JP2019131215A - 鮮度保持用包装材およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】接合領域に幅が狭い通気路を容易に形成することができる包装材およびその製造方法を提供すること。【解決手段】本発明によれば、フィルム1によって形成された袋状の鮮度保持用包装材100であって、フィルムの2つの端部が重ね合わされて接合されている帯状の接合領域6を有し、接合領域が、フィルムの2つの端部同士が線状溶着部10によって接合されている複数の接合部8を含み、複数の接合部が端部に沿って間隔をおいて配列され、隣接する接合部の間に包装材の内部空間と外部とを連通する通気路12が設けられている鮮度保持用包装材が提供される。【選択図】図1

Description

本発明は鮮度保持用包装材およびその製造方法に関し、詳細には、呼吸や発酵により保存中に二酸化炭素を発生する食品や生花の鮮度低下を抑制することができる、鮮度保持用包装材およびその製造方法に関する。
呼吸や発酵によって二酸化炭素を発生する食物を、鮮度を維持した状態で保存することができる包装材(袋体、容器等)、あるいは生花を長期間保存できる包装材へのニーズが高まっている。
このような目的を達成できる包装材には、発生した二酸化炭素や水蒸気の外部への排出と、外部からの酸素の流入の防止という二つの異なる機能が必要とされる。二酸化炭素や水蒸気の排出が不充分だと内圧が上昇して、包装材が破損するおそれがあり、酸素の流入を阻止しないと酸化により内容物の鮮度が低下するためである。
このような要求を満たす技術として、外側フィルム層と貫通孔を有する内側フィルム層とを接着剤によってストライプ状に接合することによって内部に細長い通気路が形成されたフィルムを使用して製造された袋体が提案されている(特許文献1)。
このような構成を有する袋体によれば、内容物から発生した二酸化炭素を通気路によって効率よく脱気することができ、且つ酸素の侵入も阻止できるため、鮮度を低下させることなく内容物を保存することができる。
特許第5770356号公報
近時、内部からの脱気および外部からの酸素侵入の抑制の機能を更に高めるためには、より細い通気路が必要であることが見いだされた。
しかしながら、引用文献1の構成では、接着剤をストライプ状に塗布することによって、ストライプ状の通気路を形成しているため、より細い通気路を形成することが困難であった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、接合領域に幅が狭い通気路を容易に形成することができる鮮度保持用包装材およびその製造方法を提供することを目的としている。
本発明によれば、
フィルムによって形成された袋状の鮮度保持用包装材であって、
前記フィルムの2つの端部が重ね合わされて接合されている帯状の接合領域を有し、
前記接合領域が、前記フィルムの2つの端部同士が線状溶着部によって接合されている複数の接合部を含み、該複数の接合部が前記端部に沿って間隔をおいて配列され、隣接する前記接合部の間に前記包装材の内部空間と外部とを連通する通気路が設けられている、
ことを特徴とする鮮度保持用包装材が提供される。
このような構成によれば、接合領域に幅が狭い通気路を容易に形成することができる。
線状溶着部の幅は、0.1mm〜2.0mmであり、0.3mm〜1.7mmが好ましく、0.5mm〜1.5mmがより好ましく、0.8mm〜1.0mmがさらに好ましい。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記線状溶着部が、超音波融着部である。
このような構成によれば、超音波によって、細い線状融着部を細かく配置することが可能となる。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記接合部が、前記線状溶着部によって囲まれた領域として構成されている。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記通気路の寸法が、以下の式、
0.2mm≦W≦3mm・・・式(1)
10≦L/W≦200・・・・式(2)
(Wは通気路の幅、Lは通気路の長さ)
を充足している。
このような構成によれば、包装材の内部への外部からの酸素の侵入を抑制しながら、包装材の内部から二酸化炭素等を効率的に排出することが可能となる。
本発明の他の好ましい態様によれば、
フィルムから袋状の鮮度保持用包装材を製造する鮮度保持用包装材の製造方法であって、
前記フィルムの2つの端部を重ね合わせるステップと、
前記重ね合わされたフィルムの2つの端部同士を超音波によって線状に溶着して接合し、前記フィルムの2つの端部同士が線状溶着部によって接合されている接合部を、複数、前記フィルムの端に沿って間隔をおいて形成するステップと、を備え、
