JP2020139401A - 既設2車線道路トンネルの覆工部の改築方法 - Google Patents

既設2車線道路トンネルの覆工部の改築方法 Download PDF

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Abstract

【課題】工費が安く、工期が短く、補修後のトンネル断面が縮小することがなく、さらに、補修中においてもトンネル内の車両の通行を確保できるという利点を発揮しながら、耐久性に優れた新たな内壁面を構築することができるトンネルの覆工部の改築方法を提供すること。【解決手段】既設2車線道路トンネルの覆工部の改築方法であって、切削作業が、周面に多数のビットを設けたドラムカッタ41を備えた切削機4を用いた切削工程からなるとともに、内壁面構築作業が、トンネル1の内壁面とプロテクタ2の外壁面との間に形成された作業空間3内でプロテクタ2に対して相対的に移動可能に配設した覆工型枠5を用いた覆工コンクリート打設工程からなる。【選択図】図1

Description

本発明は、トンネルの覆工部の改築方法に関し、特に、既設2車線道路トンネルの覆工部の改築方法に関するものである。
従来、山岳トンネルにおいては、トンネルの内壁面を覆工コンクリートで構築するようにしているが、この覆工コンクリートは、老朽化や地山の荷重の増大等に伴い、ひび割れや剥離、浮き等の損傷が生じるため、補修の必要が生じる。
この補修方法としては、例えば、内壁面を取り壊して改築したり、ロックボルトを打ち込んで補強したり、内巻きコンクリート又は内巻き支保工を施したり、インバートコンクリートを追加する等の方法が知られている。
しかしながら、従来の補修方法は、工費が高かったり、工期が長くかかったり、補修後のトンネル断面が縮小するといった問題があった。
特に、従来の補修方法は、補修中はトンネル内を全面通行止めにしたり、或いは危険性を伴う片側規制で施工を行わなければならないという制約があった。
ところで、このような従来の補修方法の問題点を解消するものとして、既設トンネル内に、その長さ方向に沿って移動可能なシェルタを設けることにより壁面作業空間と車両通行空間とを遮断して形成し、壁面作業空間内で既設トンネルの内壁面を所定厚さではつり取りをしながら、そのはつり取り面に所定厚さの高強度モルタルを塗着するとともに、前記シェルタをトンネルの長さ方向に移動させて連続的に施工するようにしたトンネル補修方法が提案されている(特許文献1参照。)。
特開平11−173088号公報
特許文献1に記載のトンネル補修方法は、従来の補修方法の問題点を解消し、さらに、補修中においてもトンネル内の車両の通行を確保できる、すなわち、活線下においてトンネルの覆工部の改築を行うことができるという利点を有するものであった。
しかしながら、このトンネル補修方法は、既設トンネルの内壁面を所定厚さではつり取りを行うようにしているため、はつり取り時の衝撃によって既設トンネルの内壁の残存部にクラック等の欠陥が新たに発生したり、新たな内壁面を高強度モルタルを塗着することにより構築するようにしているため、耐久性の点で問題があった。
本発明は、上記特許文献1に記載のトンネル補修方法の有する問題点に鑑み、工費が安く、工期が短く、補修後のトンネル断面が縮小することがなく、さらに、補修中においてもトンネル内の車両の通行を確保できるという利点を発揮しながら、耐久性に優れた新たな内壁面を構築することができるトンネルの覆工部の改築方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本第1発明の既設2車線道路トンネルの覆工部の改築方法は、既設の2車線道路トンネル内に、車両の通行を可能にする1車線の通路を確保するプロテクタをトンネルの長さ方向に沿って移動可能に設け、プロテクタをトンネルの長さ方向に間欠的に移動させながら、トンネルの内壁面とプロテクタの外壁面との間に形成された作業空間内で既設の覆工コンクリートからなる内壁面を所定厚さで除去する切削作業と、新たな内壁面を構築する内壁面構築作業とを行うようにした既設2車線道路トンネルの覆工部の改築方法であって、
