JP2020140156A - 潤滑剤供給装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
Description
そして、所定方向に回転する潤滑剤供給ローラによって固形潤滑剤から潤滑剤が徐々に削り取られて、潤滑剤供給ローラによって削り取られた潤滑剤が像担持体の表面に塗布(供給)される。その後、像担持体上に供給された潤滑剤は、薄層化ブレードによって薄層化(均一化)される。
そして、そのように固形潤滑剤に編摩耗が生じてしまうと、像担持体に潤滑剤を充分に供給することができない不具合や、固形潤滑剤の交換時期が早まってしまう不具合や、装置の駆動トルクが上昇してしまう不具合や、異常音が発生してしまう不具合、などが生じてしまう可能性がある。
本実施の形態における画像形成装置1は、複数の作像部としてのプロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10BKが中間転写ベルト17に対向するように並設されたタンデム型のカラー画像形成装置である。
また、10Y、10M、10C、10BKは各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した作像部としてのプロセスカートリッジ、17は複数色のトナー像が重ねて転写される中間転写ベルト、18は中間転写ベルト17上に形成されたトナー像をシートPに転写する2次転写ローラ、を示す。
また、20はシートP上の未定着画像を定着する定着装置、28は各プロセスカートリッジ(作像部)10Y、10M、10C、10BKの現像装置に各色のトナーを補給するためのトナー容器、を示す。
各プロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10BKにおける感光体ドラム11(像担持体)上では、それぞれ、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナー像が形成される。
まず、原稿は、原稿搬送装置3の搬送ローラによって、原稿台から搬送されて、原稿読込部4のコンタクトガラス上に載置される。そして、原稿読込部4で、コンタクトガラス上に載置された原稿の画像情報が光学的に読み取られる。
そして、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の画像情報は、書込み部6に送信される。そして、書込み部6からは、各色の画像情報に基づいたレーザ光L(露光光)が、それぞれ、対応するプロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10BKの感光体ドラム11上に向けて照射される。
書込み部6において、光源から画像信号に対応したレーザ光Lが各色に対応して射出される。レーザ光は、ポリゴンミラーに入射して反射した後に、複数のレンズを透過する。複数のレンズを透過した後のレーザ光は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの色成分ごとに別の光路を通過することになる(露光工程である。)。
その後、現像工程後の感光体ドラム11の表面は、それぞれ、中間転写ベルト17との対向位置に達する。ここで、それぞれの対向位置には、中間転写ベルト17の内周面に当接するように1次転写ローラ14が設置されている。そして、1次転写ローラ14の位置で、中間転写ベルト17上に、感光体ドラム11上に形成された各色のトナー像が、順次重ねて転写される(1次転写工程である。)。
その後、感光体ドラム11の表面は、潤滑剤供給装置16、除電装置の位置とを順次通過して、感光体ドラム11における一連の作像プロセスが終了する。
その後、中間転写ベルト17の表面は、中間転写ベルトクリーニング装置の位置に達する。そして、中間転写ベルト17上の未転写トナーが中間転写ベルトクリーニング装置に回収されて、中間転写ベルト17上の一連の転写プロセスが完了する。
詳しくは、シートPを収納する給紙装置7から、給紙ローラ8により給送されたシートPが、搬送ガイドを通過した後に、レジストローラ19に導かれる。レジストローラ19に達したシートPは、中間転写ベルト17上のトナー像とタイミングを合わせて、2次転写ローラ18の位置に向けて搬送される。
