JP2020145932A - 圃場作業機 - Google Patents

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Abstract

【課題】非使用時のスペース効率が改善された圃場作業機を実現する【解決手段】乗用型田植機は、苗植付装置6とマーカ装置23とを備える。マーカ装置23は、アーム部70と、アーム部70に対して着脱可能なマーカ部80と、を備える。苗植付装置6は、アーム部70から取り外したマーカ部80を着脱可能な支持部Xを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、作業装置とマーカ装置とを備えた圃場作業機に関する。
例えば、特許文献1には、苗植付装置とマーカとを備えた水田作業機が記載されている。マーカは、田面に接地する作業姿勢と、田面から上方に位置する格納姿勢とに亘って揺動自在に支持されている。
特開2005−160404号公報
特許文献1の水田作業機では、図3に示されるように、マーカが格納姿勢にあるとき、マーカが苗植付装置の端部から機体左右方向に大きくはみ出した状態となっている。そうすると、水田作業機を倉庫に格納したりトラック等で輸送する際に、はみ出したマーカが邪魔になる。すなわち従来の水田作業機には、非使用時のスペース効率に改善の余地がある。
上述した実情に鑑みて、本発明の目的は、非使用時のスペース効率が改善された圃場作業機を実現することにある。
本発明の圃場作業機は、作業装置とマーカ装置とを備え、前記マーカ装置は、アーム部と、前記アーム部に対して着脱可能なマーカ部と、を備え、前記作業装置は、前記アーム部から取り外した前記マーカ部を着脱可能な支持部を備えることを特徴とする。
この特徴構成によれば、マーカ部をアーム部から取り外して作業装置に支持させることができるので、マーカ装置の機体左右方向への突出を抑制し、水田作業機の非使用時のスペース効率を改善することができる。また、取り外されたマーカ部が作業装置に支持されるので、マーカ部の紛失を防止することができ好ましい。
本発明において、前記支持部は、前記作業装置における機体左右方向の端部に設けられていると好適である。
圃場作業機のマーカ装置は、作業装置における機体左右方向の両端部に設けられることが多い。この特徴構成によれば、支持部が作業装置における機体左右方向の端部に設けられているので、アーム部から取り外したマーカ部を直ぐに支持部に支持させることができ、マーカ部の着脱及び支持部への取り付け作業を効率的に行うことができる。また、この特徴構成によれば、マーカ部に付着した泥等が作業装置に付着することを抑制することができる。
本発明において、前記支持部は、前記マーカ部の回転軸が機体左右方向に沿う姿勢にて前記マーカ部を支持すると好適である。
この特徴構成によれば、機体左右方向の長さが比較的小さい姿勢でマーカ部を支持部に支持させることができるので、水田作業機の非使用時のスペース効率を更に改善することができる。
本発明において、前記作業装置は、苗載置部に苗を載置して機体左右方向に往復移動される苗載せ台と、前記苗載置部の苗載せ面に対向して配置され、前記苗載置部に載置されている苗の浮き上がりを抑制する苗ステーと、前記苗ステーにおける上部を前記苗載せ台に支持させる上支持部と、を備え、
前記支持部が前記上支持部に設けられていると好適である。
この特徴構成によれば、簡易な構成によりマーカ部を支持する支持部を実現することができ好ましい。
本発明において、前記マーカ装置は、前記マーカ部が前記アーム部に装着された状態で、前記マーカ部を圃場に接触させる作業状態と、前記マーカ部が前記アーム部に装着された状態で、前記マーカ部を圃場から離間させる格納状態と、前記マーカ部が前記アーム部から脱離して前記支持部に支持された状態で、前記アーム部が、前記マーカ装置が前記格納状態にあるときの前記アーム部の位置よりも、機体左右方向内側に位置する副格納状態と、に切り替え可能に構成されていると好適である。
この特徴構成によれば、マーカ部を副格納状態に切り替えて、アーム部を格納状態よりも更に機体左右方向内側に位置させることができるので、水田作業機の非使用時のスペース効率を更に改善することができる。
本発明において、前記マーカ装置が前記副格納状態にあるときに、前記アーム部の機体左右方向外側の端部が前記作業装置の機体左右方向外側の端部よりも機体左右方向内側に位置すると好適である。
