JP2010010550A - 電子部品の実装構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 チップコイルから成る電子部品の周囲の他の電子部品に誘導電流等を生じさせて悪影響を与えることを抑制して、電子部品の周囲に密集させて他の電子部品を実装することができ、また、コイルパターンによって発生した交流磁界による磁束が結果的に信号伝送線路にノイズとして重畳されることを抑制すること。
【解決手段】 電子部品の実装構造は、絶縁基板の内部に信号伝送線路が形成されている回路基板2の主面上にチップコイルから成る電子部品1が実装されており、電子部品1は、コイルパターン5が回路基板2の主面に沿った面上に形成されており、回路基板2は、信号伝送線路がコイルパターン5の下方に位置しないように形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、絶縁基板の内部に信号伝送線路を有する回路基板の主面上にチップコイルから成る電子部品が実装されている電子部品の実装構造に関する。
従来、回路基板の主面上にチップコイルから成る電子部品を実装する場合、図4に示すように、電子部品におけるコイルパターンが形成された面(積層面)が回路基板の主面に対して垂直になるようにして実装している。この場合、小さな直方体状あるいは立方体状の形状を有する電子部品は、回路基板の主面上に実装する際にコイルパターンの方向を間違え易い。そこで、直方体状の場合には幅、厚みに差を付ける、あるいは識別マークを設ける等の方法で、電子部品の実装方向を間違えないようにしている。そして、例えば、テープ・アセンブリ方式を用いて、テーピング時に電子部品のコイルパターンの方向が揃うようにしていた。
なお、図4において、1はチップコイルから成る電子部品、1aは電子部品1の表面に形成され、コイルパターン5と入出力電極3aとを電気的に接続する導電接続部、2は回路基板、3aはコイルパターン5に高周波信号は入出力させる入出力電極、3bは回路基板2の他の主面側に形成された入出力電極、4aは入出力電極3a,3a間に形成された中間導体層、4bは入出力電極3b,3b間に形成された中間導体層、5はコイルパターン、6は回路基板2の内部に形成された信号伝送線路等の内層導体層である。
中間導体層4aは、コイルパターン5の内側と外側を周回するように発生した磁束(図4の破線部)をシールドする目的で設けられ、また、中間導体層4bは、外部の電磁波をシールドする目的で設けられる。
特開平8−298212号公報
図4に示す従来の電子部品の実装構造においては、高周波信号の入力によってコイルパターン5において発生した交流磁界(高周波磁界)による磁束は大部分が周囲の空間に大きく広がり、電子部品1の周囲の他の電子部品に誘導電流等を生じさせて悪影響を与えるといった問題点がある。
そのため、電子部品1の周囲に密集させて他の電子部品を実装することが難しくなるといった問題点もある。
また、高周波信号の入力によってコイルパターン5によって発生した磁束のうち回路基板2側に発生した成分は、中間導体層4aに誘導電流を発生させて中間導体層4aと内層導体層との間に余分な浮遊容量を発生させ、その結果、信号伝送線路にノイズとして重畳されるという問題点がある。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みて完成されたものであり、その目的は、チップコイルから成る電子部品の周囲の他の電子部品に誘導電流等を生じさせて悪影響を与えることを抑制して、電子部品の周囲に密集させて他の電子部品を実装することができ、また、コイルパターンによって発生した交流磁界による磁束が結果的に信号伝送線路にノイズとして重畳されることを抑制することである。
本発明の電子部品の実装構造は、絶縁基板の内部に信号伝送線路を有する回路基板の主面上にチップコイルから成る電子部品が実装されている電子部品の実装構造であって、前記電子部品は、コイルパターンが前記回路基板の主面に沿った面上に形成されており、前記回路基板は、前記信号伝送線路が前記コイルパターンの下方に位置しないように形成されているものである。
