JP2020134771A - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】トナーの移動を示す電流の電流値を精度よく取得できる画像形成装置を提供する。【解決手段】画像形成装置100は、感光体ドラムと、現像部と、電流検知部22と、補正部20aとを備える。感光体ドラムには、静電潜像が形成される。現像部は、トナーによって静電潜像を現像して、トナー像を感光体ドラムに形成する。電流検知部22は、静電潜像が形成されている感光体ドラムと現像部との間に流れる第1電流と、静電潜像が形成されていない感光体ドラムと現像部との間に流れる第2電流とを検知する。補正部20aは、第2電流の電流値に基づいて第1電流の電流値を補正する。【選択図】図10

Description

本発明は、画像形成装置及び画像形成方法に関する。
特許文献1に記載の画像形成装置は、電流検知手段と、フォトセンサーと、調整手段とを備える。電流検知手段は、感光体ドラム上に形成された潜像を現像してトナー像を作像するときに電圧印加手段から出力される現像電流を検知する。フォトセンサーは、感光体ドラム上に形成されたトナー像のトナー付着量を検知する。調整手段は、トナー付着量と現像電流とに基づいてトナー像の単位重量当たりの電荷量を算出する。トナー像の単位重量当たりの電荷量は、トナーの帯電量に相当する。そして、調整手段は、トナーの帯電量に基づいて感光体ドラム上における作像条件を調整する。
特開2005−189790号公報
特許文献1に記載の画像形成装置では、キャリア電流を含む電流が現像電流として検知されている。しかしながら、キャリア電流は、トナーの移動を示すものではない。その結果、特許文献1に記載の画像形成装置では、トナーの移動を示す電流の電流値を正確に取得できていないことがあった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、トナーの移動を示す電流の電流値を精度よく取得できる画像形成装置及び画像形成方法を提供することにある。
本発明に係る画像形成装置は、感光体ドラムと、現像部と、電流検知部と、補正部とを備える。前記感光体ドラムには、静電潜像が形成される。前記現像部は、トナーによって前記静電潜像を現像して、トナー像を前記感光体ドラムに形成する。前記電流検知部は、前記静電潜像が形成されている前記感光体ドラムと前記現像部との間に流れる第1電流と、前記静電潜像が形成されていない前記感光体ドラムと前記現像部との間に流れる第2電流とを検知する。前記補正部は、前記第2電流の電流値に基づいて前記第1電流の電流値を補正する。
本発明に係る画像形成方法は、感光体ドラムに静電潜像が形成されるステップと、トナー像を前記感光体ドラムに形成するステップと、第1電流と第2電流とを検知するステップと、第1電流の電流値を補正するステップとを含む。前記トナー像を前記感光体ドラムに形成するステップでは、現像部がトナーによって前記静電潜像を現像して、トナー像を前記感光体ドラムに形成する。前記第1電流と前記第2電流とを検知するステップは、前記トナー像が形成されている前記感光体ドラムと前記現像部との間に流れる第1電流と、前記静電潜像が形成されていない前記感光体ドラムと前記現像部との間に流れる第2電流とを検知する。前記第1電流の電流値を補正するステップは、前記第2電流の電流値に基づいて前記第1電流の電流値を補正する。
本発明の画像形成装置及び画像形成方法によれば、トナーの移動を示す電流の電流値を精度よく取得できる。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の構成を示す図である。 本実施形態に係る画像形成部の構成の一例を示す断面図である。 本実施形態に係る画像形成部の現像動作を示す図である。 本実施形態に係る静電潜像が形成された感光体ドラムの構成の一例を示す平面図である。 本実施形態に係る感光体ドラムの電位及び現像ローラーの電位を示す図である。 本実施形態に係る電流検知部で検知された電流の電流値を示すグラフである。 本実施形態に係る静電潜像が形成されていない感光体ドラムの構成の一例を示す平面図である。 本実施形態に係る感光体ドラムの電位及び現像ローラーの電位を示す図である。 本実施形態に係る電流検知部で検知された電流の電流値を示すグラフである。 本実施形態に係る画像形成装置の構成を示すブロック図である。 本実施形態に係る制御部の処理の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。実施形態において、X軸及びY軸は水平方向に沿っており、Z軸は鉛直方向に沿っており、X軸、Y軸、及びZ軸は互いに直交する。
