JP2020172281A - 鮮度保持用袋体およびその製造方法 - Google Patents

鮮度保持用袋体およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020172281A
JP2020172281A JP2019074575A JP2019074575A JP2020172281A JP 2020172281 A JP2020172281 A JP 2020172281A JP 2019074575 A JP2019074575 A JP 2019074575A JP 2019074575 A JP2019074575 A JP 2019074575A JP 2020172281 A JP2020172281 A JP 2020172281A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
bag
width
less
bag body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019074575A
Other languages
English (en)
Inventor
渡辺 徹
Toru Watanabe
徹 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
W and Co
Original Assignee
W and Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by W and Co filed Critical W and Co
Priority to JP2019074575A priority Critical patent/JP2020172281A/ja
Publication of JP2020172281A publication Critical patent/JP2020172281A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Packging For Living Organisms, Food Or Medicinal Products That Are Sensitive To Environmental Conditiond (AREA)
  • Packages (AREA)

Abstract

【課題】内容物の鮮度を長期間保つことが可能な鮮度保持用袋体等を提供すること。【解決手段】本発明によれば、フィルムによって形成された鮮度保持用袋体(100)であって、フィルムの2つの端部(110a,110b)が重ね合わされて接合されている幅5mm以上15mm以下の帯状の接合領域(105)を備え、接合領域が、フィルムの2つの端部同士が接合されている複数の超音波接合部(120)と、隣接する超音波接合部の間に配置され重ね合わされたフィルムの端部同士が接合されていない非接合部(130)とを有し、非接合部が、袋体の内部空間と該袋体の外部とを連通する通気路を構成し、通気路は幅Wが、0.2mm≦W≦3mmであり、長さLが、20mm≦L≦50mmである鮮度保持用袋体が提供される。【選択図】図1

