JP2020171214A - 柿果実処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】渋戻りを生じさせることのない脱渋処理を行なえて、美味しい柿果実を得ることのできる柿果実処理方法を提供する。【解決手段】この柿果実処理方法は、角皮付きの渋柿のヘタに少なくとも麹を載置させる麹載置工程S2と、麹を載置された渋柿全体を不通気性シート材で被って密封する密封工程S3と、不通気性シート材で密封された渋柿を麹による醗酵条件下で所定期間保存して脱渋醗酵を行なう脱渋醗酵工程S4とを備えて成るものである。麹載置工程S2においては、渋柿に麹とともに醤油を載置させると更によい。また、脱渋醗酵工程S4で脱渋および醗酵が行なわれた脱渋柿を不通気性シート材で密封したまま冷凍する冷凍工程S5を行なってもよい。【選択図】図1

Description

本発明は、渋柿を美味しく食するための柿果実処理方法に関するものである。
本発明者は、本願の出願に先立って柿および脱渋のキーワードを有する公開公報を検索し、百数十件の公開公報を見出した。それらは、脱渋の手段として、炭酸ガス、アルコール、加熱、乾燥干し等を利用した技術がほとんどであり、そのうち炭酸ガスとアルコール、またはこれらの両者を同時に用いるものが多くを占めていた。アルコールを用いる脱渋は、渋柿に高濃度アルコール(焼酎など)を降りかけ、その渋柿を密閉袋内に保存し果実内に浸入したアルコールでタンニンを水不溶性に変えるようにしている。また、炭酸ガスを用いる脱渋は、炭酸ガスが充満した密閉袋内に渋柿を保存し、呼吸しにくくさせてタンニンを水不溶性に変えるようにしている。
他方で、前記の検索結果から下記のような特許文献1と非特許文献1を見出した。その特許文献1には、脱渋柿を冷凍後に解凍した解凍柿を含む原料に、乳酸菌を加えて醗酵させることにより、乳酸菌を高密度に含む食品や飼料を得るようにした乳酸醗酵方法が記載されている。また、下記の非特許文献1には、食用の甘い柿果実のスライス、カブのスライス、塩麹、および酢を、ポリ袋に入れて1時間程度放置することにより得られる、浅漬けのレシピが記載されている。
特開2013−202025号公報
クックパッド「柿と塩麹で浅漬け:簡単おいしいみんなのレシピ」(http://cookpad.com/recipe/2350969)
上記したように、渋柿は、炭酸ガスやアルコールを用いた脱渋処理により渋味の原因である水溶性タンニンが渋味のない水不溶性タンニンに変わって、食用可能な甘い柿にされる。しかしながら、タンニン成分そのものがなくなった訳ではない。そのために、脱渋により甘くされた柿果実が調理などの際に加熱されたり、柿ピューレなどとして長期間保存されたりすると、タンニン成分が水溶性に戻る、いわゆる渋戻り現象を引き起こすことが知られている。すなわち、多くの場合に加熱を伴う調理には、渋戻りのない元来の甘柿が基本的に使用されていて脱渋柿は不向きとされていた。他方で、ミカン、ぶどう、リンゴ、梨、パイナップルなどは、ゼリーやジュースあるいはピューレなどの2次加工食品にされて市場に広く出回っている。しかしながら、炭酸ガスやアルコールで渋柿から脱渋された柿、元来の甘柿を問わず、生柿、皮剥き柿、あるいはこれらの冷凍品しか店頭に出されていず、国内有数の柿産地である和歌山県内の農家は、これまで2次加工食品への柿利用展開を嘱望していた。
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたものであって、渋戻りさせない脱渋処理を行なえて、美味しい柿果実が得られる柿果実処理方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る柿果実処理方法は、角皮およびヘタを有する渋柿のヘタに少なくとも麹を載せる麹載置工程と、麹を載せられた渋柿全体を不通気性シート材で被って密封する密封工程と、不通気性シート材で密封された渋柿を麹による醗酵条件下で所定期間保存して当該渋柿に脱渋および醗酵を行なう脱渋醗酵工程と、を備えて成ることを特徴とするものである。
