JP2020169625A - エジェクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の噴射孔を有するエジェクタにおいて、エジェクタの昇圧性能を向上し、吸引流体の吸引量を増やす。【解決手段】ノズル部30は、駆動流体を噴射する複数の噴射孔31、32を有する。混合部40は、ノズル部30から送出口44側に向かい流路面積が次第に小さくなるように形成される。ディフューザ部41は、混合部40側の流路面積よりも送出口44側の流路面積が大きく形成され、混合流体を昇圧して送出する。そして、複数の噴射孔31、32のうち、ディフューザ部41の中心軸42からずれた位置に配置される所定の噴射孔31は、ディフューザ部41の中心軸42に対し交差する方向へ駆動流体を噴射し、その駆動流体がコアンダ効果により混合部40またはディフューザ部41の流路内壁45に引き寄せられ、ディフューザ部41の中心軸42に沿って流れるように構成されている。【選択図】図2
Description
本発明は、エジェクタに関するものである。
従来、噴射孔から噴射される駆動流体と吸引口から吸引した吸引流体とを混合した混合流体を送出口から送出するエジェクタが知られている。
特許文献1には、燃料電池システムに用いられるエジェクタが記載されている。このエジェクタは、駆動流体としての燃料ガスを噴射する複数の噴射孔を有している。そして、エジェクタは、複数の噴射孔から高速で噴射した燃料ガスの吸引力により燃料電池の燃料極から排出されるオフガスを吸引流体としてエジェクタ内に吸引し、それらを混合した混合流体を昇圧して送出口から燃料電池の燃料極に供給するものである。
特許文献1に記載のエジェクタが備える複数の噴射孔はいずれも、ディフューザ部の中心軸からずれた位置に配置されている。そして、複数の噴射孔はいずれも、ディフューザ部の中心軸と平行に燃料ガスを噴射するように構成されている。ここで、一般に、噴射孔から噴射される燃料ガスは、下流側に向かって流れが広がる。そのため、特許文献1では、複数の噴射孔から噴射された燃料ガスの一部が、混合部およびディフューザ部の流路内壁に衝突したり、燃料ガスのエネルギの摩擦損失が大きくなることが考えられる。その場合、エジェクタの昇圧性能が低下し、オフガスの吸引量が減少するといった問題がある。
本発明は上記点に鑑みて、複数の噴射孔を有するエジェクタにおいて、エジェクタの昇圧性能を向上し、吸引流体の吸引量を増やすことを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明によると、複数の噴射孔(31、32)からそれぞれ噴射される駆動流体と吸引口(43)から吸引した吸引流体とを混合した混合流体を送出口(44)から送出するエジェクタは、ノズル部(30)、混合部(40)およびディフューザ部(41)を備える。ノズル部は、駆動流体を噴射する複数の噴射孔を有する。混合部は、ノズル部から送出口側に向かい流路面積が次第に小さくなるように形成され、吸引流体を吸引するための吸引口が設けられる。ディフューザ部は、混合部側の流路面積よりも送出口側の流路面積が大きく形成され、混合流体を昇圧して送出する。そして、複数の噴射孔のうち、ディフューザ部の中心軸(42)からずれた位置に配置される所定の噴射孔(31)は、ディフューザ部の中心軸に対し交差する方向へ駆動流体を噴射し、その駆動流体がコアンダ効果により混合部またはディフューザ部の流路内壁(45)に引き寄せられ、ディフューザ部の中心軸に沿って流れるように構成されている。
これにより、所定の噴射孔から噴射された駆動流体は、混合部およびディフューザ部の流路内壁に殆ど衝突することなくディフューザ部へ流れる。そのため、このエジェクタは、複数の噴射孔を有する構成において、ディフューザ部の中心軸からずれた位置に配置される所定の噴射孔から噴射される駆動流体の運動エネルギが摩擦により損失することを最小限に抑えることが可能である。したがって、請求項1に記載のエジェクタは、特許文献1に記載のものに比べて、エジェクタの昇圧性能を向上し、吸引流体の吸引量を増やすことができる。
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付し、その説明を省略する。
(第1実施形態)
第1実施形態について図1〜図10を参照して説明する。本実施形態のエジェクタ10は、燃料電池システム100等に用いられる。燃料電池システム100は、例えば、車両走行用モータの電力供給源として燃料電池110を用いる電動車両などに搭載される。
第1実施形態について図1〜図10を参照して説明する。本実施形態のエジェクタ10は、燃料電池システム100等に用いられる。燃料電池システム100は、例えば、車両走行用モータの電力供給源として燃料電池110を用いる電動車両などに搭載される。
まず、本実施形態のエジェクタ10が用いられる燃料電池システム100について説明する。
図1に示すように、燃料電池システム100は、燃料電池110、燃料ガス供給装置120、燃料ガス供給経路130、オフガス経路140、複数のインジェクタ20、エジェクタ10、空気供給装置150、空気供給経路160、および空気排出経路170などを備えている。
