JP2020161704A - 希土類磁石の製造方法 - Google Patents

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紀次 佐久間
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Abstract

【課題】保磁力を従来よりも一層向上可能なサマリウム−鉄—窒素系希土類磁石の製造方法を提供する。【解決手段】サマリウム−鉄−窒素系磁性粉末と、金属亜鉛粉末及び亜鉛合金粉末の少なくともいずれかを含有する改質材粉末とを容器の内部に格納すること、前記容器の内部を減圧し、前記改質材粉末を加熱して、前記改質材粉末中の金属亜鉛粉末及び亜鉛合金粉末の少なくともいずれかから、亜鉛蒸気を発生させること、前記容器の内部に不活性ガスを注入するか、あるいは、前記容器の内部を冷却するかの少なくともいずれかで、前記磁性粉末の粒子表面に亜鉛成分を堆積して、被覆磁性粉末を得ること、及び前記被覆磁性粉末を焼結すること、を含む、希土類磁石の製造方法。【選択図】図1

Description

本開示は、希土類磁石の製造方法に関する。本開示は、特に、サマリウム−鉄−窒素系希土類磁石の製造方法に関する。
高性能希土類磁石としては、サマリウム−コバルト系希土類磁石及びネオジム−鉄−ホウ素系希土類磁石が実用化されているが、近年、これら以外の希土類磁石が検討されている。
例えば、サマリウム−鉄−窒素系希土類磁石が検討されている。サマリウム−鉄−窒素系希土類磁石は、サマリウム、鉄、及び窒素を含有する磁性粉末(以下、「サマリウム−鉄−窒素系磁性粉末」ということがある。)を用いて製造される。
サマリウム−鉄−窒素系磁性粉末は、ThZn17型及びThNi17型のいずれかの結晶構造を有する磁性相を含有する。この磁性相は、サマリウム−鉄結晶に窒素が侵入型で固溶していると考えられている。そのため、サマリウム−鉄−窒素系磁性粉末は、熱によってNが乖離して分解され易い。このことから、サマリウム−鉄−窒素系希土類磁石は、サマリウム−鉄窒素系磁性粉末を樹脂及び/又はゴム等を用いて成形して製造されることが多い。
サマリウム−鉄−窒素系希土類磁石のそれ以外の製造方法としては、例えば、特許文献1に開示されている製造方法が挙げられる。この製造方法は、サマリウム−鉄−窒素系磁性粉末と金属亜鉛を含有する粉末を混合し、その混合粉末を磁場中で成形し、その磁場成形体を焼結(液相焼結を含む)する。
国際公開第2015/199096号
サマリウム−鉄−窒素系磁性粉末(以下、「磁性粉末」ということがある。)と金属亜鉛を含有する粉末(以下、「金属亜鉛粉末」ということがある。)を焼結すると、金属亜鉛粉末中の亜鉛成分が磁性粉末の粒子表面に固相又は液相拡散して、焼結(固化)する。このように、金属亜鉛粉末は、バインダとしての機能を有する。また、金属亜鉛粉末は、磁性粉末中のαFe相を改質し、磁性粉末中の酸素を吸収して保磁力を向上させる、改質材としての機能も有する。このように、バインダと改質材の両方の機能を有する粉末としては、金属亜鉛粉末のほかに、亜鉛合金粉末が挙げられる。以下、金属亜鉛粉末及び亜鉛合金粉末の少なくともいずれかを含有する粉末を、改質材粉末ということがある。
しかし、従来、磁性粉末が改質材粉末によって充分に改質されず、保磁力の向上が充分でないことがあった、という課題を、本発明者らは見出した。
本開示は、上記課題を解決するためになされたものである。すなわち、本開示は、保磁力を従来よりも一層向上可能なサマリウム−鉄―窒素系希土類磁石の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく、鋭意検討を重ね、本開示の希土類磁石の製造方法を完成させた。本開示の希土類磁石の製造方法は、次の態様を含む。
〈1〉サマリウム−鉄−窒素系磁性粉末と、金属亜鉛粉末及び亜鉛合金粉末の少なくともいずれかを含有する改質材粉末とを容器の内部に格納すること、
前記容器の内部を減圧し、前記改質材粉末を加熱して、前記改質材粉末中の金属亜鉛粉末及び亜鉛合金粉末の少なくともいずれかから、亜鉛蒸気を発生させること、
前記容器の内部に不活性ガスを注入するか、あるいは、前記容器の内部を冷却するかの少なくともいずれかで、前記磁性粉末の粒子表面に亜鉛成分を堆積して、被覆磁性粉末を得ること、及び
前記被覆磁性粉末を焼結すること、
を含む、希土類磁石の製造方法。
本開示によれば、改質材粉末から亜鉛蒸気を発生させ、磁性粉末の粒子表面に亜鉛成分を均一に堆積することによって、保磁力を従来よりも一層向上可能なサマリウム−鉄−窒素系希土類磁石の製造方法を提供することができる。
図1は、磁性粉末と改質材粉末を混合した状態を示す模式図である。 図2は、本開示の希土類磁石の製造方法で、磁性粉末の粒子表面に改質被膜を形成した状態を示す模式図である。 図3は、従来の希土類磁石の製造方法で、磁性粉末の粒子表面に改質被膜を形成した状態を示す模式図である。 図4は、本開示の希土類磁石の製造方法において、磁性粉末と改質材粉末を焼結用金型のキャビティ内に格納した状態を示す模式図である。 図5は、本開示の希土類磁石の製造方法において、改質材粉末から亜鉛蒸気が発生した状態を示す模式図である。 図6は、本開示の希土類磁石の製造方法において、磁性粉末の粒子表面に亜鉛成分が堆積した状態を示す模式図である。 図7は、本開示の希土類磁石の製造方法において、亜鉛蒸気の発生及び亜鉛成分の堆積を別の態様で行う場合に用いる装置の模式図である。 図8は、亜鉛の蒸気圧曲線である。 図9Aは、実施例4の被覆磁性粉末のSEM像を示す図である。 図9Bは、図9Aを亜鉛でEDX面分析した結果を示す図である。 図9Cは、図9AをサマリウムでEDX面分析した結果を示す図である。 図10Aは、比較例3の磁性粉末と改質材粉末のSEM像を示す図である。 図10Bは、図10Aを亜鉛でEDX面分析した結果を示す図である。 図10Cは、図10AをサマリウムでEDX面分析した結果を示す図である。
以下、本開示の希土類磁石の製造方法の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態は、本開示の希土類磁石の製造方法を限定するものではない。
従来の希土類磁石の製造方法において、磁性粉末が改質材粉末で充分に改質されない原因について、図面を用いて説明する。