前記隣接する前記接合部の間に前記包装材の内部空間と外部とを連通する通気路が設けられている、
ことを特徴とする鮮度保持用包装材の製造方法が提供される。
このような構成によれば、接合領域に幅が狭い通気路を容易に形成することができる。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記隣接する接合部の間に設けられた通気路の寸法が、以下の式、
0.2mm≦W≦3mm・・・式(1)
10≦L/W≦200・・・・式(2)
(Wは通気路の幅、Lは通気路の長さ)
を充足している。
このような構成によれば、包装材の内部への外部からの酸素の侵入を抑制しながら、包装材の内部から二酸化炭素等を効率的に排出することが可能となる包装材を容易に製造することができる。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記溶着ステップに先立って、前記重ね合わされたフィルムの少なくとも2つの端部を摂氏30度ないし75度まで加熱するステップを、備えている。
フィルムの少なくとも2つの端部の温度を摂氏30度ないし摂氏75度以下とすることで、環境温度が変化した場合にも、非接合部の幅(通気路の幅)Wの値を正確に制御することが可能になる。これにより、環境温度が変化した場合の二酸化炭素の排出性や内容物の保存性の低下を防止できる。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記溶着ステップに先立って、前記フィルムの2つの端を部分的に接合し、前記フィルムの2つの端同士を仮留めする仮留めステップを備えている。
このような構成によれば、
溶着ステップにおける、フィルムのズレを防止し、寸法精度等が良好な包装材を製造することができる。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記溶着ステップに先立って、前記フィルムの少なくとも前記2つの端近傍に除電処理を行なう除電ステップを、さらに備え、
前記除電ステップの終了後、600秒以内に、前記溶着ステップが実行される。
このような構成によれば、
静電気に起因するフィルムへの埃等の付着を抑制することができる。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記溶着ステップにおける、前記フィルムの表面電位の絶対値が1kV以下である。
このような構成によれば、
静電気に起因するフィルムへの埃等の付着を効果的に抑制することができる。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記溶着ステップで使用される超音波の振幅が2μm以上10μm以下である。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記溶着ステップでの超音波溶着が、複数の超音波ホーンが外周に所定間隔で配置された円板状の超音波融着部材を、前記重ね合わされたフィルムの2つの端部に沿って相対回転させながら行なわれる。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記フィルムの少なくとも1が、酸素バリアフィルムである。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記フィルムの2つの端が、1枚のフィルムの両側端である。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記フィルムが、貫通孔を有する内側フィルム層と外側フィルム層の2枚のフィルム層を有するフィルムである。
本発明によれば、包装材の接合領域に幅が狭い通気路を容易に形成することができる包装材およびその製造方法が提供される。
本発明の第1実施形態の袋体100の模式的な平面図である。 図1のII-II線に沿った断面図である。 図3は、図1のIII-III線に沿った断面図である。 (a)ないし(c)は、通気路の変形例を示す模式的な図面である。 本発明の他の実施形態の袋体の模式的な平面図である。 図5のVI‐VI線に沿った断面図である。 図5のVII‐VII線に沿った断面図である。 本発明の実施態様の袋体の製造方法を説明する図面である。 本発明の実施態様の袋体の製造方法を説明する図面である。 本発明の実施態様の袋体の製造方法で使用する融着装置の概略構成を示す図面である。 図10の製造装置のホーンの底面の平面図である。 図10の製造装置のホーンの底面の側面図である。 本発明の実施態様の袋体の製造方法で使用する融着装置の概略構成を示す図面である。 本発明の実施態様の袋体の製造方法で使用する融着装置の概略構成を示す図面である。 他の融着装置が備えるホーンの構成を示す斜視図である。 図15の融着装置を用いて製造された包装材の平面図である。