Description

本発明は鮮度保持用袋体およびその製造方法に関し、詳細には、呼吸や発酵により保存中に二酸化炭素を発生する食品や生花の鮮度低下を抑制することができる、鮮度保持用袋体およびその製造方法に関する。
野菜、果物、生花、コーヒー豆、加工食品などのように、呼吸や発酵によって二酸化炭素、水蒸気を発生する食物等を、鮮度を維持した状態で保存することができる袋体、あるいは生花を長期間保存できる袋体へのニーズが高まっている。
上記食品等を長期間保存する袋体には、内部で発生した二酸化炭素や水蒸気の排出と、外部からの酸素の流入の防止という、相反する二つ機能が要求される。二酸化炭素や水蒸気の排出が不充分だと内圧が上昇して、袋体が破損する場合があり、また、酸素の流入を防止しないと酸化によって内容物の鮮度が低下するためである。
このようなニーズに対し、袋体の熱シール部に、ストライプ状に配置された非接合部を設け、この非接合部を袋体の外部と連通する流路として利用する青果物包装品(袋体)が提案されている(特許文献1)。この袋体では、非接合部(流路)は、幅0.1〜5mm、長さ1〜20mmの直線状(即ち細長い長方形)の平面形状を有している。
この袋体では、流路によって、袋体の内部が、酸素濃度が低く且つ二酸化炭素濃度が高い状態に維持され、内部の青果物の鮮度が保持され、ある程度の期間、内容物の鮮度を保持できる。しかしながら、流路の長さが比較的、短いため、外部からの酸素の流入が比較的多く、長期間にわたって青果物の鮮度を保持することが難しかった。
この問題点に対処すべく、斜めに延びる幅3mm以上の通気口がセンターシール部に設けられた包装品が提案されている(特許文献2)。この構成によれば、通気路を形成する角度を調整することにより通気路の長さを長くすることができる。
特許第3259166号公報 特許第6052729号公報
しかしながら、引用文献2の構成では、通路口(流路)の幅が3mm以上と比較的広いため、通気口(通気路)を通して酸素が流入しやすい。この結果、通気路の長さを長くしても、鮮度保持が十分に行なわれないという問題があった。
また、特許文献1、2とも通気路をヒートシールによって形成しているため、細長い通気路の場合、その寸法、形状を正確に制御することが難しいという問題があった。
さらに、特許文献1、2とも通気路が直線状なので、通気路の長さを長くとりにくいだけでなく、通気路と直行方向に力がかかった場合、接合部分の強度が小さくなるという欠点もあった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、通気路の幅および形状を正確に制御でき、通気路が形成された接合部分の強度低下が抑制され、さらに、袋体外からの酸素の流入が非常に少なく内容物の鮮度を長期間保つことが可能な鮮度保持用袋体、及びそのような袋体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、
前記フィルムの2つの端部が重ね合わされて接合されている幅5mm以上15mm以下の帯状の接合領域を備え、
前記接合領域が、前記フィルムの2つの端部同士が接合されている複数の超音波接合部と、隣接する前記超音波接合部の間に配置され前記重ね合わされたフィルムの端部同士が接合されていない非接合部とを有し、
前記非接合部が、前記袋体の内部空間と該袋体の外部とを連通する通気路を構成し、
該通気路は幅Wが、0.2mm≦W≦3mmであり、長さLが、20mm≦L≦50mmである、
ことを特徴とする鮮度保持用袋体が提供される。
このような鮮度保持用袋体では、通気路が、隣接する超音波接合部の間に配置されているため、通気路は、正確な幅および形状を有している。これは、超音波接合部が、2枚のフィルムの接触部分での発熱により形成されるため、形成時に、熱が水平方向に拡散することが少ない。この結果、接合部間に配置される通気路の幅および形状を所望形状に正確に制御できる。この利点は、幅Wが小さく、長さLが大きい通気路を形成において、特に、有利である。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記通気路が非直線状で、幅の変動値が通気路の幅の平均値の10%以下である。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記フィルム間の静摩擦係数が0.12以上0.60以下である、
請求項1または2に記載の鮮度保持用袋体。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記フィルムの表面は、水に対する接触角が35度以上80度以下である。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記フィルムがポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリカーボネート、およびスチレンアクリロニトリル共重合体からなる群から選ばれた一の樹脂を主成分とするフィルムまたは、これらを積層した積層フィルムである。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記フィルムは、厚さが20μm以上200μm以下である。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記フィルムが接合可能である紙である。
本発明の他の好ましい態様によれば、
該紙は、厚さが30μm以上1000μm以下である。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記フィルムが、酸素バリア層を有している。
本発明の他の好ましい態様によれば、
幅、長さ、形状の少なくとも一方が異なる2種類以上の通気路を有する。
本発明の他の好ましい態様によれば、
該帯状の接合領域の幅が6mm以上14mm以下である。
このような構成によれば、帯状の接合領域の幅が15mmを超えると接合領域全面を均一に接合することができず通気路の幅を一定に保つことが難しくなり、5mm未満の場合は通気路の長さを確保することが難しくなり、接合強度も不充分になる。しかしながら、上記範囲であれば、超音波接合で形成された通気路の幅および長さの確保と、接合強度の確保が両立できる。
本発明の他の態様によれば、
フィルムによって形成された鮮度保持用袋体であって、
前記フィルムの2つの端部が重ね合わされて接合された幅5mm以上15mm以下の帯状の接合領域を備え、
前記接合領域が、前記フィルムの2つの端部同士が接合されている複数の超音波接合部と、隣接する前記超音波接合部の間に配置され前記重ね合わされたフィルムの端部同士が接合されていない非接合部とを有し、
前記非接合部が、前記袋体の内部空間と前記袋体の外部とを連通する通気路を構成し、
該通気路は幅Wが、0.2mm≦W≦3mmであり、長さLが、20mm≦L≦50mmである鮮度保持用袋体を製造する方法において、
円板状のホーンを用いた超音波接合法により前記超音波接合部を連続的に形成するステップを備え、
前記ホーンが、円環状の外周面に連続的に形成された複数の突起部と、隣接する突起の間に形成された前記非接合部に対応する溝部とを有し、前記溝部は前記ホーンの外周面の軸方向の一端から他端まで連続して延びるように形成されている、
ことを特徴とする鮮度保持用袋体の製造方法が提供される。
本発明の他の態様によれば、
フィルムによって形成された鮮度保持用袋体であって、
前記フィルムの2つの端部が重ね合わされて接合された幅5mm以上15mm以下の帯状の接合領域を備え、
前記接合領域が、前記フィルムの2つの端部同士が接合されている複数の超音波接合部と、隣接する前記超音波接合部の間に配置され前記重ね合わされたフィルムの端部同士が接合されていない非接合部とを有し、
