JP2020141870A - トイレットペーパー - Google Patents

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Abstract

【課題】厚み感及び水解性に優れ、柔らかさが十分で、使用時における人体への安心感があり、かつ、環境に配慮されたトイレットパーパーを提供する【解決手段】3〜4プライのトイレットペーパーであって、1プライの坪量が10.5〜12.5g/m2であり、繊維の50〜100質量%が酸素蒸解され塩素漂白されていない針葉樹クラフトパルプであり、カチオン性脂肪酸アミド系柔軟剤を含み、1プライの紙厚が80〜100μmであり、トイレットペーパー全体としての紙厚が320〜400μmであり、水解性が10秒以下である。【選択図】図3

Description

本発明は、トイレットペーパーに関する。
トイレットペーパーにおいては、洗浄機能付きトイレともいわれるシャワートイレを使用した際における拭き取り性が求められることがある(下記、特許文献1)。
シャワートイレに適するトイレットペーパーは、消費者が使用した際の安心感が得られやすいため、3プライや4プライといった多プライ品が望ましいとされる。
ところで、トイレットペーパーは、一般に白色度を高めるため繊維原料であるパルプを、塩素や二酸化塩素、次亜塩素酸ソーダなどの塩素系漂白薬品を用いて漂白することが行われているが、人体への安心感や環境への配慮を重視する消費者において、塩素系漂白薬品を使わないパルプを原料とする環境等に配慮した製品の要望もある。
また、トイレットペーパーは、一般に繊維長の短い広葉樹由来のパルプと、繊維長の長い針葉樹由来のパルプを混合した繊維原料から製造され、主に、柔らかさや表面性を向上させやすい広葉樹由来のパルプを多く含むものが一般的である。
特開2011‐153387号公報
しかしながら、塩素系漂白薬品を用いて漂白していないパルプはリグニンが多く残り、また、繊維が固く、これを主たる繊維原料としたトイレットペーパーは、固さや表面のざらつきが感じられやすくなりやすい。
一方、柔らかさを感じやすくするために広葉樹パルプの配合量をより多くして紙の強度を下げることが知られるが、広葉樹パルプの配合量を多くすると水解性が悪化しやすい。特に、多プライ品は水解性が悪化しやすいため、広葉樹パルプの配合量を多くするとシャワートイレでの使用に適さなくなってくるおそれがある。
さらに、広葉樹パルプは繊維長が短いため、紙粉が発生しやすい。さらに、柔軟剤を用いるとより紙粉が発生しやすくなる。
そこで、本発明の主たる課題は、シャワートイレで使用するような場面において安心できる厚み感がありながら、柔らかさが十分で紙粉が発生しがたく、さらに水解性に優れ、使用時における人体への安心感がある、トイレットパーパーを提供することにある。
上記課題を解決した第一の手段は、
3〜4プライのトイレットペーパーであって、
繊維の50〜100質量%が酸素蒸解され塩素漂白されていない針葉樹クラフトパルプであり、
カチオン性脂肪酸アミド系柔軟剤を含み、
1プライの坪量が10.5〜12.5g/m2であり、
1プライの紙厚が80〜100μmであり、トイレットペーパー全体としての紙厚が320〜400μmであり、
水解性が10秒以下である、
ことを特徴とするトイレットペーパーである。
以上の本発明によれば、シャワートイレで使用するような場面において安心できる厚み感がありながら、柔らかさが十分で紙粉が発生しがたく、さらに水解性に優れ、使用時における人体への安心感がある、トイレットパーパーが提供される。
本発明の実施形態に係るエンボスの平面図である。 本発明に係るエンボス深さの測定手順を説明するための概略図である。 本発明の実施形態に係るトイレットロールの斜視図である。
本実施形態に係るトイレットペーパーは、3プライ又は4プライである。つまり、3枚又は4枚が重ねられているものである。3プライ又は4プライのような2プライを超える多プライとすることで、各プライを薄くしつつも全体の紙厚が厚くなり、特に「柔らかさ」が感じられやすいものとしつつ、破れにくい安心感のあるものとすることができる。
