本発明による車両制御装置、端末装置、サーバ装置、車両、車両制御システム及び車両制御方法について、好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照して以下に詳細に説明する。
[第1実施形態]
第1実施形態による車両制御装置、端末装置、サーバ装置、車両、車両制御システム及び車両制御方法について図1〜図20を用いて説明する。図1は、本実施形態による車両制御システムを示すブロック図である。
本実施形態による車両制御システム10は、車両100と、端末装置(ユーザ端末、携帯端末)200と、サーバ装置(サーバ)300とによって構成され得るが、これに限定されるものではない。なお、ここでは、車両100が二輪車両である場合を例に説明するが、これに限定されるものではない。
本実施形態による車両制御システム10では、車両100に装填された端末装置200によって取得される音データが、サーバ装置300に送信される。サーバ装置300は、端末装置200から供給される音データに基づいて路面状況の判定を行う。路面状況を示す情報である路面状況情報が、サーバ装置300から端末装置200に送信される。端末装置200は、路面状況情報を車両100に送信する。車両100は、路面状況情報に応じた制御内容で車両100を制御する。例えば、スポーツモードで車両100が走行している際に、路面が濡れた状態であることを示す路面状況情報を車両100が取得した場合、車両100は、走行モードをスポーツモードからレインモードに切り換える。
車両100と端末装置200とは、近距離無線通信を行い得る。かかる近距離無線通信としては、例えば、Bluetooth(登録商標)規格等に基づく近距離通信等が挙げられるが、これに限定されるものではない。
端末装置200とサーバ装置300とは、ネットワーク(通信ネットワーク)400等を介して通信を行い得る。ネットワーク400は、例えばインターネット通信網等であるが、これに限定されるものではない。図1には、端末装置200が携帯型の通信端末である場合の例が示されている。携帯型の通信端末としては、例えばスマートフォン等が挙げられるが、これに限定されるものではない。端末装置200が携帯型の通信端末である場合、端末装置200とサーバ装置300とは、中継局402とネットワーク400とを介して通信を行い得る。
図2は、本実施形態による車両を示す側面図である。なお、発明の理解を容易にするために、特に指示のない限り、図2に示す矢印方向を基準として、前後及び上下の方向を説明する。また、車体12に着座した不図示の運転者(ユーザ)から見た方向を基準として、左右の方向を説明する。
車両100には、車体12を構成する車体フレーム14と、車体フレーム14の前端部に設けられたヘッドパイプ16に回転自在に軸支される左右一対のフロントフォーク18とが備えられている。車両100には、フロントフォーク18に取り付けられた前輪(操舵輪)20が更に備えられている。車両100には、パワーユニット22が更に備えられている。パワーユニット22は、車両100の駆動源である駆動部(エンジン)115(図1参照)と、不図示の自動変速機とを含む。駆動部115は、車体フレーム14に支持されている。
車体フレーム14には、ヘッドパイプ16から斜め下方に延在する一対のメインフレーム30と、メインフレーム30の後部に連接され下方に向かって延出するピボット部24とが備えられている。車両100には、ピボット部24に揺動可能に支持されたスイングアーム26が更に備えられている。車両100には、スイングアーム26の後端部に取り付けられた後輪(駆動輪)28が更に備えられている。車体フレーム14には、メインフレーム30の後部に取り付けられ後斜め上方に延びる左右一対のシートフレーム32が更に備えられている。
ヘッドパイプ16の前方には、車体12の前方を照射するヘッドライト34が備えられている。ヘッドパイプ16の上方には、前輪20を操舵可能なバー状のハンドル36が備えられている。
前輪20は、フロントフォーク18の下端部に回転自在に軸支されている。前輪20の側面には、前輪20に制動力を与える前輪ブレーキ装置(ディスクブレーキ)20aが備えられている。フロントフォーク18の下端部には、前輪20を上方から覆うフロントフェンダ38が備えられている。
パワーユニット22は、メインフレーム30とピボット部24とによって固定支持されている。スイングアーム26は、ピボット部24から後方に向かって略水平に延びている。スイングアーム26の後端部には、後輪28が回転可能に軸支されている。後輪28の側面には、後輪28に制動力を与える後輪ブレーキ装置(ディスクブレーキ)28aが備えられている。前輪ブレーキ装置20aと後輪ブレーキ装置28aとによって、ブレーキ装置120(図1参照)が構成されている。
パワーユニット22の上方には、燃料タンク40が備えられている。シートフレーム32の上方、且つ、燃料タンク40の後方には、搭乗者を載せるシート42が備えられている。シート42は、フロントシート42aと、フロントシート42aの後方に位置するリアシート42bとを含むタンデム型のシートである。フロントシート42aには運転者が着座し、リアシート42bには同乗者が着座する。シートフレーム32の後部には、後方に延び、その後部下側から斜め下方に延びるリアフェンダ44が備えられている。シート42の後方には、テールランプユニット46が備えられている。テールランプユニット46は、ブレーキランプ46aと後側ウィンカランプ46bとを含む。
車両100には、車体12の前後方向に沿うように、車体12の意匠(外観)を構成する車体カバー48が備えられている。車体カバー48には、車体12の前部を覆うアッパーカウル50と、ヘッドライト34の両側面から後方向に延在する左右一対のサイドカウル52とが備えられている。車体カバー48には、シートフレーム32に沿うように後上方に延在し、シートフレーム32の両側面を覆うリアカウル54が備えられている。アッパーカウル50の上部には、スクリーン56が備えられている。アッパーカウル50の左右には、サイドミラー58が備えられている。サイドカウル52の左右には、前側ウィンカランプ59が更に備えられている。
図3は、本実施形態による車両の一部を示す図である。車体12の後方且つ上方からハンドル周りを俯瞰した状態が、図3に示されている。図3には、端末装置200(図5参照)を車体12に取り付けるための取付部材64(図4参照)がアッパーカウル50に取り付けられていない状態が示されている。アッパーカウル50には、スクリーン56とハンドル36との間に、タコメータ(エンジン回転計)60を有するメータ装置66が備えられている。メータ装置66は、エンジン回転数、車速等を表示し得る。メータ装置66は、アッパーカウル50に防振ラバーを介して取り付けられている。
アッパーカウル50には、不図示の2つのボルト挿通孔が形成されている。また、スクリーン56にも、不図示の2つのボルト挿通孔が形成されている。このようなボルト挿通孔は、メータ装置66に対して車幅方向外側に位置している。このようなボルト挿通孔には、ボルト62a、62bが挿通されている。アッパーカウル50とスクリーン56とは、互いに重ねられた状態で、ボルト62a、62bによって締結されている。
ハンドル36には、左右に延びたハンドル軸68が備えられている。ハンドル軸68の左端部には、左グリップ70が備えられている。ハンドル軸68の右端部には、右グリップ、即ち、スロットルグリップ72が備えられている。スロットルグリップ72は、ハンドル軸68に対して回動(回転)可能であり、加速(エンジン回転数の上昇)を指示し得る。スロットルグリップ72は、アクセルグリップとも称される。スロットルグリップ72の車体12の前方側には、不図示の前輪ブレーキレバーが備えられている。前輪ブレーキレバーの基部には、油圧ブレーキシステムの作動油を貯留する不図示のリザーブタンクが備えられている。左グリップ70の車体12の前方側には、不図示の後輪ブレーキレバーが備えられている。不図示の後輪ブレーキレバーの基部には、油圧ブレーキシステムの作動油を貯留する不図示のリザーブタンクが備えられている。前輪ブレーキレバーを運転者が操作することによって、前輪ブレーキ装置20aが作動し、前輪20に制動力が与えられる。また、後輪ブレーキレバーを運転者が操作することによって、後輪ブレーキ装置28aが作動し、後輪28に制動力が与えられる。
図4は、本実施形態による車両の一部を示す図である。端末装置200を車両100に取り付けるための取付部材64がアッパーカウル50に取り付けられている状態が、図4に示されている。
図4に示すように、取付部材64には、端末装置200を保持する保持ケース78と、保持ケース78を支持するステー76a、76bとが備えられている。ステー76a、76bは、タコメータ60を挟むように左右に配されている。左側のステー76aは、タコメータ60の左方を通って、アッパーカウル50の後方に延在している。右側のステー76bは、タコメータ60の右方を通って、アッパーカウル50の後方に延在している。ステー76a、76bの前端は、スクリーン56及びアッパーカウル50を締結するボルト62a、62bによって共締めされている。ステー76a、76bの後端は、保持ケース78を回動自在に支持している。こうして、取付部材64がステー76a、76bを介してアッパーカウル50に固定されている。保持ケース78のうちの運転者側の面には、保持ケース78に収容される端末装置200の表示部82(図5参照)を運転者が視認可能とするための、窓部84が形成されている。
図5は、本実施形態による車両の一部を示す図である。端末装置200が取付部材64の保持ケース78に収容されている状態が、図5に示されている。図5における二点鎖線は、端末装置200に備えられた撮像部(カメラ)224(図6参照)による撮像範囲92の例を示している。
図5に示すように、運転者は、保持ケース78に収容される端末装置200の表示部82を、窓部84を介して視認し得る。なお、図5に示すように、取付部材64及び端末装置200によってメータ装置66の一部が視認不能となるが、後述するように、メータ装置66の表示内容は端末装置200に表示され得るため、特段の問題はない。
図6は、本実施形態による車両の一部を示す側面図である。ステー76a、76bの後端には、車幅方向内側に向かって突出するヒンジ軸80が備えられている。保持ケース78は、ヒンジ軸80によって回動自在に支持されている。保持ケース78は、車幅方向に沿う水平軸を中心として回動自在である。
端末装置200の背面には、撮像部224が備えられている。保持ケース78の背面側の寸法は、撮像部224が保持ケース78から露出するように設定されている。このため、取付部材64に端末装置200が保持されている状態で、端末装置200は、スクリーン56を介して車両100の前方を撮像し得る。図6における二点鎖線は、端末装置200に備えられた撮像部224による撮像範囲92の例を示している。水平軸を中心として保持ケース78を回動させ得るため、保持ケース78を回動することによって撮像範囲92を変化させ得る。水平軸を中心として保持ケース78を回動させ得るため、運転者は、保持ケース78の傾斜角度を変更することによって、端末装置200の表示部82の角度を見易い角度に調整し得る。