図1は、磁性粉末と改質材粉末を混合した状態を示す模式図である。図2は、本開示の希土類磁石の製造方法で、磁性粉末の粒子表面に改質被膜を形成した状態を示す模式図である。図3は、従来の希土類磁石の製造方法で、磁性粉末の粒子表面に改質被膜を形成した状態を示す模式図である。
磁性粉末10と改質材粉末20を混合しても、図1に示すように、それぞれの粉末の粒子は、完全には均一に混合されない。また、磁性粉末10と比べて、改質材粉末20は軟質であるため、混合中に、改質材粉末20の粒子が磁性粉末10の粒子で挟まれ、改質材粉末20の粒子が変形することがある。そのとき、磁性粉末10の粒子の表面に、変形した改質材が付着する。しかし、その場合にも、磁性粉末10の各粒子に改質材が付着するわけではない。また、混合中に、改質材粉末20の粒子同士が凝集することもある。
従来の希土類磁石の製造方法においては、上述のような状態で、磁性粉末10と改質材粉末20を加熱(焼結)する。そのため、図3に示したように、表面に改質被膜25が形成されている磁性粉末10の粒子がある一方で、表面に改質被膜25が形成されていない磁性粉末10の粒子が存在する。また、表面に改質被膜25が形成されている磁性粉末10の粒子においても、表面の一部にだけ改質被膜25が形成されている粒子(図示しない)も多く存在する。また、混合中に凝集した改質材粉末20は、図3に示したように、塊状物27となる。塊状物27は、磁性粉末10の改質にはほとんど寄与しない。
磁性粉末中のαFe相を改質し、磁性粉末中の酸素を吸収して保磁力を向上させるには、磁性粉末10の各粒子に、できるだけ均一に改質被膜25が形成されることが望まれる。しかし、従来の希土類磁石の製造方法においては、図3に示したように改質被膜25が形成されているため、所望の保磁力が得られていなかった。
改質被膜25の形成について、本発明者らは、次のことを知見した。
磁性粉末10と改質材粉末20を格納した容器の内部を、減圧しつつ加熱して亜鉛蒸気を発生させた後、容器に不活性ガスを注入するか、減圧容器の内部を冷却すると、磁性粉末10の粒子表面に亜鉛成分が堆積して、均一な改質被膜25を形成できる。ここで、「均一」とは、図3に示したように、表面に改質被膜25が形成されている粒子と、表面に改質被膜25が形成されていない粒子が存在するのではなく、図2に示したように、実質的に各粒子の表面に改質被膜25が形成されていることを意味する。また、各粒子においても、粒子表面の一部にだけ改質被膜25が形成されているのではなく、実質的に粒子の表面全部に改質被膜25が形成されていることを意味する。
理論に拘束されないが、磁性粉末10と改質材粉末20の混合が完全に均一でなくても、減圧中に改質材粉末20を加熱して亜鉛蒸気を発生させると、磁性粉末10の粒子間の間隙を通じて、亜鉛蒸気が磁性粉末10全体に、均一に行き渡る。この状態で、容器の内部に不活性ガスを注入するか、容器の内部を冷却するかの少なくともいずれかを行うと、磁性粉末10全体に均一に行き渡った亜鉛蒸気によって、磁性粉末10の各粒子の表面に、亜鉛成分が均一に堆積されて、改質被膜25が形成される。その結果、図2に示したような、均一な改質被膜25を有する被覆磁性粉末30が得られる。このようにして得られた被覆磁性粉末30を焼結すると、改質被膜25が改質材として機能するとともに、バインダとしても機能して、焼結体(希土類磁石)が得られる。このとき、被覆磁性粉末30においては、改質被膜25が均一に形成されているため、従来よりも、一層保磁力を向上させることができる。
亜鉛蒸気は容器の内部を自由に移動することができる。そのため、本開示の希土類磁石の製造方法においては、磁性粉末10と改質材粉末20を混合しなくてもよい。例えば、磁性粉末10と改質材粉末20を、それぞれ別の容器に格納し、改質材粉末20の格納容器内で発生した亜鉛蒸気を、磁性粉末10の格納容器内に導入して、磁性粉末10の粒子の表面に亜鉛成分を堆積させてもよいことを、本発明者らは、併せて知見した。
これまで述べてきた知見等によって完成された、本開示の希土類磁石の製造方法の構成要件を、次に説明する。
《希土類磁石の製造方法》
本開示の希土類磁石の製造方法は、粉末格納工程、亜鉛蒸気発生工程、亜鉛成分堆積工程、及び焼結工程を含む。以下、各工程について説明する。
〈粉末格納工程〉
サマリウム−鉄−窒素系磁性粉末と、金属亜鉛粉末及び亜鉛合金粉末の少なくともいずれかを含有する改質材粉末とを容器の内部に格納する。「サマリウム−鉄−窒素系磁性粉末」及び「金属亜鉛粉末及び亜鉛合金粉末の少なくともいずれかを含有する改質材粉末」を、それぞれ、「磁性粉末」及び「改質材粉末」ということがあることは、前述したとおりである。
後述する亜鉛蒸気発生工程で、所望の亜鉛蒸気圧が得られれば、磁性粉末及び改質材粉末を格納する容器に、特に制限はない。例えば、後述する焼結工程で用いる焼結用金型のキャビティを容器として用いてもよい。
図4は、磁性粉末と改質材粉末を焼結用金型のキャビティ内に格納した状態を示す模式図である。焼結用金型40は、パンチ50とダイス60を有する。ダイス60はキャビティ65を有し、パンチ50はキャビティ65の内部を摺動する。磁性粉末10と改質材粉末20を、焼結用金型40のキャビティ65内に格納する。キャビティ65に、真空ポンプ(図示しない)を連結して、キャビティ65内を減圧する。
図4に示したように、磁性粉末10と改質材粉末20を焼結用金型40のキャビティ65内に格納する際には、磁性粉末10と改質材粉末20を、あらかじめ圧縮成形しておいてもよい。そして、圧粉体をキャビティ65内に装入してもよい。あらかじめ圧縮成形しておくことにより、キャビティ65と真空ポンプとの連結口に、透過率の低いフィルタを設置しなくてもよいことから、キャビティ65内を減圧し易くなる。
磁性粉末10と改質材粉末20を圧縮成形するときの圧力は、磁性粉末10及び改質材粉末20の粒度、並びに圧粉体の密度等を考慮して適宜決定すればよい。これにより、圧粉体の内部で亜鉛蒸気が発生したとき、亜鉛蒸気が均一に圧粉体の内部を流通する。圧縮成形の圧力は、例えば、50MPa以上、100MPa以上、又は150MPa以上であってよく、1500MPa以下、1000MPa以下、又は500MPa以下であってよい。
磁性粉末10と改質材粉末20の圧縮成形を磁場中で行い、磁性粉末10と改質材粉末20の磁場成形体を得てもよい。これにより、本開示の希土類磁石の製造方法で得られた希土類磁石(以下、「成果物」ということがある。)に異方性を付与して残留磁化を向上させることができる。
