JP2020172256A5 - - Google Patents

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本発明の要旨は、次の通りである。
(1)
評価対象となる船体の外板または内板に相当する試験鋼板と、前記試験鋼板の一方の表面に溶接された拘束板の枠と、前記拘束板の枠の内部で前記試験鋼板及び前記拘束板の枠に溶接された1枚ないし複数枚の防撓部材とを備える、ことを特徴とする、衝突評価試験体。
(2)
前記衝突評価試験体において、
試験鋼板の板厚: 3.2~40mm
試験鋼板の長さ: 1500~2500mm
試験鋼板の幅: 1000~2000mm
防撓部材の板厚: 10~30mm
防撓部材の高さ: 50~150mm

拘束板の板厚: 30~70mm
拘束板の枠の外長: 1000~2000mm
(ただし、試験鋼板の長さ未満)
拘束板の枠の外幅: 500~1500mm
(ただし、試験鋼板の幅未満)
拘束板の枠の高さ: 300~700mm
であることを特徴とする、(1)に記載の衝突評価試験体。
(3)
前記防撓部材の形状が、板形状(フラットバー形状)又はフランジ部を有する形状であることを特徴とする、(1)または(2)に記載の衝突評価試験体。
(4)
前記フランジ部を有する形状が、T字型、L字型、バルブプレート形状の少なくとも一つを含み、該フランジ部の幅が30~80mm(ただし、防撓部材の板厚を超える)であることを特徴とする、(3)に記載の衝突評価試験体。
(5)
前記防撓部材と前記拘束板の枠との溶接部に、補強板が配置されていることを特徴とする、(1)~(4)のいずれか1つに記載の衝突評価試験体。
(6)
前記試験鋼板は、板継ぎのための溶接部を有する鋼板であることを特徴とする、(1)~(5)のいずれか1つに記載の衝突評価試験体。
(7)
(1)~(6)のいずれか1つに記載の衝突評価試験体の前記試験鋼板に圧子を衝突させて、前記試験鋼板を変形または破口させることを特徴とする、衝突試験方法。
(8)
前記圧子の先端部が、球体の一部、曲面、突起形状の少なくとも一つを有することを特徴とする、(7)に記載の衝突試験方法。
(9)
前記球体の外半径を200~400mmとすることを特徴とする、(8)に記載の衝突試験方法。
(10)
前記圧子の衝突速度が0.1~10000mm/秒であることを特徴とする、(7)~(9)のいずれか1つに記載の衝突試験方法。
(11)
(1)~(6)のいずれか1つに記載の衝突評価試験体、前記衝突評価試験体を固定する固定手段、前記衝突評価試験体に衝突させる圧子、および前記圧子を駆動する機構、を備える、ことを特徴とする衝突試験装置。

(12)
(7)~(10)のいずれか1つに記載の衝突試験方法において、前記圧子の最大押込量と前記拘束板の枠の外幅との比を0.20とした試験中の荷重低下が160kN以下である鋼板を、船側部の外板の一部の部位若しくは前記外板の全ての部位、又は、船側部の内板の一部の部位若しくは前記内板の全ての部位に使用することを特徴とする船体構造の製造方法。
(13)
(7)~(10)のいずれか1つに記載の衝突試験方法において、前記圧子の最大押込量と前記拘束板の枠の外幅との比を0.20~0.28のいずれかとした試験中の荷重低下が160kN以下であることを仕様として課せられ且つ前記仕様を満たすことが確認された鋼板を、船側部の外板の一部の部位若しくは前記外板の全ての部位、又は、船側部の内板の一部の部位若しくは前記内板の全ての部位、に使用することを特徴とする船体構造の製造方法。
(14)
(7)~(10)のいずれか1つに記載の衝突試験方法において、前記圧子の最大押込量と前記拘束板の枠の外幅との比を0.20とした試験中の荷重低下が最高荷重の5%以下である鋼板を、船側部の外板の一部の部位若しくは前記外板の全ての部位、又は、船側部の内板の一部の部位若しくは前記内板の全ての部位に使用することを特徴とする船体構造の製造方法。
(15)
(7)~(10)のいずれか1つに記載の衝突試験方法において、前記圧子の最大押込量と前記拘束板の枠の外幅との比を0.20~0.28のいずれかとした試験中の荷重低下が最高荷重の5%以下であることを仕様として課せられ且つ前記仕様を満たすことが確認された鋼板を、船側部の外板の一部の部位若しくは前記外板の全ての部位、又は、内板の一部の部位若しくは前記内板の全ての部位、に使用することを特徴とする船体構造の製造方法。
(16)