なお、2プライであると厚み感が発現し難く、シャワートイレ使用後の多量の水分を吸収しつつ拭き取る際の安心感に欠けるものとなりやすい。また、5プライ以上となると各プライを薄くしても、肌の清拭の際に柔らかさを感じにくくなる。また、後述する本発明に係る1プライ当たりの坪量及び紙厚において5プライ以上として、特にエンボスを付与すると剛性感が強く感じられるようになり、柔らかさが感じられにくいものとなる。
他方で、本実施形態に係るトイレットペーパーでは、1プライあたり坪量が10.5g/m2以上12.5g/m2以下である。好ましくは、10.6g/m2以上12.4g/m2未満、より好ましくは、10.7g/m2以上12.3g/m2以下である。1プライの坪量がこの範囲内であれば上記3又は4プライの際に、十分な破れにくさと肌ざわりの良さとすることができる。また、水解性を発現させやすくなる。なお、本発明に係る坪量とは、JIS P 8124(1998)の坪量測定方法によるものである。
他方、本発明に係るトイレットペーパーは、構成する繊維の主たる繊維、すなわち50質量%以上が、酸素蒸解され塩素漂白されていない針葉樹クラフトパルプである必要がある。好ましくは80質量%以上、特に好ましくは不純物等を考慮しない実質的に100質量%が酸素蒸解され塩素漂白されていない針葉樹クラフトパルプである。より詳細には、この針葉樹クラフトパルプは、NOKPとも称され、連続蒸解釜に連続して酸素蒸解をされて製造され、特にその後に塩素系漂白薬品による漂白処理がされていないものである。ここで、トイレットペーパーに用いられるKP(クラフトパルプ)には、漂白されているものと漂白されていないものがあり、未漂白のものはリグニンが多く含まれる。本発明に係る針葉樹クラフトパルプは、塩素系漂白薬品による未漂白であるが酸素蒸解(酸素脱リグニン)が行われているため、リグニンの約半量が除去されている。なお、塩素系漂白薬品は、塩素のみならず、二酸化塩素、次亜塩素酸ソーダも含む意味である。よって、ECFパルプも本発明に係る上記針葉樹クラフトパルプではない。
本発明に係るトイレットペーパーでは、塩素系漂白薬品による未漂白であるものの酸素蒸解による脱リグニン処理を行った針葉樹クラフトパルプを50質量%以上、好適には80〜100質量%以上含む。つまり係る針葉樹クラフトパルプを主たる繊維原料、特には全繊維原料として、製造されているため、使用時における人体への安心感があり、かつ、環境に配慮されたものである。なお、特に係る針葉樹クラフトパルプを50質量%以上含むトイレットペーパーは、薄茶色となり見た目においても化学的な処理がされていない天然物のような印象を受けやすく、また柔らかな印象のものとなるため、購入者は非常に安心感を感ずるものとなる。
一方で、酸素蒸解による脱リグニン処理によってリグニンが酸素蒸解前よりも半分程度にまで低減されているため、脱リグニン処理が全くされていないパルプを原料とするよりも柔らかさが発現させやすいうえ、しっかりとした強度にもしやすい。また、水解性が低くなりやすい広葉樹クラフトパルプを少なくとも50質量%未満、特には0質量%とすることができ、水解性も良好としやすく、紙粉を発生し難い。
また、リグニンは親水性ではないため、これを含む酸素蒸解され塩素漂白されていない針葉樹クラフトパルプは、繊維の膨潤性が低く、繊維間結合が弱くなる。このため、繊維間が疎になり、水解性が良好となる。さらに、針葉樹クラフトパルプは、針葉樹由来のため広葉樹由来のパルプに比して繊維長が長いため、紙粉が発生し難く、リグニンによる繊維が密にならない作用と相まって、クッション性に優れるものとなる。