磁場中で圧縮成形する方法は、周囲に磁場発生装置を設置した成形型を用いて、磁性粉末10と改質材粉末20を圧縮成形する方法等、常法でよい。印加する磁場の大きさは、0.3T以上、0.5T以上、又は1.0T以上であってよく、5.0T以下、4.0T以下、又は3.0T以下であってよい。磁場の印加方法としては、電磁石を用いた静磁場を印加する方法、及び交流を用いたパルス磁場を印加する方法等が挙げられる。
磁性粉末10と改質材粉末20の圧縮成形(磁場中での圧縮成形を含む)に用いる金型を、例えば、図4に示した焼結用金型40と共用してもよい。磁場中での圧縮成形を、焼結用金型と共用する場合には、パンチ50及びダイス60は、キャビティ65内に磁場を適用し易く、かつ焼結時の高温及び高圧に耐え得る材質で造られていることが好ましい。パンチ50及びダイス60材質としては、例えば、タングステンカーバイド系超硬合金及び/又はインコネル等が挙げられる。また、これらの組合せであってもよい。
磁性粉末と改質材粉末については、それぞれを混合してから容器の内部に格納してもよいし、それぞれを混合せずに容器の内部に格納してもよい。
磁性粉末と改質材粉末を、それぞれ混合してから容器の内部に格納する例としては、典型的には、上記の焼結用金型を用いることが挙げられるが、これに限られない。
混合方法に、特に制限はない。混合方法としては、乳鉢、ノビルタ(登録商標)、マラーホイール式ミキサー、アジテータ式ミキサー、メカノフュージョン、V型混合器、及びボールミル等を用いて混合する方法が挙げられる。これらの方法を組み合わせてもよい。なお、V型混合器は、2つの筒型容器をV型に連結した容器を備え、その容器を回転することにより、容器中の粉末が、重力と遠心力で集合と分離が繰り返され、混合される装置である。
磁性粉末と改質材粉末を、それぞれ混合せずに減圧容器の内部に格納する場合には、磁性粉末と改質材粉末を、それぞれ別の容器に格納してもよい。そして、それぞれの容器を連結して、改質材粉末の格納容器内で発生した亜鉛蒸気を、磁性粉末の格納容器内に導入してもよい。このような態様については、後述する。
次に、容器の内部に格納する、磁性粉末及び改質材粉末について説明する。
〈磁性粉末〉
本開示の希土類磁石の製造方法に用いる磁性粉末は、Sm、Fe、及びNを含有すればよい。このような磁性粉末は、典型的には、少なくとも一部にThZn17型及びThNi17型のいずれかの結晶構造を有する磁性相を含有する。磁性相の結晶構造としては、前述の構造のほかに、TbCu型の結晶構造を有する相等が挙げられる。なお、Smはサマリウム、Feは鉄、そして、Nは窒素である。また、Thはトリウム、Znは亜鉛、Niはニッケル、Tbはテルビウム、そして、Cuは銅である。
磁性粉末中には、例えば、組成式(Sm(1−i)(Fe(1−j)Co17で表される磁性相を含有してもよい。本開示の製造方法で得られる希土類磁石(以下、「成果物」ということがある。)は、磁性粉末中の磁性相に由来して、磁気特性を発現する。なお、i、j、及びhは、モル比である。
磁性粉末中の磁性相には、本開示の製造方法の効果及び成果物の磁気特性を阻害しない範囲で、Rを含有していてもよい。このような範囲は、上記組成式のiで表される。iは、例えば、0以上、0.10以上、又は0.20以上であってよく、0.50以下、0.40以下、又は0.30以下であってよい。Rは、Sm以外の希土類元素並びにY及びZrから選ばれる1種以上である。本明細書で、希土類元素とは、Sc、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、及びLuである。なお、Yはイットリウム、Zrはジルコニウム、Scはスカンジウム、Laはランタン、Ceはセリウム、Prはプラセオジム、Ndはネオジム、Pmはプロメチウム、Smはサマリウム、Euはユウロビウム、Gdはガドリニウム、Tbはテルビウム、Dyはジスプロシウム、Hoはホルミウム、Erはエルビウム、Tmはツリウム、Ybはイッテルビウム、そして、Luはルテニウムである。
(Sm(1−i)(Fe(1−j)Co17については、典型的には、Sm(Fe(1−j)Co17のSmの位置にRが置換しているが、これに限られない。例えば、Sm(Fe(1−j)Co17に、侵入型でRの一部が配置されていてもよい。
磁性粉末中の磁性相には、本開示の製造方法の効果及び成果物の磁気特性を阻害しない範囲で、Coを含有してもよい。このような範囲は、上記組成式で、jで表される。jは、0以上、0.10以上、又は0.20以上であってよく、0.52以下、0.40以下、又は0.30以下であってよい。
(Sm(1−i)(Fe(1−j)Co17については、典型的には、(Sm(1−i)Fe17のFeの位置にCoが置換しているが、これに限られない。例えば、(Sm(1−i)Fe17に、侵入型でCoの一部が配置されていてもよい。
磁性粉末中の磁性相は、(Sm(1−i)(Fe(1−j)Co17で表される結晶粒に、Nが侵入型で存在することによって、磁気特性の発現及び向上に寄与する。
(Sm(1−i)(Fe(1−j)Co17については、hは1.5〜4.5をとり得るが、典型的には、(Sm(1−i)(Fe(1−j)Co17である。hは、1.8以上、2.0以上、又は2.5以上であってもよく、4.2以下、4.0以下、又は3.5以下であってもよい。(Sm(1−i)(Fe(1−j)Co17全体に対する(Sm(1−i)(Fe(1−j)Co17の含有量は、70質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましく、90質量%がより一層好ましい。一方、(Sm(1−i)(Fe(1−j)Co17のすべてが(Sm(1−i)(Fe(1−j)Co17でなくてもよい。(Sm(1−i)(Fe(1−j)Co17全体に対する(Sm(1−i)(Fe(1−j)Co17の含有量は、99質量%以下、98質量%以下、又は97質量%以下であってよい。
磁性粉末は、(Sm(1−i)(Fe(1−j)Co17で表される磁性相の他に、本開示の製造方法の効果及び成果物の磁気特性を実質的に阻害しない範囲で、酸素及びM並びに不可避的不純物元素を含有してもよい。成果物の磁気特性を確保する観点からは、磁性粉末全体に対する、(Sm(1−i)(Fe(1−j)Co17で表される磁性相の含有量は、80質量%以上、85質量%以上、又は90質量%以上であってよい。一方、磁性粉末全体に対して、(Sm(1−i)(Fe(1−j)Co17で表される磁性相の含有量を過度に高くしなくとも、実用上問題はない。したがって、その含有量は、99質量%以下、98質量%以下、又は97質量%以下であってよい。(Sm(1−i)(Fe(1−j)Co17で表される磁性相の残部が、酸素及びMの含有量となる。また、Mの一部は、侵入型及び/又は置換型で、磁性相に存在していてもよい。