また、前記構成における麹載置工程において、渋柿のヘタに麹とともに醤油を載せることを特徴とするものである。
そして、前記した各構成において、脱渋醗酵工程で脱渋および醗酵により得られた脱渋柿を不通気性シート材で密封したまま冷凍する冷凍工程を備えていることを特徴とするものである。
更に、前記構成において、冷凍工程で凍結した脱渋柿を解凍した後に破砕してピューレを得る破砕工程を備えていることを特徴とするものである。
本発明に係る柿果実処理方法によれば、麹が渋柿のヘタに載せられ、麹を載せられた渋柿が不通気性シート材で被われて密封され、不通気性シート材で密封された渋柿が麹による醗酵条件下で所定期間保存されて脱渋および醗酵が行なわれる。従って、渋柿は、自身に含まれているタンニン成分が麹菌のタンナーゼにより分解されて脱渋柿に変わる。このようにタンニン成分が分解されるので、この脱渋柿は加熱したり長期保存したりしても渋戻り現象を引き起こすことがない。一方、所定期間保存された角皮は、麹菌に含まれているセルラーゼの作用により軟化していき、切断や破砕がされやすくなるから、ポリフェノールやクリプトキサンチンなどを多く含んで抗酸化性に富む角皮を有する柿利用食品を提供することができる。また、麹に含まれている酵母菌により渋柿の糖質がアルコール醗酵するので、柿の甘さが際立つとともにアルコールに起因する旨味も生じてくる。
また、麹載置工程において麹とともに醤油を渋柿のヘタに載せるものでは、脱渋柿そのもののシンプルな甘さや風味だけでなく、醤油の持つ塩味、原料大豆由来のグルタミン酸による旨味、および柔らかで嫌みのない香りも併せ持つから、柿の甘さをいっそう引き立てながら醤油の持つ塩味、旨味および香りを加味することができ、いっそう美味しい柿利用食品を実現できるのである。また、醤油には乳酸菌も含まれているので、保存中に増殖した乳酸菌によって程よい酸味も脱渋柿に加わり、更に美味しく健康にも良い柿利用食品を得ることができる。
そして、脱渋柿を不通気性シート材で密封したまま冷凍するものでは、不通気性シート材の存在により、柿果実が凍結時はもとより解凍時も型崩れのない良型の柿果実を得ることができる。
更に、凍結させた柿果実を解凍した後に破砕するようにしたものでは、渋戻りのない美味しいピューレを得ることができる。
本発明の一実施形態に係る柿果実処理方法により渋柿を処理して各種柿製品を得る手順を示す概略工程図である。 前記柿果実処理方法により処理される柿の逐次態様を写真で示した図であって、(a)は原料である渋柿の外観図、(b)は麹と醤油の混合物をヘタに載せられた渋柿の外観図、(c)は不通気性シート材で被われて密封された渋柿の外観図、(d)は脱渋醗酵後冷凍前に観察のために不通気性シート材を外された状態の熟成柿の外観図である。 前記柿果実処理方法により処理される柿の逐次態様を写真で示した図であって、(a)は図2(d)から続く工程の図であって冷凍後に不通気性シート材を外された状態の冷凍果実の外観図、(b)は皮剥きされた冷凍果実の外観図、(c)は角皮付きのまま四つ切りにされた解凍果実の外観図、(d)は(b)の冷凍果実を砕き容器内に放置して得られた果肉含有ジュースの外観図である。
引き続き、本発明に係る実施形態を説明する。尚、以下に述べる実施形態は本発明を具体化した一例に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものでない。
この実施形態に係る柿果実処理方法は、渋柿に脱渋および醗酵を施して種々の柿製品を得る技術であって、少なくとも麹を渋柿のヘタに載置し、麹を載置された渋柿を不通気性シート材で被って密封し、不通気性シート材で密封された渋柿を麹による醗酵条件下で所定期間保存して渋柿に脱渋および醗酵を行なわせるものである。以下、本実施形態に登場する構成要素につき個々に詳述する。
