JP2020146850A - 多層バリアシュリンクフィルム及び包装体 - Google Patents

多層バリアシュリンクフィルム及び包装体 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の目的は、低温ヒートシール性とヒートシール時の耐熱性とを両立させたバリアフィルムを提供することにある。【解決手段】本発明の多層バリアシュリンクフィルムは、エチレン−ビニルアルコール共重合体を含むバリア層(B)と、前記バリア層(B)の両表面に隣接する接着性樹脂層(G)と、炭素数が6以上20以下のαオレフィンに由来する構成単位を含み、結晶化ピーク温度が70℃以上110℃未満であるエチレン−αオレフィン共重合体を含む、一方の表面層(SE)と、融点150℃以上のポリプロピレンを含む、他方の表面層(SP)と、を備え、下記(1)〜(2)を満たすことを特徴とする。(1)融点150℃以上のポリプロピレンを1〜50質量%含む内部層(IP)を、前記一方の表面層(SE)と前記他方の表面層(SP)との間に含む。(2)前記内部層(IP)と前記他方の表面層(SP)の間に前記バリア層(B)が配置されている。【選択図】なし

Description

本発明は、多層バリアシュリンクフィルム及び包装体に関する。
食料品を覆う包装方法として、例えば、家庭用ラップ包装、オーバーラップ包装、ひねり包装、袋詰め包装、スキン包装、ピローシュリンク包装、ストレッチ包装、トップシール包装が挙げられる。特に、ピローシュリンク包装の連続包装機は高速包装でき、仕上がりが良好であるため広く流通している。
さらに、近年では環境への配慮から、スーパーやコンビニ等で売れ残った食品等の廃棄量を削減する意識が高まり、食品の長期保存、常温保存を目的としたガスパック包装が注目されている。ガスパック包装は、容器内を窒素ガスや二酸化炭素ガスで封入することにより細菌等の繁殖を抑制し、長期保存を実現するツールであり、使用する包装フィルムには酸素透過性の低いガスバリア性フィルムが適している。ガスバリア性フィルムとしては、バリア性の樹脂と低温シール性を有するポリオレフィン系樹脂とを積層したフィルムが知られている(例えば、特許文献1)。
特開2015−221507号公報
特許文献1に記載の熱収縮性フィルムは、安定したヒートシール性を有し、バリア性にも優れるフィルムである。
しかしながら、近年、生産性の観点から、低温におけるヒートシール性とヒートシール時の耐熱性とを一層高いレベルで両立させたバリアフィルムが求められてきている。
従って、本発明の目的は、低温ヒートシール性とヒートシール時の耐熱性とを両立させたバリアフィルムを提供することにある。
本発明は、以下の通りである。
[1]
エチレン−ビニルアルコール共重合体を含むバリア層(B)と、
前記バリア層(B)の両表面に隣接する接着性樹脂層(G)と、
炭素数が6以上20以下のαオレフィンに由来する構成単位を含み、結晶化ピーク温度(Tc)が70℃以上110℃未満であるエチレン−αオレフィン共重合体を含む、一方の表面層(SE)と、
融点150℃以上のポリプロピレンを含む、他方の表面層(SP)と、を備え、
下記(1)〜(2)を満たすことを特徴とする、多層バリアシュリンクフィルム。
(1)融点150℃以上のポリプロピレンを1〜50質量%含む内部層(IP)を、前記一方の表面層(SE)と前記他方の表面層(SP)との間に含む(前記内部層(IP)が、前記接着性樹脂層(G)であってもよい)。
(2)前記内部層(IP)と前記他方の表面層(SP)の間に前記バリア層(B)が配置されている。
[2]
前記内部層(IP)及び前記他方の表面層(SP)が、層中に含まれる樹脂100質量%に対して、
融点150℃以上のポリプロピレンを1〜50質量%、
融点150℃未満のポリプロピレンを1〜85質量%、
融点100℃以下のポリオレフィンエラストマーを1〜40質量%、
を含む層である、[1]に記載の多層バリアシュリンクフィルム。
[3]
TD方向の引張破断伸度が100〜300%である、[1]又は[2]に記載の多層バリアシュリンクフィルム。
[4]
[1]〜[3]のいずれかに記載の多層バリアシュリンクフィルムにより包装され、内部が酸素、窒素、二酸化炭素又はこれらの混合ガスで置換されたことを特徴とする、包装体。
[5]
前記包装体内部に酸素吸収剤が封入された、[4]に記載の包装体。
[6]
前記包装体内部に炭酸ガス発生剤が封入された、[4]又は[5]に記載の包装体。
本発明の多層バリアシュリンクフィルムは、上記構成を有するため、低温ヒートシール性とヒートシール時の耐熱性とを両立することができる。
に優れる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細説明する。本発明は、以下の実施形態にのみ限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施できる。
