JP2020145596A - 弾性波デバイス、フィルタおよびマルチプレクサ - Google Patents

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【課題】圧電基板の劣化を抑制すること。【解決手段】支持基板と、前記支持基板上に接合された第1圧電基板と、前記第1圧電基板上に設けられた弾性波素子と、平面視において前記弾性波素子を囲むように、前記支持基板上に前記第1圧電基板と間隔を空けて設けられた環状金属層と、前記第1圧電基板上に前記第1圧電基板と空隙を挟み向き合うように搭載されたチップと、前記チップを囲み前記環状金属層と接合し、前記弾性波素子を前記空隙に封止する封止金属層と、を備える弾性波デバイス。【選択図】図1

Description

本発明は、弾性波デバイス、フィルタおよびマルチプレクサに関し、例えば支持基板上に接合された圧電基板を有する弾性波デバイス、フィルタおよびマルチプレクサに関する。
支持基板の上面に圧電基板が接合された接合基板を用いることで、周波数温度特性が改善された弾性波デバイスが知られている(例えば、特許文献1)。また、圧電基板が支持基板の上面の一部に接合しかつ配線が支持基板の上面の圧電基板に接合されていない領域から圧電基板上に延在した構成において、圧電基板の側面を傾斜面とすることで配線の断線を抑制することが知られている(例えば、特許文献2)。
特開2004−343359号公報 特開2013−21387号公報
圧電基板は脆いため、圧電基板上に金属層等を設けると、支持基板と圧電基板と金属層との熱応力等により、圧電基板にクラックが生じることがある。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、圧電基板の劣化を抑制することを目的とする。
本発明は、支持基板と、前記支持基板上に接合された第1圧電基板と、前記第1圧電基板上に設けられた弾性波素子と、平面視において前記弾性波素子を囲むように、前記支持基板上に前記第1圧電基板と間隔を空けて設けられた環状金属層と、前記第1圧電基板上に前記第1圧電基板と空隙を挟み向き合うように搭載されたチップと、前記チップを囲み前記環状金属層と接合し、前記弾性波素子を前記空隙に封止する封止金属層と、を備える弾性波デバイスである。
上記構成において、前記封止金属層の線膨張係数は前記第1圧電基板の線膨張係数より大きい構成とすることができる。
上記構成において、前記封止金属層は、錫を主成分とする半田である構成とすることができる。
上記構成において、前記第1圧電基板は、タンタル酸リチウム基板またはニオブ酸リチウム基板である構成とすることができる。
上記構成において、前記環状金属層と前記支持基板との間には圧電基板は設けられていない構成とすることができる。
上記構成において、前記第1圧電基板を囲み前記第1圧電基板から間隔を空けて設けられた第2圧電基板を備え、前記環状金属層は前記第2圧電基板上に設けられている構成とすることができる。
上記構成において、前記チップおよび前記封止金属層上に設けられたリッドを備える構成とすることができる。
上記構成において、前記封止金属層は、前記環状金属層以外では前記支持基板および前記第1圧電基板と接合しない構成とすることができる。
本発明は、上記弾性波デバイスを含むフィルタである。
本発明は、上記フィルタを含むマルチプレクサである。
本発明によれば、圧電基板の劣化を抑制することができる。
図1(a)は、実施例1に係る弾性波デバイスの断面図、図1(b)は平面図である。 図2(a)は、実施例1における弾性波素子12の平面図、図2(b)は弾性波素子22の断面図である。 図3(a)から図3(d)は、実施例1に係る弾性波デバイスの製造方法を示す断面図(その1)である。 図4(a)から図4(c)は、実施例1に係る弾性波デバイスの製造方法を示す断面図(その2)である。 図5(a)から図5(c)は、実施例1に係る弾性波デバイスの製造方法を示す断面図(その3)である。 図6(a)は、比較例1に係る弾性波デバイスの断面図、図6(b)は、比較例1の断面SEM画像の模式図である。 図7は、実施例1の変形例1に係る弾性波デバイスの断面図である。 図8(a)から図8(d)は、実施例1の変形例1に係る弾性波デバイスの製造方法を示す断面図である。 図9は、実施例1の変形例2に係る弾性波デバイスの断面図である。 図10(a)から図10(c)は、実施例1の変形例2に係る弾性波デバイスの製造方法を示す断面図である。 図11(a)は、実施例2に係るフィルタの回路図、図11(b)は、実施例2の変形例1に係るデュプレクサの回路図である。
