JP5790962B2 - 潤滑剤供給装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置 - Google Patents
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Description
一方、特許文献2には、固形潤滑剤を保持するホルダ(保持部材)が一定以上変位した状態をプッシュスイッチで検知して、固形潤滑剤がなくなったことを検知して、その検知結果に基いて固形潤滑剤の交換(メンテナンス)をおこなう技術が開示されている。
しかし、特許文献3等の潤滑剤供給装置は、画像形成装置における累積プリント枚数や累積動作時間に基いて固形潤滑剤の消費の程度を判断しているため、固形潤滑剤の交換時期を正確に検知することができなかった。これは、画像形成装置におけるプリント動作の差異(例えば、1枚のみのプリント時と連続プリント時との差異である。)や固形潤滑剤自体の差異等によって、固形潤滑剤の消費の程度が異なるためである。そのため、固形潤滑剤の交換時期を早めに検知してしまった場合には使用可能な固形潤滑剤を交換してしまう不具合が生じて、固形潤滑剤の交換時期を遅めに検知してしまった場合には像担持体上に供給する潤滑剤が不足してしまう不具合が生じていた。
図1〜図7にて、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
まず、図1にて、画像形成装置全体の構成・動作について説明する。
本実施の形態1における画像形成装置1は、複数の作像部としてのプロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10BKが中間転写ベルト17に対向するように並設されたタンデム型のカラー画像形成装置である。
各プロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10BKにおける感光体ドラム11(像担持体)上では、それぞれ、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナー像が形成される。
まず、原稿は、原稿搬送部3の搬送ローラによって、原稿台から搬送されて、原稿読込部4のコンタクトガラス上に載置される。そして、原稿読込部4で、コンタクトガラス上に載置された原稿の画像情報が光学的に読み取られる。
詳しくは、原稿読込部4は、コンタクトガラス上の原稿の画像に対して、照明ランプから発した光を照射しながら走査させる。そして、原稿にて反射した光を、ミラー群及びレンズを介して、カラーセンサに結像する。原稿のカラー画像情報は、カラーセンサにてRGB(レッド、グリーン、ブルー)の色分解光ごとに読み取られた後に、電気的な画像信号に変換される。さらに、RGBの色分解画像信号をもとにして画像処理部(不図示である。)で色変換処理、色補正処理、空間周波数補正処理等の処理をおこない、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのカラー画像情報を得る。
書込み部6において、光源から画像信号に対応したレーザ光が各色に対応して射出される。図示は省略するが、レーザ光は、ポリゴンミラーに入射して反射した後に、複数のレンズを透過する。複数のレンズを透過した後のレーザ光は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの色成分ごとに別の光路を通過することになる(露光工程である。)。
る。)のプロセスカートリッジ10BK(黒色用作像部)の感光体ドラム11表面に照射されて、ブラック成分の静電潜像が形成される。
その後、現像工程後の感光体ドラム11表面は、それぞれ、中間転写ベルト17との対向位置に達する。ここで、それぞれの対向位置には、中間転写ベルト17の内周面に当接するように1次転写ローラ14が設置されている。そして、1次転写ローラ14の位置で、中間転写ベルト17上に、感光体ドラム11上に形成された各色のトナー像が、順次重ねて転写される(第1転写工程である。)。
その後、感光体ドラム11表面は、潤滑剤供給装置16の位置と除電部(不図示である。)の位置とを順次通過して、感光体ドラム11における一連の作像プロセスが終了する。
その後、中間転写ベルト17表面は、中間転写ベルトクリーニング部(不図示である。)の位置に達する。そして、中間転写ベルト17上の未転写トナーが中間転写ベルトクリーニング部に回収されて、中間転写ベルト17上の一連の転写プロセスが完了する。
