JP2020165314A - 圧縮機 - Google Patents

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征大 谷口
Yukihiro Taniguchi
征大 谷口
洋悟 高須
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洋悟 高須
一樹 高橋
Kazuki Takahashi
一樹 高橋
慶生 小林
Yoshiki Kobayashi
慶生 小林
創 佐藤
So Sato
創 佐藤
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Taichi Tateishi
太一 舘石
拓馬 山下
Takuma Yamashita
拓馬 山下
義之 岡田
Yoshiyuki Okada
義之 岡田
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暉裕 金井
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Abstract

【課題】クランク軸の回転に起因する支持部の摩耗及び焼付きを抑制することを目的とする。【解決手段】密閉型スクロール圧縮機は、中心軸線C周りに回転するロータを有する電動モータと、ロータに固定され、電動モータからの駆動力により中心軸線C周りに回転するクランク軸11と、上面40aによってクランク軸11に作用する中心軸線Cに沿う方向の荷重を支持するスラストプレート40と、を備える。スラストプレート40は、ビッカース硬度が700Hv以上とされている。【選択図】図2

Description

本発明は、圧縮機に関するものである。
縦形の密閉型圧縮機は、ハウジング内に、冷媒を圧縮する圧縮機構と、圧縮機構を駆動するモータ(電動機)と、が収容されている。また、ハウジング内には、圧縮機構とモータのロータとを連結するクランク軸が収容されており、モータの回転駆動力がクランク軸を介して圧縮機構へ伝達される。クランク軸は、軸方向が鉛直方向になるように設けられているとともに、モータの駆動力によって回転する。このため、クランク軸は、該クランク軸の下方に設けられたスラスト軸受によって下方から支持されている。このような密閉型圧縮機を開示する文献として、特許文献1及び特許文献2がある。
特許文献1には、クランク軸の下端面に接触して設けられる板状部材であるスラストプレートを有する圧縮機が記載されている。この圧縮機では、クランク軸とスラストプレートの摺動領域において、スラストプレートに溝部が形成されて、溝部に対して貫通孔から潤滑油が供給される。
特許文献2には、主軸の最下端とサブフレームに備えてある軸スラスト受とは、それぞれ摺れ合う関係にあり摺動部を構成している圧縮機が記載されている。また、この圧縮機では、サブフレームの軸スラスト受が、サブフレームと同材料の鉄などの鉄系金属で形成され、サブフレームの軸スラスト受を含むサブフレームの表面に、コーティング、あるいは、皮膜処理を施している。
特開2017−155718号公報 国際公開第2009/154151号
ところで、近年圧縮機の大容量化が進んでいる。圧縮機の大容量化が進むと、それに伴って、圧縮機に設けられるモータも出力の大きいものが適用される傾向にある。このような出力の大きなモータは、ロータの重量が大きい。このため、出力の大きいモータを適用した圧縮機では、ロータが固定されるクランク軸に作用するスラスト方向(クランク軸の中心軸線に沿う方向)の荷重が増大する。また、出力の大きいモータとした場合には、スラスト方向に作用する電磁力も増大し、この電磁力が、スラスト方向(クランク軸の中心軸線に沿う方向)の荷重として無視できない程度にクランク軸に作用することがわかった。
特許文献1に記載の圧縮機は、摩擦損失を低減するために、クランク軸とスラストプレートの摺動領域において、スラストプレートに溝部を形成している。しかしながら、圧縮機の容量を大きくするという技術思想や、モータの出力を増大するという技術思想は開示されていない。また、特許文献1では、スラストプレートの摩耗や焼付きについては考慮されておらず、特許文献1に記載の圧縮機において、例えば、出力の大きいモータを適用した場合には、スラストプレートの摩耗や焼付きが発生する可能性があった。