この特徴構成によれば、マーカ部を副格納状態に切り替えて、アーム部を作業装置からはみ出さない状態にすることができるので、水田作業機の非使用時のスペース効率を更に改善することができる。
本発明において、前記マーカ装置が前記格納状態にあるときに前記アーム部の位置を保持する保持部が前記作業装置に設けられており、前記マーカ装置が前記副格納状態にあるときに前記アーム部の位置を保持する副保持部が前記マーカ装置に設けられていると好適である。
この特徴構成によれば、副保持部がマーカ装置に設けられているので、副格納状態においてアーム部の位置を確実に保持することができ好ましい。
本発明において、前記マーカ装置は、前記作業状態、前記格納状態、及び前記副格納状態に加えて、前記アーム部が、前記格納状態における前記アーム部の位置よりも、機体左右方向外側に位置し、前記マーカ部が補助車輪よりも機体左右方向外側に位置する補助格納状態に切り替え可能に構成されていると好適である。
この特徴構成によれば、圃場作業機が補助車輪を備える場合には、マーカ部を補助格納状態に切り替えることにより、マーカ部を適切な位置に格納することができる。
本発明において、前記マーカ部が前記補助格納状態にあるときに前記アーム部の位置を保持する補助保持部が前記作業装置に設けられていると好適である。
この特徴構成によれば、マーカ部が補助格納状態にあるときに、アーム部を適切な位置に保持することができ好ましい。
乗用型田植機の左側面図である。 苗植付装置の左側面図である。 苗植付装置の横断平面図である。 苗載せ台の背面図である。 苗植付装置の正面図である。 マーカ装置の作業状態、非作業状態、格納状態、及び副格納状態を示す図である。 マーカ装置の格納状態を示す図である。 マーカ装置の副格納状態を示す図である。 マーカ装置のアーム部を示す分解斜視図である。 マーカ装置のマーカ部を示す分解斜視図である。 マーカ部の構造を示す断面図である。 上支持部によるマーカ部の支持構造を示す斜視図である。 上支持部によるマーカ部の支持構造を示す背面図である。 フロートの付近の左側面図である。 フロートの付近の左側面図である。 フロートの付近の左側面図である。 整地装置のカバーの支持構造を示す斜視図である。 施肥ホースの支持構造を示す斜視図である。 別実施形態に係るマーカ装置の補助格納状態を示す図である。
以下図面を参照しながら、圃場作業機の一例である乗用型田植機について説明する。図面において、Fは前方向を示し、Bは後方向を示し、Uは上方向を示し、Dは下方向を示している。Rは右方向を示し、Lは左方向を示している。
〔乗用型田植機の全体構成〕
図1に示されるように、乗用型田植機は、右及び左の前輪1、右及び左の後輪2を備えた機体3の後部に、リンク機構4が上下に揺動可能に支持されて後側に延出されており、リンク機構4を昇降操作する油圧シリンダ5が設けられている。
苗植付装置6(作業装置に相当)が、リンク機構4の後部に支持されている。機体3の後部及び苗植付装置6に亘って、田面G(圃場に相当)に肥料を供給する施肥装置7が設けられており、苗植付装置6の前側の下部に、田面Gを整地する整地装置50が支持されている。
機体3において、前後方向に沿った右及び左の機体フレーム37が設けられており、機体フレーム37の前部にミッションケース38が連結され、ミッションケース38の前部にエンジン34が支持されている。
〔苗植付装置の全体構成〕
図1、図2、図3に示されるように、苗植付装置6に、支持フレーム8、植付伝動ケース9、回転ケース10、植付アーム11、フロート12、苗載せ台13、マーカ装置23等が設けられている。
支持フレーム8は、アルミの引き抜き工法によって製作されており、台形状の断面形状を備えている(図14参照)。支持フレーム8が左右方向に沿って配置されており、支持フレーム8の左右中央部にフィードケース14が連結され、2個の植付伝動ケース9が支持フレーム8の右部及び左部に連結されて後側に延出されている。
植付伝動ケース9の後部の右部及び左部に、回転ケース10が回転可能に支持され、回転ケース10の両端に、植付アーム11が支持されている。苗載せ台13が、左右方向に往復移動可能に支持されている。