図7は、本実施形態による車両の一部を示す図である。図7に示すように、表示部82には、エンジン回転数等を表示するための表示領域86と、走行モード等を表示するための表示領域88とが備えられている。ここでは、走行モードがレインモードである場合の例が示されている。
図8A及び図8Bは、取付部材の他の例を示す図である。図8A及び図8Bに示す例においては、取付部材64には、保持部94a、94bと、ステー76a、76bとが備えられている。保持部94a、94bは、ステー76a、76bの後端に備えられたヒンジ軸80によって回動自在に支持されている。保持部94a、94bの断面は、コ字状になっている。断面がコ字状の保持部94a、94bに挟み込まれるように、端末装置200が取付部材64に取り付けられる。なお、図8Bに示すように、端末装置200が保持部94a、94bによって保持されていない際には、運転者は、タコメータ60の全域を視認し得る。
図1に示すように、車両100には、グリップセンサ102と、車速センサ104と、ギアポジションセンサ106と、ブレーキセンサ108と、スロットル開度センサ109とが更に備えられている。車両100には、車両制御装置(ECU:Electronic Control Unit)110と、メータ装置66と、近距離無線通信部114と、駆動部115とが更に備えられている。車両100には、変速アクチュエータ122と、クラッチアクチュエータ124と、トラクションコントロールシステム132と、電子制御サスペンション134と、自動変速機136が更に備えられている。なお、車両100には、これらの構成要素以外の構成要素も備えられ得るが、ここでは説明を省略する。
グリップセンサ(グリップ操作量センサ、グリップ角センサ)102は、スロットルグリップ72の操作量、即ち、グリップ操作量(グリップ角)を検出する。グリップセンサ102は、検出したグリップ操作量を示す情報であるグリップ操作量情報を車両制御装置110に供給する。車速センサ104は、例えば後輪28の回転数を検出することによって車両100の速度、即ち、車速を検出する。車速センサ104は、検出した車速を示す情報、即ち、車速情報を車両制御装置110に供給する。ギアポジションセンサ106は、自動変速機136のギアポジション(変速ギア段)を検出し、検出したギアポジションを示す情報を車両制御装置110に供給する。ブレーキセンサ108は、ブレーキ装置120に備えられた不図示のマスターシリンダの圧力を検出し、検出したブレーキ圧力を示す情報であるブレーキ圧力情報を車両制御装置110に供給する。スロットル開度センサ109は、後述するスロットルバルブの回動角、即ち、スロットル回動角(スロットル開度)を検出する。スロットル開度センサ109は、検出したスロットル回動角を示す情報であるスロットル回動角情報(スロットル開度情報)を車両制御装置110に供給する。
車両制御装置110は、車両100の全体の制御を司る。車両制御装置110には、演算部126と、記憶部128とが備えられている。演算部126は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等によって構成され得るが、これに限定されるものではない。演算部126には、情報取得部129と、制御部130とが備えられている。情報取得部129と、制御部130とは、記憶部128に記憶されているプログラムが演算部126によって実行されることによって実現され得る。
記憶部128は、不図示の揮発性メモリと、不図示の不揮発性メモリとを含む。揮発性メモリとしては、例えばRAM等が挙げられる。不揮発性メモリとしては、例えばROM、フラッシュメモリ等が挙げられる。プログラム、テーブル、マップ等が、例えば不揮発性メモリに記憶される。例えば、路面状況情報に応じた制御内容等が不揮発性メモリに記憶され得る。即ち、走行モードに応じた制御内容(走行特性)等が不揮発性メモリに記憶され得る。
情報取得部129は、マイクロフォン202によって取得される音に基づいて判定される路面状況を示す路面状況情報を取得する。かかる路面状況情報は、端末装置200を介してサーバ装置300から供給される。
駆動部115は、例えばエンジンであるが、これに限定されるものではない。ここでは、駆動部115がエンジンである場合を例に説明する。エンジン115には、不図示の吸気管が備えられている。吸気管には、不図示のスロットルバルブが備えられている。スロットルバルブは、エンジン115に吸入される吸入空気量を調整する。吸気管には、スロットルバルブを介してエンジン115の燃焼室に供給される空気に燃料を噴射することにより混合気を生成する燃料噴射装置(インジェクタ)116が備えられている。エンジン115には、燃焼室に流入した混合気に対して点火を行う点火装置(点火プラグ)118が備えられている。点火装置118によって点火が行われることにより、燃焼室内に存在する混合気が燃焼し、エンジン115は燃焼エネルギーを動力に変換する。
スロットルバルブには、不図示のモータが備えられている。かかるモータは、スロットルバルブの開度を調整する。モータは、不図示のドライバによって駆動される。エンジン115の出力軸である不図示のクランク軸は、自動変速機(変速機)136を介して後輪28に動力を伝達する。
自動変速機136は、複数の変速ギア段を有している。制御部130は、記憶部128に記憶された複数の変速マップのうちから選択される変速マップに基づいて、自動変速機136を制御する。制御部130は、例えば、車速とスロットル開度とに応じて自動変速機136の変速ギア段を切り換える。制御部130は、自動変速機136の変速比の切り換え、即ち、変化変速ギア段の切り換えを、変速アクチュエータ122を用いて行う。変速アクチュエータ122は、例えば油圧回路を用いて構成されている。自動変速機136は、当該自動変速機136に伝達された回転力を、変速比(減速比)を変えて後輪28に伝達する。
本実施形態では、グリップセンサ102によって検出されたグリップ操作量に応じてスロットル開度を調整することにより燃焼室への混合気の供給量を制御するTBW(Throttle−By−Wire)方式が採用されている。
制御部130は、グリップ操作量に応じてスロットル開度を調整するとともに、グリップ操作量、車速等に基づいて燃料噴射量、噴射タイミング、点火時期を制御することにより、エンジン回転数を制御する。
制御部130は、車速を示す車速情報を、近距離無線通信部114を介して端末装置200に送信する。制御部130は、路面状況情報を、端末装置200を介してサーバ装置300から取得する。制御部130は、路面状況情報によって示される路面状況に応じた制御内容を記憶部128から読み出し、記憶部128から読み出した制御内容に基づいて駆動部115を制御する。制御部130は、駆動部115の出力特性を路面状況に応じて変化させ得る。制御部130は、車両100に備えられたスロットルグリップ72の操作量に応じたスロットル開度を路面状況に応じて変化させ得る。制御部130は、トラクションコントロールシステム132を作動させる閾値を路面状況に応じて変化させ得る。制御部130は、電子制御サスペンション134の動作特性を路面状況に応じて変化させ得る。
クラッチアクチュエータ124は、例えば油圧回路を用いて構成されており、不図示のクラッチの接続、非接続を切り換えるために用いられ得る。トラクションコントロールシステム132は、発進時、加速時等における後輪28の空転を防止する。
近距離無線通信部114には、不図示の近距離無線通信モジュールが備えられている。近距離無線通信モジュールとしては、例えば、Bluetooth(登録商標)規格に対応した通信モジュールが用いられ得る。近距離無線通信部114は、端末装置200に備えられた近距離無線通信部216との間で近距離無線通信を行い得る。
路面状況に応じた制御内容の例を図9〜図15を用いて説明する。
図9は、本実施形態による車両のエンジン出力特性を示すグラフである。図9には、グリップ操作量とエンジンパワーとの関係が示されている。横軸はグリップ操作量を示しており、縦軸はエンジンパワーを示している。SPORT(スポーツ)、TOUR(ツアー)、ECON(エコノ)、RAIN(レイン)は、走行シーンにマッチしたシーン別走行モードを示している。図9に示すように、レインモード、即ち、雨天走行モードでは、グリップ操作量の増加に応じたエンジンパワーの増加は緩やかである。一方、スポーツモードでは、グリップ操作量の増加に応じたエンジンパワーの増加は急峻である。
図10は、本実施形態による車両のTBW特性を示すグラフである。図10には、グリップ操作量とスロットル回動角との関係が示されている。横軸はグリップ操作量であり、縦軸はスロットル回動角である。図10に示すように、レインモードでは、グリップ操作量の増加に応じたスロットル回動角の増加は緩やかである。一方、スポーツモードでは、グリップ操作量の増加に応じたスロットル回動角の増加は急峻である。
図11は、本実施形態による車両のトラクションコントロールシステムの作動特性を示すグラフである。横軸は時間を示しており、縦軸はスリップ率を示している。
図12A及び図12Bは、本実施形態による車両の電子制御サスペンションの動作特性を示すグラフである。横軸は車速を示しており、縦軸は制動力を示している。図12Aは、前輪側の電子制御サスペンションの動作特性を示している。図12Bは、後輪側の電子制御サスペンションの動作特性を示している。図12A及び図12Bに示すように、レインモードにおける引っ張り力は、スポーツモードにおける引っ張り力より小さく設定される。
図13は、本実施形態による車両のリアブレーキ特性を示すグラフである。横軸は前輪側のブレーキ装置120に備えられたマスターシリンダの圧力を示しており、縦軸はリアキャリパーの圧力を示している。図13に示すように、レインモードでは、前輪側マスターシリンダ圧力の増加に対するリアキャリパー圧力の増加は緩やかである。これに対し、スポーツモードでは、前輪側マスターシリンダ圧力の増加に対するリアキャリパー圧力の増加は急峻である。
図14は、本実施形態による車両の変速特性を示すグラフである。横軸は車速を示しており、縦軸はエンジン速度を示している。図14に示すように、レインモードでは、エンジン速度があまり高くならないうちに1速から2速に切り換える。一方、スポーツモードでは、エンジン速度が十分に高くなるまで1速から2速に切り換えない。
図15A及び図15Bは、本実施形態による車両のクラッチコントロール特性を示すグラフである。図15A及び図15Bの横軸は時間を示している。図15Aの縦軸はスロットル回動角を示しており、図15Bの縦軸はトルクを示している。図15Bに示すように、レインモードでは、クラッチトルクの上昇は緩やかである。一方、スポーツモードでは、クラッチトルクの上昇は急峻である。