図1に示すように、燃料電池システム100は、燃料電池110、燃料ガス供給装置120、燃料ガス供給経路130、オフガス経路140、複数のインジェクタ20、エジェクタ10、空気供給装置150、空気供給経路160、および空気排出経路170などを備えている。
燃料電池110は、図示しない燃料極、電解質、酸化剤極などを有している。燃料電池110は、燃料極に供給される燃料ガスと、酸化剤極に供給される酸化剤ガスとの電気化学反応により電気エネルギを発生させるものである。本実施形態では、燃料ガスとして水素ガスが用いられ、酸化剤ガスとして空気中の酸素が用いられる。
燃料ガス供給装置120は、燃料タンク180と圧力調整弁190を有している。燃料タンク180には、燃料としての水素が充填されている。圧力調整弁190は、燃料タンク180から燃料ガス供給経路130に流出する燃料ガス(すなわち、水素ガス)の圧力をインジェクタ20の作動圧に低下させる。
燃料ガス供給経路130は、燃料ガス供給装置120から燃料電池110の燃料極へ燃料ガスを導く経路である。一方、オフガス経路140は、燃料電池110の燃料極から排出されたオフガスを、燃料ガス供給経路130を流れる燃料ガスに合流させる経路である。オフガスには、燃料電池110の燃料極に供給された燃料ガスのうち上記化学反応に用いられなかった未反応ガスが含まれる。
複数のインジェクタ20とエジェクタ10は、燃料ガス供給経路130の途中でオフガス経路140の合流位置に設けられている。以下の説明では、燃料ガス供給経路130のうち、インジェクタ20より燃料ガス供給装置120側の部位を上流側供給経路131と呼び、エジェクタ10より燃料電池110側の部位を下流側供給経路132と呼ぶことがある。
複数のインジェクタ20は、燃料入口21および燃料吐出口22を有している。複数のインジェクタ20は、図示しない制御装置からの指示に従い内部の流路を開閉する。そして、複数のインジェクタ20は、燃料ガス供給経路130から燃料入口21に供給される燃料ガスを、内部の流路を経由して燃料吐出口22からエジェクタ10に吐出する。
エジェクタ10は、上流側供給経路131からインジェクタ20を介して供給される燃料ガスと、オフガス経路140から供給されるオフガスとを混合、昇圧し、下流側供給経路132に送出するものである。このエジェクタ10については後述する。
空気供給装置150は、燃料電池110の酸化剤極に空気を供給する装置である。空気供給装置150は、空気を圧縮して吐き出す空気圧縮機を有している。空気供給経路160は、空気供給装置150から燃料電池110へ空気を導く経路である。空気排出経路170は、燃料電池110から排出された空気が流れる経路である。
次に、エジェクタ10について説明する。
図2および図3に示すように、エジェクタ10は、ノズル部30、混合部40およびディフューザ部41などを備えている。なお、図2では、混合部40とディフューザ部41との境界を説明のために破線Bで示しているが、混合部40とディフューザ部41とは連続して形成されている。
図2および図3に示すように、エジェクタ10は、ノズル部30、混合部40およびディフューザ部41などを備えている。なお、図2では、混合部40とディフューザ部41との境界を説明のために破線Bで示しているが、混合部40とディフューザ部41とは連続して形成されている。
ノズル部30は、複数のインジェクタ20から供給される燃料ガスを駆動流体として噴射するための複数の噴射孔31、32を有している。以下の説明では、複数の噴射孔31、32のうち、ディフューザ部41の中心軸42からずれた位置に配置される所定の噴射孔を「傾斜噴射孔31」と呼ぶ。一方、複数の噴射孔31、32のうち、ディフューザ部41の中心軸に配置される他の噴射孔を「中央噴射孔32」と呼ぶ。
傾斜噴射孔31は、ノズル部30の中でディフューザ部41の中心軸42から吸引口43側にずれた位置に設けられている。具体的には、図2の矢印Dに示すように、傾斜噴射孔31とディフューザ部41の中心軸42とは離れた位置に設けられている。
また、図3に示すように、傾斜噴射孔31は、ディフューザ部41の中心軸42と吸引口43の中心とを結ぶ線L1に垂直で、且つ、ディフューザ部41の中心軸42を含む線L2に対し、吸引口43側の領域に設けられている。詳細には、傾斜噴射孔31は、ディフューザ部41の中心軸42と吸引口43の中心とを結ぶ線L1上に配置されている。
また、図3に示すように、傾斜噴射孔31は、ディフューザ部41の中心軸42と吸引口43の中心とを結ぶ線L1に垂直で、且つ、ディフューザ部41の中心軸42を含む線L2に対し、吸引口43側の領域に設けられている。詳細には、傾斜噴射孔31は、ディフューザ部41の中心軸42と吸引口43の中心とを結ぶ線L1上に配置されている。
そして、図2に示すように、傾斜噴射孔31の軸線33とディフューザ部41の中心軸42とは、所定の角度θが設定されている。そのため、傾斜噴射孔31は、ディフューザ部41の中心軸42に対し交差する方向へ駆動流体としての燃料ガスを噴射するように構成されている。