上述のMとしては、Ga、Ti、Cr、Zn、Mn、V、Mo、W、Si、Re、Cu、Al、Ca、B、Ni、及びCから選ばれる1種以上が挙げられる。不可避的不純物元素とは、原材料及び/又は磁性粉末を製造等するに際し、その含有を回避することが避けられない、あるいは、回避するためには著しい製造コストの上昇を招くような不純物元素のことをいう。これらの元素は、置換型及び/又は侵入型で上述した磁性相に存在していてもよいし、上述した磁性相以外の相に存在していてもよい。あるいは、これらの相の粒界に存在していてもよい。なお、Gaはガリウム、Tiはチタン、Crはクロム、Znは亜鉛、Mnはマンガン、Vはバナジウム、Moはモリブデン、Wはタングステン、Siはシリコン、Reはレニウム、Cuは銅、Alはアルミニウム、Caはカルシウム、Bはホウ素、Niはニッケル、そして、Cは炭素である。
磁性粉末の粒径は、成果物が所望の磁気特性を有し、かつ、亜鉛蒸気の移動等、本開示希土類磁石の製造方法の効果に支障を及ぼさない限り、特に制限はない。磁性粉末の粒径としては、D50で、例えば、1μm超、2μm以上、3μm以上、4μm以上、5μm以上、6μm以上、7μm以上、8μm以上、又は9μm以上であってよく、20μm以下、19μm以下、18μm以下、17μm以下、16μm以下、15μm以下、14μm以下、13μm以下、12μm以下、11μm以下、又は10μm以下であってよい。なお、D50は、メジアン径を意味する。また、磁性粉末のD50は、例えば、乾式レーザ回折・散乱法等によって測定される。
本開示の希土類磁石の製造方法では、改質材粉末で磁性粉末を改質する。磁性粉末中の酸素は、改質材粉末中の金属亜鉛又は亜鉛合金粉末に吸収されることで、成果物の磁気特性、特に保磁力を向上させることができる。磁性粉末中の酸素の含有量は、製造工程中で、改質材粉末が、磁性粉末中の酸素を吸収する量を考慮して決定すればよい。磁性粉末の酸素含有量は、磁性粉末全体に対して、低い方が好ましい。磁性粉末の酸素含有量は、磁性粉末全体に対して、2.00質量%以下が好ましく、1.34質量%以下がより好ましく、1.05質量%以下がより一層好ましい。一方、磁性粉末中の酸素の含有量を極度に低減することは、製造コストの増大を招く。このことから、磁性粉末の酸素の含有量は、磁性粉末全体に対して、0.1質量%以上、0.2質量%以上、又は0.3質量%以上であってよい。
磁性粉末は、これまで説明してきたことを満足すれば、その製造方法に特に制限はなく、市販品を用いてもよい。磁性粉末の製造方法として、例えば、サマリウム酸化物及び鉄粉から還元拡散法でSm−Fe合金粉末を製造し、窒素と水素の混合ガス、窒素ガス、及びアンモニアガス等の雰囲気中で600℃以下の加熱処理をして、Sm−Fe−N粉末を得る方法等が挙げられる。あるいは、例えば、溶解法でSm−Fe合金を製造し、その合金を粗粉砕して得た粗粉砕粒を窒化し、それを所望の粒径になるまで、さらに粉砕する方法等が挙げられる。粉砕には、例えば、乾式ジェットミル、乾式ボールミル、湿式ボールミル、又は湿式ビーズミル等を用いることができる。また、これらを組み合わせて用いてもよい。
〈改質材粉末〉
本開示の希土類磁石の製造方法で用いる改質材粉末は、金属亜鉛及び亜鉛合金の少なくともいずれかを含有する。
金属亜鉛とは、合金化されていない亜鉛のことを意味する。金属亜鉛の純度は、95.0質量%以上、98.0質量%以上、99.0質量%以上、又は99.9質量%以上であってよい。金属面鉛粉末は、水素プラズマ反応法(HRMR法)で製造したものを用いてもよい。
亜鉛合金をZn−Mで表すと、Mは、Zn(亜鉛)と合金化して、亜鉛合金の溶融開始温度を、Znの融点よりも降下させる元素及び不可避的不純物元素であることが好ましい。亜鉛合金の溶融開始温度を、Znの融点よりも降下させるMとしては、ZnとMとで共晶合金を形成する元素が挙げられる。このようなMとしては、典型的には、Sn、Mg、及びAl並びにこれらの組み合せ等が挙げられる。Snはスズ、Mgはマグネシウム、そして、Alはアルミニウムである。これらの元素による融点降下作用、及び、成果物の特性を阻害しない元素についても、Mとして選択することができる。また、不可避的不純物元素とは、改質材粉末の原材料に含まれる不純物等、その含有を回避することが避けられない、あるいは、回避するためには著しい製造コストの上昇を招くような不純物元素のことをいう。
Zn−Mで表される亜鉛合金において、Zn及びMの割合(モル比)は、焼結温度が適正になるように適宜決定すればよい。亜鉛合金全体に対するMの割合(モル比)は、例えば、0.05以上、0.10以上、又は0.20以上であってよく、0.90以下、0.80以下、0.70以下、0.60以下、0.50以下、0.40以下、又は0.30以下であってよい。
改質材粉末の粒径は、特に制限はないが、磁性粉末の粒径よりも細かい方が好ましい。改質材粉末の粒径は、D50(メジアン径)で、例えば、0.1μm超、0.5μm以上、1μm以上、又は2μm以上であってよく、12μm以下、11μm以下、10μm以下、9μm以下、8μm以下、7μm以下、6μm以下、5μm以下、又は4μm以下であってよい。また、改質材粉末の粒径は、例えば、乾式レーザ回折・散乱法等によって測定される。
改質材粉末の酸素含有量が少ないと、磁性粉末中の酸素を多く吸収できて好ましい。この観点からは、改質材粉の酸素含有量は、改質材粉末全体に対し、5.0質量%以下が好ましく、3.0質量%がより好ましく、1.0質量%以下がより一層好ましい。一方、改質材粉末の酸素の含有量を極度に低減することは、製造コストの増大を招く。このことから、改質材粉末の酸素の含有量は、改質材粉末全体に対して、0.1質量%以上、0.2質量%以上、又は0.3質量%以上であってよい。