端末装置200には、マイクロフォン202と、A/D変換部204と、操作部206と、表示部208と、演算部210と、記憶部212と、通信装置(通信部)213とが備えられている。なお、端末装置200には、これらの構成要素以外の構成要素も備えられ得るが、ここでは説明を省略する。
マイクロフォン202は、音を取得する。A/D変換部204は、マイクロフォン202によって取得される音に対して、所定のサンプリング周期で、アナログ−デジタル変換を行う。A/D変換部204は、アナログ−デジタル変換によって得られた音データを演算部210に供給する。A/D変換部204は、マイクロフォン202によって取得される音に基づく音データを生成する音データ生成部(生成部)として機能し得る。
操作部206は、ユーザが端末装置200を操作する際に用いられ得る。表示部208には、表示素子が備えられている。表示素子としては、例えば、液晶表示素子、有機エレクトロルミネッセンス表示素子等が用いられ得る。このような表示素子が備えられたタッチパネルによって、操作部206と表示部208とが構成されるようにしてもよい。
演算部210は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等によって構成され得るが、これに限定されるものではない。演算部210には、制御部217と、路面状況情報取得部(情報取得部)218とが備えられている。制御部217と、路面状況情報取得部218とは、記憶部212に記憶されているプログラムが演算部210によって実行されることによって実現され得る。
制御部217は、端末装置200の全体の制御を司る。制御部217は、車両100から供給される車速情報を、近距離無線通信部216を介して取得する。制御部217は、A/D変換部204から供給される音データを、電話網通信部214を介してサーバ装置300に送信する。路面状況情報取得部218は、サーバ装置300から供給される路面状況情報を、電話網通信部214を介して取得する。制御部217は、路面状況情報取得部218によって取得された路面状況情報を、近距離無線通信部216を介して車両100に送信する。
記憶部212は、不図示の揮発性メモリと、不図示の不揮発性メモリとを含む。揮発性メモリとしては、例えばRAM等が挙げられる。不揮発性メモリとしては、例えばROM、フラッシュメモリ等が挙げられる。プログラム、テーブル、マップ等が、例えば不揮発性メモリに記憶される。
通信装置213には、電話網通信部214と、近距離無線通信部216とが備えられている。電話網通信部214には、携帯電話網に対応し得る不図示の通信モジュールが備えられている。電話網通信部214は、電話網を介して通信を行い得る。電話網通信部214は、サーバ装置300に備えられた電話網通信部306との間で中継局402とネットワーク400とを介して通信を行い得る。電話網通信部214は、音データをサーバ装置300に送信する。また、電話網通信部214は、音データに基づいて判定される路面状況を示す路面状況情報をサーバ装置300から受信する。
近距離無線通信部216には、不図示の近距離無線通信モジュールが備えられている。近距離無線通信モジュールとしては、例えば、Bluetooth(登録商標)規格に対応した通信モジュールが用いられ得る。近距離無線通信部216は、車両100に備えられた近距離無線通信部114との間で近距離無線通信を行い得る。近距離無線通信部216は、路面状況情報を車両100に送信する。なお、車両100に備えられた近距離無線通信部114と、端末装置200に備えられた近距離無線通信部216との間では、ペアリング設定が予め行われる。
サーバ装置300には、演算部302と、記憶部304と、電話網通信部306とが備えられている。なお、サーバ装置300には、これらの構成要素以外の構成要素も備えられ得るが、ここでは説明を省略する。
演算部302は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等によって構成され得るが、これに限定されるものではない。演算部302には、制御部307と、FFT(Fast Fourier Transform、高速フーリエ変換)処理部308と、スペクトル演算部310と、路面状況判定部312とが備えられている。制御部307と、FFT処理部(フーリエ変換部)308と、スペクトル演算部310と、路面状況判定部312とは、記憶部304に記憶されているプログラムが演算部302によって実行されることによって実現され得る。
制御部307は、サーバ装置300の全体の制御を司る。制御部307は、端末装置200から供給される音データを、電話網通信部306を介して受信する。FFT処理部308は、端末装置200から供給される音データに対してフーリエ変換を行うことにより、変換データを生成する。スペクトル演算部310は、FFT処理部308によって生成された変換データに基づいてパワースペクトルを取得する。路面状況判定部312は、予め取得された路面状況毎のスペクトルモデル(音スペクトルモデル、パワースペクトルモデル)と、スペクトル演算部310によって取得されたパワースペクトルとを比較することによって、路面状況を判定する。予め取得された路面状況毎のスペクトルモデルは、後述するスペクトルモデルデータベース314に格納されている。制御部307は、路面状況を示す路面状況情報を、電話網通信部306を介して端末装置200に送信する。
記憶部304は、不図示の揮発性メモリと、不図示の不揮発性メモリとを含む。揮発性メモリとしては、例えばRAM等が挙げられる。不揮発性メモリとしては、例えばROM、フラッシュメモリ等が挙げられる。プログラム、テーブル、マップ等が、例えば不揮発性メモリに記憶される。
記憶部304には、スペクトルモデルデータベース(スペクトルモデルDB)314が備えられている。スペクトルモデルデータベース314には、路面状況毎のスペクトルモデルが格納されている。路面状況毎のスペクトルモデルとしては、例えば、路面が乾いている場合のスペクトルモデル、路面が濡れている場合のスペクトルモデル等が挙げられる。
電話網通信部(通信部)306には、携帯電話網に対応し得る不図示の通信モジュールが備えられている。電話網通信部306は、電話網を介して通信を行い得る。電話網通信部306は、端末装置200に備えられた電話網通信部214との間で中継局402とネットワーク400とを介して通信を行い得る。電話網通信部306は、音データを端末装置200から受信する。電話網通信部306は、路面状況を示す路面状況情報を端末装置200に送信する。
本実施形態による端末装置200の動作の例について図16を用いて説明する。図16は、本実施形態による端末装置の動作の例を示すフローチャートである。
ステップS10において、端末装置200に備えられた制御部217は、車両100から供給される車速情報を、近距離無線通信部216を介して取得する。この後、ステップS11に遷移する。
ステップS11において、制御部217は、車両100が走行中であるか否かを、車速情報に基づいて判定する。車両100が走行中である場合(ステップS11においてYES)、ステップS12に遷移する。車両100が走行中でない場合(ステップS11においてNO)、図16に示す処理が完了する。
ステップS12において、マイクロフォン202によって取得された音を、A/D変換部204によってアナログ−デジタル変換する。アナログ−デジタル変換が実行される周期は、例えば20ms程度とするが、これに限定されるものではない。こうして、音データが生成される。この後、ステップS13に遷移する。
ステップS13において、制御部217は、音データを電話網通信部214を介してサーバ装置300に送信する。この後、ステップS10以降の処理が繰り返される。こうして、図16に示す処理が実行される。
本実施形態によるサーバ装置300の動作の例について図17を用いて説明する。図17は、本実施形態によるサーバ装置の動作の例を示すフローチャートである。
ステップS20において、サーバ装置300に備えられた制御部307は、端末装置200から供給される音データを、電話網通信部306を介して受信する。この後、ステップS21に遷移する。
ステップS21において、FFT処理部308は、端末装置200から供給される音データに対してフーリエ変換を行うことにより、変換データを生成する。この後、ステップS22に遷移する。
ステップS22において、スペクトル演算部310は、FFT処理部308によって生成された変換データに基づいてパワースペクトルを演算する。この後、ステップS23に遷移する。
ステップS23において、路面状況判定部312は、予め取得された路面状況毎のスペクトルモデルと、スペクトル演算部310によって取得されたパワースペクトルとを比較することによって、路面状況を判定する。この後、ステップS24に遷移する。
ステップS24において、制御部307は、路面状況を示す路面状況情報を、電話網通信部306を介して端末装置200に送信する。この後、ステップS20以降の処理が繰り返される。こうして、図17に示す処理が実行される。
本実施形態による端末装置200の動作の例について図18を用いて説明する。図18は、本実施形態による端末装置の動作の例を示すフローチャートである。
ステップS30において、端末装置200に備えられた制御部217は、路面状況情報をサーバ装置300から受信したか否かを判定する。路面状況情報をサーバ装置300から受信した場合(ステップS30においてYES)、ステップS31に遷移する。路面状況情報をサーバ装置300から受信していない場合(ステップS30においてNO)、図18に示す処理が完了する。
ステップS31において、制御部217は、路面状況情報を近距離無線通信部216を介して車両100に送信する。ステップS31が完了した場合には、図18に示す処理が完了する。こうして、図18に示す処理が行われる。
本実施形態による車両100の動作の例について図19を用いて説明する。図19は、本実施形態による車両の動作の例を示すフローチャートである。
ステップS40において、車両100に備えられた情報取得部129は、路面状況情報を、近距離無線通信部114を介して受信する。この後、ステップS41に遷移する。
ステップS41において、車両100に備えられた制御部130は、車速センサ104から供給される車速情報を取得する。この後、ステップS42に遷移する。
ステップS42において、制御部130は、グリップセンサ102から供給されるグリップ操作量情報を取得する。この後、ステップS43に遷移する。
ステップS43において、制御部130は、スロットル開度センサ109から供給されるスロットル回動角情報を取得する。この後、ステップS44に遷移する。