そして、定着工程後のシートPは、排紙ローラ29によって装置本体1外に出力画像として排出された後に、排紙部5上にスタックされて、一連の画像形成プロセスが完了する。
なお、図2は黒色用の作像部としてのプロセスカートリッジ10BKを示す構成図である。黒色用のプロセスカートリッジ10BKと、カラー用のプロセスカートリッジ10Y、10M、10Cと、は、作像プロセスに用いられるトナーの色が異なる点を除き、ほぼ同じ構成部材によって構成されているため、カラー用のプロセスカートリッジ10Y、10M、10Cの図示と説明は適宜省略する。
感光体ドラム11は、基層としての導電性支持体上に、絶縁層である下引き層、感光層としての電荷発生層及び電荷輸送層、保護層(表面層)が順次積層されている。
そして、帯電装置12には電源部から所定の電圧が印加されて、これにより対向する感光体ドラム11の表面を一様に帯電する。
現像装置13内には、キャリアとトナーとからなる2成分現像剤が収容されている。
このように構成された潤滑剤供給装置16によって、感光体ドラム11上に薄層化された潤滑剤が供給される。なお、潤滑剤供給装置16の構成・動作については、後で詳しく説明する。
現像ローラ13aは、図2中の矢印方向(反時計方向)に回転している。現像装置13内の現像剤は、間に仕切部材を介在するように配設された第1搬送スクリュ13b1及び第2搬送スクリュ13b2の回転によって、トナー容器28から補給されたトナーとともに撹拌混合されながら長手方向に循環する(図2の紙面垂直方向である。)。
図2(及び、図6)に示すように、潤滑剤供給装置16は、固形潤滑剤16b、感光体ドラム11と固形潤滑剤16bとに摺接するブラシ毛(又は、発泡弾性層)が周設された潤滑剤供給ローラ16a、固形潤滑剤16bを保持する保持部材16c、保持部材16cを固形潤滑剤16bとともに収納するケース16f、保持部材16cとともに固形潤滑剤16bを潤滑剤供給ローラ16aに向けて付勢する回動部材16g及び引張スプリング16h(加圧機構)、潤滑剤供給ローラ16aによって感光体ドラム11上に供給された潤滑剤を薄層化するブレード状部材16d(薄層化ブレード)、等で構成される。
窒化ホウ素は放電による特性変化がほとんどないため、窒化ホウ素を配合した固形潤滑剤16bを用いることで、感光体ドラム11上で帯電工程や転写工程がおこなわれた後にも放電による劣化が生じにくくなる。また、窒化ホウ素を配合した固形潤滑剤16bを用いることで、感光体ドラム11が放電により酸化、蒸発してしまうことを防止することもできる。
また、窒化ホウ素だけからなる潤滑剤を用いてしまうと、感光体ドラム11の表面に供給された潤滑剤がドラム表面全体にいきわたらずに、ドラム表面全体に均一な潤滑剤の皮膜が形成されなくなるおそれがある。そのため、固形潤滑剤16bに窒化ホウ素の他に脂肪酸金属塩を配合している。これにより、感光体ドラム11の表面の全体にわたって潤滑剤の皮膜を効率よく形成することができて、長期にわたって高い潤滑性を維持することができる。脂肪酸金属塩としては、例えば、フッ素系樹脂、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム等のラメラ結晶構造を持つ脂肪酸金属塩や、ラウロイルリジン、モノセチルリン酸エステルナトリウム亜鉛塩、ラウロイルタウリンカルシウム等の物質を使用することができる。特に、脂肪酸金属塩としてステアリン酸亜鉛を用いた場合には、感光体ドラム11上での伸展性が向上して、吸湿性が低くて湿度が変化しても潤滑性が損なわれにくくなる。
また、固形潤滑剤16bに配合する材料としては、脂肪酸金属塩や窒化ホウ素の他に、シリコーンオイル、フッ素系オイル、天然ワックス等の液状材料やガス状材料を外添剤として用いることもできる。
このように構成された固形潤滑剤16bは、粉体状の潤滑剤を型に入れて型内で圧力をかけて固形のバー状に形成することもできるし、紛体状の潤滑剤を加熱溶融したものを型の中に流し込んだ後に冷却して潤滑剤のブロックを形成することもできる。また、潤滑剤の構成材料をバー状に固める際に、必要に応じて、その構成材料中にバインダーを添加して成形することもできる。
なお、本実施の形態では、固形潤滑剤16bとして、脂肪酸金属亜鉛に無機潤滑剤を含有したものを用いたが、固形潤滑剤16bとして、無機潤滑剤を含有させずに脂肪酸金属亜鉛のみで形成されたものを用いることもできる。
