JP2020149897A - 蓄電素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】性能の低下を抑制することができる蓄電素子を提供する。【解決手段】電極体700と、電極体700の第一方向側に配置されるスペーサ800と、電極体700及びスペーサ800を収容する容器100とを備える蓄電素子10であって、容器100は、スペーサ800の第一方向側に配置される第一壁部を有し、スペーサ800は、第一壁部に当接して配置される第一スペーサ部810と、電極体700と第一スペーサ部810との間に電極体700に沿って配置される第二スペーサ部820であって、第一スペーサ部810よりも剛性が低い第二スペーサ部820と、を有する。【選択図】図4

Description

本発明は、電極体と、電極体の側方に配置されるスペーサと、電極体及びスペーサを収容する容器とを備える蓄電素子に関する。
従来、電極体と、電極体の側方に配置されるスペーサと、電極体及びスペーサを収容する容器とを備える蓄電素子が広く知られている。例えば、特許文献1には、電池ケース(容器)内に、電極組立体(電極体)と電池ケースとに接触する緩衝シート(スペーサ)を設けることで、緩衝シートが電極組立体を緩衝して、電極組立体に激しい衝撃が伝わることを防止する二次電池(蓄電素子)が開示されている。
特開2011−82162号公報
しかしながら、上記従来のような構成の蓄電素子では、性能が低下するおそれがある。すなわち、本願発明者は、蓄電素子において、電極体が膨張した際に、電極体からスペーサに局所的な応力がかかることがあり、この場合、電極体の性能が低下したり、電極体、スペーサまたは容器が変形等損傷したりして、蓄電素子の性能が低下するおそれがあることを見出した。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、性能の低下を抑制することができる蓄電素子を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る蓄電素子は、電極体と、前記電極体の第一方向側に配置されるスペーサと、前記電極体及び前記スペーサを収容する容器とを備える蓄電素子であって、前記容器は、前記スペーサの前記第一方向側に配置される第一壁部を有し、前記スペーサは、前記第一壁部に当接して配置される第一スペーサ部と、前記電極体と前記第一スペーサ部との間に前記電極体に沿って配置される第二スペーサ部であって、前記第一スペーサ部よりも剛性が低い第二スペーサ部と、を有する。
これによれば、蓄電素子において、スペーサは、容器の第一壁部に当接して配置される第一スペーサ部と、電極体と第一スペーサ部との間に電極体に沿って配置され、第一スペーサ部よりも剛性が低い第二スペーサ部とを有している。このように、スペーサにおいて、電極体に沿って配置される第二スペーサ部の剛性を、第一スペーサ部の剛性よりも低くする。これにより、電極体が膨張した際に、電極体の膨張に追従して第二スペーサ部が変形するため、電極体からの力を、第二スペーサ部を介して第一スペーサ部及び容器に分散して伝えることができる。したがって、電極体からスペーサに局所的な応力がかかるのを抑制することができるため、蓄電素子の性能が低下するのを抑制することができる。
また、前記電極体は、前記第一方向に突出するように湾曲した湾曲面を有し、前記第二スペーサ部は、前記湾曲面に沿って配置されることにしてもよい。
これによれば、電極体は湾曲面を有しており、スペーサの第二スペーサ部は、電極体の湾曲面に沿って配置されている。このように、電極体が湾曲面を有していると、電極体が膨張する際に、当該湾曲面が変形するため、第二スペーサ部を当該湾曲面に沿って配置して、当該湾曲面の変形に追従して第二スペーサ部を変形させる。これにより、電極体からの力を、第二スペーサ部を介して第一スペーサ部及び容器に分散して伝えることができるため、蓄電素子の性能が低下するのを抑制することができる。
また、前記第一スペーサ部は、前記第一方向において前記電極体と対向する部分のうちの前記第一方向と交差する第二方向の端部における前記第一方向の厚みが、前記第一方向及び前記第二方向と交差する第三方向における端部よりも中央部の方が小さく形成されていることにしてもよい。
これによれば、スペーサの第一スペーサ部は、第一方向において電極体と対向する部分のうちの第二方向の端部における第一方向の厚みが、第三方向における端部よりも中央部の方が小さく形成されている。つまり、電極体は、膨張する際に、端部よりも中央部の方が膨らみやすいため、第一スペーサ部の第二方向の端部における第一方向の厚みを、第三方向における端部よりも中央部の方が小さく形成する。これにより、第二スペーサ部の第二方向の端部における第三方向の中央部が、電極体の膨張に追従して変形しやすくなるため、電極体の中央部が膨張した場合でも、第二スペーサ部が、当該中央部の膨張に追従して変形することができる。したがって、電極体からの力を、第二スペーサ部を介して第一スペーサ部及び容器に分散して伝えることができるため、蓄電素子の性能が低下するのを抑制することができる。
また、前記容器は、さらに、前記第一壁部に隣接する第二壁部を有し、前記第一スペーサ部は、前記第二壁部に当接するように配置される当接面と、前記第二壁部と対向する位置かつ前記当接面の前記第一壁部とは反対側に、前記当接面から傾斜して配置される傾斜面と、を有することにしてもよい。
これによれば、スペーサの第一スペーサ部は、容器の第二壁部に当接するように配置される当接面と、当接面の第一壁部とは反対側に当接面から傾斜して配置される傾斜面と、を有している。ここで、第一スペーサ部が当接面で容器の第二壁部と当接している状態で電極体が膨張すると、電極体が第一スペーサ部を押圧し、第一スペーサ部が変形して、当接面が第二壁部に対して傾斜して第二壁部から離れるおそれがある。このため、第一スペーサ部に、当接面から傾斜した傾斜面を配置する。これにより、第一スペーサ部が変形して当接面が第二壁部から傾斜した場合には、傾斜面を第二壁部に当接させることができる。したがって、電極体からの力を第二壁部に分散して伝えることができるため、蓄電素子の性能が低下するのを抑制することができる。
また、前記第一スペーサ部は、絶縁性の部材であり、前記第二スペーサ部は、金属製のシート部材であることにしてもよい。