特許文献2に記載の圧縮機は、軸スラスト受を含むサブフレームの表面に、コーティング、あるいは、皮膜処理を施している。しかしながら、特許文献2に記載の圧縮機では、組成中に炭素の二重結合を有するハロゲン化炭化水素又は炭化水素若しくはそれらを含む混合物である冷媒を用いる場合に、冷媒が接触する可能性のあるスクロール圧縮機の摺動部において、組成中に炭素の二重結合を有するハロゲン化炭化水素又は炭化水素の二重結合が、分解や重合されることを抑制するために、サブフレームの表面に、コーティング、あるいは、皮膜処理を施している。このように、特許文献2でも、軸スラスト受の摩耗や焼付きについては考慮されていない。よって、特許文献2に記載の圧縮機において、例えば、出力の大きいモータを適用した場合には、スラストプレートの摩耗や焼付きが発生する可能性があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、クランク軸の回転に起因する支持部の摩耗及び焼付きを抑制することができる圧縮機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の圧縮機は以下の手段を採用する。
本発明の一態様に係る圧縮機は、中心軸線周りに回転するロータを有する電動モータと、前記ロータに固定され、前記電動モータからの駆動力により前記中心軸線周りに回転するクランク軸と、支持面によって、前記クランク軸に作用する前記中心軸線に沿う方向の荷重を支持する支持部と、を備え、前記支持部の前記支持面は、ビッカース硬度が700Hv以上とされている。
上記構成では、電動モータが駆動し、ロータが中心軸線周りに回転すると、それに伴って、ロータに固定されているクランク軸も中心軸線周りに回転する。クランク軸は、支持部の支持面によって支持されているので、クランク軸が回転することで、支持面に対してクランク軸が摺動する。
上記構成では、支持面の硬度が、ビッカース硬度が700Hv以上とされ、高硬度化されている。これにより、支持部の耐摩耗性及び耐焼付性を向上させることができる。したがって、クランク軸の回転に起因する支持部の摩耗及び焼付きを抑制することができる。
圧縮機を大容量化し、それに伴って圧縮機に用いられる電動モータの出力を大きくした場合には、クランク軸に作用する中心軸線に沿う方向の荷重が大きくなるが、上記構成では、クランク軸の回転に起因する支持部の摩耗及び焼付きを抑制することができる。よって、圧縮機の大容量化を図ることができる。
本発明の一態様に係る圧縮機は、中心軸線周りに回転するロータを有する電動モータと、前記ロータに固定され、前記電動モータからの駆動力により前記中心軸線周りに回転するクランク軸と、支持面によって、前記クランク軸に作用する前記中心軸線に沿う方向の荷重を支持する支持部と、を備え、前記支持部の前記支持面には、前記支持面よりも硬度が高いコーティング層が設けられている。
上記構成では、支持面に、支持面よりも硬度が高いコーティング層が設けられている。これにより、支持部の耐摩耗性及び耐焼付性を向上させることができる。したがって、クランク軸の回転に起因する支持部の摩耗及び焼付きを抑制することができる。よって、圧縮機の大容量化を図ることができる。
本発明の一態様に係る圧縮機は、中心軸線周りに回転するロータを有する電動モータと、前記ロータに固定され、前記電動モータからの駆動力により前記中心軸線周りに回転するクランク軸と、支持面によって、前記クランク軸に作用する前記中心軸線に沿う方向の荷重を支持する支持部と、を備え、前記クランク軸は、磁性体である第1磁性体部を有し、前記支持部は、磁性体である第2磁性体部を有し、前記第1磁性体部と前記第2磁性体部とは、同一の磁極が対向するように配置されている。
上記構成では、クランク軸に設けられた第1磁性体部と、支持部に設けられた第2磁性体部とが、同一の磁極が対向するように配置されている。これにより、第1磁性体部と第2磁性体部とが反発することによって、支持部の支持面に作用するクランク軸からの荷重が低減する。したがって、クランク軸の回転に起因する支持部の摩耗及び焼付きを抑制することができる。よって、圧縮機の大容量化を図ることができる。
また、本発明の一態様に係る圧縮機は、前記支持部の前記支持面には、凹状の溝部が形成されていて、前記溝部には、潤滑油が供給されていてもよい。
上記構成では、支持面に溝部が形成され、溝部に潤滑油が供給される。溝部に潤滑油が供給されることで、支持面とクランク軸との間に、油膜が形成される。これにより、支持部の耐摩耗性及び耐焼付性を向上させることができる。したがって、クランク軸の回転に起因する支持部の摩耗及び焼付きを抑制することができる。よって、圧縮機の大容量化を図ることができる。