また、本発明の電子部品の実装構造は好ましくは、前記回路基板は、前記信号伝送線路が平面視で前記コイルパターンの内側に入り込まないように形成されている。
また、本発明の電子部品の実装構造は好ましくは、前記回路基板は、前記コイルパターンの下方の部位が絶縁基板部のみである。
また、本発明の電子部品の実装構造は好ましくは、前記電子部品は、高周波信号が入力される。
また、本発明の電子部品の実装構造は好ましくは、前記電子部品は、矩形波の高周波信号が入力される。
また、本発明の電子部品の実装構造は好ましくは、前記電子部品は、1MHz以上の高周波信号が入力される。
また、本発明の電子部品の実装構造は好ましくは、前記電子部品は、電圧振幅が3V以上の高周波信号が入力される。
また、本発明の電子部品の実装構造は好ましくは、前記信号伝送線路は、電圧振幅が100mV以下の信号が伝送される。
また、本発明の電子部品の実装構造は好ましくは、前記回路基板は、前記絶縁基板が樹脂から成る。
本発明の電子部品の実装構造は、絶縁基板の内部に信号伝送線路が形成されている回路基板の主面上にチップコイルから成る電子部品が実装されている電子部品の実装構造であって、電子部品は、コイルパターンが回路基板の主面に沿った面上に形成されており、回路基板は、信号伝送線路がコイルパターンの下方に位置しないように形成されていることから、高周波信号の入力によってコイルパターンにおいて発生した交流磁界による磁束は、その殆どが回路基板の絶縁基板部を通過するために、絶縁基板部でかなり減衰される。その結果、電子部品の周囲の他の電子部品に誘導電流等を生じさせて悪影響を与えることを大幅に抑制することができる。そのため、電子部品の周囲に密集させて他の電子部品を実装することが容易になる。
また、高周波信号の入力によってコイルパターンにおいて発生した交流磁界による磁束は、絶縁基板部でかなり減衰され、また、信号伝送線路がコイルパターンの下方に位置しないように形成されていることから、例えば、従来のように中間導体層に誘導電流を発生させて中間導体層と信号伝送線路との間に余分な浮遊容量を発生させ、信号伝送線路にノイズとして重畳されることが大幅に抑制される。
また、本発明の電子部品の実装構造は好ましくは、回路基板は、信号伝送線路が平面視でコイルパターンの内側に入り込まないように形成されていることから、コイルパターンにおいて発生した交流磁界による磁束の影響を信号伝送線路が受けることを、より有効に抑えることができる。
また、本発明の電子部品の実装構造は好ましくは、回路基板は、コイルパターンの下方の部位が絶縁基板部のみであることから、コイルパターンにおいて発生した交流磁界による磁束が絶縁基板部で減衰される効果をより向上させることができる。また、電子部品の下方に中間導体層等がないために、中間導体層等に誘導電流が発生して中間導体層等と信号伝送線路との間に余分な浮遊容量が発生し、信号伝送線路にノイズとして重畳されることが、より有効に抑制される。
また、本発明の電子部品の実装構造は好ましくは、電子部品は、高周波信号が入力されることから、高周波信号の入力によってコイルパターンにおいて交流磁界による磁束が発生し、コイルパターン近傍の導体に誘導電流を発生させ易いものであり、このような高周波型電子部品に対して本発明の構成は顕著な効果を奏する。
また、本発明の電子部品の実装構造は好ましくは、電子部品は、矩形波の高周波信号が入力されることから、矩形波の高周波信号の入力によってコイルパターンにおいて鋭く変調される交流磁界による磁束が発生し、コイルパターン近傍の導体に大きな誘導電流を発生させ易いものであり、このような高周波型電子部品に対して本発明の構成は顕著な効果を奏する。
また、本発明の電子部品の実装構造は好ましくは、電子部品は、1MHz以上の高周波信号が入力されることから、高周波信号の入力によってコイルパターンにおいて交流磁界による磁束が発生し、コイルパターン近傍の導体に大きな誘導電流を発生させ易いものであり、このような高周波型電子部品に対してより本発明の構成は顕著な効果を奏する。