詳しくは、記録媒体Pを収納する給紙部7から、給紙ローラ8により給送された転写紙Pが、搬送ガイドを通過した後に、レジストローラ19に導かれる。レジストローラ19に達した記録媒体Pは、中間転写ベルト17上のトナー像とタイミングを合わせて、2次転写ローラ18の位置に向けて搬送される。
そして、定着工程後の記録媒体Pは、排紙ローラ29によって装置本体1外に出力画像として排出された後に、排紙部5上にスタックされて、一連の画像形成プロセスが完了する。
なお、図2は黒色用作像部としてのプロセスカートリッジ10BK(モノクロ用のプロセスカートリッジ)を示す構成図である。モノクロ用のプロセスカートリッジ10BKと、カラー用のプロセスカートリッジ10Y、10M、10Cと、は、作像プロセスに用いられるトナーの色が異なる点を除き、ほぼ同じ構成部材によって構成されているため、カラー用のプロセスカートリッジ10Y、10M、10Cの図示と説明は適宜省略する。
図示は省略するが、感光体ドラム11は、基層としての導電性支持体上に、絶縁層である下引き層、感光層としての電荷発生層及び電荷輸送層、保護層(表面層)が順次積層されている。
感光体ドラム11の導電性支持体(基層)としては、体積抵抗が1010Ωcm以下の導電性材料を用いることができる。
そして、帯電部12には不図示の電源部から所定の電圧が印加されて、これにより対向する感光体ドラム11の表面を一様に帯電する。
トナーは、画質向上のために、円形度が0.98以上の球形トナーを使用している。「円形度」は、フロー式粒子像分析装置「FPIA−2000」(東亜医用電子社製)により計測した平均円形度である。具体的には、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150ml中に、分散剤として界面活性剤(好ましくは、アルキルベンゼンスルホン酸塩である。)を0.1〜0.5ml加えて、さらに測定試料(トナー)を0.1〜0.5g程度加える。その後、このトナーが分散した懸濁液を、超音波分散器で約1〜3分間分散処理して、分散液濃度が3000〜10000個/μlとなるようにしたものを上述の分析装置にセットして、トナーの形状及び分布を測定する。
このような球形トナーを用いる場合、従来は、クリーニングブレード15aと感光体ドラム11との僅かな隙間に入り込んでやがてその隙間をすり抜けてクリーニング不良が生じることがあった。しかし、本実施の形態1では、潤滑剤供給装置16によって潤滑剤を感光体ドラム11表面に塗布して、感光体ドラム11上におけるトナー剥離性(除去性)を向上させるために、クリーニング不良の発生が抑止される。
このように構成された潤滑剤供給装置16によって、感光体ドラム11上に薄層化された潤滑剤が供給される。なお、潤滑剤供給装置16の構成・動作については、後で詳しく説明する。
現像ローラ13aは、図2中の矢印方向(反時計方向)に回転している。現像部13内の現像剤は、間に仕切部材を介在するように配設された第1搬送スクリュ13b1及び第2搬送スクリュ13b2の回転によって、不図示のトナー補給部によってトナー容器28から補給されたトナーとともに撹拌混合されながら長手方向に循環する(図2の紙面垂直方向である。)。
図2に示すように、潤滑剤供給装置16は、固形潤滑剤16b、感光体ドラム11と固形潤滑剤16bとに摺接するブラシ毛が周設された潤滑剤供給ローラ16a(ブラシ状ローラ)、固形潤滑剤16bを保持する保持部材16c、保持部材16cを固形潤滑剤16bとともに収納するケース16f、保持部材16cとともに固形潤滑剤16bを潤滑剤供給ローラ16aに向けて付勢する回動部材16g及び引張スプリング16h(加圧機構)、潤滑剤供給ローラ16aによって感光体ドラム11上に供給された潤滑剤を薄層化するブレード状部材16d(薄層化ブレード)、等で構成される。
ブラシ毛の長さが20mmを超えると、経時における感光体ドラム11との繰り返し摺擦によって、ブラシ毛が所定方向に倒毛して、固形潤滑剤16bの掻取性や感光体ドラム11からのトナー除去性が低下してしまう。これに対して、ブラシ毛の長さが0.2mm未満であると、固形潤滑剤16bや感光体ドラム11に対する物理的な当接力が不足してしまう。したがって、ブラシ毛の長さは上述の範囲であることが好ましい。
固形潤滑剤16bの後方部には,潤滑剤供給ローラ16aと固形潤滑剤16bとの接触ムラをなくすために加圧機構16g、16hが配置されていて、保持部材16cに保持(貼着)された状態の固形潤滑剤16bを潤滑剤供給ローラ16aに向けて付勢している。ここで、加圧機構は、保持部材16cに回動可能に支持された1対の回動部材16gと、1対の回動部材16gに連結された付勢部材としての引張スプリング16hと、で構成されているが、これについては後で詳しく説明する。