前記非接合部が、前記袋体の内部空間と前記袋体の外部とを連通する通気路を構成し、
該通気路は幅Wが、0.2mm≦W≦3mmであり、長さLが、20mm≦L≦50mmである鮮度保持用袋体を製造する方法において、
ホーンと、円板状の受け座を用いた超音波接合法により前記超音波接合部を連続的に形成するステップを備え、
前記受け座が、円環状の外周面に連続的に形成された複数の突起部と、隣接する前記突起部の間に形成された前記非接合部に対応する溝部とを有し、前記溝部は前記受け座の外周面の軸方向の一端から他端まで連続して延びるように形成されている、
ことを特徴とする鮮度保持用袋体の製造方法。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記通気路が非直線状で、長手方向に沿った幅の変動値が通気路の幅の平均値の10%以下である。
本発明の他の好ましい態様によれば、
該フィルム間の静摩擦係数が0.12以上0.60以下である。
本発明によれば、通気路の幅および形状を正確に制御でき、通気路が形成された接合部分の強度低下が抑制され、さらに、袋体外からの酸素の流入が非常に少なく内容物の鮮度を長期間保つことが可能な鮮度保持用袋体およびそのような袋体の製造方法が提供される。
本発明の好ましい実施形態の袋体100の模式的な平面図である。 図1のIII-III線に沿った断面図である。 図1のIII-III線に沿った断面図である。 非接合部で構成される通気路の変形例を示す模式的な図面である。 非接合部で構成される通気路の変形例を示す模式的な図面である。 非接合部で構成される通気路の変形例を示す模式的な図面である。 非接合部で構成される通気路の変形例を示す模式的な図面である。 非接合部で構成される通気路の変形例を示す模式的な図面である。 非接合部で構成される通気路の変形例を示す模式的な図面である。 非接合部で構成される通気路の変形例を示す模式的な図面である。 本実施形態の袋体の製造方法を説明するための模式的な図面である。 本実施形態の袋体の製造方法を説明するための模式的な図面である。 本実施形態の袋体の製造に使用される超音波接合機の構成を模式的に示す図面である。 本実施形態で用いられる超音波接合装置のホーンの構成を示す斜視図である。 本実施形態で用いられる円板形状のホーンの溝部の幅方向断面図である。 本実施形態の袋体の製造方法を説明するための模式的な図面である。
以下、本発明の好ましい実施形態の袋体100の構成について説明する。
[袋体]
図1は、本発明の好ましい実施形態の袋体100の模式的な平面図である。図2は、図1のII-II線に沿った断面図であり、図3は、図1のIII-III線に沿った断面図である。本願では、図面中、明確化のため、各要素の寸法の比率は正確に表わされていない。
本実施態様に袋体100は、例えば、コーヒー等の食品を保存する長方形の平面形状を有している袋体である。本実施形態の袋体100の寸法は、20cm×40cmであるが、本発明は、この寸法に限定されるものではない。
袋体100は、横長の長方形のフィルム110を、上下方向に延びる中心線に沿って二つ折りにした形状を有している。袋体100の上下端は、ヒートシールによって形成されたトップシール140、ボトムシール150によって完全に封止されている。トップシール140、ボトムシール150は、接着剤による接着、テープによる封止等の他の方法によって形成されたものでもよい。さらに、これらのシール140、150に代えて、開閉可能なファスナーを用いて形成することもできる。
また、フィルム110の両側端部110a、110bが重ね合わされている袋体100の一側端(図1の左端)は、フィルム110の側端部110a、110bが重ね合わされた帯状の接合領域105によって閉鎖されている。袋体100では、帯状の接合領域105がサイドシール部となる。本実施形態では、帯状の接合領域は、サイドシール部に形成されているが、センターシール部、トップシール部あるいはボトムシール部に形成してもよい。
また、本実施形態の袋体100は1枚のフィルムで形成されているが、袋体は2枚または2枚以上のフィルムで形成されていてもよい。
[フィルム]
本実施態様の袋体100は、フィルム110で構成されている。袋体100で使用されるフィルム110としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリカーボネート、およびスチレンアクリロニトリル共重合体からなる群から選ばれる一種を主成分とするフィルムを挙げることができる。特に非晶質のポリマーのフィルムが好ましく、具体的な例として、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、スチレンアクリロニトリル共重合体などのフィルムを挙げることができる。なお、「主成分とする」という意味はフィルムを構成するポリマーの50質量%以上が該ポリマーであることを意味する。
上記のフィルム110の厚みは、20μm以上200μm以下、より好ましくは25μm以上180μm以下、更に好ましくは30μm以上150μm以下であることが好ましい。フィルムの厚みが20μm未満の場合、袋体の強度が不充分になる場合があり、200μmを超えるとコスト上、不利になる場合があるためである。
フィルム110は、異なる素材からなる複数枚のフィルムが積層された積層フィルムでもよい。積層フィルムとしてはポリエステル、ポリエチレンまたはポリプロピレンのフィルムの内側にポリスチレンのフィルムを積層した積層フィルム等が挙げられる。また、延伸したポリプロピレンと未延伸のポリプロピレンを積層した積層フィルムも好ましい。
フィルム110としては接合可能な紙を用いることも出来る。接合可能な紙としては紙と他のフィルムを積層したもの、紙にポリマーを塗工したもの、紙に他のポリマーを含侵させたもの、紙と他のポリマーを混抄したもの、を挙げることができる。これらのフィルムとしては紙の割合が50質量%以上、より好ましくは55質量%以上であるものが好ましい。特にこれらのうちでは超音波接合可能なものが好ましい。
接合可能な紙の厚みは30μm以上1000μm以下が好ましく、40μm以上900μm以下がより好ましく、50μm以上800μm以下が更に好ましい。フィルムの厚みが30μm未満の場合、袋体の強度が不充分になる場合があり、1000μmを超えるとコスト上、不利になる場合があるためである。
フィルム110として、酸素バリアフィルムと他のフィルムを積層したものも用いることができる。酸素バリアフィルムとしては、ビニルアルコールまたは塩化ビニリデンを構成成分として含むポリマーからなるフィルム、シリカ、アルミナ、アルミニウムのいずれかを蒸着したポリマーフィルム、金属箔層などの公知のものを用いることができる。この酸素バリアフィルムの内側にポリスチレンを積層した積層フィルムを本発明のフィルムとして用いることができる。また、バリアフィルムと超音波接合可能な紙を積層したものも好ましく用いることができる。
フィルム110としては、フィルム間の静摩擦係数が0.12以上0.60以下、より好ましくは0.14以上0.55以下、さらに好ましくは0.16以上0.50以下、であるフィルムを用いることが好ましい。フィルム間の静摩擦係数が0.12未満の場合は、超音波によるフィルム接合時に、通気路の幅を正確に制御できない場合がある。一方、フィルム間の静摩擦係数が0.60を超える場合は、フィルムの滑りが悪いためハンドリングをやりにくい傾向になる。
フィルム間の静摩擦係数は、以下の方法で求める。
2枚のフィルムの接合する面どうしを向かい合わせて水平な台の上に重ねる。下のフィルムは台に固定する。フィルムの上に長さ3cm、幅2cm重さ200gの重りを乗せ、上側のフィルムを水平に引っ張る。この時フィルムが動き始める時の力をFとする。静摩擦係数は次の式で求める。測定は25℃60%RHの雰囲気で行う。