また、本発明の一態様に係る圧縮機は、前記電動モータの出力は、15kW以上であってもよい。
上記構成では、電動モータの出力が、15kW以上とされている。このように、出力の大きい電動モータを適用した場合には、ロータの重量化や、電磁力の増大等によって、クランク軸に作用する中心軸線に沿う方向の荷重が大きくなる。上記構成では、支持部の耐摩耗性及び耐焼付性を向上させることができるので、出力の大きい電動モータを適用した場合であっても、クランク軸の回転に起因する支持部の摩耗及び焼付きを抑制することができる。よって、圧縮機の大容量化を図ることができる。
本発明によれば、クランク軸の回転に起因する支持部の摩耗及び焼付きを抑制することができる。
本発明の第1実施形態に係るスクロール型圧縮機を示す縦断面図である。 図1のスクロール型圧縮機のスラストプレートを示す部分拡大縦断面図である。 図1のスクロール型圧縮機のクランク軸の下端部、スラストプレート及び吸入パイプを示す縦断面図である。 本発明の第2実施形態に係るスクロール型圧縮機のスラストプレートを示す部分拡大縦断面図である。 本発明の第3実施形態に係るスクロール型圧縮機のスラストプレートを示す部分拡大縦断面図である。 本発明の第3実施形態に係るスクロール型圧縮機のスラストプレートを示す平面図である。 本発明の第3実施形態に係るスクロール型圧縮機のスラストプレートに形成された溝部の一例を示す縦断面図である。 本発明の第3実施形態に係るスクロール型圧縮機のスラストプレートに形成された溝部の一例を示す縦断面図である。 本発明の第3実施形態に係るスクロール型圧縮機のスラストプレートに形成された溝部の一例を示す縦断面図である。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態について、図1から図3を用いて説明する。
図1に示すように、スクロール流体機械としての密閉型スクロール圧縮機1は、底部が下部カバーによって密閉された上下方向に長い円筒状の密閉ハウジング2を備えている。この密閉ハウジング2の上部は、ディスチャージカバー3及び上部カバー4により密閉されており、このディスチャージカバー3と上部カバー4間に、圧縮された高圧のガスが吐出される吐出チャンバー5が形成されている。
密閉ハウジング2内には、上方部位に上部軸受部材6が固定設置されており、上部軸受部材6を介してスクロール圧縮機構7が組み込まれるとともに、その下方部位にステータ8とロータ9とからなる電動モータ10が設置されている。
電動モータ10は、ステータ8が密閉ハウジング2に固定設置されることにより、密閉ハウジング組み込まれている。ステータ8の内側には、ロータ9が配置されている。ロータ9には、鉄鋼材で形成されたクランク軸11が固定されている。電動モータ10は、電力を供給されることで、ロータ9を上下方向に沿って延在する中心軸線C周りに回転させる。また、電動モータ10は、出力が15kW以上とされている。また、電動モータ10は、100rps以上の回転数で運転可能とされている。また、電動モータ10のロータ9の外径は、80mm以上とされている。また、電動モータ10は、集中巻のモータである。
クランク軸11は、中心軸線Cに沿って延在する部材である。クランク軸11は、ロータ9に固定されているので、電動モータ10からの駆動力により中心軸線C周りに回転する。また、クランク軸11の上端には、軸心が所定寸法だけ偏心されているクランクピン12が設けられ、そのクランクピン12をスクロール圧縮機構7に連結することによって、スクロール圧縮機構7が電動モータ10により駆動可能とされている。クランク軸11は、上部軸受部材6のジャーナル軸受部6Aに上方部が回転自在に支持されるとともに、下端部が密閉ハウジング2の下方部位に設けられている鋳鉄製の下部ジャーナル軸受13により回転自在に支持されている。
下部ジャーナル軸受13とクランク軸11の下端部との間には、容積型給油ポンプ14が設けられ、密閉ハウジング2の底部に充填されている潤滑油15を、吸入パイプ16を介して吸い込み、クランク軸11内に軸方向に沿って穿設されている流通路17に吐出するように構成されている。この潤滑油15は、流通路17を介して上部軸受部材6、スクロール圧縮機構7及び下部ジャーナル軸受13等の潤滑が必要な部位に給油可能とされている。流通路17の下端部には、下方に向かうほど流通路17の直径が大きくなるように、テーパ面43が形成されている。