一般的な柿において、角皮は堅牢で空気や液体を通さず果肉を密封しているが、角皮とヘタの境目、ヘタの重なり部分、あるいは茎軸の切断端面は、呼吸のための酸素や養分などの液体を果実内へ取り入れできるようになっている。そして、本実施形態で用いる渋柿としては、水溶性のタンニン成分を含んでいて渋味を覚えさせる品種であれば特に限定されないが、例えば刀根早生、平核無、甲州百目、西条、市田柿などが挙げられる。但し、角皮に傷が付いて果肉が露出したりヘタが取れたりしたものは、傷付き部位やヘタ脱落部位から果肉の内部に向かって腐敗が進行していくので望ましくない。また、いったん凍結させた冷凍渋柿は、果肉内に麹の脱渋機能成分を吸収させにくく脱渋率が低いことから、本実施形態で用いる原料渋柿としては好ましくない。
一般に、麹は穀物などのデンプン質に麹菌を繁殖させて得られる。また、麹には糖質に作用してアルコール醗酵を生じさせる酵母菌(子嚢菌類)、タンニン分解酵素であるタンナーゼ、およびセルロース軟化酵素であるセルラーゼを有する麹菌が含まれていることが知られている。そして、本実施形態で用いる麹は、渋柿の柿果実および角皮を脱渋および醗酵させ得るものであれば特に限定されないが、例えば米麹、麦麹、豆麹などが挙げられる。なかでも米麹を用いることが、まろやかでクセのない味の柿果実が得られるとともに安価で入手し易い点で好ましい。斯かる米麹は白米麹でも玄米麹でも構わない。尚、麹の製造に用いられる麹菌は、子嚢菌類に属するもの例えばアスペルギルス・オリゼーなどが使用される。かかる麹菌は日本国内の多くの地方から容易かつ安価に入手できる。
本実施形態で用いる醤油としては、大豆、小麦、塩、麹菌を材料として製造される汎用品であれば特に限定されない。特に、脱渋された柿果実を食した人に不快感をもたらさないものが好ましく、更には食塩含有量の低いものがより望ましい。このようなものとしては、例えば濃口醤油が挙げられる。また、一般的に醤油には乳酸菌が含まれており、その乳酸菌は醤油中で一定条件下で繁殖する。斯かる醤油は、ヘタ上に載せられる際に、麹とは別個に載せても良いし、予め麹と混ぜ合わせた混合物を載せても構わない。
前記のように混合物を構成する醤油は、混合物全体量に対し35重量%〜55重量%の含有率とすることが好ましい。醤油の含有率が55重量%を超えると、でき上がった脱渋柿において醤油特有の香りが強くなりすぎたり塩味がきつくなりすぎたりするという不具合があり、35重量%を下回ると醤油の旨味を感じにくくなってしまう。麹は混合物全体量に対し35重量%〜40重量%の含有率とすることが好ましい。麹の含有率が40重量%を超えると麹特有の風味が強くなりすぎるという不具合があり、35重量%を下回ると、他の構成成分に対する醗酵が行き渡らない。因みに、醤油と麹の混合物は大豆成分の旨味が強くなり、旨味成分であるグルタミン酸を多く含んでいる。この混合物は、塩麹と比べるとグルタミン酸の含有量が10倍以上になることが知られている。この混合物は10日間程度かけて空気を混入しながら醗酵させて醗酵物にされる。斯かる混合物には、醤油の混合時に同時に、大根、キュウリ、ナスビなど漬物に適した野菜を適当量、唐辛子や山椒などの香辛料を少量加えても構わない。このような野菜類や香辛料を加えた混合物は、麹菌による醗酵を促進して旨味と香りを更に向上化させる。
本実施形態で用いる不通気性シート材としては、外部からの酸素を遮断する、例えばポリ塩化ビニル製、ポリ塩化ビニリデン製、ポリエチレン製、ポリプロピレン製などの平フィルム、ジッパー付き合成樹脂袋、蓋付き密閉容器などを用いることができる。斯かる不通気性シート材は、渋柿を密封して外部からの空気を遮断することにより、果実の呼吸を停止させて脱渋を促進したりアルコール醗酵を促進したりするとともに、渋柿に密着させて密封することにより、柿果実の形を良型に保持する機能を有している。