ステアリン酸亜鉛は、代表的なラメラ結晶紛体である。ラメラ結晶は両親媒性分子が自己組織化した層状構造を有していて、せん断力が加わると層間にそって結晶が割れて滑りやすい。したがって、感光体ドラム11表面を低摩擦係化することができる。すなわち、せん断力を受けて均一に感光体ドラム11表面を覆っていくラメラ結晶によって、少量の潤滑剤によって効果的に感光体ドラム11表面を覆うことができる。
このとき、潤滑剤供給ローラ16aにより塗布する粉体状の潤滑剤は微粉であるほど、ブレード状部材16dにより感光体ドラム11上に分子膜レベルで薄膜化される。
図3を参照して、本実施の形態1における潤滑剤供給装置16において、固形潤滑剤16bは、保持部材16cに貼着され保持されている。具体的に、保持部材16cと固形潤滑剤16bとの間に両面テープや接着剤等が介在されて、保持部材16cは固形潤滑剤16bを貼着して保持することになる。ここで、保持部材16cは、コの字状に曲げ加工された板金であって、その両側面に回動部材16gを保持するための複数の穴部16c2(軸受部)が形成されている。
詳しくは、図4(A)、図5を参照して、回動部材16gの両側面には、回動中心となる支軸16g1(軸部)が形成されている。そして、この回動部材16gの支軸16g1が、保持部材16cの穴部16c2に挿着されて、回動部材16gが保持部材16cに回動可能に保持されることになる。なお、2つの回動部材16cは、それぞれ、図3及び図6に示すように、幅方向において左右対称になるように保持部材16cに設置される。
そして、この引張スプリング16hは、ケース16fに圧接するように1対の回動部材16gを互いに異なる方向に回動させて保持部材16cを潤滑剤供給ローラ16aに近づく方向に付勢する付勢部材として機能することになる。具体的に、引張スプリング16h(付勢部材)は、1対の回動部材16gがケース16fに圧接するカム形状部16g2の部分同士のスパンが漸減するように、1対の回動部材16gを回動させる。
すなわち、2つの回動部材16gは、ケース16fの内壁面に当接するカム形状部16g2(図4(A)等を参照できる。)が互いに近づく方向のスプリング力(付勢力)を引張スプリング16hから受ける。これにより、図6の左方の回動部材16gは、支軸16g1を回動中心として、図6の反時計方向に回動するように付勢される。これに対して、図6の右方の回動部材16gは、支軸16g1を回動中心として、図6の時計方向に回動するように付勢される。
換言すると、一対の回動部材16gに形成されたカム形状部16g2は、それぞれ、固形潤滑剤16bの消費にともない保持部材16cが固形潤滑剤16bとともに潤滑剤供給ローラ16aに近づく方向に移動するように引張スプリング16hによる付勢力によって回動してケース16fに圧接することになる。
このように1対の回動部材16gが回動するとき、その回動(固形潤滑剤16bの消費)にともない、回動部材16g(カム形状部16g2)がケース16fに当接する位置(作用点)と支軸16g1(支点)とを結ぶ仮想線分と、保持部材16c(固形潤滑剤16b)が移動する圧接方向の仮想直線と、がなす回動方向の角度が漸減することになる。また、回動(固形潤滑剤16bの消費)にともない、引張スプリング16hの付勢力を受け
る回動部材16gの位置(力点)と支軸16g1(支点)とを結ぶ仮想線分と、引張スプリング16hの付勢力が作用する付勢方向の仮想直線と、がなす回動方向の角度が漸増することになる。
具体的に、図4に示すように、1対の回動部材16gのうち一方の回動部材16gに、穴部16g4(引張スプリング16hのフック部を接続するための穴部である。)に繋がる切欠16g5が形成されている。これにより、図4(A)、図6(A)、(B)に示すように、回動部材16gが所定の回動範囲に達するまでは、回動部材16gの穴部16g4に引張スプリング16hのフック部が接続された状態(引張スプリング16hが連結された状態)が維持される。これに対して、図4(B)、図6(C)に示すように、回動部材16gが所定の回動範囲を超えると、切欠16g5の位置が引張スプリング16hの付勢方向に一致して、回動部材16gの穴部16g4から切欠16g5を介して引張スプリング16hのフック部が外れた状態(引張スプリング16hの連結が解除された状態)になる。なお、図示は省略するが、1対の回動部材16gのうち、もう一方の回動部材16gには、穴部16g4に切欠16g5は設けられていない。