まず、図1を参照して、本実施形態に係る画像形成装置100の構成について説明する。図1は、画像形成装置100の構成を示す図である。画像形成装置100は、例えば、カラー複合機である。
図1に示すように、画像形成装置100は、画像形成ユニット10、給送部30、搬送部40、定着部50、排出部60、制御部20、記憶部80、及び濃度センサー104を備える。濃度センサー104は、濃度検知部の一例である。
給送部30は、シートPを搬送部40へ供給する。搬送部40は、シートPを画像形成ユニット10、及び定着部50を経由して排出部60まで搬送する。シートPは、例えば、普通紙、コピー紙、再生紙、薄紙、厚紙、光沢紙、又はOHP(Overhead Projector)である。
画像形成ユニット10は、シートPにトナー像を転写する。定着部50は、シートPを加熱、及び加圧し、シートPに転写されたトナー像をシートPに定着する。排出部60は、シートPを画像形成装置100の外部へ排出する。制御部20は、画像形成ユニット10、給送部30、搬送部40、定着部50、排出部60、及び濃度センサー104を制御する。
記憶部80は、記憶装置を含み、コンピュータープログラムを記憶する。具体的には、記憶部80は、半導体メモリーのような主記憶装置、並びに、半導体メモリー及び/又はハードディスクドライブのような補助記憶装置を含む。
次に、画像形成ユニット10の構成について説明する。画像形成ユニット10は、複数の画像形成部11、露光部13、及び転写部12を備える。
複数の画像形成部11には、それぞれ、互いに異なる色の複数のトナーが供給される。トナーは多数のトナー粒子を含む。複数の画像形成部11の各々は感光体ドラム101を含む。例えば、複数の画像形成部11は、シアン色のトナーが供給される画像形成部11c、マゼンタ色のトナーが供給される画像形成部11m、イエロー色のトナーが供給される画像形成部11y、及び、ブラック色のトナーが供給される画像形成部11kを含む。画像形成部11c、画像形成部11m、画像形成部11y及び画像形成部11kの構成は、互いに略同一である。
露光部13は、複数の感光体ドラム101の各々にレーザー光を照射する。その結果、複数の感光体ドラム101の各々に静電潜像が形成される。そして、複数の画像形成部11の各々は、感光体ドラム101に形成された静電潜像を現像して、感光体ドラム101にトナー像を形成する。その結果、複数の感光体ドラム101に、それぞれ、互いに異なる複数色のトナー像が形成される。
転写部12は、中間転写ベルト12aと駆動ローラー12bと従動ローラー12cとを備える。中間転写ベルト12aは、駆動ローラー12b、及び従動ローラー12cに張架される。中間転写ベルト12aは、駆動ローラー12bによって回転方向RAに回転駆動される。複数の画像形成部11が、中間転写ベルト12a上に、互いに異なる複数色のトナー像を転写する。複数色のトナー像が中間転写ベルト12a上で重畳されることで、中間転写ベルト12a上にトナー像(具体的にはカラー画像)が形成される。転写部12は、中間転写ベルト12a上に形成されたトナー像をシートP上に転写する。
濃度センサー104は、複数の感光体ドラム101よりも下流側に配置される。濃度センサー104は、中間転写ベルト12a上に形成されたトナー像の濃度を検知する。トナー像の濃度は、単位面積当たりのトナー像を形成するトナーの質量を示す。よって、トナー像の濃度は、トナー像の厚みに基づいて算出される。本実施形態では、濃度センサー104は、トナー像の厚みHTを検知する。詳細には、濃度センサー104は、トナー像との間の距離LTを測定して、トナー像の厚みHTを検知する。更に詳細には、濃度センサー104は、下記式(1)を用いてトナー像の厚みHTを検知する。
(厚みHT)=(基準距離LTA)−(距離LT) (1)
なお、基準距離LTAは、濃度センサー104と中間転写ベルト12aの表面との間の距離を示す。
濃度センサー104は、例えば、レーザー変位センサーである。レーザー変位センサーは、半導体レーザーとリニアイメージセンサー(Linear Image Sensor)とを備え、三角測距を用いて距離LTを測定する。そして、濃度センサー104は、トナー像の濃度を示す検知信号SG1を制御部20に出力する。