スクロール圧縮機構7は、上部軸受部材6を構成部品の1つとし、その上部軸受部材6上に固定設置されている固定スクロール18と、上部軸受部材6のスラスト軸受部6Bに摺動自在に支持され、固定スクロール18と噛み合わされることにより圧縮室20を形成する旋回スクロール19と、上部軸受部材6と旋回スクロール19との間に介在され、旋回スクロール19の自転を阻止し、公転旋回運動を許容するオルダムリング等の自転阻止機構21と、クランク軸11のクランクピン12と旋回スクロール19の背面に設けられている軸受ボス19Cとの間に設けられ、旋回スクロール19にクランク軸11の回転力を伝えるドライブブッシュ22及び旋回軸受23と、を備え、固定スクロール18の端板中心部がディスチャージカバー3に接続された状態で上部軸受部材6上に設置されている。
固定スクロール18は、端板18Aと、その端板18A上に立設された渦巻き状ラップ18Bとを備え、端板18Aの中心部に吐出口24が設けられるとともに、渦巻き状ラップ18Bのラップ歯先面にチップシール25が設置された構成とされている。また、旋回スクロール19は、端板19Aと、その端板19A上に立設された渦巻き状ラップ19Bとを備え、端板19Aの背面に軸受ボス19Cが設けられるとともに、渦巻き状ラップ19Bのラップ歯先面にチップシール26が設置された構成とされている。
スクロール圧縮機構7は、吸入配管27を介して密閉ハウジング2内に吸い込まれた冷媒ガスを、固定スクロール18の外周部に設けられた吸入口28から圧縮室20内に吸い込み、高温高圧のガスに圧縮するものである。この圧縮ガスは、固定スクロール18の中心部に設けられている吐出口24及びディスチャージカバー3に設けられている吐出弁29を介して吐出チャンバー5内に吐出され、更に吐出チャンバー5に接続されている吐出配管30を介して圧縮機の外部へと送出されるようになっている。
スラストプレート(支持部)40は、図2に示すように、上面(支持面)40aがクランク軸11の下端面に接触するように設けられる板状部材である。スラストプレート40は、上面40aによって、クランク軸11に作用する中心軸線Cに沿う方向(スラスト方向)の荷重を、下方から支持している。また、スラストプレート40は、下部ジャーナル軸受13の下面と吸入パイプ16の上面との間に設置される。スラストプレート40は、厚さが例えば約1〜2mmである。また、スラストプレート40は、高硬度材で形成されている。詳細には、スラストプレート40は、ビッカース硬度が700Hv以上とされる材料によって形成されている。具体的には、スラストプレート40は、例えば、熱処理(焼入れや窒化等)を施したクロム鋼やクロムモリブデン鋼などの合金鋼で形成される。
スラストプレート40には、潤滑油15が流通する貫通孔41が形成されている。貫通孔41によって、吸入パイプ16に形成された流通路51と、クランク軸11に形成された流通路17とが連通する。その結果、図3に示すように、吸入パイプ16を通過した潤滑油15は、スラストプレート40の貫通孔41を流通し、スラストプレート40の貫通孔41を潤滑油15が流通した後、クランク軸11の流通路17を潤滑油15が流れる。
スラストプレート40とクランク軸11とが接触する領域よりも外側には、容積型給油ポンプ14のポンプロータ45が設けられている。ポンプロータ45の下面は、クランク軸11の下面と同一面となるように設けられている。
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態では、電動モータ10が駆動し、電動モータ10のロータ9が中心軸線C周りに回転すると、それに伴って、ロータ9に固定されているクランク軸11も中心軸線C周りに回転する。クランク軸11は、下端がスラストプレート40の上面40aと接触することで、スラストプレート40に下方から支持されている。このため、クランク軸11が回転することで、クランク軸11の下端が、スラストプレート40の上面40aに対して摺動する。
本実施形態では、スラストプレート40は、ビッカース硬度が700Hv以上の材料で形成されている。すなわち、スラストプレート40は、クランク軸11が摺動する摺動領域において、高硬度の材料で形成されているといえる。これにより、スラストプレート40の耐摩耗性及び耐焼付性を向上させることができる。したがって、クランク軸11の回転に起因するスラストプレート40の摩耗及び焼付きを発生し難くすることができる。