具体的に、図6を参照して、本実施の形態1では、潤滑剤供給ローラ16a
を駆動する駆動モータ30に供給される電流値の変化を検知する電流検知部31が設けられている。そして、この電流検知部31が、回動部材16gと引張スプリング16hとの連結が解除された状態を検知する検知手段として機能することになる。すなわち、図6(C)のように、回動部材16gから引張スプリング16hが脱落したときには、その直前の状態(脱落していない状態)に比べて、固形潤滑剤16bに対する回動部材16gの押圧力が激減して、潤滑剤供給ローラ16aを回転駆動するための負荷も激減するため、電流検知部31で検知される電流値が著しく低下することになる。このように電流検知部31にて検知される電流値が大きく減少するタイミングを検知することで、固形潤滑剤16bの交換時期(固形潤滑剤16bが薄肉化して、回動部材16gと引張スプリング16hとの連結が解除された状態)が検知されることになる。
まず、図6(A)に示すように、新品状態の固形潤滑剤16b(保持部材16cに貼着・保持された状態のものである。)が潤滑剤供給装置16(装置本体1)にセットされると、1対の回動部材16gのカム形状部16g2のスパン(ケース16fとの2つの圧接部同士間の幅方向の距離である。)が最長となる状態で、保持部材16c(加圧機構16g、16h)によって固形潤滑剤16bが潤滑剤供給ローラ16aに圧接する。そして、この状態で、潤滑剤供給装置16(潤滑剤供給ローラ16a)による感光体ドラム11上への潤滑剤の供給が開始される。なお、支軸16g1がスライド移動できるように穴部16c2を長穴とするとともに、回動部材16gの押圧部16g3(図4(A)を参照できる。)が保持部材16cの内部の天井面を押圧するように構成することもできる。
その後、図6(B)に示すように、経時において、潤滑剤供給装置16(潤滑剤供給ローラ16a)による感光体ドラム11上への潤滑剤の供給が進められると、1対の回動部材16gのカム形状部16g2のスパンが徐々に漸減して、その状態で保持部材16c(加圧機構16g、16h)によって固形潤滑剤16bが潤滑剤供給ローラ16aに圧接する。
ともに潤滑剤供給装置16(装置本体1)から取出されて、固形潤滑剤16bの交換メンテナンスがおこなわれることになる。
特に、本実施の形態1では、回動部材16gから引張スプリング16hを脱落させて潤滑剤供給ローラ16aに対する固形潤滑剤16bの圧接力を低下させてしまっているものの、その直前までは潤滑剤供給ローラ16aに対する固形潤滑剤16bの圧接力を低下させることなく固形潤滑剤16bの交換時期を検知しているため感光体ドラム11上に供給する潤滑剤が不足して異常画像が生じてしまう不具合が抑止される。また、回動部材16gから引張スプリング16hを脱落させて固形潤滑剤16bの交換時期を検知した直後に画像形成動作を中止しているために、感光体ドラム11上に供給する潤滑剤が不足して異常画像が生じてしまう不具合は抑止されることになる。
また、駆動モータ30は、潤滑剤供給ローラ16aを単独で駆動するものであってもよいし、感光体ドラム11等の他の回転部材とともに潤滑剤供給ローラ16aを駆動するものであってもよい。そして、いずれの場合であっても、回動部材16gから引張スプリング16hが脱落した際の負荷変動を電流検知部31(検知手段)で確実に検知することができる。
これに対して、引張スプリング16hと1対の回動部材16gとを、いずれも、金属材料等の導電性材料で形成して、1対の回動部材16g同士が導通状態から非導通状態に変化する状態を検知することにより、回動部材16gから引張スプリング16hが脱落した状態を検知することもできる。
具体的に、図7に示すように、ケース16fの底面には、2つの回動部材16gのカム形状部16g2が圧接する部分に、それぞれ金属パッド36が設置されている。さらに、その2つの金属パッド36の間の導通状態を検知する導通検知部35が設置されている。そして、図7(A)、(B)のように回動部材16gに引張スプリング16hが連結されている状態では、2つの金属パッド36の間が、導電性材料で形成された2つの回動部材16gと引張スプリング16hとを介して導通状態であることが導通検知部35によって検知される。これに対して、図7(C)のように回動部材16gに引張スプリング16hが連結されていない状態では、2つの金属パッド36の間の導通経路が遮断されて非導通状態であることが導通検知部35によって検知される。なお、導通検知部35としては、例えば、2つの金属パッド36の間に微電流を一方向に流して、その電流が正常に流れているか否かを検知するものを用いることができる。また、図7(A)〜(C)に示した回動部材16gの動作は、先に説明した図6(A)〜(C)に対応するものであるので、その詳細説明を省略する。