次に、図2を参照して、本実施形態に係る画像形成部11の構成について説明する。図2は、画像形成部11の構成の一例を示す断面図である。
図2に示すように、画像形成部11は、感光体ドラム101に加えて、現像部110、帯電部102、及びクリーニング部103を更に備える。感光体ドラム101は、略円柱形状又は略円筒形状を有する。感光体ドラム101は、感光体ドラム101の回転軸線AXを中心として回転方向RBに回転する。感光体ドラム101は、例えばアモルファスシリコン(α−Si)感光体ドラム又は有機感光体(OPC:Organic PhotoConductor)ドラムである。
帯電部102は、感光体ドラム101の表面を所定電位に帯電させる。帯電部102は、例えば、帯電ローラーを含む。そして、図1に示すように、露光部13は、感光体ドラム101の表面を露光する。その結果、感光体ドラム101の表面に静電潜像が形成される。更に、現像部110は、トナーによって感光体ドラム101の表面に形成された静電潜像を現像して、感光体ドラム101の表面にトナー像を形成する。
更に、クリーニング部103は、感光体ドラム101の表面をクリーニングする。具体的には、クリーニング部103は、クリーニングブレード103aを含む。クリーニングブレード103aは、感光体ドラム101の表面と摺接する。感光体ドラム101の表面とクリーニングブレード103aの先端とが摺接することで、感光体ドラム101の表面に残留するトナーが除去される。
次に、図2及び図3を参照して、現像部110について説明する。図3は、画像形成部11の現像動作を示す図である。なお、図3では、トナー粒子TNを黒色の点で示し、キャリア粒子CAを白色の円で示す。
図3に示すように、現像部110は、感光体ドラム101に形成された静電潜像GAを複数のトナー粒子TNによって現像して、感光体ドラム101にトナー像TIを形成する。複数のトナー粒子TNは2成分現像剤に含まれている。2成分現像剤は現像部110に収容される。
具体的には、2成分現像剤は、複数のトナー粒子TN(具体的には多数のトナー粒子TN)に加えて、複数のキャリア粒子CA(具体的には多数のキャリア粒子CA)を含む。複数のトナー粒子TNは粉体であり、複数のキャリア粒子CAは粉体である。トナー粒子TNは、例えば正帯電性トナー粒子である。正帯電性トナー粒子は、キャリア粒子CAとの摩擦により正に帯電する。
トナー粒子TNの粒径は、例えば、体積基準のメディアン径(D50)で5.0μm以上8.0μm以下であり、好ましくは5.2μm以上6.7μm以下である。
キャリア粒子CAは、磁性を有する。キャリア粒子CAは、例えば、樹脂被覆型のキャリア粒子である。樹脂被覆型のキャリア粒子のコア粒子は、例えば、フェライト又はマグネタイトである。キャリア粒子CAの粒径は、例えば、体積平均粒径で20μm以上100μm以下であり、好ましくは25μm以上80μm以下である。
ここで、現像ローラー112と感光体ドラム101との間には、現像ニップ部NPが形成されている。そして、現像ローラー112に現像バイアスが印加されると、現像ニップ部NPに電界が形成される。従って、電界の作用によって、トナー粒子TNが磁気ブラシBRから脱離して、感光体ドラム101に移動する。その結果、トナー粒子TNによって静電潜像GAが顕像化されてトナー像TIが形成される。トナー像TIは、図1に示す中間転写ベルト12aに転写される。
図2に示すように、現像部110は、現像ハウジング111と、現像ローラー112と、第1スクリューフィーダー113と、第2スクリューフィーダー114と、規制ブレード115とを備える。
現像ローラー112は、略円柱形状又は略円筒形状を有する。そして、現像ローラー112は、感光体ドラム101に対向して配置される。現像ローラー112は、スリーブ112Sと磁石112Mとを備える。磁石112Mは、スリーブ112Sの内部に配置されている。磁石112Mは、S1極、N1極、S2極、N2極及びS3極を備える。N1極は主極とし機能し、S1極及びN2極は搬送極として機能し、S2極は剥離極として機能する。また、S3極は、汲上極及び規制極として機能する。一例として、S1極、N1極、S2極、N2極及びS3極の磁束密度は、54mT、96mT、35mT、44mT及び45mTである。
スリーブ112Sは、非磁性の筒体(例えば、アルミニウムパイプ)である。スリーブ112Sは、例えばモーターによって駆動されて、磁石112Mの周りを回転方向RCに回転する。