[多層バリアシュリンクフィルム]
本発明の多層バリアシュリンクフィルムは、
エチレン−ビニルアルコール共重合体を含むバリア層(B)と、
前記バリア層(B)の両表面に隣接する接着性樹脂層(G)と、
炭素数が6以上20以下のαオレフィンに由来する構成単位を含み、結晶化ピーク温度(Tc)が70℃以上110℃未満であるエチレン−αオレフィン共重合体を含む、一方の表面層(SE)と、
融点150℃以上のポリプロピレンを含む、他方の表面層(SP)とを備え、
下記(1)〜(2)を満たすことを特徴とする。
(1)融点150℃以上のポリプロピレンを1〜50質量%含む内部層(IP)を、前記一方の表面層(SE)と前記他方の表面層(SP)との間に含む(前記内部層(IP)が、前記接着性樹脂層(G)であってもよい)。
(2)前記内部層(IP)と前記他方の表面層(SP)の間に前記バリア層(B)が配置されている。
なお、本明細書において、バリア層(B)の一方の表面層(SE)側表面に隣接して設けられる接着性樹脂層(G)を「接着性樹脂層(GSE)」、バリア層(B)の他方の表面層(SP)側表面に隣接して設けられる接着性樹脂層(G)を、「接着性樹脂層(GSP)」、と称する場合がある。
本実施形態の多層バリアシュリンクフィルムとしては、例えば、表面層(SE)/内部層(IP)/接着性樹脂層(G)/バリア層(B)/接着性樹脂層(G)/表面層(SP)、表面層(SE)/接着性樹脂層(G)であり且つ内部層(IP)である層/バリア層(B)/接着性樹脂層(G)/表面層(SP)、等の積層フィルムが挙げられる。表面層(SE)と接着性樹脂層(GSE)との間、接着性樹脂層(GSP)と表面層(SP)との間には他の層を含んでいてもよい。
(バリア層(B))
上記バリア層に含まれるエチレン−ビニルアルコール共重合体における、エチレンに由来する構成単位の含有量としては、延伸性とガスバリア性の観点から、エチレン−ビニルアルコール共重合体100mol%に対して、20〜60mol%であることが好ましく、より好ましくは25〜55mol%である。
上記エチレン−ビニルアルコール共重合体の融点としては、ガスバリア性及びヒートシール時の耐熱性に一層優れる観点から、140℃以上であることが好ましく、より好ましくは150〜200℃である。
なお、融点は、示差操作熱量計の再融解温度プロファイルのピーク値が採用できる。
上記エチレン−ビニルアルコール共重合体は、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体をアルカリ等でケン化することにより得ることができる。上記エチレン−ビニルアルコール共重合体のケン化度としては、ガスバリア性及びヒートシール時の耐熱性に一層優れる観点から、20〜60mol%であることが好ましく、より好ましくは25〜55mol%である。
なお、ケン化度は、JIS K 6726記載の方法により、測定することができる。
上記バリア層(B)は、上記エチレン−ビニルアルコール共重合体を含むことが好ましく、ガスバリア性に一層優れる観点から、上記エチレン−ビニルアルコール共重合体のみからなることが好ましい。
上記バリア層(B)中の上記エチレン−ビニルアルコール共重合体の含有量としては、バリア層(B)100質量%に対して、80〜100質量%であることが好ましく、より好ましくは90〜100質量%である。
上記バリア層(B)は、上記エチレン−ビニルアルコール共重合体以外に、他の樹脂、添加剤等を含んでいてもよい。バリア層(B)に含まれる上記エチレン−ビニルアルコール共重合体は、1種を単独で用いることも、2種以上を併用することもできる。
(接着性樹脂層(G))
本実施形態の多層バリアシュリンクフィルムは、上記バリア層(B)の両表面に隣接して、少なくとも2層の接着性樹脂層(G)が設けられる。バリア層(B)の両表面に隣接して設けられる2つの接着性樹脂層(G)は、それぞれ異なる組成であってもよいし同じ組成であってもよい。
薄いフィルムで本発明の効果が得られる観点から、上記接着性樹脂層(GSE)は、後述の内部層(IP)であることが好ましい。
上記接着性樹脂層(G)としては、例えば、変性エチレン−αオレフィン共重合体、変性ポリプロピレン重合体、変性ポリブテン重合体等の接着性樹脂を含む層であることが好ましく、バリア層(B)と表面層(SE)又は表面層(SP)との接着性に一層優れ、包装時にフィルムが破れたり、フィルム内の層間剥離が生じたりし難くなる観点から、変性エチレン−αオレフィン共重合体、変性ポリプロピレン重合体がより好ましい。中でも、接着性樹脂層(GSE)中に含まれる接着性樹脂が変性ポリプロピレン重合体であり、接着性樹脂層(GSP)中に含まれる接着性樹脂が変性エチレン−αオレフィン共重合体であることが好ましい。
上記接着性樹脂は、1種を単独で用いることも、2種以上を併用することもできる。
