JP2020133469A - 作業機 - Google Patents

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【課題】簡単に変速ショックを低減することができる。【解決手段】作業機は、原動機と、原動機の動力によって作動し且つ作動油を吐出する走行ポンプと、走行ポンプが吐出した作動油により回転可能で、且つ、回転速度が第1速度と第1速度よりも高い第2速度とに切換可能な走行モータと、原動機、走行ポンプ及び走行モータが設けられた機体と、走行モータの回転速度を第1速度にする第1状態と、走行モータの回転速度を第2速度にする第2状態とに切換可能な走行切換弁と、第1状態から第2状態に切り換える増速、及び、第2状態から第1状態に切り換える減速のいずれかに切り換える場合に、機体の走行状態に基づいて原動機の回転数を低下させる制御装置と、を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、スキッドステアローダ、コンパクトトラックローダ、バックホー等の作業機に関するものである。
従来、作業機において減速及び増速を行う技術として特許文献1に示されているものがある。特許文献1の作業機の油圧システムは、作動油を吐出する油圧ポンプと、作動油の圧力に応じて複数の切換位置に切換可能な油圧切換弁と、油圧切換弁の切換位置に応じて速度が変更可能な走行油圧装置とを備えている。
特開2017−179922号公報
特許文献1の作業機では、油圧切換弁の受圧部にブリード油路を設けているため、作業機を増速又は減速する際における変速ショックを低減することが可能である。しかしながら、特許文献1では、変速ショックを減少させるためにブリード油路を設けなければならず部品点数が多くなる。
本発明は、上記したような従来技術の問題点を解決すべくなされたものであって、簡単に変速ショックを低減することができる作業機を提供することを目的とする。
技術的課題を解決するために本発明が講じた技術的手段は、以下の通りである。
作業機は、原動機と、原動機の動力によって作動し且つ作動油を吐出する走行ポンプと、前記走行ポンプが吐出した作動油により回転可能で、且つ、回転速度が第1速度と前記第1速度よりも高い第2速度とに切換可能な走行モータと、前記原動機、走行ポンプ及び走行モータが設けられた機体と、前記走行モータの回転速度を前記第1速度にする第1状態と、前記走行モータの回転速度を前記第2速度にする第2状態とに切換可能な走行切換弁と、前記第1状態から前記第2状態に切り換える増速、及び、前記第2状態から前記第1状態に切り換える減速のいずれかに切り換える場合に、前記機体の走行状態に基づいて前記原動機の回転数を低下させる制御装置と、を備えている。
前記制御装置は、前記走行状態として前記機体が走行している場合には、前記原動機の回転数を低下させ、前記走行状態として前記機体が停止している場合には、前記原動機の回転数を低下させない。
作業機は、前記走行状態として前記機体の走行速度を検出可能な走行検出装置を備え、前記制御装置は、前記増速及び減速のいずれかに切り換える場合に、前記走行検出装置で検出された走行速度に対応する前記原動機の回転数の低下量を設定し、設定した低下量に対応して前記原動機の回転数を低下させる。
作業機は、前記増速及び減速のいずれかの変速指令を行う切換部と、前記原動機の回転数を設定するアクセルと、を備え、前記制御装置は、前記切換部が前記変速指令を行った場合に、前記アクセルで設定された原動機の回転数である目標回転数よりも、前記原動機の回転数を低下させた後に、前記走行切換弁を前記変速指令に応じて前記第1状態及び第2状態のいずれかに切り換える。
前記制御装置は、前記走行切換弁を切り換えた後に、前記原動機の回転数を復帰させる。
前記制御装置は、前記増速の場合は、原動機の回転数を復帰させる復帰時間を前記原動機の回転数を低下させる低下時間よりも長くし、前記減速の場合は前記復帰時間を前記低下時間よりも短くする。
作業機は、前記機体の左側に設けられた第1走行装置と、前記機体の右側に設けられた第2走行装置と、を備え、前記走行モータは、前記第1走行装置に走行の動力を伝達する第1走行モータ及び前記第2走行装置に走行の動力を伝達する第2走行モータであり、前記走行ポンプは、前記第1走行モータ及び前記第2走行モータを作動可能であり、前記走行切換弁は、前記第1走行モータ及び前記第2走行モータを前記第1速度と前記第2速度とに切り換え可能である。
前記切換部は、前記制御装置に前記変速指令を出力する切換スイッチである。
本発明によれば、簡単に変速ショックを低減することができる。