従って、図3に示すように、スリーブ112Sは回転方向RCに回転しながら、キャリア粒子CAを磁石112Mの磁力により引き付ける。その結果、キャリア粒子CAによる磁気ブラシBRが現像ローラー112の表面に形成される。具体的には、複数の磁気ブラシBRが現像ローラー112の表面に形成される。複数の磁気ブラシBRの各々は複数のキャリア粒子CAからなる。つまり、複数の磁気ブラシBRの各々は、現像ローラー112の表面に穂立ちしたキャリア粒子クラスターである。トナー粒子TNはキャリア粒子CAの表面に担持される。すなわち、トナー粒子TNは磁気ブラシBRに担持された状態で現像ローラー112の表面に担持される。
図2に示すように、規制ブレード115は、現像ローラー112に対して所定間隔をおいて配置される。規制ブレード115は、現像ローラー112の表面に形成された磁気ブラシBRの長さを規制する。
現像ハウジング111は2成分現像剤を収容する。また、現像ハウジング111は、第1搬送部131と第2搬送部132とを含む。第1搬送部131では、2成分現像剤が現像ローラー112の軸方向の一端側から他端側に向かう第1搬送方向に搬送される。第2搬送部132は、現像ローラー112の軸方向の両端部において第1搬送部131と連通する。第2搬送部132では、第1搬送方向とは逆の第2搬送方向に2成分現像剤が搬送される。
具体的には、第2搬送部132は第2スクリューフィーダー114を含む。第2スクリューフィーダー114は、回転方向REに回転され、2成分現像剤を第2搬送方向に搬送する。第1搬送部131は第1スクリューフィーダー113を含む。第1スクリューフィーダー113は、回転方向RDに回転され、2成分現像剤を第1搬送方向に搬送する。第1スクリューフィーダー113は、2成分現像剤を第1搬送方向に搬送しながら、現像ローラー112に2成分現像剤を供給する。
2成分現像剤に含まれるトナー粒子TNは、例えば、第1搬送方向及び第2搬送方向に循環搬送される間に、2成分現像剤に含まれるキャリア粒子CAとの間で摩擦帯電する。
引き続き、図2を参照して、画像形成部11の詳細を説明する。図2に示すように、画像形成部11は、電圧印加部21を更に備える。
図2に示すように、電圧印加部21は、現像バイアスを現像ローラー112に印加する。現像バイアスとは、直流電圧に交流電圧が重畳されている電圧のことである。交流電圧は、例えばデューティー比が50%となる矩形波である。具体的には、電圧印加部21は、直流電源と交流電源とを有する。
帯電部102は、感光体ドラム101の表面を所定電位に帯電させる。
そして、図1に示す露光部13は、感光体ドラム101の表面を露光する。露光部13は、レーザー光を照射して、露光し、複数の静電潜像GAを形成する。露光部13は、例えば、光源、ポリゴンミラー、反射ミラー及び偏向ミラーを有する。
次に、図4を参照して、静電潜像GAが形成された感光体ドラム101の構成について説明する。図4は、静電潜像GAが形成された感光体ドラム101の構成の一例を示す平面図である。図4では、感光体ドラム101を、感光体ドラム101の回転軸線AXに直交する方向から見ている。以下、感光体ドラム101を、回転軸線AXに直交する方向から見ることを「平面視」と記載する場合がある。
図4に示すように、感光体ドラム101の表面の軸方向の長さは、第1長さLAである。なお、感光体ドラム101の表面の軸方向の長さより、現像ローラー112の表面の軸方向の長さが短い場合には、第1長さLAは、現像ローラー112の表面の軸方向の長さを示す。
感光体ドラム101の表面は、第1領域EAと複数の第2領域EBとを有する。複数の第2領域EBは、第2領域EBAと、第2領域EBBとを有する。
第2領域EBAは、感光体ドラム101の周方向において第1領域EAよりも感光体ドラム101の回転方向RBの上流に位置する。また、第2領域EBBは、感光体ドラム101の周方向において第1領域EAよりも感光体ドラム101の回転方向RBの下流に位置する。
感光体ドラム101の第1領域EA内の所定領域には、静電潜像GAが形成される。第1領域EAは、静電潜像GAと、部分白紙部EAAと、部分白紙部EABとを有する。静電潜像GAは、感光体ドラム101の軸方向において第2長さLBを有する。第2長さLBは、例えば、第1長さLAの半分である。静電潜像GAは、感光体ドラム101の軸方向において感光体ドラム101の中央部に位置する。また、部分白紙部EAAは、感光体ドラム101の軸方向において感光体ドラム101の一端部に位置する。更に、部分白紙部EABは、感光体ドラム101の軸方向において感光体ドラム101の他端部に位置する。
