルによってシリンダ2内で充分に攪拌されて燃焼させられる。
すなわち、ブローバイガスは、エンジン運転域の全域にわたって吸気通路内に吸引されるから、クランクケース12内(クランク室19)はエンジン運転域の全域にわたって確実に換気されることになる。この結果、このエンジン1においては、オイルパン13内のオイルにブローバイガスが接触することによりオイルが劣化するのを確実に低減することができる。
この実施の形態によるエンジン1において、エンジン運転中に排気管5a内の圧力は、排気脈動によって増減する。排気管5a内の圧力がベンチュリ91内の圧力より低くなった場合、リード弁75が閉じることにより、新気やブローバイガスがEGR装置7内を排気管5a側へ流れ込むのを防ぐことができる。このリード弁75の弁体は、薄いシート状に形成されたものであるから、下流側の圧力が急激に上昇することにより変形することがある。しかし、この実施の形態によるエンジン1においては、リード弁75の下流側の圧力が急激に上昇するときにはEGR弁74が開く。このため、このエンジン1によれば、このときにリード弁75の上流側にEGRガスの圧力が導入されて上流側と下流側との圧力バランスをとることができ、弁体が変形するのを防止することができる。
したがって、この実施の形態によるエンジン1によれば、高負荷運転時も含めたエンジン運転域のほぼ全域において、EGRガスを吸気通路(入口通路64)内に導いて燃費向上を図ることができるとともに、ブローバイガスを吸気通路(入口通路64)に導いてクランク室19を換気することができる。また、低・中負荷運転時には、高価なバルブタイミング可変機構を用いることなく、安価な吸気制御弁54を使用して燃費を向上させることができる。
このため、この実施の形態によれば、運転域の全域にわたって燃費が向上するとともにクランク室19内を換気できるエンジン1を低いコストで製造することができる。
また、この実施の形態によれば、EGRガスを吸気通路に導くための通路形成用の部材(リード弁75)と、ブローバイガスを吸気通路に導くためのブローバイガス用ホース82とを1つのベンチュリ部材43に接続している。このため、EGR装置7とブローバイガス還元装置8とをそれぞれ専用のベンチュリ部材に接続する構造に較べて吸気装置4の構造の簡素化を図ることができた。
この実施の形態による前記ベンチュリ91は、EGRガス出口とブローバイガス出口とを仕切る隔壁93,94が設けられている。このため、この実施の形態によれば、EGRガスがEGRガス出口からブローバイガス出口側に流れたり、ブローバイガスがブローバイガス出口からEGRガス出口側へ流れるのを隔壁93,94によって防ぐことができる。したがって、例えば、エンジンの運転域が低回転高負荷運転域にある場合のように、吸気通路内の吸気負圧が相対的に小さく、かつEGRガス量が相対的に多くなる場合であっても、ブローバイガス出口に作用する負圧がEGRガスの流入により低減することはなく、ブローバイガス出口から吸気通路内にブローバイガスを吸引させることができる。
この実施の形態によるエンジン1は、燃料をエンジン1の運転域のほぼ全域にわたって理論空燃比で供給する構成が採られている。このため、このエンジン1によれば、高負荷運転時に燃料の空燃比をリッチ空燃比とするエンジン1に較べて燃費を低減することができる。
この実施の形態によるエンジン1は、運転状態が低負荷状態から高負荷状態に短時間で移行した場合と、低負荷状態で運転していたエンジン1が停止した場合にEGR弁74が開く構成が採られている。このため、リード弁75の上流側と下流側とで大きな圧力差が生じるときにEGR弁74が開き、リード弁75の上流側にEGRガスが導入されてリード弁75の上流側と下流側との圧力のバランスをとることができる。この結果、前記圧力差によってリード弁75の弁体が変形するのを防ぐことができるから、逆止弁として高速応答性に優れ薄型軽量で価格が安いリード弁75を使用することができた。
この実施の形態によるエンジン1においては、副吸気通路62が互いに平行になる状態で2本設けられている。このため、このエンジン1によれば、副吸気通路62(副吸気ポート37)から流出した吸気を吸気弁33の弁軸33aの両側を通して燃焼室内に送ることができる。すなわち、副吸気ポート37から流出した吸気は、吸気弁33の弁軸33aに遮られることがなく、流速が高い状態を保ちながら燃焼室S内に流入する。この結果、この実施の形態によれば、シリンダ内にさらに効果的なタンブルを発生させることができ、燃費をより一層向上させることができる。
上述した実施の形態においては、逆止弁としてリード弁75を使用する例を示したが、逆止弁の種類は適宜変更することができる。
また、上述した実施の形態では4気筒エンジンに本発明を適用する例を示したが、本発明は、他の形式のエンジンにも適用することができる。
本発明に係る火花点火式多気筒エンジンの構成図である。 要部を拡大して示す断面図である。 吸気系の構成を示す図である。 シリンダヘッド17の底面図である。 図2におけるベンチュリ91部分のV−V線断面図である。 EGR弁の開度を設定するためのマップとなるグラフである。
符号の説明
1…エンジン、4…吸気装置、6…触媒コンバータ、7…排気ガス再循環装置、8…ブローバイガス還元装置、12…クランクケース、17…シリンダヘッド、19…クランク室、21…動弁室、31…吸気ポート、33…吸気弁、36…主吸気ポート、37…副吸気ポート、41…吸気マニホールド、42…サージタンク、43…ベンチュリ部材、44…スロットル弁、51…主吸気孔、52…副吸気孔、53…燃料インジェクタ、54…吸気制御弁、61…主吸気通路、62…副吸気通路、63…気筒毎の吸気通路、64…入口通路、74…EGR弁、75…リード弁、91…ベンチュリ、92…ガス室、83…PCV弁。

Claims (2)

  1. スロットル弁を有する入口通路を通過した吸気を気筒毎の吸気通路に分配する吸気装置と、
    排気ガスを吸気系に排気ガス再循環弁を介して導く排気ガス再循環装置と、
    ブローバイガスを吸気系に導くブローバイガス還元装置とを備えた火花点火式多気筒エンジンにおいて、
    前記各吸気通路は、燃焼室に吸気弁を介して接続されかつその上流に吸気制御弁が設けられた主吸気通路と、この主吸気通路に沿って延在しかつ前記吸気制御弁の上流に上流端が開口し、主吸気通路における吸気弁の近傍に下流端が開口するタンブル生成用の複数の副吸気通路とから構成され、
    前記入口通路におけるスロットル弁の下流側にベンチュリを設け、このベンチュリの内壁面に前記排気ガス再循環装置の排気ガス出口と、前記ブローバイガス還元装置のブローバイガス出口とを形成し、前記排気ガス出口と前記排気ガス再循環弁との間に逆止弁を設けたことを特徴とする火花点火式多気筒エンジン。
  2. 請求項1記載の火花点火式多気筒エンジンにおいて、排気ガス出口とブローバイガス出口とを仕切る隔壁をベンチュリに設けたことを特徴とする火花点火式多気筒エンジン。
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