ステップS44において、制御部130は、ブレーキセンサ108から供給されるブレーキ圧力情報を取得する。この後、ステップS45に遷移する。
ステップS45において、制御部130は、路面状況に応じた走行制御を実行する。
ステップS46において、制御部130は、走行モードを示す走行モード情報を、近距離無線通信部114を介して端末装置200に送信する。ステップS46が完了した場合には、ステップS40以降の処理が繰り返される。こうして、図19に示す処理が行われる。
本実施形態による端末装置200の動作の例について図20を用いて説明する。図20は、本実施形態による端末装置の動作の例を示すフローチャートである。
ステップS50において、端末装置200に備えられた制御部217は、走行モード情報を、近距離無線通信部216を介して車両100から受信する。この後、ステップS51に遷移する。
ステップS51において、制御部217は、走行モードが変更されたか否かを判定する。具体的には、制御部217は、前回取得した走行モード情報によって示された走行モードと、今回取得した走行モード情報によって示された走行モードとが異なるか否かを判定する。走行モードが変更された場合(ステップS51においてYES)、ステップS52に遷移する。走行モードが変更されていない場合(ステップS51においてNO)、ステップS53に遷移する。
ステップS52において、制御部217は、走行モードが変更されることを示す情報を表示部208の表示領域88に表示する。例えば、走行モードがSPORTモード(スポーツモード)からRAINモード(レインモード)に変更される場合、制御部217は、その旨を示す情報を表示部208の表示領域88に表示する。表示領域88に表示される文字等を点滅させることにより、運転者に注意を促すようにしてもよい。この後、ステップS53に遷移する。
ステップS53において、制御部217は、走行モードを表示部208の表示領域88に表示する。ステップS53が完了した場合には、ステップS50以降の処理が繰り返される。こうして、図20に示す処理が行われる。
このように、本実施形態によれば、マイクロフォン202によって取得される音に基づいて路面状況が判定される。そして、路面状況に応じた制御内容に基づいて、車両100が制御される。このため、本実施形態によれば、車両の制御を路面状況に応じて良好に行うことが可能となる。
(変形例)
本実施形態の変形例による車両制御装置、端末装置、サーバ装置、車両、車両制御システム及び車両制御方法について図21〜図23を用いて説明する。図21は、本変形例による車両制御システムを示すブロック図である。
図21に示すように、本変形例では、端末装置200に備えられた演算部210に、FFT処理部308と、スペクトル演算部310とが備えられている。本変形例では、サーバ装置300に備えられた演算部302には、FFT処理部308と、スペクトル演算部310とが備えられていない。
本変形例による端末装置200の動作の例について図22を用いて説明する。図22は、本変形例による端末装置の動作を示すフローチャートである。
ステップS10〜S12は、図16におけるステップS10〜S12と同様であるため、説明を省略する。ステップS12が完了した場合には、ステップS60に遷移する。
ステップS60において、端末装置200に備えられたFFT処理部308は、音データに対してフーリエ変換を行うことにより、変換データを生成する。この後、ステップS61に遷移する。
ステップS61において、端末装置200に備えられたスペクトル演算部310は、FFT処理部308によって生成された変換データに基づいてパワースペクトルを演算する。この後、ステップS62に遷移する。
ステップS62において、端末装置200に備えられた制御部217は、パワースペクトルを、電話網通信部214を介してサーバ装置300に送信する。ステップS62が完了した後には、ステップS10以降の処理が繰り返される。
本変形例によるサーバ装置300の動作の例について図23を用いて説明する。図23は、本変形例によるサーバ装置の動作を示すフローチャートである。
ステップS70において、サーバ装置300に備えられた制御部307は、端末装置200から供給されるパワースペクトルを、電話網通信部306を介して受信する。この後、ステップS23に遷移する。
ステップS23、S24は、図17におけるステップS23、S24と同様であるため、説明を省略する。
本変形例における車両100の動作は、図19を用いて上述した第1実施形態による車両100の動作と同様であるため、説明を省略する。
このように、FFT処理部308と、スペクトル演算部310とが、端末装置200に備えられていてもよい。本変形例においても、路面状況に応じた制御内容に基づいて、車両100が制御されるため、車両100を良好に制御し得る車両制御システムを提供することができる。
[第2実施形態]
第2実施形態による車両制御装置、端末装置、サーバ装置、車両、車両制御システム及び車両制御方法について図24及び図25を用いて説明する。図24は、本実施形態による車両制御システムを示すブロック図である。
本実施形態では、複数のマイクロフォン202(図1参照)から成るマイクロフォンアレイ202aが端末装置200に備えられている。本実施形態では、端末装置200に備えられた演算部210に、FFT処理部308と、音源定位部220と、音源分離部222と、スペクトル演算部310とが備えられている。本実施形態では、FFT処理部308と、音源定位部220と、音源分離部222と、スペクトル演算部310とが、サーバ装置300には備えられていない。
端末装置200に備えられたFFT処理部308は、マイクロフォンアレイ202aによって取得される音に基づく音データに対してフーリエ変換を行う。端末装置200に備えられた音源定位部220は、フーリエ変換により得られた変換データを用いて音源定位を行うことにより音源の位置を推定する。音源定位は、例えばビームフォーミングを用いて行われる。これにより、車両100の前輪20に対応する音源の位置が推定される。端末装置200に備えられた音源分離部222は、フーリエ変換によって得られる変換データに対して音源分離を行う。音源分離部222は、車両100の前輪20に対応する音源からの音を、音源分離を行うことによって取得する。音源分離には、例えばGHDSS(Geometric High−order Dicorrelation−based Source Separation)法を用い得るが、これに限定されるものではない。なお、GHDSS法を用いた音源分離の詳細については、例えば特許第4444345号公報に開示されている。こうして、車両100の前輪20からの音が選択的に取得される。本実施形態において前輪20からの音を選択的に取得するのは、後輪28の方向からの音にはエンジン115から発せられる音が含まれてしまうためである。
端末装置200に備えられたスペクトル演算部310は、音源分離によって得られる分離データに基づいてパワースペクトルを取得する。端末装置200に備えられた制御部217は、スペクトル演算部310によって得られたパワースペクトルを、電話網通信部214を介してサーバ装置300に送信する。
サーバ装置300に備えられた制御部307は、こうして取得されるパワースペクトルを、電話網通信部306を介して受信する。路面状況判定部312は、予め取得された路面状況毎のスペクトルモデルと、端末装置200から供給されたパワースペクトルとを比較することによって、路面状況を判定する。
サーバ装置300に備えられた制御部307は、こうして判定される路面状況を示す路面状況情報を、電話網通信部306を介して端末装置200に送信する。端末装置200に備えられた路面状況情報取得部218は、サーバ装置300から供給される路面状況情報を、電話網通信部214を介して取得する。端末装置200に備えられた制御部217は、路面状況情報を、近距離無線通信部216を介して車両100に送信する。
車両100に備えられた情報取得部129は、路面状況情報を、近距離無線通信部114を介して取得する。制御部130は、路面状況情報によって示される路面状況に応じた制御内容を、記憶部128から読み出す。制御部130は、記憶部128から読み出した制御内容に基づいて、第1実施形態と同様に、車両100に備えられた駆動部115を制御する。
本実施形態による端末装置200の動作について図25を用いて説明する。図25は、本実施形態による端末装置の動作を示すフローチャートである。
ステップS10〜S12は、図16を用いて上述したステップS10〜S12と同様であるため、説明を省略する。ステップS12が完了した場合には、ステップS60に遷移する。
ステップS60は、図22を用いて上述したステップS60と同様であるため、説明を省略する。この後、ステップS80に遷移する。
ステップS80において、端末装置200に備えられた音源定位部220は、音源定位を行う。本実施形態では、マイクロフォンアレイ202aが備えられているため、音源定位を行うことが可能である。音源定位の手法は、公知の手法であるため、ここでは説明を省略する。なお、音源定位を行う際には、ビームフォーミングを用いることが好ましい。この後、ステップS81に遷移する。
ステップS81において、端末装置200に備えられた音源分離部222は、音源分離を行う。車両100の前輪20に対応する音源からの音が音源分離によって取得される。この後、ステップS61に遷移する。
ステップS61、S62は、図22を用いて上述したステップS61、S62と同様であるため、説明を省略する。
本実施形態によるサーバ装置300の動作は、図23を用いて上述した第1実施形態の変形例によるサーバ装置300の動作と同様であるため、説明を省略する。
また、本実施形態による車両100の動作は、図19を用いて上述した第1実施形態による車両100の動作と同様であるため、説明を省略する。
このように、本実施形態によれば、音源定位部220及び音源分離部222が備えられているため、エンジン115から発せられる音の取得を抑制しつつ、前輪20からの音を選択的に取得し得る。このため、本実施形態によれば、路面状況をより良好に判定することができ、車両100の制御を路面状況に応じてより良好に行うことが可能となる。
(変形例1)
本実施形態の変形例1による車両制御装置、端末装置、サーバ装置、車両、車両制御システム及び車両制御方法について図26及び図27を用いて説明する。図26は、本変形例による車両制御システムを示すブロック図である。
本変形例では、FFT処理部308と、音源定位部220と、音源分離部222と、スペクトル演算部310とが、サーバ装置300に備えられている。本変形例では、FFT処理部308と、音源定位部220と、音源分離部222と、スペクトル演算部310とが、端末装置200には備えられていない。
端末装置200に備えられた制御部217は、マイクロフォンアレイ202aによって取得される音に基づく音データを、電話網通信部214を介してサーバ装置300に送信する。
