JP2020143433A - 梁補強部材、梁補強方法及び梁補強構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 複数のサイズの貫通孔に適用可能であり、梁に固定する際の作業性が良好な梁補強部材、梁補強方法及び梁補強構造を提供する。【解決手段】 梁補強部材1は、併設された状態の複数の補強金具片4を可撓性部材6で一体化したものである。梁補強部材1は、補強金具片4を外周側にして、可撓性部材6を筒状に変形させることで、梁11のウェブ15に設けられた貫通孔17の周囲または縁部に略リング状に配置される。補強金具片4は断面が略コの字状であり、ウェブ15の縁部を挟み込むように配置される。略リング状に配置された複数の補強金具片4は、溶接部19によって外周側がウェブ15に対して溶接され、補強金具片4同士が周方向に溶接される。【選択図】図4

Description

本発明は、建築構造物を構成し、貫通孔を有する梁を補強するための梁補強部材、梁補強方法及び梁補強構造に関するものである。
従来、建築構造物の梁には配管や配線を通すために貫通孔が形成されることがある。この場合、貫通孔により、梁の曲げ耐力が低下する。この梁の曲げ耐力低下を防ぐため梁に梁補強金具を接合し、梁の補強を行っている。
このような梁補強金具としては、例えば、リング状の部材であって、梁に形成された貫通孔に接合する梁補強金具がある(例えば特許文献1)。
特開2009−167615号公報
従来の梁補強金具は、リング状であるため、貫通孔の形状やサイズに合わせて異なるリングを使用する必要がある。また、従来の梁補強金具は、貫通孔より外径が大きい部分(フランジ部)と貫通孔より外径が小さく貫通孔に挿入される部分(本体部)とを有するため、貫通孔が形成された部材の一方の側からしか挿入できない。そのため、梁補強金具を梁に接合する際に、梁補強金具を貫通孔に挿入する作業と、梁補強金具を梁に溶接する作業とを、貫通孔が形成された部材の表裏の異なる面の側から行うことがある。この場合、接合作業の途中で梁を反転させる必要があり、作業性が悪い。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、複数のサイズの貫通孔に適用可能であり、梁に固定する際の作業性が良好な梁補強部材、梁補強方法及び梁補強構造を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するため、第1の発明は、ウェブに貫通孔が形成された梁を補強するための梁補強部材であって、複数の補強金具片と、複数の前記補強金具片が併設された状態で一体化する可撓性部材と、を具備し、前記補強金具片を外周側にして、前記可撓性部材を筒状に変形させることで、略リング状に前記補強金具片を配置することが可能であることを特徴とする梁補強部材である。
前記補強金具片は、断面が略L字状であり、前記補強金具片の一部を前記ウェブに当接させた状態で、前記補強金具片の他の一部を前記貫通孔に挿入可能であってもよい。
あるいは、前記補強金具片は、断面が略コの字状であり、前記補強金具片で前記ウェブを挟み込むように配置することが可能であってもよい。
前記可撓性部材は不燃材であることが望ましい。
第1の発明によれば、可撓性部材を部位ごとに異なる曲率で曲げたり補強金具片同士の間の適切な位置で切断したりすることが可能なので、同一の梁補強部材をサイズや形状が異なる多様な貫通孔の補強に適用することができる。また、複数の補強金具片を外周側にして可撓性部材を任意の形状に曲げながら筒状に変形させることができるので、ウェブのいずれの面の側からでも貫通孔に梁補強部材を配置することができる。
補強金具片の断面を略L字状とし、補強金具片の一部をウェブに当接させた状態で補強金具片の他の一部を貫通孔に挿入したり、補強金具片の断面を略コの字状とし、補強金具片でウェブを挟み込むように配置したりすれば、貫通孔の縁にバリや角落ちがある場合に、梁補強金具でこれらを隠すことができる。
可撓性部材が不燃材であれば、略リング状に配置した補強金具片の内周側に一体化された可撓性部材を、耐火部材として用いることができる。
第2の発明は、第1の発明の梁補強部材を用いた梁補強方法であって、前記補強金具片を外周側にして、前記可撓性部材を筒状に変形させ、貫通孔の周囲または縁部に、略リング状に前記補強金具片を配置し、複数の前記補強金具片を、前記ウェブに接合するとともに、前記補強金具片同士を周方向に接合することを特徴とする梁補強方法である。
複数の前記補強金具片を、前記ウェブに接合した後に、前記可撓性部材を撤去してもよい。
