JP2020165386A - 自動車用スラント型内燃機関 - Google Patents

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【課題】車体の旋回時にシリンダヘッドの前部に寄ったオイルをタイミングチェーンでオイルパンに向けて掻き出す構造の内燃機関において、オイルストレーナの取り付けの容易性を確保しつつ、オイルの戻し機能を確実化する。【解決手段】オイルパンは上オイルパン4と下オイルパン5との分離方式になっており、上オイルパン4の前面にフロントカバー11が固定されている。シリンダブロック1とフロントカバー11との間に、タイミングチェーン配置空間12が形成されている。上オイルパン4の前壁18に、オイルストレーナ28が取り付く支持リブ30を突設しており、支持リブ30にオイル通路32を形成している。オイルの一部が支持リブ30とフロントカバー11との間の空間に至っても、そのオイルはオイル通路32から排出されて下オイルパン5に向かう。オイル通路32の下面は傾斜面32aになっているため、オイルの排出はスムースである。【選択図】図8

Description

本願発明は、自動車用スラント型内燃機関に関するものである。
内燃機関を自動車のエンジンルームに搭載するにおいて、例えば、ワンボックス車や軽トラックのようにエンジンルームが運転席の下方に入り込んでいるボンネットレスタイプの自動車では、シリンダボアを水平側に大きく傾けて配置することが行われている。すなわち、シリンダボアを水平側に大きくスラントさせて搭載することが行われている(例えば特許文献1)。
さて、動弁機構の潤滑を行ったオイルやVVTの駆動に使われたオイルはシリンダヘッドの内部に流下し、シリンダヘッド及びシリンダブロックに設けたオイル落とし穴を通ってオイルパンに戻されているが、シリンダボアを水平側に大きく傾けているスラント型内燃機関の場合、車体の旋回時(右旋回時)に、シリンダヘッドに溜まったオイルが慣性力によってタイミングチェーンの側に寄せられる現象が生じる。
従って、旋回時にオイルが移動してもオイルをオイルパンに戻す手段が必要である(そうでないと、オイルパンのオイル量が過剰に低下してオイルストレーナが空気を吸い込んでしまう。)。
この点については、オイル落とし穴を多数設けることが考えられるが、タイミングチェーンの側に寄せられたオイルを迅速に戻すためには、オイル落とし穴の大きさはかなり大きくせざるを得ず、すると、シリンダヘッド及びシリンダブロックの強度が低下するおそれがあり、また、シリンダヘッド及びシリンダブロックに、大径のオイル落とし穴を形成するスペースが存在しない場合も有り得る。
他方、例えばバスや乗用車用の低重心エンジンとして、シリンダボアを水平に寝かせた水平対向式のものが使用されており、このタイプの内燃機関でも旋回時のオイルの移動現象が発生している。そこで、タイミングチェーンを利用してオイルをオイルパンの側に掻き出すことが行われており、特許文献2には、オイルの流路の途中に、オイルの流れを方向付ける整流板を設けることが開示されている。
特開平11−241651号公報 特開2009−97398号公報
タイミングチェーンはフロントカバーで覆われているが、スラント型内燃機関においても、旋回時にタイミングチェーンでオイルをオイルパンに向けて掻き出す構造を採用すると、シリンダブロックとフロントカバーとの間のタイミングチェーン配置空間をオイルの戻し通路として利用できるため、構造の複雑化や部材の強度低下を招来することなく、旋回時においてもオイルをオイルパンに速やかに戻すことができる。
他方、内燃機関はオイルパンからオイルを吸い出すオイルストレーナが必要であるが、オイルストレーナは、オイルパンのうち深い部分に配置する必要がある。そして、使用するオイル量をできるだけ少なくするには、オイルパンに、深い部分を部分的に形成することが有益であり、そこで、タイミングチェーンに近い側を深く形成しているのが普通である(横置き前排気タイプ等の自動車用内燃機関の場合、排気管をオイルパンの下方にくぐらせる必要があることから、排気管の配置スペースを確保するために、オイルパンのうちミッション側の部分を浅くせねばならない事情もある。)。
