JP2020151668A - 脱気方法および脱気装置 - Google Patents

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【課題】脱気膜の劣化を抑えつつスライム発生を防止できる脱気方法および装置の提供。【解決手段】脱気膜によって区画された液体流通領域および気体流通領域を含む脱気装置を用いて脱気を行う脱気方法であって、スイープガスを気体流通領域に流通させるスイープガス流通工程と、脱気膜を殺菌する作用を有する酸化剤の濃度がより低い原水を液体流通領域に流通させる第1の原水流通工程と、酸化剤の濃度がより高い原水を液体流通領域に流通させる第2の原水流通工程と、を含み、スイープガス流通工程と第1の原水流通工程とを同時に行う第1の運転モードと、スイープガス流通工程を行わずに第2の原水流通工程を行う第2の運転モードとを切り替えて行い、第2の運転モードを、第1の運転モードを繰り返して行う間に間欠的に行うことを特徴とする脱気方法。この方法を行うための装置。【選択図】図1

Description

本発明は、工業用水などの原水から溶存気体を除去するための脱気方法および脱気装置に関する。
特許文献1に、脱気膜によって液体流通側と気体流通側に区画され、液体流通側には原水を通水し、気体流通側には空気を流通することにより、脱炭酸を行う膜脱炭酸装置が開示される。原水側とは反対側に空気を流通させることにより、原水中に含まれる炭酸を、空気中の炭酸濃度にまで除去できる。
特許文献2には、水処理装置において、脱気膜より上流で原水に次亜塩素酸(NaClO)等の殺菌剤を添加することによって、脱気膜の生物汚染(スライム)を抑制することが開示される。
特開2001−205297号公報 国際公開第2017/141717号
原水に次亜塩素酸を添加することによって、脱気膜を殺菌し、脱気膜にスライムが発生することを抑制しうる。しかしながら、次亜塩素酸の添加は、脱気膜の劣化の原因となりうる。詳しくは、脱気膜によって液体流通領域と気体流通領域とに区画された脱気装置を用いたとき、液体流通領域において、次亜塩素酸を含む原水から塩素ガスが発生する。塩素ガスは他の気体成分と共に脱気膜を通過して、気体流通領域に移動する。液中の次亜塩素酸濃度が低い場合であっても、脱気膜を通過するガスの塩素ガス濃度はかなり高くなり、そのため脱気膜が塩素ガスによって劣化すると考えられる。次亜塩素酸に限らず脱気膜を殺菌するために酸化剤を使用する場合に、酸化剤に由来するガスが脱気膜を通過する際に、脱気膜が劣化する可能性がある。
本発明の目的は、脱気膜の劣化を抑えつつ、スライム発生を防止できる脱気方法および脱気装置を提供することである。
本発明の一態様によれば、
脱気膜によって区画された液体流通領域および気体流通領域を含む脱気装置を用いて脱気を行う脱気方法であって、
スイープガスを前記気体流通領域に流通させるスイープガス流通工程と、
前記脱気膜を殺菌する作用を有する酸化剤の濃度がより低い原水を前記液体流通領域に流通させる第1の原水流通工程と、
前記酸化剤の濃度がより高い原水を前記液体流通領域に流通させる第2の原水流通工程と、を含み、
前記スイープガス流通工程と前記第1の原水流通工程とを同時に行う第1の運転モードと、前記スイープガス流通工程を行わずに前記第2の原水流通工程を行う第2の運転モードとを切り替えて行い、
前記第2の運転モードを、前記第1の運転モードを繰り返して行う間に間欠的に行うことを特徴とする脱気方法が提供される。
本発明の別の態様によれば、
脱気膜によって区画された液体流通領域および気体流通領域を含む脱気装置であって、
スイープガスを前記気体流通領域に流通させるスイープガス流通手段と、
前記脱気膜を殺菌する作用を有する酸化剤の濃度がより低い原水を前記液体流通領域に流通させる第1の原水流通手段と、
前記酸化剤の濃度がより高い原水を前記液体流通領域に流通させる第2の原水流通手段と、
前記スイープガス供給手段と前記第1の原水流通手段とを同時に稼働させる第1の運転モードと、前記スイープガス流通手段を稼働させずに前記第2の原水流通手段を稼働させる第2の運転モードとを切り替える制御手段であって、前記第2の運転モードを、前記第1の運転モードを繰り返して実行する間に間欠的に行う制御手段
を含む、脱気装置が提供される。
本発明によれば、脱気膜の劣化を抑えつつ、スライム発生を防止できる脱気方法および脱気装置が提供される。