これによれば、スペーサにおいて、第一スペーサ部は、絶縁性の部材であり、第二スペーサ部は、金属製のシート部材である。このように、第二スペーサ部を金属製のシート部材で形成することで、第二スペーサ部が、柔軟性のある強度の高い部材となるため、電極体の膨張に追従して変形しやすく、かつ、損傷しにくくなる。これにより、蓄電素子の性能が低下するのを抑制することができる。
また、本発明の他の態様に係る蓄電素子は、電極体と、前記電極体の第一方向側に配置されるスペーサと、前記電極体及び前記スペーサを収容する容器とを備える蓄電素子であって、前記容器は、前記スペーサの前記第一方向側に配置される第一壁部を有し、前記スペーサは、前記第一壁部に当接して配置される第一スペーサ部と、前記電極体と前記第一スペーサ部との間に前記電極体に沿って配置される第二スペーサ部と、を有し、前記スペーサは、前記第一方向において前記電極体と対向する部分のうちの前記第一方向と交差する第二方向の端部における前記第一方向の厚みが、前記第一方向及び前記第二方向と交差する第三方向における端部よりも中央部の方が小さく形成されている。
これによれば、蓄電素子において、スペーサは、第一方向において電極体と対向する部分のうちの第二方向の端部における第一方向の厚みが、第三方向における端部よりも中央部の方が小さく形成されている。つまり、電極体は、膨張する際に、端部よりも中央部の方が膨らみやすいため、スペーサの第二方向の端部における第一方向の厚みを、第三方向における端部よりも中央部の方が小さく形成する。これにより、スペーサの第二方向の端部における第三方向の中央部が、電極体の膨張に追従して変形しやすくなるため、電極体の中央部が膨張した場合でも、スペーサが、当該中央部の膨張に追従して変形することができる。したがって、電極体からの力を、スペーサ及び容器に分散して伝えることができるため、蓄電素子の性能が低下するのを抑制することができる。
なお、本発明は、このような蓄電素子として実現することができるだけでなく、当該蓄電素子が備えるスペーサとしても実現することができる。
本発明に係る蓄電素子によれば、性能の低下を抑制することができる。
実施の形態に係る蓄電素子の外観を示す斜視図である。 実施の形態に係る蓄電素子を分解して各構成要素を示す分解斜視図である。 実施の形態に係る電極体の構成を示す斜視図である。 実施の形態に係るスペーサの構成を示す斜視図及び断面図である。 実施の形態に係るスペーサを分解して示す分解斜視図である。 実施の形態に係るスペーサと電極体と容器の容器本体との位置関係を示す断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態(及びその変形例)に係る蓄電素子について説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、製造工程、製造工程の順序等は、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、各図において、寸法等は厳密に図示したものではない。
また、以下の説明及び図面中において、蓄電素子が有する一対(正極側及び負極側)の電極端子の並び方向、一対の集電体の並び方向、一対のスペーサの並び方向、電極体の長手方向、または、容器の短側面の対向方向をX軸方向と定義する。容器の長側面の対向方向、または、容器の厚さ方向をY軸方向と定義する。電極端子と集電体と電極体との並び方向、蓄電素子の容器本体と蓋体との並び方向、電極体の巻回軸方向、スペーサの延設方向、または、上下方向をZ軸方向と定義する。これらX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向は、互いに交差(本実施の形態では直交)する方向である。なお、使用態様によってはZ軸方向が上下方向にならない場合も考えられるが、以下では説明の便宜のため、Z軸方向を上下方向として説明する。また、以下の説明において、例えば、X軸プラス方向とは、X軸の矢印方向を示し、X軸マイナス方向とは、X軸プラス方向とは反対方向を示す。Y軸方向及びZ軸方向についても同様である。さらに、以下では、X軸方向(またはX軸マイナス方向)を第一方向、Y軸方向を第二方向、Z軸方向を第三方向とも呼ぶ場合がある。
(実施の形態)
[1 蓄電素子10の全般的な説明]
まず、本実施の形態における蓄電素子10の全般的な説明を行う。図1は、本実施の形態に係る蓄電素子10の外観を示す斜視図である。図2は、本実施の形態に係る蓄電素子10を分解して各構成要素を示す分解斜視図である。
蓄電素子10は、電気を充電し、また、電気を放電することのできる二次電池であり、具体的には、リチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池である。蓄電素子10は、例えば、電気自動車(EV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)若しくはプラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)等の自動車、自動二輪車、ウォータークラフト、スノーモービル、農業機械、建設機械、または、電車、モノレール若しくはリニアモーターカー等の電気鉄道用の鉄道車両等の移動体の駆動用若しくはエンジン始動用、または、家庭用若しくは発電機用に使用される定置用のバッテリ等として用いられる。
なお、蓄電素子10は、非水電解質二次電池には限定されず、非水電解質二次電池以外の二次電池であってもよいし、キャパシタであってもよい。また、蓄電素子10は、二次電池ではなく、使用者が充電をしなくても蓄えられている電気を使用できる一次電池であってもよい。また、本実施の形態では、直方体形状(角形)の蓄電素子10を図示しているが、蓄電素子10の形状は、直方体形状には限定されず、直方体形状以外の多角柱形状、長円柱形状等であってもよいし、ラミネート型の蓄電素子とすることもできる。
図1に示すように、蓄電素子10は、容器100と、一対(正極側及び負極側)の電極端子200と、一対(正極側及び負極側)の上部ガスケット300とを備えている。また、図2に示すように、容器100の内方には、一対(正極側及び負極側)の下部ガスケット400と、一対(正極側及び負極側)の集電体500と、電極体700と、一対(正極側及び負極側)のスペーサ800とが収容されている。また、容器100の内部には、電解液(非水電解質)が封入されているが、省略して図示している。当該電解液としては、蓄電素子10の性能を損なうものでなければその種類に特に制限はなく、様々なものを選択することができる。また、上記の構成要素の他、電極体700の上方に配置されるスペーサ、または、電極体700等を包み込む絶縁フィルム等が配置されていてもよい。