静摩擦係数=F/200
また、フィルム110として、水との接触角が35度以上80度以下、より好ましくは40度以上75度以下であるフィルムを用いることが好ましい。接触角が35度未満の場合は、水分が通気路内の壁面に付着し、通気路が閉塞してしまうおそれがある。一方、接触角が80度を超えると接合部の強度が不充分になる場合がある。
フィルムの接触角は以下の方法で測定する。水平に固定したフィルムに1〜3μLの純粋を滴下して液滴を形成して、この液滴の接触角を測定する。測定は25℃60%RHの雰囲気で行う。
フィルム110は、透明であっても不透明であってもよい。内容物が日光によって劣化する場合は不透明な包装フィルムを用いることが好ましい。また、意匠性を高めるために表面に印刷を施したフィルムでもよい。
[帯状の接合領域]
本実施形態の袋体100では、帯状の接合領域105は、幅が5mm以上15mm以下に設定されている。帯状の接合領域105の幅は、6mm以上14mm以下がより好ましく、7mm以上13mm以下がさらに好ましい。
帯状の接合領域105の幅が5mm未満になると、接合部の強度が不充分になる、通気路の長さを確保しにくくなる等の問題が生じる場合がある。また、接合領域105の幅が15mmを超えると接合が不均一になり、通気路の幅を正確に制御することが難くなるという問題が生ずる場合がある。「幅を正確に制御する」とは、通気路の幅が全長にわたって設定値通りになっている状態を意味する。
帯状の接合領域105は図2に示すようにフィルムの両端110aと110bを接合することにより形成されている。この帯状の接合領域105には、肉厚のV字状の形状を有する複数の超音波接合部120が、長手方向に所定間隔で配列されている。各超音波接合部120は、フィルム110の両側端部110a、110bが、超音波融着により接合され一体化された部分であり、後述のようにフィルム110の両側端部110a、110b同士を重ねて、超音波融着装置でこれらを融着することによって形成されている(図1および図2)。
隣接する超音波接合部120、120の間は、重ね合わされたフィルム110の側端部110a、110b同士が接合(融着)されていない非接合部130とされている。上述したように、各超音波接合部120はV字状の形状を有しているので、図1に示されているように、隣接する超音波接合部120、120間の非接合部130もV字形状を有している。このストライプ状に設けられた複数の非接合部130が、袋体100の内部と外部をつなぐ通気路を形成している。
[通気路]
本実施形態の袋体100では、非接合部(通気路)130の幅Wは、0.2mm以上、3mm以下に設定されている。通気路10の幅Wは、0.3mm以上2.5mm以下がさらに好ましく、0.5mm以上2.0mm以下がより好ましい。
通気路130の幅Wを0.2mm以上3.0mm以下にすることで、袋体100の内部で生成された二酸化炭素や水蒸気の放出と、袋体100の外部からの酸素の侵入防止を両立が可能になり、さらに、袋体100を動かした際に通気路130の内部で気体が流動し難く、外部から酸素が侵入し難くなる。
本実施形態の袋体100では、通気路130の長さLは、20mm以上50mm以下に設定されている。通気路130の長さLは、22mm以上45mm以下がより好ましく、25mm以上40mm以下がさらに好ましい。なお、通気路10の長さLとは、通気路130の内方端から外方端までの通気路130の中心軸に沿った長さを指す。
本実施形態の袋体100では、通気路130の長さLを20mm以上50mm以下にすることで、袋体100の内部で発生した二酸化炭素や水蒸気の放出と、袋体100の外部からの酸素の侵入防止とを両立できる。
また、本実施形態の袋体100では、通気路130の長さLと幅Wの比L/Wは、10以上200以下に設定されている。長さLと幅Wの比L/Wが、10未満になると内容物の保存性が顕著に悪化し、また、この比が200を超えると通気路の内部に水分が凝縮して酸化炭素の排出が不充分になる場合があるためである。通気路130の長さLと幅Wの比L/Wは、15以上150以下がより好ましく、20以上100以下がさらに好ましい。
更に、本実施形態の袋体100では、通気路130の間隔は、1mm以上100mm以下に設定されている。通気路10の間隔を1mmとすることにより、通気路130の正確な形状を担保できる。
通気路130の間隔は、2mm以上50mm以下がより好ましく、3mm以上15mm以下が更に好ましい。
本実施形態の袋体100の通気路は通気路の幅の変動値が10%以下であることが好ましいが、5%以下であることがより好もしい。この値が10%を超えると通気路を通した二酸化炭素の排出が不充分になる場合がある。
通気路の幅の変動値は以下のようにして求める。通気路の幅の変動値は次の式で求める。
袋体の通気路をランダムに10個選ぶ。各通気路につき幅をランダムに10点選び、幅を0.01mmの単位まで測定する。合計100個の測定値の平均値をAv(mm)、値の最も小さいものから順に10個を選び、この平均値をBv(mm)とする。
通気路の幅の変動値={(Av−Bv)/Av}*100(%)
本実施形態の袋体100では、袋体100に形成する通気路130の数は1個以上に設定されているが、3以上100以下が好ましく、5以上75以下がさらに好ましい。
特に、保存中に比較的に多量の二酸化炭素を発生させる青果物などを保存する場合は、通気路の数を3以上100以下、より好ましくは5以上75以下に設定することで、通気路10が水により閉塞されて二酸化炭素の排出が不充分になることを防止でき、好ましい。一方、二酸化炭素の発生量が比較的少ない内容物を長期間保存したい場合には通気路130の数は1または2個が好ましい場合がある。
本実施形態では、通気路130の形状は逆「V」字状であるが、この形状は、袋体の大きさ、内容物の種類や量により変更することができる。特に内容物から発生する二酸化炭素量と水分の量により通気路130の形状と数は変更することが好ましい。通気路130の形状は1種類である必要はなく、異なる形状の通気路を組み合わせて用いてもよい。
例えば、図4に示されている「稲妻」形状の通気路130a、図5に示されている「M」形状の通気路130b、図6に示されている湾曲した「凸」形状の通気路130c、図7に示されている屈曲部が湾曲した「稲妻」形状の通気路130d、図8に示されている「S」形状の通気路130eであっても良い。このような形状は、接合領域の強度を低下させ難いので好ましい。
さらにまた、本発明の通気路130の形状は、上記具体例に限定されず、他の折れ線、曲線形、これらを組み合わせた形状を有するものが含まれる。
配置した図10の組み合わせでもよい。
例えば、図7の通気路130dと直線状の通気路130fを交互に配置した図9の組み合わせ、並列配置された2本の通気路130dと傾斜して配置された直線状の通気路130gと交互に配置した図10の組み合わせでもよい。
次に、本実施形態の袋体100の製造方法を説明する。
本実施態様の製造方法では、まず、袋体100を構成する横長の矩形形状のフィルム110を準備する。次いで、フィルム110を、上下方向に延びる中心線に沿って二つ折りにして、両側端部110a、110bを重ね合わせる。
次いで、必要に応じて、少なくとも重ね合わされたフィルム110の両側端部110a、110bを所定温度(摂氏30度乃至75度)まで加熱する。加熱は、加熱ロール、赤外線加熱等の方法によって行なわれるのが好ましい。
次いで、必要に応じて加熱したフィルム110の除電を行なう。加熱されたフィルムは弾性率が低下してしなやかになるため、搬送ロールなどの物体に接触した時に接触面積が増大する等の理由により、帯電しやすい。この帯電を排除するために、超音波接合の前に除電をすることが好ましい。