エンジン34の動力が、ミッションケース38の内部の植付クラッチ(図示せず)から、伝動軸35を介して、フィードケース14の内部の伝動機構(図示せず)に伝達されて、フィードケース14に設けられた横送り軸(図示せず)により、苗載せ台13が所定のストロークで左右方向(機体横方向)に往復横送り駆動される。
フィードケース14の伝動機構に伝達された動力が、植付伝動ケース9の内部のトルクリミッター、伝動チェーン及び少数条クラッチ(いずれも図示なし)を介して、回転ケース10に伝達される。苗載せ台13が左右方向に往復横送り駆動されるのに伴って、回転ケース10が回転駆動され、植付アーム11が苗載せ台13の下部から交互に苗を取り出して田面Gに植え付ける。
苗植付装置6は、図2に示されるように、苗載せ台13の苗載せ面13c側に苗ステー60を備えている。苗ステー60は、苗載せ台13に載置されたマット状苗の中間部が苗載せ面13cから離れる側へ膨らむように屈曲する現象(浮き上がり現象)を抑制して、苗縦送り装置21による苗縦送りが良好に行われるようにすることを目的として、苗植付装置6に備えられている。また、苗ステー60は、苗載せ台13の機体横方向の移動時にマット状苗が左右方向にずれ動くことを抑制する機能も備えている。
図4に示されるように、本実施形態では、左右一対の苗ステー60が苗植付装置6に備えられている。1つの苗ステー60は、6つの主杆61と、上接続部材62と、下接続部材63とを備えている。1つの苗ステー60が、2つの苗載置部13aに亘って配置されている。3つの主杆61が、1つの苗載置部13aに対応して配置され、その3つの主杆61のうち両端の2つの主杆61が、苗縦送り装置21の縦送りベルトに対向して配置されている。
主杆61は、マット状苗の縦送り方向に沿って延びる長尺の部材である。上接続部材62、及び下接続部材63は、アルミの押し出し成形によって形成された、左右方向に延びる棒状の部材である。
苗植付装置6の苗載せ台13は、図4に示されるように、3つの上支持部65と3つの下支持部68とを備えている。上支持部65は、苗ステー60における上部を苗載せ台13に支持させる。下支持部68は、苗ステー60における下部を苗載せ台13に支持させる。上支持部65に、マーカ部80(後述)を支持する支持部Xが設けられている。上支持部65及び支持部Xの構造の詳細については後述する。
〔施肥装置の全体構成〕
図1に示されるように、施肥装置7に、ホッパー15、繰り出し部16、ブロア17、作溝器18及びホース19等が設けられている。
機体3において運転座席20の後側に、肥料を貯留するホッパー15及び繰り出し部16が支持されており、繰り出し部16の左の横外側にブロア17が設けられている。フロート12に作溝器18が取り付けられて、4個の作溝器18が設けられており、繰り出し部16と作溝器18とに亘って4本のホース19が接続されている。
ホッパー15の肥料が、繰り出し部16により繰り出され、ブロア17の搬送風によりホース19を通って作溝器18に供給される。作溝器18により田面Gに溝が形成されながら、肥料が作溝器18から田面Gの溝に供給される。
〔マーカ装置〕
図3に示されるように、苗植付装置6の支持フレーム8の右端部及び左端部の前後方向に沿った軸芯P1周りに、右及び左のマーカ装置23が上下に搖動可能に支持されている。マーカ装置23は、軸芯P1周りに搖動可能に支持フレーム8に支持されたアーム部70と、アーム部70に対して着脱可能に構成されたマーカ部80とを備えている。
図6等に示されるように、マーカ装置23は、アーム部70が軸芯P1周りに揺動することにより、複数の状態に切り替え可能に構成されている。
図6に示される作業状態B1は、アーム部70が機体左右方向へ沿う姿勢となる状態であり、マーカ部80を田面Gに接触させる状態である。作業状態B1に操作されたマーカ装置23のマーカ部80が田面Gに接地した状態で、機体3が進行することにより、マーカ装置23のマーカ部80が田面Gに指標を形成する。
図6に示される非作業状態B2は、アーム部70が軸芯P1周りに作業状態B1における位置よりも上に揺動し、マーカ部80が田面Gから離間した状態である。