上記した各種材料を用いて渋柿を脱渋する柿果実処理方法について、図1の工程図に沿って逐次に説明する。この柿果実処理方法は、前処理工程S1。麹載置工程S2、密封工程S3および脱渋醗酵工程S4を備えている。このような工程S1〜S4の内容実行により、角皮付きの渋柿において、柿果実中の水溶性タンニン成分が分解されて脱渋化されるとともに、醗酵によりアルコールを生成する。
まず、上記した前処理工程S1では、図2(a)の写真に示すような角皮W付きの生の渋柿Kが用いられ、この渋柿Kに対して、土などの汚れ除去と充分な水洗の処理が施される。そして、麹載置工程S2の実施に先立って、醤油、麹および野菜などが小型攪拌機などで混ぜ合わされて混合物Mが調製される。麹載置工程S2では、図2(b)に示すように、前処理後の渋柿KのヘタHの部分に、混合物M(例えば5ml程度)が滴下されて載せられる。これにより、混合物MはヘタHや茎軸Cの組織内を透過して果肉(柿果実)内に浸入する。
次に、密封工程S3では、図2(c)に示すように、混合物Mを載せられた渋柿Kの全体が不通気性シート材(例えば食品包装用フィルムなど)Sで被われ、不通気性シート材Sの端部が固定部材(例えば粘着テープ)Tで留められることにより、渋柿Kが空気の内外流通を遮断された状態に密封される。次の脱渋醗酵工程S4では、不通気性シート材Sで密封された渋柿Kが混合物M中の麹による醗酵条件(例えば常温常圧下および暗所)下で10日間(所定期間)保存される。前記の所定期間は渋柿Kの種類と大きさによるが、概ね7〜14日間程度である。前記のように、渋柿Kの柿果実中の渋成分が分解されて脱渋が行なわれ、アルコール醗酵により少量のアルコールを生成して熟成柿となる。この実施形態では渋成分が分解されるので、いわゆる渋戻り現象を引き起こすことがないから、甘い柿製品の材料として好適である。前記した所定期間保存後の熟成柿KAの外観を図2(d)に示す。この図に示した熟成柿KAは、理解を容易にするために、不通気性シート材Sを取り外した状態が示されている。この熟成柿KAでは、硬くて堅牢な角皮Wが柔らかくて砕きやすい熟成角皮WAに変わり、硬かったヘタHが砕きやすい熟成ヘタHAに変わり、生果実は熟成果実に変化している。
前記のように密封工程S3および脱渋醗酵工程S4の両工程を経て得られた熟成柿KAは、冷凍工程S5において、不通気性シート材S内に密封されたまま冷凍処理を施される。斯かる冷凍処理としては、冷蔵庫の例えば−18℃に温度調整された冷凍室内に、密封された熟成柿KAが収容され保管されて行なわれる。これにより、熟成柿KAは凍結して、図3(a)に示すような冷凍ヘタHB、冷凍角皮WBおよび冷凍果実NA(図3(b)参照)を有する冷凍柿KBとなる。
このように凍結した冷凍柿KBは、その後の解凍工程S6、切断工程S7または水漬け工程S8を経て、皮ありピューレP1、皮ありカットフルーツP2、柿ジュースP3,柿ワインP4、皮なしピューレP1aまたは皮なしカットフルーツP2aにされる。
まず、冷凍工程S5からの冷凍柿KBは、解凍工程S6で解凍されて角皮を有する皮あり柿果実となる。解凍態様としては、常温常圧下でそのまま長時間放置する態様、送風機からの送風を当てたり軽度の湯せんを行なったりすることにより半強制的に温度戻しをする態様などが挙げられる。前記の皮あり柿果実を破砕工程S9にて料理用ミキサーで軽度に破砕すると、粒状の果肉と角皮の細片が多数散在した、栄養価の高い皮ありピューレP1が得られる。尚、皮あり柿果実を破砕する程度は、全量をほぼ液状にする程度の必要はなく、例えば目視できる果肉が散在しているような半固液状にする程度でよい。
一方で、冷凍工程S5からの冷凍柿KBが、凍結した状態のまま包丁などで複数片(例えば四つ切など)に切断され(切断工程S7)、その状態から解凍されると(解凍工程S11)、図3(c)に示すように、ポリフェノールなどを多く含む解凍角皮WBAが解凍果実NAAの一部に付随した、皮ありカットフルーツP2が得られる。斯かるカットフルーツP2は、解凍工程S6で解凍して得た皮あり柿果実を複数個に切断しても得られる(切断工程S10)。