容器100は、開口が形成された容器本体110と、容器本体110の当該開口を閉塞する蓋体120とを有する直方体形状(箱形)のケースである。このような構成により、容器100は、電極体700等を容器本体110の内部に収容後、容器本体110と蓋体120とが溶接等されることにより、内部を密封することができる構造となっている。なお、容器本体110及び蓋体120の材質は特に限定されないが、例えばステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、メッキ鋼板など溶接可能な金属であるのが好ましい。
容器本体110は、容器100の本体部を構成する矩形筒状で底を備える部材であり、Z軸プラス方向側に開口が形成されている。つまり、容器本体110は、X軸方向両側の側面に一対の短側壁部111、112を有し、Y軸方向両側の側面に一対の長側壁部113、114を有し、Z軸マイナス方向側に底壁部115を有している。短側壁部111、112は、容器100の短側面を形成する矩形状かつ平板状の壁部であり、長側壁部113、114は、容器100の長側面を形成する矩形状かつ平板状の壁部であり、底壁部115は、容器100の底面を形成する矩形状かつ平板状の壁部である。なお、短側壁部111または112は、第一壁部の一例であり、長側壁部113及び114は、第一壁部に隣接する第二壁部の一例である。
蓋体120は、容器100の蓋部を構成する矩形状の板状部材であり、容器本体110のZ軸プラス方向側にX軸方向に延設されて配置されている。また、蓋体120には、容器100内部に電解液を注入するための円形状の貫通孔である注液口121が形成され、蓋体120の注液口121の位置には、注液口121を塞ぐ注液栓130が配置されている。さらに、蓋体120には、容器100の内圧が上昇したときに容器100内部のガスを排出するガス排出弁122が配置されている。
電極体700は、正極板と負極板とセパレータとを備え、電気を蓄えることができる蓄電要素(発電要素)である。具体的には、電極体700は、正極板と負極板との間にセパレータが挟み込まれるように層状に配置されたものが巻回されて形成されている。これにより、正極板の複数のタブが積層されて正極側のタブ部720が形成され、負極板の複数のタブが積層されて負極側のタブ部730が形成されている。つまり、電極体700は、電極体本体部710と、電極体本体部710の一部からZ軸プラス方向に突出してY軸プラス方向に延びるタブ部720及び730とを有している。なお、本実施の形態では、電極体700の断面形状として長円形状を図示しているが、楕円形状などでもよい。この電極体700の構成の詳細な説明については、後述する。
電極端子200は、集電体500を介して、電極体700に電気的に接続される電極端子である。電極端子200は、かしめ等によって、集電体500に接続され、かつ、蓋体120に取り付けられている。具体的には、電極端子200は、下方(Z軸マイナス方向)に延びる軸部201(リベット部)を有している。そして、軸部201が、上部ガスケット300の貫通孔301と、蓋体120の貫通孔123と、下部ガスケット400の貫通孔401と、集電体500の貫通孔501とに挿入されて、かしめられる。これにより、電極端子200は、上部ガスケット300、下部ガスケット400及び集電体500とともに、蓋体120に固定される。なお、電極端子200は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅または銅合金等の金属等の導電部材で形成されている。
集電体500は、電極体700と電極端子200とを電気的に接続する矩形状かつ平板状の部材である。具体的には、正極側の集電体500は、電極体700の正極側のタブ部720と溶接等により接続(接合)されるとともに、上述の通り、正極側の電極端子200とかしめ等により接合される。負極側についても同様である。集電体500は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅または銅合金等の金属等の導電部材で形成されている。なお、集電体500と電極端子200とを接続(接合)する手法は、かしめ接合には限定されず、超音波接合、レーザ溶接、抵抗溶接等の溶接、または、ねじ締結等のかしめ以外の機械的接合等が用いられてもよい。また、集電体500とタブ部720、730とを接続(接合)する手法は、超音波接合、レーザ溶接、抵抗溶接等、どのような溶接が用いられてもよいし、かしめ接合やねじ締結等の機械的接合等が用いられてもよい。
スペーサ800は、電極体700のX軸方向(第一方向)の両側面と容器100の内面との間に、Z軸方向に延設されて配置され、容器100内における電極体700の位置を規制する柱状のサイドスペーサである。このスペーサ800の構成の詳細な説明については、後述する。
上部ガスケット300は、容器100の蓋体120と電極端子200との間に配置された、平板状の絶縁性の封止部材である。下部ガスケット400は、蓋体120と集電体500との間に配置された、平板状の絶縁性の封止部材である。なお、上部ガスケット300及び下部ガスケット400は、例えば、後述するスペーサ800の第一スペーサ部810と同様に、PP、PE、PPS等の絶縁性を有する素材によって形成されている。
[2 電極体700の構成の説明]
次に、電極体700の構成について、詳細に説明する。図3は、本実施の形態に係る電極体700の構成を示す斜視図である。具体的には、図3の(a)は、図2に示した電極体700の巻回状態を一部展開した状態での構成を示し、図3の(b)は、巻回後の電極体700を拡大して示している。
図3の(a)に示すように、電極体700は、正極板740及び負極板750と、セパレータ760a及び760bとが交互に積層されかつ巻回されることで形成されている。つまり、電極体700は、正極板740と、セパレータ760aと、負極板750と、セパレータ760bとがこの順に積層され、巻回されることで形成されている。
正極板740は、アルミニウムまたはアルミニウム合金などからなる長尺帯状の金属箔である正極基材層の表面に、正極活物質層が形成された極板(電極板)である。負極板750は、銅または銅合金などからなる長尺帯状の金属箔である負極基材層の表面に、負極活物質層が形成された極板(電極板)である。なお、正極活物質層に用いられる正極活物質、及び、負極活物質層に用いられる負極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵放出可能な正極活物質及び負極活物質であれば、適宜公知の材料を使用できる。セパレータ760a及び760bは、樹脂からなる微多孔性のシートである。なお、セパレータ760a及び760bの素材としては、蓄電素子10の性能を損なうものでなければ、適宜公知の材料を使用できる。