また、本発明の電子部品の実装構造は好ましくは、電子部品は、電圧振幅が3V以上の高周波信号が入力されることから、高周波信号の入力によってコイルパターンにおいて交流磁界による磁束が発生し、コイルパターン近傍の導体に大きな誘導電流を発生させ易いものであり、このような高周波型電子部品に対してより本発明の構成は顕著な効果を奏する。
また、本発明の電子部品の実装構造は好ましくは、信号伝送線路は、電圧振幅が100mV以下の信号が伝送されることから、高周波信号の入力によってコイルパターンにおいて交流磁界による磁束が発生し、コイルパターン近傍の導体に誘導電流を発生させて信号伝送線路にノイズとして重畳され易いものであり、このような高周波型電子部品に対してより本発明の構成は顕著な効果を奏する。
また、本発明の電子部品の実装構造は好ましくは、回路基板は、絶縁基板が樹脂から成ることから、高分子構造の樹脂が、コイルパターンにおいて発生した交流磁界による磁束を減衰させる効果が高いため、上記の本発明の効果がより向上する。
本実施の形態の電子部品の実装構造について以下に詳細に説明する。
図1は本実施の形態の電子部品の実装構造を示す断面図である。図1において、1はチップコイルから成る電子部品、1aは電子部品1の表面に形成され、コイルパターン5と入出力電極3aとを電気的に接続する導電接続部、2は回路基板、3aはコイルパターン5に高周波信号は入出力させる入出力電極、3bは回路基板2の他の主面側に形成された入出力電極、5はコイルパターン、6は回路基板2の内部に形成された信号伝送線路等の内層導体層である。
本実施の形態の電子部品1の実装構造は、絶縁基板の内部に信号伝送線路が形成されている回路基板2の主面上にチップコイルから成る電子部品1が実装されている電子部品1の実装構造であって、電子部品1は、コイルパターン5が回路基板2の主面に沿った面上に形成されており、回路基板2は、信号伝送線路がコイルパターン5の下方に位置しないように形成されている。
上記の構成により、高周波信号の入力によってコイルパターン5において発生した交流磁界による磁束(図1の矢印付き破線部)は、その殆どが回路基板2の絶縁基板部を通過するために、絶縁基板部でかなり減衰される。その結果、電子部品1の周囲の他の電子部品に誘導電流等を生じさせて悪影響を与えることを大幅に抑制することができる。そのため、電子部品1の周囲に密集させて他の電子部品を実装することが容易になる。
また、高周波信号の入力によってコイルパターン5において発生した交流磁界による磁束は、絶縁基板部でかなり減衰され、また、信号伝送線路がコイルパターン5の下方に位置しないように形成されていることから、例えば、従来のように中間導体層に誘導電流を発生させて中間導体層と信号伝送線路との間に余分な浮遊容量を発生させ、信号伝送線路にノイズとして重畳されることが大幅に抑制される。
本実施の形態の電子部品1は、例えば、複数のセラミック層が積層され、セラミック層間にコイルパターン5を成す導体層が形成された積層構造を有するものであり、その形状は直方体状、立方体状であり、寸法は一辺が数mm程度である。
また、電子部品1は、セラミックスから成る基体の内部にコイルパターン5を有するものに限らず、プラスチック,ガラス,ガラスセラミックス等の絶縁体から成る基体の内部にコイルパターン5を有するものであってもよい。
コイルパターン5は、セラミックのグリーンシートにAg系ペーストでコイルパターンを塗布し、グリーンシートを積層して焼成したものである。コイルパターン5の厚みは5〜15μm程度であり、幅は50〜200μm程度である。
電子部品1は、表面形成された、コイルパターン5に接続されている導電接続部1aが、入出力電極3aにハンダ等の導電接続材を介して電気的に接続される。導電接続部1aは、Ni−Sn等の材料から成り、電子部品1の表面に電気めっき法等によって形成される。