第2の発明によれば、同一の梁補強部材を用いてサイズや形状が異なる多様な貫通孔を補強することができる。また、ウェブのいずれの面の側からでも貫通孔に梁補強部材を挿入することができるので、梁補強部材をウェブに接合する際の作業面が上になるように梁を仮置きした状態で梁補強部材を貫通孔に配置することができ、途中で梁を反転させる必要がない。さらに、補強金具片同士を周方向に接合することで、リング状の梁補強金具を用いた場合と同等の補強効果が得られる。
補強金具片をウェブに接合した後に可撓性部材を撤去する場合は、可撓性部材の材料として不燃材以外のものを選択できる。
第3の発明は、第1の発明の梁補強部材を用いた梁補強構造であって、ウェブに貫通孔が形成された梁と、前記貫通孔の周囲または縁部に複数の前記補強金具片が接合されるとともに、前記補強金具片同士が周方向に接合され、前記補強金具片の内周側に、不燃材として前記可撓性部材が配置されていることを特徴とする梁補強構造である。
第3の発明によれば、同一の梁補強部材をサイズや形状が異なる多様な貫通孔の補強に用いることができ、ウェブのいずれの面の側からでも貫通孔に梁補強部材を挿入することができる。また、補強金具片同士を周方向に接合することで、リング状の梁補強金具を用いた場合と同等の補強効果が得られる。さらに、梁補強部材の複数の補強金具片を一体化するための可撓性部材を、梁補強構造の耐火部材として用いることができる。
本発明によれば、複数のサイズの貫通孔に適用可能であり、梁に固定する際の作業性が良好な梁補強部材、梁補強方法及び梁補強構造を提供することができる。
梁補強部材1を示す斜視図。 梁補強部材1の側面図。 梁補強構造10を示す斜視図であり、(a)は背面15b側を示す図、(b)は正面15a側を示す図。 (a)は梁補強構造10を示す正面図、(b)は(a)のA−A線断面図。 梁補強部材1aを用いた梁補強構造を示す断面図。 梁補強部材1bを用いた梁補強構造を示す断面図。 溝部が設けられない補強金具片4を用いた梁補強構造を示す断面図。
(第1の実施形態)
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1は、第1の実施形態にかかる梁補強部材1を示す斜視図である。図2は、梁補強部材1の側面図である。梁補強部材1は、ウェブに貫通孔が形成された梁を補強するための部材である。
図1に示すように、梁補強部材1は、補強金具片4と可撓性部材6とからなる。可撓性部材6は、複数の補強金具片4を併設された状態で一体化する。複数の補強金具片4は隙間なく1列に並べられる。可撓性部材6は薄い帯状の部材であり、例えば鋼材やステンレス鋼などの金属製の不燃材が用いられる。
補強金具片4は、例えば鋼材やステンレス鋼などの金属製の部材である。補強金具片4は、断面が略コの字状である。補強金具片4は、可撓性部材6への固定面と対向する面に溝部7が形成され、溝部7の断面は矩形である。補強金具片4の可撓性部材6への固定面には凹凸は形成されない。
図2に示すように、梁補強部材1は、補強金具片4を外周側にして可撓性部材6を変形させることにより、形状を調整することができる。また、梁補強部材1は、任意の補強金具片4同士の間の位置で可撓性部材6を切断することにより、長さを調整することができる。
次に、梁補強部材1を用いた梁補強構造10について説明する。図3(a)は、梁補強構造10の背面15b側から見た斜視図であり、図3(b)は、梁補強構造10の正面15a側から見た斜視図である。また、図4(a)は、梁補強構造10の正面図であり、図4(b)は、図4(a)のA−A線断面図である。
梁11は、ウェブ15の上下にフランジ13を有するH鋼である。ウェブ15には、配管等を通すための貫通孔17が形成される。梁補強部材1は、複数の補強金具片4を外周側にして可撓性部材6を筒状に変形させて、貫通孔17の周囲または縁部に配置される。複数の補強金具片4は、貫通孔17の周囲または縁部に略リング状に配置される。補強金具片4は、溝部7にウェブ15の縁部が挿入され、ウェブ15の縁部を挟み込むように配置される。これにより、貫通孔17の縁にバリや角落ちがある場合にも、補強金具片4でこれらを隠すことができる。
補強金具片4は、ウェブ15に対して溶接によって接合される。また、補強金具片4同士は、溶接によって周方向に接合される。すなわち、溶接部19は、リング状に配置された複数の補強金具片4の外周部とウェブ15の正面15aとの間および補強金具片4同士の間に形成される。
リング状に接合された複数の補強金具片4の内周側には、不燃材である可撓性部材6が配置される。これにより可撓性部材6を耐火部材として用いることができる。筒状に変形された可撓性部材6の内側は、配管等が貫通する配管孔となる。