サーバ装置300に備えられた制御部307は、音データを、電話網通信部306を介して取得する。サーバ装置300に備えられたFFT処理部308は、端末装置200から供給される音データに対してフーリエ変換を行うことにより、変換データを生成する。サーバ装置300に備えられた音源定位部220は、変換データを用いて音源定位を行うことにより音源の位置を推定する。サーバ装置300に備えられた音源分離部222は、フーリエ変換によって得られる変換データに対して音源分離を行うことにより、分離データを取得する。こうして、車両100の前輪20からの音が選択的に取得される。
サーバ装置300に備えられたスペクトル演算部310は、音源分離によって得られる分離データに基づいてパワースペクトルを取得する。サーバ装置300に備えられた路面状況判定部312は、予め取得された路面状況毎のスペクトルモデルと、スペクトル演算部310によって取得されたパワースペクトルとを比較することによって、路面状況を判定する。サーバ装置300に備えられた制御部307は、路面状況判定部312によって判定された路面状況を示す路面状況情報を、電話網通信部306を介して端末装置200に送信する。
端末装置200に備えられた路面状況情報取得部218は、路面状況情報を、電話網通信部214を介して受信する。端末装置200に備えられた制御部217は、路面状況情報を、近距離無線通信部216を介して車両100に送信する。
車両100に備えられた情報取得部129は、路面状況情報を、近距離無線通信部114を介して取得する。制御部130は、路面状況情報によって示される路面状況に応じた制御内容を、記憶部128から読み出す。制御部130は、記憶部128から読み出した制御内容に基づいて、第1実施形態と同様に、車両100に備えられた駆動部115を制御する。
本変形例による端末装置200の動作は、図16を用いて上述した第1実施形態による端末装置200の動作と同様であるため、説明を省略する。
本変形例によるサーバ装置300の動作について図27を用いて説明する。図27は、本変形例によるサーバ装置の動作を示すフローチャートである。
ステップS20、S21は、図17を用いて上述したステップS20、S21と同様であるため、説明を省略する。ステップS21が完了した場合には、ステップS90に遷移する。
ステップS90において、サーバ装置300に備えられた音源定位部220は、音源定位を行う。この後、ステップS91に遷移する。
ステップS91において、サーバ装置300に備えられた音源分離部222は、音源分離を行う。これにより、車両100の前輪20に対応する音源からの音が選択的に取得される。この後、ステップS22に遷移する。
ステップS22〜S24は、図17を用いて上述したステップS22〜S24と同様であるため、説明を省略する。
本変形例における車両100の動作は、図19を用いて上述した第1実施形態による車両100の動作と同様であるため、説明を省略する。
このように、音源定位部220及び音源分離部222がサーバ装置300に備えられていてもよい。本変形例によっても、前輪20からの音を選択的に取得し得るため、路面状況をより良好に判定することができ、車両100の制御を路面状況に応じてより良好に行うことができる。
(変形例2)
本実施形態の変形例2による車両制御装置、端末装置、サーバ装置、車両、車両制御システム及び車両制御方法について図28及び図29を用いて説明する。図28は、本変形例による車両制御システムを示すブロック図である。
本変形例では、音源定位部220が端末装置200にもサーバ装置300にも備えられていない。本変形例では、FFT処理部308と、音源分離部222と、スペクトル演算部310とが、端末装置200に備えられた演算部210に備えられている。本変形例では、FFT処理部308と、音源分離部222と、スペクトル演算部310とは、サーバ装置300には備えられていない。
端末装置200に備えられたFFT処理部308は、マイクロフォンアレイ202aによって取得される音に基づく音データに対してフーリエ変換を行う。端末装置200に備えられた音源分離部222は、フーリエ変換によって得られる変換データに対して音源分離を行う。マイクロフォンアレイ202aと前輪20との相対的な位置関係が分かっている場合には、音源定位部220が備えられていなくても、音源分離を良好に行うことができ、前輪20からの音を選択的に取得し得る。こうして、車両100の前輪20からの音が選択的に取得される。
端末装置200に備えられたスペクトル演算部310は、音源分離によって得られる分離データに基づいてパワースペクトルを取得する。端末装置200に備えられた制御部217は、スペクトル演算部310によって得られたパワースペクトルを、電話網通信部214を介してサーバ装置300に送信する。
サーバ装置300に備えられた制御部307は、こうして取得されるパワースペクトルを、電話網通信部306を介して受信する。路面状況判定部312は、予め取得された路面状況毎のスペクトルモデルと、端末装置200から供給されたパワースペクトルとを比較することによって、路面状況を判定する。
サーバ装置300に備えられた制御部307は、こうして判定される路面状況を示す路面状況情報を、電話網通信部306を介して端末装置200に送信する。端末装置200に備えられた路面状況情報取得部218は、サーバ装置300から供給される路面状況情報を、電話網通信部214を介して取得する。端末装置200に備えられた制御部217は、路面状況情報を、近距離無線通信部216を介して車両100に送信する。
車両100に備えられた情報取得部129は、路面状況情報を、近距離無線通信部114を介して取得する。制御部130は、路面状況情報によって示される路面状況に応じた制御内容を、記憶部128から読み出す。制御部130は、記憶部128から読み出した制御内容に基づいて、第1実施形態と同様に、車両100に備えられた駆動部115を制御する。
本変形例による端末装置200の動作について図29を用いて説明する。図29は、本変形例による端末装置の動作を示すフローチャートである。
ステップS10、S11、S12、S60は、図25におけるステップS10、S11、S12、S60と同様であるため、説明を省略する。ステップS60が完了した場合には、ステップS81に遷移する。
ステップS81、S61、S62は、図25におけるステップS81、S61、S62と同様であるため、説明を省略する。ステップS62が完了した場合には、ステップS10以降の処理が繰り返される。
本変形例におけるサーバ装置300の動作は、図23を用いて上述した第1実施形態の変形例によるサーバ装置300の動作と同様であるため、説明を省略する。
本変形例における車両100の動作は、図19を用いて上述した第1実施形態による車両100の動作と同様であるため、説明を省略する。
このように、音源定位部220が備えられていなくてもよい。上述したように、マイクロフォンアレイ202aと前輪20との相対的な位置関係が分かっている場合には、音源定位部220が備えられていなくても、音源分離を良好に行うことができ、前輪20からの音を選択的に取得し得る。このため、本変形例によっても、車両100の制御を路面状況に応じて良好に行うことができる。
(変形例3)
本実施形態の変形例3による車両制御装置、端末装置、サーバ装置、車両、車両制御システム及び車両制御方法について図30及び図31を用いて説明する。図30は、本変形例による車両制御システムを示すブロック図である。
本変形例では、音源定位部220が端末装置200にもサーバ装置300にも備えられていない。本変形例では、FFT処理部308と、音源分離部222と、スペクトル演算部310とが、サーバ装置300に備えられた演算部302に備えられている。本変形例では、FFT処理部308と、音源分離部222と、スペクトル演算部310とは、端末装置200には備えられていない。
端末装置200に備えられた制御部217は、マイクロフォンアレイ202aによって取得される音に基づく音データを、電話網通信部214を介してサーバ装置300に送信する。
サーバ装置300に備えられたFFT処理部308は、端末装置200から供給される音データに対してフーリエ変換を行うことにより、変換データを生成する。サーバ装置300に備えられた音源分離部222は、フーリエ変換によって得られる変換データに対して音源分離を行うことにより、分離データを取得する。マイクロフォンアレイ202aと前輪20との相対的な位置関係が分かっている場合には、音源定位部220が備えられていなくても、音源分離を良好に行うことができ、前輪20からの音を選択的に取得し得る。
サーバ装置300に備えられたスペクトル演算部310は、音源分離によって得られる分離データに基づいてパワースペクトルを取得する。サーバ装置300に備えられた路面状況判定部312は、予め取得された路面状況毎のスペクトルモデルと、スペクトル演算部310によって取得されたパワースペクトルとを比較することによって、路面状況を判定する。サーバ装置300に備えられた制御部307は、路面状況判定部312によって判定された路面状況を示す路面状況情報を、電話網通信部306を介して端末装置200に送信する。
端末装置200に備えられた路面状況情報取得部218は、路面状況情報を、電話網通信部214を介して受信する。端末装置200に備えられた制御部217は、路面状況情報を、近距離無線通信部216を介して車両100に送信する。
車両100に備えられた情報取得部129は、路面状況情報を、近距離無線通信部114を介して取得する。制御部130は、路面状況情報によって示される路面状況に応じた制御内容を、記憶部128から読み出す。制御部130は、記憶部128から読み出した制御内容に基づいて、第1実施形態と同様に、車両100に備えられた駆動部115を制御する。
本実施形態による端末装置200の動作は、図16を用いて上述した第1実施形態による端末装置200の動作と同様であるため、説明を省略する。
本変形例によるサーバ装置300の動作について図31を用いて説明する。図31は、本変形例によるサーバ装置の動作を示すフローチャートである。
ステップS20、S21は、図27におけるステップS20、S21と同様であるため、説明を省略する。ステップS21が完了した場合には、ステップS91に遷移する。
ステップS91、S22、S23、S24は、図27におけるステップS91、S22、S23、S24と同様であるため、説明を省略する。ステップS24が完了した場合には、ステップS20以降の処理が繰り返される。
本変形例における車両100の動作は、図19を用いて上述した第1実施形態による車両100の動作と同様であるため、説明を省略する。
このように、音源定位部220が備えられていなくてもよい。上述したように、マイクロフォンアレイ202aと前輪20との相対的な位置関係が分かっている場合には、音源定位部220が備えられていなくても、音源分離を良好に行うことができ、前輪20からの音を選択的に取得し得る。このため、本変形例によっても、車両100の制御を路面状況に応じて良好に行うことができる。