次に、図5を参照して、感光体ドラム101の電位及び現像ローラー112の電位について説明する。図5は、感光体ドラム101の電位及び現像ローラー112の電位を示す図である。図5において、縦軸は感光体ドラム101の表面の電位を示し、横軸は感光体ドラム101の表面の周方向位置を示す。
図5に示すように、感光体ドラム101の表面は、帯電部102によって、所定電位V0(V)に帯電される。所定電位V0(V)に帯電された後、露光部13によってレーザー光が所定領域に照射されると、感光体ドラム101の表面に静電潜像GAが形成され、静電潜像GAの電位が電位V0から電位VL(V)に変化する。
一方、現像ローラー112の表面の現像バイアス電位は、電位Vdcである。電位VLと電位Vdcとの電位差が、帯電したトナー粒子TNを現像ローラー112から静電潜像GAに移動させる電位差となる。具体的には、現像ローラー112に担持されたトナー粒子TNは、電気的に引き付けられて、感光体ドラム101の静電潜像GAに向かって飛翔する。その結果、感光体ドラム101の静電潜像GAにトナー像TIが形成される。
引き続き、図2を参照して、画像形成部11の詳細を説明する。図2に示すように、画像形成部11は、電流検知部22を更に備える。
電流検知部22は、感光体ドラム101と現像ローラー112との間に流れる電流の電流値を検知する。そして、電流検知部22は、感光体ドラム101と現像ローラー112との間に流れる電流の電流値を示す検知信号SG2を制御部20に出力する。
図6を参照して、電流検知部22で検知された電流の電流値について説明する。図6は、電流検知部22で検知された電流の電流値を示すグラフである。図6において、縦軸は電流検知部22で検知された電流の電流値を示し、横軸は感光体ドラム101の表面の周方向位置を示す。
図6に示すように、電流検知部22は、第1電流を検知する。第1電流の電流値JLは、静電潜像GAが形成されているときの感光体ドラム101と現像ローラー112との間に流れる電流の電流値を示す。詳細には、第1電流の電流値JLは、第1領域EAと現像ローラー112とが対向したときに流れる電流の電流値を示す。第1電流の電流値JLは、例えば、0.7μAを示す。
第1電流は、現像電流とキャリア電流とを含む。現像電流は、静電潜像GAと現像ローラー112との間に流れる。例えば、現像ローラー112の表面の現像バイアス電位は電位Vdcであり、静電潜像GAの電位は電位VLであるため、正帯電したトナー粒子TNが現像ローラー112から静電潜像GAに飛翔した量に対応した電流値の現像電流が流れる。
キャリア電流は、部分白紙部EAA及び部分白紙部EABと現像ローラー112との間に流れる。例えば、現像ローラー112の表面の現像バイアス電位は電位Vdcであり、部分白紙部EAA及び部分白紙部EABの電位は所定電位V0であるため、現像ローラー112に担持されたトナー粒子TNは、感光体ドラム101の部分白紙部EAA及び部分白紙部EABに向かって飛翔せず、逆にキャリア電流が感光体ドラム101から現像ローラー112に磁気ブラシBRを介して流れる。詳細には、部分白紙部EAA及び部分白紙部EABの面積に対応した電流値のキャリア電流が流れる。
すなわち、第1電流は、トナーの移動を示す現像電流と、トナーの移動以外を示すキャリア電流とを含む。
次に、図7を参照して、静電潜像GAが形成されていない感光体ドラム101の構成について説明する。図7は、静電潜像GAが形成されていない感光体ドラム101の構成の一例を示す平面図である。
図7に示すように、感光体ドラム101の第1領域EAには、静電潜像GAが形成されていない。なお、静電潜像GAが形成されていない場合の第1領域EAは、第2領域EA2となる。
次に、図8を参照して、感光体ドラム101の電位及び現像ローラー112の電位について説明する。図8は、感光体ドラム101の電位及び現像ローラー112の電位を示す図である。図8において、縦軸は感光体ドラム101の表面の電位を示し、横軸は感光体ドラム101の表面の周方向位置を示す。
図8に示すように、感光体ドラム101の表面は、帯電部102によって、所定電位V0(V)に帯電される。一方、現像ローラー112の表面の現像バイアス電位は、電位Vdcである。よって、現像ローラー112に担持されたトナー粒子TNは、感光体ドラム101の静電潜像GAに向かって飛翔しない。