以下、図面を参照し本発明の実施例について説明する。
図1(a)は、実施例1に係る弾性波デバイスの断面図、図1(b)は平面図である。図1(b)は、圧電基板10b、空間15および環状金属層32を示している。図1(a)および図1(b)に示すように、基板10は支持基板10aと圧電基板10bとを有する。支持基板10aは例えばサファイア基板、アルミナ基板、スピネル基板、水晶基板またはシリコン基板である。圧電基板10bは、例えばタンタル酸リチウム基板またはニオブ酸リチウム基板である。圧電基板10bは支持基板10aの上面に接合されている。支持基板10aの線膨張係数は圧電基板10bより小さい。圧電基板10bと支持基板10aとの間に酸化シリコンまたは窒化アルミニウム等の絶縁体層を設けてもよい。
基板10の上面に弾性波素子12および配線14が設けられている。基板10の下面に端子18が設けられている。端子18は、弾性波素子12および22を外部と接続するためのフットパッドである。基板10を貫通するビア配線16が設けられている。ビア配線16は、端子18と配線14とを電気的に接続する。
基板10の周縁において圧電基板10bが除去されている。弾性波素子12を囲むように支持基板10a上に環状金属層32が設けられている。環状金属層32と圧電基板10bとの間は空間15である。空間15は例えば空隙である。配線14、ビア配線16、端子18および環状金属層32は、例えば銅層、アルミニウム層または金層等の金属層である。
環状金属層32上に環状金属層34が設けられている。環状金属層34は、例えば環状金属層32側からチタン層、ニッケル層および金層である。環状金属層34の1つであるチタン層は環状金属層32と34との密着層である。ニッケル層は封止金属層30と環状金属層32との相互拡散を抑制するバリア層である。金層は封止金属層30と濡れ性の良い層であり、封止金属層30を環状金属層34に接合させる。
基板10上に基板20が搭載されている。基板20の下面に弾性波素子22および配線24が設けられている。配線24は例えば銅層、アルミニウム層または金層等の金属層である。基板20はバンプ28を介し基板10にフリップチップ実装(フェースダウン実装)されている。バンプ28は、配線14および24と接合する。バンプ28は、例えば金バンプ、半田バンプまたは銅バンプである。
基板10上に基板20を囲むように封止金属層30が設けられている。封止金属層30は、例えば錫を含む半田である。封止金属層30は、環状金属層34に接合されている。基板20の上面および封止金属層30の上面に平板状のリッド36が設けられている。リッド36は例えばコバール板等の金属板または絶縁板である。リッド36および封止金属層30を覆うように保護膜38が設けられている。保護膜38はニッケル膜等の金属膜または絶縁膜である。
弾性波素子12は空隙26を介し基板20に対向している。弾性波素子22は空隙26を介し圧電基板10bに対向している。弾性波素子12および22は、封止金属層30、基板10、基板20およびリッド36により封止される。バンプ28は空隙26に囲まれている。端子18はビア配線16および配線14を介し弾性波素子12と電気的に接続され、さらに、バンプ28および配線24を介し弾性波素子22に電気的に接続されている。
支持基板10aの厚さは例えば50μmから200μmである。圧電基板10bの厚さは例えば0.5μmから20μmであり、例えば弾性波の波長以下である。環状金属層32の厚さは圧電基板10bの厚さと略等しい。環状金属層34の厚さは例えば1μmから5μmである。環状金属層32および34の幅は、例えば25μmから100μmである。バンプ28の厚さは例えば10μmから20μmである。基板20の厚さは例えば50μmから200μmである。空間15の幅Lは例えば1μmから50μmである。