前記切削作業が、周面に多数のビットを設けたドラムカッタを備えた切削機であって、トンネルの内壁面とプロテクタの外壁面との間に形成された作業空間内でプロテクタに対して相対的に移動可能に配設したトンネルの内壁面の周方向に沿ってアーチ状に形成された支持部材及び該支持部材に沿って周方向に移動可能な移動支持台に配置した2台以上のドラムカッタを備え、かつ、該ドラムカッタのうち、一方の端部側に配設したドラムカッタが、該ドラムカッタの回転支軸の移動支持台に対する位置を移動支持台の周方向の移動方向に対して一方の端部側に偏倚して設け、他方の端部側に配設したドラムカッタが、該ドラムカッタの回転支軸の移動支持台に対する位置を移動支持台の周方向の移動方向における他方の端部側に偏倚して設けた切削機を用いることにより、アーチ状に形成された支持部材の設置角度よりも広い範囲で切削を行う切削工程からなるとともに、
前記内壁面構築作業が、トンネルの内壁面とプロテクタの外壁面との間に形成された作業空間内でプロテクタに対して相対的に移動可能に配設した覆工型枠を用いた覆工コンクリート打設工程からなる
ことを特徴とする。
また、同じ目的を達成するため、本第2発明の既設2車線道路トンネルの覆工部の改築方法は、既設の2車線道路トンネル内に、車両の通行を可能にする1車線の通路を確保するプロテクタをトンネルの長さ方向に沿って移動可能に設け、プロテクタをトンネルの長さ方向に間欠的に移動させながら、トンネルの内壁面とプロテクタの外壁面との間に形成された作業空間内で既設の覆工コンクリートからなる内壁面を所定厚さで除去する切削作業と、新たな内壁面を構築する内壁面構築作業とを行うようにした既設2車線道路トンネルの覆工部の改築方法であって、
前記切削作業が、周面に多数のビットを設けたドラムカッタを備えた切削機であって、トンネルの内壁面とプロテクタの外壁面との間に形成された作業空間内でプロテクタに対して相対的に移動可能に配設したトンネルの内壁面の周方向に沿ってアーチ状に形成された支持部材及び該支持部材に沿って周方向に移動可能な移動支持台に配置した2台以上のドラムカッタを備え、かつ、該ドラムカッタのうち、一方の端部側に配設したドラムカッタが、該ドラムカッタの回転支軸の移動支持台に対する位置を移動支持台の周方向の移動方向に対して一方の端部側に偏倚して設け、他方の端部側に配設したドラムカッタが、該ドラムカッタの回転支軸の移動支持台に対する位置を移動支持台の周方向の移動方向における他方の端部側に偏倚して設けた切削機を用いることにより、アーチ状に形成された支持部材の設置角度よりも広い範囲で切削を行う切削工程からなるとともに、
前記内壁面構築作業が、プロテクタの後方に配置したプレキャストコンクリートパネル設置装置を用いたプレキャストコンクリートパネル設置工程とからなる
ことを特徴とする。
また、前記既設の覆工コンクリートからなる内壁面を所定厚さで除去する切削作業によって発生した切削屑を搬出する搬出装置を、前記トンネルの内壁面とプロテクタの外壁面との間に形成された作業空間内を走行可能に配置するようにすることができる。
本第1及び第2発明の既設2車線道路トンネルの覆工部の改築方法によれば、工費が安く、工期が短く、補修後のトンネル断面が縮小することがなく、さらに、補修中においてもトンネル内の車両の通行を確保できるという利点を発揮しながら、切削作業を、周面に多数のビットを設けたドラムカッタを備えた切削機を用いて行うことによって、既設トンネルの内壁の残存部にクラック等の欠陥が新たに発生することがないようにしながら、覆工型枠を用いて構築される打設覆工コンクリートやプレキャストコンクリートパネルからなる耐久性に優れた新たな内壁面を構築することができる。
また、前記切削作業が、周面に多数のビットを設けたドラムカッタを備えた切削機であって、トンネルの内壁面とプロテクタの外壁面との間に形成された作業空間内でプロテクタに対して相対的に移動可能に配設したトンネルの内壁面の周方向に沿ってアーチ状に形成された支持部材及び該支持部材に沿って周方向に移動可能な移動支持台に配置した2台以上のドラムカッタを備え、かつ、該ドラムカッタのうち、一方の端部側に配設したドラムカッタが、該ドラムカッタの回転支軸の移動支持台に対する位置を移動支持台の周方向の移動方向に対して一方の端部側に偏倚して設け、他方の端部側に配設したドラムカッタが、該ドラムカッタの回転支軸の移動支持台に対する位置を移動支持台の周方向の移動方向における他方の端部側に偏倚して設けた切削機を用いることにより、アーチ状に形成された支持部材の設置角度よりも広い範囲で切削を行う切削工程からなることにより、アーチ状に形成された支持部材の設置角度よりも広い範囲で切削を行うようにすることができ、既設の覆工コンクリートからなる内壁面を所定厚さで除去する切削作業を、例えば、トンネルの踏前部を含むトンネルの底盤面の位置まで、単一の工程で実施することができる。