酸素蒸解され塩素漂白されていない針葉樹クラフトパルプ以外の他の繊維成分は、必ずしも限定されないが、薄茶色の見た目となり、塩素系漂白薬品による未漂白である安心感を得られる点から、酸素蒸解され塩素漂白されていない広葉樹クラフトパルプであるのが望ましい。その他のバージンパルプでも古紙パルプでもよい。古紙パルプは、古紙からパルプを再生する工程において、再生前のパルプ繊維に比して繊維が細かくなる傾向にあり、このような繊維の性質上、紙厚を厚くせずに、繊維が密となり紙力が高まりやすい。その一方で、過度に配合すると柔軟性などの風合いが低下する。よって古紙パルプの特徴に鑑みて、その配合比率を0〜20質量%未満の範囲で定めればよい。なお、古紙パルプの種類は必ずしも限定されるものではない。ミルクカートン古紙、上質古紙を原料とする古紙パルプを用いることができる。
本発明に係るトイレットペーパーは、酸素蒸解され塩素漂白されていない針葉樹クラフトパルプ50〜100質量%含みつつ、1プライの坪量を低い10.5〜12.5g/m2とし、さらに3プライ又は4プライの多プライとすることで、厚み感及び水解性に優れ、柔らかさが十分で紙粉が発生しがたく、使用時における人体への安心感があり、かつ、環境に配慮されたトイレットパーパーとすることができる。
他方、本発明に係るトイレットペーパーは、実質的に保湿剤が外添塗布されていない保湿剤非塗布のものであるが望ましい。本発明に係る外添剤としての保湿剤は、ポリオール類であり、少なくともグリセリン、ジグリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコールは含まれる。但し、保湿性のトイレットペーパーというに値しない程度にしか影響を与えない程度であれば、上記成分が含有されていることは否定されない。本発明に係るトイレットペーパーは、人体に対する安心感に優れるものであり、保湿剤が塗布されていると保湿剤特有のべたつき感やしっとり感が感じられものとなるため、上記の人体に対する安心感が低下する。
他方で、本発明に係るトイレットペーパーは、抄紙時に内添する原紙自体の柔らかさや紙力を定める柔軟剤を含む。本発明に係るトイレットペーパーに含まれる柔軟剤は、カチオン性脂肪酸アミド系柔軟剤である。カチオン性脂肪酸アミド系柔軟剤は、リグニン含有による効果の低下がなく、また、繊維表面をコーティングするように作用する。リグニンを含むパルプが高配合されていても表面が滑らかで、ごわつき感が顕著に低下し、ふんわり感も高まる。カチオン性脂肪酸アミド系柔軟剤の具体例としては、ポリアルキレンポリアミン類とモノカルボン酸類との反応で得られるアミド系化合物と、エピハロヒドリンとの反応物であるのが望ましい。このカチオン性脂肪酸アミド系柔軟剤であれば効果が発現する。なお、ポリアルキレンポリアミン類とモノカルボン酸類との反応で得られるアミド系化合物と、エピハロヒドリンとの反応物を内添するにあたっては、炭素数が4〜20のアルキル基及び/又はアルケニル基を有する乳化剤、及び水と混合して添加するのがよい。カチオン性脂肪酸アミド系柔軟剤の含有量は必ずしも限定されないが、定着率は50〜60%の場合、製造時における添加量を0.5〜4.0kg/パルプtとすればよい。
さらに、本発明に係るトイレットペーパーは、柔軟保湿剤が内添されているのが望ましい。その含有量は0.2〜2.0kg/パルプtであるのが望ましい。柔軟保湿剤を含むことで、しなやかさが向上する。特に好ましい柔軟保湿剤は、重量平均分子量500〜10,000のポリアルキレンイミンの活性水素に炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加させて得られた化合物に、炭素数12〜24の高級脂肪酸および/または炭素数12〜24の高級脂肪酸のエステル化合物を反応させて得られる反応生成物である。この柔軟保湿剤が含まれることで、より柔らかさが向上する。