上述したように、改質材粉末は、バインダと改質材の両方の機能を有する。しかし、改質材粉末は、成果物の磁化に寄与しないため、改質材粉末の混合量が過剰であると、成果物の磁化が低下する。バインダ及び改質材としての機能を確保する観点から、改質材粉末は、磁性粉末と改質材粉末の合計に対して、亜鉛成分が、1質量%以上、3質量%以上、6質量%以上、又は9質量%以上になるように、改質材粉末を混合してよい。成果物の磁化の低下を抑制する観点から、混合粉末全体に対して、亜鉛成分が、20質量%以下、18質量%以下、又は16質量%以下になるように、改質材粉末を混合してよい。なお、亜鉛成分とは、改質材粉末中の亜鉛の量を意味し、例えば、改質材粉末が金属亜鉛と亜鉛合金の両方を含有する場合には、金属亜鉛中の亜鉛の量と亜鉛合金中の亜鉛の量の合計である。
〈亜鉛蒸気発生工程〉
容器の内部を減圧し、改質材粉末を加熱して、改質材粉末中の金属亜鉛及び亜鉛合金の少なくともいずれかから、亜鉛蒸気を発生させる。
ここでは、例えば、図4で示したように、焼結用金型40のキャビティ65を容器として用いた場合の亜鉛蒸気発生について説明するが、これに限られない。
図4に示したように、焼結用金型40のキャビティ65内に、磁性粉末10と改質材粉末20を格納する。そして、例えば、焼結用金型40のキャビティ65内を減圧し、加熱することによって、磁性粉末10と改質材粉末20を減圧雰囲気中で加熱する。このとき、磁性粉末10が溶融せず、改質材粉末から亜鉛蒸気が発生するように、キャビティ65内を減圧し、改質材粉末20を加熱する。図4のように、磁性粉末10と改質材粉末20を混合している場合には、改質材粉末20とともに、磁性粉末10を加熱してもよい。
図5は、改質材粉末20から亜鉛蒸気28が発生した状態を示す模式図である。図4に示した改質材粉末20を、減圧中に加熱すると、図5に示したように、改質材粉末20から亜鉛蒸気28が発生して、改質材粉末20の粒子が消滅する。そして、磁性粉末10の粒子間は、亜鉛蒸気28で満たされる。そのため、仮に、磁性粉末10と改質材粉末20とが充分に混合されていなくても、磁性粉末10の粒子間に、亜鉛蒸気28が均一に行き渡る。また、磁性粉末10と改質材粉末20とを混合する際に、改質材粉末20が凝集していても、図3に示したように、塊状物27が発生することはない。
磁性粉末10の粒子間に亜鉛蒸気28が均一に行き渡るようにするという観点からは、改質材粉末20の金属亜鉛及び/又は亜鉛合金は、昇華することが好ましい。昇華とは、固体(固相)が液体(液相)を経ずに気体(気相)になることを意味する。亜鉛の融液(液体)と比べて、亜鉛蒸気28(気体)の方が、磁性粉末10の粒子間を自由に移動できる。そのため、理論に拘束されないが、亜鉛の融液(液体)を経ずに亜鉛蒸気28となった方が、磁性粉末10の粒子間に亜鉛蒸気28が行き渡り易くなると考えられる。
図8は、亜鉛の蒸気圧曲線である。図8において、実線の曲線は亜鉛の蒸気圧曲線を示し、蒸気圧曲線の下側は亜鉛が気体であることを示し、そして、蒸気圧曲線の上側は亜鉛が固体又は液体であることを示す。蒸気圧曲線の上側については、亜鉛の融点(419℃)を境に、低温側は亜鉛が固体であることを示し、高温側は亜鉛が液体であることを示す。亜鉛蒸気28を発生させる際には、蒸気圧曲線に基づいて、亜鉛が昇華するような減圧雰囲気で改質材粉末20を加熱することが好ましい。改質材粉末20が亜鉛合金を含有する場合には、亜鉛合金の蒸気圧曲線に基づくか、亜鉛の蒸気圧曲線に準じて、減圧度及び加熱温度を適宜決定すればよい。
改質材粉末20が、主として金属亜鉛を含有する場合には、改質材粉末20の加熱温度は、例えば、380℃以上、390℃以上、400℃以上、410℃以上、419℃以上、430℃以上、440℃以上、又は450℃以上であってもよく、500℃以下、490℃以下、480℃以下、470℃以下、又は460℃以下であってもよい。また、このような温度で、改質材粉末20を加熱するときの容器内の圧力(亜鉛蒸気の分圧を除く)は、例えば、1×10−6MPa以上、1×10−5MPa以上、1×10−4MPa以上、1×10−3MPa以上、1×10−2MPa以上、1×10−1MPa以上、又は1×10MPa以上であってよく、1×10MPa以下、1×10MPa以下、又は1×10Pa以下であってよい。なお、改質材粉末20が「主として」金属亜鉛を含有するとは、改質材粉末20が、改質材粉末20全体に対して、例えば、70質量%以上、80質量%以上、90質量%以上、又は95質量%以上の金属亜鉛を含有することを意味する。また、改質材粉末20全体に対して、改質材粉末20が、改質材粉末20全体に対して、100質量%の金属亜鉛を含有していなくてもよく、例えば、99質量%以下、98質量%以下、97質量%以下、96質量%、又は95質量%以下の金属亜鉛を含有してもよい。
改質材粉末20が、金属亜鉛及び亜鉛合金の両方を含有する場合には、金属亜鉛と亜鉛合金とで低い方の融点をT℃としたとき、改質材粉末20の加熱温度は、例えば、(T−50)℃以上、(T−40)℃以上、(T−30)℃以上、(T−20)℃以上、(T−10)℃以上、T℃以上、(T+10)℃以上、(T+20)℃以上、又は(T+30)℃以上であってもよく、500℃以下、490℃以下、480℃以下、470℃以下、又は460℃以下であってもよい。また、このような温度で、改質材粉末20を加熱するときの容器内の圧力(亜鉛蒸気の分圧を除く)は、例えば、1×10−6MPa以上、1×10−5MPa以上、1×10−4MPa以上、1×10−3MPa以上、1×10−2MPa以上、1×10−1MPa以上、又は1×10MPa以上であってよく、1×10MPa以下、1×10MPa以下、又は1×10Pa以下であってよい。
改質材粉末20が、金属亜鉛及び複数種類の亜鉛合金を含有している場合には、これらのうち、最も低い融点をT℃とする。改質材粉末20が、金属亜鉛を実質的に含まず、複数種類の亜鉛合金を含有している場合には、複数種類の亜鉛合金のうち、最も低い融点をT℃とする。
改質材粉末20の加熱時間は、改質材粉末20の量及び改質材粉末20の粒子の粒径等により、適宜決定すればよい。改質材粉末20の加熱時間は、例えば、1分以上、3分以上、5分以上、又は10分以上であってよく、120分以下、90分以下、60分以下、又は30分以下であってよい。
〈亜鉛成分堆積工程〉
亜鉛蒸気28を発生させた容器の内部に不活性ガスを注入して、磁性粉末10の粒子表面に亜鉛成分を堆積して、被覆磁性粉末30を得る。あるいは、亜鉛蒸気28を発生させた容器の内部を冷却して、磁性粉末10の粒子表面に亜鉛成分を堆積して、被覆磁性粉末30を得る。あるいは、容器の内部への不活性ガスの注入か、容器の内部の冷却の少なくともいずれかを行えばよい。なお、不活性ガスには、窒素ガスを含むものとする。
