JP2020136582A - 電子回路モジュール - Google Patents

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【課題】磁性モールド樹脂でモールドされることを前提に設計されたコイル部品を有する電子回路モジュールを提供する。【解決手段】回路基板10の実装面11に搭載されたコイル部品20と、コイル部品20を埋め込む磁性モールド樹脂40とを備える。コイル部品20は、コイルパターンC1,C2及びこれを埋め込む磁性素体21と、端子電極E1,E2とを有する。コイルパターンC1,C2と端子面21aの間における磁性素体21の厚みT2は、コイルパターンC1,C2と裏面21bの間における磁性素体21の厚みT1よりも厚い。これによれば、端子面側の磁性素体によって形成される磁路と、裏面側の磁性素体及びこれを覆う磁性モールド樹脂によって形成される磁路のバランスを取ることが可能となる。【選択図】図5

Description

本発明は電子回路モジュールに関し、特に、コイル部品が実装された電子回路モジュールに関する。
近年、スマートフォンなどの電子機器においては、電源モジュールやRFモジュールなど、所定の機能を実現するために必要な複数の電子部品をモジュール化した電子回路モジュールが広く利用されている。例えば、特許文献1に記載された電子回路モジュールは、磁性モールド樹脂を用いることによって、磁気シールド特性が高められている。
電子回路モジュールに搭載される電子部品としては、プロセッサやメモリなどの半導体ICや、コイル部品やキャパシタ部品などの能動素子が挙げられる。一例として、特許文献2には、コイルパターンを磁性素体で埋め込んだタイプのコイル部品が開示されている。
特開2017−188647号公報 特開2017−199798号公報
しかしながら、一般的なコイル部品の設計においては、単体の状態における各種特性が仕様を満たすよう設計される。このため、磁性モールド樹脂を用いた特殊な電子回路モジュールにコイル部品を搭載すると、得られる磁気特性が設計時の磁気特性とは相違し、場合によっては、想定よりも早く磁気飽和を起こす可能性があった。
したがって、本発明は、磁性モールド樹脂でモールドされることを前提に設計されたコイル部品を有する電子回路モジュールを提供することを目的とする。
本発明による電子回路モジュールは、回路基板と、回路基板の実装面に搭載されたコイル部品と、コイル部品を埋め込むよう回路基板の実装面を覆う磁性モールド樹脂とを備え、コイル部品は、コイルパターンと、コイルパターンを埋め込む磁性素体と、コイルパターンに接続された端子電極とを有し、磁性素体は、端子電極が露出し、回路基板の実装面と向かい合う端子面と、端子面の反対側に位置する裏面とを有し、コイルパターンと端子面の間における磁性素体の厚みは、コイルパターンと裏面の間における磁性素体の厚みよりも厚いことを特徴とする。
本発明によれば、裏面側における磁性素体の厚みが相対的に薄いことから、端子面側の磁性素体によって形成される磁路と、裏面側の磁性素体及びこれを覆う磁性モールド樹脂によって形成される磁路のバランスを取ることが可能となる。
本発明において、磁性素体は磁性モールド樹脂よりも透磁率が高くても構わない。これによれば、コイル部品を低背化しても、端子面側の磁性素体によって形成される磁路の透磁率を十分に確保することが可能となる。
本発明において、磁性素体の端子面と回路基板の実装面との間における磁性モールド樹脂の厚みは、磁性素体の裏面と磁性モールド樹脂の上面との間における磁性モールド樹脂の厚みよりも薄くても構わない。これによれば、端子面側の磁性素体及びこれを覆う磁性モールド樹脂によって形成される磁路と、裏面側の磁性素体及びこれを覆う磁性モールド樹脂によって形成される磁路のバランスを取ることが可能となる。
本発明において、コイルパターンは、磁性素体の裏面から露出していても構わない。これによれば、コイル部品をより低背化することが可能となる。この場合、コイル部品は、磁性素体の裏面を覆う非磁性の絶縁層をさらに有しており、これにより、絶縁層と磁性モールド樹脂が接していても構わない。或いは、コイルパターンと磁性モールド樹脂が接していても構わない。いずれの場合も、コイルパターンが磁性素体の裏面から露出しているにもかかわらず、磁性素体の裏面側における磁路を磁性モールド樹脂によって確保することが可能となる。
本発明において、磁性素体は互いに透磁率の異なる複数の部分を有していても構わない。これによれば、コイルパターンの上下に形成される磁路のバランスを調整することが可能となる。
このように、本発明においては、磁性モールド樹脂でモールドされることを前提に設計されたコイル部品を用いていることから、低背化を実現しつつ、設計通りの磁気特性を得ることが可能となる。