ここで、正極板740は、巻回軸方向の一端において外方に突出する複数の矩形状のタブ741を有している。負極板750も同様に、巻回軸方向の一端において外方に突出する複数の矩形状のタブ751を有している。これら、複数のタブ741及び複数のタブ751は、活物質層が形成されず(活物質が塗工されず)基材層が露出した部分(活物質層非形成部または活物質未塗工部)である。なお、タブ741及び751の形状は、特に限定されず、例えば、矩形状以外の多角形状、半円形状、半長円形状、半楕円形状等であってもよく、また、全てのタブが同じ形状を有していなくてもよい。また、巻回軸とは、正極板740及び負極板750等を巻回する際の中心軸となる仮想的な軸であり、本実施の形態では、電極体700の中心を通る、Z軸方向に平行な直線である。
そして、複数のタブ741と複数のタブ751とは、巻回軸方向の同一側の端(図3では、Z軸プラス方向側の端)に配置され、正極板740及び負極板750が積層されることにより、電極体700の所定の位置で積層される。その結果、図3の(b)に示すように、電極体700には、複数のタブ741が積層されることで形成されたタブ部720と、複数のタブ751が積層されることで形成されたタブ部730とが形成される。タブ部720及び730は、例えば積層方向(図3ではY軸方向)の中央に向かって寄せ集められて、集電体500と溶接等により接合される。
ここで、タブ部720及び730は、集電体500と接合される際には、図3の(b)に示すように、Y軸プラス方向に折り曲げられる。具体的には、タブ部720及び730は、電極体本体部710の一部からZ軸プラス方向に突出した状態で集電体500と接合され、接合後に、Y軸プラス方向に折り曲げられて、Y軸プラス方向に延設された状態となる。このため、当該接合後においては、タブ部720及び730は、電極体本体部710の一部からZ軸プラス方向に突出してY軸プラス方向に延びる複数のタブ741、751がZ軸方向に積層された部位となる。なお、タブ部720及び730は、集電体500との接合後においても折り曲げられない構成でもよい。
電極体本体部710は、電極体700の本体を構成する部位であり、具体的には、電極体700のうちのタブ部720及び730以外(タブ741及び751以外)の部位である。つまり、電極体本体部710は、正極板740及び負極板750の活物質層が形成(活物質が塗工)された部分とセパレータ760a、760bとが巻回されて形成された長円筒形状の部位(活物質層形成部または活物質塗工部)である。これにより、電極体本体部710は、X軸方向両側に一対の電極体湾曲面711及び712を有し、Y軸方向両側に一対の電極体平坦面713及び714を有することとなる。
電極体湾曲面711は、Z軸方向から見てX軸マイナス方向に突出するように半円の円弧形状に湾曲し、Z軸方向に延設された湾曲面であり、容器100の容器本体110の短側壁部111と、長側壁部113及び114のX軸マイナス方向側の端部とに対向して配置される。電極体湾曲面712は、Z軸方向から見てX軸プラス方向に突出するように半円の円弧形状に湾曲し、Z軸方向に延設された湾曲面であり、容器本体110の短側壁部112と、長側壁部113及び114のX軸プラス方向側の端部とに対向して配置される。電極体平坦面713は、Y軸プラス方向に向いたXZ平面に平行に広がる矩形状の平坦面であり、容器本体110の長側壁部113に対向して配置される。電極体平坦面714は、Y軸マイナス方向に向いたXZ平面に平行に広がる矩形状の平坦面であり、容器本体110の長側壁部114に対向して配置される。
また、電極体700は、X軸方向(第一方向)における長さが、Z軸方向(第三方向)における長さよりも長くなるように形成されている。つまり、電極体湾曲面711及び712の間の距離(最大距離)が、電極体湾曲面711、712のZ軸方向の長さよりも長く形成されている。この場合、電極体平坦面713、714のX軸方向の長さは、電極体平坦面713、714のZ軸方向の長さよりも短く形成されていてもよいが当該Z軸方向の長さよりも長く形成されているのが好ましい。
[3 スペーサ800の説明]
[3.1 スペーサ800の構成の説明]
次に、スペーサ800の構成について、詳細に説明する。図4は、本実施の形態に係るスペーサ800の構成を示す斜視図及び断面図である。具体的には、図4の(a)は、図2に示したX軸マイナス方向側のスペーサ800を拡大して示す拡大斜視図であり、図4の(b)及び(c)は、図4の(a)のスペーサ800をIVb−IVb断面及びIVc−IVc断面で切断した場合の構成を示す断面図である。図5は、本実施の形態に係るスペーサ800を分解して示す分解斜視図である。具体的には、図5の(a)は、図4の(a)のスペーサ800を分解した場合の構成を示す分解斜視図であり、図5の(b)は、図5の(a)をZ軸まわりに180°回転させた場合の構成を示す分解斜視図である。なお、図2において、X軸プラス方向側のスペーサ800とX軸マイナス方向側のスペーサ800とは、同様の構成を有しているため、X軸プラス方向側のスペーサ800についての説明は、省略する。
図4及び図5に示すように、スペーサ800は、第一スペーサ部810と、第二スペーサ部820とを有している。第一スペーサ部810は、スペーサ800の外側(X軸マイナス方向側)、つまり、短側壁部111側に配置される部位である。第二スペーサ部820は、スペーサ800の内側(X軸プラス方向側)、つまり、電極体700側に配置される部位である。
まず、第一スペーサ部810について、具体的に説明する。第一スペーサ部810は、第一スペーサ本体部830と、第一スペーサ端部840とを有している。第一スペーサ本体部830は、X軸プラス方向側の面がX軸マイナス方向に向けて湾曲状に凹んだ形状を有するZ軸方向に延設された柱状の部位であり、第二スペーサ部820のX軸マイナス方向側に配置される。第一スペーサ端部840は、第一スペーサ部810のZ軸プラス方向側の端部に位置する矩形状かつ板状の壁部であり、電極体700のX軸マイナス方向側の端部のZ軸プラス方向側に配置される。ここで、第一スペーサ本体部830は、第一スペーサ湾曲部831と、第一スペーサ背面部832と、4つの第一スペーサ側面部833とを有している。