以下、本発明の第1実施形態の包装材である袋体100の構成を図面に沿って詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施形態の袋体100の模式的な平面図である。図2は、図1のII-II線に沿った断面図であり、図3は、図1のIII-III線に沿った断面図である。
本実施態様に袋体100は、例えば、コーヒー等の食品を保存する袋である。本実施態様の袋体100は、フィルム1で構成されている。本実施態様で使用されるフィルムとしては、非晶質のポリマーが好ましい。具体的な例として、ポリスチレン、アクリル樹脂、塩化ビニル、ポリカーボネート、スチレンアクリロニトリル共重合体などのフィルムが挙げられる。
フィルム1は異なる素材が積層された積層フィルムでもよい。積層フィルムとしてはポリエステル、ポリエチレンまたはポリプロピレンの内側にポリスチレンを積層したフィルム等が挙げられる。
フィルムとして、酸素バリアフィルムと他のフィルムを積層したものも用いることができる。酸素バリアフィルムとしては、ビニルアルコールまたは塩化ビニリデンを構成成分として含むポリマーからなるフィルム、シリカ、アルミナ、アルミニウムのいずれかを蒸着したポリマーフィルム、金属箔層などの公知のものを用いることができる。この酸素バリアフィルムの内側にポリスチレンを積層した積層フィルムを本発明のフィルムとして用いることができる。
フィルムは透明であっても不透明であってもよい。内容物が日光によって劣化する場合は不透明な包装フィルムを用いることが好ましい。また、意匠性を高めるために表面に印刷をしたものでもよい。
フィルム1の厚みは、10μm以上300μm以下、より好ましくは15μm以上200μm以下、更に好ましくは20μm以上100μm以下であることが好ましい。フィルムの厚みが10μm未満の場合、袋体の強度が不充分になる場合があり、300μmを超えるとコスト上、不利になる場合があるためである。
袋体100は、長方形のフィルム1を、中心線に沿って二つ折りにした形状を有している。袋体100の上下端は、ヒートシールによって形成されたトップシール2、ボトムシール4によって完全に封止されている。これらのシール2、4は、接着剤による接着等の他の方法によって形成されたものでもよい。また、開閉可能なファスナーを用いてトップシール部を形成することもできる。さらに、当初はトップシールを設けず、袋体100に内容物を充填した後、ヒートシール、テープを用いてトップシール部を形成してもよい。
また、フィルム1の両側端部1a、1bが重ね合わされている袋体100の一側端(図1の左端)は、フィルム1の側端部1a、1bの重ね合わせ部分の全長にわたって延びる帯状の接合領域6によって接合されて閉じられている。
接合領域6には、複数の接合部8が、所定間隔で配列されている。各接合部8は、矩形の枠状に配置された線状の超音波融着部10とこの線状の超音波融着部10によって囲まれた領域によって構成されている。この線状の超音波融着部10は、フィルム1の両側端部1a、1bを直接的に接合している線状の部分であり、後述のように両側端部1a、1b同士を超音波融着装置で融着することによって形成されている。
線状の超音波融着部10の幅(線状部分の幅)は、0.1mm〜2.0mm程度であり、0.3mm〜1.7mmが好ましく、0.5mm〜1.5mmがより好ましく、0.8mm〜1.0mmがさらに好ましい。
尚、図面中では、明確化のため、各要素の寸法の比率は正確に表されていない。
この結果、矩形の枠状に配置された線状の超音波融着部10によって囲まれた接合部8の内側部分は、枠状に配置された線状の超音波融着部10によって外周がシールされ、外部と流体連通していない島状の領域となっている。この内側部分では、フィルム1の側端部1a、1bどうしは接合されていない。
一方、接合領域6では、隣接する接合部8の間に位置する部分では、重ね合わされたフィルムの両側端部1a、1bは接合されていない。この結果、この部分は、両側端部1a、1bの間に、袋体の内部空間Sと、外部空間を連通する細長い通気路12を構成する非接合部とされている。このような構成によって、本実施態様の袋体100の帯状の接合領域6は、所定間隔で配列された複数の接合部8の間に細長い通気路12が配置されたストライプ状の構造となっている。
本実施態様の袋体100の通気路12の幅W(接合領域6の長手方向に沿った長さ)は、0.2mm以上3mm以下が好ましく、0.3mm以上2.5mm以下がより好ましい。
通気路12の幅Wを0.2mm以上3.0mm以下にすることで二酸化炭素や水蒸気の放出と酸素の侵入防止を両立が可能になる。さらに袋体を動かした際に通気路内部で気体が流動しにくく、酸素が侵入しにくくなる。