傾斜噴射孔31の軸線33とディフューザ部41の中心軸42とは、ディフューザ部41で交差するように構成されている。なお、図2では、傾斜噴射孔31の軸線33とディフューザ部41の中心軸42との交点34を、符号34で示している。その交点34は、ディフューザ部41に位置している。
傾斜噴射孔31の軸線33とディフューザ部41の中心軸42とは、ディフューザ部41で交差するように構成されている。なお、図2では、傾斜噴射孔31の軸線33とディフューザ部41の中心軸42との交点34を、符号34で示している。その交点34は、ディフューザ部41に位置している。
一方、中央噴射孔32は、ノズル部30の中でディフューザ部41の中心軸42に設けられている。そして、中央噴射孔32は、ディフューザ部41の中心軸42と同軸に燃料ガスを噴射するように構成されている。また、中央噴射孔32の開口面積は、傾斜噴射孔31の開口面積よりも大きく形成されている。そして、中央噴射孔32は、傾斜噴射孔31よりも大流量の燃料ガスを噴射することが可能である。
なお、本明細書において、同軸とは、完全に同軸であることに加え、実質的に同軸であることも含んでいる。すなわち、中央噴射孔32の軸線とディフューザ部41の中心軸42とは、一致していることに加え、それと同一の作用効果を奏する範囲であれば僅かにずれていてもよい。
なお、本明細書において、同軸とは、完全に同軸であることに加え、実質的に同軸であることも含んでいる。すなわち、中央噴射孔32の軸線とディフューザ部41の中心軸42とは、一致していることに加え、それと同一の作用効果を奏する範囲であれば僅かにずれていてもよい。
なお、図示していないが、傾斜噴射孔31と中央噴射孔32はいずれも、ノズル部30の先端側(すなわち、送出口44側)の開口面積が最も小さく形成される。また、傾斜噴射孔31と中央噴射孔32はいずれも、ノズル部30の先端側に向けて開口面積が次第に小さくなるテーパ状に形成してもよい。ただし、噴射孔31、32から噴射される燃料ガスの流速が要求される流速を満たす範囲で、噴射孔31、32はノズル部30の先端よりも流路内側の部位の開口面積を最も小さくしてもよい。例えば、ラバルノズル(末広ノズルともいう)が例示される。
ノズル部30の外側に混合部40が形成されている。混合部40は、ノズル部30を内側に収容し、ノズル部30から送出口44側に向かい流路面積が次第に小さくなるように形成された流路である。混合部40の内壁のうち、ノズル部30の径方向外側に吸引口43が設けられている。吸引口43には、オフガス経路140が接続され、オフガス経路140から吸引流体としてのオフガスが供給されるようになっている。
混合部40とディフューザ部41とは連通している。ディフューザ部41は、混合部40側の流路面積よりも送出口44側の流路面積が次第に大きくなるように形成された流路である。なお、ディフューザ部41は、混合部40側の部位に、流路面積がほぼ一定または送出口44側に向かって僅かに大きくなるように形成されたスロート部を有していてもよい。
エジェクタ10は、複数の噴射孔31、32からそれぞれ噴射される駆動流体としての燃料ガスと、吸引口43から吸引した吸引流体としてのオフガスとを混合した混合流体を、送出口44から送出するように構成されている。具体的には、傾斜噴射孔31または中央噴射孔32から燃料ガスが高速で噴射されると、その燃料ガスの吸引作用により、吸引口43からオフガスが混合部40に吸引される。そして、ディフューザ部41では、その燃料ガスとオフガスとが混合され、混合流体としての混合ガスとなる。ディフューザ部41は、流路面積が送出口44側に向かって次第に大きくなるように形成されているので、混合ガスを減速させ、圧力を上昇させる。すなわち、ディフューザ部41は、混合ガスの速度エネルギを圧力エネルギに変換し、混合ガスを昇圧する。ディフューザ部41は、昇圧した混合ガスを送出口44から下流側供給経路132に送出する。
上述した構成において、本実施形態の中央噴射孔32と傾斜噴射孔31からそれぞれ噴射される燃料ガスの流れについて説明する。
まず、中央噴射孔32から噴射される燃料ガスの流れについて、図4を参照して説明する。
図5に記載した複数の矢印は、中央噴射孔32から噴射される燃料ガスの速度分布を示している。上述したように、本実施形態では、中央噴射孔32の開口面積は、傾斜噴射孔31の開口面積よりも大きい。そのため、図4に示すように、中央噴射孔32から噴射される燃料ガスは、運動エネルギが大きく、速度分布の広がりが大きいものとなる。そのため、仮に、開口面積の大きい噴射孔を、ディフューザ部41の中心軸42からずれた位置に配置すれば、噴射孔から噴射される燃料ガスが混合部40またはディフューザ部41の流路内壁(以下、単に「流路内壁45」という)に衝突しやすくなることが考えられる。これに対し、本実施形態では、開口面積の大きい中央噴射孔32を、ディフューザ部41の中心軸42と同軸に配置することで、中央噴射孔32から噴射される燃料ガスが流路内壁45に衝突することを抑制している。これにより、中央噴射孔32から噴射される燃料ガスの運動エネルギが摩擦により損失することが最小限に抑えられる。したがって、エジェクタ10の昇圧性能を向上し、オフガスの吸引量を増やすことができる。
