JP6614647B2 - サマリウム−鉄−窒素系焼結磁石、及びサマリウム−鉄−窒素系焼結磁石の製造方法 - Google Patents

サマリウム−鉄−窒素系焼結磁石、及びサマリウム−鉄−窒素系焼結磁石の製造方法 Download PDF

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本発明は、サマリウム−鉄−窒素系焼結磁石、及びサマリウム−鉄−窒素系焼結磁石の製造方法に関する。
サマリウム−鉄−窒素系磁石(Sm−Fe−N系磁石)は希土類−遷移金属−窒素系磁石の代表であり、高い異方性磁界と飽和磁化を有することから、Nd−Fe−B系磁石やSm−Co系磁石と並ぶ優れた磁石材料の一つとされている。
現在、工業的によく用いられるNd−Fe−B系磁石は、高温下では保磁力が著しく低下するため、高価なDyを添加することで要求される磁気特性を発現させている。また、Sm−Co系磁石はキュリー温度が高く、耐熱性には優れるものの、高価なCoを多量に用いるため、広く普及するに至っていない。
これに対し、Sm−Fe−N系磁石はキュリー温度が高く、高価な原料を使用しなくとも優れた磁気特性を示す。従って、Sm−Fe−N系磁石は磁気特性に優れ、かつ高い耐熱性を有する磁石材料といえる。
現在、実用化されているSm−Fe−N系磁石としては、結晶構造がThZn17型のSmFe17や、TbCu型のSmFe1.5が挙げられる。いずれも磁石粉末と結合剤である樹脂(エポキシやナイロン等)とを混合した原料を、圧縮成形あるいは射出成型などにより成形したボンド磁石として使用されている。
しかしながら、ボンド磁石では磁石粉末の結合剤として樹脂を用いることから、その耐熱性や強度は樹脂の特性に依存することとなり、高耐熱性や高強度が要求される部位への使用には適さない。とりわけ、前述したようにSm−Fe−N系磁石は耐熱性に優れるが、ボンド磁石として用いるとその優位性を有効に利用できない。さらに、通常のボンド磁石では、結合剤を含むため、磁石粉末の体積比率を83%以上にすることは難しい。結合剤は磁石特性の発現に寄与しないため、焼結磁石に比べてボンド磁石の磁気特性は低い。
このような問題を解決するための方法としてはSm−Fe−N系磁石粉末に対して焼結を行い、結合剤を含まない焼結磁石とする方法が考えられる。しかしながら、Sm−Fe−N系化合物は約600℃以上で熱分解を起こし磁石性能が減衰する。このため、Sm−Fe−N系磁石粉末に対して、Sm−Fe−N系化合物の分解温度以下で焼結を行う必要がある。ところが、鉄系の磁石合金を常圧焼結などの焼結手法によって緻密化しようとすれば、一般的は1000℃近くまで加熱しなくてはならず、この温度をSm−Fe−N磁石粉末に適用すれば、熱分解は避けられない。
このような熱安定性の低いSm−Fe−Nの焼結磁石を作る技術として、以下の(1)〜(4)に示すような高加圧焼結やホットプレス法、プラズマ焼結などの低温焼結が従来から検討されてきた。
(1)溶解合金化法や振動ミル粉砕法を経て作製したSm−Fe−N微粉末を、3GPaの圧力を加えながら550℃で焼結して緻密な焼結磁石を得る方法(非特許文献1参照)。
(2)溶解合金化法やボールミル粉砕法を経て作製したSm−Fe−N微粉末を、爆発衝撃圧密成形により緻密な焼結磁石を得る方法(非特許文献2参照)。
(3)溶解合金化法やボールミル粉砕法を経て作製したSm−Fe−N系合金の粉体を、加圧下でプラズマ焼結して希土類磁石を得る方法(特許文献1や非特許文献3など参照)。
(4)超急冷法を経て作製された等方性のSm−Fe−N系磁石粉末を、高加圧下で熱間プレスすることにより、等方性磁石を製造する方法(特許文献2および3)。
上述の(1)〜(4)の方法によれば、低温で焼結できるため、熱分解させることなく高密度な焼結磁石を得ることが可能である。
上述の様に、(1)〜(3)の方法により焼結磁石を製造した場合、低温で焼結できるため、熱分解させることなく高密度な焼結磁石を得ることが可能である。しかし、(1)の方法では熱分解の兆候が見られないにも関わらず、焼結体の保磁力は原料粉末よりも大幅に低下(8.8kOe→2.2kOe)している。(2)や(3)の方法でも、熱分解の兆候が見られないにも関わらず、焼結後に保磁力は少なくとも30〜40%低下している。
また、(4)の方法によれば、焼結による保磁力の低下はないが、作製できる磁石が等方性磁石に限られるために高い磁気特性は望めない。
(1)〜(3)の方法はいずれも、高保磁力を発生させるために原料粉末は単磁区粒径近くまで、具体的には数μm程度まで粉砕している。ところが、既述のように(1)〜(3)の方法では焼結体の保磁力は低下しており、焼結磁石へ高い磁気特性を付与するために原料粉末を微粉末とすると、焼結後にかえって磁気特性、特に保磁力の低下が避けられなかった。
特許文献4には、保磁力を増大させる磁石形成方法として、磁性材料を亜鉛、アルミニウム若しくは銅などの金属等と共に粉砕し、磁界を加えて材料を磁気的に配向させ、次いで材料を分解させない温度にまで加熱する方法が開示されている。しかしながら、特許文献4に開示された磁石形成方法によれば、磁性材料と、亜鉛等とが反応し、磁性材料の体積を減少させてしまうため、残留磁化が大幅に低下するという問題があった。
特開平4−323803号公報 特開2004−319602号公報 特開2013−89813号公報 特開平6−349612号公報
K. Machidaら、Appl. Phys. Lett.62 (1993)2874 H. Odaら、Jpn. J. Appl.Phys.34(1995)L35 D.T.Zhangら、Powder Metall. 50(2007)215
上記従来技術の問題に鑑み、本発明の一側面では、単磁区粒径近傍まで粉砕された結晶粒子を含有し、かつ保磁力に優れた、サマリウム−鉄−窒素系焼結磁石を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明の一側面では、