第1実施形態における作業機の油圧システム(油圧回路)を示す図である。 走行モータを増速した場合の原動機の回転数と走行モータの切換との関係を示した図である。 走行モータを減速した場合の原動機の回転数と走行モータの切換との関係を示した図である。 走行モータを増速した場合の制御装置の第1動作フローを示した図である。 走行モータを減速した場合の制御装置の第2動作フローを示した図である。 走行モータを増速した場合の走行ポンプの斜板角度と走行モータの切換との関係を示した図である。 走行モータを減速した場合の走行ポンプの斜板角度と走行モータの切換との関係を示した図である。 走行モータを増速した場合の制御装置の第3動作フローを示した図である。 走行モータを減速した場合の制御装置の第4動作フローを示した図である。 第2実施形態における作業機の油圧システム(油圧回路)を示す図である。 作業機の油圧システム(油圧回路)の変形例を示す図である。 原動機の実回転数W1、走行パイロット圧、原動機回転数の低下量ΔD1との関係を示す表である。 図8Aのグラフである。 走行パイロット圧と、走行パイロット圧の低下量(低下量ΔD2)との関係を示す表である。 図9Aのグラフである。 作業機の一例であるトラックローダを示す側面図である。
以下、本発明に係る作業機の油圧システム及びこの油圧システムを備えた作業機の好適な実施形態について、適宜図面を参照しながら説明する。
[第1実施形態]
図10は、本発明に係る作業機の側面図を示している。図10では、作業機の一例として、コンパクトトラックローダを示している。但し、本発明に係る作業機はコンパクトトラックローダに限定されず、例えば、スキッドステアローダ等の他の種類のローダ作業機であってもよい。また、ローダ作業機以外の作業機であってもよい。
作業機1は、図10に示すように、作業機1は、機体2と、キャビン3と、作業装置4と、走行装置5とを備えている。本発明の実施形態において、作業機1の運転席8に着座した運転者の前側(図10の左側)を前方、運転者の後側(図10の右側)を後方、運転者の左側(図10の手前側)を左方、運転者の右側(図10の奥側)を右方として説明する。また、前後の方向に直交する方向である水平方向を機体幅方向として説明する。機体2の中央部から右部或いは左部へ向かう方向を機体外方として説明する。言い換えれば、機体外方とは、機体幅方向であって、機体2から離れる方向である。機体外方とは反対の方向を、機体内方として説明する。言い換えれば、機体内方とは、機体幅方向であって、機体2に近づく方向である。
キャビン3は、機体2に搭載されている。このキャビン3には運転席8が設けられている。作業装置4は機体2に装着されている。走行装置5は、機体2の外側に設けられている。機体2内の後部には、原動機32が搭載されている。
作業装置4は、ブーム10と、作業具11と、リフトリンク12と、制御リンク13と、ブームシリンダ14と、バケットシリンダ15とを有している。
ブーム10は、キャビン3の右側及び左側に上下揺動自在に設けられている。作業具11は、例えば、バケットであって、当該バケット11は、ブーム10の先端部(前端部)に上下揺動自在に設けられている。リフトリンク12及び制御リンク13は、ブーム10が上下揺動自在となるように、ブーム10の基部(後部)を支持している。ブームシリンダ14は、伸縮することによりブーム10を昇降させる。バケットシリンダ15は、伸縮することによりバケット11を揺動させる。
左側及び右側の各ブーム10の前部同士は、異形の連結パイプで連結されている。各ブーム10の基部(後部)同士は、円形の連結パイプで連結されている。
リフトリンク12、制御リンク13及びブームシリンダ14は、左側と右側の各ブーム10に対応して機体2の左側と右側にそれぞれ設けられている。
リフトリンク12は、各ブーム10の基部の後部に、縦向きに設けられている。このリフトリンク12の上部(一端側)は、各ブーム10の基部の後部寄りに枢支軸16(第1枢支軸)を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。また、リフトリンク12の下部(他端側)は、機体2の後部寄りに枢支軸17(第2枢支軸)を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。第2枢支軸17は、第1枢支軸16の下方に設けられている。
ブームシリンダ14の上部は、枢支軸18(第3枢支軸)を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。第3枢支軸18は、各ブーム10の基部であって、当該基部の前部に設けられている。ブームシリンダ14の下部は、枢支軸19(第4枢支軸)を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。第4枢支軸19は、機体2の後部の下部寄りであって第3枢支軸18の下方に設けられている。
制御リンク13は、リフトリンク12の前方に設けられている。この制御リンク13の一端は、枢支軸20(第5枢支軸)を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。第5枢支軸20は、機体2であって、リフトリンク12の前方に対応する位置に設けられている。制御リンク13の他端は、枢支軸21(第6枢支軸)を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。第6枢支軸21は、ブーム10であって、第2枢支軸17の前方で且つ第2枢支軸17の上方に設けられている。