本発明に係るトイレットペーパーは、1プライの紙厚が80〜100μmであり、トイレットペーパー全体としての紙厚が320〜400μmである。紙厚がこの範囲にあるとふんわり感、柔らかさに優れ、安心できる厚み感が得られる。トイレットペーパーの紙厚の測定方法は、試験片をJIS P 8111(1998)の条件下で十分に(通常は、8時間程度)調湿した後、同条件下でダイヤルシックネスゲージ(厚み測定器)「PEACOCK G型」(尾崎製作所製)を用いて1プライの状態で測定するものとする。具体的には、プランジャーと測定台の間にゴミ、チリ等がないことを確認してプランジャーを測定台の上におろし、前記ダイヤルシックネスゲージのメモリを移動させてゼロ点を合わせ、次いで、プランジャーを上げて試料を試験台の上におき、プランジャーをゆっくりと下ろしそのときのゲージを読み取る。トイレットペーパーがエンボス加工されている場合には、構成する一つの凹部(凸部)が必ず測定台の範囲に入るようにする。なお、深さの異なる凹部が存在する場合には、最も深さの深い凹部が位置するようにする。この測定時には、プランジャーはのせるだけとして押えない。プランジャーの端子は金属製で直径10mmの円形の平面が紙平面に対し垂直に当たるようにし、この紙厚測定時の荷重は、約70gfである。なお、紙厚は測定を10回行って得られる平均値とする。ここで、紙厚の測定時には、エンボス(凹部)の潰れが想定されるが、本発明に係る紙厚は、そのような潰れも含んで測定した値であり、そのような潰れは無視してよい。本紙厚測定において凹部の潰れによって生ずる紙厚差は無視できる。
本発明に係るトイレットペーパーは、未叩解ではないパルプ繊維を含むのが望ましい。製造時の抄紙原料の叩解度については、必ずしも限定されないが、カナダ標準濾水度のダウン幅が20cc〜50ccとなるように叩解するのが望ましい。このダウン幅は一般の抄紙原料の叩解幅より非常に小さい。この場合において、抄紙原料のカナダ標準濾水度は、概ね600cc以上となる。このようにパルプ繊維の叩解があまりされないようにしつつ未叩解としないようにすることで、上記の柔軟剤を含むように内添した際に繊維表面に柔軟剤が定着しやすく、また、繊維同士は適度に絡むようになり、低い所望の紙厚となりやすく、柔らかさに優れたものとなるとともに、ふんわり感も良好なものとなる。そのうえで、紙粉が極めて発生し難くなる。紙厚のさらなる調整は、クレープ率によりさらに行うことができる。
本発明に係るトイレットペーパーは、エンボス加工がされていてもよい。そのエンボスパターンは必ずしも限定されるわけではない。エンボスは、マイクロエンボスやドット型のエンボス、デザインエンボス等の適宜のエンボスパターンとすることができる。但し、本発明に係るエンボスパターンは、シングルエンボスと称されるプライ積層状態で付与されるエンボスであるのが望ましい。
本発明に係る好適なエンボスパターンは、凹部の面積が1.0〜2.5mm2で、密度が5.0〜50個/cm2で、エンボス深さが、0.05〜0.5mmである。トイレットペーパーとしての柔らかさが向上するとともに、トイレットロールのようにロール状態における柔らかさが高まり、消費者が手に持った際に柔らかいと感じやすくなる。特に、図1に示すように、紙面全体に、底面が対角L4×対角L4=1.0〜1.5×1.0〜1.5mmの正方形の凹部31(図1A)又はその正方形の四方角が対角線外方に向かって延在された略正方形(図1B)をなす凹部32が、中心間隔L5が4.5〜5.5mmで幅方向に対する配列角度が45°で格子状に配列され、かつ、凹部31(32)と凹部31(32)との間に凹部の四方角同士から延在する谷線部33を有するものである。なお、谷線部33は、凹部31(32)の四方角が最も深く、凹部間の中間が最も浅くなるように漸次緩やかに断面弓なりに配されているのが望ましい。このエンボスパターンは、柔らかさや便の拭き取り性について優れる。
エンボスの深さは、株式会社キーエンス社製ワンショット3D測定マクロスコープ VR−3200又はその相当機と、画像解析ソフトウェア「VR−H1A」又はその相当ソフトウェアにより測定する。測定は、倍率12倍、視野面積24mm×18mmの条件で測定する。但し、倍率と視野面積は、エンボス(凹部)の大きさによって、適宜変更することができる。具体的な測定手順は、図2を参照して説明すると、上記ソフトウェアを用いて、平面視点で示される画像部(図中X部分)中の一つのエンボス(凹部)40の周縁の最長部を横切る線分Q1におけるエンボス深さ(測定断面曲線)プロファイルを得る。