サマリウム−鉄−窒素系合金を含有し、
含有する結晶粒子の平均粒径が0.04μmより大きく5μm以下であり、
酸素含有率が0.7重量%以下であるサマリウム−鉄−窒素系焼結磁石を提供する。
本発明の一側面によれば、単磁区粒径近傍まで粉砕された結晶粒子を含有し、かつ保磁力に優れた、サマリウム−鉄−窒素系焼結磁石を提供することができる。
本発明の実施形態における焼結磁石に含まれる結晶粒子と、粒界との模式図。
以下、本発明を実施するための形態について説明するが、本発明は、下記の実施形態に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、下記の実施形態に種々の変形および置換を加えることができる。
[サマリウム−鉄−窒素系焼結磁石]
(第1の構成例)
本実施形態のサマリウム−鉄−窒素系焼結磁石の第1の構成例について、以下に説明する。
本実施形態の第1の構成例のサマリウム−鉄−窒素系焼結磁石は、サマリウム−鉄−窒素系合金を含有し、含有する結晶粒子の平均粒径が0.04μmより大きく5μm以下であり、酸素含有率を0.7重量%以下とすることができる。
本発明の発明者らは、サマリウム−鉄−窒素系焼結磁石(以下、単に「焼結磁石」とも記載する)において、原料粉末と同等以上の保磁力を有する焼結磁石を開発するために鋭意研究を行った。その結果、焼結磁石に含まれる少量の酸素が保磁力低下の原因であることを突き止めた。このため、焼結磁石に含まれる酸素の含有率を抑制することで、原料粉末と同等以上の保磁力を有する、保磁力の優れた焼結磁石とすることができることを見出し、本発明を完成させた。以下、具体的に本実施形態の第1の構成例の焼結磁石について説明する。
なお、原料粉末と同等以上の保磁力を有する焼結磁石とは、原料粉末の保磁力と焼結磁石の保磁力とを比較した場合に、焼結磁石の保磁力が、原料粉末の保磁力以上であることを意味する。
本実施形態の焼結磁石が含有するサマリウム−鉄−窒素系合金の具体的な組成は特に限定されないが、本実施形態の焼結磁石は実用的に優れた磁石特性をもつThZn17型結晶構造やTbCu型結晶構造を有するサマリウム−鉄−窒素系合金を含むことが好ましい。
また、本実施形態の焼結磁石が含有するサマリウム−鉄−窒素系合金の元素組成としては、Sm、Fe、Nから構成されるSm−Fe−N合金に限定されるものではなく、磁石性能や耐熱性の向上のために数%の添加物を含有することもできる。
例えば、サマリウム−鉄−窒素系合金の組成式はR100−x−y−zで表すことができる。上記組成式のうち、RはSm、NdやLaなどの希土類元素から選択された1種類以上の元素であり、少なくともSmを含む。また、TはFe、Co、Niから選択された1種類以上の遷移金属元素であり、少なくともFeを含む。AはTi、Al、Si、V、Cr、Mn、Cu、Zn、Ga、Zr、Nb、Mo、Hf、Taから選択された1種類以上の金属元素を示す。Gは窒素、水素、炭素、フッ素から選択された1種類以上の元素であり、少なくとも窒素を含む。なお、上記組成式中、x、y、zについては特に限定されるものではないが、0<x、0≦y、0<zとすることができる。また、x+y+z<100とすることができる。特に、x、y、zは8.5<x<14、0≦y<5、9.5<z<17.5を満たすことが好ましく、8.5<x<9.5、0≦y<2、11.5<z<15.5を満たすことがより好ましい。
そして、本実施形態の焼結磁石に含まれる結晶粒子の平均粒径は、0.04μmより大きく、5μm以下であることが好ましい。
なお、ここでいう結晶粒子とはサマリウム−鉄−窒素系合金の結晶粒子を意味している。
これは、本実施形態の焼結磁石に含まれる結晶粒子の平均粒径が5μmを超えると、結晶粒子の大半は多磁区構造となるため、本質的に保磁力が低く、本実施形態の焼結磁石における原料粉末からの保磁力低下を抑制する効果がほとんど発揮されないためである。また、本実施形態の焼結磁石に含まれる結晶粒子の平均粒径が0.04μm以下であると、結晶粒子は超常磁性となり、磁石特性を有さなくなるためである。
結晶粒子の平均粒径は、焼結磁石の断面組織像から切片法や面積計量法を用いて計測することができる。
なお、焼結磁石の結晶粒子の平均粒径は、原料粉末である磁石粉末の平均粒径と同等とすることができる。これは、後述のように、焼結磁石を製造する際、磁石粉末を熱分解温度以下の温度で加熱、焼結することとなるため、加熱による粒成長は起こさないからである。すなわち、本実施形態の焼結磁石は、平均粒径が0.04μmより大きく、5μm以下の磁石粉末を含有することができ、本実施形態の焼結磁石は係る磁石粉末が結合した構造を有することができる。
また、上述の磁石粉末とは、結晶軸の方向が変わらない粒子、すなわち粒子内の結晶軸の方向が同一方向に揃った単結晶粒子を主体として構成される単結晶粉末であることが好ましい。これとは別に、超急冷法などで作製され、結晶軸の方向が様々な方向の結晶が多数集まってできる粒子を主体とした多結晶粉末も知られている。しかしながら、本実施形態の焼結磁石で用いる磁石粉末は、係る結晶軸の方向が様々な方向である粒子を主体として構成される多結晶粉末ではないことが好ましい。
そして、既述のように本発明の発明者らの検討によると、焼結磁石に含まれる酸素の含有率を抑制することで、原料粉末と同等以上の保磁力を有する、保磁力に優れた焼結磁石とすることができる。このため、本実施形態の第1の構成例で説明した焼結磁石においては、酸素含有率が0.7重量%以下であることが好ましい。
焼結磁石の酸素含有率は例えば、不活性ガス融解−非分散型赤外線吸収法(NDIR法)で計測することができ、単位重量当たりの酸素重量(重量%)として直接得ることができる。