(7)~(10)のいずれか1つに記載の衝突試験方法において、前記圧子の最大押込量と、前記拘束板の枠の外幅との比が0.20であるときに破口が生じない鋼板を、船側部の外板の一部の部位若しくは前記外板の全ての部位、又は、船側部の内板の一部の部位若しくは前記内板の全ての部位、に使用することを特徴とする船体構造の製造方法。
(17)
(7)~(10)のいずれか1つに記載の衝突試験方法において、前記圧子の最大押込量と前記拘束板の枠の外幅との比を0.20~0.28のいずれかとした試験中において破口が生じないことを仕様として課せられ且つ前記仕様を満たすことが確認された鋼板を、船側部の外板の一部の部位若しくは前記外板の全ての部位、又は、船側部の内板の一部の部位若しくは前記内板の全ての部位、に使用することを特徴とする船体構造の製造方法。
(18)
船側部の外板又は内板の中で、破口を抑制する必要がある部位を特定し、当該部位に使用する鋼板に、(7)~(10)のいずれか1つに記載の衝突試験方法において、前記圧子の最大押込量と前記拘束板の枠の外幅との比を0.20~0.28のいずれかとした試験中の荷重低下が160kN以下であることが確認された鋼板を使用することを特徴とする船体構造の設計方法。
(19)
船側部の外板又は内板の中で、破口を抑制する必要がある部位を特定し、当該部位に使用する鋼板に、(7)~(10)のいずれか1つに記載の衝突試験方法において、前記圧子の最大押込量と前記拘束板の枠の外幅との比を0.20~0.28のいずれかとした試験中の荷重低下が最高荷重の5%以下であることが確認された鋼板を使用することを特徴とする船体構造の設計方法。
(20)
船側部の外板又は内板の中で、破口を抑制する必要がある部位を特定し、当該部位に使用する鋼板に、(7)~(10)のいずれか1つに記載の衝突試験方法において、前記圧子の最大押込量と前記拘束板の枠の外幅との比を0.20~0.28のいずれかとした試験中において破口が生じないことが確認された鋼板を使用することを特徴とする船体構造の設計方法。
(21)
船側部の外板若しくは内板の一部の部位、又は、前記外板若しくは前記内板の全ての部位の鋼板が、(7)~(10)のいずれか1つに記載の衝突試験方法において、前記圧子の最大押込量と前記拘束板の枠の外幅との比を0.20とした試験中の荷重低下が160kN以下である鋼板であることを特徴とする船体構造。
(22)
船側部の外板若しくは内板の一部の部位、又は、前記外板若しくは前記内板の全ての部位の鋼板が、(7)~(10)のいずれか1つに記載の衝突試験方法において、前記圧子の最大押込量と前記拘束板の枠の外幅との比を0.20~0.28のいずれかとした試験中の荷重低下が160kN以下であることを仕様として課せられ且つ前記仕様を満たすことが確認された鋼板であることを特徴とする船体構造。
(23)
船側部の外板若しくは内板の一部の部位、又は、前記外板若しくは前記内板の全ての部位の鋼板が、(7)~(10)のいずれか1つに記載の衝突試験方法において、前記圧子の最大押込量と前記拘束板の枠の外幅との比を0.20とした試験中の荷重低下が最高荷重の5%以下である鋼板であることを特徴とする船体構造。
(24)
船側部の外板若しくは内板の一部の部位、又は、前記外板若しくは前記内板の全ての部位の鋼板が、(7)~(10)のいずれか1つに記載の衝突試験方法において、前記圧子の最大押込量と前記拘束板の枠の外幅との比を0.20~0.28のいずれかとした試験中の荷重低下が最高荷重の5%以下であることを仕様として課せられ且つ前記仕様を満たすことが確認された鋼板であることを特徴とする船体構造。
(25)
船側部の外板若しくは内板の一部の部位、又は、前記外板若しくは前記内板の全ての部位の鋼板が、(7)~(10)のいずれか1つに記載の衝突試験方法において、前記圧子の最大押込量と、前記拘束板の枠の外幅との比が0.20であるときに破口が生じない鋼板であることを特徴とする船体構造。
(26)
船側部の外板若しくは内板の一部の部位、又は、前記外板若しくは前記内板の全ての部位の鋼板が、(7)~(10)のいずれか1つに記載の衝突試験方法において、前記圧子の最大押込量と前記拘束板の枠の外幅との比を0.20~0.28のいずれかとした試験中において破口が生じないことを仕様として課せられ且つ前記仕様を満たすことが確認された鋼板であることを特徴とする船体構造。

Claims (26)