[第3実施形態]
第3実施形態による車両制御装置、端末装置、サーバ装置、車両、車両制御システム及び車両制御方法について図32〜図34を用いて説明する。図32は、本実施形態による車両制御システムを示すブロック図である。
本実施形態では、端末装置200に撮像部224が備えられている。本実施形態では、マイクロフォンアレイ202aと、FFT処理部308と、音源定位部220と、音源分離部222と、スペクトル演算部310とが、端末装置200に備えられている。本実施形態では、GNSS(Global Navigation Satellite System、全地球航法衛星システム)センサ226が、端末装置200に更に備えられている。GNSSセンサ226は、端末装置200の現在位置、即ち、車両100の現在位置を検出し得る。GNSSセンサ226は、現在位置を示す情報、即ち、現在位置情報を端末装置200に備えられた演算部210に供給する。
本実施形態では、FFT処理部308と、音源定位部220と、音源分離部222と、スペクトル演算部310とが、サーバ装置300には備えられていない。本実施形態では、サーバ装置300に備えられた演算部302にスペクトル補正部316が備えられている。本実施形態では、サーバ装置300に備えられた記憶部304に画像モデルデータベース318が備えられている。
端末装置200に備えられたFFT処理部308は、マイクロフォンアレイ202aによって取得される音に基づく音データに対してフーリエ変換を行う。端末装置200に備えられた音源定位部220は、フーリエ変換により得られた変換データを用いて音源定位を行うことにより音源の位置を推定する。これにより、車両100の前輪20に対応する音源の位置が推定される。端末装置200に備えられた音源分離部222は、フーリエ変換によって得られる変換データに対して音源分離を行う。こうして、車両100の前輪20からの音が選択的に取得される。
端末装置200に備えられたスペクトル演算部310は、音源分離によって得られる分離データに基づいてパワースペクトルを取得する。端末装置200に備えられた制御部217は、スペクトル演算部310によって得られたパワースペクトルを、電話網通信部214を介してサーバ装置300に送信する。
端末装置200に備えられた撮像部224は、路面を撮像することにより路面画像(画像データ)を取得する。端末装置200に備えられた制御部217は、撮像部224によって取得される路面画像を、電話網通信部214を介してサーバ装置300に送信する。制御部217は、現在位置情報を、GNSSセンサ226から取得する。制御部217は、現在位置情報を、電話網通信部214を介してサーバ装置300に送信する。
サーバ装置300に備えられた制御部307は、パワースペクトルを、電話網通信部306を介して受信する。制御部307は、路面画像を、電話網通信部306を介して受信する。制御部307は、端末装置200から供給される現在位置情報を、電話網通信部306を介して受信する。
制御部307は、受信した現在位置情報に対応する地図情報を、記憶部304に記憶された地図データベース320から読み出す。地図情報には、路面の種類を示す情報が含まれている。例えば、路面がアスファルト、コンクリート、石畳のいずれであるかを示す情報が地図情報に含まれている。制御部307は、地図情報に含まれている路面の種類を示す情報に基づいて、車両100が走行中の道路の路面の種類を判定する。サーバ装置300に備えられたスペクトル補正部316は、路面の種類に基づいてスペクトルモデルを補正する。
路面状況判定部312は、スペクトル補正部316によって補正されたスペクトルモデルと、端末装置200から供給されたパワースペクトルとを比較することによって、音尤度を取得する。路面状況判定部312は、予め取得された路面状況毎の画像モデルと路面画像とを比較することによって、画像尤度を取得する。記憶部304には、画像モデルデータベース(画像モデルDB)318が備えられている。画像モデルデータベース318には、予め取得された路面状況毎の画像モデルが格納されている。路面状況毎の画像モデルとしては、例えば、路面が乾いている場合の画像モデル、路面が濡れている場合の画像モデル等が挙げられる。路面状況判定部312は、音尤度と画像尤度とを用いて路面状況を判定する。より具体的には、路面状況判定部312は、音尤度と画像尤度とをロジスティック関数を用いて統合することにより得られる尤度に基づいて、路面状況を判定する。なお、ロジスティック関数は、以下のような式(1)、(2)によって表される。音尤度と画像尤度とをロジスティック関数を用いて統合する手法の詳細については、特許第6427807号公報に開示されている。
路面状況判定部312は、音尤度Ls(s;Λi)と、画像尤度Lv(v;oi)とを、式(1)に示すロジスティック関数を用いて統合することによって、路面状況の尤度FLを候補毎に求める。sは、音の特徴量である。Λiは、スペクトルモデルデータベース314に記憶されたi番目のスペクトルモデルである。なお、α0、α1、α2は、ロジスティック関数のパラメータである。vは画像の特徴量である。oiは、画像モデルデータベース318に記憶されたi番目の物体の画像モデルである。
路面状況判定部312は、式(2)を用いて算出される尤度F
Lが最大となるような候補i^を推定する。vは、入力された画像、即ち、画像データである。o
iは、i番目の画像モデルである。arg max F
L(…)は、…を最大とするようなF
Lを与える関数である。
サーバ装置300に備えられた制御部307は、こうして判定される路面状況を示す路面状況情報を、電話網通信部306を介して端末装置200に送信する。端末装置200に備えられた路面状況情報取得部218は、サーバ装置300から供給される路面状況情報を、電話網通信部214を介して取得する。端末装置200に備えられた制御部217は、路面状況情報を、近距離無線通信部216を介して車両100に送信する。
車両100に備えられた情報取得部129は、路面状況情報を、近距離無線通信部114を介して取得する。制御部130は、路面状況情報によって示される路面状況に応じた制御内容を、記憶部128から読み出す。制御部130は、記憶部128から読み出した制御内容に基づいて、第1実施形態と同様に、車両100に備えられた駆動部115を制御する。
本実施形態による端末装置200の動作について図33を用いて説明する。図33は、本実施形態による端末装置の動作を示すフローチャートである。
ステップS10、S11は、図25におけるステップS10、S11と同様であるため、説明を省略する。ステップS11が完了した場合には、ステップS100に遷移する。
ステップS100において、端末装置200に備えられた撮像部224は、路面を撮像することにより路面画像を取得する。この後、ステップS101に遷移する。
ステップS101において、端末装置200に備えられた制御部217は、位置情報、即ち、現在位置情報を、GNSSセンサ226を用いて取得する。この後、ステップS12に遷移する。
ステップS12、S60、S80、S81、S61、S62は、図25におけるステップS12、S60、S80、S81、S61、S62と同様であるため、説明を省略する。ステップS62が完了した後には、ステップS102に遷移する。
ステップS102において、制御部217は、画像データ(路面画像)を、電話網通信部214を介してサーバ装置300に送信する。この後、ステップS103に遷移する。
ステップS103において、制御部217は、位置情報、即ち、現在位置情報を、電話網通信部214を介してサーバ装置300に送信する。ステップS103が完了した場合には、ステップS10以降の処理が繰り返される。こうして、図33に示す処理が行われる。
本実施形態によるサーバ装置300の動作について図34を用いて説明する。図34は、本実施形態によるサーバ装置の動作を示すフローチャートである。
ステップS70は、図23を用いて上述したステップS70と同様であるため、説明を省略する。ステップS70が完了した後には、ステップS110に遷移する。
ステップS110において、サーバ装置300に備えられた制御部307は、電話網通信部306を介して端末装置200から画像データを受信する。この後、ステップS111に遷移する。
ステップS111において、制御部307は、電話網通信部306を介して位置情報、即ち、現在位置情報を受信する。この後、ステップS112に遷移する。
ステップS112において、制御部307は、現在位置情報によって示される車両100の現在位置に対応する地図情報を、記憶部304に記憶された地図データベース320から読み出す。地図情報には、路面の種類を示す情報が含まれている。制御部307は、地図情報に含まれている路面の種類を示す情報に基づいて、車両100の現在位置に対応する路面の種類を判定する。この後、ステップS113に遷移する。
ステップS113において、サーバ装置300に備えられたスペクトル補正部316は、路面の種類に基づいてスペクトルモデルを補正する。この後、ステップS114に遷移する。
ステップS114において、サーバ装置300に備えられた路面状況判定部312は、スペクトル補正部316によって補正されたスペクトルモデルと、端末装置200から供給されたパワースペクトルとを比較することによって、音尤度を取得する。路面状況判定部312は、予め取得された路面状況毎の画像モデルと路面画像とを比較することによって、画像尤度を取得する。路面状況判定部312は、音尤度と画像尤度とを用いて路面状況を判定する。より具体的には、路面状況判定部312は、音尤度と画像尤度とをロジスティック関数を用いて統合することにより得られる尤度に基づいて、路面状況を判定する。この後、ステップS24に遷移する。
ステップS24は、図17におけるステップS24と同様であるため、説明を省略する。ステップS24が完了した場合には、ステップS70以降の処理が繰り返される。こうして、図34に示す処理が行われる。
このように、本実施形態によれば、マイクロフォン202によって取得される音と、路面を撮像することによって得られる路面画像とに基づいて路面状況が判定される。このため、本実施形態によれば、路面状況情報をより高精度に判定することができる。このため、本実施形態によれば、車両の制御を路面状況に応じて良好に行うことが可能となる。
(変形例1)
本実施形態の変形例1による車両制御装置、端末装置、サーバ装置、車両、車両制御システム及び車両制御方法について図35〜図37を用いて説明する。図35は、本変形例による車両制御システムを示すブロック図である。
本変形例では、FFT処理部308と、音源定位部220と、音源分離部222と、スペクトル演算部310とが、サーバ装置300に備えられている。本変形例では、FFT処理部308と、音源定位部220と、音源分離部222と、スペクトル演算部310とが、端末装置200には備えられていない。