従って、オイルストレーナは、タイミングチェーンに近い側においてオイルパン又はフロントカバーに取り付ける必要があるが、オイルストレーナの取付けによってオイルの流れが阻害されることは避けねばならない。
本願発明はこのような実情を背景に成されたものであり、シリンダボアを水平側に大きく寝かせた自動車用スラント型内燃機関において、旋回時のオイルの速やかな戻しを阻害することなく、オイルストレーナを支障なく取り付けできるようにしようとするものである。
本願発明は、
「シリンダボア軸線を水平側に大きく傾けると共にクランク軸を略水平姿勢で回転自在に保持したシリンダブロックと、前記クランク軸のうち前記シリンダブロックから突出した前端部に設けたスプロケットに噛合したタイミングチェーンと、前記タイミングチェーンを覆うフロントカバーとを備えており、
車体の旋回時に、シリンダヘッドに溜まったオイルが前記タイミングチェーンの側に移動して、前記タイミングチェーンの周回によってオイルがオイルパンに向けて掻き出される」
という基本構成になっている。
そして、上記基本構成に加えて、
「前記オイルパン又はフロントカバーに、オイルストレーナが取り付く支持リブを、前記タイミングチェーンの周回によって流れ込むオイルの一部を塞き止めるような姿勢で形成しており、前記支持リブに、前記流れ込んだオイルを前記オイルパンに逃がすオイル通路が形成されている」
という構成が付加されている。
本願発明では、シリンダブロックとフロントカバーとの間のタイミングチェーン配置空間を車体旋回時のオイル戻し通路として利用すると共に、タイミングチェーンをオイルの強制戻し手段として利用するものであるため、構造の複雑化やシリンダヘッド及びシリンダブロックの強度低下をもたらすことなく、旋回時にオイルをオイルパンに速やかに戻すことができる。
また、タイミングチェーンの側においてオイルパン又はフロントカバーにオイルストレーナの支持リブを設けているため、オイルストレーナの取り付けを確実に行える。更に、支持リブは補強効果を持つため、オイルパン又はフロントカバーの強度向上にも貢献できる。
そして、タイミングチェーン配置空間をオイル流路として利用するものであるため、シリンダヘッドから流下してきたオイルは、クランク軸線方向に流れを変えてオイルパンに流れ込むが、オイルストレーナのうちオイルパン又はフロントカバーに取り付く部分はクランク軸線方向に長い姿勢になるため、支持リブを、クランク軸線を横切る方向に突出した姿勢として、オイルパンに流れ込むオイルに対して堰のような姿勢で配置することが合理的であり、これにより、オイルストレーナを、支持リブに簡単にかつしっかりと取り付けることができる。
そして、支持リブにはオイル通路が空いているため、オイルの戻し機能には支障はない。従って、旋回時のオイルの戻しを速やかに行いつつ、オイルストレーナを簡単にかつしっかりと取り付けることができる。また、オイルストレーナはさほどの重量はないため、支持リブにオイル通路を空けてもオイルストレーナの支持強度の問題はない。従って、オイルストレーナの支持機能を損なうことなく、オイルパン又はフロントカバーを軽量化できる。従って、燃費向上にも貢献できる。
支持リブはフロントカバーに設けることも可能であるが、実施形態のようにオイルパンに支持リブを設けると、先にオイルストレーナを取り付けてからフロントカバーを装着できるため、オイルパンやオイルストレーナが複雑な形状であっても、オイルストレーナを簡単に取り付けることができる利点がある。
フロントカバーを省略した状態での内燃機関の上半部の正面図である。 フロントカバーを省略した状態での内燃機関の下半部の正面図である。 下オイルパンを省略した状態での底面図である。 上オイルパンの斜視図である。 上オイルパンの正面図である。 図5のVI-VI 視図である。 内燃機関を図5及び図6の VII-VII視方向から見た断面図である。 図7の部分拡大図である。
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。以下では、方向を特定するため前後・左右・上下の文言を使用するが、前後方向はクランク軸線方向であり、左右方向はクランク軸線方向と直交した水平方向であり、上下方向は鉛直方向である。前と後ろについては、内燃機関に使用されている一般的な呼び方に準じて、タイミングチェーンが配置されている側を前、ミッションが配置されている側を後ろとしている。念のため、各図に方向を明示している。