図5に記載した複数の矢印は、中央噴射孔32から噴射される燃料ガスの速度分布を示している。上述したように、本実施形態では、中央噴射孔32の開口面積は、傾斜噴射孔31の開口面積よりも大きい。そのため、図4に示すように、中央噴射孔32から噴射される燃料ガスは、運動エネルギが大きく、速度分布の広がりが大きいものとなる。そのため、仮に、開口面積の大きい噴射孔を、ディフューザ部41の中心軸42からずれた位置に配置すれば、噴射孔から噴射される燃料ガスが混合部40またはディフューザ部41の流路内壁(以下、単に「流路内壁45」という)に衝突しやすくなることが考えられる。これに対し、本実施形態では、開口面積の大きい中央噴射孔32を、ディフューザ部41の中心軸42と同軸に配置することで、中央噴射孔32から噴射される燃料ガスが流路内壁45に衝突することを抑制している。これにより、中央噴射孔32から噴射される燃料ガスの運動エネルギが摩擦により損失することが最小限に抑えられる。したがって、エジェクタ10の昇圧性能を向上し、オフガスの吸引量を増やすことができる。
次に、傾斜噴射孔31から噴射される燃料ガスの流れについて、図5を参照して説明する。
図5に記載した白抜きの矢印Gは、傾斜噴射孔31から噴射される燃料ガスの流れの方向を示している。上述したように、傾斜噴射孔31は、ディフューザ部41の中心軸42に対し交差する方向へ燃料ガスを噴射する。その燃料ガスは、コアンダ効果により流路内壁45に引き寄せられ、ディフューザ部41の中心軸42に沿って流れる。これにより、傾斜噴射孔31から噴射される燃料ガスが流路内壁45に衝突することが抑制される。そのため、傾斜噴射孔31から噴射される燃料ガスの運動エネルギが摩擦により損失することが最小限に抑えられる。したがって、オフガスの吸引量を増やし、エジェクタ10の昇圧性能を向上することができる。
図5に記載した白抜きの矢印Gは、傾斜噴射孔31から噴射される燃料ガスの流れの方向を示している。上述したように、傾斜噴射孔31は、ディフューザ部41の中心軸42に対し交差する方向へ燃料ガスを噴射する。その燃料ガスは、コアンダ効果により流路内壁45に引き寄せられ、ディフューザ部41の中心軸42に沿って流れる。これにより、傾斜噴射孔31から噴射される燃料ガスが流路内壁45に衝突することが抑制される。そのため、傾斜噴射孔31から噴射される燃料ガスの運動エネルギが摩擦により損失することが最小限に抑えられる。したがって、オフガスの吸引量を増やし、エジェクタ10の昇圧性能を向上することができる。
図6は、図5の符号VIを付した破線で示した箇所において、傾斜噴射孔31から噴射される燃料ガスの流路内壁近傍の流れを説明するための説明図である。図6の矢印Cに示すように、燃料ガスは、コアンダ効果により、流路内壁45に沿って流れる。そして、破線の矢印S1、S2に示すように、燃料ガスは、流線曲率の定理により、流線の曲率中心方向に圧力が低くなるため、その流線の曲率の内側(すなわち、流路内壁45側)に曲がる力が作用する。これにより、燃料ガスは、ディフューザ部41の中心軸42に沿って流れるようになる。なお、流線曲率の定理とは、非粘性流体の外力が無視できる定常な流れにおいて、流線の曲率中心方向に圧力が低くなる定理である。
次に、本実施形態の傾斜噴射孔31の設定範囲について説明する。
図7は、傾斜噴射孔31の軸線33とディフューザ部41の中心軸42とのなす角度θを大きくし、傾斜噴射孔31の軸線33とディフューザ部41の中心軸42との交点34をノズル部30側に近づけた状態を示している。図7に示すように、傾斜噴射孔31から噴射された燃料ガスの流れは、下流側に向かって所定の角度αで広がっている。そして、図7では、傾斜噴射孔31から噴射された燃料ガスの流れの外縁を実線Eで示している。
傾斜噴射孔31は、その噴射孔から噴射された燃料ガスの流れの外縁が流路内壁45に僅かに接するように構成される。これにより、傾斜噴射孔31から噴射された燃料ガスに対してコアンダ効果が作用する。そのため、燃料ガスは流路内壁45に引き寄せられ、ディフューザ部41の中心軸42に沿って流れることが可能である。
図7は、傾斜噴射孔31の軸線33とディフューザ部41の中心軸42とのなす角度θを大きくし、傾斜噴射孔31の軸線33とディフューザ部41の中心軸42との交点34をノズル部30側に近づけた状態を示している。図7に示すように、傾斜噴射孔31から噴射された燃料ガスの流れは、下流側に向かって所定の角度αで広がっている。そして、図7では、傾斜噴射孔31から噴射された燃料ガスの流れの外縁を実線Eで示している。
傾斜噴射孔31は、その噴射孔から噴射された燃料ガスの流れの外縁が流路内壁45に僅かに接するように構成される。これにより、傾斜噴射孔31から噴射された燃料ガスに対してコアンダ効果が作用する。そのため、燃料ガスは流路内壁45に引き寄せられ、ディフューザ部41の中心軸42に沿って流れることが可能である。