次に、梁補強部材1を用いた梁補強方法(梁補強構造10の施工方法)について説明する。まず、梁11をウェブ15の正面15a側が上になるように地面に仮置きする。次に、梁補強部材1を、梁11のウェブ15の正面15a側から貫通孔17に挿入し、補強金具片4を外周側にして可撓性部材6を筒状に変形させつつ複数の補強金具片4の溝部7にウェブ15の縁部を順次挿入する。
この際、溝部7の幅は、ウェブ15の厚みより大きい。また、前記したように可撓性部材6は補強金具片4を外周側にして筒状に変形可能である。このため、溝部7にウェブ15の縁部を挿入すると、溝部7の側面をウェブ15の正面15aや背面15bに面接触させて、補強金具片4でウェブ15の縁部を挟み込むことができる。また、併設された複数の補強金具片4の溝部7の底部を貫通孔17の内周面に接触させることができる。すなわち、溝部7は複数の補強金具片4を貫通孔17に配置する際、軸方向および径方向の位置決めに使われる。
複数の補強金具片4を貫通孔17に配置する際には、適切な時期に可撓性部材6を切断し、貫通孔17の周囲または縁部に略リング状に補強金具片4を配置できるように梁補強部材1の長さを調整する。そして、補強金具片4を略リング状に配置したら、ウェブ15の正面15a側から、略リング状に配置した補強金具片4の外周側の面とウェブ15の正面15aとの間および補強金具片4同士の間に溶接部19を形成して、補強金具片4をウェブ15に固定するとともに補強金具片4同士を周方向に接合する。溶接は例えば被覆アーク溶接で行われる。
以上により、梁補強構造10を得ることができる。梁補強部材1によって、梁11の貫通孔17の近傍における曲げ耐力を向上させることができる。
このように、本実施の形態によれば、可撓性部材6を変形させたり、任意の補強金具片4同士の間の位置で可撓性部材6を切断したりすることにより、貫通孔17の施工誤差を吸収することができる。また、梁補強部材1を径が異なる貫通孔17の補強に適用することも可能になる。
第1の実施形態では、梁補強部材1の補強金具片4を外周側にして可撓性部材6を筒状に変形させることにより補強金具片4を略リング状に配置するので、ウェブ15のいずれの面の側からでも貫通孔17に梁補強部材1を配置することができる。そのため、溶接時の作業面である正面15aが上になるように地面に梁11を仮置きした状態で梁補強部材1を貫通孔に配置した後、梁11を反転させずに梁補強部材1を溶接できるので作業性が良好である。また、補強金具片4同士が周方向に接合されるので、リング状の梁補強金具を用いた場合と同等の補強効果が得られる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。図5は、梁補強部材1aを用いた梁補強構造を示す断面図である。なお、以下の説明において、梁補強部材1及び梁補強構造10と同様の機能を奏する構成には、図1〜図4と同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
梁補強部材1aは、補強金具片4の溝部7の底部に段差が設けられる点で梁補強部材1と構成が異なる。梁補強部材1aの補強金具片4は、軸方向(図5に示す左右方向)の部位によって溝部7の深さが異なる。
図5(a)に示す例では、溝部7の深い部分の幅がウェブ15の厚みより大きい。また、前記したように可撓性部材6は補強金具片4を外周側にして筒状に変形可能である。このため、溝部7にウェブ15の縁部を挿入すると、溝部7の側面をウェブ15の正面15aに面接触させて、補強金具片4でウェブ15を挟み込むことができる。また、併設された複数の補強金具片4の溝部7の深い部分の底部を貫通孔の内周面に接触させることができる。すなわち、溝部7は複数の補強金具片4を貫通孔に配置する際、軸方向および径方向の位置決めに使われる。
図5(b)に示す例では、溝部7の深い部分の幅がウェブ15の厚みより小さく、溝部7全体の幅がウェブ15の厚みより大きい。また、前記したように可撓性部材6は補強金具片4を外周側にして筒状に変形可能である。このため、溝部7にウェブ15の縁部を挿入すると、溝部7の側面をウェブ15の正面15aや背面15bに面接触させて、補強金具片4でウェブ15を挟み込むことができる。また、併設された複数の補強金具片4の溝部7の浅い部分の底部を貫通孔の内周面に接触させることができる。すなわち、溝部7は複数の補強金具片4を貫通孔に配置する際、軸方向および径方向の位置決めに使われる。