通気路の長さLは、好ましくは20mm以上100mm以下、より好ましくは25mm以上70mm以下である。通気路の長さを20mm以上とすることで外部からの空気の浸入を効果的に防止して鮮度保持の効果を大きくすることができる。一方、100mm以上とすると通気路内部に水分が凝縮して酸化炭素の排出が不充分になる場合がある。
また、通気路12の長さLと幅Wの比L/Wは、10以上200以下に設定されるのが好ましく、15以上150以下がより好ましい。長さLと幅Wの比L/Wの値が10未満になると、袋体100に外気(酸素)が侵入し易くなり、収容した野菜等の内容物の保存性が顕著に悪化する。また、この比が200を超えると、通気路12内で凝結した水分により通気路12が閉じられ、酸化炭素の排出が不充分になる場合がある。
通気路の形状は、上記実施態様の接合領域が延びる方向に対して直交方向に直線状に延びるものだけでなく、図4(a)ないし(c)に示すような他の形態でもよい。即ち、接合領域6が延びる方向に対して傾斜した斜め方向に延びる通気路12a(図4(a))、S字状に延びる通気路12a(図4(b))、または折れ線状に延びる通気路12a(図4(c))。これらの通気路によれば、接合領域6の幅を大きくすることなく、通気路12の長さLを大きくすることが可能になる。
なお、通気路が直線でない場合は、通気路12に沿って、袋体100内部から外部まで測定した長さを通気路の長さLとする。
図5乃至図7は、他の実施形態の袋体200の模式的な平面図であり、図6は、図5のVI‐VI線に沿った断面図であり、図7は図5のVII‐VII線に沿った断面図である。
図5ないし図7から明らかなように、袋体200では、接合領域60が表面(あるいは裏面)中央に配置されている点を除き、袋体100と同一の構成を備えている。したがって、図5ないし図7において、袋体100の構成要素と対応する構成要素に、図1ないし図3の参照符号に2を付加した参照番号を付し、その説明を省略する。
次に、本発明の実施態様の袋体100の製造方法について説明する。本実施態様の製造方法は、フィルム1の2つの端部1a、1bを部分的に超音波溶着法で接合することにより、上記袋体1等を形成するものである。
本実施態様の製造方法では、まず、袋体100を構成する矩形形状のフィルム1を準備する(図8)。ついで、フィルム1を、図8に点線で示す中心線Cに沿って二つ折りにして、両側端1a、1bを重ね合わせる。
次いで、少なくとも重ね合わされたフィルム1の両側端部1a、1bを所定温度(摂氏30度乃至75度)まで加熱する。加熱は、加熱ロール、赤外線加熱等の方法によって行なわれるのが好ましい。
次いで、加熱したフィルムの除電を行なう。加熱されたフィルムは弾性率が低下してしなやかになるため、搬送ロールなどの物体に接触した時に接触面積が増大する等の理由により、帯電しやすい。この帯電を排除するために、超音波溶着の前に除電をすることが好ましい。
具体的には、イオン風、除電ブラシ等を用いて除電が行なわれる。除電後のフィルムの表面電位が、1kv以下となるように除電が行なわれるのが好ましい。表面電位の測定は、例えばトレック・ジャパン株式会社製の表面電位計MODEL341Bで測定することができる。除電を行なうことにより、このような帯電に起因する埃の付着が抑制される。
次いで、フィルムの両側端1a、1bの一部分1d、1eをヒートシール等によって接合し、重ね合わされた両側端1a、1bを相対位置がずれないように仮留めする(図9)。
この仮留めによって、重ね合わされたフィルムの両側端1a、1bの相対位置ずれが防止される。
次に、超音波溶着法によって、フィルム1の両側端1a、1bに、所定間隔で複数の線状の超音波融着部10を形成することによって接合部を設ける。
図10は、超音波溶着法に用いる溶着装置300の構成を模式的に示す図面である。図10に示されているように、溶着装置300は、50Hzまたは60Hzの商用電気を15〜70KHz程度の高周波信号に変換する超音波発振機302と、この信号を機械的振動に変換するコンバータ304と、この機械的振動を増幅するブースター306と、増幅された振動を溶着対象(フィルム1)に伝えるホーン308と、ホーン308との間で対象を挟持する受け座310と、を備えている。受け座310は温度を制御できるものであることが好ましい。
ホーン308は、通常、アルミニウム、チタン、鉄等の金属で形成される。また、ホーン308の先端の形状は、袋体100に形成する線状の超音波融着部10の形状により決まる。
図11は、ホーン308の底面(受け座310側の面)の平面図であり、図12はホーン308の底部の側面図である。図11及び図12に示されているように、ホーン308の底面には、袋体100の接合領域6に形成される矩形の枠状に配置された線状の超音波融着部10に対応する枠状の先端形状を有する突出部312が2つ形成されている。