また、前記既設の覆工コンクリートからなる内壁面を所定厚さで除去する切削作業によって発生した切削屑を搬出する搬出装置を、前記トンネルの内壁面とプロテクタの外壁面との間に形成された作業空間内を走行可能に配置するようにすることにより、切削屑の搬出作業を行う場所と車両が通行する通路とを完全に分離することによって、安全性を高めることができる。
本発明の既設2車線道路トンネルの覆工部の改築方法の第1実施例を示すトンネルの断面図で、(a)は平断面図、(b)は縦断面図である。 図1の各部分(A〜E)の横断面図である。 本発明の既設2車線道路トンネルの覆工部の改築方法の第2実施例を示すトンネルの断面図で、(a)は平断面図、(b)は縦断面図である。 図3の各部分(A〜D)の横断面図である。
以下、本発明の既設2車線道路トンネルの覆工部の改築方法の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
図1〜図2に、本発明の既設2車線道路トンネルの覆工部の改築方法の第1実施例を示す。
この既設2車線道路トンネルの覆工部の改築方法は、既設の2車線道路トンネル1内に、車両の通行を可能にする1車線の通路を確保するプロテクタ2をトンネル1の長さ方向に沿って移動可能に設け、プロテクタ2をトンネル1の長さ方向に間欠的に移動させながら、トンネル1の内壁面とプロテクタ2の外壁面との間に形成された作業空間3内で既設の覆工コンクリートからなる内壁面10Aを所定厚さで除去する切削作業と、新たな内壁面10Bを構築する内壁面構築作業とを行うようにした既設2車線道路トンネルの覆工部の改築方法であって、切削作業が、周面に多数のビットを設けたドラムカッタ41を備えた切削機4を用いた切削工程からなるとともに、内壁面構築作業が、トンネル1の内壁面とプロテクタ2の外壁面との間に形成された作業空間3内で行う、補修、防水シート施工工程と、この作業空間3内でプロテクタ2に対して移動可能に配設した覆工型枠5を用いた覆工コンクリート打設工程とからなることを特徴としている。
この場合において、プロテクタ2は、車両の通行を可能にする1車線の通路を確保できるように、例えば、幅4000mm、高さ4500mmの矩形(上部の隅部を面取りした形状のものを含む。)の内部空間を備えるようにした箱形形状に形成する。
そして、プロテクタ2は、トンネル1の長さ方向に沿って敷設されたレール21上を走行するようにするとともに、油圧ジャッキ等の移動装置22によってトンネル1の長さ方向に間欠的に移動できるようにしている。
また、既設の覆工コンクリートからなる内壁面10Aを所定厚さで除去する、周面に多数のビットを設けたドラムカッタ41を備えた切削機4を用いた切削工程は、通常、300〜600mmの厚さがある既設の覆工コンクリートのうち、一般的にトンネル内空側の表面に比較的多く発生するコンクリートのひび割れや剥離、浮き等の損傷によって補修を必要とする部分、例えば、既設の覆工コンクリートの厚みの1/3〜1/2程度(100〜300mm)の厚さで除去するものである。
なお、既設の覆工コンクリートの全体に亘って補修が必要な場合には、その全部を除去することもでき、これを排除するものでない。
そして、この切削工程は、トンネル1の内壁面とプロテクタ2の外壁面との間に形成された作業空間3内でプロテクタ2に対して移動可能に配設したトンネルの内壁面10Aの周方向に沿ってアーチ状に形成された支持部材42及びこの支持部材42に沿って移動可能な移動支持台43に配置した2台以上(本実施例においては、3台。)のドラムカッタ41を備えた切削機4で、かつ、これらのドラムカッタ41のうちの少なくとも2台(本実施例においては、2台。)が、ドラムカッタ41の回転支軸の移動支持台43に対する取付位置を移動支持台43の移動方向に対して、互いに逆方向に偏倚して設けた切削機4を用いて行うようにしている。なお、本実施例において、3台のドラムカッタ41のうちの中央に位置する1台は、ドラムカッタ41の回転支軸の移動支持台43に対する取付位置を移動支持台43の移動方向に対して偏倚させずに設けた切削機4を用いるようにしている。
これにより、アーチ状に形成された支持部材42の設置角度(移動支持台43の移動角度)よりも実質的に広い範囲で切削を行うようにすることができ、既設の覆工コンクリートからなる内壁面を所定厚さで除去する切削作業を、例えば、トンネル1の踏前部を含むトンネル1の底盤面の位置まで、単一の工程で実施することができる。
なお、アーチ状に形成された支持部材42を安定設置するために、支持部材42にトンネル1の内壁面に接地するアウトリガ装置44を付設するようにしている。