第一スペーサ湾曲部831は、第一スペーサ本体部830の湾曲部分を構成する曲板状の部位であり、第一スペーサ湾曲面831aと、2つの第一スペーサ平坦面831bとを有している。第一スペーサ湾曲面831aは、第一スペーサ湾曲部831のX軸プラス方向側の側面のうちのY軸方向中央部であって、Z軸方向から見てX軸マイナス方向に突出するように円弧形状に湾曲し、かつ、Z軸方向に延設された湾曲面である。2つの第一スペーサ平坦面831bは、第一スペーサ湾曲面831aのY軸方向両端縁から連続的に延び、かつ、Z軸方向に延設された平坦面(平面)である。
第一スペーサ背面部832は、第一スペーサ湾曲部831のX軸マイナス方向側の側面(背面)のY軸方向中央部からX軸マイナス方向に突出し、かつ、Z軸方向に延設されたYZ平面に平行な平板状の部位である。
4つの第一スペーサ側面部833は、第一スペーサ湾曲部831のY軸方向両側の側面のZ軸方向両端部からY軸方向両側に突出し、かつ、Z軸方向に延設された略三角柱形状の部位である。つまり、第一スペーサ部810は、Y軸方向両端部かつZ軸方向両端部に第一スペーサ側面部833を有しているため、Y軸方向両端部かつZ軸方向中央部が凹んだ形状(X軸方向の厚みが薄くなった形状)を有している。言い換えれば、第一スペーサ部810は、X軸方向(第一方向)において電極体700と対向する部分のうちのY軸方向(第二方向)の端部におけるX軸方向(第一方向)の厚みが、Z軸方向(第三方向)における端部よりも中央部の方が小さく形成されている。また、スペーサ800全体としても、X軸方向において電極体700と対向する部分のうちのY軸方向の端部におけるX軸方向の厚みが、Z軸方向における端部よりも中央部の方が小さく形成されている。
ここで、第一スペーサ側面部833は、第一スペーサ当接面833aと、第一スペーサ傾斜面833bとを有している。第一スペーサ当接面833aは、第一スペーサ側面部833のY軸方向外側の側面であって、XZ平面に平行かつZ軸方向に延設された平坦面(平面)である。第一スペーサ傾斜面833bは、第一スペーサ当接面833aのX軸プラス方向側に配置されて、第一スペーサ当接面833aからY軸方向内側に傾斜し、かつ、Z軸方向に延設された平坦面(平面)である。
第二スペーサ部820は、第一スペーサ本体部830の第一スペーサ湾曲部831のX軸プラス方向側に、第一スペーサ湾曲部831に沿い、かつ、第一スペーサ湾曲部831に当接して配置されるシート状(曲板状)の部材である。第二スペーサ部820は、電極体700の電極体湾曲面711に対向する位置に、第二スペーサ湾曲面821と、2つの第二スペーサ平坦面822とを有している。第二スペーサ湾曲面821は、第二スペーサ部820のX軸プラス方向側の側面のうちのY軸方向中央部であって、Z軸方向から見てX軸マイナス方向に突出するように円弧形状に湾曲し、かつ、Z軸方向に延設された湾曲面である。2つの第二スペーサ平坦面822は、第二スペーサ湾曲面821のY軸方向両端縁から連続的に延び、かつ、Z軸方向に延設された平坦面(平面)である。第二スペーサ湾曲面821と2つの第二スペーサ平坦面822とは、第一スペーサ湾曲部831の第一スペーサ湾曲面831aと2つの第一スペーサ平坦面831bとにそれぞれ対応する位置に配置されている。
以上のように、第二スペーサ部820は、第一スペーサ部810よりも厚みが薄いシート状の部材であるため、第二スペーサ部820は、第一スペーサ部810よりも剛性が低い。なお、剛性が低いとは、外力に対して弱い状態を言い、例えば、曲げやねじりの力に対して寸法変化が大きい状態であるとして定義できる。つまり、第二スペーサ部820が第一スペーサ部810よりも剛性が低いとは、第二スペーサ部820及び第一スペーサ部810について同じ大きさの領域の中央部分を同じ力で押したときに、第二スペーサ部820の方が寸法変化(撓み量)が大きい場合をいう。または、同じ寸法変化を生じさせるために必要な力が、第二スペーサ部820の方が第一スペーサ部810よりも小さい場合であるとも言える。なお、剛性の定義は、上記に限定されることなく、当業者であれば通常解釈できる範囲内の定義であればよい。
本実施の形態では、第一スペーサ部810は、電気的に絶縁性の部材であり、第二スペーサ部820は、金属製のシート部材である。第一スペーサ部810は、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエーテルサルフォン(PES)、及び、それらの複合材料等の樹脂部材等によって形成されている。第二スペーサ部820は、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、ステンレス、鉄、鋼板等の金属部材等によって形成されている。つまり、第二スペーサ部820は、例えば1mm程度の厚みのメタルシートが湾曲されて形成されている。
また、第一スペーサ部810と第二スペーサ部820とは、例えばインサート成形によって、一体に形成(一体化)されている。具体的には、第二スペーサ部820を配置した金型に、第一スペーサ部810を形成する樹脂が注入されて、第一スペーサ部810と第二スペーサ部820とからなる一体成形品が形成される。これにより、第一スペーサ部810が第二スペーサ部820のX軸マイナス方向側の面を覆うように配置され、第二スペーサ部820のX軸マイナス方向側の絶縁性が確保される。
[3.2 スペーサ800の配置位置の説明]
次に、スペーサ800の蓄電素子10内での配置位置(具体的には、スペーサ800と電極体700と容器100の容器本体110との位置関係)について、詳細に説明する。なお、蓄電素子10において、X軸プラス方向側のスペーサ800周囲の構成と、X軸マイナス方向側のスペーサ800周囲の構成とは、同様の構成を有し、スペーサ800周囲のY軸プラス方向側の構成と、Y軸マイナス方向側の構成とは、同様の構成を有している。このため、以下では、X軸マイナス方向側のスペーサ800周囲のY軸プラス方向側の構成について説明し、その他の構成については、説明を省略する。
図6は、本実施の形態に係るスペーサ800と電極体700と容器100の容器本体110との位置関係を示す断面図である。具体的には、図6の(a)は、図1に示された蓄電素子10を、VI−VI線を通るXY平面に平行な面で切断した場合の、X軸マイナス方向側かつY軸プラス方向側の構成を示す断面図である。図6の(b)は、図6の(a)において電極体700が膨らんだ場合の構成を示す断面図である。