このエンボス深さプロファイルの断面曲線からλc:800μm(但し、λcはJIS−B0601「3.1.1.2」に記載の「粗さ成分とうねり成分との境界を定義するフィルタ」)より短波長の表面粗さの成分を低域フィルタによって除去して得られる断面視点で示される画像部(図中Y部分)の「輪郭曲線Q2」のうち、上に凸で最も曲がりが強くなる2つの凹部エッジ点P1,P2と、凹部エッジ点P1,P2で挟まれる最小値を求め、深さの最小値Minとする。さらに、凹部エッジ点P1,P2の深さの値の平均値を深さの最大値Maxとする。このようにして、エンボス深さ=最大値Max−最小値Minとする。又、凹部エッジ点P1,P2のX−Y平面上の距離(長さ)を最長部の長さと規定する。上記の上に凸で最も曲がりが強くなる2つの凹部エッジ点P1,P2は目視にて選択する。なお、その選択にあたっては、当該測定中のエンボス(凹部)40の平面視点の画像中の輪郭Eを参考としてもよい。同様にして、最長部に垂直な方向での最短部についてもエンボス(凹部)の深さを測定し、大きい方の値をエンボス(凹部)の深さとして採用する。以上の測定を、トイレットペーパー表面の任意の10個のエンボスについて行い、その平均値を最終的なエンボス深さとする。
なお、エンボスパターンの個々の凹部の面積についても、ワンショット3D測定マクロスコープ VR−3200又はその相当機と、画像解析ソフトウェア「VR−H1A」又はその相当ソフトウェアにより測定して得た3D画像から目視でエンボス凹部の輪郭を確認し、輪郭内部の面積を測定する。トイレットペーパー表面の任意の10個のエンボスについて行い、その平均値を最終的なエンボス凹部の面積とする。
また、本発明に係るトイレットペーパーは、水解性が10秒以内であり、非常に速い。これは、構成繊維の50質量%以上、好ましく80質量%以上、特に100質量%がリグニンを含む針葉樹クラフトパルプであり、繊維がほぐれやすくなっているためである。水解性が10秒以内であれば、水洗トイレ等に流水廃棄した際に配管を詰まらせるおそれが各段に小さくなる。この水解性(ほぐれやすさ)の測定は、JIS P 4501(1993)による。ほぐれやすさの試験は、水300mL(水温20±5℃)を入れた300mLのビーカーをマグネチックスターラーに載せ、回転子の回転数を600±10回転/分になるように調整する。その中に一辺が100±2mm角の試験片を投入し、ストップウォッチを押す。回転子の回転数は試験片の抵抗によって、いったん約500回転に下降し、試験片がほぐれるに従い回転数は上昇する。この回転数が540回転までに回復した時点でストップウォッチを止め、その時間を1秒単位で測定する。ほぐれやすさの結果は、試験を5回行い、その平均で表す。回転子は、直径35mm、厚さ12mmの円盤状のものとする。
本発明に係るトイレットペーパーは、縦方向の乾燥引張強度が500cN/25mm以上1200cN/25mm以下、より好ましくは、600cN/25mm以上〜1000cN/25mm以下であるのが望ましい。横方向の乾燥引張強度は200cN/25mm以上450cN/25mm以下、より好ましくは、200cN/25mm以上350cN/25mm以下、であるのが望ましい。この範囲であれば十分に使用に耐えうる。
なお、紙の縦方向とは、MD方向とも呼ばれ、抄紙の際の流れ方向である。紙の横方向は、CD方向とも呼ばれ、抄紙の際の流れ方向(MD方向)に直行する方向である。また、本発明に係る乾燥引張強度は、JIS P 8113(2006)に基づいて測定した値であり、次のようにして測定する。試験片は縦・横方向ともに巾25mm(±0.5mm)×長さ150mm程度に裁断したものを用いる。試験片は複数プライのまま測定する。試験機は、ミネベア株式会社製ロードセル引張り試験機TG−200N及びこれに相当する相当機を用いる。なお、つかみ間隔100mm、引張速度は100mm/minに設定する。測定は、試験片の両端を試験機のつかみに締め付け、紙片を上下方向に引張り荷重をかけ、紙が破断する時の指示値(デジタル値で示される場合はそのデジタル値)を読み取る手順で行う。縦方向、横方向ともに各々5組の試料を用意して各5回ずつ測定し、その測定値の平均を各方向の乾燥引張強度とする。