上記接着性樹脂の上記変性エチレン−αオレフィン共重合体、上記変性ポリプロピレン−αオレフィン共重合体における変性としては、例えば、無水マレイン酸変性、芳香族ビニル単量体とエポキシ基含有ビニル単量体をグラフト重合する変性、アクリル酸変性等が挙げられる。中でも、バリア層と他の層(例えば、表面層(SE)、表面層(SP)等)との接着性に優れる観点から、無水マレイン酸変性が好ましい。
上記接着性樹脂層(G)は、上記接着性樹脂以外にも、他の樹脂、添加剤等が含まれていてもよい。
上記接着性樹脂の密度としては、接着性の観点から、0.870〜0.925g/cmであることが好ましく、より好ましくは0.880〜0.920g/cm、更に好ましくは0.890〜0.915g/cmである。
なお、上記密度は、JIS K 7112に準じて、D法(密度勾配管)で測定した値をいう。
上記接着性樹脂のMFR(メルトフローレート)としては、接着性の観点から、0.5〜10.0g/10分であることが好ましく、より好ましくは1.0〜8.0g/10分である。
なお、MFRは、JIS K7210に準じて、変性ポリエチレンの場合は温度190℃、2.16kg荷重の条件、変性ポリプロピレンの場合は230℃、2.16kg荷重の条件で測定した値をいう。
上記接着性樹脂の融点としては、接着性に優れる観点から、80〜130℃であることが好ましく、より好ましくは90〜125℃である。
なお、融点は、示差操作熱量計の再融解温度プロファイルのピーク値が採用できる。
上記接着性樹脂層(GSE)中の上記接着性樹脂の含有量としては、接着性に優れる観点から、上記接着性樹脂層(GSE)100質量%に対して、20〜100質量%であることが好ましく、より好ましくは40〜100質量%、さらに好ましくは60〜100質量%である。
上記接着性樹脂層(GSP)中の上記接着性樹脂の含有量としては、接着性に優れる観点から、上記接着性樹脂層(GSP)100質量%に対して、20〜100質量%であることが好ましく、より好ましくは40〜100質量%である。上記接着性樹脂層(GSP)は、接着性樹脂のみから構成されていてもよい。
上記接着性樹脂層(G)は、ポリプロピレン、ポリオレフィンエラストマー等の他の樹脂、添加剤等を含んでいてもよい。
(一方の表面層(SE))
上記表面層(SE)は、本実施形態の多層バリアシュリンクフィルムの一方の表面を形成する層である。上記表面層(SE)は、上記接着性樹脂層(GSE)に隣接していてもよいし、他の層を介して上記接着性樹脂層(GSE)に積層されていてもよい。
表面層(SE)に含まれるエチレン−αオレフィン共重合体としては、エチレンと炭素数6以上20以下のαオレフィンとの共重合体が挙げられ、プロピレンに由来する構成単位を含まない。エチレン−αオレフィン共重合体は、1種を単独で用いることも、2種以上を併用することもできる。
上記炭素数6以上20以下のαオレフィンとしては、例えば、1−へキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン等が挙げられる。中でも、シール強度や低温ヒートシール性に一層優れる観点から、1−へキセン、1−オクテンが好ましい。これらは、1種を単独で用いることも、2種以上を併用することもできる。
上記αオレフィン以外の他の単量体としては、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いることも、2種以上を併用することもできる。
上記エチレン−αオレフィン共重合体としては、低温ヒートシール性に一層優れる観点から、エチレンと炭素数6〜8のαオレフィンとの共重合体(VLDPE)が好ましい。
上記エチレン−αオレフィン共重合体の密度は、低温ヒートシール性の観点から、0.875〜0.920g/cmであることが好ましく、より好ましくは0.880〜0.915g/cm、更に好ましくは0.885〜0910g/cmである。
なお、上記密度は、JIS K 7112に準じて、D法(密度勾配管)で測定した値をいう。
上記エチレン−αオレフィン共重合体のMFR(メルトフローレート)は、低温ヒートシール性の観点から、0.5〜10.0g/10分であることが好ましく、より好ましくは1.0〜5.0g/10分である。
なお、MFRは、JIS K7210に準じて、温度190℃、2.16kg荷重の条件で測定した値をいう。
表面層(SE)含まれる上記エチレン−αオレフィン共重合体のTcは70℃以上、110℃未満であり、フィルムの滑り性を向上させる点で、75℃以上が好ましく、低温シール性に一層優れる観点から100℃以下が好ましい。なお、結晶化ピーク温度は、示差操作熱量計の冷却温度プロファイルに現れるピーク値を採用する。