出力の大きい電動モータ10を適用した場合には、ロータ9の重量化や、スラスト方向の電磁力の増大等によって、クランク軸11に作用するスラスト方向の荷重が大きくなる。本実施形態では、上述のように、クランク軸11の回転に起因するスラストプレート40の摩耗及び焼付きを発生し難くすることができるので、出力15kW以上という出力の大きい電動モータを適用したとしても、クランク軸11の回転に起因するスラストプレート40の摩耗及び焼付きを抑制することができる。よって、出力の大きい電動モータ10を採用することが可能となるので、密閉型スクロール圧縮機1の大容量化を図ることができる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態について、図4を用いて説明する。
本実施形態では、スラストプレート40が高硬度材ではなく、鉄鋼材で形成されている点、及び、スラストプレート40の上面40aにスラストプレート40よりも硬度が高いコーティング層46が設けられている点で第1実施形態と異なっている。第1実施形態と同一の構成については、同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
図4に示すように、コーティング層46は、スラストプレート40の上面40aを上方から覆うように設けられている。すなわち、本実施形態では、スラストプレート40とクランク軸11とが、コーティング層46を介して接触している。コーティング層46は、スラストプレート40の上面40aに、例えば、DLCコーティング処理や、セラミック系のコーティング処理等を施すことで形成される。なお、コーティング層46は、スラストプレート40の上面40aの略全域に設けてもよく、クランク軸11と接触する領域のみに設けてもよい。
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態では、スラストプレート40の上面40aに、スラストプレート40よりも硬度が高いコーティング層46が設けられている。これにより、スラストプレート40の耐摩耗性及び耐焼付性を向上させることができる。したがって、クランク軸11の回転に起因するスラストプレート40の摩耗及び焼付きを抑制することができる。よって、出力の大きい電動モータ10を採用することが可能となるので、密閉型スクロール圧縮機1の大容量化を図ることができる。
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態について、図5から図9を用いて説明する。
本実施形態では、スラストプレート40の上面40aに溝部42が形成されている点で、第1実施形態と異なっている。第1実施形態と同一の構成については、同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
図5及び図6に示すように、スラストプレート40の上面40aには、クランク軸11の下面とスラストプレート40の上面40aとが対向する領域において、溝部42が形成される。なお、以下では、溝部42がスラストプレート40にのみ形成される場合について説明するが、本発明は、この例に限定されない。例えば、本発明に係る溝部42は、クランク軸11の下面とスラストプレート40の上面40aとが対向する領域において、クランク軸11にのみ形成されてもよいし、クランク軸11とスラストプレート40の両方に形成されてもよい。
溝部42は、図6に示すように、中心角が60°である扇形状を有し、周方向に90°毎に4箇所に設けられている。溝部42は、図5に示すように、スラストプレート40の上面40aから凹むように形成される。溝部42内には、貫通孔41から潤滑油15が供給される。すなわち、溝部42は、スラストプレート40の貫通孔41側の端部(内周端部)において、吸入パイプ16に形成された流通路51や、クランク軸11に形成された流通路17と連通している。
また、溝部42の周方向に沿って切断した断面形状は、図7に示すように段差形状であってもよく、図8に示すようにテーパ形状であってもよく、図9に示すように、ディンプル形状であってもよい。すなわち、スラスト軸受等で用いられる一般的な形状を本実施形態でも適用できる。
スラストプレート40の上面40aに微小な凹み(溝部42)が形成されることによって、スラストプレート40の上面40aとクランク軸11の下端との間に動圧が発生し、油膜圧力による浮上が生じる。その結果、クランク軸11の下端とスラストプレート40の上面40aの間に生じる摩擦損失を低減できる。