なお、図5(a)に示す例では、溝部7を溶接の際の開先として用いて溝部7の浅い部分の底部とウェブ15の背面15bとの間に溶接部19が設けられ、図5(b)に示す例では、リング状に配置された複数の補強金具片4の外周面とウェブ15の背面15bとの間に溶接部19が設けられる。そのため、いずれの例においても梁11をウェブ15の背面15b側が上になるように地面に仮置きした状態で梁補強部材1aを貫通孔に配置することが望ましい。あるいは、梁11をウェブ15の正面15a側が上になるように地面に仮置きして梁補強部材1aを貫通孔に配置しウェブ15の正面15a側に溶接部19を形成してもよい。
第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、梁補強部材1aは溝部7の深さが部位によって異なるので、異なる厚さのウェブ15を有する梁11の補強構造に適用でき、汎用性が高い。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。図6は、梁補強部材1bを用いた梁補強構造を示す断面図である。
梁補強部材1bは、補強金具片4の溝部7の断面が円弧状である点で梁補強部材1と構成が異なる。梁補強部材1bの補強金具片4は、軸方向(図6に示す左右方向)の部位によって溝部7の深さが異なる。
図6に示す例では、補強金具片4の可撓性部材6への固定面と対向する面における溝部7の幅がウェブ15の厚みよりも大きく、可撓性部材6への固定面に近づくにつれて溝部7の幅が徐々に小さくなる。このため、ウェブ15の縁部を溝部7に挿入すると、溝部7の内周面にウェブ15を接触させて、補強金具片4でウェブ15を挟み込むことができる。
ここで、図6(a)に示す例では、ウェブ15が比較的薄いため、溶接の際に溝部7が開先として用いられ、溝部7の内周面とウェブ15との間に溶接部19が形成される。図6(b)に示す例では、ウェブ15が比較的厚いため、梁補強部材1bの外周面とウェブ15との間に溶接部19が形成される。
第3の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、梁補強部材1bは梁補強部材1aと同様に溝部7の深さが部位によって異なるので、異なる厚さのウェブ15を有する梁11の補強構造に適用でき、汎用性が高い。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態について説明する。図7は、溝部が設けられない補強金具片4を用いた梁補強構造を示す断面図である。
図7(a)に示す梁補強部材1cは、補強金具片4に溝部が設けられない点で梁補強部材1と構成が異なる。
梁補強部材1cの補強金具片4は、本体部3およびフランジ部5から構成される。補強金具片4は、断面が略L字状である。すなわちフランジ部5は本体部3の軸方向(図7に示す左右方向)の一方の側に配置され、補強金具片4の可撓性部材6への固定面には凹凸は形成されない。補強金具片4の可撓性部材6への固定面と対向する側では、フランジ部5が本体部3から突出する。
梁補強部材1cの補強金具片4は、本体部3が貫通孔に挿入され、フランジ部5が貫通孔の縁部近傍のウェブ15の正面15a側に当接する。これにより、貫通孔の縁にバリや角落ちがある場合にも、梁補強部材1cでこれらを隠すことができる。
梁補強部材1cを用いて梁11を補強するには、まず、梁11をウェブ15の正面15a側が上になるように地面に仮置きし、梁補強部材1cの本体部3を、梁11のウェブ15の正面15a側から貫通孔に挿入する。この際、補強金具片4を外周側にして可撓性部材6を筒状に変形させ、本体部3の外周を貫通孔17の内周面に、フランジ部5をウェブ15の正面15aに当接させる。すなわち、梁補強部材1cを貫通孔17に配置する際、本体部3は径方向の位置決めに、フランジ部5は軸方向の位置決めに使われる。
そして、補強金具片4を略リング状に配置したら、ウェブ15の正面15a側から略リング状に配置した補強金具片4のフランジ部5の外周側とウェブ15の正面15aとの間に溶接部19を形成して、梁補強部材1cをウェブ15に固定する。また、補強金具片4同士の間に図示しない溶接部を形成して補強金具片4同士を周方向に接合する。
なお、第4の実施形態では、図7(b)に示す梁補強部材1dのように補強金具片4の本体部3の外周面をテーパ形状としてもよい。このように、本体部3の外周部にフランジ部5側から先端側に向かって徐々に外径が小さくなるようにテーパ形状を形成することで、溶接の際の開先として使用することができる。この場合、梁11をウェブ15の背面15b側が上になるように地面に仮置きして梁補強部材1dを貫通孔に配置した後、ウェブ15の背面15bから本体部3と貫通孔17の内面との間に溶接部19を形成することが望ましい。