(第2の構成例)
また、本実施形態の焼結磁石は上述の構成に限定されるものではなく、他の構成を有することもできる。以下に本実施形態の焼結磁石の第2の構成例について説明する。
ここでまず、図1に本実施形態の焼結磁石の結晶粒子と、その粒界の状態について模式図を示す。
図1は本実施形態の焼結磁石10の断面を結晶粒子が認識できる程度まで拡大した場合の拡大図を模式的に示しており、点線で囲まれた領域が結晶粒子11を示し、点線が結晶粒子11間の粒界(以下、「結晶粒界」とも記載する。)12を示している。なお、第1の構成例でも説明したように、本実施形態の焼結磁石は磁石粉末が結合した構造を有することができ、結晶粒子と、磁石粉末とは同等のものとすることができる。このため、図1中の結晶粒子11は、磁石粉末に含まれる単結晶粒子であるともいえ、図1に示したように互いに結合した構造を有することができる。
本発明の発明者らは、焼結磁石中の酸素濃度を低減して保磁力低下が抑制される効果について詳細に調査したところ、焼結磁石10に含まれる酸素のほとんどは図1に網掛けで示した酸素高濃度領域13に存在していることが明らかとなった。そして、本発明の発明者らの検討によると、図1に示したように、酸素高濃度領域13は、結晶粒子11の粒界12を囲むように存在しており、さらに粒界に酸素が濃化している度合が保磁力に強く影響することが分かった。
例えば、従来技術により作製したサマリウム−鉄−窒素系焼結磁石の微細組織を観察すると、全ての焼結磁石において、結晶粒子の粒界を囲むように、酸素濃度が主相よりも高い領域が存在していた。そして、係る酸素濃度が主相よりも高い領域が厚いほど、焼結磁石の保磁力が大きく低下していた。
さらに本発明の発明者らが検討を行ったところ、粒界への酸素の濃化度合、すなわち、粒界の単位面積当たりの酸素含有率を一定値以下にすると、原料粉末の保磁力と同等以上の焼結磁石とすることができることを見出した。
そこで、本実施形態の第2の構成例のサマリウム−鉄−窒素系焼結磁石は、サマリウム−鉄−窒素系合金を含有し、含有する結晶粒子の平均粒径を0.04μmより大きく5μm以下とすることができる。そして、焼結磁石の酸素含有率(重量%)と、結晶粒子の平均粒径(μm)とが、以下の式(1)の関係を満たすように構成することができる。
(酸素含有率)×(結晶粒子の平均粒径)<2.2 ・・・(1)
ここで、上述の式(1)について説明する。
まず、単位面積当りの粒界に含まれる酸素含有率Cは、焼結磁石の酸素含有率Mと単位体積当りの粒界面積Aとを使って以下の式(a)のように表される。
C=M/A・・・(a)
また、単位体積当りの粒界面積Aは、1粒子当たりの平均粒界面積Aと単位体積当りの平均結晶粒子数Nを使って以下の式(b)のように表される。
=(A/2)×N・・・(b)
上記式(b)で、Aを2で除しているのは、粒界は2つの結晶が結合して形成されるからである。
さらに、結晶粒子を球と仮定すると、1粒子当たりの平均粒界面積Aは結晶粒子の平均粒径dを用いて以下の式(c)のように表される。
= 4π(d/2)・・・(c)
また、単位体積当りの平均結晶粒子数Nは、1粒子あたりの平均体積の逆数で表され、
以下の式(d)のように表される。
N =1/[4π/3 (d/2)]・・・(d)
以上の式(b)〜式(d)から、単位体積当りの粒界面積Aは、以下の式(e)で表される。
=4π(d/2)×1/[4π/3 (d/2)] 3/(d/2)・・・(e)
従って、以上の式(a)、式(e)から、単位面積当りの粒界に含まれる酸素含有率Cは、以下の式(f)で表される。
C = M/[3/(d/2)] = 1/6×M×d・・・(f)
上記式(f)から、粒界面積により規格化した酸素含有率は、焼結磁石の酸素含有率Mと結晶粒子の平均粒径dの積に比例することが確認できた。
そして、本発明の発明者らはさらに、この焼結磁石の酸素含有率(重量%)と結晶粒子の平均粒径(μm)との積を、2.2より小さくした焼結磁石は、原料粉末と同等以上の保磁力を有することを見出し、上記式(1)を完成させた。
このように、酸素含有率と結晶粒子の平均粒径の積、すなわち、粒界の単位面積当たりの酸素含有率が一定値より小さくなると、焼結磁石において、原料粉末の保磁力が維持されるメカニズムとして以下が有力である。
従来の焼結磁石の製造に用いられていた原料粉末は、粒子表面に酸素を多く含む層(酸化膜)が存在する。そのような表面に酸素を多く含む層を有する粒子を焼結のために加熱すると、サマリウム−鉄−窒素系合金を構成する金属Smが、その極めて強い還元作用のために酸化膜内部の酸化鉄を還元する。その酸化還元反応の結果、酸化膜の近傍には微小な金属Fe相が形成される。
焼結磁石の場合、焼結界面は結晶粒界とみなすことができることから、上述の焼結界面おける金属Fe相の形成は保磁力の著しい低下を引き起こす。特に、サマリウム−鉄−窒素系焼結磁石のような保磁力発生機構が核発生型の多結晶の磁石材料において、結晶粒子の粒界に金属Feのような軟磁性相が形成されると、それが逆磁区の芽になって保磁力の低い磁石となる。
これに対して、本実施形態の焼結磁石のように、粒界面積により規格化した酸素含有率が低減されると、つまり粒界の酸化物層の厚みが低減されると、それに比例して金属Fe相は減少することとなる。そして、一定値以下の少量の金属Fe相はもはや逆磁区の芽として働きにくくなるため、結果として保磁力の低下を抑制できると考えられる。
このため、第2の構成例として説明した焼結磁石は、上述の式(1)を充足することで、原料粉末と同等以上の保磁力を有する焼結磁石、すなわち保磁力に優れた焼結磁石とすることができる。
なお、本実施形態の第2の構成例の焼結磁石が含有するサマリウム−鉄−窒素系合金の好適な組成や、含有する結晶粒子の好適な平均粒径については、既述の本実施形態の第1の構成例の焼結磁石の場合と同様にすることができるため、ここでは説明を省略する。