エチレン−αオレフィン共重合体はTcが70℃以上、110℃未満の範囲から適宜選ばれるが、2種以上、使用する場合はTcが85〜110℃のエチレン−αオレフィン共重合体を60〜95%、Tcが60℃以上85℃未満のエチレン−αオレフィン共重合体を5〜40%含有することでフィルム(但し、何れか一方のエチレン−αオレフィン共重合体のTcは70℃以上110℃未満とする)の滑り性と低温シール性を向上できる場合がある。
上記表面層(SE)は、上記エチレン−αオレフィン共重合体を含むことが好ましく、低温ヒートシール性に一層優れる観点から、上記エチレン−αオレフィン共重合体のみからなることがより好ましい。
上記エチレン−αオレフィン共重合体の含有量としては、表面層(SE)100質量%に対して、80〜100質量%であることが好ましく、より好ましくは90〜100質量%である。
上記表面層(SE)は、上記エチレン−αオレフィン共重合体以外に、他の樹脂、添加剤等を含んでいてもよい。
(他方の表面層(SP))
上記表面層(SP)は、本実施形態の多層バリアシュリンクフィルムの他方の表面を形成する層である。上記表面層(SP)は、上記接着性樹脂層(GSP)に隣接していてもよいし、他の層を介して上記接着性樹脂層(GSP)に積層されていてもよい。
上記表面層(SP)は、融点が150℃以上のポリプロピレンを含む。上記融点が150℃以上のポリプロピレンとしては、プロピレンの単独重合体、プロピレンと他のαオレフィン(例えば、エチレン、ブテン等の炭素数2〜4のαオレフィン)との共重合体等が挙げられ、中でも、ヒートシール時の耐熱性に優れ、包装時の破断破れ(例えば、フィルムの熱切断時の切断刃へのフィルム融着)を防止する観点から、プロピレンの単独重合体が好ましい。
上記融点が150℃以上のポリプロピレンは、1種を単独で用いることも、2種以上を併用することもできる。
上記融点が150℃以上のポリプロピレンは、ヒートシール時の耐熱性に優れ、包装時の破断破れ(例えば、フィルムの熱切断時の切断刃へのフィルム融着)を防止する観点から、融点が155℃以上であることが好ましく、融点が158℃以上であることがより好ましい。
なお、融点は、示差操作熱量計の再融解温度プロファイルのピーク値が採用できる。
上記融点が150℃以上のポリプロピレンのMFR(メルトフローレート)は、延伸製膜性の観点から、0.5〜10.0g/10分であることが好ましく、より好ましくは1.0〜5.0g/10分である。
なお、MFRは、JIS K7210に準じて、温度230℃、2.16kg荷重の条件で測定した値をいう。
上記融点が150℃以上のポリプロピレンの結晶化熱量は、ヒートシール時の耐熱性及び包装時の破断が生じ難くなる観点から、70〜100J/gであることが好ましく、より好ましくは75〜90J/gである。
なお、結晶化熱量は、示差操作熱量計の冷却温度プロファイルより測定することができる。
上記表面層(SP)は、さらに、融点が150℃未満のポリプロピレン、ポリオレフィンエラストマー、等の他の樹脂を含んでいてもよい。中でも、フィルムの柔軟性を調整し、包装時の破断が一層生じ難くなる観点から、融点が150℃以上のポリプロピレン、融点が150℃未満のポリプロピレン、ポリオレフィンエラストマー(例えば、融点が100℃以下であるポリオレフィンエラストマー)を含むことが好ましく、融点が150℃以上のポリプロピレン、融点が150℃未満のポリプロピレン、ポリオレフィンエラストマー(融点が100℃以下であるポリオレフィンエラストマー)のみからなることがより好ましい。
上記融点が150℃未満のポリプロピレンとしては、プロピレンの単独重合体、プロピレンと他のαオレフィン(例えば、エチレン、ブテン等の炭素数2〜4のαオレフィン)との共重合体等が挙げられ、中でも、ヒートシール時の耐熱性に優れ、フィルムに柔軟性を付与し、包装時の破断破れが生じ難くなる点で、プロピレンとエチレンの共重合体が好ましい。
上記融点が150℃未満のポリプロピレンの融点は、148℃以下であることが好ましく、145℃以下であることがより好ましい。
なお、融点は、示差操作熱量計の再融解温度プロファイルのピーク値が採用できる。
上記融点が150℃未満のポリプロピレンのMFR(メルトフローレート)は、フィルムの延伸製膜性の観点から、0.5〜10.0g/10分であることが好ましく、より好ましくは1.0〜8.0g/10分である。
なお、MFRは、JIS K7210に準じて、温度230℃、190kg荷重の条件で測定した値をいう。
上記融点が150℃未満のポリプロピレンの結晶化熱量は、フィルムの柔軟性を付与する観点から、10〜75J/gであることが好ましく、より好ましくは15〜65J/gである。
なお、結晶化熱量は、示差操作熱量計の冷却温度プロファイルより測定することができる。
上記ポリオレフィンエラストマーとしては、プロピレンに由来する構成単位を含むエラストマー、プロピレンと他のαオレフィン(例えば、エチレン、ブテン等の炭素数2〜4のαオレフィン)とを重合させたエラストマー等が挙げられる。中でも、フィルムの破断伸度を向上させる観点から、エチレンに由来する構成単位とプロピレン及び、またはブテンに由来する構成単位とを含むエラストマーが好ましい。