他方で、冷凍工程S5で得られた冷凍柿KBは、水容器の水中に漬けられると(水漬け工程S8)、手指などで簡単に冷凍角皮WBを剥き取ることができる(皮剥き工程12)。この角皮の剥き取りには、手指の替わりに、基台に硬めの刷毛を植設したブラシなどを用いても構わない。このように冷凍角皮WBが剥き取られた冷凍果実NAを図3(b)に示す。この冷凍果実NAは凍結しているが、包丁などで切断することは可能である。前記のように皮剥きした冷凍果実NAは、解凍工程S13で解凍されてヘタ付きの柔らかな柿果実となる。
前記のように解凍工程S13で解凍された柿果実は、破砕工程S9と同様に処理される破砕工程S15で破砕されて、皮なしピューレP1aとされる。あるいは、切断工程S14で複数個に切断されて皮なしカットフルーツP2aとされる。切断工程S14で複数個に切断された皮なしカットフルーツP2aは、既出の脱渋醗酵工程S4で醗酵が行なわれているが、冷凍工程S5中でも醗酵は僅かずつ進行している。そこで、醗酵継続工程S16において、脱渋醗酵工程S4と同様に麹による醗酵条件下で4〜5日間保存される。これにより、皮なしカットフルーツP2aの醗酵が更に進んで水分が滲出し、図3(d)に示すように、容器Y中に収容された果肉NBおよび液状部Lから成る果肉入りの柿ジュースP3となる。柿ジュースP3中のアルコール濃度は0.3wt%程度である。更に、柿ジュースP3を麹に含まれる酵母菌の醗酵条件下で長期保存すると、酵母菌によるアルコール醗酵の進行によりアルコール分5wt%程度の柿ワインP4が最終的に得られるのである。
上記したように、この実施形態の柿果実処理方法によれば、角皮WおよびヘタH付きの渋柿Kを丸ごとのまま脱渋および醗酵させて熟成柿KAを得ることができる。しかも、脱渋は渋戻りがなく、醗酵はアルコール醗酵を伴って柿果実を大変美味しくする。また、丸ごと冷凍された冷凍柿KBになるので、解凍後にそのまま水洗いが可能である。その冷凍中においても醗酵は緩やかに進むので、時間が経つほど美味しくなる。更に、従来手法による脱渋で渋戻りの可能性を有する柿、甘柿そのものまたは甘柿の熟成が進み過ぎて廃棄されるような柿は、放置しておけば腐敗していくが、本実施形態方法を用いることにより、これらの柿でも進路を醗酵の向きに変えさせて美味しい柿商品にすることができ、食材資源の有効利用を図ることができる。
より具体的に言えば、渋柿Kは自身に含まれているタンニン成分が麹菌に含まれているタンナーゼにより分解されて脱渋柿(熟成柿KA)に変わる。このようにタンニン成分が分解されるので、この脱渋柿は加熱したり長期保存したりしても渋戻り現象を引き起こすことがない。従って、加熱調理に使用できる。しかも、麹載置工程、密封工程および脱渋醗酵工程はごく簡素な処理で済むので、タンニン分解型の脱渋処理をいとも簡単に実行できる。そして、ヘタHは柿果実の肩部から下向きに凹んだ中央部分にあるので、ヘタHの部分に載せられた混合物Mは零れ落ちにくく留め置かれやすい。一方、所定期間保存された熟成角皮WAは、麹菌に含まれているセルラーゼの作用により軟化していき、切断や破砕がされやすくなる。すなわち、軟化した熟成角皮WAは食品用ミキサーなどで微細化され得るから食べやすくなり、ポリフェノールやクリプトキサンチンなどを多く含んで抗酸化性に富む角皮Wを含んだ柿利用食品を得ることができる。また、麹に含まれている酵母菌により渋柿Kの糖質が醗酵してアルコールを生じるので、柿の甘さが際立つとともにアルコールに起因する旨味も生じてくる。
また、麹とともに醤油を含む混合物Mを用いるので、脱渋柿そのもののシンプルな甘さや風味だけでなく、醤油の持つ塩味、原料大豆由来のグルタミン酸による旨味、および柔らかで嫌みのない香りも併せ持つから、柿の甘さをいっそう引き立てながら旨味と香りを加味することができる。すなわち、柿本来の甘さと風味だけでは食欲が湧きにくかったものが、醤油の持つ塩味、旨味および香りが加わることによって、種々の柿利用食品を実現できた。また、醤油には乳酸菌も含まれているので、保存中に増殖した乳酸菌によって程よい酸味も脱渋柿に加わり、よりいっそう美味しく健康に良い柿利用食品を得ることができる。