また、第2の構成例として説明した焼結磁石において焼結磁石の酸素含有率は特に限定されず、焼結磁石の酸素含有率を項に含む上記式(1)を充足していれば足りるが、特に焼結磁石の酸素含有率は0.7重量%以下であることが好ましい。
以上に説明した本実施形態の焼結磁石によれば、単磁区粒径近傍まで粉砕された結晶粒子を含有し、かつ原料粉末と同等以上の保磁力を備えた、すなわち保磁力に優れた、サマリウム−鉄−窒素系焼結磁石とすることができる。
[サマリウム−鉄−窒素系焼結磁石の製造方法]
次に、本実施形態のサマリウム−鉄−窒素系焼結磁石の製造方法の一構成例について説明する。
本実施形態のサマリウム−鉄−窒素系焼結磁石の製造方法は以下の工程を有することができる。
サマリウム−鉄−窒素系合金を含有する磁石材料を、酸素濃度が0.5体積ppm以下の雰囲気中で、平均粒径が0.04μmより大きく5μm以下となるように粉砕し、磁石粉末を調製する粉砕工程。
磁石粉末を、酸素濃度が0.5体積ppm以下の雰囲気中、300℃より高く600℃未満の温度、および1000MPa以上1500MPa以下の圧力下で焼結する焼結工程。
そして、粉砕工程と焼結工程との間、磁石粉末は酸素濃度が0.5体積ppmより高く50体積ppm以下の雰囲気に保管され、かつ保管する期間が6日間以下であるか、酸素濃度が0.5体積ppm以下の雰囲気に保管することができる。
なお、本実施形態のサマリウム−鉄−窒素系焼結磁石の製造方法により、既述のサマリウム−鉄−窒素系焼結磁石を製造することができる。このため、サマリウム−鉄−窒素系焼結磁石において既述の事項については一部説明を省略する。
本実施形態のサマリウム−鉄−窒素系焼結磁石の製造方法は、上述の様に粉砕工程と、
焼結工程とを有することができる。以下に、各工程について説明する。
粉砕工程では、上述の様にサマリウム−鉄−窒素系合金を含有する磁石材料を平均粒径が0.04μmより大きく5μm以下となるように粉砕し、原料粉末である磁石粉末を調製することができる。なお、サマリウム−鉄−窒素系合金を含有する磁石材料を粉砕することで磁石粉末を調製することができ、係る磁石粉末は既述のように単結晶粒子を主体とする単結晶粉末であることが好ましい。このため、磁石材料についても単結晶を含有する粗粉末であることが好ましく、具体的には、サマリウム−鉄−窒素系合金の単結晶粒子を含有する粗粉末であることが好ましい。
既述のように、結晶粒界の酸化物層の厚みを減少させた焼結磁石が得られれば、原料粉末である磁石粉末よりも保磁力が低下することを抑制でき、磁石粉末と同等以上の保磁力を有する、すなわち保磁力に優れた焼結磁石とすることができる。
ここで、焼結磁石に含まれる酸素の起源の1つは、原料粉末である磁石粉末の粒子表面の表面酸化膜である。このため、結晶粒界の酸化物層の厚みを減少させた焼結磁石を得るためには、表面酸化膜の少ない磁石粉末が求められる。
通常、サマリウム−鉄−窒素系磁石の原料粉末は、溶解合金化法や還元拡散法などを経て準備された数10μm〜数mmの磁石材料である粗粉末を、数μmに微粉砕することにより得られる。生産レベルでも粗粉末の酸素濃度は低く、いずれも0.5重量%以下である。しかし、通常の粉砕工程を経て微粉末になると、著しく増加された表面に酸素が吸着するために、酸素濃度も著しく増加する。
従って、表面酸化膜の少ない磁石粉末を得るには、極めて酸素の低い雰囲気下、とりわけ0.5体積ppm以下の酸素濃度雰囲気下で粉砕工程を実施して磁石粉末を得ることが好ましい。なお、粉砕工程で磁石材料である粗粉末を粉砕し、磁石粉末を調製する際の雰囲気は特に限定されるものではないが、例えばアルゴンや窒素、ヘリウムなどの不活性ガス雰囲気や、真空雰囲気であることが好ましい。
粉砕工程において、サマリウム−鉄−窒素系合金を含有する磁石材料を、粉砕する手段については特に限定されないが、サマリウム−鉄−窒素系合金を含有する磁石材料を乾式ジェットミル法により粉砕することが好ましい。
サマリウム−鉄−窒素系合金を含有する磁石材料を粉砕する手段としては、例えば湿式や乾式のボールミル法やビーズミル法、ジェットミル法などが挙げられる。
しかし、ボールミル法やビーズミル法のように、粉砕媒体であるボールの衝突エネルギーを利用した場合には、ボールの表面に存在する酸化膜中の酸素をサマリウム−鉄−窒素系合金を含有する磁石材料が取り込むため、得られる磁石粉末中の酸素濃度を低減することは難しい。一方で、ジェットミル法では粉砕媒体を使用せず、粉末粒子同士を高速気流によって衝突させて粉砕する。このため、新たな酸素を取り込む頻度が低く、低酸素濃度の磁石粉末が得られやすいことから、既述のようにサマリウム−鉄−窒素系合金を含有する磁石材料は乾式ジェットミル法により粉砕することが好ましい。
なお、粉砕工程において、乾式ジェットミル法を用いる場合、ジェットミルの粉砕室に加圧したガスを供給し、係る加圧したガスにより高速気流を形成し、高速気流により粉末粒子同士を衝突させて粉砕することになる。この際用いるガスについては特に限定されるものではないが、粉砕した磁石粉末等と接触することになるため、酸素濃度が低いことが好ましい。ジェットミルの粉砕室に供給するガスとしては、酸素濃度が0.5体積ppm以下のガスであることが好ましく、酸素濃度が0.1体積ppm以下のガスであることがより好ましい。ガス種は特に限定されるものではないが、不活性ガスであることが好ましく、例えば窒素、アルゴン、またはヘリウムであることが好ましい。
また、既述のように、粉砕工程後に得られる磁石粉末は、平均粒径が0.04μmより大きく5μm以下であることが好ましい。ここでいう平均粒径は、レーザー回折・散乱法によって求めた粒度分布における積算値50%での粒径を意味する。