上記ポリオレフィンエラストマーの密度は、フィルムの破断伸度を向上する観点から、0.870〜0.895g/cmであることが好ましく、より好ましくは0.873〜0.890g/cm、更に好ましくは0.875〜0.888g/cmである。
なお、上記密度は、JIS K 7112に準じて、D法(密度勾配管)で測定した値をいう。
上記ポリオレフィンエラストマーのMFR(メルトフローレート)は、フィルムの延伸安定性の観点から、0.1〜10.0g/10分であることが好ましく、より好ましくは0.5〜8.0g/10分である。
なお、MFRは、JIS K7210に準じて、温度190℃、2.16kg荷重の条件で測定した値をいう。
上記ポリオレフィンエラストマーの融点は、フィルムの柔軟性と包装機械との滑り性を両立させる観点から、100℃以下であることが好ましく、より好ましくは40〜90℃、さらに好ましくは60〜80℃である。
なお、融点は、示差操作熱量計の再融解温度プロファイルより測定することができる。
上記表面層(SP)中の融点が150℃以上のポリプロピレンの含有量としては、ヒートシール時の耐熱性及び包装時の破断が生じ難くなる観点から、表面層(SP)100質量%に対して、1〜50質量%であることが好ましく、より好ましくは5〜45質量%、さらに好ましくは10〜40質量%である。
上記表面層(SP)中の融点が150℃未満のポリプロピレンの含有量としては、フィルムの柔軟性を調整する観点から、表面層(SP)100質量%に対して、1〜85質量%であることが好ましく、より好ましくは15〜70質量%、さらに好ましくは10〜80質量%である。
上記表面層(SP)中のポリオレフィンエラストマーの含有量としては、フィルムの破断伸度を向上させる観点から、表面層(SP)100質量%に対して、1〜40質量%であることが好ましく、より好ましくは5〜38質量%、さらに好ましくは10〜35質量%である。
上記表面層(SP)100質量%に対して、上記融点が150℃以上のポリプロピレン、上記融点が150℃未満のポリプロピレン、及び上記ポリオレフィンエラストマーの合計量が90〜100質量%であることが好ましく、より好ましくは100質量%である。
(内部層(IP))
本実施形態の多層バリアシュリンクフィルムは、少なくとも1層の内部層(IP)を含む。上記内部層は、一方の表面層(SE)と他方の表面層(SP)との間に配置される。また、上記内部層(IP)と上記他方の表面層(SP)との間に上記バリア層(B)が配置されている。
上記内部層(IP)は、接着性樹脂層(GSE)であることが好ましい。上記内部層(IP)は、上記表面層(SP)と同じ組成であってもよいし、異なっていてもよい。
上記内部層(IP)は、内部層100質量%に対して、融点が150℃以上のポリプロピレンを1〜50質量%含む。
上記内部層(IP)の融点が150℃以上のポリプロピレンとしては、上述の表面層(SP)の融点が150℃以上のポリプロピレンと同様のものが好適例として挙げられる。
また、上記内部層(IP)の融点が150℃以上のポリプロピレンの融点、MFR、結晶化熱量は、上述の表面層(SP)の融点が150℃以上のポリプロピレンと同様の範囲が好適範囲として挙げられる。
上記内部層(IP)は、さらに、融点が150℃未満のポリプロピレン、ポリオレフィンエラストマー、等の他の樹脂を含んでいてもよい。中でも、ヒートシール時の耐熱性に一層優れ、包装時の破断が一層生じ難くなる観点から、融点が150℃以上のポリプロピレン、融点が150℃未満のポリプロピレン、ポリオレフィンエラストマー(例えば、融点が100℃以下であるポリオレフィンエラストマー)を含むことが好ましく、融点が150℃以上のポリプロピレン、融点が150℃未満のポリプロピレン、ポリオレフィンエラストマー(例えば、融点が100℃以下であるポリオレフィンエラストマー)のみからなることがより好ましい。
上記融点が150℃未満のポリプロピレンとしては、プロピレンの単独重合体、プロピレンと他のαオレフィン(例えば、エチレン、ブテン等の炭素数2〜4のαオレフィン)との共重合体、変性ポリプロピレン重合体等が挙げられ、中でも、バリア層との接着強度付与の観点から、変性ポリプロピレン重合体が好ましい。変性ポリプロピレン重合体としては、上述の接着性樹脂層(G)における変性ポリプロピレン重合体と同様のものが好適例として挙げられる。
また、内部層(IP)における変性ポリプロピレン重合体の密度、MFR、融点は、上述の接着性樹脂層(G)における変性ポリプロピレン重合体と同様の範囲が好適範囲として挙げられる。
上記ポリオレフィンエラストマーとしては、上述の表面層(SP)のポリオレフィンエラストマーと同様のものが好適例として挙げられる。また、上記内部層(IP)のポリオレフィンエラストマーの融点、MFR、結晶化熱量は、上述の表面層(SP)のポリオレフィンエラストマーと同様の範囲が好適範囲として挙げられる。