図8〜図10にて、この発明の実施の形態2について詳細に説明する。
図8は、実施の形態2における潤滑剤供給装置16を示す図であって、前記実施の形態1における図6(A)に相当する図である。図9は、固形潤滑剤16bの交換時期を検知したときの状態を示す図であって、前記実施の形態1における図6(C)に相当する図である。さらに、図10は、変形例として別形態の潤滑剤供給装置16を示す図であって、前記実施の形態1における図6(A)に相当する図である。
本実施の形態2における潤滑剤供給装置16は、固形潤滑剤の交換時期を検知する検知手段の構成が、前記実施の形態1のものとは相違する。
を検知する検知手段は、電気回路に設置されたヒューズ41が切れた状態を検知することになる。
また、本実施の形態2では、電気回路を流れる電流を可変するために2つの電極部47、48を設置したが、3つ以上の電極部を設置して電気回路を流れる電流を段階的に可変することもできる。
図11〜図13にて、この発明の実施の形態3について詳細に説明する。
図11(A)は、実施の形態3における潤滑剤供給装置16を示す正面図であって、前記実施の形態1における図5に相当する図である。図11(B)は、図11(A)の潤滑剤供給装置16において固形潤滑剤16bの交換時期を検知したときの状態を示す正面図である。また、図12(A)は図11(A)の状態にある潤滑剤供給装置16を幅方向にみた図であり、図12(B)は図11(B)の状態にある潤滑剤供給装置16を幅方向にみた図である。さらに、図13は変形例として別形態の潤滑剤供給装置16を示す正面図であって、図13(A)が本実施の形態3における図11(A)に相当する図であり、図13(B)が本実施の形態3における図11(B)に相当する図である。
本実施の形態3における潤滑剤供給装置16は、固形潤滑剤の交換時期を検知する検知手段の構成が、前記実施の形態1のものとは相違する。
ここで、上述したように導線54の破断を確実におこなうために、カム形状部16g2にナイフエッジ部を設けたり、カム形状部16g2を高硬度材料で形成したりすることが好ましい。
すなわち、凹状部16f1は、回動部材16gを挟むように、回動部材16gの両側面にそれぞれ対向するように形成されているため、回動部材16gが凹状部16f1にガイドされるように回動することになる。このような構成により、回動部材16gに面倒れ(図11において、回動部材16gが時計方向又は反時計方向に傾斜する現象である。)が生じる不具合が確実に抑止されることになる。
具体的に、図13に示すように、ケース16fの凹状部16f1には、一方の対向面に発光素子55aが設置され、他方の対向面に受光素子55bが設置されている。そして、回動部材16gが所定の回動範囲を超えずにカム形状部16g2によって発光素子55aから射出される光が遮られないとき(図13(A)の状態である。)には受光素子55bが受光して、回動部材16gが所定の回動範囲を超えてカム形状部16g2によって発光素子55aから射出される光が遮られるとき(図13(B)の状態であって、固形潤滑剤16gの交換時期に対応するように設定されている。)には受光素子55bが受光しないように構成されている。そして、図13(B)のように回動部材16gが所定の回動範囲を超えた状態を、凹状部16f1の位置でフォトセンサ55(検知手段)が光学的に検知することで、固形潤滑剤16bの交換時期を判断することになる。
図14及び図15にて、この発明の実施の形態4について詳細に説明する。
図14(A)は、実施の形態4における潤滑剤供給装置16を示す正面図であって、前記実施の形態3における図11(A)に相当する図である。図14(B)は、図14(A)の潤滑剤供給装置16において固形潤滑剤16bの交換時期を検知したときの状態を示す正面図であって、前記実施の形態3における図11(B)に相当する図である。また、図15(A)は図14(A)の状態にある潤滑剤供給装置16を幅方向にみた図であり、図15(B)は図14(B)の状態にある潤滑剤供給装置16を幅方向にみた図である。
本実施の形態4における潤滑剤供給装置16は、固形潤滑剤の交換時期を検知する検知手段の構成が、前記実施の形態1のものとは相違する。