このとき、潤滑剤供給ローラ16aにより塗布する粉体状の潤滑剤は微粉であるほど、ブレード状部材16dにより感光体ドラム11上に分子膜レベルで薄膜化される。
この潤滑剤ユニットは、潤滑剤供給装置16(プロセスカートリッジ10BK)に対して着脱可能(交換可能)に構成されている。すなわち、固形潤滑剤16bとともに加圧機構16c、16g、16h、16jが交換用部品となるように潤滑剤供給装置16に対して着脱可能に構成されている。
詳しくは、回動部材16gの両側面には、回動中心となる支軸16g1(軸部)が形成されている。そして、この回動部材16gの支軸16g1が、軸受16jの内径部に挿着された状態で保持部材16cの穴部16c2に嵌合して、回動部材16gが保持部材16cに回動可能に保持されることになる。なお、2つの回動部材16gは、それぞれ、幅方向(図2の紙面垂直方向であって、図5の左右方向である。)において左右対称になるように保持部材16cに設置される。
そして、この引張スプリング16hは、ケース16f内の底面16f3(図5、図6参照)に圧接するように一対の回動部材16gを互いに異なる方向に回動させて保持部材16cを潤滑剤供給ローラ16aに近づく方向に付勢する付勢部材として機能することになる。具体的に、2つの回動部材16gは、ケース16f(底面16f3)に当接するカム形状部16g2が互いに近づく方向のスプリング力(付勢力)を引張スプリング16hから受ける。これにより、図3、図5の左方の回動部材16gは、支軸16g1を回動中心として、反時計方向に回動するように付勢される。これに対して、図3、図5の右方の回動部材16gは、支軸16g1を回動中心として、時計方向に回動するように付勢される。
なお、本実施の形態において、回動部材16gのカム形状部16g2は、経時において固形潤滑剤16bが消費されて小さくなっても(加圧方向の高さが短くなっても)、潤滑剤供給ローラ16aに対する固形潤滑剤16bの加圧力がほぼ一定になって、潤滑剤供給ローラ16aによって固形潤滑剤16bから削り取られる潤滑剤量が一定になるように、そのカム形状が形成されている。
このように、本実施の形態において、加圧機構16c、16g、16h、16jは、固形潤滑剤16bに対して回転軸方向両端部(図2の紙面垂直方向の両端部である。)にそれぞれ加圧力が付与されるように構成されていることになる。
換言すると、一対の回動部材16gに形成されたカム形状部16g2は、それぞれ、固形潤滑剤16bの消費にともない保持部材16cが固形潤滑剤16bとともに潤滑剤供給ローラ16aに近づく方向に移動するように引張スプリング16hによる付勢力によって回動してケース16fに圧接することになる。
まず、図5(A)に示すように、新品状態の固形潤滑剤16b(保持部材16cに貼着・保持された状態のものである。)が潤滑剤供給装置16(装置本体1)にセットされると、一対の回動部材16gのカム形状部16g2のスパン(ケース16fとの2つの圧接部同士間の幅方向の距離である。)が最長となる状態で、保持部材16c(加圧機構16g、16h)によって固形潤滑剤16bが潤滑剤供給ローラ16aに圧接する。そして、この状態で、潤滑剤供給装置16(潤滑剤供給ローラ16a)による感光体ドラム11上への潤滑剤の供給が開始される。なお、支軸16g1がスライド移動できるように穴部16c2を長穴とするとともに、回動部材16gの押圧部16g3(図4参照)が保持部材16cの内部の天井面を押圧するように構成することもできる。
その後、図5(B)に示すように、経時において、潤滑剤供給装置16(潤滑剤供給ローラ16a)による感光体ドラム11上への潤滑剤の供給が進められると、一対の回動部材16gのカム形状部16g2のスパンが徐々に漸減して、その状態で保持部材16c(加圧機構16g、16h)によって固形潤滑剤16bが潤滑剤供給ローラ16aに圧接する。
そして、最終的に、潤滑剤供給装置16(潤滑剤供給ローラ16a)による感光体ドラム11上への潤滑剤の供給がさらに進められて、固形潤滑剤16bの肉厚が僅かになった状態で、固形潤滑剤16bが保持部材16cとともに潤滑剤供給装置16(装置本体1)から取出されて、固形潤滑剤16bの交換メンテナンスがおこなわれることになる。なお、固形潤滑剤16bの交換メンテナンスをおこなう時期は、固形潤滑剤16bの消費を直接的又は間接的に検知する検知手段(例えば、装置16の累積稼働時間をカウントする手段や、固形潤滑剤16bの肉厚を光学的に検知する手段等である。)による検知結果に基づいて判断される。