本発明の実施形態に係る脱気装置の一例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る脱気装置の別の例を示す概略構成図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の形態について説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
脱気装置は、図1に示すように、脱気膜11によって区画された液体流通領域12および気体流通領域13を含む。脱気膜11、液体流通領域12および気体流通領域13は容器10内に収容され、いわゆる脱気膜モジュールが形成される。
この脱気装置を用いた脱気方法は、以下の工程を含む。
スイープガスを気体流通領域13に流通させるスイープガス流通工程。
酸化剤の濃度がより低い原水を、液体流通領域12に流通させる第1の原水流通工程。この酸化剤は、脱気膜11を殺菌する作用を有する。
酸化剤の濃度がより高い原水を、液体流通領域12に流通させる第2の原水流通工程。
ここで、「より低い」および「より高い」なる用語は、第1の原水流通工程において液体流通領域12に流通させる原水と、第2の原水流通工程において液体流通領域12に流通させる原水と、の間の相互の比較に基づく。つまり、これらの用語は、第2の原水流通工程で液体流通領域12に流通させる原水の酸化剤濃度と比較して、第1の原水流通工程で液体流通領域12に流通させる原水の酸化剤濃度が低いことを意味する。
この脱気方法では、下記の第1の運転モードと第2の運転モードとを切り替えて行う。このとき、第2の運転モードは、第1の運転モードを繰り返して行う間に間欠的に行う。
第1の運転モード:スイープガス流通工程と第1の原水流通工程とを同時に行う。
第2の運転モード:スイープガス流通工程を行わずに第2の原水流通工程を行う。
すなわち、通常運転時には、第1の運転モードを行って脱気水を製造する。そして、脱気膜を殺菌する殺菌運転時には、第2の運転モードを行う。さらに、第2の運転モードの後に再び第1の原水供給工程を行う。このように、第1の運転モード(通常運転)を繰り返して行う間に、第2の運転モード(殺菌運転)を間欠的に行うことによって、殺菌を行う間だけ、酸化剤濃度が比較的高い原水を液体流通領域に流通させる。その際、スイープガスを使用しないことにより、脱気膜を通してガスが液体流通領域から気体流通領域に移動することを抑制することができ、したがって、脱気膜の劣化を抑えることができる。その結果、脱気膜の短寿命化を抑制することができる。
〔第1の形態〕
本形態では、脱気膜の殺菌を行う際に、脱気膜11を殺菌する作用を有する酸化剤を原水に添加する。殺菌を行う際には、気体流通領域13へのスイープガスの供給を停止する。本形態は、ラインL1から脱気装置に供給される原水に含まれる酸化剤濃度が比較的低く、もしくは原水に酸化剤が実質的に含まれず、殺菌を行う際に原水に酸化剤を添加することが望まれる場合に、好適に利用できる。例えば原水(ラインL1)が井水、工業用水あるいは半導体製造工場の半導体デバイス等の洗浄排水などの場合である。
・第1の運転モード(通常運転)
気体流通領域13の入口に接続されたラインL5からスイープガスを気体流通領域13に供給する。気体流通領域13の出口に接続されたラインL6から、使用済のスイープガスが取り出される。この使用済のスイープガスは、適宜外界に排出することができる。
通常運転時、脱気促進の観点から、気体流通領域13を減圧することが好ましい。そのための減圧手段としてラインL6に設けた排気ポンプ14を用いて、気体流通領域13を減圧しながらスイープガスを引っ張ることにより、気体流通領域13にスイープガスを流通させることができる。気体流通領域13を減圧しない場合は、例えば、ラインL5にブロワーを設けて、スイープガスを気体流通領域13に押し込むことができる。
スイープガス流通手段は、ラインL5およびラインL6、ならびに排気ポンプ14を含む。
ラインL1はラインL2を介して液体流通領域12の入口に接続される。ラインL1およびL2を経て原水を液体流通領域12に供給する。液体流通領域12の出口にラインL4が接続される。脱気処理された脱気水が液体流通領域12からラインL4に取り出される。なお、通常運転時に行う第1の原水流通工程では、原水への酸化剤の添加は行わない。したがって、ラインL1を流れる流体と、ラインL2を流れる流体は同じである。必要に応じてラインL1に原水送液用のポンプ(不図示)を設けることができる。