また、切削機4の駆動機構としては、周辺機器や作業環境に合わせて、電動モータや油圧モータを選択的に使用することができる。
また、本実施例においては、切削機4の本体をプロテクタ2上に配置し、切削機4全体をプロテクタ2に対して移動可能となるように配設するようにしているが、上部空間の広さとの関係で、切削機4の本体をプロテクタ2の側方空間に配置することもできる。
また、既設の覆工コンクリートからなる内壁面10Aを所定厚さで除去する切削作業によって発生した切削屑を搬出する搬出装置7として、例えば、シャフローダ71や切削屑キャリヤ72を、トンネル1の内壁面とプロテクタ2の外壁面との間に形成された作業空間3内を走行可能に配置するようにすることができる。
これにより、切削屑の搬出作業を行う場所と車両が通行する通路とを完全に分離することができ、これによって、安全性を高めることができる。
また、必要に応じて、トンネル1の内壁面とプロテクタ2の外壁面との間に形成された作業空間3内には、切削作業によって発生した粉塵を吸引する集塵装置73を配置することもできる。
また、内壁面構築作業のうち、補修、防水シート施工工程は、プロテクタ2の外周囲に移動可能に作業台車82を配置して、トンネル1の内壁面とプロテクタ2の外壁面との間に形成された作業空間3内で作業員が自由に防水シートや補強鉄筋の設置作業をできるようにしている。
また、内壁面構築作業のうち、覆工コンクリート打設工程は、トンネル1の内壁面とプロテクタ2の外壁面との間に形成された作業空間3内でプロテクタ2に対して移動可能に配設した覆工型枠5を用いて、切削工程で除去した既設の覆工コンクリートの厚さと同等程度の厚みの新たな覆工コンクリートからなる内壁面10Bを構築するものである。
この場合、覆工型枠5内にミキシングノズル51を介して覆工コンクリートを打設するためのコンクリートポンプ52や硬化材供給装置53等のコンクリート打設装置は、トンネル1の内壁面とプロテクタ2の外壁面との間に形成された作業空間3内を走行可能に配置するようにしたり、プロテクタ2に固定設置することができる。
この場合において、打設する覆工コンクリートに急硬性(早強性)のコンクリートを用いることにより、タクトタイム(プロテクタ2をトンネル1の長さ方向に間欠的に移動する時間間隔)を短くし、工期の一層の短縮化を図ることができる。
なお、打設する覆工コンクリートに急硬性(早強性)のコンクリートを用いる場合のミキシングノズル51等のコンクリート打設装置については、適宜、公知の技術(例えば、特開平8−135387号公報、特開平8−135389号公報等参照。)を適用することができる。
また、トンネル1の内壁面とプロテクタ2の外壁面との間に形成された作業空間3内では、必要に応じて、切削工程の前に、照明器具や換気装置等の設備の撤去工程を行ったり、切削工程の後に、トンネル変状対策工程として、例えば、削孔機6を用いたロックボルトの打ち込みを行ったり、覆工コンクリート打設工程の後に、照明器具や換気装置等の設備の復旧工程を行うことができる。
このうち、設備の撤去工程や復旧工程は、プロテクタ2の外周囲に移動可能に作業台車81、83を配置して、トンネル1の内壁面とプロテクタ2の外壁面との間に形成された作業空間3内で作業員が自由に作業をできるようにしている。
なお、本実施例においては、削孔機6をプロテクタ2上に配置するようにしているが、上部空間の広さとの関係で、プロテクタ2の側方空間に配置することもできる。
以上のとおり、この既設2車線道路トンネルの覆工部の改築方法によれば、工費が安く、工期が短く、補修後のトンネル断面Rが縮小することがなく、さらに、補修中においてもトンネル内の車両の通行を確保できる(具体的には、プロテクタ2の内部空間を使って一般車両の通行(一車線片側通行)を可能にし、活線下においてトンネルの覆工部の改築を行うことができるようにしたり、上下線の2本のトンネルが存在する場合等には、補修中は一般車両の通行は他のトンネルを利用し、補修中のトンネル内を全面通行止めした上で、プロテクタ2の内部空間を使って工事用車両を通行させるようにできる。)という利点を発揮しながら、切削作業を、周面に多数のビットを設けたドラムカッタ41を備えた切削機4を用いて行うことによって、既設トンネルの内壁の残存部にクラック等の欠陥が新たに発生することがないようにしながら、覆工型枠5を用いて構築される打設覆工コンクリートやプレキャストコンクリートパネルからなる耐久性に優れた新たな内壁面を構築することができる。