図6に示すように、潤滑剤供給装置16には、潤滑剤供給ローラ16a、固形潤滑剤16b、保持部材16c、ケース16f、一対の回動部材16g、付勢部材としての引張スプリング16h(図3、図5参照)、などが設けられている。
そして、本実施の形態における潤滑剤供給装置16は、図7に示すように、潤滑剤供給ローラ16aが回転しているとき、固形潤滑剤16bの側面がケース16f内の底面16f3ではない第1面(第1内壁面16f1である。)に当接するとともに、回動部材16gがケース16f内の底面16f3ではない第2面(当接面16f4である。)に当接した状態で、潤滑剤供給ローラ16aに当接する固形潤滑剤16bの姿勢が定められている。
詳しくは、潤滑剤供給ローラ16aが回転しているとき、固形潤滑剤16bと回動部材16gとを除く部材はケース16fに当接せず、固形潤滑剤16bはケース16fにおける第1内壁面16f1(第1面)を除く部分には当接せず、回動部材16gはケース16fにおける底面16f3と当接面16f4(第2面)とを除く部分には当接しないことになる。
特に、本実施の形態では、固形潤滑剤16b(潤滑剤ユニット)は、その重力によってケース16f内から脱落しないように収納されている。具体的に、図2を参照して、ケース16fは第1内壁面16f1の側に傾いた状態で配置されているが、潤滑剤ユニットの重心から垂直方向下方に伸ばした仮想線が、第1内壁面16f1又は底面16f3に交わるように構成している。また、ケース16fを傾けた側(第1内壁面16f1の側である。)は、潤滑剤供給ローラ16aと固形潤滑剤16bとの当接位置からみて、潤滑剤供給ローラ16aの回転方向下流側である。このような構成により、上述した2箇所による当接状態をさらに維持しやすくなる。
そして、それらの4つの内壁面のうち、潤滑剤供給ローラ16aの回転方向下流側に対応する位置に配置された第1内壁面16f1が、駆動時に固形潤滑剤16bの側面が当接する第1面として機能する。
また、図7等に示すように、回動部材16gが当接する第2面としての当接面16f4は、上述した4つの内壁面のうち潤滑剤供給ローラ16aの回転方向上流側に対応する位置に配置された第2内壁面16f2に対して回転方向下流側に配置されていて、底面16f3から垂直角で起立するように形成されている。すなわち、当接面16f4は、第2内壁面16f2に対して図7の左方の位置で、底面から16f3から所定高さだけ垂直に起立するように形成されている。さらに換言すると、略長方体状に形成されたケース16fの内部に、第2内壁面16f2と底面16f3とに繋がるような突出部が形成されている。
回動部材16gが当接する第2面(当接面16f4)が、底面16f3から回転方向下流側に鈍角で起立するように形成された場合(後述する図11の角度θが90度を超える鈍角である場合である。)には、その鈍角で形成された傾斜面に沿って回動部材16gが底面16f3から離れるように移動してしまい、回動部材16g(潤滑剤ユニット)の姿勢が定まらなくなってしまう可能性がある。これに対して、本実施の形態では、当接面16f4を底面16f3に対して垂直面としているため、そのような不具合が生じにくくなる。
そして、ケース16fは、図7等に示すように、固形潤滑剤16bにおいて潤滑剤供給ローラ16aに当接する側が露呈するように固形潤滑剤16bを収納している。
このような構成により、駆動時に固形潤滑剤16bの側面を第1内壁面16f1に当接させやすくなる。
図8に示す比較例としての潤滑剤供給装置116は、ケース116fの底面16f3に突出部(当接面16f4)が形成されていない。このようにケース116fを構成した場合には、図8に示すように、固形潤滑剤16bの側面(A部)が第1内壁面16f1に当接して、保持部材16cのC部が第2内壁面16f2に当接した状態で、固形潤滑剤16b(潤滑ユニット)の姿勢が定めることになる。しかし、そのような場合、図8(A)から図8(B)に示すように、固形潤滑剤16bの消費(圧接方向の厚さ)が進んで、固形潤滑剤16bを保持する保持部材16cが図8の上方に移動してしまうと、第2内壁面16f2に当接する保持部材16cのC部も上方へ移動してしまう。そのため、固形潤滑剤16b(潤滑ユニット)の姿勢は徐々に左方に傾いてしまい、潤滑剤供給ローラ16aに対する固形潤滑剤16bの姿勢が安定しないで、双方16a、16bの当接位置が左方にオフセットしてしまい、経時で固形潤滑剤16bが偏摩耗してしまう。そして、図8(B)に示すように、固形潤滑剤16bに編摩耗した部分Mが形成されてしまうと、感光体ドラム11に潤滑剤を充分に供給することができない不具合や、固形潤滑剤16bの交換時期が早まってしまう不具合や、装置16の駆動トルクが上昇してしまう不具合や、異常音が発生してしまう不具合、などが生じてしまうことになる。