一方、図8は、傾斜噴射孔31の軸線33とディフューザ部41の中心軸42とのなす角度θを小さくし、傾斜噴射孔31の軸線33とディフューザ部41の中心軸42との交点34を送出口44側に近づけた状態を示している。この状態では、傾斜噴射孔31から噴射された燃料ガスの流れの一部が、流路内壁45に衝突する量が増えるので、図7に示した状態に比べると、燃料ガスのエネルギ損失は大きくなる傾向にある。しかし、図8では、傾斜噴射孔31の軸線33は、流路内壁45から離れた位置にある。そのため、傾斜噴射孔31から噴射された燃料ガスの流れの中心は、流路内壁45に衝突しない。そのため、図8の状態においても、噴射孔から噴射された燃料ガスに対してコアンダ効果が作用する。したがって、燃料ガスは、流路内壁45に引き寄せられ、ディフューザ部41の中心軸42に沿って流れることが可能である。
このことから、本実施形態の傾斜噴射孔31の設定範囲は、傾斜噴射孔31から噴射された燃料ガスの流れの外縁が流路内壁45に接し、且つ、傾斜噴射孔31の軸線33がその内壁から離れている範囲とされる。なお、図7に示したように、本実施形態の傾斜噴射孔31は、傾斜噴射孔31から噴射された燃料ガスの流れの外縁が流路内壁45に接する状態がより好ましい。
続いて、傾斜噴射孔31から噴射される燃料ガスの流れに関し、CFD(computational fluid dynamics)解析を行った結果を図9および図10に示す。なお、図9および図10のハッチングおよびドットは、燃料ガスの流速分布を示している。また、図9および図10では、ノズル部30の断面にハッチングを付していない。
図9は、本実施形態の傾斜噴射孔31と比較するため、比較例の傾斜噴射孔31から噴射される燃料ガスの流れを示したものである。比較例では、燃料ガスの流れの外縁が、流路内壁45から離れている。そのため、傾斜噴射孔31から噴射される燃料ガスに対してコアンダ効果が作用しない。したがって、燃料ガスは、流路内壁45に引き寄せられることなく、直進し、ディフューザ部41の内壁に衝突している。この場合、燃料ガスのエネルギ損失が大きくなる。そのため、比較例では、燃料ガスによるオフガスの吸引力が低下するので、吸引口43から吸引されるオフガスの吸引量が減少し、エジェクタ10の昇圧性能が低下するといった問題がある。
これに対し、図10は、本実施形態の傾斜噴射孔31から噴射された燃料ガスの流れを示したものである。本実施形態では、燃料ガスの流れの外縁が流路内壁45に接している。そのため、傾斜噴射孔31から噴射される燃料ガスは、コアンダ効果により、流路内壁45に引き寄せられ、ディフューザ部41の中心軸42に沿って流れている。そのため、本実施形態では、比較例に比べて、吸引口43から吸引されるオフガスの吸引量が増加している。
以上説明した本実施形態のエジェクタ10は、次の作用効果を奏する。
(1)本実施形態では、傾斜噴射孔31は、ディフューザ部41の中心軸42に対し交差する方向へ燃料ガスを噴射し、その燃料ガスがコアンダ効果により流路内壁45に引き寄せられ、ディフューザ部41の中心軸42に沿って流れるように構成されている。
これにより、傾斜噴射孔31から噴射された燃料ガスは、流路内壁45に殆ど衝突することなくディフューザ部41へ流れる。そのため、このエジェクタ10は、複数の噴射孔31、32を有する構成において、傾斜噴射孔31から噴射される燃料ガスのエネルギ損失を最小限に抑えることが可能である。したがって、エジェクタ10は、複数の噴射孔31、32を有する構成において、オフガスの吸引量を増やし、エジェクタ10の昇圧性能を向上することができる。
(1)本実施形態では、傾斜噴射孔31は、ディフューザ部41の中心軸42に対し交差する方向へ燃料ガスを噴射し、その燃料ガスがコアンダ効果により流路内壁45に引き寄せられ、ディフューザ部41の中心軸42に沿って流れるように構成されている。
これにより、傾斜噴射孔31から噴射された燃料ガスは、流路内壁45に殆ど衝突することなくディフューザ部41へ流れる。そのため、このエジェクタ10は、複数の噴射孔31、32を有する構成において、傾斜噴射孔31から噴射される燃料ガスのエネルギ損失を最小限に抑えることが可能である。したがって、エジェクタ10は、複数の噴射孔31、32を有する構成において、オフガスの吸引量を増やし、エジェクタ10の昇圧性能を向上することができる。
(2)本実施形態では、複数の噴射孔31、32のうち、中央噴射孔32は、ディフューザ部41の中心軸42に配置され、ディフューザ部41の中心軸42と同軸に燃料ガスを噴射するように構成されている。
これにより、中央噴射孔32から噴射された燃料ガスは、流路内壁45に殆ど衝突することなくディフューザ部41へ流れる。そのため、このエジェクタ10は、中央噴射孔32から噴射される燃料ガスのエネルギ損失を最小限に抑えることが可能である。
これにより、中央噴射孔32から噴射された燃料ガスは、流路内壁45に殆ど衝突することなくディフューザ部41へ流れる。そのため、このエジェクタ10は、中央噴射孔32から噴射される燃料ガスのエネルギ損失を最小限に抑えることが可能である。
(3)本実施形態では、中央噴射孔32は、傾斜噴射孔31よりも開口面積が大きく形成されている。
これによれば、複数の噴射孔31、32を有するエジェクタ10において、傾斜噴射孔31と中央噴射孔32の開口面積を変えることで、複数の噴射孔31、32を必要流量に応じて使い分けることが可能である。