端末装置200に備えられた制御部217は、マイクロフォンアレイ202aによって取得される音に基づく音データを、電話網通信部214を介してサーバ装置300に送信する。端末装置200に備えられた撮像部224は、路面を撮像することにより路面画像(画像データ)を取得する。端末装置200に備えられた制御部217は、撮像部224によって取得される路面画像を、電話網通信部214を介してサーバ装置300に送信する。制御部217は、現在位置情報を、GNSSセンサ226から取得する。制御部217は、現在位置情報を、電話網通信部214を介してサーバ装置300に送信する。
サーバ装置300に備えられた制御部307は、音データを、電話網通信部306を介して取得する。制御部307は、画像データを、電話網通信部306を介して取得する。制御部307は、現在位置情報を、電話網通信部306を介して取得する。
サーバ装置300に備えられたFFT処理部308は、端末装置200から供給される音データに対してフーリエ変換を行うことにより、変換データを生成する。サーバ装置300に備えられた音源定位部220は、変換データを用いて音源定位を行うことにより音源の位置を推定する。サーバ装置300に備えられた音源分離部222は、フーリエ変換によって得られる変換データに対して音源分離を行うことにより、分離データを取得する。こうして、車両100の前輪20からの音が選択的に取得される。
サーバ装置300に備えられたスペクトル演算部310は、音源分離によって得られる分離データに基づいてパワースペクトルを取得する。制御部307は、受信した現在位置情報に対応する地図情報を、記憶部304に記憶された地図データベース320から読み出す。制御部307は、地図情報に含まれている路面の種類を示す情報に基づいて、車両100が走行中の道路の路面の種類を判定する。サーバ装置300に備えられたスペクトル補正部316は、路面の種類に基づいてスペクトルモデルを補正する。
路面状況判定部312は、スペクトル補正部316によって補正されたスペクトルモデルと、端末装置200から供給されたパワースペクトルとを比較することによって、音尤度を取得する。路面状況判定部312は、予め取得された路面状況毎の画像モデルと路面画像とを比較することによって、画像尤度を取得する。路面状況判定部312は、音尤度と画像尤度とを用いて路面状況を判定する。より具体的には、路面状況判定部312は、音尤度と画像尤度とをロジスティック関数を用いて統合することにより得られる尤度に基づいて、路面状況を判定する。
サーバ装置300に備えられた制御部307は、こうして判定される路面状況を示す路面状況情報を、電話網通信部306を介して端末装置200に送信する。端末装置200に備えられた路面状況情報取得部218は、サーバ装置300から供給される路面状況情報を、電話網通信部214を介して取得する。端末装置200に備えられた制御部217は、路面状況情報を、近距離無線通信部216を介して車両100に送信する。
端末装置200に備えられた路面状況情報取得部218は、路面状況情報を、電話網通信部214を介して受信する。端末装置200に備えられた制御部217は、路面状況情報を、近距離無線通信部216を介して車両100に送信する。
車両100に備えられた情報取得部129は、路面状況情報を、近距離無線通信部114を介して取得する。制御部130は、路面状況情報によって示される路面状況に応じた制御内容を、記憶部128から読み出す。制御部130は、記憶部128から読み出した制御内容に基づいて、第1実施形態と同様に、車両100に備えられた駆動部115を制御する。
本実施形態による端末装置200の動作について図36を用いて説明する。図36は、本変形例による端末装置の動作を示すフローチャートである。
ステップS10、S11、S100、S101、S12は、図33におけるステップS10、S11、S100、S101、S12と同様であるため説明を省略する。ステップS12が完了した場合には、ステップS102に遷移する。
ステップS102、S103は、図33を用いて上述したステップS102、S103と同様であるため、説明を省略する。ステップS103が完了した場合には、ステップS10以降の処理が繰り返される。こうして、図36に示す処理が行われる。
本変形例によるサーバ装置300の動作について図37を用いて説明する。図37は、本変形例によるサーバ装置の動作を示すフローチャートである。
ステップS20は、図17を用いて上述したステップS20と同様であるため、説明を省略する。ステップS20が完了した場合には、ステップS110に遷移する。
ステップS110、S111は、図34を用いて上述したステップS110、S111と同様であるため説明を省略する。ステップS111が完了した場合には、ステップS21に遷移する。
ステップS21、S90、S91、S22は、図27におけるステップS21、S90、S91、S22と同様であるため説明を省略する。ステップS22が完了した場合には、ステップS112に遷移する。
ステップS112、S113、S114、S24は、図34を用いて上述したステップS112、S113、S114、S24と同様であるため、説明を省略する。ステップS24が完了した場合には、ステップS20以降の処理が繰り返される。こうして、図37に示す処理が行われる。
このように、FFT処理部308と、音源定位部220と、音源分離部222と、スペクトル演算部310とが、サーバ装置300に備えられていてもよい。
(変形例2)
本実施形態の変形例2による車両制御装置、端末装置、サーバ装置、車両、車両制御システム及び車両制御方法について図38、図39を用いて説明する。図38は、本変形例による車両制御システムを示すブロック図である。
本変形例では、音源定位部220が備えられていない。本変形例では、FFT処理部308と、音源分離部222と、スペクトル演算部310とが、端末装置200に備えられた演算部210に備えられている。本変形例では、FFT処理部308と、音源分離部222と、スペクトル演算部310とは、サーバ装置300には備えられていない。
端末装置200に備えられたFFT処理部308は、マイクロフォンアレイ202aによって取得される音に基づく音データに対してフーリエ変換を行う。端末装置200に備えられた音源分離部222は、フーリエ変換によって得られる変換データに対して音源分離を行う。マイクロフォンアレイ202aと前輪20との相対的な位置関係が分かっている場合には、音源定位部220が備えられていなくても、音源分離を良好に行うことができ、前輪20からの音を選択的に取得し得る。こうして、車両100の前輪20からの音が選択的に取得される。
端末装置200に備えられたスペクトル演算部310は、音源分離によって得られる分離データに基づいてパワースペクトルを取得する。端末装置200に備えられた制御部217は、スペクトル演算部310によって得られたパワースペクトルを、電話網通信部214を介してサーバ装置300に送信する。
端末装置200に備えられた撮像部224は、路面を撮像することにより画像データを取得する。端末装置200に備えられた制御部217は、画像データを、電話網通信部214を介してサーバ装置300に送信する。制御部217は、現在位置情報を、GNSSセンサ226から取得する。制御部217は、現在位置情報を、電話網通信部214を介してサーバ装置300に送信する。
サーバ装置300に備えられた制御部307は、パワースペクトルを、電話網通信部306を介して受信する。制御部307は、路面画像を、電話網通信部306を介して受信する。制御部307は、端末装置200から供給される現在位置情報を、電話網通信部306を介して受信する。
制御部307は、受信した現在位置情報に対応する地図情報を、記憶部304に記憶された地図データベース320から読み出す。地図情報には、路面の種類を示す情報が含まれている。制御部307は、地図情報に含まれている路面の種類を示す情報に基づいて、車両100が走行中の道路の路面の種類を判定する。サーバ装置300に備えられたスペクトル補正部316は、路面の種類に基づいてスペクトルモデルを補正する。
路面状況判定部312は、スペクトル補正部316によって補正されたスペクトルモデルと、端末装置200から供給されたパワースペクトルとを比較することによって、音尤度を取得する。路面状況判定部312は、予め取得された路面状況毎の画像モデルと路面画像とを比較することによって、画像尤度を取得する。路面状況判定部312は、音尤度と画像尤度とを用いて路面状況を判定する。より具体的には、路面状況判定部312は、音尤度と画像尤度とをロジスティック関数を用いて統合することにより得られる尤度に基づいて、路面状況を判定する。
サーバ装置300に備えられた制御部307は、こうして判定される路面状況を示す路面状況情報を、電話網通信部306を介して端末装置200に送信する。端末装置200に備えられた路面状況情報取得部218は、サーバ装置300から供給される路面状況情報を、電話網通信部214を介して取得する。端末装置200に備えられた制御部217は、路面状況情報を、近距離無線通信部216を介して車両100に送信する。
車両100に備えられた情報取得部129は、路面状況情報を、近距離無線通信部114を介して取得する。制御部130は、路面状況情報によって示される路面状況に応じた制御内容を、記憶部128から読み出す。制御部130は、記憶部128から読み出した制御内容に基づいて、第1実施形態と同様に、車両100に備えられた駆動部115を制御する。
本変形例による端末装置200の動作について図39を用いて説明する。図39は、本変形例による端末装置の動作を示すフローチャートである。
ステップS10、S11、S100、S101、S12、S60は、図33を用いて上述したステップS10、S11、S100、S101、S12、S60と同様であるため、説明を省略する。ステップS60が完了した場合には、ステップS81に遷移する。
ステップS81、S61、S62、S102、S103は、図33を用いて上述したステップS81、S61、S62、S102、S103と同様であるため、説明を省略する。ステップS103が完了した場合には、ステップS10以降の処理が繰り返される。
本変形例におけるサーバ装置300の動作は、図34を用いて上述したサーバ装置300の動作と同様であるため、説明を省略する。
本変形例における車両100の動作は、図19を用いて上述した第1実施形態による車両100の動作と同様であるため、説明を省略する。
このように、音源定位部220が備えられていなくてもよい。マイクロフォンアレイ202aと前輪20との相対的な位置関係が分かっている場合には、音源定位部220が備えられていなくても、音源分離を良好に行うことができ、前輪20からの音を選択的に取得し得る。このため、本変形例によっても、車両100の制御を路面状況に応じて良好に行うことができる。