溝部42の半径方向の外側端部42aは、クランク軸11の外周面よりも内側に位置している。したがって、貫通孔41から溝部42へ供給された潤滑油15は、溝部42内に留まりやすく、クランク軸11の外周面よりも外周側へは漏れにくい。
例えば、溝部42が、本実施形態と異なり、クランク軸11の外周面よりも外側まで形成されている場合、潤滑油15が流通系統から流出してしまい、ジャーナル軸受や圧縮機構などに供給される潤滑油15の量が減少する。これに対して、本実施形態の場合、溝部42の半径方向の外側端部42aは、クランク軸11の外周面よりも内側に位置しているため、潤滑油15の量を減らすことなく、ジャーナル軸受や圧縮機構などに十分な潤滑油15を供給できる。
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態では、スラストプレート40を高硬度の材料で形成し、さらに、スラストプレート40の上面40aに溝部42が形成され、溝部42に潤滑油15が供給される。溝部42に潤滑油15が供給されることで、スラストプレート40の上面40aとクランク軸11との間に、油膜が形成される。これにより、スラストプレート40の耐摩耗性及び耐焼付性をより向上させることができる。したがって、クランク軸11の回転に起因するスラストプレート40の摩耗及び焼付きをより抑制することができる。よって、出力の大きい電動モータ10を採用することが可能となるので、密閉型スクロール圧縮機1の大容量化を図ることができる。
〔第4実施形態〕
次に、本発明の第4実施形態について、説明する。
本実施形態に係る構成では、スラストプレート40の上面40aに溝部42が形成されている点で、第2実施形態と異なっている。すなわち、第2実施形態で説明したコーティング層46と、第3実施形態で説明した溝部42と、を両方備えている。第2実施形態と同一の構成については、同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
コーティング層46を形成する工程と、溝部42を形成する工程とは、何れの工程が先でもよい。すなわち、スラストプレート40の上面40aを覆うようにコーティング層46を設けた後に、スラストプレート40の上面40aに溝部42を形成してもよい。この場合には、溝部42の内周面にはコーティング層46は設けられない。
また、スラストプレート40の上面40aに溝部42を形成した後に、スラストプレート40の上面40aを覆うようにコーティング層46を設けてもよい。この場合には、溝部42の内周面(特に、溝部42の底面)にコーティング層46が設けられる。
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態では、スラストプレート40の上面40aにコーティング層46が設けられ、さらに、スラストプレート40の上面40aに溝部42が形成され、溝部42に潤滑油15が供給される。溝部42に潤滑油15が供給されることで、スラストプレート40の上面40aとクランク軸11との間に、油膜が形成される。これにより、スラストプレート40の耐摩耗性及び耐焼付性をより向上させることができる。したがって、クランク軸11の回転に起因するスラストプレート40の摩耗及び焼付きをより抑制することができる。よって、出力の大きい電動モータ10を採用することが可能となるので、密閉型スクロール圧縮機1の大容量化を図ることができる。
〔第5実施形態〕
次に、本発明の第5実施形態について、説明する。
本実施形態では、クランク軸11及びスラストプレート40の材料が第1実施形態と異なっている。その他の点では、第1実施形態と略同一であるので、第1実施形態と同一の構成については、同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
本実施形態のクランク軸11は、全体が磁性体で形成されている。また、スラストプレート40は、全体が磁性体で形成されている。また、クランク軸11及びスラストプレート40は、クランク軸11の下面と、スラストプレート40の上面40aとが同一磁極化するように形成されている。すなわち、クランク軸11とスラストプレート40とは、同一の磁極が対向するように配置されている。
なお、クランク軸11の全体を磁性体で形成する例について説明したが、クランク軸11の一部を磁性体で形成してもよい。すなわち、鉄鋼材で形成されたクランク軸11に、磁性体で形成された磁性体部を埋め込んでもよい。
また、同様に、スラストプレート40の一部を磁性体で形成してもよい。すなわち、鉄鋼材で形成されたスラストプレート40に、磁性体で形成された磁性体部を埋め込んでもよい。