作業状態B1と非作業状態B2との間の状態切り替えは、アーム部70に接続された操作ワイヤ73により実現される。操作レバー39が上昇位置に操作されると、油圧シリンダ5が上昇作動(ピストンが収縮作動)して、苗植付装置6が上昇操作され、苗植付装置6が田面Gから離間する。これに伴って油圧シリンダ5のピストンに連結された操作部(図示なし)が操作ワイヤ73を引き操作し、操作ワイヤ73がアーム部70を機体左右方向内側へ引き、アーム部70がバネ8bに抗して軸芯P1周りに上昇揺動する。その結果、左右のマーカ装置23の状態が作業状態B1から非作業状態B2へ切り替わる。なお操作ワイヤ73は、ワイヤ保持部(図示なし)により引き操作された状態で保持される。
操作レバー39が右(右マーカ位置)に操作されると、マーカモータ(図示なし)がワイヤ保持部を動作させて、右のマーカ装置23に接続された操作ワイヤ73の状態保持を解除する。右のマーカ装置23のアーム部70は、バネ8bに引かれて軸芯P1周りに加工用どうする。その結果、右のマーカ装置23の状態が非作業状態B2から作業状態B1へ切り替わる。
同様に、操作レバー39が左(左マーカ位置)に操作されると、マーカモータがワイヤ保持部を動作させて、左のマーカ装置23に接続された操作ワイヤ73の状態保持を解除する。左のマーカ装置23のアーム部70は、バネ8bに引かれて軸芯P1周りに加工用どうする。その結果、左のマーカ装置23の状態が非作業状態B2から作業状態B1へ切り替わる。
図6、図7に示される格納状態B3は、アーム部70が軸芯P1周りに非作業状態B2における位置よりも上に揺動し、アーム部70が、苗植付装置6が備える保持部材90の外保持部90a(保持部の一例)に位置を保持されている状態である。保持部材90は、苗植付装置6の縦フレーム24から機体左右方向外側に突出して設けられている。図5に示されるように、保持部材90は、保持部材90の下方に位置するホース保持部91と一体の部材として、棒状の部材を折り曲げて形成されている。ホース保持部91は、施肥装置7のホース19を保持する部材である。
図6、図8に示される副格納状態B4は、マーカ部80がアーム部70から脱離して支持部Xに支持された状態(図2、図4、図14参照)で、且つ、アーム部70が、マーカ装置23が格納状態B3にあるときのアーム部70の位置よりも、機体左右方向内側に位置する状態(図8参照)である。つまり、マーカ装置23が副格納状態B4にあるとき、アーム部70は、マーカ装置23が格納状態B3にあるときのアーム部70よりも、軸芯P1周りに上に揺動した位置にある。
マーカ装置23が副格納状態B4にあるときに、アーム部70の機体左右方向外側の端部(すなわちアーム部材71の先端部71c)は、苗植付装置6の機体左右方向外側の端部よりも、距離D1だけ機体左右方向内側に位置している。
マーカ装置23が副格納状態B4にあるとき、アーム部70の位置は、マーカ装置23に設けられた副保持部Yにより保持される。副保持部Yは、保持部材90の内保持部90b、アーム部70のブラケット部材72、ブラケット部材72を支持する支持部材8a、及び固定ピン74により構成されている。これらの構成の詳細については後述する。
〔マーカ装置の構造〕
以下のマーカ装置23の構造の説明においては、マーカ装置23が作業状態B1にあるものとして部材の位置関係や方向を説明する。
図9等に示されるように、アーム部70は、アーム部材71と、ブラケット部材72とを備えている。ブラケット部材72は、支持フレーム8の右端部及び左端部に設けられた支持部材8aに、軸芯P1周りに上下に揺動可能に支持されている。
アーム部材71は、丸棒を折り曲げて形成されている。アーム部材71は、ブラケット部材72から機体左右方向外側に延びる延伸部71aと、延伸部71aの端から下方へ延びる折り曲げ部71bと、折り曲げ部71bの端から機体左右方向外側に延びる先端部71cと、を備えている。
ブラケット部材72は、アーム部材71の機体左右方向内側の端部を支持している。ブラケット部材72は、上面視でコの字状の部材であって、支持部材8aを挟む姿勢にて、支持部材8aに支持されている。ブラケット部材72は、支持部材8aに一端が支持されたバネ8bにより、アーム部材71が上方へ揺動する向きに付勢されている。
ブラケット部材72は、ワイヤ取付孔72aと、ピン挿通孔72bを備えている。マーカ装置23が作業状態B1、非作業状態B2、及び格納状態B3にあるとき、ピン挿通孔72bに固定ピン74が挿通されている。