上記内部層(IP)中の融点が150℃以上のポリプロピレンの含有量としては、ヒートシール時の耐熱性及び包装時の破断が生じ難くなる観点から、内部層(IP)100質量%に対して、好ましくは1〜50質量%、より好ましくは5〜45質量%である。
上記内部層(IP)中の融点が150℃未満のポリプロピレンの含有量としては、フィルムの柔軟性を調整する観点から、内部層(IP)100質量%に対して、1〜85質量%であることが好ましく、より好ましくは10〜80質量%、さらに好ましくは15〜70質量%である。
上記内部層(IP)中のポリオレフィンエラストマーの含有量としては、フィルムの破断伸度を向上させる観点から、内部層(IP)100質量%に対して、1〜40質量%であることが好ましく、より好ましくは5〜38質量%、さらに好ましくは10〜35質量%である。
上記内部層(IP)100質量%に対して、上記融点が150℃以上のポリプロピレン、上記融点が150℃未満のポリプロピレン、及び上記ポリオレフィンエラストマーの合計量が90〜100質量%であることが好ましく、より好ましくは100質量%である。
(多層バリアシュリンクフィルムの製造方法)
本実施形態の多層バリアシュリンクフィルムは、各層を構成する樹脂を順に混合押し出しすること等により得ることができる。
具体的な製造方法の例としては、押出機を用いて各層を構成する樹脂組成物を溶融押出して、1層ずつ環状ダイス内で順次合流させるか、環状ダイス内で1度に合流させて、多層のチューブ状未延伸原反を得る方法が挙げられる。このとき、1層につき1台の押出機を使用してもよいし、1台の押出機から環状ダイスに樹脂組成物が流入するまでに2つ以上に分割して、複数の層としてもよい。これを急冷固化したものを延伸機内に誘導し、目的に応じて、延伸開始点の加熱温度を調整し、速度差を設けたニップロール間でエアー注入を行い、流れ方向、幅方向に、それぞれ3.0倍以上の延伸を行ってもよい。
延伸倍率の上限としては、延伸安定性の観点から、12.0倍以下が好ましい。
延伸温度としては、バリア層に含まれるエチレンビニルアルコール共重合体のガラス転移点以上、融点以下の範囲が挙げられ、延伸終了後にガラス転移点以下になるようにフィルムの周方向から冷却してもよい。
(多層バリアシュリンクフィルムの特性)
本実施形態の多層バリアシュリンクフィルムの厚さは、実用上の耐久性や軽量性の観点から、5〜50μmであることが好ましく、より好ましくは8〜30μmである。
本実施形態の多層バリアシュリンクフィルムの上記表面層(SE)の厚さ比率としては、実用上のヒートシール強度の観点から、多層バリアシュリンクフィルムの全厚さ100%に対して、10〜50%であることが好ましく、より好ましくは15〜40%である。
本実施形態の多層バリアシュリンクフィルムの上記接着性樹脂層(GSE)及び上記接着性樹脂層(GSP)の厚さ比率としては、ヒートシール時の耐熱性、包装時の破れにくさ、バリア層と他の層との接着性の観点から、多層バリアシュリンクフィルムの全厚さ100%に対して、5〜35%であることが好ましく、より好ましくは10〜30%である。
接着性樹脂層(GSE)と接着性樹脂層(GSP)とは、同じ厚さであってもよいし、異なる厚さであってもよい。
本実施形態の多層バリアシュリンクフィルムの上記バリア層(B)の厚さ比率としては、実用上、生鮮食品の保存期間に合わせて、多層バリアシュリンクフィルムの全厚さ100%に対して、1〜20%であることが好ましく、より好ましくは3〜10%である。
本実施形態の多層バリアシュリンクフィルムの上記表面層(SP)の厚さ比率としては、ヒートシール時の耐熱性、包装時の破れにくさの観点から、多層バリアシュリンクフィルムの全厚さ100%に対して、5〜50%であることが好ましく、より好ましくは10〜40%である。
本実施形態の多層バリアシュリンクフィルムの上記内部層(IP)の厚さ比率としてはヒートシール時の耐熱性、バリア層との接着性の観点から、多層バリアシュリンクフィルムの全厚さ100%に対して、5〜30%であることが好ましく、より好ましくは10〜20%である。
本実施形態の多層バリアシュリンクフィルムのTD方向の引張強度としては、包装時の破れにくさの観点から、100〜300MPaであることが好ましく、より好ましくは110〜300MPa、さらに好ましくは120〜300MPaである。
また、本実施形態の多層バリアシュリンクフィルムのMD方向の引張強度としては、包装時の破れにくさの観点から、90〜250MPaであることが好ましく、より好ましくは100〜250MPa、さらに好ましくは110〜250MPaである。
なお、引張強度は、後述の実施例に記載の方法で測定することができる。
[包装体]