図1は、本発明の好ましい実施形態による電子回路モジュール1の構成を示す模式的な断面図である。 図2は、コイル部品20の外観を示す略斜視図である。 図3は、コイル部品20の外観を示す略分解斜視図である。 図4は、磁性素体21の内部に形成される複数の導体層のパターン形状の一例を示す展開図である。 図5は、コイル部品20の模式的なxz断面図である。 図6は、第1の変形例によるコイル部品20Aの模式的なxz断面図である。 図7は、第2の変形例によるコイル部品20Bの模式的なxz断面図である。 図8は、第3の変形例によるコイル部品20Cの模式的なxz断面図である。 図9は、第4の変形例によるコイル部品20Dの模式的なxz断面図である。 図10は、第5の変形例によるコイル部品20Eの模式的なxz断面図である。 図11は、第6の変形例によるコイル部品20Fの模式的なxz断面図である。 図12(a)は第1のシミュレーションモデルを示す図であり、図12(b)は第2のシミュレーションモデルを示す図である。 図13は、第1のシミュレーションモデルにおいてT1=T2に設定した場合の磁界分布を示すシミュレーション結果である。 図14は、第2のシミュレーションモデルにおいてT1=T2に設定した場合の磁界分布を示すシミュレーション結果である。 図15は、第2のシミュレーションモデルにおいてT1=0に設定した場合の磁界分布を示すシミュレーション結果である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の好ましい実施形態による電子回路モジュール1の構成を示す模式的な断面図である。
図1に示すように、本実施形態による電子回路モジュール1は、回路基板10と、回路基板10に搭載されたコイル部品20及び半導体チップ30を含む複数の電子部品と、コイル部品20及び半導体チップ30を埋め込むよう回路基板10の実装面11を覆う磁性モールド樹脂40とを備えている。図1には、コイル部品20及び半導体チップ30からなる2つの電子部品のみを図示しているが、実際にはより多くの電子部品が実装面11上に搭載されていても構わない。
回路基板10は多層配線構造を有しており、その実装面11には複数のランドパターン13が設けられ、実装面11とは反対側に位置する裏面12には複数の外部端子14が設けられている。また、回路基板10の内部には複数の内部配線15が設けられている。そして、ランドパターン13は、内部配線15を介して外部端子14に接続される。実使用時においては、電子回路モジュール1が図示しないマザーボードなどに実装され、マザーボード上のランドパターンと電子回路モジュール1の外部端子14が電気的に接続される。
コイル部品20は、一対の端子電極E1,E2を有している。端子電極E1,E2は、ハンダ16を介して、それぞれ対応するランドパターン13に接続される。半導体チップ30の図示しない端子電極についても、ハンダ16を介して、それぞれ対応するランドパターン13に接続される。
磁性モールド樹脂40は、コイル部品20及び半導体チップ30を埋め込むよう回路基板10の実装面11を覆って設けられている。磁性モールド樹脂40は、バインダーである樹脂材料と磁性フィラーが混合されてなる複合磁性封止材料であり、モールド部材であるとともに、磁気シールドとしても機能する。磁性モールド樹脂40を構成する樹脂材料としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、イミド樹脂などを用いることができる。磁性モールド樹脂40を構成する磁性フィラーとしては、フェライトやパーマロイなどの高透磁率材料を用いることができる。磁性フィラーが高い導電性を有している場合には、その表面を絶縁コートすることにより磁性モールド樹脂40の絶縁性を確保することができる。また、磁性フィラーとは別に、非磁性のフィラーを磁性モールド樹脂40に添加することによって、熱膨張係数などの物性を調整しても構わない。
図2及び図3は、それぞれコイル部品20の外観を示す略斜視図及び略分解斜視図である。
図2及び図3に示すように、本実施形態において使用するコイル部品20は、略直方体形状の磁性素体21を有しており、磁性素体21の一方のxy面である端子面21aに2つの端子電極E1,E2が形成されている。端子面21aは、コイル部品20の作製時において上面側に位置するが、コイル部品20を回路基板10に搭載する際には、回路基板10の実装面11と向かい合う。その他の面には端子電極は露出していない。
図3に示すように、端子電極E1,E2の下部には、それぞれバンプ導体B1,B2が設けられている。バンプ導体B1,B2は、磁性素体21の内部に埋め込まれるコイルの一端及び他端にそれぞれ接続される。これにより、端子電極E1,E2は、バンプ導体B1,B2を介して、磁性素体21の内部に形成されるコイルの一端及び他端に接続されることになる。端子電極E1,E2はバンプ導体B1,B2よりも面積が大きく、略矩形状を有している。これに対し、バンプ導体B1,B2の平面形状は略三角形である。