第1の原水流通手段は、ラインL1、L2、L4を含む。なお、第1の原水流通手段は、酸化剤添加手段を備えず、すなわち、酸化剤添加用ポンプ21が設けられたラインL3は含まない。
・第2の運転モード(殺菌運転)
殺菌剤としての酸化剤は、水溶液などの液体の状態で使用する。ラインL1から脱気装置に原水を供給する。ラインL3が、ラインL1とL2との間に接続される。ラインL3には、酸化剤添加用のポンプ21が設けられる。ラインL3から、液状の酸化剤が原水に添加される。酸化剤が添加された原水がラインL2から液体流通領域12に供給され、脱気膜11が酸化剤によって殺菌される。液体流通領域12から、殺菌に使用した水がラインL4に取り出される。ラインL4からの水は、適宜外界に排出することができる。
第2の原水流通手段は、ラインL1、L2、L3およびL4、ならびに酸化剤添加用ポンプ21を含む。酸化剤を原水に添加する酸化剤添加手段は、ラインL3および酸化剤添加用ポンプ21を含む。なお、酸化剤を貯蔵するタンク等の貯蔵手段(不図示)を、適宜設けることができる。脱気装置に供給する酸化剤が十分な圧力を持つ場合などは、酸化剤添加用ポンプ21を使用しなくてもよい。この場合、酸化剤添加用ポンプ21に替えて、添加剤の添加の実行および停止を切り替えるために、弁(オンオフ弁)を使用することができる。
第2の運転モードでは、スイープガスを気体流通領域13に流通させない。また、気体流通領域13の減圧も行わない。
・運転モードの制御
第1および第2の運転モードを切り替え、第1の運転モードを繰り返して行う間に第2の運転モードを間欠的に行う制御手段として、制御装置22を用いる。具体的には、制御装置22は、下記のように酸化剤添加用ポンプ21と排気ポンプ14とを制御する。
第1の運転モード:酸化剤添加用ポンプ21を停止させ、排気ポンプ14を稼働させる。
第2の運転モード:酸化剤添加用ポンプ21を稼働させ、排気ポンプ14を停止させる。
制御装置はタイマー機能を有し、第1および第2の運転モードを所定の期間ずつ交互に行うことができる。
〔第2の形態〕
本形態は、例えば脱気装置に供給される原水が市水(例えば、水道水)である場合など、原水に脱気膜を殺菌するに足る量の酸化剤が含まれる場合に、好適に利用される。本形態では、通常運転時には原水から酸化剤を除去し、殺菌時には酸化剤を除去しない。
本形態は、液体流通領域12に原水を供給する方法、もしくは液体流通領域12より上流の装置に関する構成が、第1の形態と相違する。その他の構成は第1の形態と同様とすることができる。第2の形態に係る以下の説明では、第1の形態との相違点について詳述する。
・第1の運転モード(通常運転)
図2に示すように、ラインL11から脱気装置に原水を供給する。ラインL11は、ラインL12とラインL13とに分岐する。ラインL12には、弁(オンオフ弁)23と、酸化剤除去手段としての活性炭充填塔25が設けられる。ラインL13は、活性炭充填塔25をバイパスする。活性炭充填塔25の下流において、ラインL12とラインL13とが合流して、ラインL14となる。ラインL14は、液体流通領域12の入口に接続される。弁23は開とし、また、ラインL13に設けられる弁(オンオフ弁)24は閉とする。ラインL11からの原水は、ラインL12を流れる間に活性炭によって酸化剤が除去され、ラインL14を経て、液体流通領域12に供給される。
第1の原水流通手段は、ラインL11、L12、L14およびL4、弁23、ならびに酸化剤除去手段(活性炭充填塔25)を含む。なお、必要に応じてラインL11に原水送液用のポンプ(不図示)を設けることができる。
・第2の運転モード(殺菌運転)
弁24を開とし、弁23を閉とする。ラインL11から脱気装置に供給した原水は、ラインL13およびL14を経て液体流通領域12に供給される。
第2の原水流通手段は、ラインL11、L13、L14およびL4、ならびに弁24を含む。なお、殺菌運転時には、酸化剤の除去は行わない。したがって、第2の原水流通手段は、酸化剤除去手段を備えず、ラインL12は含まない。
・運転モードの制御
第1および第2の運転モードを切り替え、第1の運転モードを繰り返して行う間に第2の運転モードを間欠的に行う制御手段として、制御装置26を用いる。具体的には、制御装置26は、弁23および24、ならびに排気ポンプ14を下記のように制御する。
第1の運転モード:弁23を開とし、弁24を閉とし、排気ポンプ14を稼働させる。
第2の運転モード:弁23を閉とし、弁24を開とし、排気ポンプ14を停止させる。
制御装置はタイマー機能を有し、第1および第2の運転モードを所定の期間ずつ交互に行うことができる。