ここでは、例えば、図4で示したように、焼結用金型40のキャビティ65を容器として用いた場合の改質材粉末の加熱について説明するが、これに限られない。
図4に示したように、焼結用金型40のキャビティ65内に装入した磁性粉末10と改質材粉末20は、キャビティ65内を減圧し加熱することによって、図5に示したように、磁性粉末10の粒子間は、亜鉛蒸気28で満たされる。
図6は、図5の状態から、磁性粉末粒子表面に亜鉛成分が堆積した状態を示す模式図である。図5に示したように、周囲を亜鉛蒸気28で満たされた磁性粉末10は、亜鉛蒸気28に由来して、図6に示したように、磁性粉末10の粒子表面に亜鉛成分が堆積され、改質被膜25を形成する。その結果、図6に示したように、均一な被覆磁性粉末30を得ることができる。
亜鉛成分の堆積は、容器の内部に不活性ガスを注入するか、容器の内部を冷却することによって、行うことができる。これを図8に示した亜鉛の蒸気圧曲線を用いて説明する。図5に示した状態が図8のA点であるとすると、亜鉛成分を堆積するには、例えば、図8のB点まで加圧(復圧)するか、図8のC点まで冷却すればよい。加圧(復圧)と冷却を組み合わせてもよい。
磁性粉末10と亜鉛蒸気が入っている容器を加圧(復圧)する方法としては、例えば、図5で示した態様では、容器の内部、すなわち、焼結用金型40のキャビティ65内に不活性ガスを注入する方法等が挙げられる。加圧媒体として、不活性ガスを用いるのは、被覆磁性粉末30の酸化を防止するためである。
容器内に不活性ガスを注入して、亜鉛成分を堆積させる場合、不活性ガスを注入した後の容器内の圧力、及びこのような圧力になるまでの速度については、亜鉛蒸気が液相を経ずに堆積するように、これらの圧力及び速度を決定することがより好ましい。これにより、磁性粉末10の粒子表面に形成される改質被膜25が、より均一になる。
不活性ガスを注入した後の容器内の圧力(図8のB点の圧力)は、例えば、1×10Pa以上又は1×10Pa以上であってもよい。あるいは、容器内に不活性ガスを注入して、容器内の圧力を、例えば、大気圧と同等にしてもよい。また、このような圧力になるまでの速度は、速い方が好ましく、例えば、1000Pa/秒以上、10000Pa/秒以上、又は100000Pa/秒以上であってよい。
磁性粉末10と亜鉛蒸気が入っている容器の内部を急冷する方法としては、例えば、図5で示した態様では、容器の内部、すなわち、焼結用金型40のキャビティ65内を冷却する方法等が挙げられる。キャビティ65内を冷却する方法としては、パンチ50及びダイスの少なくともいずれかを冷却して、キャビティ65内を冷却する方法が挙げられる。あるいは、キャビティ65内に冷却パイプ等を配置して、冷却パイプに冷却媒体を導入すること等が挙げられる。
容器内を冷却して、亜鉛成分を堆積させる場合、亜鉛蒸気が液相を経ずに堆積するように、容器内を冷却することがより好ましい、これにより、磁性粉末10の粒子表面に形成される改質被膜25が、より均一になる。
亜鉛蒸気が容器内に存在しているときの容器内の温度をTr℃とすると、容器内の温度を、例えば、(Tr−30)℃以下、(Tr−50)℃以下、(Tr−80)℃以下、(tR−100)℃以下、(Tr−150)℃以下、(Tr−200)℃以下、(Tr−230)℃以下、又は(Tr−250)℃以下に冷却してもよい。
冷却速度は、速い方が好ましく、冷却速度は、例えば、1℃/秒以上、10℃/秒以上、又は100℃/秒以上であってよい。
〈焼結工程〉
被覆磁性粉末30を焼結して、焼結体(希土類磁石)を得る。磁性粉末10の粒子表面に形成された改質被膜25においては、亜鉛成分堆積工程の段階では、磁性粉末10の粒子表面に亜鉛成分が堆積していても、磁性粉末10の粒子表面近傍での亜鉛成分の拡散が充分ではない。焼結によって、磁性粉末10の粒子表面近傍で亜鉛成分がさらに拡散して、磁性相が改質されて保磁力が向上するとともに、磁性粉末10の粒子それぞれが、強固に結合する。焼結は、加圧焼結としてもよいし、無加圧焼結としてもよいが、焼結体の密度を向上させ、焼結体の残留磁化を向上させる観点からは加圧焼結が好ましい。
焼結は、図5に示したように、被覆磁性粉末30を、そのまま、焼結用金型40のキャビティ65内に装入して行ってもよいし、予め、被覆磁性粉末30を圧縮成形して、その圧粉体を、キャビティ65内に装入して焼結してもよい。被覆磁性粉末30の圧縮成形は磁場中で行ってもよい。
あるいは、焼結用金型40のキャビティ65内に磁性粉末10と改質材粉末を格納し、焼結用金型40を用いて上述した亜鉛蒸気発生工程及び亜鉛成分堆積工程を行って、被覆磁性粉末30を得る。そして、そのまま続けて、さらに、焼結用金型40を用いて、被覆磁性粉末30を焼結してもよい。焼結用金型40のキャビティ65内に磁性粉末10と改質材粉末を格納する前に、磁性粉末10と改質材粉末20を、予め、圧縮成形し、焼結用金型40のキャビティ65の内部に圧粉体を格納してもよい。圧縮成形は、磁場中で行ってもよい。
焼結方法の一例について、図6を用いて説明する。キャビティ65を有するダイス60と、キャビティ65の内部を摺動可能なパンチ50を準備する。そして、キャビティ65内に被覆磁性粉末30を装入(格納)し、パンチ50で被覆磁性粉末30に圧力を付加しつつ、被覆磁性粉末30を焼結する。
図6に示したパンチ50は円柱型であり、ダイス60のキャビティ65は円筒型であるが、これに限られず、成果物の形状によって、パンチ50及びキャビティ65の形状を種々変更できる。
パンチ50には加圧装置(図示しない)が連結され、パンチ50をキャビティ65の内部で軸方向(図6の上下方向)に摺動させることにより、被覆磁性粉末30に圧力を付与する。図6に示した態様においては、二つのパンチ50を備えているが、両方を摺動させてもよいし、いずれか一方を摺動させてもよい。加圧装置としては、例えば、油圧シリンダ、空圧シリンダ、又は電動サーボシリンダ並びにこれらの組合せ等が挙げられる。また、パンチ50及びダイス60の少なくともいずれかに、その内部又は外周にヒータ(図示しない)が設置されるか、あるいは、パンチ50及びダイス60の少なくともいずれかを、加熱炉に挿入できるようにする。典型的には、例えば、ダイス60の外周にヒータ又は加熱炉を設置することが挙げられる。