具体的には、イオン風、除電ブラシ等を用いて除電が行なわれる。除電後のフィルムの表面電位が、1kv以下となるように除電が行なわれるのが好ましい。表面電位の測定は、例えばトレック・ジャパン株式会社製の表面電位計MODEL341Bで測定することができる。除電を行なうことにより、このような帯電に起因する埃の付着が抑制される。
除電後のフィルムの表面電位はゴミ付き防止の観点から絶対値が1kV以下であることが好ましい。表面電位の測定は、例えばトレック・ジャパン株式会社製の表面電位計MODEL341Bで測定することができる。
次いで、図11に示されているようにフィルム110の両端110a、110bを重ね、これらを接合することにより、図12に示されているような帯状の接合領域105を形成する。本実施形態では、帯状の接合領域105を効率的形成するために、帯状の接合領域105の形成には円板型のローターを有する超音波接合装置が用いられる。
図13は、本実施形態の袋体の製造に用いられる超音波接合装置500の構成を模式的に示す図面である。
図13に示されているように、超音波接合装置500は、50Hzまたは60Hzの商用電気を15〜70KHz程度の高周波信号に変換する超音波発振機510と、この信号を機械的振動に変換するコンバータ520と、この機械的振動を増幅するブースター530と、増幅された振動を溶着対象(フィルム110)に伝えるホーン540と、ホーン540との間でフィルム110(110aと110b)を挟持する受け座550と、ホーン540と受け座550をそれぞれ駆動させるための駆動装置560、570と、制御装置580と、を備えている。
本実施形態で用いられる超音波接合装置500は、円板形状を有するロータリ式の溶着装置である。図14は、本実施形態で用いられる超音波接合装置500のホーンの構成を示す斜視図である。
円板形状のホーン540の円環状の外周面541には、袋体100の通気路130の形状に対応した複数の突起部542が、周方向に所定間隔で形成されている。突起部542の表面は平坦に形成されている。本実施形態では、突起部542の幅(ロータの軸線方向長さ)は5mm以上15mm以下に設定され、この幅は、帯状の接合領域105の幅に対応する。
隣接する突起部542の間には、逆「V」字形状の溝部543が形成されている。この溝部543では、超音波接合時に、フィルムの端が接合されず、非接合部すなわち通気路が形成される。本実施形態では溝部543は、図1に示す非接合部130の形状に対応した逆「V」字状である。本実施形態では、溝部543の幅(周方向長さ)は、通気路の幅Wに対応し、0.2mm以上3mm以下に設定されている。溝部543を、この値にすることにより充分に接合強度と通気路の幅の正確な制御が可能になる。
なお、図4ないし図10に示す形態の非接合部(通気路)を形成する場合には、溝部が、図4ないし図10に示す形態の非接合部(通気路)の形態に対応した形状を有しているホーンが使用される。
図15は円板形状のホーン540の溝部543の幅方向断面図である。図15に示されているように、円板型ホーン540の外周面541に設けられた突起部542は高さhを有し、隣接する突起部542、542間に溝部543が形成されている。
突起部542の高さhは1mm以上7mm以下がこのましく、1.5mm以上6mm以下がより好ましくは、2mm以上5mm以下がさらに好ましい。突起部542の高さhが1mm未満の場合、袋体の通気路の形状を正確に制御することが難しくなる場合があり、7mmを超えるとホーンの強度が低下する場合がある。
突起部542の表面(外側面)544と突起部の側面(即ち溝部543の壁面)545の成す角θは80度以上120度以下に設定されるのが好ましく、85度以上110度以下がより好ましく、90度以上100度以下がさらに好ましい。この角度が80度未満の場合、ホーンの作成が煩雑になる場合があり、120度を超えると袋体の通気路の形状を正確に制御することが難しくなる場合がある。
また突起部542の表面544と突起部542の側面545との接合部分546の曲率半径rは0.7mm以下が好ましく、0.6mm以下がより好ましく、0.6mm以下がより好ましい。この接合部分546の曲率半径rが0.7mmを超えると、袋体の通気路の形状を正確に制御することが難しくなる場合がある。
受け座550として、外周面が平滑な円板型の受け座が用いられる。このようなホーン540と受け座550を用いることで、幅5mm以上15mm以下の帯状の接合領域を有し、この部分に幅Wが0.2mm≦W≦3mmであり、長さLが20mm≦L≦50mmである通気路が精度よく形成された袋体を得ることができる。また、この袋体では接合部の強度が充分である。
次いで、重ね合わされているフィルムの両側端部110a、110bを、図13に模式的に示されるように、ホーン540と受け座550で挟持し、ホーン540と受け座550を回転させながら超音波を作用させ超音波接合により接合し接合領域105を形成する。この超音波溶接により、フィルムが接合されていない複数の非接合部130が超音波接合部120の間にストライプ状に設けられている接合領域105が形成される。
次に、帯状の接合領域105が形成されて筒状に形成されたフィルムには、ボトムシール150とトップシール部140が形成され、袋体100とされる。トップシール140は、袋体100への内容物を収容した後に形成されるのが一般的である。
続いて、本発明の溶着装置のホーンと受け座の異なる態様について説明する。この態様ではホーン540としては外周面が平滑なものを用いる。また、受け座550としては円板型で外周面に通気路130の形状に対応した複数の突起部が、所定間隔で連続的に形成されているものを用いる。円板形状の受け座450の外周面には、袋体100の通気路130の形状に対応した複数の突起部が、周方向に所定間隔で連続的に形成されている。円板型受け座550の形状、突起部の幅は5mm以上15mm以下である。この幅が帯状の接合領域105の幅に対応する。
本発明は上記実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範囲内で種々の変更、変形が可能である。
以下、実施例を説明する。
(実施例1)
フィルムとして、縦40cm、横40cm、厚さ20μmのスチレンアクリロニトリル共重合体のフィルムを用いた。このフィルムの両面を春日電機(株)製、ファンタイプ静電気除去装置KD−410を用いて除電した。除電後のフィルムの表面電位は−1〜+1kVになるようにした。
その後、円板状のホーンを備えた超音波接合装置を用いて、図1に示すような幅10mmの接合部を形成した。ホーンの発振振動数は20KHz、振動振幅は15μm、押しつけ圧は250N、接合時間は0.2秒とした。
通気路は図7に示す通気路130dとし、通気路どうしの間隔は10mmとし、通気路の幅は0.8mm、通気路の幅Lは24mm、L/Wは30とした。また、通気路の間隔は12mmとした。次いで、ヒートシールによりボトムシール部を形成した。
このようにして製造した袋体の通気路を目視観察したところ、通気路部分には異物等はなく、通気路の幅も一定であった。
この袋体に市販のニラ150gを入れて、ヒートシールによりトップシール部を形成して袋体とした。この袋体を15℃で14日間保存したところ、内容物のニラには外見上の変化は無く、可食状態であった。
(実施例2)
フィルムの材料を延伸ポリプロピレン/未延伸ポリプロピレン(20μm/30μm)積層フィルムに変更し、通気路の形状を図4−404の「W」型とし、通気路の幅は1.2mm、通気路の幅Lを30mm、L/W25、通気路どうしの間隔は6mmとした点を除き実施例1と同条件として、実施例2とした。