  1. 評価対象となる船体の外板または内板に相当する試験鋼板と、前記試験鋼板の一方の表面に溶接された拘束板の枠と、前記拘束板の枠の内部で前記試験鋼板及び前記拘束板の枠に溶接された1枚ないし複数枚の防撓部材とを備える、ことを特徴とする、衝突評価試験体。
  2. 前記衝突評価試験体において、
    試験鋼板の板厚: 3.2~40mm
    試験鋼板の長さ: 1500~2500mm
    試験鋼板の幅: 1000~2000mm
    防撓部材の板厚: 10~30mm
    防撓部材の高さ: 50~150mm

    拘束板の板厚: 30~70mm
    拘束板の枠の外長: 1000~2000mm
    (ただし、試験鋼板の長さ未満)
    拘束板の枠の外幅: 500~1500mm
    (ただし、試験鋼板の幅未満)
    拘束板の枠の高さ: 300~700mm
    であることを特徴とする、請求項1に記載の衝突評価試験体。
  3. 前記防撓部材の形状が、板形状(フラットバー形状)又はフランジ部を有する形状であることを特徴とする、請求項1または2に記載の衝突評価試験体。
  4. 前記フランジ部を有する形状が、T字型、L字型、バルブプレート形状の少なくとも一つを含み、該フランジ部の幅が30~80mm(ただし、防撓部材の板厚を超える)であることを特徴とする、請求項3に記載の衝突評価試験体。
  5. 前記防撓部材と前記拘束板の枠との溶接部に、補強板が配置されていることを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載の衝突評価試験体。
  6. 前記試験鋼板は、板継ぎのための溶接部を有する鋼板であることを特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載の衝突評価試験体。
  7. 請求項1~6のいずれか1項に記載の衝突評価試験体の前記試験鋼板に圧子を衝突させて、前記試験鋼板を変形または破口させることを特徴とする、衝突試験方法。
  8. 前記圧子の先端部が、球体の一部、曲面、突起形状の少なくとも一つを有することを特徴とする、請求項7に記載の衝突試験方法。
  9. 前記球体の外半径を200~400mmとすることを特徴とする、請求項8に記載の衝突試験方法。
  10. 前記圧子の衝突速度が0.1~10000mm/秒であることを特徴とする、請求項7~9のいずれか1項に記載の衝突試験方法。
  11. 請求項1~6のいずれか1項に記載の衝突評価試験体、前記衝突評価試験体を固定する固定手段、前記衝突評価試験体に衝突させる圧子、および前記圧子を駆動する機構、を備える、ことを特徴とする衝突試験装置。
  12. 請求項7~10のいずれか1項に記載の衝突試験方法において、前記圧子の最大押込量と前記拘束板の枠の外幅との比を0.20とした試験中の荷重低下が160kN以下である鋼板を、船側部の外板の一部の部位若しくは前記外板の全ての部位、又は、船側部の内板の一部の部位若しくは前記内板の全ての部位に使用することを特徴とする船体構造の製造方法。
  13. 請求項7~10のいずれか1項に記載の衝突試験方法において、前記圧子の最大押込量と前記拘束板の枠の外幅との比を0.20~0.28のいずれかとした試験中の荷重低下が160kN以下であることを仕様として課せられ且つ前記仕様を満たすことが確認された鋼板を、船側部の外板の一部の部位若しくは前記外板の全ての部位、又は、船側部の内板の一部の部位若しくは前記内板の全ての部位、に使用することを特徴とする船体構造の製造方法。
  14. 請求項7~10のいずれか1項に記載の衝突試験方法において、前記圧子の最大押込量と前記拘束板の枠の外幅との比を0.20とした試験中の荷重低下が最高荷重の5%以下である鋼板を、船側部の外板の一部の部位若しくは前記外板の全ての部位、又は、船側部の内板の一部の部位若しくは前記内板の全ての部位に使用することを特徴とする船体構造の製造方法。
  15. 請求項7~10のいずれか1項に記載の衝突試験方法において、前記圧子の最大押込量と前記拘束板の枠の外幅との比を0.20~0.28のいずれかとした試験中の荷重低下が最高荷重の5%以下であることを仕様として課せられ且つ前記仕様を満たすことが確認された鋼板を、船側部の外板の一部の部位若しくは前記外板の全ての部位、又は、内板の一部の部位若しくは前記内板の全ての部位、に使用することを特徴とする船体構造の製造方法。