これに対して、本実施の形態では、駆動時における潤滑剤供給ローラ16aに対する固形潤滑剤16bの姿勢が初期から経時にかけて安定しているため、そのような不具合が生じにくくなる。
このような傾斜面16f5をケース16fに設けることで、図9(A)から図9(B)に示すように、ケース16fに対して潤滑剤ユニットが傾いた状態で組み付けられてしまっても、潤滑剤ユニットの回動部材16gの先端が傾斜面16f5を滑るように移動して、最終的に、図6に示すように、ケース16f内に潤滑剤ユニットが正常な姿勢で組み付けられることになる。
このように回動部材16gの先端を円弧状に形成することで、図10(B)に示すように回動部材16gの先端を角状に形成した場合に比べて、底面16f3や当接面16f4に当接する回動部材16gの摩擦抵抗を減ずることができる。そのため、固形潤滑剤16b、保持部材16c、回動部材16gなどからなる潤滑剤ユニットがケース16f内でバランスよく2点支持されて、上述した本発明の効果が発揮されやすくなる。
図11は、変形例としての潤滑剤供給装置16の要部を示す図であって、本実施の形態における図6に対応する図である。
図11に示すように、変形例において、駆動時に回動部材16gが当接する当接面16f4(第2面)は、垂直面ではなくて、底面16f3から回転方向下流側に鋭角θで起立するように形成されている。
すなわち、図11に示す、底面16f3と当接面16f4とがなす角度θが、90度よりも小さくなるように構成されている。
底面16f3と当接面16f4とがなす角度θを鈍角とする場合には、その鈍角で形成された傾斜面に沿って回動部材16gが底面16f3から離れるように移動してしまい、回動部材16g(潤滑剤ユニット)の姿勢が定まらなくなってしまう可能性がある。これに対して、変形例では、底面16f3と当接面16f4とがなす角度θを鋭角としているため、そのような不具合が生じにくくなる。
そして、変形例のように構成した場合であっても、本実施の形態のものと同様に、駆動時の潤滑剤供給ローラ16aに対する固形潤滑剤16bの姿勢を安定させることができる。
これにより、潤滑剤供給ローラ16aが回転しているときに、潤滑剤供給ローラ16aに対する固形潤滑剤16bの姿勢を安定させることができる。
これに対して、作像部における各部11、12、13、15、16をプロセスカートリッジの構成部材とせずに、それぞれ単体で装置本体1に交換自在に設置されるように構成することもできる。このような場合にも、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本願において、「プロセスカートリッジ」とは、像担持体を帯電する帯電装置と、像担持体上に形成された潜像を現像する現像装置と、像担持体上をクリーニングするクリーニング装置と、のうち少なくとも1つと、像担持体とが、一体化されて、画像形成装置本体に対して着脱可能に設置されるユニットと定義する。
また、本実施の形態では、像担持体としての感光体ドラム11上に潤滑剤を供給する潤滑剤供給装置16に対して本発明を適用したが、感光体ドラム11以外の像担持体に潤滑剤を供給する潤滑剤供給装置(例えば、中間転写ベルト17に潤滑剤を供給する潤滑剤供給装置である。)に対しても当然に本発明を適用することができる。
また、本実施の形態では、クリーニングブレード15a(クリーニング装置15)の下流側に設置された潤滑剤供給装置16に対して本発明を適用したが、クリーニングブレード15aの上流側に潤滑剤供給装置を設置した場合であっても、その潤滑剤供給装置に対して本発明を適用することができる。
そして、それらのような場合であっても、本実施の形態のものと同様の効果を得ることができる。
11 感光体ドラム(像担持体)、
16 潤滑剤供給装置、