粉砕工程後に得られる磁石粉末が所望の平均粒径となるように、予備試験等を行い、粉砕条件を選択することが好ましい。例えば乾式ジェットミル法を用いる場合であれば、ジェットミルの粉砕室に供給するガスの圧力を選択することにより、所望の平均粒径を有する磁石粉末とすることができる。
粉砕工程終了後の磁石粉末は、粉砕時と異なり温度も低くなっているため、周囲の雰囲気中に含まれる酸素による磁石粉末の酸化反応は、粉砕工程の間程には進行しない。
しかし、磁石粉末を保管する雰囲気中の酸素濃度によっては、磁石粉末の表面に表面酸化膜が形成される恐れがある。このため、粉砕工程終了後の磁石粉末は、酸素濃度が50体積ppm以下の雰囲気に保管することが好ましい。
ただし、本発明の発明者らの検討によると、酸素濃度が50体積ppm以下の雰囲気下であっても、酸素濃度が0.5体積ppmより高い雰囲気下では徐々にではあるが磁石粉末の酸化反応が進行する恐れがある。このため、磁石粉末を保管する雰囲気の酸素濃度が0.5体積ppmよりも高く50体積ppm以下の雰囲気に保管する場合には、その保管する期間は粉砕工程終了後6日間以下であることが好ましい。これは、酸素濃度が5体積ppmより高く50体積ppm以下の雰囲気に保管した場合でも、6日間を超えると、磁石粉末の表面に形成される表面酸化膜が厚くなり、該磁石粉末を用いて焼結磁石を形成した場合に、磁石粉末よりも保磁力が低下する場合があるためである。
磁石粉末を保管する雰囲気の酸素濃度が0.5体積ppm以下の雰囲気であれば、磁石粉末の酸化反応はほとんど進行しないため、保管期間については特に限定されるものではない。ただし、磁石粉末を保管する雰囲気の酸素濃度が0.5体積ppm以下の雰囲気であっても、保管期間は短いことが好ましく、例えば保管期間は1か月間以下であることが好ましい。
粉砕工程終了後は、得られた磁石粉末の酸化を抑制する観点から保管期間は短いことが好ましく、粉砕工程後連続して焼結工程を実施することが特に好ましい。
なお、磁石粉末を保管する雰囲気のガス種は特に限定されるものではないが、不活性ガスであることが好ましく、例えば窒素、アルゴン、またはヘリウムをであることがより好ましい。
次に、焼結工程について説明する。
焼結工程では、粉砕工程で調製した磁石粉末を焼結、固化することで焼結磁石を調製することができる。
焼結工程においても、磁石粉末表面に表面酸化膜が形成されることを抑制し、焼結磁石中の酸素濃度を低減する観点から、0.5体積ppm以下の低酸素雰囲気で焼結を行うことが好ましい。
焼結工程における雰囲気は特に限定されるものではないが、例えばアルゴンや窒素、ヘリウムなどの不活性ガス雰囲気や、真空雰囲気であることが好ましい。ただし、焼結工程において真空雰囲気とした場合、低酸素雰囲気が作りやすいが、真空中で長時間の加熱をするとサマリウム−鉄−窒素系合金に脱窒が生じる場合があり、加熱時間等に注意が必要である。
そして、焼結工程においては、上述の様に300℃より高く600℃未満の温度で焼結を行うことが好ましい。これは、300℃以下の低い焼結温度であると磁石粉末は粒子間で焼結結合が起こらず、焼結体が得られない。このため、焼結工程後に得られた焼成体の強度が著しく低くなるためである。一方で、焼結温度が600℃以上であると、サマリウム−鉄−窒素系合金の分解が進行し、磁石粉末間に多くのFe相が析出し、焼結工程後に得られる焼結磁石は保磁力が大幅に低下することになるからである。
焼結磁石の強度、及び保磁力をより高める観点から、焼結温度は350℃以上550℃以下であることがより好ましく、特に原料粉末である磁石粉末を超える高い保磁力を有する焼結磁石とする観点から焼結温度は400℃以上500℃以下であることがさらに好ましい。
ただし、従来と同様の常圧焼結により緻密化させる場合、上述の焼結温度、すなわち300℃より高く600℃未満の焼結温度は低温すぎる。このため、加圧をしながら係る温度領域内の温度で焼結を行うことが好ましい。具体的には1000MPa以上1500MPa以下の圧力下で焼結することが好ましい。
これは1000MPa以上の圧力を加えながら焼結することで、高い相対密度の焼結磁石が得られるためである。また、サマリウム−鉄−窒素系合金は、脆性材料であるため、1500MPaより高い圧力を加えながら焼結を行うと、層状割れ等を起こす恐れがあるためである。
なお、焼結工程において、磁石粉末を焼結する手段は特に限定されるものではないが、例えば通電焼結法を用いることが好ましい。
焼結工程において、既述の所定の雰囲気下、加圧をしながら加熱する焼結条件を充足するための最も一般的な焼結法としては、ホットプレス焼結法が挙げられる。しかし、ホットプレス焼結法では加熱に外部ヒーターを使用するために磁石粉末が高温に晒される時間が長くなる。焼結工程では、焼結中の雰囲気は低い酸素濃度であるものの、酸素は皆無ではないので、高温に長時間晒されるほど磁石中の酸素濃度の増加は避けられない。
一方で、焼結成形型に電流を流すことによって加熱して焼結する通電焼結は、ホットプレス法に比べて加熱や冷却の速度を非常に早くできるため、酸素濃度の低い焼結磁石が達成しやすい。このため、焼結工程において、磁石粉末は通電焼結法を用いて焼結することが好ましい。
以上に説明した本実施形態のサマリウム−鉄−窒素系焼結磁石の製造方法によれば、磁石材料を粉砕して磁石粉末とする粉砕工程、及び磁石粉末から焼結磁石を作製する焼結工程において、入り込む酸素量を抑制することができる。また、粉砕工程後、焼結工程を実施するまでの間についても、磁石粉末が酸化されることを抑制することができる。
このため、酸素含有率の小さい焼結磁石を得ることができる。また、原料粉末である磁石粉末の粒子表面の表面酸化膜を低減し、得られた焼結磁石の粒界の酸化物層の厚さを薄くすることができる。
その結果、原料粉末である磁石粉末と同等以上の保磁力を有する焼結磁石、すなわち高い保磁力を有する焼結磁石とすることができる。