図6の(a)に示すように、スペーサ800は、電極体700の電極体本体部710のX軸マイナス方向(第一方向)側に配置されている。また、容器100の容器本体110の短側壁部111(第一壁部)は、スペーサ800のX軸マイナス方向(第一方向)側に配置されている。また、スペーサ800は、短側壁部111(第一壁部)及び長側壁部113(第二壁部)に当接して配置されている。具体的には、第一スペーサ部810の第一スペーサ本体部830の第一スペーサ背面部832が、短側壁部111(第一壁部)に当接して配置される。また、第一スペーサ部810の第一スペーサ本体部830の第一スペーサ側面部833の第一スペーサ当接面833aが、長側壁部113(第二壁部)に当接するように配置される。
本実施の形態では、第一スペーサ背面部832は、全面が短側壁部111に当接して配置されている。つまり、第一スペーサ背面部832は、Y軸方向において、短側壁部111に対向する部分の一端から他端までに亘って、連続して短側壁部111に当接して配置されている。さらに、第一スペーサ背面部832は、Z軸方向において、短側壁部111に対向する部分の一端から他端までに亘って、連続して短側壁部111に当接して配置されている。なお、第一スペーサ背面部832は、Y軸方向またはZ軸方向において、短側壁部111に対向する部分の一部が短側壁部111に当接して配置されていないことにしてもよい。ただし、第一スペーサ背面部832は、短側壁部111のY軸方向における中央部分及びZ軸方向における中央部分には、当接して配置されているのが好ましい。
また、第一スペーサ当接面833aは、全面が長側壁部113に当接して配置されている。つまり、第一スペーサ当接面833aは、X軸方向において、長側壁部113に対向する部分の一端から他端までに亘って、連続して長側壁部113に当接して配置されている。さらに、第一スペーサ当接面833aは、Z軸方向において、長側壁部113に対向する部分の一端から他端までに亘って、連続して長側壁部113に当接して配置されている。なお、第一スペーサ当接面833aは、X軸方向またはZ軸方向において、長側壁部113に対向する部分の一部が長側壁部113に当接して配置されていないことにしてもよい。ただし、第一スペーサ当接面833aは、長側壁部113のZ軸方向における中央部分には、当接して配置されているのが好ましい。
また、電極体700の電極体本体部710の電極体湾曲面711は、Z軸方向(第三方向)から見て、X軸マイナス方向(第一方向)側に突出するように湾曲した形状を有している。そして、第二スペーサ部820は、電極体本体部710の電極体湾曲面711と第一スペーサ部810の第一スペーサ本体部830の第一スペーサ湾曲部831との間に、電極体湾曲面711に沿って配置されている。具体的には、第二スペーサ部820は、第二スペーサ湾曲面821と第二スペーサ平坦面822のY軸マイナス方向側の一部とが、電極体湾曲面711に当接して配置されている。
さらに、第二スペーサ部820は、Z軸方向(第三方向)において、電極体湾曲面711に対向する部分の一端から他端までに亘って、連続して電極体湾曲面711に当接して配置されている。つまり、第二スペーサ部820は、Z軸方向において、電極体湾曲面711とほぼ同じ長さであるため、第二スペーサ部820のZ軸方向における一端から他端までの全部が、電極体湾曲面711のZ軸方向における一端から他端までの全部と当接して配置される。なお、第二スペーサ部820は、Z軸方向において、電極体湾曲面711に対向する部分の一部が電極体湾曲面711に当接して配置されていないことにしてもよいが、電極体湾曲面711のZ軸方向における中央部分には当接して配置されているのが好ましい。
なお、スペーサ800は、蓄電素子10の製造時には、短側壁部111、長側壁部113または電極体湾曲面711に当接しておらず、電極体700が膨張することで、短側壁部111、長側壁部113及び電極体湾曲面711に当接することにしてもよい。
また、第一スペーサ傾斜面833bは、長側壁部113(第二壁部)と対向する位置、かつ、第一スペーサ当接面833aの短側壁部111(第一壁部)とは反対側(X軸プラス方向側)に、第一スペーサ当接面833aからY軸マイナス方向に傾斜して配置されている。つまり、第一スペーサ傾斜面833bは、長側壁部113に対して、X軸プラス方向に向かうほどY軸マイナス方向に離れるように傾斜して配置されている。
このような構成により、図6の(b)に示すように、電極体700が膨らんだ場合、電極体湾曲面711によって第二スペーサ部820の第二スペーサ平坦面822が押圧されて、第二スペーサ部820がY軸プラス方向に広がるように変形する。これにより、第一スペーサ側面部833が傾いて、第一スペーサ当接面833aが長側壁部113に対して徐々に傾斜していく。つまり、第一スペーサ当接面833aは、長側壁部113に対してX軸マイナス方向に向かうほどY軸マイナス方向に離れるように徐々に傾斜していき、これに伴い、第一スペーサ傾斜面833bは、長側壁部113に徐々に近付いていく。そして、第一スペーサ傾斜面833bが、長側壁部113に当接する。
なお、本実施の形態では、第一スペーサ当接面833a及び第一スペーサ傾斜面833bは、平面であるが、電極体700が膨らんでも第一スペーサ側面部833が長側壁部113に当接し続けることができる形状であれば、平面には限定されず、曲面等でもよい。例えば、長側壁部113は、電極体700が膨らんだ際に電極体700に押圧されて湾曲するため、第一スペーサ傾斜面833bは、長側壁部113の湾曲形状に応じた形状の曲面に形成されていることにしてもよい。
[4 効果の説明]
以上のように、本発明の実施の形態に係る蓄電素子10によれば、スペーサ800は、容器100の短側壁部111(第一壁部)に当接して配置される第一スペーサ部810と、電極体700と第一スペーサ部810との間に電極体700に沿って配置され、第一スペーサ部810よりも剛性が低い第二スペーサ部820とを有している。このように、スペーサ800において、電極体700に沿って配置される第二スペーサ部820の剛性を、第一スペーサ部810の剛性よりも低くする。これにより、電極体700が膨張した際に、電極体700の膨張に追従して第二スペーサ部820が変形するため、電極体700からの力を、第二スペーサ部820を介して第一スペーサ部810及び容器100に分散して伝えることができる。したがって、電極体700からスペーサ800に局所的な応力がかかるのを抑制することができるため、蓄電素子10の性能が低下するのを抑制することができる。