図3〜図4に、本発明の既設2車線道路トンネルの覆工部の改築方法の第2実施例を示す。
この既設2車線道路トンネルの覆工部の改築方法は、既設の2車線道路トンネル1内に、車両の通行を可能にする1車線の通路を確保するプロテクタ2をトンネル1の長さ方向に沿って移動可能に設け、プロテクタ2をトンネル1の長さ方向に間欠的に移動させながら、トンネル1の内壁面とプロテクタ2の外壁面との間に形成された作業空間3内で既設の覆工コンクリートからなる内壁面を所定厚さで除去する切削作業と、新たな内壁面を構築する内壁面構築作業とを行うようにした既設2車線道路トンネルの覆工部の改築方法であって、切削作業が、周面に多数のビットを設けたドラムカッタ41を備えた切削機4を用いた切削工程からなるとともに、内壁面構築作業が、トンネル1の内壁面とプロテクタ2の外壁面との間に形成された作業空間内で行う、補修、防水シート施工工程と、プロテクタ2の後方に配置したプレキャストコンクリートパネル設置装置(図示省略)を用いたプレキャストコンクリートパネル設置工程(PCL工程)とからなることを特徴としている。
ここで、覆工部の改築は、補修の必要がある区間の既設の覆工コンクリートからなる内壁面10Aに対して行うことができ、その必要がない区間については、既設の覆工コンクリートからなる内壁面10Aを残存させるようにして工事を行うことができる(上記第1実施例の既設2車線道路トンネルの覆工部の改築方法も同様。)。
この場合において、プレキャストコンクリートパネル設置工程に用いるプレキャストコンクリートパネル設置装置は、1車線の通路を確保することで、車両の通行を可能にしながらプレキャストコンクリートパネル10Cを設置することができるものであれば、その方式は特に限定されず、適宜、公知のプレキャストコンクリートパネル設置装置を用いることができる。
そして、プレキャストコンクリートパネル設置装置によって設置されたプレキャストコンクリートパネル10Cの背面側には、裏込モルタル充填機9を用いて、プレキャストコンクリートパネル10Cと切削された既設の覆工コンクリートからなる内壁面10Aとの空隙にモルタルを充填するようにする。
そして、その後に、照明器具や換気装置等の設備の復旧工程を行うことができる。
以上のとおり、この既設2車線道路トンネルの覆工部の改築方法によれば、工費が安く、工期が短く、補修後のトンネル断面Rが縮小することがなく、さらに、補修中においてもトンネル内の車両の通行を確保できるという利点を発揮しながら、切削作業を、周面に多数のビットを設けたドラムカッタ41を備えた切削機4を用いて行うことによって、既設トンネルの内壁の残存部にクラック等の欠陥が新たに発生することがないようにしながら、プレキャストコンクリートパネル10Cからなる耐久性に優れた新たな内壁面を構築することができる。
なお、この既設2車線道路トンネルの覆工部の改築方法のその他の構成及び作用は、上記第1実施例の既設2車線道路トンネルの覆工部の改築方法と同様である。
以上、本発明の既設2車線道路トンネルの覆工部の改築方法について、複数の実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例に記載した構成に限定されるものではなく、各実施例に記載した構成を適宜組み合わせる等、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
本発明の既設2車線道路トンネルの覆工部の改築方法は、工費が安く、工期が短く、補修後のトンネル断面が縮小することがなく、さらに、補修中においてもトンネル内の車両の通行を確保できるという利点を発揮しながら、耐久性に優れた新たな内壁面を構築することができる特性を有していることから、既設2車線道路トンネルの覆工部の改築の用途に好適に用いることができる。
1 トンネル
2 プロテクタ
3 作業空間
4 切削機
41 ドラムカッタ
42 支持部材
43 移動支持台
44 アウトリガ装置
5 覆工型枠
51 ミキシングノズル
52 コンクリートポンプ
53 硬化材供給装置
6 削孔機
7 搬出装置
71 シャフローダ
72 切削屑キャリヤ
73 集塵装置
81、82、83 作業台車
9 裏込モルタル充填機
10A トンネルの内壁面(既設)
10B トンネルの内壁面(新設)
10C プレキャストコンクリートパネル(新設)

Claims (3)