本実施形態の包装体は、上述の本実施形態の多層バリアシュリンクフィルムにより包装した包装体が挙げられる。包装の方法としては、筒状に包装できれば特に限定されないが、上記表面層(SE)を貼り合わせるピロー包装が好ましく、置換ガスを吹き込みながらピロー包装することがより好ましい。
上記包装体は、上記表面層(SE)を貼り合わせた、センターシール部、両端シール部の3方向を熱シールすることが好ましい。
包装時のヒートシール温度としては、115〜150℃であることが好ましく、シール温度下限と上限の範囲が10℃以上あればよく、より好ましくは15℃以上、更に好ましくは20℃以上である。また、ヒートシール時間としては、0.05〜0.2秒であることが好ましい。
上記包装体の内部は、酸素、窒素、二酸化炭素又はこれらの混合ガスで置換されていることが好ましい。
上記包装体の内部には、酸素吸収剤、及び/又は炭酸ガス発生剤が封入されていてもよい。
本実施形態の包装体は、例えば、牛肉、豚肉、鶏肉等の精肉、鮮魚、魚の切り身、餃子、焼売等の中華総菜、蒲鉾、おでん等の練り製品、から揚げ、天ぷら等の揚げ物等の包装体に用いることができる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
以下に実施例、比較例において用いた測定方法を記す。
[1]引張強度
フィルムを10mm幅の寸法に切り出し、島津製作所製 オートグラフ(商品名)AG−Iで、チャック間100mmにおいて、フィルムのMD方向、またはTD方向で弛まないように取り付け、引張速度が100mm/minで試験を行い、50%伸びた時点で得られた荷重を引張強度(MPa)の値とした。
[2]包装機適性評価
(1)包装体破れ
大森機械工業(株)製ガスパック包装機「DW2003G」を用いて包装試験を行った。400mmの幅でスリットしたフィルムで中央化学(株)製トレー「CN20−15F」に200gの粘土を乗せたものを60パック/分の速度で、各100パック包装し、フィルム供給部からトップシール部までの間で包装破れが起こらないか評価した。
◎(非常に優れる):全く破れが発生しない。
○(優れる):100個中1〜5個で破れが発生した。
△(良好):100個中6〜10個で破れが発生した。
×(不良):100個中11個以上で破れが発生した。
(2)ヒートシール性
ヒートシール性の評価として、下記のヒートシール温度範囲とヒートシール開始温度の評価結果から、総合的に評価した。
A(優れる):ヒートシール温度範囲及びヒートシール開始温度が、何れも◎または○
B(良好):ヒートシール温度範囲及びヒートシール開始温度の一方が△
C(不良):ヒートシール温度範囲及びヒートシール開始温度の両方が△、又は少なくとも一方が×
・ヒートシール温度範囲
上記包装機のトップシール部の温度を変更しながら、シール温度範囲を求めた。
シール開始温度〜トップシーラー溶融穴開きするまでの温度範囲を調査し、下記のように評価した。
◎(非常に優れる):20℃以上
〇(優れる):15℃以上、20℃未満
△(良好):10℃以上、15℃未満
×(不良):10℃未満
・ヒートシール開始温度
シール開始温度については下記のように評価した。
包装機にて得られた包装体を中央で前後に切り離し、内部のトレーを抜き取り、包装体内側から、シール部に向かって、(株)イチネンケミカルズ製ヒートシールチェッカー(JIP310)を吹き付けて23℃の室温下で、24時間放置した。包装体内側から外部へ向かって、シール線内をヒートシールチェッカーが通り抜けなかったもの、即ち全くリークしないものをシールが可能な状態と表現し、最も低い温度でシール可能な状態となった条件をシール開始温度とした。
◎(非常に優れる):116℃未満でシールが可能
○(優れる):121℃未満でシールが可能
△(良好):131℃未満でシールが可能
×(不良):140℃以上でシールが可能
実施例及び比較例で用いた樹脂は以下のとおりである。
(エチレン−ビニルアルコール共重合体)
・EVOH:エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン含有量=44mol%、融点=164℃
(エチレン−αオレフィン共重合体)
・VLDPE1:エチレン−αオレフィン共重合体、密度=0.905g/cm、MFR=2.0g/10分、コモノマー=1−ヘキセン、結晶化ピーク温度=94℃
・VLDPE2:エチレン−αオレフィン共重合体、密度=0.902g/cm、MFR=3.0g/10分、コモノマー=1−オクテン、結晶化ピーク温度=79℃
・LLDPE1:エチレン−αオレフィン共重合体、密度=0.925g/cm、MFR=2.5g/10分、コモノマー=1−ヘキセン、結晶化ピーク温度=104℃
・LLDPE2:エチレン−αオレフィン共重合体、密度=0.944g/cm、MFR=4.0g/10分、コモノマー=1−ヘキセン、結晶化ピーク温度=115℃
(ポリプロピレン)
・PP1:ポリプロピレン、融点=160℃、MFR=3.0g/cm、結晶化熱量=79J/g