第4の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、第4の実施形態では補強金具片を本体部とフランジ部とで構成したが、フランジ部を設けなくてもよい。すなわち補強金具片を本体部のみで構成してもよい。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、貫通孔は円形に限らない。補強金具片4の幅を小さくして可撓性部材6の延伸方向に細かく併設すれば、可撓性部材6を多様な断面の筒状に変形させることができるので、梁補強部材を円形以外の形状の貫通孔に適用することが可能になる。また、複数の補強金具片4の間に隙間を設けることで、補強金具片4を外周側にして可撓性部材6を変形させる時に形状やサイズの調整がしやすくなる。このような方法で梁補強部材の汎用性を高めれば、貫通孔が角形等である場合、可撓性部材を角筒状に変形させて補強金具片4を配置することもできる。
また、梁補強構造では、補強金具片4をウェブ15に接合した後に可撓性部材6を撤去してもよい。この場合、可撓性部材6は不燃材に限らず、複数の補強金具片4を一体化した状態で曲げたり切断したりできる材質であればよい。
さらに、可撓性部材6を切断して梁補強部材1の長さを調整するタイミングは第1の実施形態で述べた時期に限らない。例えば、貫通孔17の周囲または縁部に複数の補強金具片4を略リング状に配置するために必要な梁補強部材1の長さを予め把握しておき、貫通孔17に補強金具片4を配置する前に可撓性部材6を切断して梁補強部材1を適切な長さに調整してもよい。
1、1a、1b、1c、1d………梁補強部材
3………本体部
4………補強金具片
5………フランジ部
6………可撓性部材
7………溝部
10………梁補強構造
11………梁
13………フランジ
15………ウェブ
15a………正面
15b………背面
17………貫通孔
19………溶接部

Claims (7)

  1. ウェブに貫通孔が形成された梁を補強するための梁補強部材であって、
    複数の補強金具片と、
    複数の前記補強金具片が併設された状態で一体化する可撓性部材と、
    を具備し、
    前記補強金具片を外周側にして、前記可撓性部材を筒状に変形させることで、略リング状に前記補強金具片を配置することが可能であることを特徴とする梁補強部材。
  2. 前記補強金具片は、断面が略L字状であり、
    前記補強金具片の一部を前記ウェブに当接させた状態で、前記補強金具片の他の一部を前記貫通孔に挿入可能であることを特徴とする請求項1記載の梁補強部材。
  3. 前記補強金具片は、断面が略コの字状であり、
    前記補強金具片で前記ウェブを挟み込むように配置することが可能であることを特徴とする請求項1記載の梁補強部材。
  4. 前記可撓性部材は不燃材であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の梁補強部材。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の梁補強部材を用いた梁補強方法であって、
    前記補強金具片を外周側にして、前記可撓性部材を筒状に変形させ、貫通孔の周囲または縁部に、略リング状に前記補強金具片を配置し、
    複数の前記補強金具片を、前記ウェブに接合するとともに、前記補強金具片同士を周方向に接合することを特徴とする梁補強方法。
  6. 複数の前記補強金具片を、前記ウェブに接合した後に、前記可撓性部材を撤去することを特徴とする請求項5記載の梁補強方法。
  7. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の梁補強部材を用いた梁補強構造であって、
    ウェブに貫通孔が形成された梁と、
    前記貫通孔の周囲または縁部に複数の前記補強金具片が接合されるとともに、前記補強金具片同士が周方向に接合され、
    前記補強金具片の内周側に、不燃材として前記可撓性部材が配置されていることを特徴とする梁補強構造。
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JP2014020163A (ja) * 2012-07-20 2014-02-03 Hitachi Metals Techno Ltd 梁補強金物及び梁補強構造
JP2016180256A (ja) * 2015-03-24 2016-10-13 センクシア株式会社 リング状梁補強金具、梁補強構造

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