また、焼結工程において、磁石粉末を熱分解温度以下の温度で加熱、焼結することとなるため、加熱による粒成長は起こさない。このため、磁石粉末として平均粒径が5μm以下の磁石粉末を用いることで、単磁区粒径近傍まで粉砕された結晶粒子を含有するサマリウム−鉄−窒素系焼結磁石とすることができる。
以下に具体的な実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1〜実施例5、比較例1〜比較例8として、粉砕工程の条件、または粉砕工程後焼結工程を実施するまでの条件の異なる焼結磁石を作製し、評価を行った。
[実施例1]
以下の手順により、サマリウム−鉄−窒素系焼結磁石を作製し、評価を行った。
(粉砕工程)
原料である磁石材料として、組成がSmFe17であり、平均粒径が約25μmの市販の粗粉末を準備した。なお、係る粗粉末は上記組成のサマリウム−鉄−窒素系合金の単結晶粒子を含有する粗粉末となっている。この粗粉末の酸素含有率は0.20重量%で、保磁力は0.07kOeであった。
係る磁石材料について以下の手順により、表1に示した磁石粉末の平均粒径となるように粉砕を行う粉砕工程を実施した。
粉砕工程で磁石材料を微粉砕する手段として、グローブボックス内に気流旋回型ジェットミル(以下、単にジェットミルと記載する)が設置された粉砕システムを用い、乾式ジェットミル法により粉砕を行った。グローブボックスにはガス循環型酸素水分精製器、および0.01体積ppmまで測定できる酸素濃度計が接続されている。また、ジェットミルは粉砕ガスを供給する高圧ガス発生器が接続されている。
そして、上述の磁石材料を粉砕システムの中に入れてグローブボックスを密閉した後、グローブボックス内を高純度Nガス(純度>99.99995%、O濃度<0.1体積ppm)によってガスフロー置換した。ガスフロー置換では、目安としてグローブボックス内容積の5倍の容量のガスを流した。さらに、ガス循環型酸素水分精製器を用いて、グローブボックス内部の酸素濃度が0.5体積ppmになるまで酸素を除去した。また、水分濃度は1体積ppm以下とした。
グローブボックス内の雰囲気を置換し、酸素濃度、及び水分濃度を十分に下げた後、高圧Nガスが供給されたジェットミルの粉砕室に磁石材料を少量ずつ投入して粉砕を行った。
なお、ジェットミルに供給した高圧Nガスの酸素濃度は0.1体積ppm以下とした。また、ジェットミルに供給するガスの圧力を0.95MPaに制御することにより、平均粒径が2.8μmの微粉末である磁石粉末を作製した。
粉砕工程で作製した磁石粉末は、一部を後述する本実施例の焼結工程に供して焼結磁石を作製した。また、磁石粉末の残部については、後述の実施例2、比較例1、比較例3、でも用いた。
なお、得られた磁石粉末の一部をグローブボックス中でAr−0.5%Oの混合ガス雰囲気中で数時間の徐酸化をしたのちに大気中に取り出した。大気中に取り出した磁石粉末の磁気特性を振動試料型磁力計(VSM)(米国カンタムデザイン社製 型式:
Dynacool/VSM)で測定したところ表1に示すように7.8kOeであることが確認できた。
また、上述の様にしてグローブボックスから大気中に取り出した磁石粉末の一部について、レーザー回折式粒度分布測定法により平均粒径を測定したところ2.8μmであることが確認できた。
(焼結工程)
次に得られた磁石粉末について以下の手順により焼結を行い、焼結磁石を作製する焼結工程を実施した。
粉砕工程で粉砕して磁石粉末とした直後に、粉砕工程時と同じ雰囲気に保持されたグローブボックス内で磁石粉末を0.5g秤量し、内径6mmの超硬合金製円筒形ダイセットに充填した。そして、大気暴露することなくサーボ制御型プレス装置による加圧機構を備えたパルス通電焼結機まで移送した。
次いで、焼結室内を2Pa以下の真空雰囲気としたのち、磁石粉末に1200MPaの圧縮圧力を負荷し、直ちに除荷した。再び磁石粉末に1200MPaの圧縮圧力を印加し、この圧力を保持したまま400℃の焼結温度にて1分間の通電焼結を行った。なお、焼結室内は2Pa以下の真空雰囲気となっており、酸素濃度は0.5体積ppm以下となっている。
得られた焼結磁石についてVSMを用いて磁気測定を行ったところ、表1に示すように焼結磁石の保磁力は磁石粉末を超える値を呈した。
得られた焼結磁石に含まれる結晶粒子の平均粒径を断面組織像の面積計量法により測定したところ、焼結工程に供した磁石粉末と同じ平均粒径であることが確認できた。
なお、結晶粒子の平均粒径の測定は以下の手順により測定、算出した。まず、得られた焼結磁石の断面画像をFE−SEM(電界放出形走査電子顕微鏡)により撮影した。そして、得られた焼結磁石の断面画像上に少なくとも50個以上の結晶粒子が含まれるように長方形を描き、その長方形内に存在する結晶粒子の総面積A及び結晶粒子の数Nを求めた。
得られた結晶粒子の総面積Aを結晶粒子の数Nで除すことで(A/N)、結晶粒子の平均断面積aを算出した。そして、結晶粒子の平均断面積aの平方根(a1/2)を結晶粒子の平均粒径として算出した。以下の実施例、比較例においても面積計量法を用いて結晶粒子の平均粒径を測定する際には同様にして行っている。
また、得られた焼結磁石について、酸素・窒素分析装置(株式会社堀場製作所製 型式:EMGA−620W)を用いて、不活性ガス融解−非分散型赤外線吸収法(NDIR法)により焼結磁石中の酸素含有率を測定した。そして、焼結磁石の酸素含有率と、焼結磁石に含まれる結晶粒子の平均粒径との積を算出した。
評価結果を表1に示す。
[実施例2]
実施例1の粉砕工程で得られた磁石粉末の一部を、窒素雰囲気であって、酸素濃度が0.5体積ppmよりも高く、50体積ppm以下の雰囲気に保ったグローブボックス内に粉砕工程後2日間放置してから、超硬合金製円筒形ダイセットに磁石粉末を充填し、焼結工程を実施した点以外は実施例1と同様にして焼結磁石を作製、評価した。