図4は、磁性素体21の内部に形成される複数の導体層のパターン形状の一例を示す展開図である。
図4に示すように、磁性素体21の内部には、導体層L1,L2からなる2層の導体層が形成されている。このうち、導体層L1は下層に位置する導体層であり、コイル部品20の作製時においては最初に形成される導体層である。また、導体層L2は上層に位置する導体層であり、コイル部品20の作製時においては最後に形成される導体層である。
導体層L1,L2は、いずれもコイルパターンとコイルパターンの外側に位置する接続パターンを有している。まず、下層に位置する導体層L1は、コイルパターンC1と接続パターンP11,P12を有しており、コイルパターンC1の外周端が接続パターンP11に接続されている。接続パターンP12はコイルパターンC1から分離されている。上層に位置する導体層L2は、コイルパターンC2と接続パターンP21,P22を有しており、コイルパターンC2の外周端が接続パターンP22に接続されている。接続パターンP21は、導体層L2内においてコイルパターンC2から分離されている。
コイルパターンC1の内周端は、ビア導体V1を介してコイルパターンC2の内周端に接続される。これにより、コイルパターンC1,C2は直列に接続され、1つのコイルを構成する。そして、コイルの一端、つまりコイルパターンC1の外周端は、接続パターンP11及びビア導体V2を介して接続パターンP21に接続される。そして、接続パターンP21はバンプ導体B1を介して端子電極E1に接続され、接続パターンP22はバンプ導体B2を介して端子電極E2に接続される。
図5は、コイル部品20の模式的なxz断面図である。
図5に示すように、本実施形態において使用するコイル部品20は、コイルパターンC1,C2が磁性素体21の内部でオフセットして配置されている。具体的には、端子面21aの反対側に位置する磁性素体21の裏面21bとコイルパターンC1の積層方向(z方向)における距離をT1とし、端子面21aとコイルパターンC2の積層方向における距離をT2とした場合、T1<T2である。換言すれば、コイルパターンC2と端子面21aの間における磁性素体21の厚みは、コイルパターンC1と裏面21bの間における磁性素体21の厚みよりも厚い。
磁性素体21の材料としては、磁性モールド樹脂40よりも透磁率が高い材料を用いることが好ましい。これは次の理由による。つまり、磁性モールド樹脂40については、ランドパターン13やハンダ16と接触する可能性があることから十分な絶縁性を確保する必要があり、これを実現するためには透磁率をある程度犠牲にしなければならないのに対し、コイルパターンC1,C2は図示しない層間絶縁膜や永久レジストなどによって覆われるため、より高い透磁率を持つ材料を選択できるからである。
このような構成を有するコイル部品20を回路基板10の実装面11に搭載し、磁性モールド樹脂40でモールドすると、図1に示すように、磁性素体21の厚みは、実装面11側において厚く、磁性モールド樹脂40の上面41側において薄くなる。図1に示す例では、磁性素体21の端子面21aと回路基板10の実装面11との間における磁性モールド樹脂40の厚みをT3とし、磁性素体21の裏面21bと磁性モールド樹脂40の上面41との間における磁性モールド樹脂40の厚みをT4とした場合、T3<T4である。
したがって、コイルパターンC1,C2から見て実装面11側には、厚さT2の磁性素体21と厚さT3の磁性モールド樹脂40が存在し、コイルパターンC1,C2から見て実装面11とは反対側には、厚さT1の磁性素体21と厚さT4の磁性モールド樹脂40が存在することになる。これにより、コイルパターンC1,C2の上下に形成される磁路のバランスが確保されることから、特定の部分に磁束が集中することによる磁気飽和が生じにくくなる。つまり、仮に、磁性素体21の厚みがT1=T2である場合、コイル部品20単体の状態では、コイルパターンC1,C2の上下に形成される磁路のバランスが確保されるものの、磁性モールド樹脂40によってモールドされ、且つ、磁性モールド樹脂40の厚みがT3<T4であると、コイルパターンC1,C2と実装面11の間に存在する磁性素体21又は磁性モールド樹脂40が容易に磁気飽和を起こしてしまう。これに対し、本実施形態においては、T1<T2となるよう、コイルパターンC1,C2のz方向位置をオフセットさせていることから、磁性モールド樹脂40でモールドした状態において、コイルパターンC1,C2の上下に形成される磁路のバランスを確保することが可能となる。