しかし、噴射孔ごとに開口面積が異なる場合、開口面積の大きい噴射孔から噴射された燃料ガスは、その下流側に向かう流れの広がりが大きくなり、ディフューザ部41の流路内壁45に衝突しやすくなる。これに対し、本実施形態では、傾斜噴射孔31の開口面積に比べて、中央噴射孔32の開口面積を大きくしている。そのため、中央噴射孔32から噴射された燃料ガスは、下流側に向かって流れが広がる角度が大きくても、ディフューザ部41の流路内壁45に衝突することが抑制される。したがって、このエジェクタ10は、開口面積の異なる複数の噴射孔31、32を有する構成において、傾斜噴射孔31と中央噴射孔32それぞれから噴射される燃料ガスの運動エネルギの損失を最小限に抑えることが可能である。
これによれば、複数の噴射孔31、32を有するエジェクタ10において、傾斜噴射孔31と中央噴射孔32の開口面積を変えることで、複数の噴射孔31、32を必要流量に応じて使い分けることが可能である。
しかし、噴射孔ごとに開口面積が異なる場合、開口面積の大きい噴射孔から噴射された燃料ガスは、その下流側に向かう流れの広がりが大きくなり、ディフューザ部41の流路内壁45に衝突しやすくなる。これに対し、本実施形態では、傾斜噴射孔31の開口面積に比べて、中央噴射孔32の開口面積を大きくしている。そのため、中央噴射孔32から噴射された燃料ガスは、下流側に向かって流れが広がる角度が大きくても、ディフューザ部41の流路内壁45に衝突することが抑制される。したがって、このエジェクタ10は、開口面積の異なる複数の噴射孔31、32を有する構成において、傾斜噴射孔31と中央噴射孔32それぞれから噴射される燃料ガスの運動エネルギの損失を最小限に抑えることが可能である。
(4)本実施形態では、傾斜噴射孔31の軸線33と、ディフューザ部41の中心軸42とは、ディフューザ部41で交差するように構成されている。
これにより、傾斜噴射孔31の軸線33とディフューザ部41の中心軸42とが混合部40で交差する構成と比べて、傾斜噴射孔31の軸線33が、流路内壁45に近くなる。そのため、傾斜噴射孔31から噴射された燃料ガスがコアンダ効果を得られやすくなる。
これにより、傾斜噴射孔31の軸線33とディフューザ部41の中心軸42とが混合部40で交差する構成と比べて、傾斜噴射孔31の軸線33が、流路内壁45に近くなる。そのため、傾斜噴射孔31から噴射された燃料ガスがコアンダ効果を得られやすくなる。
(5)本実施形態では、傾斜噴射孔31は、その傾斜噴射孔31から噴射された燃料ガスの流れの外縁が流路内壁45に接し、且つ、傾斜噴射孔31の軸線33がその流路内壁45から離れているように構成されている。
傾斜噴射孔31の傾斜角度をこの範囲に設定することで、傾斜噴射孔31から噴射された燃料ガスがコアンダ効果を得られやすくなる。したがって、傾斜噴射孔31から噴射された燃料ガスがコアンダ効果により流路内壁45に引き寄せられ、ディフューザ部41の中心軸42に沿って流れるようにすることができる。
傾斜噴射孔31の傾斜角度をこの範囲に設定することで、傾斜噴射孔31から噴射された燃料ガスがコアンダ効果を得られやすくなる。したがって、傾斜噴射孔31から噴射された燃料ガスがコアンダ効果により流路内壁45に引き寄せられ、ディフューザ部41の中心軸42に沿って流れるようにすることができる。
(第2実施形態)
第2実施形態について説明する。第2実施形態は、第1実施形態に対して流路内壁45の構成の一部を変更したものであり、その他については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
第2実施形態について説明する。第2実施形態は、第1実施形態に対して流路内壁45の構成の一部を変更したものであり、その他については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図11に示すように、第2実施形態では、混合部40とディフューザ部41とを接続する箇所の流路内壁45が曲面形状となっている。すなわち、混合部40の流路内壁45とディフューザ部41の流路内壁45とはなだらかな曲面形状によって接続されている。これにより、傾斜噴射孔31から噴射された燃料ガスに対しコアンダ効果が強く作用するので、燃料ガスが流路内壁45に沿って曲がりやすくなる。そのため、その燃料ガスは、流路内壁45に殆ど衝突することなく、ディフューザ部41の中心軸42に沿って流れる。したがって、第2実施形態のエジェクタ10は、傾斜噴射孔31から噴射される燃料ガスのエネルギ損失を最小限に抑えることで、エジェクタ10の昇圧性能をより向上させ、オフガスの吸引量を増やすことが出来る。
(第3実施形態)
第3実施形態について説明する。第3実施形態は、第1実施形態等に対し、エジェクタ10に燃料ガスを供給するインジェクタ20等を含めた構成について説明するものである。
第3実施形態について説明する。第3実施形態は、第1実施形態等に対し、エジェクタ10に燃料ガスを供給するインジェクタ20等を含めた構成について説明するものである。