マーカ装置23を副格納状態B4とする際には、まず、マーカ部80をアーム部70から取り外して、苗載せ台13の支持部Xに支持させる。次に、ピン挿通孔72bから固定ピン74を引き抜き、アーム部70を機体左右方向内側へ揺動させ、アーム部材71を保持部材90の内保持部90bに引っ掛ける。そうすると、ブラケット部材72のピン挿通孔72bと支持部材8aのピン挿通孔8cとが重なる状態となる。そして、固定ピン74をブラケット部材72のピン挿通孔72bと支持部材8aのピン挿通孔8cとに挿通する。これにより、ブラケット部材72が支持部材8aに対して固定され、アーム部材71が上方に延びる姿勢にてアーム部70の位置が保持される。すなわち、ブラケット部材72のピン挿通孔72b、支持部材8aのピン挿通孔8c、及び固定ピン74により、マーカ装置23が副格納状態B4にあるときにアーム部70の位置を保持する副保持部Yが構成されている。
図10、図11に示されるように、マーカ部80は、軸部材81と、回転体82と、キャップ83とを備えている。
軸部材81は、L字状の部材であって、アーム部70のアーム部材71の先端部71cに着脱可能に構成されている。軸部材81がアーム部材71に取り付けられるとき、軸部材81の軸部位81aに形成された挿入口81bにアーム部材71の先端部71cが挿入され、軸部材81の支持部位81cに形成された爪81dにアーム部材71の折り曲げ部71bが挟持される。
回転体82は、ボス部82a、スポーク部82b、外周部82c、爪部82dを備え、合成樹脂により一体成形されている。ボス部82aに軸部材81の軸部位81aが挿入されて、回転体82が軸部材81に回転可能な状態で指示されている。ボス部82aから突出した軸部位81aの先端に、キャップ83が取り付けられることにより、軸部材81が回転体82に対して抜け止めされている。
〔支持部〕
苗植付装置6は、マーカ装置23のアーム部70から取り外したマーカ部80を着脱可能な支持部Xを備えている。支持部Xは、苗植付装置6の苗載せ台13設けられた上支持部65のうち、苗載せ台13の右端部及び左端部に配置された上支持部65に設けられている。
図2、図12に示されるように、上支持部65は、苗ステー60の上接続部材62を支持する支持部材66と、苗載せ台13に取り付けられ支持部材66を支持する支柱部材67と、を備えている。
支柱部材67は、円柱部位67aと爪部67bとを備えている。この円柱部位67aと爪部67bとによって、支持部Xが構成されている。
円柱部位67aは、苗載せ台13から後斜め上方に延びる部位である。円柱部位67aの直径は、マーカ装置23のアーム部70の先端部71cの直径とほぼ同じである。
爪部67bは、円柱部位67aの前方に配置され、円柱部位67aの延びる方向に沿って延びる爪状の部位である。爪部67bと円柱部位67aとの間隔は、マーカ装置23のマーカ部80の軸部材81の支持部位81cの厚さとほぼ同じである。
支持部Xによるマーカ装置23のマーカ部80の支持は、次のようにして行われる。z11、図12に示されるように、苗載せ台13の上方から、マーカ部80の軸部材81の支持部位81cを支持部Xの円柱部位67aと爪部67bとの間に挿入する。マーカ部80の支持部位81cが、支持部Xの円柱部位67aと爪部67bとの間に挟持される。それと共に、支持部Xの円柱部位67aが、マーカ部80の支持部位81cの爪81dに挟持される。マーカ部80が支持部Xに支持されると、マーカ部80の回転軸、すなわちマーカ部80の軸部材81の軸部位81aの中心軸は、機体左右方向に沿う状態となる。すなわち支持部Xは、マーカ部80の回転軸が機体左右方向に沿う姿勢にてマーカ部80を支持する。
〔苗植付装置のフロートの支持構造〕
図2、図3、図14に示されるように、2個のフロート12が、平面視で右及び左の後輪2の後側に位置し、側面視で植付伝動ケース9の下側に位置するように配置されている。
支持フレーム8の後部に、ブラケット27が連結されており、フロートパイプ28が、植付伝動ケース9の下側に左右方向に沿って配置されて、左右方向の軸芯P2周りに回転可能にブラケット27に支持されている。フロートパイプ28に連結された支持アーム28aが後側に延出されて、支持アーム28aの後端部の左右方向の軸芯P3周りに、フロート12が昇降可能(揺動可能)に支持されている。