電流検知部22は、感光体ドラム101と現像ローラー112との間に流れる電流の電流値を検知する。そして、電流検知部22は、感光体ドラム101と現像ローラー112との間に流れる電流の電流値を示す検知信号SG2を制御部20に出力する。
図9を参照して、電流検知部22で検知された電流の電流値について説明する。図9は、電流検知部22で検知された電流の電流値を示すグラフである。図9において、縦軸は電流検知部22で検知された電流の電流値を示し、横軸は感光体ドラム101の表面の周方向位置を示す。
図9に示すように、電流検知部22は、第2電流を検知する。第2電流の電流値J0は、静電潜像GAが形成されていない感光体ドラム101と現像ローラー112との間に流れる電流の電流値を示す。詳細には、第2電流の電流値J0は、第2領域EA2と現像ローラー112とが対向したときに流れる電流の電流値を示す。第2電流の電流値J0は、例えば、−0.2μAを示す。
例えば、現像ローラー112の表面の現像バイアス電位は電位Vdcであり、第2領域EA2の電位は所定電位V0であるため、現像ローラー112に担持されたトナー粒子TNは、感光体ドラム101の第2領域EA2に向かって飛翔せず、逆にキャリア電流が感光体ドラム101から現像ローラー112に磁気ブラシBRを介して流れる。具体的には、第2領域EA2の面積に対応した電流値のキャリア電流が流れる。
図10を参照して、本実施形態に係る画像形成装置100の構成について説明する。図10は、画像形成装置100の構成を示すブロック図である。図10に示すように、制御部20は、補正部20a、露光制御部20b、及び算出部20cを含む。具体的には、制御部20は、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサーを含む。そして、制御部20のプロセッサーは、記憶部80の記憶装置に記憶されたコンピュータープログラムを実行することによって、補正部20a、露光制御部20b、及び算出部20cとして機能する。
第1電流を検知する際に、露光制御部20bは、感光体ドラム101の第1領域EA内の所定領域に露光部13からレーザー光を照射して、感光体ドラム101の第1領域EA内の所定領域に静電潜像GAを形成する。静電潜像GAは、感光体ドラム101の軸方向において第2長さLBを有する。第2長さLBは、第1長さLAの半分以下であることが好ましい。
従って、本実施形態によれば、第1長さLAの半分以下である第2長さLBを有する静電潜像GAが形成される。その結果、少量のトナーを用いて静電潜像GAが形成される。よって、トナー量を削減できる。
また、第2電流を検知する際に、露光制御部20bは、感光体ドラム101の第2領域EA2に露光部13からレーザー光を照射しない。その結果、感光体ドラム101の第2領域EA2に静電潜像GAを形成しない。よって、トナー量を削減できる。
補正部20aは、第2電流の電流値J0に基づいて第1電流の電流値JLを補正する。具体的には、補正部20aは、第1電流の電流値JLと第2電流の電流値J0とを示す検知信号SG2を、電流検知部22から受信する。そして、補正部20aは、第2電流の電流値J0に基づいて第1電流の電流値JLを補正する。例えば、補正部20aは、第2電流の電流値J0から、トナーの移動以外で生じる電流の電流値を取得する。そして、補正部20aは、トナーの移動以外で生じる電流の電流値を考慮して、第1電流の電流値JLを補正する。補正部20aで補正された電流値は、トナーの移動以外で生じる電流の電流値が除外され、移動したトナーの量を示す。従って、本実施形態によれば、トナーの移動を示す電流の電流値を精度よく取得できる。
詳細には、補正部20aは、第2電流の電流値、第1長さLA及び第2長さLBに基づいて、第1電流の電流値JLを補正する。具体的には、補正部20aは、感光体ドラム101の軸方向において、感光体ドラム101の第1長さLAに対する静電潜像GAの第2長さLBである第1割合を算出する。感光体ドラム101の軸方向における残りである第2割合が、静電潜像GAでない部分白紙部の大きさを示す。一方、第2電流の電流値J0は、感光体ドラム101の軸方向において、第1長さLAを有する白紙部に流れる電流の電流値を示す。つまり、第2電流の電流値J0のうち、第2割合の電流値J0が、部分白紙部に流れる電流の電流値を示す。第2割合の電流値J0は、例えば、(100%−50%)×(−0.2μA)=(−0.1μA)を示す。