シリンダブロックのうち気筒軸線の方向の区別としては、圧縮行程のときにピストンが向いた方向に位置した面を頂面と呼び、膨張行程のときにピストンが向いた面を底面と称して、鉛直方向である上下方向と区別している。
(1).内燃機関の概要
本実施形態は、自動車用の4気筒内燃機関に適用している。内燃機関は、図1,2に示すように、シリンダブロック1とその頂面に固定されたシリンダヘッド2、及びシリンダヘッド2の頂面に固定されたヘッドカバー3を備えており、シリンダボア軸心を大きく寝かせたスラント型内燃機関になっている。シリンダボア軸心は、鉛直線O1に対して、約60°強(水平面O2に対しては、30°弱)の角度で傾斜している。
このように、シリンダボア軸心を水平に近い姿勢に大きくスラントさせていることにより、オイルパンは、シリンダブロック1の底面に固定された上オイルパン4と、上オイルパン4の下面に固定された下オイルパン5とに分離している。上オイルパン4はアルミダイキャスト品であり、下オイルパン5は板金加工品である。
図1のとおり、シリンダヘッド2は、シリンダブロック1に固定された第1部分2aと、第1部分2aの頂面に固定された第2部分2bとの2層構造になっており、第2部分2bに、タイミングチェーン6が噛合する一対の従動スプロケット7が回転自在に保持されている。なお、従動スプロケット7は、実際にはVVT装置に取り付けられている。
図1,2では、シリンダブロック1、シリンダヘッド2、オイルパン4,5については、その輪郭を明確化するため、それらの前端面に平行斜線を付している。従って、平行斜線は断面の表示ではない。
図2に示すように、シリンダブロック1の底部には、クランクキャップ8を介してクランク軸9が回転自在に保持されている。クランク軸9の前端部はシリンダブロック1の手前に露出しており、露出部に、図3に示すように主動スプロケット10が固定されている。そして、主動スプロケット10と従動スプロケット7とにタイミングチェーン6が巻き掛けられている。
図3,6,7,8に示すように、タイミングチェーン6はフロントカバー11によって手前から覆われており、フロントカバー11を、シリンダヘッド2とシリンダブロック1と上オイルパン4の前端面に重ね固定することにより、フロントカバー11とシリンダブロック1及び上オイルパン4とで囲われた空間をタイミングチェーン配置空間12と成している。なお、図3,6では、フロントカバー11は模式的に表示している。
本実施形態の内燃機関は、排気側を下方に向けて吸気側を上に向けている。そして、図1,2に示すように、タイミングチェーン6は、吸気側ガイド(上ガイド)13と排気側ガイド(下ガイド)14とにより、間隔を狭めた姿勢に保持されている。なお、排気側ガイド14は固定式で、吸気側ガイド13は可動式になっている。
本実施形態の内燃機関は、クランク軸9を車体の前後方向に向けた縦置きでエンジンルームに搭載されている。また、フロントカバー11が車体の前方側に位置するようにして、エンジンルームに配置されている。
そして、車体が右旋回すると、遠心力(慣性力)によって、シリンダヘッド2に流下したオイルはタイミングチェーン6の側に移動する傾向を呈する一方、シリンダヘッド2及びシリンダブロック1のオイル落とし穴は前後中間部や後部に設けているため、車体の右旋回時に、オイルがオイル落とし穴に流れ込まずに、オイルパンの油量が大きく低下する現象が発生することがある。
そこで、本実施形態では、シリンダヘッド2の内部とタイミングチェーン配置空間12とを連通させることにより、右旋回時に、シリンダヘッド2の前部に溜まったオイルを、タイミングチェーン配置空間12からオイルパン4,5に戻しており、オイルは、図2や図7,8に矢印で示すように、タイミングチェーン6の掻き出し作用により、タイミングチェーン配置空間12の終端からオイルパン4,5に向けて飛散していく。
そして、右旋回時のオイルパン4,5へのオイルの戻しをスムースに行えるように、上オイルパン4に工夫を施している。この点を、次に説明する。