また、本発明に係るトイレットペーパーは、縦方向の湿潤引張強度が50cN/25mm以上100cN/25mm以下、であるのが望ましい。横方向の湿潤引張強度は15cN/25mm以上70cN/25mm以下、であるのが望ましい。湿潤引張強度は、JIS P 8135(1998)に基づいて測定した値であり、次のようにして測定する。試験片は縦・横方向ともに巾25mm(±0.5mm)×長さ150mm程度に裁断したものを用いる。ティシュペーパーは複数プライの場合は複数プライのまま測定する。試験機は、ミネベア株式会社製ロードセル引張り試験機TG−200N及びこれに相当する相当機を用いる。なお、つかみ間隔100mm、引張速度は50mm/minに設定する。試験片は、105℃の乾燥機で10分間のキュアリングを行ったものを用いる。試験片の両端を試験機のつかみに締め付けた後、水を含ませた平筆を用い、試験片の中央部に約10mm幅で水平に水を付与し、その後、直ちに紙片に対して上下方向に引張り荷重をかけ、紙が破断する時の指示値(デジタル値)を読み取る手順で測定を行う。縦方向、横方向ともに各々5組の試料を用意して各5回ずつ測定し、その測定値の平均を各方向の湿潤引張強度とする。湿潤引張強度においても製品のプライ数に合わせて、複数枚重ねて湿潤引張強度を測定した。
本発明に係るトイレットペーパーは、表面性を示す指標であるMMDの値は、7.5以上11.0以下であることが望ましい。MMDが7.5未満であると表面が滑り過ぎて拭き取り性が低下し、11.0超であると肌触りが悪くトイレットペーパーとしての用途に適さないおそれがある。なお、MMDの測定は、摩擦子の接触面を所定方向に20g/cmの張力が付与された測定試料の表面に対して25gの接触圧で接触させながら、張力が付与された方向と略同じ方向に速度0.1cm/sで2cm移動させ、このときの、摩擦係数を、摩擦感テスター KES−SE(カトーテック株式会社製)又はその相当機を用いて測定する。その摩擦係数を摩擦距離(移動距離=2cm)で除した値がMMDである。摩擦子は、直径0.5mmのピアノ線Pを20本隣接させてなり、長さ及び幅がともに10mmとなるように形成された接触面を有するものとする。接触面には、先端が20本のピアノ線P(曲率半径0.25mm)で形成された単位膨出部が形成されているものとする。
本実施形態のトイレットペーパーは、ソフトネスは、2.0cN/100mm以上3.5cN/100mm以下であるのが望ましい。ソフトネスは、その値が低いほど柔らかいとされる柔らかさの指標の一つである。ティシュペーパーやトイレットペーパーであれば、3.5cN/100mm以下であれば柔らかいとされる。ソフトネスの測定は、JIS L 1096 E法(1990)に準じたハンドルオメータ法に基づいて測定した値をいう。但し、試験片は100mm×100mmの大きさとし、クリアランスは5mmとする。1プライで縦方向、横方向の各々5回ずつ測定し、その全10回の平均値とする、なお、ソフトネスは、無単位であるが、試験片の大きさを考慮して、cN/100mmを単位として表されることもある。
本実施形態のトイレットペーパーにおいては、乾燥引張強度及び湿潤引張強度の調整は、乾燥紙力増強剤や湿潤紙力増強剤の紙力剤を用いることなく調整することができる。そして、特に、使用者の安心感の点から紙力剤を含まないのが望ましい。本発明に係るトイレットペーパーでは、紙力剤を含まなくとも繊維長の長い針葉樹クラフトパルプを80質量%以上、特に100質量%含むように高配合することで、繊維間の絡みが確保され、使用に十分な強度とすることができる。そのうえで、リグニンを含むものであるため水解性にも優れる。つまり、紙力剤を用いなくとも十分な強度が確保でき、さらに水解性にも優れるようにできる。