  1. 既設の2車線道路トンネル内に、車両の通行を可能にする1車線の通路を確保するプロテクタをトンネルの長さ方向に沿って移動可能に設け、プロテクタをトンネルの長さ方向に間欠的に移動させながら、トンネルの内壁面とプロテクタの外壁面との間に形成された作業空間内で既設の覆工コンクリートからなる内壁面を所定厚さで除去する切削作業と、新たな内壁面を構築する内壁面構築作業とを行うようにした既設2車線道路トンネルの覆工部の改築方法であって、
    前記切削作業が、周面に多数のビットを設けたドラムカッタを備えた切削機であって、トンネルの内壁面とプロテクタの外壁面との間に形成された作業空間内でプロテクタに対して相対的に移動可能に配設したトンネルの内壁面の周方向に沿ってアーチ状に形成された支持部材及び該支持部材に沿って周方向に移動可能な移動支持台に配置した2台以上のドラムカッタを備え、かつ、該ドラムカッタのうち、一方の端部側に配設したドラムカッタが、該ドラムカッタの回転支軸の移動支持台に対する位置を移動支持台の周方向の移動方向に対して一方の端部側に偏倚して設け、他方の端部側に配設したドラムカッタが、該ドラムカッタの回転支軸の移動支持台に対する位置を移動支持台の周方向の移動方向における他方の端部側に偏倚して設けた切削機を用いることにより、アーチ状に形成された支持部材の設置角度よりも広い範囲で切削を行う切削工程からなるとともに、
    前記内壁面構築作業が、トンネルの内壁面とプロテクタの外壁面との間に形成された作業空間内でプロテクタに対して相対的に移動可能に配設した覆工型枠を用いた覆工コンクリート打設工程からなる
    ことを特徴とする既設2車線道路トンネルの覆工部の改築方法。
  2. 既設の2車線道路トンネル内に、車両の通行を可能にする1車線の通路を確保するプロテクタをトンネルの長さ方向に沿って移動可能に設け、プロテクタをトンネルの長さ方向に間欠的に移動させながら、トンネルの内壁面とプロテクタの外壁面との間に形成された作業空間内で既設の覆工コンクリートからなる内壁面を所定厚さで除去する切削作業と、新たな内壁面を構築する内壁面構築作業とを行うようにした既設2車線道路トンネルの覆工部の改築方法であって、
    前記切削作業が、周面に多数のビットを設けたドラムカッタを備えた切削機であって、トンネルの内壁面とプロテクタの外壁面との間に形成された作業空間内でプロテクタに対して相対的に移動可能に配設したトンネルの内壁面の周方向に沿ってアーチ状に形成された支持部材及び該支持部材に沿って周方向に移動可能な移動支持台に配置した2台以上のドラムカッタを備え、かつ、該ドラムカッタのうち、一方の端部側に配設したドラムカッタが、該ドラムカッタの回転支軸の移動支持台に対する位置を移動支持台の周方向の移動方向に対して一方の端部側に偏倚して設け、他方の端部側に配設したドラムカッタが、該ドラムカッタの回転支軸の移動支持台に対する位置を移動支持台の周方向の移動方向における他方の端部側に偏倚して設けた切削機を用いることにより、アーチ状に形成された支持部材の設置角度よりも広い範囲で切削を行う切削工程からなるとともに、
    前記内壁面構築作業が、プロテクタの後方に配置したプレキャストコンクリートパネル設置装置を用いたプレキャストコンクリートパネル設置工程とからなる
    ことを特徴とする既設2車線道路トンネルの覆工部の改築方法。
  3. 前記既設の覆工コンクリートからなる内壁面を所定厚さで除去する切削作業によって発生した切削屑を搬出する搬出装置を、前記トンネルの内壁面とプロテクタの外壁面との間に形成された作業空間内を走行可能に配置するようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の既設2車線道路トンネルの覆工部の改築方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1995014141A1 (en) * 1993-11-17 1995-05-26 International Dome Systems (Cyprus) Ltd. Method of constructing a tunnel-shaped cover or screen over a traffic route, such as a road or railway
JP2000265777A (ja) * 1999-03-17 2000-09-26 Sato Kogyo Co Ltd トンネル改築用移動ステージおよびこれを用いたトンネル改築方法
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