ここで、本発明に係る実施例を説明する。
[実施例1]
まず、和歌山県産の濃口醤油300g、和歌山県産の米麹200g、キュウリの浅漬け20g、山椒の顆粒12g、および乾燥唐辛子10gをボウル状容器内でよく混合する。この混合物を10日間程度かけて空気を混入しながら醗酵させた。この醗酵した混合物は、下記の表1に示されるように、アミラーゼ力価が180単位/g、酸性プロテアーゼ力価が20単位/g、中性プロテアーゼ力価が20単位/gと、米麹に含まれる各種酵素のタンパク溶解能およびタンパク分解能が比較的高いものであることがわかる。これらの測定結果はいずれも日本食品分析センターで測定されたものである。そのうち、アミラーゼ力価は、デンプン(溶性)を基質とし、40℃、pH5.0において30分間に1%デンプン溶液1mlをヨウ素呈色度が波長670nm、光路長10mmで66%の透過率を与えるまで分解する活性を1単位としたものである(表1中の注1)。酸性プロテアーゼ力価は、カゼイン(乳製)を基質とし、38℃、pH3.0において、反応初期の1分間に1μgのL−チロシンに相当する非タンパク性のフェノール試薬との結合物質の増加をもたらす活性を1単位としたものである(表1中の注2)。中性プロテアーゼ力価は、カゼイン(乳製)を基質とし、38℃、pH6.0において、反応初期の1分間に1μgのL−チロシンに相当する非タンパク性のフェノール試薬との結合物質の増加をもたらす活性を1単位としたものである(表1中の注3)。
また、上記した混合物に含まれる乳酸菌の測定結果は、下記の表2に示す通り、23万CFU/gであり、予想以上に多く存在していた。斯かる乳酸菌の測定は、MRS寒天培地を用いた混釈平板培養法に準拠して実施されたもので、和歌山県工業技術センターで測定して頂いた。
一方、渋柿として和歌山県産の刀根早生(果重240g)を用意し、果実表面の夾雑物除去および充分な水洗と水切りを行なった。この刀根早生のヘタに、前記の醗酵した混合物5mlを載せた。次に、刀根早生の全体を不通気性シート体(例えばクレハ社製でポリ塩化ビニリデン製のラップフィルム)で包み各シート端をまとめて粘着テープで固定した。これにより、刀根早生は全体が密封され外気から遮断されて呼吸を止められた。このように密封状態にした刀根早生を常温常圧下で暗所に10日間(所定期間)保存した。この保存期間中に、混合物の米麹に含まれるタンナーゼやセルラーゼなどの酵素が作用し、刀根早生のタンニンがタンナーゼにより分解されて脱渋化され、刀根早生の角皮や果肉のセルロースがセルラーゼにより軟化した。また、麹の酵母菌が少量のアルコールを生成して旨味を向上させた。そして、醤油の塩分、香り成分、旨味成分および乳酸菌の作用により、あっさり味であった元来の柿果実にはない、塩味、旨味、酸味および香りが加味されることで、味わい深く美味しく健康にも良い有用な脱渋柿が得られた。
前記のようにして得られた脱渋柿中のアルコール分と糖度を和歌山県工業技術センターで測定して頂いた。その結果は、下記の表3に示されるように、アルコール分は0.2wt%と、柿果実に旨味をもたらし得る量であった。Brix糖度は17.9%と、非常に強い甘さになっていた。
前記のように脱渋および醗酵を終えた脱渋柿は不通気性シート材で密封されたまま、−18℃に保持された冷凍庫内で保管される。このように冷凍された脱渋柿は、本来の柿出荷シーズン以外の春や夏でも冷菓としてあるいは随時解凍して適時に市販され、海外輸出の長期間輸送をしたとしても品質の変化はない。 凍った脱渋柿は水に漬けられると、トマトの湯おきと同様に、ごく薄い角皮だけを剥ぎ取ることができる。角皮を剥いた後は、凍った果肉を包丁などでカットし、解凍したものを複数に切断してカットフルーツを得た。あるいは、角皮を剥いて解凍したものを食品用ミキサーにかけて破砕して皮なしピューレを得た。このように得られたピューレには、醗酵物にプロテアーゼ、アミラーゼなどの酵素が含まれているので、焼肉やバーベキューに用いる肉の漬込みダレの材料として使用することで、柿の持つ自然の甘味がまろやかさを、鶏肉や豚肉の肉質を軟化させる効果もある。