なお、本実施形態のトイレットペーパーにおいては、上記のとおり乾燥紙力増強剤や湿潤紙力増強剤を用いないのが望ましいが、水解性を阻害しない範囲で、必要に応じて用いてもよい。ここでいう乾燥紙力増強剤は、澱粉、ポリアクリルアミド、CMC(カルボキシメチルセルロース)若しくはその塩であるカルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロース亜鉛が挙げられる。
湿潤紙力増強剤は、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン樹脂、尿素樹脂、酸コロイド・メラミン樹脂、熱架橋性塗工PAM、星光PMC株式会社社製のTS−20、グリオキシル化ポリアクリルアミド、カチオン性グリオキシル化ポリアクリルアミドなどのポリマーアルデヒド−官能性化合物、グリオキザールの二価のアルデヒドで変性したアクリルアミドモノマーと他の共重合可能な不飽和モノマーの共重合体又はジアルデヒド澱粉が挙げられる。
他方、本実施形態のトイレットペーパーは、枚葉状の形態であってもよいが、図3に示されるように、帯状のトイレットペーパー10を紙管(管芯とも称される)20にロール状に巻いたトイレットロールの形態とするに適する。
本発明に係るトイレットロールは、巻径L2(直径)110〜115mmであるのが望ましい。トイレットロールの巻径は、JIS P 4501において、120mm以下と定められており、一般的なトイレットロールをセットするためのホルダーはこの120mmを基準として作成されている。本発明のトイレットロールは、巻径が110〜115mmであり、一般的なホルダーに十分にセット可能な大きさとなっている。ここで、巻径は、ムラテックKDS株式会社製ダイヤメータールール又はその相当機を用いて測定した値である。測定値は、幅方向に場所を変えて3個所測定した平均値とする。なお、同一製造ロット品における平均値は5個のロールの平均値とする。
一方、係るトイレットロールは、巻き長さが20〜40mであるのが望ましく、その際、巻密度を0.20〜0.30m/cm2とするのが望ましい。ここでの巻密度とは、巻長さ(m)÷実断面積で算出される値である。実断面積とは、{(巻径/2)×(巻径/2)×π−(紙管外径/2)×(紙管外径/2)×π}(単位;cm2)で算出される値である。つまり、端面の面積から紙管開口端側面積を差し引いた面積である。本発明に係るトイレットペーパーは、上記のロール形態において、その巻き密度が0.20〜0.28m/cm2の範囲にあるとロールを周面で手に持った際に顕著に柔らかさを感じるものとなる。なお、紙管外径(紙管径)L3は、一般的な大きさと同様に35〜45mmφとするのが望ましい。
また、本発明のトイレットペーパーは、ロールの巻き固さが、1.8〜3.0mmであるのが望ましい。ロールの巻き固さ(mm)(T0−TM)の測定には、カトーテック株式会社製「ハンディー圧縮試験機 KES−G5」を用いる。鋼板で形成された水平な台座上にトイレットロールTRをその中心軸が水平になるように横置きし、ロール胴部外周の上面中心に圧縮面積2cm2の円形平面をもつ鋼板端子を当接させ、この当接した状態をゼロ点として、かかるゼロ点から前記鋼板端子を鉛直下方に速度10mm/分で移動させてトイレットロールを圧縮する。圧縮荷重0.5gf/cm2のときの押しみ量をT0(mm)、圧縮荷重を50gf/cm2のときの押しみ量をTM(mm)として、(T0−TM)(mm)をロールの巻き固さ(mm)とする。ロールの巻き固さ(mm)が大きいほど、50gf/cm2まで押し込んだ時の押し込み深さが大きく、ふんわりとした紙質であることを示す。すなわち、ふんわり感に対応する。なお、上記巻き長さ及び巻き密度であれば、十分に係る巻き固さにできる。
さらに、本発明のトイレットロールは、圧縮仕事量(WC)が、3.5〜5.5gf・cm/cm2であるのが望ましい。圧縮仕事量(WC)は、ロールに鋼板端子を0.5gf/cm2で接してから50gf/cm2まで押し込んだ際の仕事量であり、圧縮仕事量(WC)が大きいほど、押し込み初期の反発力が弱いためロールを掴んだ瞬間に柔らかく感じ、その後、圧縮荷重を通常ロールを掴むときの50gf/cm2まで深く押し込むと、ロールが柔らかく、ふんわりし品質であると評価できる。