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態では、クランク軸11とスラストプレート40とが、同一の磁極が対向するように配置されている。これにより、クランク軸11とスラストプレート40とが反発することによって、スラストプレート40の上面40aに作用するクランク軸11からの荷重が低減する。したがって、クランク軸11の回転に起因するスラストプレート40の摩耗及び焼付きをより抑制することができる。よって、出力の大きい電動モータ10を採用することが可能となるので、密閉型スクロール圧縮機1の大容量化を図ることができる。
なお、本発明は、上記実施形態にかかる発明に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜変形が可能である。
例えば、上記各実施形態では、本発明をスクロール型圧縮機に適用する場合について説明したが、本発明はこの例に限定されない。例えば、ロータリ型圧縮機、レシプロ型圧縮機にも適用してもよい。
また、上記各実施形態では、クランク軸11の下方にスラストプレート40を設ける例について説明したが、本発明はこの例に限定されない。スラストプレート40は、クランク軸11のスラスト方向の荷重を下方から支持すればよく、例えば、クランク軸11の長手方向の途中位置に設けられていてもよい。また、スラストプレート40は、板状でなくてもよく、例えば、円筒状であってもよい。
1 :密閉型スクロール圧縮機
2 :密閉ハウジング
3 :ディスチャージカバー
4 :上部カバー
5 :吐出チャンバー
6 :上部軸受部材
6A :ジャーナル軸受部
6B :スラスト軸受部
7 :スクロール圧縮機構
8 :ステータ
8A :ステータ巻線
9 :ロータ
10 :電動モータ
11 :クランク軸
12 :クランクピン
13 :下部ジャーナル軸受
14 :容積型給油ポンプ
15 :潤滑油
16 :吸入パイプ
17 :流通路
18 :固定スクロール
18A :端板
18B :渦巻き状ラップ
19 :旋回スクロール
19A :端板
19B :渦巻き状ラップ
19C :軸受ボス
20 :圧縮室
21 :自転阻止機構
22 :ドライブブッシュ
23 :旋回軸受
24 :吐出口
25 :チップシール
26 :チップシール
27 :吸入配管
28 :吸入口
29 :吐出弁
30 :吐出配管
40 :スラストプレート
40a :上面
41 :貫通孔
42 :溝部
42a :外側端部
43 :テーパ面
45 :ポンプロータ
46 :コーティング層
51 :流通路
C :中心軸線

Claims (5)

  1. 中心軸線周りに回転するロータを有する電動モータと、
    前記ロータに固定され、前記電動モータからの駆動力により前記中心軸線周りに回転するクランク軸と、
    支持面によって、前記クランク軸に作用する前記中心軸線に沿う方向の荷重を支持する支持部と、を備え、
    前記支持部の前記支持面は、ビッカース硬度が700Hv以上とされている圧縮機。
  2. 中心軸線周りに回転するロータを有する電動モータと、
    前記ロータに固定され、前記電動モータからの駆動力により前記中心軸線周りに回転するクランク軸と、
    支持面によって、前記クランク軸に作用する前記中心軸線に沿う方向の荷重を支持する支持部と、を備え、
    前記支持部の前記支持面には、前記支持面よりも硬度が高いコーティング層が設けられている圧縮機。
  3. 中心軸線周りに回転するロータを有する電動モータと、
    前記ロータに固定され、前記電動モータからの駆動力により前記中心軸線周りに回転するクランク軸と、
    支持面によって、前記クランク軸に作用する前記中心軸線に沿う方向の荷重を支持する支持部と、を備え、
    前記クランク軸は、磁性体である第1磁性体部を有し、
    前記支持部は、磁性体である第2磁性体部を有し、
    前記第1磁性体部と前記第2磁性体部とは、同一の磁極が対向するように配置されている圧縮機。
  4. 前記支持部の前記支持面には、凹状の溝部が形成されていて、
    前記溝部には、潤滑油が供給される請求項1から請求項3のいずれかに記載の圧縮機。
  5. 前記電動モータの出力は、15kW以上である請求項1から請求項4のいずれかに記載の圧縮機。
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