なお、得られた焼結磁石に含まれる結晶粒子の平均粒径を断面組織像の面積計量法により測定したところ、焼結工程に供した磁石粉末と同じ平均粒径であることが確認できた。
得られた焼結磁石についての評価結果を表1に示す。
[実施例3]
粉砕工程において、ジェットミルに供給する高圧Nガスの圧力を0.85MPaとした点以外は実施例1と同様にして焼結磁石を作製、評価した。
なお、本実施例の粉砕工程で作製した磁石粉末の一部については上述の様に、実施例1と同様の手順、条件の焼結工程に供したが、磁石粉末の残部については後述する実施例4、実施例5、比較例2、比較例4でも用いた。
また、粉砕工程で得られた磁石粉末の一部をグローブボックス中でAr−0.5%Oの混合ガス雰囲気中で数時間の徐酸化をしたのちに大気中に取り出した。大気中に取り出した磁石粉末の磁気特性を振動試料型磁力計(VSM)で測定したところ表1に示すように5.6kOeであることが確認できた。さらに、上述の様にしてグローブボックスから大気中に取り出した磁石粉末の一部について、レーザー回折式粒度分布測定法により平均粒径を測定したところ4.0μmであることが確認できた。
そして、粉砕工程で粉砕して磁石粉末について、粉砕工程時と同じ雰囲気に保持されたグローブボックス内で焼結超硬合金製円筒形ダイセットに充填し、実施例1の場合と同様にして焼結工程を実施した。
焼結工程後、得られた焼結磁石に含まれる結晶粒子を断面組織像の面積計量法により測定したところ、焼結工程に供した磁石粉末と同じ平均粒径であることが確認できた。
得られた焼結磁石についての評価結果を表1に示す。
[実施例4、5]
実施例3の粉砕工程で得られた磁石粉末の一部を、窒素雰囲気であって、酸素濃度が0.5体積ppmよりも高く、50体積ppm以下の雰囲気に保ったグローブボックス内に粉砕工程後2日間(実施例4)、または6日間(実施例5)放置してから、超硬合金製円筒形ダイセットに該磁石粉末を充填し、焼結工程を実施した点以外は実施例3と同様にして焼結磁石を作製、評価した。
なお、実施例4、5のいずれにおいても、得られた焼結磁石に含まれる結晶粒子の平均粒径を断面組織像の面積計量法により測定したところ、焼結工程に供した磁石粉末と同じ平均粒径であることが確認できた。
得られた焼結磁石についての評価結果を表1に示す。
[比較例1]
実施例1の粉砕工程で得られた磁石粉末の一部を、グローブボックス中でAr−0.5%Oの混合ガス雰囲気中で数時間徐酸化をした後に大気中に取り出した点と、係る徐酸化した磁石粉末を焼結工程に供した点以外は、実施例1と同様にして焼結磁石を作製、評価した。
なお、超硬合金製円筒形ダイセットへの磁石粉末の充填はグローブボックス外の大気雰囲気下で行った。
得られた焼結磁石についての評価結果を表1に示す。
[比較例2]
実施例3の粉砕工程で得られた磁石粉末の一部を、グローブボックス中でAr−0.5%Oの混合ガス雰囲気中で数時間徐酸化をした後に大気中に取り出した点と、係る徐酸化した磁石粉末を焼結工程に供した点以外は、実施例3と同様にして焼結磁石を作製、評価した。
なお、超硬合金製円筒形ダイセットへの磁石粉末の充填はグローブボックス外の大気雰囲気下で行った。
得られた焼結磁石についての評価結果を表1に示す。
[比較例3]
実施例1の粉砕工程で得られた磁石粉末の一部を、窒素雰囲気であって、酸素濃度が0.5体積ppmよりも高く、50体積ppm以下の雰囲気に保ったグローブボックス内に粉砕工程後10日間放置してから、超硬合金製円筒形ダイセットに磁石粉末を充填し、焼結工程を実施した点以外は実施例1と同様にして焼結磁石を作製、評価した。
得られた焼結磁石についての評価結果を表1に示す。
[比較例4]
実施例3の粉砕工程で得られた磁石粉末の一部を、窒素雰囲気であって、酸素濃度が0.5体積ppmよりも高く、50体積ppm以下の雰囲気に保ったグローブボックス内に粉砕工程後10日間放置してから、超硬合金製円筒形ダイセットに磁石粉末を充填し、焼結工程を実施した点以外は実施例3と同様にして焼結磁石を作製、評価した。
得られた焼結磁石についての評価結果を表1に示す。
[比較例5、比較例6]
粉砕工程において、ジェットミルに供給する高圧Nガスの圧力を0.70MPa(比較例5)、0.45MPa(比較例6)とした点以外は実施例1と同様にして粉砕工程を実施し、磁石粉末を調製した。
粉砕工程で得られた磁石粉末について、一部をグローブボックス中でAr−0.5%Oの混合ガス雰囲気中で数時間の徐酸化をしたのちに大気中に取り出した。大気中に取り出した磁石粉末の磁気特性を振動試料型磁力計(VSM)で測定したところ、表1に示すように比較例5の磁石粉末は3.2kOe、比較例6の磁石粉末は1.1kOeであることが確認できた。また、上述の様にしてグローブボックスから取り出した磁石粉末の一部について、レーザー回折式粒度分布測定法により平均粒径を測定したところ比較例5では6.4μm、比較例6では10.3μmであることが確認できた。
このように得られた磁石粉末の保磁力は5kOe以下と非常に低く、磁石粉末の段階で実用的な保磁力を有していないことが確認できた。これは、磁石粉末の平均粒径が大きい場合、磁石粉末を構成する粒子の内部は多磁区構造となっているためといえる。
以上のように磁石粉末の保磁力が低いことから、得られた磁石粉末について焼結工程に供さず、焼結磁石の作製を中止した。
[比較例7]
粉砕工程において、ジェットミルを設置したグローブボックス内の酸素濃度を0.5体積ppmまで下げずに、1体積ppmの段階でジェットミルによる粉砕を開始した点以外は実施例3と同様にして、粉砕工程、焼結工程を実施し、焼結磁石を作製、評価した。