このように、本実施形態において使用するコイル部品20は、磁性モールド樹脂40でモールドされることを前提に設計されていることから、図1に示す電子回路モジュール1に使用することにより、高い磁気特性を得ることが可能となる。
図6は、第1の変形例によるコイル部品20Aの模式的なxz断面図である。
図6に示すように、第1の変形例によるコイル部品20Aは、コイルパターンC1の下部が磁性素体21と接しておらず、その代わりに、コイルパターンC1の下部に非磁性の絶縁層23を介して別の磁性素体22が設けられている点において、上述したコイル部品20と相違している。第1の変形例によるコイル部品20Aが例示するように、コイルパターンC1,C2が2つの磁性素体21,22によって埋め込まれていても構わないし、2つの磁性素体21,22の間に磁気ギャップとなる絶縁層23が介在していても構わない。本例の場合、厚さT1は磁性素体22の厚みによって定義される。
図7は、第2の変形例によるコイル部品20Bの模式的なxz断面図である。
図7に示すように、第2の変形例によるコイル部品20Bは、磁性素体22が削除されている点において、上述したコイル部品20Aと相違している。第2の変形例によるコイル部品20Bが例示するように、コイルパターンC1が磁性素体21の裏面21bから露出していても構わない。これによれば、コイル部品20Bをより低背化することが可能となる。本例の場合、厚さT1はゼロである。本例においては、磁性素体21の裏面21bが絶縁層23で覆われているため、コイルパターンC1が外部に露出することがない。第2の変形例によるコイル部品20Bを磁性モールド樹脂40に埋め込むと、絶縁層23と磁性モールド樹脂40が接することになる。
図8は、第3の変形例によるコイル部品20Cの模式的なxz断面図である。
図8に示すように、第3の変形例によるコイル部品20Cは、絶縁層23が削除されている点において、上述したコイル部品20Bと相違している。第3の変形例によるコイル部品20Cが例示するように、コイルパターンC1が外部に露出していても構わない。これによれば、コイル部品20Cをより低背化することが可能となる。本例の場合も、厚さT1はゼロである。第3の変形例によるコイル部品20Cを磁性モールド樹脂40に埋め込むと、コイルパターンC1と磁性モールド樹脂40が接することになる。この場合であっても、磁性モールド樹脂40が十分な絶縁性を有していれば、ショート不良などが生じることはない。
図9は、第4の変形例によるコイル部品20Dの模式的なxz断面図である。
図9に示すように、第4の変形例によるコイル部品20Dは、磁性素体21と磁性素体22が互いに異なる材料からなり、磁性素体22の透磁率よりも磁性素体21の透磁率の方が高い点において、上述したコイル部品20Aと相違している。これによれば、磁性モールド樹脂40の厚みT3とT4の差が大きい場合であっても、コイルパターンC1,C2の上下に形成される磁路のバランスを確保することが可能となる。第4の変形例によるコイル部品20Dが例示するように、コイルパターンを埋め込む磁性素体は、互いに透磁率の異なる複数の部分を有していても構わない。
図10は、第5の変形例によるコイル部品20Eの模式的なxz断面図である。
図10に示すように、第5の変形例によるコイル部品20Eは、コイルパターンC1,C2の内径領域及び外側領域に磁性素体24が設けられ、磁性素体22,24の透磁率よりも磁性素体21の透磁率の方が高い点において、上述したコイル部品20Dと相違している。これによれば、磁性モールド樹脂40の厚みT3とT4の差がより大きい場合であっても、コイルパターンC1,C2の上下に形成される磁路のバランスを確保することが可能となる。
図11は、第6の変形例によるコイル部品20Fの模式的なxz断面図である。
図11に示すように、第6の変形例によるコイル部品20Fは、絶縁層23が削除されているとともに、磁性素体24の透磁率よりも磁性素体21,22の透磁率の方が高い点において、上述したコイル部品20Eと相違している。第6の変形例によるコイル部品20Fが例示するように、コイルパターンC1,C2の上下に位置する磁性素体21,22の材料として透磁率の高い材料を用い、コイルパターンC1,C2の内径領域及び外側領域に位置する磁性素体24の材料として透磁率の低い材料を用いても構わない。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
まず、単体のコイル部品20の一部を模した図12(a)に示す第1のシミュレーションモデルを想定し、磁界分布をシミュレーションした。磁性素体21の透磁率はμ=30である。また、各要素のサイズは、図12(a)に示すとおりである。
図13は、第1のシミュレーションモデルにおいてT1=T2に設定した場合の磁界分布を示すシミュレーション結果である。