図2(a)は、実施例1における弾性波素子12の平面図、図2(b)は弾性波素子22の断面図である。図2(a)に示すように、弾性波素子12は弾性表面波共振器である。基板10の圧電基板10b上にIDT(Interdigital Transducer)40と反射器42が形成されている。IDT40は、互いに対向する1対の櫛型電極40aを有する。櫛型電極40aは、複数の電極指40bと複数の電極指40bを接続するバスバー40cとを有する。反射器42は、IDT40の両側に設けられている。IDT40が圧電基板10bに弾性表面波を励振する。弾性波の波長は一対の櫛型電極40aの一方の櫛型電極40aの電極指40bのピッチにほぼ等しい。すなわち、弾性波の波長は一対の櫛型電極40aの電極指40bのピッチの2倍にほぼ等しい。IDT40および反射器42は例えばアルミニウム膜または銅膜により形成される。圧電基板10b上にIDT40および反射器42を覆うように保護膜または温度補償膜が設けられていてもよい。
図2(b)に示すように、弾性波素子22は圧電薄膜共振器である。基板20上に圧電膜46が設けられている。圧電膜46を挟むように下部電極44および上部電極48が設けられている。下部電極44と基板20との間に空隙45が形成されている。圧電膜46の少なくとも一部を挟み下部電極44と上部電極48とが対向する領域が共振領域47である。共振領域47において、下部電極44および上部電極48は圧電膜46内に、厚み縦振動モードの弾性波を励振する。基板20は、例えばサファイア基板、スピネル基板、アルミナ基板、ガラス基板、水晶基板またはシリコン基板である。下部電極44および上部電極48は例えばルテニウム膜等の金属膜である。圧電膜46は例えば窒化アルミニウム膜である。空隙45の代わりに弾性波を反射する音響反射膜が設けられていてもよい。
弾性波素子12および22は、弾性波を励振する電極を含む。このため、弾性波を制限しないように、弾性波素子12および22は空隙26に覆われている。
[実施例1の製造方法]
図3(a)から図5(c)は、実施例1に係る弾性波デバイスの製造方法を示す断面図である。図3(a)に示すように、支持基板10aの上面に例えばレーザ光を照射しビア17aを形成する。図3(b)に示すように、支持基板10aの上面に圧電基板10bの下面を例えば表面活性化法を用い常温接合する。支持基板10aと圧電基板10bとは数nmのアモルファス層等を介し直接接合されていてもよいし、接着剤等により接合されていてもよい。支持基板10aと圧電基板10bとの間に絶縁層が設けられていてもよい。
図3(c)に示すように、圧電基板10bを例えばCMP(Chemical Mechanical Polishing)法を用い研磨する。これにより、圧電基板10bを所望の厚さとする。図3(d)に示すように、圧電基板10bを例えばエッチングにより除去し開口17bおよび17cを形成する。開口17bはビア17aに通じビア17aより大きく形成される。ビア17aと開口17bにより基板10を貫通するビア17が形成される。開口17cは圧電基板10bを囲むように形成される。
図4(a)に示すように、支持基板10aおよび圧電基板10b上にシード層31aを例えばスパッタリング法を用い形成する。シード層31aは、例えば基板10側からチタン層および銅層である。図4(b)に示すように、シード層31a上に金属層31を例えばめっき法を用い形成する。金属層31は例えば銅層である。図4(b)以降では、シード層31aの図示を省略する。図4(c)に示すように、圧電基板10bの表面が露出するように金属層31の上面を例えばCMP法を用い平坦化する。これにより、ビア配線16および環状金属層32が形成される。環状金属層32の厚さは圧電基板10bの厚さと略等しくなる。
図5(a)に示すように、圧電基板10b上に弾性波素子12を形成する。圧電基板10bおよびビア配線16上に配線14を形成する。環状金属層32上に環状金属層34を形成する。図5(b)に示すように、環状金属層32の内側の領域をエッチング法を用い除去する。これにより、環状金属層32と圧電基板10bとの間に空間15が形成される。図5(c)に示すように、基板10上にバンプ28を介し基板20をフリップチップ実装する。これにより、弾性波素子12と22とは空隙26を挟み対向する。