その結果、補正部20aは、第1電流の電流値JLから、第2割合の電流値J0を減算する。補正部20aによって補正された電流値は、例えば、0.7μA+(−0.1μA)=0.8μAを示す。従って、本実施形態によれば、補正部20aは、第2電流の電流値J0に基づいて、第1電流の電流JLを精度よく補正できる。その結果、トナーの移動を示す電流の電流値を、更に精度よく取得できる。
算出部20cは、トナー像TIの濃度と、補正部20aで補正された第1電流の電流値とに基づいて、トナーの帯電量QPMを算出する。具体的には、算出部20cは、感光体ドラム101から中間転写ベルト12aに転写されたトナー像TIの濃度を示す検知信号SG1を、濃度センサー104から受信する。そして、算出部20cは、検知信号SG1によって示されるトナー像TIの濃度に基づいて、トナー像TIを形成しているトナーの量Mを算出する。トナーの量Mは、トナー像TIを形成しているトナーの質量を示す。トナーの量Mは、例えば、40mgを示す。
更に、算出部20cは、補正部20aで補正された電流値を、電流検知部22から受信する。そして、算出部20cは、電流の電流値に基づいて、トナー像TIを形成しているトナーの電荷量Qを算出する。例えば、0.1μAの電流当たり0.1μCの電荷が移動する。よって、0.8μAの電流値は、0.8μCの電荷の移動を示す。
更に、算出部20cは、トナーの量Mとトナーの電荷量Qとに基づいて、トナーの帯電量QPMを算出する。具体的には、トナーの帯電量QPMは、QPM=Q/M、によって表される。従って、トナーの帯電量QPMは、単位質量当たりのトナーの電荷量を示す。トナーの帯電量QPMは、例えば、(0.8μC/40mg)=20μC/gを示す。
従って、本実施形態によれば、トナーの移動を示す電流の電流値を精度よく取得できるため、トナー像TIの帯電量を精度よく算出できる。
次に、図11を参照して、本実施形態に係る制御部20の処理の一例について説明する。図11は、制御部20の処理の一例を示すフローチャートである。本実施形態に係る制御部20の処理は、ステップS101〜ステップS106を含む。図11に示すフローチャートの処理は、算出部20cがトナーの帯電量QPMを算出する際に実行される。
まず、ステップS101において、第1領域EA内の所定領域にレーザー光を照射して、第1領域EA内の所定領域を露光し、第1領域EA内の所定領域に静電潜像GAを形成するように、露光制御部20bは露光部13を制御する。そして、処理はステップS102に進む。
次に、ステップS102において、現像部110は、感光体ドラム101に形成された静電潜像GAをトナーによって現像して、感光体ドラム101にトナー像TIを形成する。そして、処理はステップS103に進む。
次に、ステップS103において、電流検知部22は、第1電流の電流値JLを検知する。そして、処理はステップS104に進む。
次に、ステップS104において、電流検知部22は、第2電流の電流値J0を検知する。そして、処理はステップS105に進む。
次に、ステップS105において、補正部20aは、第2電流の電流値J0に基づいて第1電流の電流値JLを補正する。そして、処理はステップS106に進む。
最後に、ステップS106において、算出部20cは、トナー像TIの濃度と、補正部20aで補正された第1電流の電流値とに基づいて、トナーの帯電量QPMを算出して、処理が終了する。
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明した。ただし、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。図面は、理解し易くするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合がある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の構成から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(1)図1〜図11を参照して説明したように、本実施形態では、画像形成装置100がカラー複合機であるが、本発明はこれに限定されない。画像形成装置がシートPにトナー像を形成すればよい。画像形成装置が、例えば、カラープリンターでもよい。また、画像形成装置が、例えば、モノクロ複写機でもよい。