回路基板2は、電子部品1が実装される第1の主面に入出力電極3a、第1の主面と対向する第2の主面に入出力電極3b、内部に信号伝送線路等の内層導体層6が形成されている。入出力電極3a、入出力電極3b、内層導体層6は、Cu等の材料から成り、厚膜形成法、メッキ法等の薄膜形成法、メタライズ法等の方法によって形成される。入出力電極3a、入出力電極3b、内層導体層6の厚みは、10〜50μm程度である。
入出力電極3bは、回路基板2の内部に形成された信号伝送線路に信号を入出力させるものである。
本実施の形態の電子部品1の実装構造は、回路基板2は、信号伝送線路が平面視でコイルパターン5の内側に入り込まないように形成されていることが好ましい。この場合、コイルパターン5において発生した交流磁界による磁束の影響を信号伝送線路が受けることを、より有効に抑えることができる。
また、信号伝送線路は、電子部品1に近くなるほど平面視でコイルパターン5の内側からより離れていることが好ましい。電子部品1に近くなるほど磁束の影響を受け易くなるからである。
また、本実施の形態の電子部品1の実装構造は、回路基板2は、コイルパターン5の下方の部位が絶縁基板部のみであることが好ましい。この場合、コイルパターン5において発生した交流磁界による磁束が絶縁基板部で減衰される効果をより向上させることができる。また、電子部品1の下方に中間導体層等がないために、中間導体層等に誘導電流が発生して中間導体層等と信号伝送線路との間に余分な浮遊容量が発生し、信号伝送線路にノイズとして重畳されることが、より有効に抑制される。
また、コイルパターン5の下方の絶縁基板部が、より磁界を吸収し減衰し易い樹脂等の材料から成ることが好ましい。この場合、コイルパターン5の下方に貫通孔を形成し、その貫通孔により磁界を吸収し減衰し易い樹脂等の材料を充填することができる。
また、本実施の形態の電子部品1の実装構造は、電子部品1は、高周波信号が入力されるものであることがよい。この場合、高周波信号の入力によってコイルパターン5において交流磁界による磁束が発生し、コイルパターン5近傍の導体に誘導電流を発生させ易いものであり、このような高周波型電子部品1に対して顕著な効果を奏する。
また、本実施の形態の電子部品1の実装構造は、電子部品1は、矩形波の高周波信号が入力されるものであることがよい。この場合、矩形波の高周波信号の入力によってコイルパターン5において鋭く変調される交流磁界による磁束が発生し、コイルパターン5近傍の導体に大きな誘導電流を発生させ易いものであり、このような高周波型電子部品1に対して本実施の形態の構成は顕著な効果を奏する。
矩形波の高周波信号が入力される電子部品1は、例えば、スイッチング機能を有するものである。
また、本実施の形態の電子部品の実装構造は、電子部品1は、1MHz以上の高周波信号が入力されることがよい。この場合、高周波信号の入力によってコイルパターン5において交流磁界による磁束が発生し、コイルパターン5近傍の導体に大きな誘導電流を発生させ易いものであり、このような高周波型電子部品1に対して本実施の形態の構成はより顕著な効果を奏する。
高周波信号の周波数の上限は特に限定されないが、チップコイルから成る電子部品1の好ましい実用的な上限値は数GHz程度である。
また、本実施の形態の電子部品の実装構造は好ましくは、電子部品は、電圧振幅が3V以上の高周波信号が入力されることから、高周波信号の入力によってコイルパターンにおいて交流磁界による磁束が発生し、コイルパターン近傍の導体に大きな誘導電流を発生させ易いものであり、このような高周波型電子部品に対して本実施の形態の構成はより顕著な効果を奏する。
高周波信号の電圧振幅の上限は特に限定されないが、チップコイルから成る電子部品1の好ましい実用的な上限値は数100V程度である。