その後、基板20を囲むように、例えば錫銀半田からなる封止金属層30を形成する。封止金属層30は環状金属層34と接合する。封止金属層30および基板20上にリッド36を設ける。リッド36は設けられてなくてもよい。支持基板10aの下面をCMP法等を用い研磨する。これにより、ビア配線16が支持基板10aの下面に露出する。ビア配線16に接触する端子18を形成する。基板10を切断する。これにより、弾性波デバイスが個片化される。封止金属層30およびリッド36を囲む保護膜38を形成する。これにより、図1(a)および図1(b)の弾性波デバイスが製造される。
[比較例1]
図6(a)は、比較例1に係る弾性波デバイスの断面図である。図6(a)に示すように、比較例1の弾性波デバイスでは、圧電基板10bに空間15が設けられておらず、環状金属層32と圧電基板10bとが接している。
図6(b)は、比較例1の断面SEM(Scanning Electron Microscope)画像の模式図である。作製した弾性波デバイスでは、支持基板10aは厚さが約100μmのサファイア基板である。圧電基板10bは厚さが約20μmの42°回転YカットX伝搬タンタル酸リチウム基板である。環状金属層32は厚さが約20μmの銅層である。環状金属層34は厚さが約0.1μmのチタン層、厚さが約2.5μmのニッケル層および厚さが約0.2μmの金層の積層膜である。封止金属層30は錫銀層である。図6(b)に示すように、圧電基板10bにクラック60が生じている。
表1は主な材料の線膨張係数を示す表である。タンタル酸リチウム(LT)、サファイア、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、錫(Sn)、Sn−0.3Ag−0.7Cu合金、Sn−3.5Ag合金およびSn−3Ag−0.5Cu合金の線膨張係数を示している。タンタル酸リチウムのX、YおよびZは結晶方位のX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向の線膨張係数を示す。合金の数字は重量%を示す。
Figure 2020145596
表1に示すように、各材料間の線膨張係数の差が大きい。特に封止金属層30として錫を含む半田を用いると、封止金属層30の線膨張係数は圧電基板10bとの線膨張係数に比べ非常に大きい。これにより、圧電基板10bに熱応力が加わる。圧電基板10bは、金属および支持基板10aに比べ脆いため、圧電基板10bに熱応力が加わるとクラックが導入される等の劣化が生じると考えられる。
実施例1によれば、圧電基板10b(第1圧電基板)は、支持基板10a上に接合されている。環状金属層32および34は、支持基板10a上に設けられ、平面視において弾性波素子12を囲む。基板20(チップ)は、圧電基板10b上に圧電基板10bと空隙26を挟み向かい合うように搭載されている。封止金属層30は、基板20を囲み環状金属層34と接合し、弾性波素子12を空隙26に封止する。このような弾性波デバイスにおいて、環状金属層32および34は、平面視において圧電基板10bと間隔(空間15)を空けて設けられている。これにより、封止金属層30と圧電基板10b等との線膨張係数の差に起因する熱応力が圧電基板10bに加わることを抑制できる。よって、クラック60の圧電基板10bへの導入等の圧電基板10bの劣化を抑制できる。
封止金属層30の線膨張係数が圧電基板10bの線膨張係数より大きいと圧電基板10bに応力が加わりやすい。よって、空間15を設けることが好ましい。特に、封止金属層30が錫を主成分とする半田である場合、封止金属層30の線膨張係数が大きくなる。よって、空間15を設けることが好ましい。なお、錫を主成分とするとは50重量%以上が錫であることを意味し、錫は80重量%以上が好ましい。圧電基板10bがタンタル酸リチウム基板またはニオブ酸リチウム基板である場合、圧電基板10bに応力が加わると、圧電基板10bが劣化しやすい。よって、空間15を設けることが好ましい。
