JP5485520B2 - 衛生薄葉紙及びその製造方法 - Google Patents
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Description
この種の衛生薄葉紙は、湿潤タイプのウェットティシューとは区別され、非湿潤状態であり、一般的な非保湿系のティシュペーパーと同様に取り扱われ使用される。
このような衛生薄葉紙は、非保湿系のものと比較して柔らかさ感、ぬめり感、滑らかさ感、きしみのなさ、ふんわり感といった風合いに優れ、肌への刺激が低減されており、鼻をかむさいやフェイシャル用途によく利用されている。
他方、衛生薄葉紙においては、エンボス加工を施して表面に凹凸を形成し、厚み感を発現させるとともに、使用時に紙面と皮膚との接触面積を低下させることで、使用者に紙面を滑らかに感じさせる技術がある。
しかし、薄葉紙処理剤を含有させた技術も、エンボス加工を施す技術も、ともに紙力を低下させる要因となる。このため従来技術においては、エンボス加工と薄葉紙処理剤の双方の技術を採用する場合、使用に耐えうる十分な紙力を確保しつつ薄葉紙処理剤を塗布すべく、過度に紙力の強い基材紙を用いるか、エンボスロールとゴムロールとによってエンボスを付与するとともに、そのエンボスロールのエンボス付与凸部に薄葉紙処理剤を塗布して、エンボス付与部分にのみ薄葉紙処理剤を転写することとして、エンボスと薄葉紙処理剤の塗布による紙力の低下を抑制することとしていた。
そこで、本発明の主たる課題は、ローションティシューとも呼ばれる薄葉紙処理剤が塗布された衛生薄葉紙において、エンボス加工と紙面全体への薄葉紙処理剤の塗布を達成し、滑らかさ、柔らかさといった風合いが極めて向上された衛生薄葉紙を提供することにある。
<請求項1記載の発明>
基材紙に薄葉紙処理剤が含有された衛生薄葉紙であって、
0重量%を超えて35重量%以下の範囲で薄葉紙処理剤を含有し、
表裏面の全面に薄葉紙処理剤が塗布され、
表裏面の各面にエンボス付与凸部によって押されて形成された、底部の面積が0.01〜4.00mm 2 の、凹エンボスが10〜30個/cm 2 配されている態様のエンボスが付与され、
かつ、その表裏のエンボス凹部の面積比((表面のエンボス凹部の総面積)/(裏面のエンボス凹部の総面積))が、0.2〜0.35である、
ことを特徴とする衛生薄葉紙。
複数原反ロールから繰り出された連続シートに対してオンライングラビア印刷によりその表裏面に薄葉紙処理剤を塗布し、
その後に連続して、双方にエンボス付与凸部が形成された一対のエンボスロール間に前記連続シートを通して、
表裏面のエンボス凹部の面積比((表面のエンボス凹部の総面積)/(裏面のエンボス凹部の総面積))が0.2〜0.35となるように、その表裏面にエンボス凹部を有するエンボスを付与する、
ことを特徴とする衛生薄葉紙の製造方法。
前記一対のエンボスロールは、少なくとも一つのエンボスロールにエンボス付与凸部が、10〜30個/cm2配されており、かつ、各エンボスロール間の距離が200μm〜1.00mmである、請求項2記載の衛生薄葉紙の製造方法。
〔構造例〕
本発明に係る衛生薄葉紙の基材紙は、1枚の薄葉紙又は2枚以上の薄葉紙(以下、原紙シートともいう)が積層されたプライ構造のいずれの構造のシートであってもよい。プライ構造とする場合、積層される原紙シートの枚数は特に限定されるものではなく、例えば2枚、3枚、4枚、又はそれ以上の複数枚と適宜変更することができる。
他方、本発明に係る衛生薄葉紙を構成する薄葉紙(原紙シート)の原料パルプは、特に限定されない。衛生薄葉紙の用途に応じて適宜の原料パルプを選択して使用することができる。原料パルプとしては、例えば、木材パルプ、非木材パルプ、合成パルプ、古紙パルプなどから、より具体的には、砕木パルプ(GP)、ストーングランドパルプ(SGP)、リファイナーグランドパルプ(RGP)、加圧式砕木パルプ(PGW)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、ブリーチケミサーモメカニカルパルプ(BCTMP)等の機械パルプ(MP)、化学的機械パルプ(CGP)、半化学的パルプ(SCP)、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)等のクラフトパルプ(KP)、ソーダパルプ(AP)、サルファイトパルプ(SP)、溶解パルプ(DP)等の化学的パルプ(CP)、ナイロン、レーヨン、ポリエステル、ポリビニルアルコール(PVA)等を原料とする合成パルプ、脱墨パルプ(DIP)、ウエストパルプ(WP)等の古紙パルプ、かすパルプ(TP)、木綿、アマ、麻、黄麻、マニラ麻、ラミー等を原料とするぼろパルプ、わらパルプ、エスパルトパルプ、バガスパルプ、竹パルプ、ケナフパルプ等の茎稈パルプ、靭皮パルプ等の補助パルプなどから、一種又は数種を適宜選択して使用することができる。
他方、本発明の衛生薄葉紙は、薄葉紙処理剤を0重量%を超えて35重量%以下含有する。好ましくは、15重量%以上25重量%以下である。さらに、好ましくは、18〜22重量%である。薄葉紙処理剤の含有量が、0重量%であれば薄葉紙処理剤の効果が発揮されず、また、35重量%を超えるとティッシュペーパーにべた付き感が生じる。