(2)本実施形態では、濃度センサー104は、中間転写ベルト12a上に形成されたトナー像の濃度を検知したが、本発明はこれに限定されない。濃度センサー104は、感光体ドラム101上に形成されたトナー像の濃度を検知してもよい。
(3)本実施形態では、電流検知部22は、感光体ドラム101と現像ローラー112との間に流れる電流の電流値を示す検知信号SG2を制御部20に出力するが、本発明はこれに限定されない。電流検知部22は、感光体ドラム101と現像ローラー112との間に流れる電流の電流値に比例した電圧の電圧値を示す検知信号SG2を制御部20に出力してもよい。そして、制御部20は、入力された電圧の電圧値を、電流の電流値に変換してもよい。
本発明は、画像形成装置及び画像形成方法に利用可能である。
10 画像形成ユニット
11 画像形成部
13 露光部
20 制御部
20a 補正部
20b 露光制御部
20c 算出部
21 電圧印加部
22 電流検知部
80 記憶部
100 画像形成装置
101 感光体ドラム
102 帯電部
104 濃度検知部
110 現像部
112 現像ローラー
CA キャリア粒子
GA 静電潜像
Q 電荷量
QPM 帯電量
TI トナー像
TN トナー粒子

Claims (6)

  1. 静電潜像が形成される感光体ドラムと、
    トナーによって前記静電潜像を現像して、トナー像を前記感光体ドラムに形成する現像部と、
    前記静電潜像が形成されている前記感光体ドラムと前記現像部との間に流れる第1電流と、前記静電潜像が形成されていない前記感光体ドラムと前記現像部との間に流れる第2電流とを検知する電流検知部と、
    前記第2電流の電流値に基づいて前記第1電流の電流値を補正する補正部と
    を備える、画像形成装置。
  2. 前記感光体ドラムの軸方向の長さは、第1長さであり、
    前記感光体ドラムには、前記感光体ドラムの軸方向において第2長さを有する前記静電潜像が形成され、
    前記現像部は、前記トナーによって前記第2長さを有する前記静電潜像を現像して、前記第2長さを有する前記トナー像を前記感光体ドラムに形成し、
    前記第1電流は、前記第2長さを有する前記トナー像が形成されている前記感光体ドラムと前記現像部との間に流れ、
    前記補正部は、前記第2電流の電流値、前記第1長さ及び前記第2長さに基づいて、前記第1電流の電流値を補正する、請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記第2長さは、前記第1長さの半分以下である、請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記感光体ドラムは、第1領域と、前記感光体ドラムの周方向において前記第1領域と異なる第2領域とを有し、
    前記第1領域内には、前記静電潜像が形成され、
    前記第2領域内には、前記静電潜像が形成されず、
    前記第1電流は、前記第1領域と前記現像部との間に流れ、
    前記第2電流は、前記第2領域と前記現像部との間に流れ、
    前記補正部は、前記第1長さに対する前記第2長さの割合を算出して、前記割合及び前記第2電流の電流値を用いて前記第1電流の電流値を補正する、請求項2又は請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記トナー像の濃度を検知する濃度検知部と、
    前記トナー像の濃度と、前記補正部で補正された前記第1電流の電流値とに基づいて、前記トナーの帯電量を算出する算出部と
    を更に備える、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 感光体ドラムに静電潜像が形成されるステップと、
    現像部がトナーによって前記静電潜像を現像して、トナー像を前記感光体ドラムに形成するステップと、
    前記トナー像が形成されている前記感光体ドラムと前記現像部との間に流れる第1電流と、前記静電潜像が形成されていない前記感光体ドラムと前記現像部との間に流れる第2電流とを検知するステップと、
    前記第2電流の電流値に基づいて前記第1電流の電流値を補正するステップと
    を含む、画像形成方法。
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