(2).上オイルパンの基本構造
図5及び図6から理解できるように、上オイルパン4は、前後長手の上長手側壁16及び下長手側壁17と、これらの前端に一体に繋がった前壁18と、上下長手側壁16,17の後端に一対に繋がった後ろ壁19とを有している。
また、上オイルパン4の下部には、上下長手側壁16,17及び前後壁18,19に一体に繋がったバッフルプレート(底板)20が一体に形成されており、図3に平行斜線を付して明示するように、下オイルパン取り付け面21が、バッフルプレート20を囲んだ状態に形成されている。下オイルパン取り付け面21に、下オイルパン5のフランジ5a(例えば図2参照)が固定されている。上オイルパン4の上面は水平状になっているため、上長手側壁16の左右幅は大きくて、下長手側壁17の左右幅は小さくなっている。
図4,5に示すように、前壁18には、クランクキャップ8を逃がす前凹所22が形成されて、後ろ壁19には、軸受が嵌まる後ろ凹所23が形成されている。敢えて述べるまでもないが、ミッションケースは、シリンダブロック1の後面と上オイルパン4の後面とに跨がった状態で固定されている。
図6に示すように、上オイルパン4の上長手側壁16及び下長手側壁17の頂部には、シリンダブロック1に固定するための内向きのボス部24が、前後方向に断続して多数形成されている。また、図4,5に示すように、上オイルパン5の上長手側壁16には、下向きの段部25が前後方向(クランク軸線方向)に長い姿勢で形成されており、段部25の底端にバッフルプレート20が繋がっている。
図3,6に示すように、バッフルプレート20には、その前部に位置した左右長手の第1オイル落とし穴26と、円形で周囲の箇所に分散した複数個の第2オイル落とし穴27とが形成されている。第2オイル落とし穴27は、角形等の他の形態であってもよい。図6から理解できるように、主動スプロケット10の前端は、前壁18よりも後ろ側にずれている。従って、タイミングチェーン配置空間12を流れてきたオイルは、図6に矢印Xで示すように、タイミングチェーン6よりも下方の部位においてクランク軸線方向に向きを変えて、第1オイル落とし穴26に流れ込むことになる。
オイルポンプはフロントカバー11に配置されており、オイルポンプには、図7や図8に示すオイルストレーナ28からオイルが吸い上げられる。オイルストレーナ28は、左右長手の横向きパイプ28aと、その先端に接続された下向きパイプ28bとから成っており、下向きパイプ28bは、図3,6に明示するように、バッフルプレート20に設けたストレーナ穴29から下オイルパン5の内部に入り込んでいる。図7に示すように、下オイルパン5は手前側の部位が深くなっており、オイルストレーナ28の下向きパイプ28bは、深くなった部分に浸漬している。
特に図4,5,8に示すように、上オイルパン4の前部でかつ下部には、フロントカバー11と重なる支持リブ30を一体に形成しており、この支持リブ30に、オイルストレーナ28における横向きパイプ28aの基端部がしっかり嵌合する凹所31を形成している。横向きパイプ28aの基端部は、ビスによって支持リブ30に固定されている。
オイルストレーナ28の横向きパイプ28aは前後方向に長いことから、支持リブ30は、クランク軸線と直交した左右方向に広がっている(フロントカバー11と平行な方向に広がっている。)。従って、支持リブ30の凹所31に横向きパイプ28aを無理なく嵌め込むことができて、オイルストレーナ28の取り付けを簡単に行える。
他方、図5に示すように、上オイルパン4のうち支持リブ30を設けた部分は、上オイルパン4の前部において最も低くなっている。従って、図8から理解できるように、支持リブ30は、タイミングチェーン配置空間12を流下してきたオイルの一部にとっては、その流れを塞き止める板の状態になっている。
そこで、支持リブ30に、オイルを下オイルパン5に向けて逃がすオイル通路32を形成している。また、オイル通路32は下オイルパン5及びバッフルプレート20よりも高い位置にあるため、オイルの流れを促進すべく、オイル通路32の下面を、下に行くに従ってバッフルプレート20に近づく傾斜面32aに形成している。