ここで、本実施の形態4では、導線57が、ケース16fと回動部材16gとの間に、所定のテンションで接続されている。そして、この導線57は、図14に示すように、電源部50や電流検知部51を有する電気回路(図中の破線で示す回路である。)に接続されている。
これに対して、作像部における各部11、12、13、15、16をプロセスカートリッジの構成部材とせずに、それぞれ単体で装置本体1に交換自在に設置されるように構成することもできる。このような場合にも、前記各実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、前記各実施の形態では、2成分現像剤を用いる2成分現像方式の現像部13が搭載された画像形成装置に対して本発明を適用したが、1成分現像剤を用いる1成分現像方式の現像部13が搭載された画像形成装置に対しても当然に本発明を適用することができる。
周設されたスポンジ状ローラを用いることもできる。そして、このような場合であっても、前記各実施の形態と同様に検知手段を設けることで、前記各実施の形態と同様の効果を得ることができる。
11 感光体ドラム(像担持体)、
15 クリーニング部、
16 潤滑剤供給装置(潤滑剤供給部)、
16a 潤滑剤供給ローラ(ブラシ状ローラ)、
16b 固形潤滑剤、
16c 保持部材、
16f ケース、
16f1 凹状部(ガイド部)、
16g 回動部材(押圧部材)、
16g1 支軸(回動中心)、
16g2 カム形状部、
16h 引張スプリング(付勢部材)、
30 駆動モータ、
31、51 電流検知部(検知手段)、
35 導通検知部(検知手段)、
36 金属パッド、
41 ヒューズ、
54、57 導線、
55 フォトセンサ(検知手段)。
Claims (7)
- トナー像が担持される像担持体上に潤滑剤を供給する潤滑剤供給装置であって、
所定方向に回転するとともに、前記像担持体に摺接する潤滑剤供給ローラと、
前記潤滑剤供給ローラに摺接する固形潤滑剤と、
幅方向の離れた位置にそれぞれ回動可能に支持されて、カム形状部をそれぞれ有する1対の回動部材と、
前記1対の回動部材を互いに異なる幅方向に回動させて前記固形潤滑剤を前記潤滑剤供給ローラに近づく方向に付勢する付勢部材と、
を備え、
前記回動部材が所定の回動範囲を超える位置まで回動したときに生じる導線の電流変化によって前記固形潤滑剤の交換時期が検知されることを特徴とする潤滑剤供給装置。 - 前記付勢部材は、前記1対の回動部材に連結されて、前記1対の回動部材の前記カム形状部が被圧接部に圧接する部分同士のスパンが漸減するように前記1対の回動部材を回動させる引張スプリングであることを特徴とする請求項1に記載の潤滑剤供給装置。
- 前記固形潤滑剤を保持する保持部材と、
前記固形潤滑剤が前記潤滑剤供給ローラに圧接する方向に移動できるように少なくとも前記保持部材を前記固形潤滑剤とともに収納するように形成されたケースと、
を備え、
前記1対の回動部材は、それぞれ、前記保持部材に支持され、前記固形潤滑剤の消費にともない前記保持部材が前記固形潤滑剤とともに前記潤滑剤供給ローラに近づく方向に移動するように前記付勢部材による付勢力によって回動して前記カム形状部が前記ケースに圧接することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の潤滑剤供給装置。 - 画像形成装置本体に対して着脱自在に設置されるプロセスカートリッジであって、
請求項1〜請求項3のいずれかに記載の潤滑剤供給装置と前記像担持体とを備えたことを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 前記像担持体上をクリーニングするクリーニング部を、前記潤滑剤供給装置に対して前記像担持体の回転方向上流側に備えたことを特徴とする請求項4に記載のプロセスカートリッジ。
- 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の潤滑剤供給装置と前記像担持体とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
- 前記回動部材が所定の回動範囲を超える位置まで回動して前記固形潤滑剤の交換時期を検知したときに前記固形潤滑剤の交換を促す表示をする表示パネルを備えたことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
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