パンチ50及びダイス60の態様は、図6に示した態様に限られない。図6に示した態様では、ダイス60に貫通孔を設け、貫通孔をキャビティ65としているが、これに限られない。例えば、ダイス60に、底部が閉塞されたキャビティ65を設け、底部と反対側にパンチ50を設けてもよい。
被覆磁性粉末30の改質被膜25は、改質材粉末20に由来する。したがって、改質材粉末20が、亜鉛合金粉末を含有する場合には、磁性粉末10の粒子表面には、亜鉛成分のほかに、亜鉛合金を構成する合金成分も堆積する。このことから、改質材粉末20が含有する金属亜鉛又は亜鉛合金の融点のうち、最も低い融点をT℃としたとき、焼結温度が(T−30)℃以上であれば、被覆磁性粉末30の改質被膜25が軟化又は液化する。そして、被覆磁性粉末30中の磁性相に亜鉛成分を固相又は液相拡散させることができる。これにより、改質被膜25がバインダとして機能して、被覆磁性粉末30の個々の粒子を互いに連結する。また、亜鉛成分が磁性粉末中のαFeを改質して保磁力向上に寄与する。そして、亜鉛成分が磁性粉末中の酸素を吸収して保磁力向上に寄与する。これらの観点からは、焼結温度は、(T−20)℃以上、(T−10)℃以上、又はT℃以上であってもよい。
「改質材粉末20が含有する金属亜鉛又は亜鉛合金の融点のうち、最も低い融点をT℃とする」とは、例えば、次のことを意味する。
改質材粉末20が、金属亜鉛を含有し、かつ、亜鉛合金を含有しない場合には、Tは金属亜鉛の融点である。金属亜鉛の融点は419.5℃であるため、被覆磁性粉末30を、389.5(419.5−30)℃以上で焼結する。
改質材粉末20が、金属亜鉛を含有せず、かつ、亜鉛合金を含有する場合には、Tは亜鉛合金の融点である。亜鉛合金が複数種類の亜鉛合金である場合には、それらの亜鉛合金の融点のうち、最も低い融点をTとする。例えば、亜鉛合金として、亜鉛−錫合金(共晶温度:200℃)と亜鉛−マグネシウム合金(共晶温度:341℃)を含有する場合には、170(200−30)℃以上で被覆磁性粉末30を焼結する。
改質材粉末20が、金属亜鉛と亜鉛合金の両方を含有する場合には、Tは、亜鉛合金の融点である。例えば、改良材粉末が、金属亜鉛とZn−Mg合金(共晶温度:341℃)とを含有する場合、焼結温度は、311(341−30)℃以上である。
これまでの説明から、焼結温度は、典型的には、150℃以上、170℃以上、200℃以上、240℃以上、280℃以上、300℃以上、390℃以上、400℃以上、410℃以上、420℃以上、又は430℃以上であってよい。
一方、焼結温度が、被覆磁性粉末30が含有する磁性相の分解温度未満であれば、磁性相の窒素が乖離して分解することはなく、上述した亜鉛成分の磁性粉末への固相又は液相拡散が成立し、被覆磁性粉末30の焼結体が得られる。焼結温度としては、500℃以下、480℃以下、又は450℃以下であってよい。
加圧焼結にする場合、焼結圧力については、成果物の密度を高めることができる焼結圧力を、適宜選択できる。焼結圧力は、典型的には、50MPa以上、100MPa以上、200MPa以上、又は400MPa以上であってよく、2GPa以下、1.5GPa以下、1.0GPa以下、又は700MPa以下であってよい。
焼結時間は、被覆磁性粉末30の質量等によって、適宜決定すればよい。焼結時間には、熱処理温度に達するまでの昇温時間は含まない。焼結時間は、例えば、5分以上、10分以上、30分以上、又は50分以上であってよく、600分以下、240分以下、又は120分以下であってよい。
焼結時間が経過したら、焼結体を冷却して、焼結を終了する。冷却速度は、速い方が、焼結体(成果物)の酸化等を抑制することができる。冷却速度は、例えば、0.5〜200℃/秒であってよい。
焼結雰囲気については、被覆磁性粉末30及び焼結体(成果物)の酸化を抑制するため、不活性ガス雰囲気が好ましい。不活性ガス雰囲気には、窒素ガス雰囲気を含む。
〈変形〉
本開示の希土類磁石の製造方法は、特許請求の範囲に記載されている範囲内であれば、種々の変形を加えることができる。例えば、磁性粉末10及び改質材粉末20を、それぞれ、別々の容器に格納し、上述した亜鉛蒸気発生工程及び亜鉛成分堆積工程を行うことができる。この態様では、改質材粉末の粒度選択の自由度が大きい。改質材粉末の粒度としては、例えば、D50で、100μm以上、300μm以上、500μm以上、700μm以上、又は900μm以上であってよく、5000μm以下、4000μm以下、3000μm以下、2000μm以下、又は1000μm以下であってよい。
図7は、本開示の希土類磁石の製造方法において、亜鉛蒸気の発生及び亜鉛成分の堆積を別の態様で行う場合に用いる装置の模式図である。
磁性粉末10を第1容器81に格納し、改質材粉末20を第2容器82に格納する。第1容器81を第1熱処理炉71に格納し、第2容器82を第2熱処理炉72に格納する。第1熱処理炉71と第2熱処理炉72を、連結路73で連結する。第1熱処理炉71及び第2熱処理炉72並びに連結路73は、気密性を備えており、第2熱処理炉には、真空ポンプ80を連結する。
真空ポンプ80で第1熱処理炉71及び第2熱処理炉72並びに連結路73の内部を減圧しつつ、これらの内部を加熱する。そうすると、第2容器82に格納した改質材粉末から亜鉛蒸気が発生する。亜鉛蒸気は、図7の実線矢印で示したように、第2容器82の内部から、第1容器81の内部に移動する。
十分な量の亜鉛蒸気が発生したあと、第1容器81の内部に不活性ガスを注入するか、第1容器81の内部を冷却すると、磁性粉末10の粒子表面に亜鉛成分が堆積して、磁性粉末10の粒子表面に改質被膜25を形成する。このようにして得られた被覆磁性粉末30を焼結して、焼結体(希土類磁石)を得る。
図7に示した装置を用いる場合の諸条件は、図4〜図6に示した焼結用金型40を用いる場合の諸条件に準じて、適宜決定すればよい。
第1容器81を回転容器とすることにより、キルン炉のようにすることができ、磁性粉末10の表面に形成される改質被膜をより均一にすることができる。
以下、本開示の希土類磁石の製造方法を実施例及び比較例により、さらに具体的に説明する。なお、本開示の希土類磁石の製造方法は、以下の実施例で用いた条件に限定されるものではない。
《試料の準備》
希土類磁石の試料を次の要領で準備した。
〈実施例1〜2及び比較例1〜2〉
磁性粉末として、サマリウム−鉄−窒素系磁性粉末を準備した。磁性粉末は、99質量%のSmFe17を含有していた。磁性粉末の粒度は表1に示すとおりであった。