植付深さレバー29が、フロートパイプ28に連結されて、斜め前側の上側に延出されている。フィードケース14にレバーガイド30が連結されており、植付深さレバー29がレバーガイド30に挿入されている。
植付深さレバー29が上下に操作されることによって、フロートパイプ28の支持アーム28aが上下に操作されて、軸芯P3(フロート12の後部)の位置が上下に変更される。植付深さレバー29がレバーガイド30に係合することより、軸芯P3(フロート12の後部)の位置が固定される。
2個のフロート12の前部に亘って、フレーム31が連結されており、2個のフロート12が一体で軸芯P3周りに上下に揺動する。
支持部材32が、フレーム31の左右中央部に連結されて後側に延出され、レーキ状の整地部材33が支持部材32の後端部に連結されており、整地部材33が機体3の左右中央に配置されている。
〔苗植付装置の昇降制御に関するフロート側の構成〕
図14に示されるように、正面視でチャンネル状の検知部40が、フレーム31の左部に連結されたブラケット31aの左右方向の軸芯P4周りに、揺動可能に支持されており、支持フレーム8とカバー54との間を通って上側に延出されている。
丸棒材を折り曲げて構成された接続部材41が設けられている。支持フレーム8の上部にブラケット42が連結されて、接続部材41の中間部が、ブラケット42の左右方向の軸芯P5周りに揺動可能に支持されている。
上下方向に沿った長孔40aが検知部40に開口されており、接続部材41の一方の端部41aが、検知部40の長孔40aに横側から挿入されている。植付深さレバー29に長孔29aが開口されており、接続部材41の他方の端部41bが、植付深さレバー29の長孔29aに横側から挿入されている。
ワイヤ43のインナー43aの一方の端部が、接続部材41の端部41aに接続され、ワイヤ43のアウター43bの一方の端部が、検知部40の上端部に接続されている。
機体3の進行に伴ってフロート12は田面Gに接地追従するのであり、田面G(フロート12)に対して苗植付装置6が上下動すると、苗植付装置6に対してフロート12が軸芯P3周りに上下に揺動するのであり、苗植付装置6(接続部材41)に対して検知部40が上下動する。検知部40が上下動することにより、ワイヤ43のインナー43aが押し引き操作される。
図14に示す状態から苗植付装置6が下降して田面Gに接近すると、苗植付装置6に対してフロート12が上昇する状態となり、接続部材41に対して検知部40が上昇する状態となって、ワイヤ43のインナー43aが苗植付装置6側に引き操作される。
ワイヤ43のインナー43aが苗植付装置6側に引き操作されることにより、制御弁(図示なし)が上昇作動位置に押し操作されて、油圧シリンダ5が上昇作動し、苗植付装置6が上昇操作される。苗植付装置6が設定高さH1に戻ると、制御弁が中立停止位置となる。油圧シリンダ5の上昇作動が停止して、苗植付装置6の上昇操作が停止し、苗植付装置6が設定高さH1で停止して、苗植付装置6(植付アーム11)による苗の植付深さが、設定植付深さに戻る。
図14に示す状態から苗植付装置6が上昇して田面Gから離れると、苗植付装置6に対してフロート12が下降する状態となり、接続部材41に対して検知部40が下降する状態となって、ワイヤ43のインナー43aが苗植付装置6側に押し操作される。
ワイヤ43のインナー43aが苗植付装置6側に押し操作されることにより、制御弁が下降作動位置に押し操作されて、油圧シリンダ5が下降作動し、苗植付装置6が下降操作される。苗植付装置6が設定高さH1に戻ると、制御弁が中立停止位置となる。油圧シリンダ5の下降作動が停止して、苗植付装置6の下降操作が停止し、苗植付装置6が設定高さH1で停止して、苗植付装置6(植付アーム11)による苗の植付深さが、設定植付深さに戻る。
〔バネによる感度調整〕
本実施形態では、バネ40fにより接続部材41に対して検知部40に付勢することにより、検知部40による苗植付装置6の上昇・下降の検知感度を調整することができる。
図14に示されるように、検知部40の前部に突出部40bが設けられている。突出部40bの上部に上バネ孔40cが設けられ、突出部40bの下部にバネ掛け部40dが設けられている。検知部40の下部に、下バネ孔40eが設けられている。図14に示されるように、通常時は、バネ40fは上バネ孔40cとバネ掛け部40dとの間に掛けられている。