環状金属層32と支持基板10aとの間には圧電基板10bは設けられていない。これにより、圧電基板10bが劣化することを抑制できる。圧電基板10bが支持基板10aに接する場合、環状金属層32は支持基板10aに接して設けられている。圧電基板10bと支持基板10aとの間に絶縁膜が設けられている場合、環状金属層32は支持基板10aに接してもよいし、絶縁膜に接してもよい。
封止金属層30は、環状金属層32および34以外では支持基板10aおよび圧電基板10bに接合されていない。これにより、圧電基板10bが劣化することを抑制できる。
圧電基板10bの厚さを弾性波の波長以下とすることで、損失を抑制できる。また、支持基板10aの反りを抑制できる。これにより、バンプ28に加わる応力を抑制できる。さらに、低背化を実現できる。支持基板10aと圧電基板10bとの間に絶縁膜を有する場合、支持基板10aの上面と圧電基板10bの上面との距離は弾性波の波長の2倍以下が好ましい。これにより、損失を抑制できる。
空間15の幅Lは、1μm以上が好ましく、5μm以上がより好ましく、圧電基板10bの厚さ以上が好ましい。これにより、圧電基板10bの劣化を抑制できる。空間15の幅Lは、100μm以下が好ましく、20μm以下がより好ましい。これにより、弾性波デバイスを小型化できる。
[実施例1の変形例1]
図7は、実施例1の変形例1に係る弾性波デバイスの断面図である。図7に示すように、実施例1の変形例1では、環状金属層32の代わりに圧電基板10cが設けられている。圧電基板10c上に環状金属層34が設けられている。圧電基板10cは圧電基板10bと同じ材料であり同じ厚さである。その他の構成は実施例1と同じであり説明を省略する。
図8(a)から図8(d)は、実施例1の変形例1に係る弾性波デバイスの製造方法を示す断面図である。図8(a)に示すように、実施例1の図3(a)から図3(d)の工程を行う。このとき、開口17cの代わりに空間15となる開口17dを形成する。
図8(b)に示すように、実施例1の図4(a)から図4(c)に工程を行う。これにより、開口17d内に犠牲金属層33が埋め込まれる。図8(c)に示すように、実施例1の図5(a)の工程を行う。これにより、圧電基板10c上に環状金属層34が形成される。図8(c)に示すように、犠牲金属層33を例えばエッチング法により除去する。これにより、空間15が形成される。その後、実施例1の図5(c)の工程を行うことで、図7の弾性波デバイスが製造される。
実施例1の変形例1によれば、圧電基板10c(第2圧電基板)は、圧電基板10bを囲み圧電基板10bから間隔を空けて設けられている。これにより、環状金属層34が圧電基板10b上に設けられていても、圧電基板10bと10cとの間に空間15が存在するため、弾性波素子12付近の圧電基板10bが劣化することを抑制できる。圧電基板10cの内側の側面は環状金属層34の内側の側面より内側に位置してもよい。小型化のため、圧電基板10cの内側の側面と環状金属層34の内側の側面との距離は10μm以下が好ましい。
[実施例1の変形例2]
図9は、実施例1の変形例2に係る弾性波デバイスの断面図である。図9に示すように、実施例1の変形例2では、環状金属層32が設けられておらず、支持基板10aの上面に環状金属層34が直接設けられている。その他の構成は実施例1と同じであり説明を省略する。
図10(a)から図10(c)は、実施例1の変形例2に係る弾性波デバイスの製造方法を示す断面図である。図10(a)に示すように、実施例1の図3(a)から図4(c)の工程を行う。その後、図5(a)において環状金属層34を形成しない。図10(b)に示すように、環状金属層32を例えばエッチング法を用い除去する。これにより、環状金属層32が形成されていた領域に開口17cが形成される。図10(c)に示すように、開口17c内の支持基板10aの上面に環状金属層34を形成する。その後、実施例1の図5(c)の工程を行うことで、図7の弾性波デバイスが製造される。
実施例1の変形例2では、環状金属層34の材料はビア配線16の材料と異なる。また、環状金属層34の厚さは圧電基板10bより薄い。圧電基板10bの厚さを弾性波の波長以下として場合には、環状金属層34の厚さが圧電基板10bより厚くなってもよい。このように、環状金属層の厚さおよび材料は任意に設定できる。