溶着作業は、図10に示されているように、重ね合わされた状態のフィルム1の端部1a、1bを、ホーン308の先端の突出部312と受け座310との間に挟持した状態で行なわれる。溶着作業では、ホーン308から超音波が、フィルムの端部1a、1bには、突出部312の形状に対応した部分のみに伝搬され、フィルム1の端部1a、1bを矩形状に部分的に溶着し、線状の超音波融着部10が形成される。
溶着時間すなわち超音波を作用させる時間は、通常0.05秒以上1秒以下に設定される。この時間が0.05秒未満の場合、袋体の強度が不充分になる場合があり、1秒を超えると生産効率が低下する場合がある。
使用する超音波の振幅は、1.5μm以上100μm以下に設定される。2μm以上15μm以下がより好ましく、2.5μm以上10μm以下がさらに好ましい。
本実施態様では、1回の溶着作業で、2つの突出部312により2カ所の線状の超音波融着部10を同時に形成できる。したがって、1回の溶着作業が終了すると、ホーン308とフィルム1の端部1a、1bとを相対移動させながら、溶着作業を繰り返し、フィルム1の端部1a、1bの全長にわたって、所定間隔で線状の超音波融着部10を形成する(図13)。
さらに、袋体にボトムシール314とトップシール316とを形成する(図14)。トップシール314は、袋体への製品収容後に形成されるのが一般的である。
本発明の前記実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範囲内で種々の変更、変形が可能である。
上記実施態様の製造方法では、底面に2カ所の突起部312を有するホーン308が取付けられた溶着装置300によって、線状の超音波融着部10を2つずつ、順次に形成したが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、図15に示されているようなロータリ式の溶着装置400を用いて、長尺状のフィルム401に、複数の線状の超音波融着部10を連続的に形成するものでもよい。図15に示されているように、ロータリ式の溶着装置400は、複数のホーン402が外周に所定間隔で配置された円板404を備えている。
このロータリ式の溶着装置400を使用した溶着作業では、長尺状のフィルム401を長手方向中心軸に沿って二つ折りにし、フィルムの端部401a、401bに、連続的に線状の超音波融着部10が形成される。具体的には、ホーン402と受け座(図示せず)の間に、重ね合わされたフィルムの端部401a、401bを挟持した状態で、円板404を回転させ、長尺状のフィルムの端部に、図16に示されているように、複数の線状超音波融着部10を連続的に形成していく。
次に、本発明の実施例を説明する。
(実施例1)
フィルムとして、縦40cm、横40cm、厚さ20μmのスチレンアクリロニトリル共重合体を用いた。
まず、フィルムを2つ折りにして、角部分を部分接合して、仮留めした。次いで、フィルムをホットプレート((株)池田理化製、ホットプレートATF−650)を用いて表面温度65℃まで加熱した。
その後、このフィルムの両面を春日電機(株)製、ファンタイプ静電気除去装置KD−410を用いて除電した。除電後のフィルムの表面電位は−1〜+1kVになるようにした。
次いで、直後に図10の溶着装置を用いてストライプ状に接合して通気路を形成した。この式の発振振動数は20KHz、振動振幅は15μm、接合時間は0.2秒であった。
ストライプ状接合部の非接合部の幅(通気路の幅)Wは0.8mm、通気路の幅Lは24mm、L/Wの値は30である。
また、通気路形成直後のフィルムの表面温度は60℃であった。
その後、ヒートシールによりボトムシール部を形成した。
この鮮度保持用包装材の通気路を目視観察したところ、通気路部分には異物等はなく、通気路の幅も一定であった。また、ストライプ状の接合部にフィルムのズレもなく、外見も良好であった。
この鮮度保持用包装材に市販のニラ150gを入れて、ヒートシールによりトップシール部を形成して、図14のような袋体とした。
この袋体を15℃で14日間保存したところ、内容物のニラには外見上の変化は無く、可食状態であった。
(実施例2)
フィルムとして延伸ポリプロピレン/未延伸ポリプロピレン(20μm/30μm)積層フィルムを用いること以外は実施例1と同様にして実施例2を実施した。
ただし、未延伸ポリプロピレンどうしが接するようにして超音波接合を行った。
(実施例3)
フィルムとしてアルミ蒸着ポリエチレンテレフタレート/未延伸ポリプロピレン(16μm/30μm、アルミ蒸着面と未延伸ポリプロピレンが接するように積層) 積層フィルムを用いること以外は実施例1と同様にして実施例3を実施した。
ただし、未延伸ポリプロピレンどうしが接するようにして超音波接合を行った。