図15に示されるように、バネ40fを接続部材41の端部41aと下バネ孔40eとの間に掛けることで、接続部材41に対して検知部40が上向きに付勢される。これにより、フロート12が軸芯P3周りに上方に揺動し易くなる。すなわち、苗植付装置6の下降に対する感度を通常時に比べて高くすることができる。
図16に示されるように、バネ40fを接続部材41の端部41aと上バネ孔40cとの間に掛けることで、接続部材41に対して検知部40を下向きに付勢される。これにより、フロート12が軸芯P3周りに下方に揺動し易くなる。すなわち、苗植付装置6の上昇に対する感度を通常時に比べて高くすることができる。
〔整地装置の全体構成〕
図1、図2、図3に示されるように、苗植付装置6の前部の下部において、支持フレーム8の前側に、田面Gを整地する整地装置50が支持されている。
支持フレーム8の左端部及び右端部に、右及び左の支持部材45が連結されている。伝動ケース46が上下に揺動可能な状態で左の支持部材45に支持され、支持アーム47が上下に揺動可能に右の支持部材45に支持されている。伝動ケース46及び支持アーム47の前部に亘って、駆動軸48が回転可能に支持されて、多数の整地体53が駆動軸48に取り付けられている。駆動軸48及び整地体53が、図1の反時計方向に回転駆動されて、整地体53により田面Gの整地が行われる。
図2、図17に示されるように、カバー54が、支持フレーム8の右端部及び左端部に設けられた支持部材8aに支持されている。整地体53によって後側に跳ね飛ばされる泥がカバー54により止められて、フロート12での泥の堆積が防止される。支持部材8aは、前方に突出する突出部位8dを備えており、突出部位8dはナット8eと突起8fとを備えている。カバー54を支持部材8aに取り付ける際には、まずカバー54の両端部に設けられた孔54aに支持部材8aの突起8fを挿入して、カバー54を支持部材8aに仮に支持させる。そして、カバー54の両端部に設けられた孔54bにボルトを挿通して支持部材8aのナット8eに螺合させて、カバー54を支持部材8aに固定する。このように、支持部材8aに突起8fを設けることで、カバー54の支持部材8aへの仮支持が可能となり、カバー54の支持部材8aへの取り付けを容易に行うことができる。
〔施肥ホースのサポートフレーム〕
図5に示されるように、苗植付装置6において、縦フレーム24よりも後側に、施肥装置7のホース19を支持する施肥ホースサポート25が設けられている。施肥ホースサポート25は、機体左右方向に沿って延びる板状の部材である。施肥ホースサポート25の両端部と中央部において、4本のホース19が支持されている。
図5、図18に示されるように、施肥ホースサポート25は、2つの支持板26により縦フレーム24に取り付けられている。支持板26は、施肥ホースサポート25の両端部において、施肥ホースサポート25の上面に取り付けられている。左右の支持板26はそれぞれ、2つの縦フレーム24の機体左右方向内側の側面に取り付けられている。
〔他の実施形態〕
(1)上記実施形態では、機体3が右及び左の後輪2を備える例が説明された。後輪2の機体左右方向外側に補助車輪2aが設けられてもよい。補助車輪2aが設けられる場合、マーカ装置23が副格納状態B4となったときに、マーカ装置23のアーム部70やマーカ部80が補助車輪2aと接触してしまう場合がある。
そこで本実施形態では、マーカ装置23は、作業状態B1、非作業状態B2、格納状態B3、及び副格納状態B4に加えて、図19に示される補助格納状態B5に切り替え可能に構成される。マーカ装置23が補助格納状態B5にあるとき、マーカ部80が補助車輪2aよりも機体左右方向外側に位置する。これにより、マーカ装置23と補助車輪2aとの干渉・接触を抑制することができる。
詳しくは本実施形態では、保持部材90に補助保持部95が取り付けられる。補助保持部95は、保持部材90の先端よりも機体左右方向外側に張り出した部材であって、棒状の部材を折り曲げて形成され、マーカ装置23のアーム部70の位置を保持可能なように構成されている。マーカ装置23のアーム部70が保持部材90に保持されているとき、アーム部70は、格納状態B3におけるアーム部70の位置よりも機体左右方向外側に位置する。
(2)上記実施形態では、支持部Xが苗載せ台13の上支持部65に設けられているが、支持部Xは他の部位に設けられてもよいし、支持部Xが独立した部材として苗植付装置6に設けられてもよい。