改質材粉末として、金属亜鉛粉末を準備した。改質材粉末の粒度は0.5μmであった。また、改質材粉末(金属亜鉛粉末)の純度は99.9999質量%であった。
V型混合器を用いて磁性粉末と改質材粉末を混合して、混合粉末を得た。磁性粉末と改質材粉末の合計に対する金属亜鉛の量は、表1に示すとおりであった。
混合粉末を磁場中で圧縮成形し磁場成形体を得た。圧縮成形の圧力は200MPaであった。印加した磁場は1Tであった。
図4〜図6に示した焼結用金型40に、磁場成形体を格納して、亜鉛蒸気を発生させ、亜鉛成分を堆積させて、被覆磁場粉末の圧粉体を得て、さらに、そのまま、その圧粉体を加圧焼結して、焼結体(希土類磁石)を得た。諸条件は表1に示すとおりであった。
〈実施例3〜4〉
磁性粉末として、サマリウム−鉄−窒素系磁性粉末を準備した。磁性粉末は、99質量%のSmFe17を含有していた。磁性粉末の粒度は、D50で、2.33μmであった。
改質材粉末として、金属亜鉛粉末を準備した。改質材粉末の粒度は1000μmであった。また、改質材粉末(金属亜鉛粉末)の純度は99.9999質量%であった。
図7に示した装置の第1容器81に20gの磁性粉末10を格納し、第2容器82に20gの改質材粉末20を格納した。第1容器81は、回転容器とした。第1熱処理炉71及び第2熱処理炉72それぞれの内部の温度、第1熱処理炉71及び第2熱処理炉並びに連結路73の内部圧力(炉内圧力)は、表2に示すとおりであった。表2から分かるように、実施例3及び4においては、第1熱処理炉71の内部の温度を、第2熱処理炉72の内部の温度よりも低くすることによって、亜鉛蒸気を冷却し、磁性粉末10の粒子表面に亜鉛成分を堆積して改質被膜を形成し、被覆磁性粉末を得た。
〈比較例3〉
磁性粉末として、サマリウム−鉄−窒素系磁性粉末を準備した。磁性粉末は、99質量%のSmFe17を含有していた。磁性粉末の粒度は、D50で、2.33μmであった。
改質材粉末として、金属亜鉛粉末を準備した。改質材粉末の粒度は0.5μmであった。また、改質材粉末の純度は99.9999質量%であった。
ノビルタ(登録商標)を用いて、磁性粉末と改質材粉末を混合して、混合粉末を得た。磁性粉末と改質材粉末の合計に対する改質材粉末の量は10質量%であった。
図7に示した装置の第1容器81に磁性粉末と改質材粉末の混合粉末を格納した。第2容器82には、何も格納しなかった。第1熱処理炉71及び第2熱処理炉72それぞれの内部の温度、第1熱処理炉71及び第2熱処理炉並びに連結路73の内部圧力(炉内圧力)は、表2に示すとおりであった。表2から分かるように、比較例3においては、実質的に、磁性粉末と改質材粉末を混合しただけである。
《評価》
実施例1〜2及び比較例1〜2の試料について、密度と磁気特性を測定した。測定は室温で行った。密度はアルキメデス法で測定し、磁気特性は振動試料型磁力計(VSM)を用いて測定した。実施例3〜4については、被覆磁性粉末の状態で、振動試料型磁力計(VSM)を用いて、磁気特性を測定した。比較例3については、磁性粉末と改質材粉末を混合した状態で、振動試料型磁力計(VSM)を用いて、磁気特性を測定した。実施例3〜4については、被覆磁性粉末の状態でSEM観察し、そのSEM像をEDX面分析した。比較例3については、磁性粉末と改質材粉末を混合した状態でSEM観察し、そのSEM像をEDX面分析した。また、実施例3〜4及び比較例3については、SEM−EDXを用いて亜鉛堆積量を求めた。なお、比較例3においては、亜鉛蒸気に由来する亜鉛成分の堆積は認められなかったが、金属亜鉛粉末の混合量と同量の亜鉛が検出され、これを参考値とした。
結果を表1及び表2に示す。また、図9Aは、実施例4の被覆磁性粉末のSEM像を示す図である。図9Bは、図9Aを亜鉛でEDX面分析した結果を示す図である。図9Cは、図9AをサマリウムでEDX面分析した結果を示す図である。図10Aは、比較例3の磁性粉末と改質材粉末のSEM像を示す図である。図10Bは、図10Aを亜鉛でEDX面分析した結果を示す図である。図10Cは、図10AをサマリウムでEDX面分析した結果を示す図である。なお、図9B及び図10Bにおいて、明視野は亜鉛の濃度が高い部分を示す。また、図9C及び図10Cにおいて、明視野はサマリウムの濃度が高い部分を示す。
表1から、亜鉛蒸気を発生させて堆積した実施例1〜2の焼結体(希土類磁石)は、磁性粉末と改質材粉末を混合して焼結した比較例1の焼結体(希土類磁石)よりも、保磁力が高いことを確認できた。
また、表2から、亜鉛蒸気を発生させて堆積させた実施例3〜4の被覆磁性粉末は、磁性粉末と改質材粉末を混合した比較例3の混合粉末よりも、保磁力が高いことを確認できた。このことから、実施例3〜4の被覆磁性粉末を焼結すれば、保磁力の高い焼結体(希土類磁石)が得られると考えられる。
また、図10Bには粗大な明視野が多数存在していることから、比較例1の混合粉末においては、亜鉛が凝集している部分が多数存在していることが理解できる。一方、実施例4の被覆磁性粉末においては、粗大な明視野が一つ認められるものの、微細な明視野が分散していることから、亜鉛が微細に分散していることが理解できる。このことから、実施例4の被覆磁性粉末においては、亜鉛が均一に堆積されていると考えられる。
これにより、本開示の希土類磁石の製造方法の効果を確認できた。
10 磁性粉末
20 改質材粉末
27 塊状物
28 亜鉛蒸気
30 被覆磁性粉末
40 焼結用金型
50 パンチ
60 ダイス
65 キャビティ
71 第1熱処理炉
72 第2熱処理炉
73 連結路
80 真空ポンプ
81 第1容器
82 第2容器

Claims (1)

  1. サマリウム−鉄−窒素系磁性粉末と、金属亜鉛粉末及び亜鉛合金粉末の少なくともいずれかを含有する改質材粉末とを容器の内部に格納すること、
    前記容器の内部を減圧し、前記改質材粉末を加熱して、前記改質材粉末中の金属亜鉛粉末及び亜鉛合金粉末の少なくともいずれかから、亜鉛蒸気を発生させること、
    前記容器の内部に不活性ガスを注入するか、あるいは、前記容器の内部を冷却するかの少なくともいずれかで、前記磁性粉末の粒子表面に亜鉛成分を堆積して、被覆磁性粉末を得ること、及び
    前記被覆磁性粉末を焼結すること、
    を含む、希土類磁石の製造方法。
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