実施例1およびその変形例では、弾性波素子22として圧電薄膜共振器の例を説明したが、弾性波素子22は弾性表面波共振器でもよい。基板20の下面に設けられる機能素子として弾性波素子22の例を説明したが、機能素子は、インダクタまたはキャパシタ等の受動素子、トランジスタを含む能動素子、またはMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)素子でもよい。
実施例2は、フィルタおよびデュプレクサの例である。図11(a)は、実施例2に係るフィルタの回路図である。図11(a)に示すように、入力端子T1と出力端子T2との間に、1または複数の直列共振器S1からS4が直列に接続されている。入力端子T1と出力端子T2との間に、1または複数の並列共振器P1からP4が並列に接続されている。実施例2のフィルタを弾性波素子12および/または22で形成してもよい。直列共振器および並列共振器の個数等は適宜設定できる。フィルタとしてラダー型フィルタを例に説明したが、フィルタは多重モード型フィルタでもよい。
図11(b)は、実施例2の変形例1に係るデュプレクサの回路図である。図11(b)に示すように、共通端子Antと送信端子Txとの間に送信フィルタ50が接続されている。共通端子Antと受信端子Rxとの間に受信フィルタ52が接続されている。送信フィルタ50は、送信端子Txから入力された高周波信号のうち送信帯域の信号を送信信号として共通端子Antに通過させ、他の周波数の信号を抑圧する。受信フィルタ52は、共通端子Antから入力された高周波信号のうち受信帯域の信号を受信信号として受信端子Rxに通過させ、他の周波数の信号を抑圧する。送信フィルタ50および受信フィルタ52の少なくとも一方を実施例2のフィルタとすることができる。また、送信フィルタ50を弾性波素子12で形成し、受信フィルタ52を弾性波素子22で形成してもよい。
マルチプレクサとしてデュプレクサを例に説明したがトリプレクサまたはクワッドプレクサでもよい。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
10a 支持基板
10b、10c 圧電基板
12、22 弾性波素子
14、24 配線
15 空間
16 ビア配線
18 端子
20 基板
26 空隙
28 バンプ
30 封止金属層
32、34 環状金属層
36 リッド
50 送信フィルタ
52 受信フィルタ

Claims (10)

  1. 支持基板と、
    前記支持基板上に接合された第1圧電基板と、
    前記第1圧電基板上に設けられた弾性波素子と、
    平面視において前記弾性波素子を囲むように、前記支持基板上に前記第1圧電基板と間隔を空けて設けられた環状金属層と、
    前記第1圧電基板上に前記第1圧電基板と空隙を挟み向き合うように搭載されたチップと、
    前記チップを囲み前記環状金属層と接合し、前記弾性波素子を前記空隙に封止する封止金属層と、
    を備える弾性波デバイス。
  2. 前記封止金属層の線膨張係数は前記第1圧電基板の線膨張係数より大きい請求項1に記載の弾性波デバイス。
  3. 前記封止金属層は、錫を主成分とする半田である請求項1に記載の弾性波デバイス。
  4. 前記第1圧電基板は、タンタル酸リチウム基板またはニオブ酸リチウム基板である請求項3に記載の弾性波デバイス。
  5. 前記環状金属層と前記支持基板との間には圧電基板は設けられていない請求項1から4のいずれか一項に記載の弾性波デバイス。
  6. 前記第1圧電基板を囲み前記第1圧電基板から間隔を空けて設けられた第2圧電基板を備え、
    前記環状金属層は前記第2圧電基板上に設けられている請求項1から4のいずれか一項に記載の弾性波デバイス。
  7. 前記チップおよび前記封止金属層上に設けられたリッドを備える請求項1から6のいずれか一項に記載の弾性波デバイス。
  8. 前記封止金属層は、前記環状金属層以外では前記支持基板および前記第1圧電基板と接合しない請求項1から7のいずれか一項に記載の弾性波デバイス。
  9. 請求項1から8のいずれか一項に記載の弾性波デバイスを含むフィルタ。
  10. 請求項9に記載のフィルタを含むマルチプレクサ。
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