この鮮度保持用袋体に市販のニラ150gを入れて、ヒートシールによりトップシール部を形成し、袋体とした。この袋体を15℃で14日間保存したところ、内容物のニラには外見上の変化は無く、可食状態であった。
(実施例3)
フィルムとしてアルミ蒸着ポリエチレンテレフタレート/未延伸ポリプロピレン(16μm/30μm、アルミ蒸着面と未延伸ポリプロピレンが接するように積層)積層フィルムを用い、未延伸ポリプロピレン面どうしを超音波接合した。
通気路は、図8の通気路130eとし、通気路の幅と長さはそれぞれ1.5mmと40mm、L/W26.7とした。また、通気路間の間隔は25mmとした。
これ以外は実施例2と同様にして実施例3を実施した。得られた鮮度保持用袋体の通気路を目視観察したところ、通気路部分には異物等はなく、通気路の幅も一定であった。また、ストライプ状の接合部にフィルムのズレもなく、外見も良好であった。
この袋体に市販のニラを入れ、15℃で14日間保存したところ、内容物のニラには外見上の変化は無く、可食状態であった。
(実施例4)
通気路の幅と長さを、それぞれ1.0mmと80mm、L/Wの値は80.0とした。また、通気路間の間隔は80mmとした点を除き、実施例3と同条件で、実施例4を実施した。得られた鮮度保持用袋体の通気路を目視観察したところ、通気路部分には異物等はなく、通気路の幅も一定であった。また、ストライプ状の接合部にフィルムのズレもなく、外見も良好であった。この袋体に市販のニラを入れ、15℃で14日間保存したところ、内容物のニラには外見上の変化は無く、可食状態であった。
(実施例5)
トップシール部をヒートシールで形成する代わりに、この部分にファスナーを取り付けて、開閉可能とした。それ以外は、実施例1と同条件で、実施例5を実施した。得られた鮮度保持用袋体の通気路を目視観察したところ、通気路部分には異物等はなく、通気路の幅も一定であった。また、ストライプ状の接合部にフィルムのズレもなく、外見も良好であった。この袋体に市販のニラを入れ、15℃で14日間保存したところ、内容物のニラには外見上の変化は無く、可食状態であった。
(実施例6)
フィルムとして、縦60cm、横80cm、厚さ160μmのポリ塩化ビニルのフィルムを用いた。このフィルムの接合面どうしの静摩擦係数は0.28、このフィルムの接合面の水の接触角は53度である。
その後、フィルムの両端を、円板状のホーンを備えた超音波接合装置を用いて、図1に示すような幅15mmの接合部を形成した。ホーンの突起部の上端は平面で、突起部の表面と側面の成す角θは95度、頂角部分の曲率半径rは約0.3mmである。また、突起部の高さhは1mmである。
ホーンの発振振動数は20KHz、振動振幅は15μm、押しつけ圧は350N、接合時間は0.8秒とした。円板状ホーンの外周面には多数の凸部が形成されたものを用いた。また、受け座は外周が平滑な円板型のものを使用した。接合により、幅15mmの帯状の接合領域を有し、この部分には図8の通気路130eを有するサイドシール部を形成した。通気路の幅は0.8mmとした。通気路の数は1個/接合領域30mmである。次いでヒートシールによりボトムシール部を形成した。
通気路の幅Wは1mm、長さLは50mmである。通気路の幅は一様で円板状ホーンの突起部間の溝部の形状と一致していた。通気路の幅の変動値は4%であった。
この袋体は、肥料等を長期間保存する目的で使用することができる。
(実施例7)
外周面が平滑な円板状ホーンと外周面に複数の突起部を有する円板状の受け座を有する超音波接合装置を用いることと、通気路を、図4の通気路103aとしたこと以外は実施例1と同様にして実施例7を実施した。通気路の数は1個/接合領域15mmである。通気路の幅は1.1mmとした。なお、受け座の突起部の上端は平面で、突起部の表面と側面の成す角θは90度、頂角部分の曲率半径rは約0.3mmである。また、突起部の高さhは1mmである。
このようにして製造した袋体の通気路を目視観察したところ、通気路部分には異物等はなく、通気路の幅も一定であった。通気路の幅の変動値は6%であった。
この袋体に市販の長芋200gを入れて、ヒートシールによりトップシール部を形成して袋体とした。この袋体を15℃で14日間保存したところ、内容物の長芋には外見上の変化は無く、可食状態であった。
(実施例8)
厚さ20μmのエチレンビニルアセテート共重合体のフィルムを用いる以外は実施例6と同様にして実施例8を実施した。ただし、通気路の幅は0.4mmとした。なおこのフィルムの接合面どうしの静摩擦係数は0.26、このフィルムの接合面の水の接触角は64度である。得られた袋体の通気路の幅の変動値は4%であった。
この袋体に市販のニラ150gを入れて、ヒートシールによりトップシール部を形成して袋体とした。この袋体を15℃で14日間保存したところ、内容物のニラには外見上の変化は無く、可食状態であった。
(実施例9)
フィルムとして坪量64g/m2の紙の表面に厚さ20μmの未延伸ポリプロピレンを接着したものを用いた。このフィルムの接合面どうしの静摩擦係数は0.37、このフィルムの接合面の水の接触角は59度である。また通気路を、図8の通気路130eとし、通気路の数は1個/接合領域15mmとした。通気路の幅は1.4mmとした。なお、受け座の突起部の上端は平面で、突起部の表面と側面の成す角θは90度、頂角部分の曲率半径rは約0.3mmである。また、突起部の高さhは1mmである。それ以外は実施例1と同様にして実施例8を実施した。
このようにして製造した袋体の通気路を目視観察したところ、通気路部分には異物等はなく、通気路の幅も一定であった。通気路の幅の変動値は6%であった。
この袋体に市販のニラ150gを入れて、ヒートシールによりトップシール部を形成して袋体とした。この袋体を15℃で14日間保存したところ、内容物のニラには外見上の変化は無く、可食状態であった。
(実施例10)
通気路を、図10の配置とし、通気路の数は3個/接合領域20mmとした。この実施例では通気路は曲線状のものが2個と直線状のものが1個組組み合わされたものが連続している。それ以外は実施例9と同様にして実施例10を実施した。
このようにして製造した袋体の通気路を目視観察したところ、通気路部分には異物等はなく、通気路の幅も一定であった。通気路の幅の変動値は5%であった。
この袋体に市販のニラ150gを入れて、ヒートシールによりトップシール部を形成して袋体とした。この袋体を15℃で14日間保存したところ、内容物のニラには外見上の変化は無く、可食状態であった。
(実施例11)
フィルムとして坪量128g/m2の紙の表面に厚さ20μmの未延伸ポリプロピレンを接着したものを用いる以外は実施例9と同様にして実施例11を実施した。このフィルムの接合面どうしの静摩擦係数は0.44、このフィルムの接合面の水の接触角は57度である。通気路の幅は一様で円板状ホーンの突起部間の溝部の形状と一致していた。通気路の幅の変動値は8%であった。
100:袋体
105:接合領域
110、590:フィルム
110a、110b、590a、590b:フィルムの端部
120:超音波接合部
130:通気路(非接合部)
140:トップシール
150:ボトムシール
500:超音波接合機
510:超音波発振機
520:コンバータ
530:ブースター
540:ホーン
550:受け座
560:(ホーンの)駆動装置
570:(受け座の)駆動装置
580:制御装置
540:円板型ホーン
541:(円板型ホーンの)外周面
542:(円板型ホーンの外周面の)突起部
543:(円板型ホーンの外周面の)溝部
544:(突起部の)表側面
545:(突起部の)側面
546:突起部の表面と突起部の側面の成す頂角部分
h:突起部の高さ
θ:突起部の表面と突起部の側面の成す角度
r:突起部の表面と突起部の側面の成す頂角部分の曲率半径