100:袋体
1:フィルム
1a、1b:側端部
2:ボトムシール
4:トップシール
6:接合領域
8:接合部
10:超音波融着部
12:通気路
300:溶着装置
302:超音波発振機
304:コンバータ
306:ブースター
308:ホーン
310:受け座

Claims (15)

  1. フィルムによって形成された袋状の鮮度保持用包装材であって、
    前記フィルムの2つの端部が重ね合わされて接合されている帯状の接合領域を有し、
    前記接合領域が、前記フィルムの2つの端部同士が線状溶着部によって接合されている複数の接合部を含み、該複数の接合部が前記端部に沿って間隔をおいて配列され、隣接する前記接合部の間に前記包装材の内部空間と外部とを連通する通気路が設けられている、
    ことを特徴とする鮮度保持用包装材。
  2. 前記線状溶着部が、超音波融着部である、
    請求項1に記載の鮮度保持用包装材。
  3. 前記接合部が、前記線状溶着部によって囲まれた領域として構成されている、
    請求項1または2に記載の鮮度保持用包装材。
  4. 前記通気路の寸法が、以下の式、
    0.2mm≦W≦3mm・・・式(1)
    10≦L/W≦200・・・・式(2)
    (Wは通気路の幅、Lは通気路の長さ)
    を充足している、
    請求項1ないし3のいずれか1項に記載の鮮度保持用包装材。
  5. フィルムから袋状の鮮度保持用包装材を製造する鮮度保持用包装材の製造方法であって、
    前記フィルムの2つの端部を重ね合わせるステップと、
    前記重ね合わされたフィルムの2つの端部同士を超音波によって線状に溶着して接合し、前記フィルムの2つの端部同士が線状溶着部によって接合されている接合部を、複数、前記フィルムの端に沿って間隔をおいて形成するステップと、を備え、
    前記隣接する前記接合部の間に前記包装材の内部空間と外部とを連通する通気路が設けられている、
    ことを特徴とする鮮度保持用包装材の製造方法。
  6. 前記隣接する接合部の間に設けられた通気路の寸法が、以下の式、
    0.2mm≦W≦3mm・・・式(1)
    10≦L/W≦200・・・・式(2)
    (Wは通気路の幅、Lは通気路の長さ)
    を充足している、
    請求項5に記載の方法。
  7. 前記溶着ステップに先立って、前記重ね合わされたフィルムの少なくとも2つの端部を摂氏30度ないし75度まで加熱するステップを、備えている、
    請求項5または6に記載の方法。
  8. 前記溶着ステップに先立って、前記フィルムの2つの端を部分的に接合し、前記フィルムの2つの端同士を仮留めする仮留めステップを備えている、
    請求項5ないし7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記溶着ステップに先立って、前記フィルムの少なくとも前記2つの端近傍に除電処理を行なう除電ステップを、さらに備え、
    前記除電ステップの終了後、600秒以内に、前記溶着ステップが実行される、
    請求項5ないし8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記溶着ステップにおける、前記フィルムの表面電位の絶対値が1kV以下である、
    請求項5ないし9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記溶着ステップで使用される超音波の振幅が2μm以上10μm以下である、
    請求項5ないし10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記溶着ステップでの超音波溶着が、複数の超音波ホーンが外周に所定間隔で配置された円板状の超音波融着部材を、前記重ね合わされたフィルムの2つの端部に沿って相対回転させながら行なわれる、
    請求項5ないし11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記フィルムの少なくとも1が、酸素バリアフィルムである、
    請求項5ないし12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記フィルムの2つの端が、1枚のフィルムの両側端である、
    請求項5ないし13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記フィルムが、貫通孔を有する内側フィルム層と外側フィルム層の2枚のフィルム層を有するフィルムである、
    請求項5ないし14のいずれか1項に記載の方法。
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