16a 潤滑剤供給ローラ、
16b 固形潤滑剤、
16c 保持部材、
16f ケース、
16f1 第1内壁面(第1面)、 16f2 第2内壁面、
16f3 底面、
16f4 当接面(第2面)、
16f5 傾斜面、
16g 回動部材、
16h 引張スプリング(付勢部材)。
Claims (9)
- トナー像が担持される像担持体の表面に潤滑剤を供給する潤滑剤供給装置であって、
所定方向に回転するとともに、前記像担持体に摺接する潤滑剤供給ローラと、
前記潤滑剤供給ローラに摺接する固形潤滑剤と、
前記固形潤滑剤を保持する保持部材と、
前記固形潤滑剤が前記潤滑剤供給ローラに圧接する方向に移動できるように前記保持部材を前記固形潤滑剤とともに収納するケースと、
前記保持部材において幅方向の離れた位置にそれぞれ回動可能に支持された一対の回動部材と、
前記ケース内の底面に圧接するように前記一対の回動部材を互いに異なる方向に回動させて前記保持部材を前記潤滑剤供給ローラに近づく方向に付勢する付勢部材と、
を備え、
前記潤滑剤供給ローラが回転しているとき、前記固形潤滑剤の側面が前記ケース内の前記底面ではない第1面に当接するとともに、前記回動部材が前記ケース内の前記底面ではない第2面に当接した状態で、前記潤滑剤供給ローラに当接する前記固形潤滑剤の姿勢が定められることを特徴とする潤滑剤供給装置。 - 前記潤滑剤供給ローラが回転しているとき、前記固形潤滑剤と前記回動部材とを除く部材は前記ケースに当接せず、前記固形潤滑剤は前記ケースにおける前記第1面を除く部分には当接せず、前記回動部材は前記ケースにおける前記底面と前記第2面とを除く部分には当接しないことを特徴とする請求項1に記載の潤滑剤供給装置。
- 前記ケースは、その内部が、前記底面と前記底面からそれぞれ起立する4つの内壁面とで略長方体状に形成され、
前記第1面は、前記4つの内壁面のうち、前記潤滑剤供給ローラの回転方向下流側に対応する位置に配置された第1内壁面であり、
前記第2面は、前記4つの内壁面のうち前記潤滑剤供給ローラの回転方向上流側に対応する位置に配置された第2内壁面に対して回転方向下流側に配置されて、前記底面から回転方向下流側に鋭角又は垂直角で起立するように形成されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の潤滑剤供給装置。 - 前記ケースは、前記第2面から前記第2内壁面に向けて前記潤滑剤供給ローラに近づく方向に傾斜する傾斜面が形成されたことを特徴とする請求項3に記載の潤滑剤供給装置。
- 前記回動部材は、前記潤滑剤供給ローラの回転軸に直交する断面でみたときに、前記底面に当接する部分が円弧状に形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の潤滑剤供給装置。
- 前記固形潤滑剤は、略長方体状に形成され、
前記ケースは、前記固形潤滑剤において前記潤滑剤供給ローラに当接する側が露呈するように前記固形潤滑剤を収納することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の潤滑剤供給装置。 - 前記一対の回動部材は、それぞれ、前記固形潤滑剤の消費にともない前記保持部材が前記固形潤滑剤とともに前記潤滑剤供給ローラに近づく方向に移動するように前記付勢部材による付勢力によって回動して前記ケースに圧接するカム形状部を具備し、
前記付勢部材は、前記一対の回動部材に連結されて、前記一対の回動部材が前記ケースに圧接する部分同士のスパンが漸減するように前記一対の回動部材を回動させる引張スプリングであることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の潤滑剤供給装置。 - 画像形成装置本体に対して着脱可能に設置されるプロセスカートリッジであって、
請求項1〜請求項7のいずれかに記載の潤滑剤供給装置と前記像担持体とを備えたことを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 請求項1〜請求項7のいずれかに記載の潤滑剤供給装置と前記像担持体とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
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