Claims (15)

  1. フィルムによって形成された鮮度保持用袋体であって、
    前記フィルムの2つの端部が重ね合わされて接合されている幅5mm以上15mm以下の帯状の接合領域を備え、
    前記接合領域が、前記フィルムの2つの端部同士が接合されている複数の超音波接合部と、隣接する前記超音波接合部の間に配置され前記重ね合わされたフィルムの端部同士が接合されていない非接合部とを有し、
    前記非接合部が、前記袋体の内部空間と該袋体の外部とを連通する通気路を構成し、
    該通気路は幅Wが、0.2mm≦W≦3mmであり、長さLが、20mm≦L≦50mmである、
    ことを特徴とする鮮度保持用袋体。
  2. 前記通気路が非直線状で、幅の変動値が通気路の幅の平均値の10%以下である、
    請求項1に記載の鮮度保持用袋体。
  3. 前記フィルム間の静摩擦係数が0.12以上0.60以下である、
    請求項1または2に記載の鮮度保持用袋体。
  4. 前記フィルムの表面は、水に対する接触角が35度以上80度以下である、
    請求項1ないし3のいずれか1項に記載の鮮度保持用袋体。
  5. 前記フィルムがポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリカーボネート、およびスチレンアクリロニトリル共重合体からなる群から選ばれた一の樹脂を主成分とするフィルムまたは、これらを積層した積層フィルムである、
    請求項1ないし4のいずれか1項に記載の鮮度保持用袋体。
  6. 前記フィルムは、厚さが20μm以上200μm以下である、
    請求項1ないし5のいずれか1項に記載の鮮度保持用袋体。
  7. 前記フィルムが接合可能である紙である、
    請求項1ないし4のいずれか1項に記載の鮮度保持用袋体。
  8. 該紙は、厚さが30μm以上1000μm以下である、
    請求項7に記載の鮮度保持用袋体。
  9. 前記フィルムが、酸素バリア層を有している、
    請求項1ないし8のいずれか1項に記載の鮮度保持用袋体。
  10. 幅、長さ、形状の少なくとも一方が異なる2種類以上の通気路を有する、
    請求項1ないし8のいずれか1項に記載の鮮度保持用袋体。
  11. 該帯状の接合領域の幅が6mm以上14mm以下である、
    請求項1ないし9のいずれか1項に記載の鮮度保持用袋体。
  12. フィルムによって形成された鮮度保持用袋体であって、
    前記フィルムの2つの端部が重ね合わされて接合された幅5mm以上15mm以下の帯状の接合領域を備え、
    前記接合領域が、前記フィルムの2つの端部同士が接合されている複数の超音波接合部と、隣接する前記超音波接合部の間に配置され前記重ね合わされたフィルムの端部同士が接合されていない非接合部とを有し、
    前記非接合部が、前記袋体の内部空間と前記袋体の外部とを連通する通気路を構成し、
    該通気路は幅Wが、0.2mm≦W≦3mmであり、長さLが、20mm≦L≦50mmである鮮度保持用袋体を製造する方法において、
    円板状のホーンを用いた超音波接合法により前記超音波接合部を連続的に形成するステップを備え、
    前記ホーンが、円環状の外周面に連続的に形成された複数の突起部と、隣接する突起の間に形成された前記非接合部に対応する溝部とを有し、前記溝部は前記ホーンの外周面の軸方向の一端から他端まで連続して延びるように形成されている、
    ことを特徴とする鮮度保持用袋体の製造方法。
  13. フィルムによって形成された鮮度保持用袋体であって、
    前記フィルムの2つの端部が重ね合わされて接合された幅5mm以上15mm以下の帯状の接合領域を備え、
    前記接合領域が、前記フィルムの2つの端部同士が接合されている複数の超音波接合部と、隣接する前記超音波接合部の間に配置され前記重ね合わされたフィルムの端部同士が接合されていない非接合部とを有し、
    前記非接合部が、前記袋体の内部空間と前記袋体の外部とを連通する通気路を構成し、
    該通気路は幅Wが、0.2mm≦W≦3mmであり、長さLが、20mm≦L≦50mmである鮮度保持用袋体を製造する方法において、
    ホーンと、円板状の受け座を用いた超音波接合法により前記超音波接合部を連続的に形成するステップを備え、
    前記受け座が、円環状の外周面に連続的に形成された複数の突起部と、隣接する前記突起部の間に形成された前記非接合部に対応する溝部とを有し、前記溝部は前記受け座の外周面の軸方向の一端から他端まで連続して延びるように形成されている、
    ことを特徴とする鮮度保持用袋体の製造方法。
  14. 前記通気路が非直線状で、長手方向に沿った幅の変動値が通気路の幅の平均値の10%mm以下である、
    請求項12または13に記載の鮮度保持用袋体の製造方法。
  15. 該フィルム間の静摩擦係数が0.12以上0.60以下である、
    請求項12ないし14のいずれか1項に記載の鮮度保持用袋体の製造方法。
JP2019074575A 2019-04-10 2019-04-10 鮮度保持用袋体およびその製造方法 Pending JP2020172281A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019074575A JP2020172281A (ja) 2019-04-10 2019-04-10 鮮度保持用袋体およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019074575A JP2020172281A (ja) 2019-04-10 2019-04-10 鮮度保持用袋体およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020172281A true JP2020172281A (ja) 2020-10-22