更に、柿のカットフルーツを冷蔵庫にて3〜4日保存しておくと、果肉が溶け出して果肉と液状部が半々位になって行き、果肉入り柿ジュースが得られた。ところで、解凍した解凍柿はセルラーゼの作用により角皮がかなり軟化しており、そのままでは食べられないが、角皮と果肉を共に食品用ミキサーで微細に破砕すれば、口内で角皮の存在をほとんど感じさせることなく食することができる。このように、角皮を可食部位として利用することで、機能成分であるポリフェノールやクリプトキサンチンを多く摂取できる。現代人は老人化が進んで、硬い食物を食べられない人でも、この柿を食べることで、機能成分を無理なく摂取することができる。因みに、生の角皮は硬すぎるし食感も良くないので、従来は柿の皮ありピューレや皮ありカットフルーツは市場に出回っていなかった。しかしながら、本実施例方法によれば、角皮を軟化させ微細化して食用に供せられるから、角皮を含有する柿利用食品を市場に提供できる。尚、従来のように角皮を取り除いて廃棄していたときと比べて、本実施例法によれば製品歩留りの向上化を図ることができる。
[実施例2]
前記の実施例1では、渋柿のヘタに置かれるものとして麹と醤油などを含む混合物を例示した。この実施例2では、麹のみを渋柿のヘタに置いたことが実施例1と異なる点であり、その他の構成は実施例1と同様にして実施した。用いた麹の種類は実施例1と同じ和歌山県産の米麹であり、ヘタへの麹の載置量は5mlである。実施例1と同様に、前処理、麹載置、密封および脱渋醗酵の各処理を渋柿に行なって脱渋柿を得た。得られた脱渋柿は、脱渋醗酵中に生成したアルコールの存在によって、従来手法によるあっさり味の脱渋柿よりも味わい深く美味しいものであった。また、得られた脱渋柿を100℃の熱湯中で30分間煮沸したが、渋戻りの発生はなかった。
本発明は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の分野における通常の知識を有する者であれば想到し得る、各種変形、修正を含む、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても、本発明に含まれることは勿論である。
H ヘタ
K 渋柿
KA 熟成柿
KB 冷凍柿
M 混合物
P1 皮ありピューレ
P1a 皮なしピューレ
S 不通気性シート材
S2 麹載置工程
S3 密封工程
S4 脱渋醗酵工程
S5 冷凍工程
S6,H13 解凍工程
S9,H15 破砕工程
W 角皮

Claims (4)

  1. 角皮およびヘタを有する渋柿の前記ヘタに少なくとも麹を載せる麹載置工程と、
    前記麹を載せられた渋柿全体を不通気性シート材で被って密封する密封工程と、
    前記不通気性シート材で密封された渋柿を麹による醗酵条件下で所定期間保存して当該渋柿に脱渋および醗酵を行なう脱渋醗酵工程と、
    を備えて成ることを特徴とする柿果実処理方法。
  2. 前記麹載置工程において、前記渋柿のヘタに前記麹とともに醤油を載せることを特徴とする請求項1に記載の柿果実処理方法。
  3. 前記脱渋醗酵工程で脱渋および醗酵により得られた脱渋柿を前記不通気性シート材で密封したまま冷凍する冷凍工程を備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の柿果実処理方法。
  4. 前記冷凍工程で凍結した脱渋柿を解凍した後に破砕してピューレを得る破砕工程を備えていることを特徴とする請求項3に記載の柿果実処理方法。
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