また、本実施の形態の電子部品の実装構造は好ましくは、信号伝送線路は、電圧振幅が100mV以下の信号が伝送されることから、高周波信号の入力によってコイルパターンにおいて交流磁界による磁束が発生し、コイルパターン近傍の導体に誘導電流を発生させて信号伝送線路にノイズとして重畳され易いものであり、このような高周波型電子部品に対してより本実施の形態の構成は顕著な効果を奏する。
信号伝送線路を伝送する高周波信号の電圧振幅の下限は特に限定されないが、好ましい実用的な下限値は数μV程度である。
また、本実施の形態の電子部品の実装構造は好ましくは、回路基板は、絶縁基板が樹脂から成ることから、高分子構造の樹脂が、コイルパターンにおいて発生した交流磁界による磁束を減衰させる効果が高いため、上記の効果がより向上する。高分子構造の樹脂は、磁束が通過しても、磁気双極子が発生して特定方向に配向するようなことがなく、透磁性を高めるようなことがない。逆に、磁界を吸収し減衰させることになるため、本実施の形態の効果が向上することとなる。例えば、回路基板は、絶縁基板がガラエポ基板等の樹脂から成ることがよい。
また、回路基板は、絶縁基板がセラミックス,ガラスセラミックス等から成っていてもよい。
本実施の形態の電子部品1は、例えば、車載用のカメラモジュール等に組み込まれる回路基板に搭載されるものであるが、車載用のカメラモジュール等に限らず、種々の電気製品、電子製品の回路基板に搭載され得る。
本実施の形態の電子部品の実装構造の実施例について以下に説明する。
図1に示す電子部品の実装構造における各部品を以下のようにして作製した。
<電子部品>
アルミナセラミックスから成るセラミック層を16層積層した積層構造を有する絶縁基体の内層に、Ag系から成る螺旋状のコイルパターン5を、メタライズ法により形成した電子部品1を作製した。コイルパターン5は、セラミック層間に形成された方形状で環状の導体パターンをビアホール等の貫通導体で接続して螺旋状にしたものである。コイルパターン5を成す導体パターンの厚みは18μm、幅は150μmとした。
電子部品1の表面に、コイルパターン5と入出力電極3aとを電気的に接続するためのNi−Snから成る導電接続部1aを、メタライズ法によって形成した。
コイルパターン5は、回路基板2の主面(第1の主面)に沿った面上に形成されており、図1のように磁束が上下方向に周回するものとした。
<回路基板>
樹脂から成る多層構造の絶縁基板を有し、電子部品1側の第1の主面に入出力電極3aが形成され、第1の主面に対向する第2の主面に入出力電極3bが形成され、内部に信号伝送線路を含む内層導体層6が形成された回路基板2を準備した。
入出力電極3a,3bはCuから成り、露光エッチング法によって形成した。入出力電極3a,3bの厚みは35μm程度とした。内層導体層6はCuから成り、露光エッチング法によって形成した。内層導体層6の厚みは18μm程度とした。
また、回路基板2は、信号伝送線路がコイルパターン5の下方に位置しないように形成し、また、信号伝送線路が平面視でコイルパターン5の内側に入り込まないように形成した。さらに、回路基板2におけるコイルパターン5の下方の部位が絶縁基板部のみであるようにした。
電子部品1に、周波数1MHz、電圧振幅6Vの矩形波の高周波信号を入力し、回路基板2内部の信号伝送線路に周波数4MHz、電圧振幅10mVの高周波信号を伝送させた。このとき、電子部品1のコイルパターン5のインダクタンスは11.33μHであり、信号伝送線路に重畳されたノイズのS/N比は−60dBと低い値であった。
(比較例1)
図2に示す電子部品の実装構造における各部品を以下のようにして作製した。
<電子部品>
コイルパターン5は、回路基板2の主面(第1の主面)に垂直な面上に形成されており、図2のように磁束が横方向に周回するものとした。他の構成は実施例と同様とした。
<回路基板>
実施例と同様の構成とした。
電子部品1に、周波数1MHz、電圧振幅3Vの矩形波の高周波信号を入力し、回路基板2内部の信号伝送線路に周波数4MHz、電圧振幅10mVの高周波信号を伝送させた。このとき、電子部品1のコイルパターン5のインダクタンスは11.40μHであり、信号伝送線路に重畳されたノイズのS/N比は−60dBであった。