粉砕工程で得られた磁石粉末について、一部をグローブボックス中でAr−0.5%Oの混合ガス雰囲気中で数時間の徐酸化をしたのちに大気中に取り出した。大気中に取り出した磁石粉末の磁気特性を振動試料型磁力計(VSM)で測定したところ、表1に示すように5.4kOeであることが確認できた。また、上述の様にしてグローブボックスから取り出した磁石粉末の一部について、レーザー回折式粒度分布測定法により平均粒径を測定したところ4.1μmであることが確認できた。ジェットミルに供給した高圧Nガスのガス圧は実施例3と同じであったことから、粉砕工程後に得られた磁石粉末の平均粒径は、実施例3とほぼ同じになっていることが確認できた。
得られた焼結磁石についての評価結果を表1に示す。
[比較例8]
粉砕工程は実施せず、市販のSmFe17粉末(平均粒径3.2μm)を磁石粉末として用い、係る磁石粉末を用いて、実施例1と同じ手順、条件で焼結工程を実施した点以外は実施例1と同様にして焼結磁石を作製、評価した。この市販粉末の酸素含有率を、酸素・窒素分析装置を用いてNDIR法によって測定したところ1.191重量%であった。
なお、超硬合金製円筒形ダイセットへの磁石粉末の充填はグローブボックス外の大気雰囲気下で行った。
得られた焼結磁石についての評価結果を表1に示す。
Figure 0006614647
表1によると、粉砕工程直後にグローブボックス内で超硬合金製円筒形ダイセットに磁石粉末を充填し、大気暴露することなく焼結機まで移送し、焼結した実施例1、3の焼結磁石は、粉末粒径によらず焼結磁石の保磁力が磁石粉末の保磁力を超えることが確認できた。すなわち、得られた焼結磁石が高い保磁力を有することを確認できた。
ただし、グローブボックス内においても僅かずつ酸化が進行する。このため、粉砕工程後、得られた磁石粉末を酸素濃度が5体積ppmより高く50体積ppm以下の雰囲気のグローブボックス内に放置する期間が6日間以内である実施例2、4、5については保磁力が実施例1または実施例3よりもやや低下する場合がある。しかし、実施例2、4、5においても磁石粉末の保磁力と同等以上の保磁力を有する焼結磁石が得られることが確認できた。すなわち、得られた焼結磁石が高い保磁力を有することを確認できた。
これに対して、酸素濃度が5体積ppmより高く50体積ppm以下の雰囲気のグローブボックス内に放置する期間が6日間より長い比較例3、4においては、保磁力が大幅に低下し、磁石粉末の保磁力を下回ることが確認できた。
焼結工程の前に磁石粉末の徐酸化を行った比較例1、2では、焼結磁石における磁石粉末からの保磁力の増減率が−46%、−32%と、保磁力が大幅に低下していることが確認できた。このように一旦大気暴露した磁石粉末を焼結すると、保磁力が激減する現象は報告されており、比較例1、2の結果も従来報告されている現象を再現している。また、市販のSmFe17粉末を焼結した比較例8においても保磁力は約70%激減することも確認できた。
粉砕工程を実施する際のグローブボックス内の雰囲気中の酸素濃度を1.0体積ppmとした比較例7では、焼結磁石の保磁力は磁石粉末の保磁力を下回ることが確認できた。従って、焼結磁石において、磁石粉末の保磁力を維持し、酸素含有率の低い焼結体を達成するには、酸素濃度が0.5体積ppm以下の雰囲気中で粉砕工程を実施することが好ましいことを確認できた。
そして、表1に示した評価結果によると、酸素含有率と、焼結磁石における磁石粉末からの保磁力の増減率との関係に着目して比較すると、酸素含有率が0.7重量%以下である焼結磁石は、焼結磁石の保磁力は磁石粉末の保磁力よりも高くなっていることを確認できる。すなわち、焼結磁石が高い保磁力を有することを確認できた。
また、粒界に濃化する酸素が保磁力を低下させるという見地に立って、焼結磁石の保磁力と、単位面積当りの粒界に含まれる酸素含有率とに着目し、実験結果について検討を行う。既述のように、単位面積当りの粒界に含まれる酸素含有率は、焼結磁石の酸素含有率と、結晶粒子の平均粒径との積で表すことができる。そして、(焼結磁石の酸素含有率)×(結晶粒子の平均粒径)<2.2の場合、原料粉末である磁石粉末の保磁力よりも高い保磁力の焼結磁石を得られることを確認できた。すなわち、焼結磁石が高い保磁力を有することを確認できた。

Claims (5)

  1. サマリウム−鉄−窒素系合金を含有し、
    含有する結晶粒子の平均粒径が0.04μmより大きく5μm以下であり、
    酸素含有率が0.7重量%以下であるサマリウム−鉄−窒素系焼結磁石。
  2. サマリウム−鉄−窒素系合金を含有し、
    含有する結晶粒子の平均粒径が0.04μmより大きく5μm以下であり、
    酸素含有率(重量%)と、前記結晶粒子の平均粒径(μm)とが、以下の式(1)の関係を満たすサマリウム−鉄−窒素系焼結磁石。
    (酸素含有率)×(結晶粒子の平均粒径)<2.2 ・・・(1)
  3. サマリウム−鉄−窒素系合金を含有する磁石材料を、酸素濃度が0.5体積ppm以下の雰囲気中で、平均粒径が0.04μmより大きく5μm以下となるように粉砕し、磁石粉末を調製する粉砕工程と、
    前記磁石粉末を、酸素濃度が0.5体積ppm以下の雰囲気中、300℃より高く600℃未満の温度、および1000MPa以上1500MPa以下の圧力下で焼結する焼結工程と、を有し、
    前記粉砕工程と前記焼結工程との間、前記磁石粉末は酸素濃度が0.5体積ppmより高く50体積ppm以下の雰囲気に保管され、かつ保管する期間が6日間以下であるか、酸素濃度が0.5体積ppm以下の雰囲気に保管されるサマリウム−鉄−窒素系焼結磁石の製造方法。
  4. 前記粉砕工程において、前記サマリウム−鉄−窒素系合金を含有する磁石材料を、乾式ジェットミル法により粉砕する請求項3に記載のサマリウム−鉄−窒素系焼結磁石の製造方法。
  5. 前記焼結工程において、前記磁石粉末を通電焼結法を用いて焼結する請求項3または4に記載のサマリウム−鉄−窒素系焼結磁石の製造方法。
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