また、電極体700は電極体湾曲面711を有しており、スペーサ800の第二スペーサ部820は、電極体700の電極体湾曲面711に沿って配置されている。このように、電極体700が電極体湾曲面711を有していると、電極体700が膨張する際に、電極体湾曲面711が変形するため、第二スペーサ部820を電極体湾曲面711に沿って配置して、電極体湾曲面711の変形に追従して第二スペーサ部820を変形させる。これにより、電極体700からの力を、第二スペーサ部820を介して第一スペーサ部810及び容器100に分散して伝えることができるため、蓄電素子10の性能が低下するのを抑制することができる。
また、スペーサ800の第一スペーサ部810は、X軸方向(第一方向)において電極体700と対向する部分のうちのY軸方向(第二方向)の端部におけるX軸方向の厚みが、Z軸方向(第三方向)における端部よりも中央部の方が小さく形成されている。つまり、電極体700は、膨張する際に、端部よりも中央部の方が膨らみやすいため、第一スペーサ部810のY軸方向の端部におけるX軸方向の厚みを、Z軸方向における端部よりも中央部の方が小さく形成する。これにより、第二スペーサ部820のY軸方向の端部におけるZ軸方向の中央部が、電極体700の膨張に追従して変形しやすくなるため、電極体700の中央部が膨張した場合でも、第二スペーサ部820が、当該中央部の膨張に追従して変形することができる。したがって、電極体700からの力を、第二スペーサ部820を介して第一スペーサ部810及び容器100に分散して伝えることができるため、蓄電素子10の性能が低下するのを抑制することができる。また、第一スペーサ部810のうちの厚みが小さい上記中央部の周囲に、電解液を配置することができるため、容器100内に収容される電解液の液量の低下を抑制することができる。
また、スペーサ800全体としても、同様に、X軸方向において電極体700と対向する部分のうちのY軸方向の端部におけるX軸方向の厚みが、Z軸方向における端部よりも中央部の方が小さく形成されている。つまり、電極体700は、膨張する際に、端部よりも中央部の方が膨らみやすいため、スペーサ800のY軸方向の端部におけるX軸方向の厚みを、Z軸方向における端部よりも中央部の方が小さく形成する。これにより、スペーサ800のY軸方向の端部におけるZ軸方向の中央部が、電極体700の膨張に追従して変形しやすくなるため、電極体700の中央部が膨張した場合でも、スペーサ800が、当該中央部の膨張に追従して変形することができる。したがって、電極体700からの力を、スペーサ800及び容器100に分散して伝えることができるため、蓄電素子10の性能が低下するのを抑制することができる。また、スペーサ800のうちの厚みが小さい当該中央部の周囲に、電解液を配置することができるため、容器100内に収容される電解液の液量の低下を抑制することができる。
また、スペーサ800の第一スペーサ部810は、容器100の長側壁部113、114(第二壁部)に当接するように配置される第一スペーサ当接面833aと、第一スペーサ当接面833aから傾斜して配置される第一スペーサ傾斜面833bと、を有している。ここで、第一スペーサ部810が第一スペーサ当接面833aで容器100の長側壁部113、114と当接している状態で電極体700が膨張すると、電極体700が第一スペーサ部810を押圧する。この場合、第一スペーサ部810が変形して、第一スペーサ当接面833aが長側壁部113、114に対して傾斜して長側壁部113、114から離れるおそれがある。このため、第一スペーサ部810に、第一スペーサ当接面833aから傾斜した第一スペーサ傾斜面833bを配置する。これにより、第一スペーサ部810が変形して第一スペーサ当接面833aが長側壁部113、114から傾斜した場合には、第一スペーサ傾斜面833bを長側壁部113、114に当接させることができる。したがって、電極体700からの力を長側壁部113、114に分散して伝えることができるため、蓄電素子10の性能が低下するのを抑制することができる。
また、スペーサ800において、第一スペーサ部810は、絶縁性の部材であり、第二スペーサ部820は、金属製のシート部材である。このように、第二スペーサ部820を金属製のシート部材で形成することで、第二スペーサ部820が、柔軟性のある強度の高い部材となるため、電極体700の膨張に追従して変形しやすく、かつ、損傷しにくくなる。これにより、蓄電素子10の性能が低下するのを抑制することができる。
また、第一スペーサ部810と第二スペーサ部820とを、インサート成形等で一体に形成することで、スペーサ800を容易に作製することができる。これにより、簡易な構成で、蓄電素子10の性能低下を抑制することができる。
なお、上記では、X軸マイナス方向側のスペーサ800の効果について説明したが、X軸プラス方向側のスペーサ800についても同様の効果を奏する。
[5 変形例の説明]
以上、本発明の実施の形態に係る蓄電素子について説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されない。つまり、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であり、本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれる。
例えば、上記実施の形態では、電極体700が有する電極体湾曲面711は、Z軸方向から見てX軸方向に突出する円弧形状に湾曲した形状を有していることとした。しかし、電極体湾曲面711は、円弧形状以外の種々の形状を取り得る。この場合、スペーサ800の第二スペーサ部820の第一スペーサ湾曲部831も、電極体湾曲面711に対応する形状となる。または、第二スペーサ部820は、電極体700の湾曲面ではなく平坦面等の形状に対応した形状を有し、かつ、当該平坦面等に沿って配置されており、当該平坦面等からの力を分散させる構成であってもよい。
また、上記実施の形態では、スペーサ800の第一スペーサ部810は、Y軸方向の端部におけるX軸方向の厚みが、Z軸方向における端部よりも中央部の方が小さく形成されていることとした。しかし、第一スペーサ部810は、Y軸方向の端部におけるX軸方向の厚みが、Z軸方向において同じ、または、Z軸方向における端部よりも中央部の方が大きく形成されていることにしてもよい。この場合でも、スペーサ800は、第一スペーサ部810と、第一スペーサ部810よりも剛性が低い第二スペーサ部820との2部材で構成されている場合には、上記実施の形態における効果を奏することができる。