(変形例3)
本実施形態の変形例3による車両制御装置、端末装置、サーバ装置、車両、車両制御システム及び車両制御方法について図40及び図41を用いて説明する。図40は、本変形例による車両制御システムを示すブロック図である。
本変形例では、音源定位部220が備えられていない。本変形例では、FFT処理部308と、音源分離部222と、スペクトル演算部310とが、サーバ装置300に備えられた演算部302に備えられている。本変形例では、FFT処理部308と、音源分離部222と、スペクトル演算部310とは、端末装置200には備えられていない。
端末装置200に備えられた制御部217は、マイクロフォンアレイ202aによって取得される音に基づく音データを、電話網通信部214を介してサーバ装置300に送信する。
端末装置200に備えられた撮像部224は、路面を撮像することにより画像データを取得する。端末装置200に備えられた制御部217は、画像データを、電話網通信部214を介してサーバ装置300に送信する。制御部217は、現在位置情報を、GNSSセンサ226から取得する。制御部217は、現在位置情報を、電話網通信部214を介してサーバ装置300に送信する。
サーバ装置300に備えられたFFT処理部308は、端末装置200から供給される音データに対してフーリエ変換を行うことにより、変換データを生成する。サーバ装置300に備えられた音源分離部222は、フーリエ変換によって得られる変換データに対して音源分離を行うことにより、分離データを取得する。マイクロフォンアレイ202aと前輪20との相対的な位置関係が分かっている場合には、音源定位部220が備えられていなくても、音源分離を良好に行うことができ、前輪20からの音を選択的に取得し得る。サーバ装置300に備えられたスペクトル演算部310は、音源分離によって得られる分離データに基づいてパワースペクトルを取得する。
サーバ装置300に備えられた制御部307は、パワースペクトルを、電話網通信部306を介して受信する。制御部307は、路面画像を、電話網通信部306を介して受信する。制御部307は、端末装置200から供給される現在位置情報を、電話網通信部306を介して受信する。
制御部307は、受信した現在位置情報に対応する地図情報を、記憶部304に記憶された地図データベース320から読み出す。地図情報には、路面の種類を示す情報が含まれている。制御部307は、地図情報に含まれている路面の種類を示す情報に基づいて、車両100が走行中の道路の路面の種類を判定する。サーバ装置300に備えられたスペクトル補正部316は、路面の種類に基づいてスペクトルモデルを補正する。
路面状況判定部312は、スペクトル補正部316によって補正されたスペクトルモデルと、端末装置200から供給されたパワースペクトルとを比較することによって、音尤度を取得する。路面状況判定部312は、予め取得された路面状況毎の画像モデルと路面画像とを比較することによって、画像尤度を取得する。路面状況判定部312は、音尤度と画像尤度とを用いて路面状況を判定する。より具体的には、路面状況判定部312は、音尤度と画像尤度とをロジスティック関数を用いて統合することにより得られる尤度に基づいて、路面状況を判定する。
サーバ装置300に備えられた制御部307は、こうして判定される路面状況を示す路面状況情報を、電話網通信部306を介して端末装置200に送信する。端末装置200に備えられた路面状況情報取得部218は、サーバ装置300から供給される路面状況情報を、電話網通信部214を介して取得する。端末装置200に備えられた制御部217は、路面状況情報を、近距離無線通信部216を介して車両100に送信する。
車両100に備えられた情報取得部129は、路面状況情報を、近距離無線通信部114を介して取得する。制御部130は、路面状況情報によって示される路面状況に応じた制御内容を、記憶部128から読み出す。制御部130は、記憶部128から読み出した制御内容に基づいて、第1実施形態と同様に、車両100に備えられた駆動部115を制御する。
本実施形態による端末装置200の動作は、図36を用いて上述した端末装置200の動作と同様であるため、説明を省略する。
本変形例によるサーバ装置300の動作について図41を用いて説明する。図41は、本変形例によるサーバ装置の動作を示すフローチャートである。
ステップS20、S110、S111、S21は、図37におけるステップS20、S110、S111、S21と同様であるため、説明を省略する。ステップS21が完了した場合には、ステップS91に遷移する。
ステップS91、S22、S112、S113、S114、S24は、図37におけるステップS91、S22、S112、S113、S114、S24と同様であるため、説明を省略する。ステップS24が完了した場合には、ステップS20以降の処理が繰り返される。
本変形例における車両100の動作は、図19を用いて上述した第1実施形態による車両100の動作と同様であるため、説明を省略する。
このように、音源定位部220が備えられていなくてもよい。上述したように、マイクロフォンアレイ202aと前輪20との相対的な位置関係が分かっている場合には、音源定位部220が備えられていなくても、音源分離を良好に行うことができ、前輪20からの音を選択的に取得し得る。このため、本変形例によっても、車両100の制御を路面状況に応じて良好に行うことができる。
本発明についての好適な実施形態を上述したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能である。
上記実施形態をまとめると以下のようになる。
車両制御装置(110)は、マイクロフォン(202)によって取得される音に基づいて判定される路面状況を示す路面状況情報を取得する情報取得部(129)と、前記路面状況に応じた制御内容が記憶された記憶部(128)と、前記路面状況情報によって示される前記路面状況に応じた前記制御内容に基づいて、車両(100)に備えられた駆動部(115)を制御する制御部(130)とを有する。このような構成によれば、マイクロフォンによって取得される音に基づいて路面状況が判定される。そして、路面状況に応じた制御内容に基づいて、車両が制御される。このため、このような構成によれば、車両の制御を路面状況に応じて良好に行うことが可能となる。
前記マイクロフォン(202)によって取得される前記音に基づく音データに対してフーリエ変換を行い、前記フーリエ変換によって得られる変換データに基づいてパワースペクトルを取得し、予め取得された路面状況毎のスペクトルモデルと前記パワースペクトルとを比較することによって前記路面状況が判定されるようにしてもよい。
前記制御部(130)は、前記駆動部(115)の出力特性を前記路面状況に応じて変化させるようにしてもよい。
前記制御部(130)は、前記車両(100)に備えられたスロットルグリップ(72)の操作量に応じたスロットル開度を前記路面状況に応じて変化させるようにしてもよい。
前記制御部(130)は、トラクションコントロールシステム(132)を作動させる閾値を前記路面状況に応じて変化させるようにしてもよい。
前記制御部(130)は、電子制御サスペンション(134)の動作特性を前記路面状況に応じて変化させるようにしてもよい。
端末装置(200)は、マイクロフォン(202)によって取得される音に基づく音データを生成する生成部(204)と、前記音データをサーバ装置(300)に送信し、前記音データに基づいて判定される路面状況を示す路面状況情報を前記サーバ装置(300)から受信し、受信した前記路面状況情報を車両(100)に送信する通信部(213)とを備える。
端末装置(200)は、マイクロフォン(202)によって取得される音に基づく音データを生成する生成部(204)と、前記音データに対してフーリエ変換を行うことにより変換データを生成するフーリエ変換部(308)と、前記変換データに基づいてパワースペクトルを取得するスペクトル演算部(310)とを有し、前記パワースペクトルをサーバ装置(300)に送信し、前記パワースペクトルに基づいて判定される路面状況を示す路面状況情報を前記サーバ装置(300)から受信し、受信した前記路面状況情報を車両(100)に送信する通信部(213)とを備える。
サーバ装置(300)は、マイクロフォン(202)によって取得される音に基づく音データを端末装置(200)から受信する通信部(306)と、前記音データに対してフーリエ変換を行い、前記フーリエ変換によって得られる変換データに基づいてパワースペクトルを取得し、予め取得された路面状況毎のスペクトルモデルと前記パワースペクトルとを比較することによって路面状況を判定する路面状況判定部(312)とを備え、前記通信部(306)は、前記路面状況を示す路面状況情報を前記端末装置(200)に送信する。
サーバ装置(300)は、マイクロフォン(202)によって取得される音に基づくパワースペクトルを端末装置(200)から受信する通信部(306)と、予め取得された路面状況毎のスペクトルモデルと前記パワースペクトルとを比較することによって路面状況を判定する路面状況判定部(312)とを備え、前記通信部(306)は、前記路面状況を示す路面状況情報を前記端末装置(200)に送信する。
車両(100)は、マイクロフォン(202)によって取得される音に基づいて判定される路面状況を示す路面状況情報を取得する情報取得部(129)と、前記路面状況に応じた制御内容が記憶された記憶部(128)と、前記路面状況情報によって示される前記路面状況に応じた前記制御内容に基づいて、駆動部(115)を制御する制御部(130)とを備える。
車両制御システム(10)は、マイクロフォン(202)によって取得される音に基づく音データを送信する端末装置(200)と、前記端末装置(200)から供給される前記音データに基づいて路面状況を判定し、前記路面状況に関する情報である路面状況情報を前記端末装置(200)に送信するサーバ装置(300)と、前記端末装置(200)から供給される前記路面状況情報に応じた制御内容に基づいて駆動部(115)を制御する車両(100)とを備える。
車両制御システム(10)は、マイクロフォン(202)によって取得される音に基づくパワースペクトルを送信する端末装置(200)と、前記端末装置(200)から供給される前記パワースペクトルに基づいて路面状況を判定し、前記路面状況に関する情報である路面状況情報を前記端末装置(200)に送信するサーバ装置(300)と、前記端末装置(200)から供給される前記路面状況情報に応じた制御内容に基づいて駆動部(115)を制御する車両(100)とを備える。
車両制御方法は、マイクロフォン(202)によって取得される音に基づいて判定される路面状況を示す路面状況情報を取得するステップと、前記路面状況情報によって示される前記路面状況に応じた制御内容に基づいて、車両(100)に備えられた駆動部(115)を制御するステップとを有する。