  16. 請求項7~10のいずれか1項に記載の衝突試験方法において、前記圧子の最大押込量と、前記拘束板の枠の外幅との比が0.20であるときに破口が生じない鋼板を、船側部の外板の一部の部位若しくは前記外板の全ての部位、又は、船側部の内板の一部の部位若しくは前記内板の全ての部位、に使用することを特徴とする船体構造の製造方法。
  17. 請求項7~10のいずれか1項に記載の衝突試験方法において、前記圧子の最大押込量と前記拘束板の枠の外幅との比を0.20~0.28のいずれかとした試験中において破口が生じないことを仕様として課せられ且つ前記仕様を満たすことが確認された鋼板を、船側部の外板の一部の部位若しくは前記外板の全ての部位、又は、船側部の内板の一部の部位若しくは前記内板の全ての部位、に使用することを特徴とする船体構造の製造方法。
  18. 船側部の外板又は内板の中で、破口を抑制する必要がある部位を特定し、当該部位に使用する鋼板に、請求項7~10のいずれか1項に記載の衝突試験方法において、前記圧子の最大押込量と前記拘束板の枠の外幅との比を0.20~0.28のいずれかとした試験中の荷重低下が160kN以下であることが確認された鋼板を使用することを特徴とする船体構造の設計方法。
  19. 船側部の外板又は内板の中で、破口を抑制する必要がある部位を特定し、当該部位に使用する鋼板に、請求項7~10のいずれか1項に記載の衝突試験方法において、前記圧子の最大押込量と前記拘束板の枠の外幅との比を0.20~0.28のいずれかとした試験中の荷重低下が最高荷重の5%以下であることが確認された鋼板を使用することを特徴とする船体構造の設計方法。
  20. 船側部の外板又は内板の中で、破口を抑制する必要がある部位を特定し、当該部位に使用する鋼板に、請求項7~10のいずれか1項に記載の衝突試験方法において、前記圧子の最大押込量と前記拘束板の枠の外幅との比を0.20~0.28のいずれかとした試験中において破口が生じないことが確認された鋼板を使用することを特徴とする船体構造の設計方法。
  21. 船側部の外板若しくは内板の一部の部位、又は、前記外板若しくは前記内板の全ての部位の鋼板が、請求項7~10のいずれか1項に記載の衝突試験方法において、前記圧子の最大押込量と前記拘束板の枠の外幅との比を0.20とした試験中の荷重低下が160kN以下である鋼板であることを特徴とする船体構造。
  22. 船側部の外板若しくは内板の一部の部位、又は、前記外板若しくは前記内板の全ての部位の鋼板が、請求項7~10のいずれか1項に記載の衝突試験方法において、前記圧子の最大押込量と前記拘束板の枠の外幅との比を0.20~0.28のいずれかとした試験中の荷重低下が160kN以下であることを仕様として課せられ且つ前記仕様を満たすことが確認された鋼板であることを特徴とする船体構造。
  23. 船側部の外板若しくは内板の一部の部位、又は、前記外板若しくは前記内板の全ての部位の鋼板が、請求項7~10のいずれか1項に記載の衝突試験方法において、前記圧子の最大押込量と前記拘束板の枠の外幅との比を0.20とした試験中の荷重低下が最高荷重の5%以下である鋼板であることを特徴とする船体構造。
  24. 船側部の外板若しくは内板の一部の部位、又は、前記外板若しくは前記内板の全ての部位の鋼板が、請求項7~10のいずれか1項に記載の衝突試験方法において、前記圧子の最大押込量と前記拘束板の枠の外幅との比を0.20~0.28のいずれかとした試験中の荷重低下が最高荷重の5%以下であることを仕様として課せられ且つ前記仕様を満たすことが確認された鋼板であることを特徴とする船体構造。
  25. 船側部の外板若しくは内板の一部の部位、又は、前記外板若しくは前記内板の全ての部位の鋼板が、請求項7~10のいずれか1項に記載の衝突試験方法において、前記圧子の最大押込量と、前記拘束板の枠の外幅との比が0.20であるときに破口が生じない鋼板であることを特徴とする船体構造。
  26. 船側部の外板若しくは内板の一部の部位、又は、前記外板若しくは前記内板の全ての部位の鋼板が、請求項7~10のいずれか1項に記載の衝突試験方法において、前記圧子の最大押込量と前記拘束板の枠の外幅との比を0.20~0.28のいずれかとした試験中において破口が生じないことを仕様として課せられ且つ前記仕様を満たすことが確認された鋼板であることを特徴とする船体構造。
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