酸化剤除去手段としては、活性炭充填塔25に限らず、酸化剤を除去できる装置を適宜使用することができる。例えば、亜硫酸ソーダや重亜硫酸ソーダなどの還元剤を原水に添加して、酸化剤を還元することにより、酸化剤を除去することができる。この場合、第1の運転モードにおいては原水に還元剤を添加し、第2の運転モードにおいては還元剤を添加しない。このために、酸化剤除去手段として、還元剤を原水に添加する還元剤添加手段を用いることができる。この場合、第1の運転モードでは還元剤添加手段を稼働させ、第2の運転モードでは還元剤添加手段を稼働させない。
第1および第2の形態のいずれにおいても、第2の運転モードに引き続いて、次の第3の運転モードを行うことができる。
第3の運転モード:スイープガス流通工程は行わず、液体流通領域12における原水の流通を停止し、酸化剤の濃度がより高い原水を液体流通領域12に留める。
第3の運転モードの後、第1の運転モードを行うことができる。すなわち、第1、第2および第3の運転モードも切り替えて行うことができる。第3の運転モードにおいては、第2の運転モードによって液体流通領域12に供給された原水(酸化剤濃度が比較的高い原水)を、液体流通領域12に留める。液体流通領域12に留めた原水によって、脱気膜を殺菌する。第3の運転モードを適宜の時間行った後に、第1の運転モードに移行する。
なお、第1の運転モードを行う間に、脱気装置から採水すること、すなわち、脱気装置から得られた脱気水を脱気装置下流の設備に送ることができる。第2もしくは第3の運転モードの後に第1の運転モードを行う場合、酸化剤濃度が比較的高い原水を脱気装置から押し出すために、第1の運転モードを開始してから適宜の時間が経過するまで、脱気装置からの採水を行わなくてもよい。当該適宜の時間が経過した後に、第1の運転モードにおいて、脱気装置からの採水を行うことにより、酸化剤濃度が比較的高い原水を、下流の設備に送らずに済む。第2の運転モードにおいて脱気装置から排出される水、および第1の運転モードを開始してから当該適宜の時間が経過するまでの間に脱気装置から排出される水を、廃棄することができる。
〔第2の運転モードを行うタイミング〕
第2の運転モード(殺菌運転)を行うタイミングは、原水の水質等に応じて決めることができるが、例えば1日あたり1〜10回程度とすることができる。第2の運転モードの1回あたりの時間も、原水の水質等に応じて決めることができるが、例えば10分〜1時間とすることができる。
〔酸化剤〕
酸化剤は、脱気膜を殺菌する作用を有する。酸化剤は、特には、塩素ガスもしくは臭素ガスを生じうる酸化剤であり、その具体例は次亜塩素酸、次亜塩素酸塩、次亜臭素酸、次亜臭素酸塩、塩素系酸化剤とスルファミン酸化合物とを含む安定化次亜塩素酸組成物および臭素系酸化剤とスルファミン酸化合物とを含む安定化次亜臭素酸組成物である。これらの塩としては、ナトリウムやカリウム等のアルカリ金属塩、カルシウムやバリウム等のアルカリ土類金属塩を例示することができる。
第1の形態において、原水に添加する酸化剤(ラインL3)として、特には液状の酸化剤として、例えば6質量%の次亜塩素酸水溶液を用いることができる。
第1の運転モード(通常運転)において、液体流通領域12に供給する原水(酸化剤濃度がより低い原水)の酸化剤濃度は、脱気膜の劣化を抑える観点から、低いほうが好ましい。例えば、第1の運転モードにおいて、実質的に酸化剤を含まない原水を液体流通領域12に供給することができる。第1の形態では、ラインL1から脱気装置に供給する原水として、実質的に酸化剤を含まない原水を使用することができる。第2の形態では、酸化剤を除去した後の原水(ラインL12の活性炭充填塔25より下流)が、酸化剤を実質的に含まないようにすることができる。
第2の運転モード(殺菌運転)において、液体流通領域12に供給する原水(酸化剤濃度がより高い原水)の酸化剤濃度は、例えば0.01mg/リットル〜10mg/リットル程度である。第1の形態では、酸化剤を添加した原水(ラインL2)の酸化剤濃度を、この範囲内にすることができる。第2の形態では、ラインL11から脱気装置に供給する原水として、この範囲内の酸化剤濃度を有する原水を使用することができる。
〔脱気膜〕