(3)上記実施形態では、マーカ部80の回転軸が機体左右方向に沿う姿勢にて、支持部Xがマーカ部80を支持する例が説明されたが、支持部Xに支持される際のマーカ部80の姿勢は、これに限られない。
(4)上記実施形態では、マーカ装置23が副格納状態B4にあるとき、アーム部70の位置が副保持部Yによって保持され、副保持部Yが、保持部材90の内保持部90bと、マーカ装置23のブラケット部材72のピン挿通孔72bに挿通される固定ピン74と、によって構成される例が説明された。副保持部Yが、保持部材90の内保持部90b、又は、マーカ装置23のブラケット部材72のピン挿通孔72bに挿通される固定ピン74の少なくとも一方で構成されてもよい。すなわち、保持部材90が内保持部90bを有さず、マーカ装置23が副格納状態B4にあるときに、アーム部70の位置が固定ピン74のみによって保持されてもよい。換言すれば、副保持部Yがマーカ装置23のみに設けられてもよい。
本発明は、乗用型田植機ばかりではなく、田面Gに種子を供給する播種装置(作業装置に相当)(図示せず)を備えた乗用型直播機にも適用できる。
2a :補助車輪
6 :苗植付装置(作業装置)
13 :苗載せ台
13a :苗載置部
13c :苗載せ面
23 :マーカ装置
60 :苗ステー
65 :上支持部
70 :アーム部
80 :マーカ部
95 :補助保持部
B1 :作業状態
B3 :格納状態
B4 :副格納状態
B5 :補助格納状態
X :支持部
Y :副保持部

Claims (9)

  1. 作業装置とマーカ装置とを備え、
    前記マーカ装置は、アーム部と、前記アーム部に対して着脱可能なマーカ部と、を備え、
    前記作業装置は、前記アーム部から取り外した前記マーカ部を着脱可能な支持部を備える圃場作業機。
  2. 前記支持部は、前記作業装置における機体左右方向の端部に設けられている請求項1に記載の圃場作業機。
  3. 前記支持部は、前記マーカ部の回転軸が機体左右方向に沿う姿勢にて前記マーカ部を支持する請求項1又は2に記載の圃場作業機。
  4. 前記作業装置は、苗載置部に苗を載置して機体左右方向に往復移動される苗載せ台と、前記苗載置部の苗載せ面に対向して配置され、前記苗載置部に載置されている苗の浮き上がりを抑制する苗ステーと、前記苗ステーにおける上部を前記苗載せ台に支持させる上支持部と、を備え、
    前記支持部が前記上支持部に設けられている請求項1から3のいずれか1項に記載の圃場作業機。
  5. 前記マーカ装置は、
    前記マーカ部が前記アーム部に装着された状態で、前記マーカ部を圃場に接触させる作業状態と、
    前記マーカ部が前記アーム部に装着された状態で、前記マーカ部を圃場から離間させる格納状態と、
    前記マーカ部が前記アーム部から脱離して前記支持部に支持された状態で、前記アーム部が、前記マーカ装置が前記格納状態にあるときの前記アーム部の位置よりも、機体左右方向内側に位置する副格納状態と、に切り替え可能に構成されている請求項1から4のいずれか1項に記載の圃場作業機。
  6. 前記マーカ装置が前記副格納状態にあるときに、前記アーム部の機体左右方向外側の端部が前記作業装置の機体左右方向外側の端部よりも機体左右方向内側に位置する請求項5に記載の圃場作業機。
  7. 前記マーカ装置が前記格納状態にあるときに前記アーム部の位置を保持する保持部が前記作業装置に設けられており、
    前記マーカ装置が前記副格納状態にあるときに前記アーム部の位置を保持する副保持部が前記マーカ装置に設けられている請求項5又は6に記載の圃場作業機。
  8. 前記マーカ装置は、前記作業状態、前記格納状態、及び前記副格納状態に加えて、
    前記アーム部が、前記格納状態における前記アーム部の位置よりも、機体左右方向外側に位置し、前記マーカ部が補助車輪よりも機体左右方向外側に位置する補助格納状態に切り替え可能に構成されている請求項5から7のいずれか1項に記載の圃場作業機。
  9. 前記マーカ部が前記補助格納状態にあるときに前記アーム部の位置を保持する補助保持部が前記作業装置に設けられている請求項8に記載の圃場作業機。
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