図13に示すように、単体のコイル部品20の一部を模した第1のシミュレーションモデルにおいては、コイルパターンC1,C2の上下において磁束が集中したが、コイルパターンC1,C2の上下における磁束密度は互いに同じであった。
次に、コイル部品20を磁性モールド樹脂40でモールドした状態の一部を模した図12(b)に示す第2のシミュレーションモデルを想定し、磁界分布をシミュレーションした。磁性モールド樹脂40の透磁率はμ=20、磁性素体21の透磁率はμ=30である。また、各要素のサイズは、図12(b)に示すとおりである。
図14は、第2のシミュレーションモデルにおいてT1=T2に設定した場合の磁界分布を示すシミュレーション結果であり、図15は、第2のシミュレーションモデルにおいてT1=0に設定した場合の磁界分布を示すシミュレーション結果である。
図14及び図15に示すように、第2のシミュレーションモデルにおいては、コイル部品20の上部が磁性モールド樹脂40で覆われているため、コイルパターンC1,C2の上部における磁路が拡大される。これにより、第1のシミュレーションモデルと比べてインダクタンスが増加する。しかしながら、図14に示すように、第2のシミュレーションモデルにおいてT1=T2に設定すると、上部における磁路の拡大に伴って増加した磁束がコイルパターンC1,C2の下部に集中し、この部分における磁束密度が単体の状態よりも高くなってしまう。具体的には、第2のシミュレーションモデルにおいてT1=T2に設定した場合、第1のシミュレーションモデルにおいてT1=T2に設定した場合と比べて、最大磁束密度は1.385倍に増加した。
これに対し、第2のシミュレーションモデルにおいてT1=0に設定すると、その分、磁性素体21の厚さT2が大きくなることから、コイルパターンC1,C2の下部における磁束の集中が緩和される。具体的には、第2のシミュレーションモデルにおいてT1=0に設定した場合、第1のシミュレーションモデルにおいてT1=T2に設定した場合と比べて、最大磁束密度は0.856倍に減少した。つまり、インダクタンスが増加すると同時に最大磁束密度が緩和され、磁気飽和が生じにくくなることが分かった。
1 電子回路モジュール
10 回路基板
11 実装面
12 裏面
13 ランドパターン
14 外部端子
15 内部配線
16 ハンダ
20,20A〜20C コイル部品
21,22,24 磁性素体
21a 端子面
21b 裏面
23 絶縁層
30 半導体チップ
40 磁性モールド樹脂
41 上面
B1,B2 バンプ導体
C1,C2 コイルパターン
E1,E2 端子電極
L1,L2 導体層
P11,P12,P21,P22 接続パターン
V1,V2 ビア導体

Claims (7)

  1. 回路基板と、
    前記回路基板の実装面に搭載されたコイル部品と、
    前記コイル部品を埋め込むよう前記回路基板の前記実装面を覆う磁性モールド樹脂と、を備え、
    前記コイル部品は、コイルパターンと、前記コイルパターンを埋め込む磁性素体と、前記コイルパターンに接続された端子電極とを有し、
    前記磁性素体は、前記端子電極が露出し、前記回路基板の前記実装面と向かい合う端子面と、前記端子面の反対側に位置する裏面とを有し、
    前記コイルパターンと前記端子面の間における前記磁性素体の厚みは、前記コイルパターンと前記裏面の間における前記磁性素体の厚みよりも厚いことを特徴とする電子回路モジュール。
  2. 前記磁性素体は、前記磁性モールド樹脂よりも透磁率が高いことを特徴とする請求項1に記載の電子回路モジュール。
  3. 前記磁性素体の前記端子面と前記回路基板の前記実装面との間における前記磁性モールド樹脂の厚みは、前記磁性素体の前記裏面と前記磁性モールド樹脂の上面との間における前記磁性モールド樹脂の厚みよりも薄いことを特徴とする請求項1又は2に記載の電子回路モジュール。
  4. 前記コイルパターンは、前記磁性素体の前記裏面から露出していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電子回路モジュール。
  5. 前記コイル部品は、前記磁性素体の前記裏面を覆う非磁性の絶縁層をさらに有しており、これにより、前記絶縁層と前記磁性モールド樹脂が接していることを特徴とする請求項4に記載の電子回路モジュール。
  6. 前記コイルパターンと前記磁性モールド樹脂が接していることを特徴とする請求項4に記載の電子回路モジュール。
  7. 前記磁性素体は、互いに透磁率の異なる複数の部分を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の電子回路モジュール。
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