・PP2:エチレン−プロピレン共重合体、融点=133℃、MFR=3.0g/10分、結晶化熱量=17J/g
・PP3:エチレン−プロピレン共重合体、融点=141℃、MFR=7.5g/10分、結晶化熱量=29J/g
・PP4:エチレン−プロピレン共重合体、(融点=150℃:推定値)、結晶化熱量=76J/g
(オレフィンエラストマー)
・POエラストマー1:プロピレン−ブテン共重合体、密度=0.880g/cm、融点=76℃、MFR=3.0g/10分
(接着性樹脂)
・PE系接着樹脂1:変性エチレン−αオレフィン共重合体、密度0.907g/cm、融点=120℃、MFR=2.3g/10分
・PP系接着樹脂1:変性ポリプロピレン重合体、密度=0.900g/cm、融点=140℃、MFR=3.0g/10分、
・PP系接着樹脂2:変性ポリプロピレン重合体、密度=0.900g/cm、融点=160℃、MFR=3.0g/10分
・PP系接着樹脂3:変性ポリプロピレン重合体、密度=0.890g/cm、融点=143℃、MFR=5.7g/10分
・LL系接着樹脂1:変性ポリプロピレン共重合体、密度=0.890g/cm、融点=143℃、MFR=5.7g/10分
[実施例1]
表1に示すように、一方の表面層(SE)としてVLDPE1を押し出し、接着性樹脂層(GSE)(内部層(IP))としてPP1、PP系接着樹脂1、POエラストマー1を10/60/30の比率(質量%)で混合押し出しし、バリア層(B)としてEVOHを積層し、接着性樹脂層(GSP)としてPE系接着樹脂1を押し出し、他方の表面層(SP)として、PP1、PP2、POエラストマー1を10/60/30の比率(質量%)で混合押し出しして、一方の接着層(SE)/接着性樹脂層(GSE)(内部層(IP))/バリア層(B)/接着性樹脂層(GSP)/他方の表面層(SP)の順で、30/17/6/17/30の層厚み比率になるように調整して、環状ダイスから5層構成の未延伸原反を押し出し、冷却固化して総厚み210μmの未延伸チューブ原反を作製した。これを延伸機内に誘導してEVOHのガラス転移点以上である80℃まで再加熱を行い、2対の差動ニップロール間に通して、エアー注入によりバブルを形成し、流れ方向に4.0倍、幅方向に3.5倍の倍率でそれぞれ延伸を行い、平均厚みが15μmのシュリンクフィルムを得た。
[実施例2〜15]
表1〜3に示した樹脂組成に変更した以外は実施例1と同様の操作を行い、平均厚みが15μmのシュリンクフィルムを得た。
[比較例1〜6]
表4に示した樹脂組成に変更した以外は実施例1と同様の操作を行い、平均厚みが15μmのシュリンクフィルムを得た。
Figure 2020146850
Figure 2020146850
Figure 2020146850
Figure 2020146850

Claims (6)

  1. エチレン−ビニルアルコール共重合体を含むバリア層(B)と、
    前記バリア層(B)の両表面に隣接する接着性樹脂層(G)と、
    炭素数が6以上20以下のαオレフィンに由来する構成単位を含み、結晶化ピーク温度が70℃以上110℃未満であるエチレン−αオレフィン共重合体を含む、一方の表面層(SE)と、
    融点150℃以上のポリプロピレンを含む、他方の表面層(SP)と、を備え、
    下記(1)〜(2)を満たすことを特徴とする、多層バリアシュリンクフィルム。
    (1)融点150℃以上のポリプロピレンを1〜50質量%含む内部層(IP)を、前記一方の表面層(SE)と前記他方の表面層(SP)との間に含む(前記内部層(IP)が、前記接着性樹脂層(G)であってもよい)。
    (2)前記内部層(IP)と前記他方の表面層(SP)の間に前記バリア層(B)が配置されている。
  2. 前記内部層(IP)及び前記他方の表面層(SP)が、層中に含まれる樹脂100質量%に対して、
    融点150℃以上のポリプロピレンを1〜50質量%、
    融点150℃未満のポリプロピレンを1〜85質量%、
    融点100℃以下のポリオレフィンエラストマーを1〜40質量%、
    を含む層である、請求項1に記載の多層バリアシュリンクフィルム。
  3. TD方向の引張強度が100〜300MPaである、請求項1又は2に記載の多層バリアシュリンクフィルム。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の多層バリアシュリンクフィルムにより包装され、内部が酸素、窒素、二酸化炭素又はこれらの混合ガスで置換されたことを特徴とする、包装体。
  5. 前記包装体内部に酸素吸収剤が封入された、請求項4に記載の包装体。
  6. 前記包装体内部に炭酸ガス発生剤が封入された、請求項4又は5に記載の包装体。
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