本発明に係るトイレットペーパーは、繊維の50質量以上%が酸素蒸解され塩素漂白されていないリグニンを含む繊維長の長い針葉樹クラフトパルプであり、繊維間同士の結合が適度に弱いため、上記のロール形態とした際に、クッション性に優れ手に持ったさいに上記のとおり柔らかさを感じやすい。
以下、実施例を参照しながらさらに本発明にかかるトイレットペーパーの効果について説明する。
次いで、本発明のトイレットペーパーに係る参考例、実施例及び比較例について「柔らかさ」、「ふんわり感」、「厚み感」、「使用時の破れ、強さ」、「使用時の紙粉の少なさ」について官能評価を行った。各例に係るトイレットロールの構成及びトイレットペーパーの物性・組成は、下記表1のとおりである。参考例は、晒品とも称される塩素系漂白薬されたパルプを用いた製品と同等の一般的な繊維構成を有するものであり、針葉樹パルプであるNBKPに比して広葉樹パルプであるLBKPが多く配合されている。比較例5〜比較例6は、未晒パルプが配合されている市販品である。比較例1〜比較例3は、坪量及び紙厚が特に実施例よりも高い。参考例、実施例、比較例1〜4のエンボスは、図1に示すパターンのものとした。
官能評価は、被験者18名に実際に各例に係るロール状にしたトイレットペーパーを実際に使用させ「柔らかさ」、「ふんわり感」、「厚み感」、「使用時の破れ、強さ」、「使用時の紙粉の少なさ」の各項目について、比較例6(従来品)を基準として、相対評価を行なうこととした。評価は、比較例3を4点(中央値)として、良い場合に7点まで、悪い場合に1点まで、1点ごとに差をつけて点数付けを行い、その平均値を算出して判断することとした。
Figure 2020141870
本発明に係る実施例は、従来の未晒品である比較例5〜比較例7と比較すると、「柔らかさ」、「ふんわり感」、「厚み感」、「使用時の破れ、強さ」、「使用時の紙粉の少なさ」において各段に優れた官能評価の結果が得られた。また、晒品(参考例)と比較して、「柔らかさ」、「ふんわり感」、「厚み感」、「使用時の破れ、強さ」、「使用時の紙粉の少なさ」において同等以上の官能評価が得られている。つまり、本発明の実施例は、繊維長の長い針葉樹パルプを100質量%の原料パルプとし、しかも、フリーネスが高いものであるが、繊維長が短いLBKPを多く含みフリーネスが低い抄紙原料を用いた晒品(参考例)と同等以上の官能評価が得られている。つまり、本発明の実施例は、未晒品が有する安心感を有しつつ、晒品(参考例)と同等の品質を有しているものである。
さらに、実施例1と比較例1〜比較例4とを比較すると、実施例1は、紙粉が各段に発生し難いという評価が得られている。
また、トイレットロールの形態においては、本発明の実施例は圧縮仕事量が、参考例や比較例より高く、ロール形態で手に持ったさいに柔らかさを感じやすいものとなった。
このように、本発明に係るトイレットペーパーは、シャワートイレで使用するような場面において安心できる厚み感がありながら、柔らかさが十分で紙粉が発生しがたく、さらに水解性に優れ、使用時における人体への安心感があるものとなっている。
1…トイレットロール、10…トイレットペーパー、20…紙管(管芯)、L1…トイレットロールの巻径(直径)、L2…トイレットロールの管芯の直径、L3…トイレットロールの幅、31,32…凹部、33…谷線部。

Claims (1)

  1. 3〜4プライのトイレットペーパーであって、
    繊維の50〜100質量%が酸素蒸解され塩素漂白されていない針葉樹クラフトパルプであり、
    カチオン性脂肪酸アミド系柔軟剤を含み、
    1プライの坪量が10.5〜12.5g/m2であり、
    1プライの紙厚が80〜100μmであり、トイレットペーパー全体としての紙厚が320〜400μmであり、
    水解性が10秒以下である、
    ことを特徴とするトイレットペーパー。
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