また、電子部品1のコイルパターン5による磁束が大部分横方向の空間に広がるため、電子部品1の周囲に他の電子部品を実装することが難しくなり、実施例に比較して、電子部品の実装密度が5%程度低下した。
(比較例2)
図3に示す電子部品の実装構造における各部品を以下のようにして作製した。
<電子部品>
実施例と同様の構成とした。
<回路基板>
信号伝送線路がコイルパターン5の下方に位置するように形成した。その他の構成は実施例と同様とした。
電子部品1に、周波数1MHz、電圧振幅3Vの矩形波の高周波信号を入力し、回路基板2内部の信号伝送線路に周波数4MHz、電圧振幅10mVの高周波信号を伝送させた。このとき、電子部品1のコイルパターン5のインダクタンスは9.53μHであり、信号伝送線路に重畳されたノイズのS/N比は−50dBであった。
(比較例3)
図4に示す電子部品の実装構造における各部品を以下のようにして作製した。
<電子部品>
コイルパターン5は、回路基板2の主面(第1の主面)に垂直な面上に形成されており、図4のように磁束が横方向に周回するものとした。他の構成は実施例と同様とした。
<回路基板>
信号伝送線路がコイルパターン5の下方に位置するように形成した。その他の構成は実施例と同様とした。
電子部品1に、周波数1MHz、電圧振幅3Vの矩形波の高周波信号を入力し、回路基板2内部の信号伝送線路に周波数4MHz、電圧振幅10mVの高周波信号を伝送させた。このとき、電子部品1のコイルパターン5のインダクタンスは11.33μHであり、信号伝送線路に重畳されたノイズのS/N比は−60dBであった。
また、電子部品1のコイルパターン5による磁束が大部分横方向の空間に広がるため、電子部品1の周囲に他の電子部品を実装することが難しくなり、実施例に比較して、電子部品の実装密度が5%程度低下した。
本実施の形態の電子部品の実装構造を示す断面図である。 比較例1の電子部品の実装構造を示す断面図である。 比較例2の電子部品の実装構造を示す断面図である。 比較例3の電子部品の実装構造を示す断面図である。
符号の説明
1:電子部品
1a:導電接続部
2:回路基板
3a,3b:入出力電極
5:コイルパターン
6:内層導体層

Claims (9)

  1. 絶縁基板の内部に信号伝送線路を有する回路基板の主面上にチップコイルから成る電子部品が実装されている電子部品の実装構造であって、前記電子部品は、コイルパターンが前記回路基板の主面に沿った面上に形成されており、前記回路基板は、前記信号伝送線路が前記コイルパターンの下方に位置しないように形成されている電子部品の実装構造。
  2. 前記回路基板は、前記信号伝送線路が平面視で前記コイルパターンの内側に入り込まないように形成されている請求項1に記載の電子部品の実装構造。
  3. 前記回路基板は、前記コイルパターンの下方の部位が絶縁基板部のみである請求項1または請求項2に記載の電子部品の実装構造。
  4. 前記電子部品は、高周波信号が入力される請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の電子部品の実装構造。
  5. 前記電子部品は、矩形波の高周波信号が入力される請求項4に記載の電子部品の実装構造。
  6. 前記電子部品は、1MHz以上の高周波信号が入力される請求項4または請求項5に記載の電子部品の実装構造。
  7. 前記電子部品は、電圧振幅が3V以上の高周波信号が入力される請求項4乃至6のいずれかに記載の電子部品の実装構造。
  8. 前記信号伝送線路は、電圧振幅が100mV以下の信号が伝送される請求項1乃至7のいずれかに記載の電子部品の実装構造。
  9. 前記回路基板は、前記絶縁基板が樹脂から成る請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の電子部品の実装構造。
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