図12に示すように、第3実施形態では、複数のインジェクタ20とエジェクタ10との間に、流路構成部材25(例えば、配管など)が設けられている。そのため、エジェクタ10と複数のインジェクタ20とは、流路構成部材25を介して離れた場所に設置されている。これにより、インジェクタ20の体格が大きい場合でも、中央噴射孔32と傾斜噴射孔31とを近い位置に設けることが可能である。すなわち、傾斜噴射孔31を、ディフューザ部41の中心軸42に近い位置に設けることが可能である。そのため、傾斜噴射孔31から噴射された燃料ガスが、ディフューザ部41の中心軸42に沿って流れ易くなる。したがって、第3実施形態のエジェクタ10も、第1実施形態等と同様の作用効果を奏することができる。
なお、傾斜噴射孔31は、先端のみを斜めにした形状としてもよい。そのようにしても、傾斜噴射孔31は、燃料ガスを、ディフューザ部41の中心軸42に対して斜めに噴き出すことが可能である。
(第4〜第7実施形態)
第4〜第7実施形態は、第1実施形態等に対して複数の噴射孔31、32の構成を変更したものであり、その他については第1実施形態等と同様であるため、第1実施形態等と異なる部分についてのみ説明する。
第4〜第7実施形態は、第1実施形態等に対して複数の噴射孔31、32の構成を変更したものであり、その他については第1実施形態等と同様であるため、第1実施形態等と異なる部分についてのみ説明する。
(第4実施形態)
図13および図14に示すように、第4実施形態では、傾斜噴射孔31は、ノズル部30の中でディフューザ部41の中心軸42から吸引口43とは反対側にずれた位置に設けられている。具体的には、図13の矢印Dに示すように、傾斜噴射孔31とディフューザ部41の中心軸42とは離れた位置に設けられている。
図13および図14に示すように、第4実施形態では、傾斜噴射孔31は、ノズル部30の中でディフューザ部41の中心軸42から吸引口43とは反対側にずれた位置に設けられている。具体的には、図13の矢印Dに示すように、傾斜噴射孔31とディフューザ部41の中心軸42とは離れた位置に設けられている。
また、図14に示すように、傾斜噴射孔31は、ディフューザ部41の中心軸42と吸引口43の中心とを結ぶ線L1に垂直で、且つ、ディフューザ部41の中心軸42を含む線L2に対し、吸引口43とは反対側の領域に設けられている。詳細には、ディフューザ部41の中心軸42と吸引口43の中心とを結ぶ線L1上に配置されている。
そして、図13に示すように、傾斜噴射孔31の軸線33とディフューザ部41の中心軸42とは、所定の角度θが設定されている。そのため、傾斜噴射孔31は、ディフューザ部41の中心軸42に対し交差する方向へ燃料ガスを噴射するように構成されている。この第4実施形態においても、第1実施形態等と同様の作用効果を奏することができる。
(第5実施形態)
図15に示すように、第5実施形態では、傾斜噴射孔31の開口面積は、中央噴射孔32の開口面積よりも大きく形成されている。そして、傾斜噴射孔31は、中央噴射孔32よりも大流量の燃料ガスを噴射することが可能である。
図15に示すように、第5実施形態では、傾斜噴射孔31の開口面積は、中央噴射孔32の開口面積よりも大きく形成されている。そして、傾斜噴射孔31は、中央噴射孔32よりも大流量の燃料ガスを噴射することが可能である。
第5実施形態は、第1実施形態と比較して、傾斜噴射孔31から噴射される燃料ガスの運動エネルギが大きいものとなる。そのため、第5実施形態は、傾斜噴射孔31から噴射された燃料ガスがディフューザ部41の中心軸42に沿って流れるように構成することは、第1実施形態と比較すれば困難性を有する。しかし、第5実施形態においても、傾斜噴射孔31の傾斜角度等の調整により、傾斜噴射孔31から噴射した燃料ガスがコアンダ効果により流路内壁45に引き寄せられ、ディフューザ部41の中心軸42に沿って流れるように構成することは可能である。そのため、第5実施形態も、第1実施形態等と同様の作用効果を奏することができる。
(第6実施形態)
図16および図17に示すように、第6実施形態では、ノズル部30は、1個の中央噴射孔32と、2個の傾斜噴射孔31a、31bを有している。中央噴射孔32は、ノズル部30の中でディフューザ部41の中心軸42に設けられている。
図16および図17に示すように、第6実施形態では、ノズル部30は、1個の中央噴射孔32と、2個の傾斜噴射孔31a、31bを有している。中央噴射孔32は、ノズル部30の中でディフューザ部41の中心軸42に設けられている。
一方、2個の傾斜噴射孔31a、31bは、ノズル部30の中でディフューザ部41の中心軸42から吸引口43側にずれた位置に設けられている。また、図17に示すように、2個の傾斜噴射孔31a、31bは、ディフューザ部41の中心軸42と吸引口43の中心とを結ぶ線L1に垂直で、且つ、ディフューザ部41の中心軸42を含む線L2に対し、吸引口43側の領域に設けられている。詳細には、2個の傾斜噴射孔31a、31bは、ディフューザ部41の中心軸42と吸引口43の中心とを結ぶ線L1上に配置されている。
第6実施形態は、第1実施形態と比較して、噴射孔の数を増やすことで、必要流量に応じて複数の噴射孔31a、31b、32を使い分けることが可能である。その他、第6実施形態も、第1実施形態等と同様の作用効果を奏することができる。