また、上記実施の形態では、スペーサ800の第一スペーサ部810は、第一スペーサ当接面833aから傾斜した第一スペーサ傾斜面833bを有していることとした。しかし、第一スペーサ部810は、第一スペーサ傾斜面833bを有していない構成でもよい。
また、上記実施の形態では、スペーサ800において、第一スペーサ部810は絶縁性の部材であり、第二スペーサ部820は金属製のシート部材であることとした。しかし、第二スペーサ部820が第一スペーサ部810よりも剛性が低ければ、第一スペーサ部810及び第二スペーサ部820の材質は特に限定されない。例えば、第二スペーサ部820は、絶縁塗装された金属製のシート部材であってもよいし、第一スペーサ部810よりも剛性が低い絶縁部材で形成されていてもよい。
また、上記実施の形態では、スペーサ800は、第一スペーサ部810と、第一スペーサ部810よりも剛性が低い第二スペーサ部820との2部材で構成されていることとした。しかし、スペーサ800は、第一スペーサ部810と、第一スペーサ部810よりも剛性が高い(または第一スペーサ部810と剛性が同じ)第二スペーサ部820との2部材で構成されていることにしてもよい。または、スペーサ800は、第一スペーサ部810及び第二スペーサ部820が1部材で形成された一体物であることにしてもよい。これらによっても、スペーサ800は、Y軸方向の端部におけるX軸方向の厚みが、Z軸方向における端部よりも中央部の方が小さく形成されている場合には、上記実施の形態における効果を奏することができる。
また、上記実施の形態では、電極体700は、X軸方向における長さがZ軸方向における長さよりも長くなるように形成されていることとした。しかし、電極体700は、X軸方向における長さとZ軸方向における長さとが同じ長さ、または、X軸方向における長さがZ軸方向における長さよりも短くなるように形成されていることにしてもよい。
また、上記実施の形態では、電極体700は、Z軸方向の巻回軸を有し、極板が巻回されて形成された、いわゆる横巻きの巻回型電極体であることとした。しかし、電極体700は、電極体湾曲面711を有する形状であればその構成は特に限定されず、例えば、X軸方向の巻回軸を有するいわゆる縦巻きの巻回型電極体であってもよいし、極板を蛇腹状に折り畳んだ蛇腹型の電極体、または、複数枚の平板状極板を積層したスタック型の電極体であってもよい。
また、上記実施の形態では、正極側及び負極側の両方が、上記構成を有していることとした。しかし、正極側または負極側が上記構成を有していないことにしてもよい。
なお、上記実施の形態及び上記変形例を任意に組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
また、本発明は、このような蓄電素子10として実現することができるだけでなく、蓄電素子10が備えるスペーサ800としても実現することができる。
本発明は、リチウムイオン二次電池などの蓄電素子等に適用できる。
10 蓄電素子
100 容器
110 容器本体
111、112 短側壁部
113、114 長側壁部
700 電極体
710 電極体本体部
711、712 電極体湾曲面
713、714 電極体平坦面
800 スペーサ
810 第一スペーサ部
820 第二スペーサ部
821 第二スペーサ湾曲面
822 第二スペーサ平坦面
830 第一スペーサ本体部
831 第一スペーサ湾曲部
831a 第一スペーサ湾曲面
831b 第一スペーサ平坦面
832 第一スペーサ背面部
833 第一スペーサ側面部
833a 第一スペーサ当接面
833b 第一スペーサ傾斜面

Claims (6)

  1. 電極体と、前記電極体の第一方向側に配置されるスペーサと、前記電極体及び前記スペーサを収容する容器とを備える蓄電素子であって、
    前記容器は、前記スペーサの前記第一方向側に配置される第一壁部を有し、
    前記スペーサは、
    前記第一壁部に当接して配置される第一スペーサ部と、
    前記電極体と前記第一スペーサ部との間に前記電極体に沿って配置される第二スペーサ部であって、前記第一スペーサ部よりも剛性が低い第二スペーサ部と、を有する
    蓄電素子。
  2. 前記電極体は、前記第一方向に突出するように湾曲した湾曲面を有し、
    前記第二スペーサ部は、前記湾曲面に沿って配置される
    請求項1に記載の蓄電素子。
  3. 前記第一スペーサ部は、前記第一方向において前記電極体と対向する部分のうちの前記第一方向と交差する第二方向の端部における前記第一方向の厚みが、前記第一方向及び前記第二方向と交差する第三方向における端部よりも中央部の方が小さく形成されている
    請求項1または2に記載の蓄電素子。
  4. 前記容器は、さらに、前記第一壁部に隣接する第二壁部を有し、
    前記第一スペーサ部は、
    前記第二壁部に当接するように配置される当接面と、
    前記第二壁部と対向する位置かつ前記当接面の前記第一壁部とは反対側に、前記当接面から傾斜して配置される傾斜面と、を有する
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の蓄電素子。
  5. 前記第一スペーサ部は、絶縁性の部材であり、
    前記第二スペーサ部は、金属製のシート部材である
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の蓄電素子。
  6. 電極体と、前記電極体の第一方向側に配置されるスペーサと、前記電極体及び前記スペーサを収容する容器とを備える蓄電素子であって、
    前記容器は、前記スペーサの前記第一方向側に配置される第一壁部を有し、
    前記スペーサは、
    前記第一壁部に当接して配置される第一スペーサ部と、
    前記電極体と前記第一スペーサ部との間に前記電極体に沿って配置される第二スペーサ部と、を有し、
    前記スペーサは、前記第一方向において前記電極体と対向する部分のうちの前記第一方向と交差する第二方向の端部における前記第一方向の厚みが、前記第一方向及び前記第二方向と交差する第三方向における端部よりも中央部の方が小さく形成されている
    蓄電素子。
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