他方、本発明に係る衛生薄葉紙の米坪は、その用途によって適宜調整することができるが、米坪は10〜40g/m2、さらに好ましくは10〜20g/m2の範囲内にあるものを使用するのが望ましい。米坪が10g/未満では、柔らかさの向上の観点からは好ましいものの、使用に耐えうる十分な強度を適正に確保することが困難となりる。逆に米坪が40g/m2を超えると紙全体が硬くなるとともに、ゴワ付き感が生じてしまい肌触りが悪くなる。この範囲は、衛生薄葉紙の用途として、ティシュペーパーとする場合に、特に適する。なお、米坪は、JIS P 8124の米坪測定方法による。
紙厚もまた、衛生薄葉紙の用途によって適宜調整することができる。ティシュペーパーの場合、50〜250μmとするのが好ましい。紙厚が50μm未満では、柔らかさの向上の観点からは好ましいものの、ティシュペーパーとしての強度を適正に確保することがで困難となる。また、250μm超では、ティシュペーパーの肌触りが悪化するとともに、使用時にゴワツキ感が生じるようになる。なお、積層構造とする場合に、各層を構成する原紙シートの紙厚は、すべて統一する必要はない。
他方、本発明の衛生薄葉紙は、MMDの値が5.0〜7.0であるのが望ましい。ここでのMMDは、JIS P 8111に規定される条件下で測定した、摩擦係数の平均偏差MMDである。摩擦係数の平均偏差MMDは、カトーテック株式会社製「摩擦感テスター KES SE」を用いて測定することができる。MMDは滑らかさの指標の一つであり、数値が小さいほど滑らかであり、数値が大きいほど滑らかさに劣るとされる。
他方、本発明の衛生薄葉紙は、ソフトネスの値が0.5〜0.75であるのが望ましい。ここでのソフトネスは、JIS L1096 E法に準じたハンドルオメータ法に基づいて測定したものである。
他方、本発明の衛生薄葉紙は、伸び率の値が10.0〜13.5であるのが望ましい。ここでの伸び率は、ミネベア株式会社製「万能引張圧縮試験機 TG−200N」を用いて測定したものである。
上記説明の本発明の衛生薄葉紙は、以下のようにして製造することが可能である。本例では、2枚重ね(2プライ構造)の衛生薄葉紙を例に説明する。
まず、図2に示すように、原反シートを巻き取った複数の原反ロールR,R(図中では2個)から各連続シートr,rを連続的に繰り出す。この際のテンションなどは既知の技術による。
次いで、この繰り出された各連続シートr、rの表裏面の全面に対して、オンライングラビア印刷装置11,11によって、上記説明の薄葉紙処理剤を塗布する。
なお、オンライングラビア印刷装置11,11により塗布するのであれば、薄葉紙処理剤の塗布量は1.5〜5.0g/m2とするのが望ましい。
エンボスロール間距離が短すぎると、エンボスが鮮明になるとの効果が、十分に発揮されないおそれがある。他方、エンボスロール間距離が長すぎると、連続シートが破断しまうおそれがある。
このようにして積層一体化された連続シートr”は、間欠的又は連続的に適宜インターフォルダー等に送られて折り畳み積層され束とされて、衛生薄葉紙若しくはその製品とされる。
このことから、エンボス加工を施した本願発明にかかる衛生薄葉紙は、物性においても、実際の使用の際の感じ方に関しても、比較例よりも高い評価となることが示された。
従って、本発明によれば、薄葉紙処理剤が塗布された衛生薄葉紙において、エンボス加工と紙面全体への薄葉紙処理剤の塗布が達成されるとともに、滑らかさ、柔らかさといった風合いが極めて向上された衛生薄葉紙が提供される。
Claims (3)
- 基材紙に薄葉紙処理剤が含有された衛生薄葉紙であって、
0重量%を超えて35重量%以下の範囲で薄葉紙処理剤を含有し、
表裏面の全面に薄葉紙処理剤が塗布され、
表裏面の各面にエンボス付与凸部によって押されて形成された、底部の面積が0.01〜4.00mm 2 の、凹エンボスが10〜30個/cm 2 配されている態様のエンボスが付与され、
かつ、その表裏のエンボス凹部の面積比((表面のエンボス凹部の総面積)/(裏面のエンボス凹部の総面積))が、0.2〜0.35である、
ことを特徴とする衛生薄葉紙。 - 複数原反ロールから繰り出された連続シートに対してオンライングラビア印刷によりその表裏面に薄葉紙処理剤を塗布し、
その後に連続して、双方にエンボス付与凸部が形成された一対のエンボスロール間に前記連続シートを通して、
表裏面のエンボス凹部の面積比((表面のエンボス凹部の総面積)/(裏面のエンボス凹部の総面積))が0.2〜0.35となるように、その表裏面にエンボス凹部を有するエンボスを付与する、
ことを特徴とする衛生薄葉紙の製造方法。 - 前記一対のエンボスロールは、少なくとも一つのエンボスロールにエンボス付与凸部が、10〜30個/cm2配されており、かつ、各エンボスロール間の距離が200μm〜1.00mmである、請求項2記載の衛生薄葉紙の製造方法。
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