(第7実施形態)
図18に示すように、第7実施形態では、ノズル部30は、1個の中央噴射孔32と、2個の傾斜噴射孔31a、31bを有している。中央噴射孔32は、ノズル部30の中でディフューザ部41の中心軸42に設けられている。
図18に示すように、第7実施形態では、ノズル部30は、1個の中央噴射孔32と、2個の傾斜噴射孔31a、31bを有している。中央噴射孔32は、ノズル部30の中でディフューザ部41の中心軸42に設けられている。
一方、2個の傾斜噴射孔31a、31bは、ディフューザ部41の中心軸42と吸引口43の中心とを結ぶ線L1に垂直で、且つ、ディフューザ部41の中心軸42を含む線L2に対し、吸引口43側の領域に設けられている。詳細には、2個の傾斜噴射孔31a、31bは、ディフューザ部41の中心軸42と吸引口43の中心とを結ぶ線L1に対して、対称となるように配置されている。
第7実施形態も、第6実施形態と同様に、噴射孔の数を増やすことで、必要流量に応じて複数の噴射孔31a、31b、32を使い分けることが可能である。その他、第7実施形態も、第1実施形態等と同様の作用効果を奏することができる。
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。
また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。
また、上記各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。
(1)上記各実施形態では、ノズル部30が有する複数の噴射孔は、傾斜噴射孔31と中央噴射孔32により構成されるものとしたが、これに限らない。ノズル部30が有する複数の噴射孔は、傾斜噴射孔31のみで構成してもよい。
(2)上記各実施形態において、複数の噴射孔31、32に対し燃料ガスを供給するインジェクタ20の数および形状等に限定はない。それぞれの噴射孔に対し、噴射に必要な流量の燃料ガスを供給することの可能なインジェクタ20が接続されていればよい。
10エジェクタ
30ノズル部
31傾斜噴射孔
32中央噴射孔
40混合部
41ディフューザ部
42中心軸
43吸引口
44送出口
45流路内壁
30ノズル部
31傾斜噴射孔
32中央噴射孔
40混合部
41ディフューザ部
42中心軸
43吸引口
44送出口
45流路内壁
Claims (6)
- 複数の噴射孔(31、32)からそれぞれ噴射される駆動流体と吸引口(43)から吸引した吸引流体とを混合した混合流体を送出口(44)から送出するエジェクタにおいて、
駆動流体を噴射する複数の前記噴射孔を有するノズル部(30)と、
前記ノズル部から前記送出口側に向かい流路面積が次第に小さくなるように形成され、吸引流体を吸引するための前記吸引口が設けられる混合部(40)と、
前記混合部側の流路面積よりも前記送出口側の流路面積が大きく形成され、混合流体を昇圧して送出するディフューザ部(41)と、を備え、
複数の前記噴射孔のうち、前記ディフューザ部の中心軸(42)からずれた位置に配置される所定の前記噴射孔(31)は、前記ディフューザ部の中心軸に対し交差する方向へ駆動流体を噴射し、その駆動流体がコアンダ効果により前記混合部または前記ディフューザ部の流路内壁(45)に引き寄せられ、前記ディフューザ部の中心軸に沿って流れるように構成されている、エジェクタ。 - 複数の前記噴射孔のうち、他の前記噴射孔(32)は、前記ディフューザ部の中心軸に配置され、前記ディフューザ部の中心軸と同軸に駆動流体を噴射するように構成されている、請求項1に記載のエジェクタ。
- 他の前記噴射孔は、所定の前記噴射孔よりも開口面積が大きく形成され、且つ、前記ディフューザ部の中心軸と同軸に駆動流体を噴射するように構成されている、請求項2に記載のエジェクタ。
- 前記混合部と前記ディフューザ部とを接続する箇所の流路内壁は、曲面形状となっている、請求項1ないし3のいずれか1つに記載のエジェクタ。
- 所定の前記噴射孔の軸線(33)と、前記ディフューザ部の中心軸とは、前記ディフューザ部で交差するように構成されている、請求項1ないし4のいずれか1つに記載のエジェクタ。
- 所定の前記噴射孔は、その所定の前記噴射孔から噴射された駆動流体の流れの外縁が前記混合部または前記ディフューザ部の流路内壁に接し、且つ、所定の前記噴射孔の軸線がその流路内壁から離れているように構成されている、請求項1ないし5のいずれか1つに記載のエジェクタ。
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JP2019072137A Pending JP2020169625A (ja) | 2019-04-04 | 2019-04-04 | エジェクタ |
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2019
- 2019-04-04 JP JP2019072137A patent/JP2020169625A/ja active Pending
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