Family

ID=72829892

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019074575A Pending JP2020172281A (ja) 2019-04-10 2019-04-10 鮮度保持用袋体およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020172281A (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61135517A (ja) * 1984-12-05 1986-06-23 カネボウ食品株式会社 キノコ培養法およびそれに用いるキノコ培養袋
JPH06270968A (ja) * 1993-03-12 1994-09-27 Oriental Yeast Co Ltd 包装容器及びこれで包装された包装酵母
US5922162A (en) * 1995-06-07 1999-07-13 Cobe Laboratories, Inc. Gas-permeable pathogen-resistant labyrinthine seal and method for making labyrinthine seal
JP2017178419A (ja) * 2016-03-31 2017-10-05 住友ベークライト株式会社 根菜用鮮度保持包装袋、根菜入り包装体、根菜の発芽防止方法および根菜の変色防止方法
JP2017186049A (ja) * 2016-04-06 2017-10-12 凸版印刷株式会社 包装材及び包装体の製造方法
WO2018034344A1 (ja) * 2016-08-19 2018-02-22 株式会社W 袋体

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61135517A (ja) * 1984-12-05 1986-06-23 カネボウ食品株式会社 キノコ培養法およびそれに用いるキノコ培養袋
JPH06270968A (ja) * 1993-03-12 1994-09-27 Oriental Yeast Co Ltd 包装容器及びこれで包装された包装酵母
US5922162A (en) * 1995-06-07 1999-07-13 Cobe Laboratories, Inc. Gas-permeable pathogen-resistant labyrinthine seal and method for making labyrinthine seal
JP2017178419A (ja) * 2016-03-31 2017-10-05 住友ベークライト株式会社 根菜用鮮度保持包装袋、根菜入り包装体、根菜の発芽防止方法および根菜の変色防止方法
JP2017186049A (ja) * 2016-04-06 2017-10-12 凸版印刷株式会社 包装材及び包装体の製造方法
WO2018034344A1 (ja) * 2016-08-19 2018-02-22 株式会社W 袋体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4782951A (en) Reclosable package and method of making reclosable package
US5005707A (en) Reclosable package
US4823961A (en) Reclosable package
US5050736A (en) Reclosable package
US4363841A (en) Laminated packaging material
US5107658A (en) Method of making a reclosable package
US4556590A (en) Laminated packaging material
JPH07112746A (ja) 易開封性密封袋
JP2019131215A (ja) 鮮度保持用包装材およびその製造方法
US5014856A (en) Reclosable package
WO2021039717A1 (ja) 鮮度保持用袋体の製造方法
WO2019198809A1 (ja) 鮮度保持用袋体およびその製造方法
JP2021075303A (ja) 鮮度保持用袋体及びその製造方法
JP2020172281A (ja) 鮮度保持用袋体およびその製造方法
JP7220911B2 (ja) 鮮度保持用袋体及びその製造方法
JPH03667A (ja) 医療容器収納用包装容器
WO2020009036A1 (ja) 鮮度保持容器、鮮度保持容器構成用部材及びその製造方法
US20060286217A1 (en) Produce package
JP7004359B1 (ja) コーヒー保存用袋体およびコーヒー保存方法
JPH06255657A (ja) 自立し得る角袋及びその製造方法
JPH02166074A (ja) 脱酸素剤封入パッケージ及び脱酸素剤封入包装装置
KR20170054940A (ko) 가열조리식품용 포장 팩
WO2023218768A1 (ja) コーヒー保存用袋体およびその製造方法
JP3442456B2 (ja) 包装用フィルム
JP2561865Y2 (ja) 真空包装袋

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220406

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230330

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230406

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20231005