脱気すべき気体は、脱気膜による処理対象として公知のものであってよく、その例として炭酸および酸素が挙げられる。従って、脱気膜は、脱炭酸膜あるいは脱酸素膜として利用できる。脱気膜の材質としては、水処理における脱気膜の材質として公知の疎水性ポリマーを適宜使用することができ、例えば、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリエチレン、シリコン樹脂、フッ素樹脂、ポリエーテルスルホンを用いることができる。脱気膜の形状は、典型的には中空糸膜である。
〔スイープガス〕
第1の運転モードで使用するスイープガスは、空気または窒素ガスなど、脱気膜のスイープガスとして公知のガスを使用することができる。スイープガスの流通速度としても、公知の範囲を採用することができ、例えば気体流通領域の内表面積の単位面積当たり0.5〜500Nリットル/分mが好ましく、5〜50Nリットル/分mがより好ましくい(気体の流量単位における「N」は、20℃、1気圧換算の値であることを意味する)。
〔脱気装置の利用および更なる処理〕
脱気装置は、例えば逆浸透膜装置の前処理段階で、使用することができる。例えば、脱気装置の下流に、逆浸透膜装置およびイオン交換装置をこの順に直列に接続して純水製造装置を形成することができる。その場合、第1の運転モードの間に脱気装置から得られる脱気水は、逆浸透膜装置に送る。
脱気装置への原水供給ライン(ラインL1もしくはL11)に、プレフィルターとも呼ばれる前処理用のフィルター(不図示)を設け、脱気装置に供給される原水から粗大な懸濁物質を除去したうえで、上述の脱気処理を行うことができる。このプレフィルターとしては、脱気膜の分野で公知のプレフィルターを適宜用いることができる。
なお、上述の脱気方法において、特に断りの無い限り、流体(原水、脱気水、スイープガス、酸化剤)の温度および圧力は常温常圧(20℃、1気圧)程度でよい。
10 容器
11 脱気膜
12 液体流通領域
13 気体流通領域
14 排気ポンプ
21 酸化剤添加用のポンプ
22 制御装置
23、24 弁
25 活性炭充填塔
26 制御装置

Claims (8)

  1. 脱気膜によって区画された液体流通領域および気体流通領域を含む脱気装置を用いて脱気を行う脱気方法であって、
    スイープガスを前記気体流通領域に流通させるスイープガス流通工程と、
    前記脱気膜を殺菌する作用を有する酸化剤の濃度がより低い原水を前記液体流通領域に流通させる第1の原水流通工程と、
    前記酸化剤の濃度がより高い原水を前記液体流通領域に流通させる第2の原水流通工程と、を含み、
    前記スイープガス流通工程と前記第1の原水流通工程とを同時に行う第1の運転モードと、前記スイープガス流通工程を行わずに前記第2の原水流通工程を行う第2の運転モードとを切り替えて行い、
    前記第2の運転モードを、前記第1の運転モードを繰り返して行う間に間欠的に行うことを特徴とする脱気方法。
  2. 前記第2の原水流通工程において、原水に前記酸化剤を添加する、請求項1に記載の脱気方法。
  3. 前記第1の原水流通工程において、原水から前記酸化剤を除去する、請求項1に記載の脱気方法。
  4. 前記スイープガス流通工程において、前記気体流通領域を減圧する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の脱気方法。
  5. 脱気膜によって区画された液体流通領域および気体流通領域を含む脱気装置であって、
    スイープガスを前記気体流通領域に流通させるスイープガス流通手段と、
    前記脱気膜を殺菌する作用を有する酸化剤の濃度がより低い原水を前記液体流通領域に流通させる第1の原水流通手段と、
    前記酸化剤の濃度がより高い原水を前記液体流通領域に流通させる第2の原水流通手段と、
    前記スイープガス供給手段と前記第1の原水流通手段とを同時に稼働させる第1の運転モードと、前記スイープガス流通手段を稼働させずに前記第2の原水流通手段を稼働させる第2の運転モードとを切り替える制御手段であって、前記第2の運転モードを、前記第1の運転モードを繰り返して実行する間に間欠的に行う制御手段
    を含む、脱気装置。
  6. 前記第2の原水流通手段が、原水に前記酸化剤を添加する酸化剤添加手段を備える、請求項5に記載の脱気装置。
  7. 前記第1の原水流通手段が、原水から前記酸化剤を除去する酸化剤除去手段を備える、請求項5に記載の脱気装置。
  8. 前記スイープガス流通手段が、前記気体流通領域を減圧する減圧手段を備える、請求項5〜7のいずれか一項に記載の脱気装置。
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