また、上オイルパン4の前壁18のうち、支持リブ30からバッフルプレート20に連なる部分の内面も、下オイルパン5及びバッフルプレート20に向けて下向きに傾斜した傾斜面33に形成している。傾斜面33の中途部に凹所34が存在しているが、これは無くてもよい。
車体の右旋回時のオイルの流れについて纏めると、タイミングチェーン6の掻き出し作用によってタイミングチェーン配置空間12を勢い良く流れてきたオイルは、タイミングチェーン配置空間12から放出されて後、その一部は支持リブ30を飛び越えてバッフルプレート20に向かって、バッフルプレート20の第1オイル落とし穴26から下オイルパン5の内部に入り込む。また、オイルの他の一部は、支持リブ30とフロントカバー11とで囲われた空間に飛散し、この空間からオイル通路32を通ってバッフルプレート20に向けて流下し、第1オイル落とし穴26から下オイルパン5の内部に流れ込む。
そして、オイル通路32の下面は傾斜面32aになっていると共に、前壁18の内面も下向きの傾斜面33になっているため、方向変換したオイルを、下オイルパン5に速やかに戻すことができる。その結果、オイルの戻し効果を確実化して、オイルストレーナ28による空気の吸い込み現象を防止できる。
例えば図3,5に示すように、上オイルパン4の前部でかつ下部には、オイルフィルター35が取り付く受け座36を前向きに突設している。そして、図4に示すように、上オイルパン4の前壁18のうち上部の頂面に、受け座36に向けてオイルを流すオイル送りポート37と、浄化されたオイルが排出されるオイル戻りポート38とが開口している。
オイルポンプで圧送されたオイルは、フロントカバー11に形成されたオイル通路からシリンダブロック1に形成されたオイル通路に流れ、次いで、シリンダブロック1に形成されたオイル通路から、上オイルパン4のオイル送りポート37に流入する。また、オイル戻りポート38から排出されたオイルは、シリンダブロック1に形成されたメインギャラリに送られる。従って、上オイルパン4のオイル送りポート37とオイル戻りポート38とは、シリンダブロック1の底面に形成されたオイル通路及びメインギャラリに連通している。
なお、図2に点線の矢印で示すように、タイミングチェーン6で掻き出されたオイルの一部は上向きに飛散するが、上向きに飛散したオイルは、前壁18における前凹所22の上面22aに当たって落下する。従って、タイミングチェーン6がオイルで過剰に濡れることを防止できる。
以上、本願発明の実施形態を説明したが、本願発明は他にも様々に具体化できる。
本願発明は、自動車用スラント型内燃機関に具体化できる。従って、産業上利用できる。
O1 鉛直線
O2 水平面
1 シリンダブロック
2 シリンダヘッド
4 上オイルパン
5 下オイルパン
6 タイミングチェーン
7,10 スプロケット
9 クランク軸
11 フロントカバー
12 タイミングチェーン配置空間
16 上長手側壁
17 下長手側壁
18 前壁
20 バッフルプレート
26 第1オイル落とし穴
27 第2オイル落とし穴
28 オイルストレーナ
28a 横向きパイプ
28b 下向きパイプ
29 ストレーナ穴
30 支持リブ
31 凹所
32 オイル通路
32a オイル通路の傾斜面
33 前壁の傾斜面

Claims (1)

  1. シリンダボア軸線を水平側に大きく傾けると共にクランク軸を略水平姿勢で回転自在に保持したシリンダブロックと、前記クランク軸のうち前記シリンダブロックから突出した前端部に設けたスプロケットに噛合したタイミングチェーンと、前記タイミングチェーンを覆うフロントカバーとを備えており、
    車体の旋回時に、シリンダヘッドに溜まったオイルが前記タイミングチェーンの側に移動して、前記タイミングチェーンの周回によってオイルがオイルパンに向けて掻き出される構成であって、
    前記オイルパン又はフロントカバーに、オイルストレーナが取り付く支持リブを、前記タイミングチェーンの周回によって流れ込むオイルの一部を塞き止めるような姿勢で形成しており、前記支持リブに、前記流れ込んだオイルをオイルパンに逃がすオイル通路が形成されている、
    自動車用スラント型内燃機関。
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