ブームシリンダ14を伸縮することにより、リフトリンク12及び制御リンク13によって各ブーム10の基部が支持されながら、各ブーム10が第1枢支軸16回りに上下揺動し、各ブーム10の先端部が昇降する。制御リンク13は、各ブーム10の上下揺動に伴って第5枢支軸20回りに上下揺動する。リフトリンク12は、制御リンク13の上下揺動に伴って第2枢支軸17回りに前後揺動する。
ブーム10の前部には、バケット11の代わりに別の作業具が装着可能とされている。別の作業具としては、例えば、油圧圧砕機、油圧ブレーカ、アングルブルーム、アースオーガ、パレットフォーク、スイーパー、モア、スノウブロア等のアタッチメント(予備アタッチメント)である。
左側のブーム10の前部には、接続部材50が設けられている。接続部材50は、予備アタッチメントに装備された油圧機器と、ブーム10に設けられたパイプ等の第1管材とを接続する装置である。具体的には、接続部材50の一端には、第1管材が接続可能で、他端には、予備アタッチメントの油圧機器に接続された第2管材が接続可能である。これにより、第1管材を流れる作動油は、第2管材を通過して油圧機器に供給される。
バケットシリンダ15は、各ブーム10の前部寄りにそれぞれ配置されている。バケットシリンダ15を伸縮することで、バケット11が揺動される。
左側及び右側の各走行装置(第1走行装置、第2走行装置)5は、本実施形態ではクローラ型(セミクローラ型を含む)の走行装置が採用されている。なお、前輪及び後輪を有する車輪型の走行装置を採用してもよい。
原動機32は、ディーゼルエンジン、ガソリンエンジン等の内燃機関、電動モータ等である。この実施形態では、原動機32は、ディーゼルエンジンであるが限定はされない。
次に、作業機の油圧システムについて説明する。
図1に示すように、作業機の油圧システムは、走行装置5を駆動することが可能である。作業機の油圧システムは、第1走行ポンプ53Lと、第2走行ポンプ53Rと、第1走行モータ36Lと、第2走行モータ36Rとを備えている。
第1走行ポンプ53L及び第2走行ポンプ53Rは、原動機32の動力によって駆動するポンプである。具体的には、第1走行ポンプ53L及び第2走行ポンプ53Rは、原動機32の動力によって駆動される斜板形可変容量アキシャルポンプである。第1走行ポンプ53L及び第2走行ポンプ53Rは、は、パイロット圧が作用する前進用受圧部53aと後進用受圧部53bとを有している、受圧部53a、53bに作用するパイロット圧によって斜板の角度が変更される。斜版の角度を変更することによって、第1走行ポンプ53L及び第2走行ポンプ53Rの出力(作動油の吐出量)や作動油の吐出方向を変えることができる。
第1走行ポンプ53Lと、第1走行モータ36Lとは、循環油路57hによって接続され、第1走行ポンプ53Lが吐出した作動油が第1走行モータ36Lに供給される。第2走行ポンプ53Rと、第2走行モータ36Rとは、循環油路57iによって接続され、第2走行ポンプ53Rが吐出した作動油が第2走行モータ36Rに供給される。
第1走行モータ36Lは、機体2の左側に設けられた走行装置5の駆動軸に動力を伝達するモータである。第1走行モータ36Lは、第1走行ポンプ53Lから吐出した作動油により回転が可能であり、作動油の流量によって、回転速度(回転数)を変更することができる。第1走行モータ36Lには、斜板切換シリンダ37Lが接続され、当該斜板切換シリンダ37Lを一方側或いは他方側に伸縮させることによっても第1走行モータ36Lの回転速度(回転数)を変更することができる。即ち、斜板切換シリンダ37Lを収縮した場合には、第1走行モータ36Lの回転数は低速(第1速度)に設定され、斜板切換シリンダ37Lを伸長した場合には、第1走行モータ36Lの回転数は高速(第2速度)に設定される。つまり、第1走行モータ36Lの回転数は、低速側である第1速度と、高速側である第2速度とに変更が可能である。
第2走行モータ36Rは、機体2の右側に設けられた走行装置5の駆動軸に動力を伝達するモータである。第2走行モータ36Rは、第2走行ポンプ53Rから吐出した作動油により回転が可能であり、作動油の流量によって、回転速度(回転数)を変更することができる。第2走行モータ36Rには、斜板切換シリンダ37Rが接続され、当該斜板切換シリンダ37Rを一方側或いは他方側に伸縮させることによっても第2走行モータ36Rの回転速度(回転数)を変更することができる。即ち、斜板切換シリンダ37Rを収縮した場合には、第2走行モータ36Rの回転数は低速(第1速度)に設定され、斜板切換シリンダ37Rを伸長した場合には、第2走行モータ36Rの回転数は高速(第2速度)に設定される。つまり、第2走行モータ36Rの回転数は、低速側である第1速度と、高速側である第2速度とに変更が可能である。
図1に示すように、作業機の油圧システムは、走行切換弁34を備えている。走行切換弁34は、走行モータ(第1走行モータ36L、第2走行モータ36R)の回転速度(回転数)を第1速度にする第1状態と、第2速度にする第2状態とに切換可能である。走行切換弁34は、第1切換弁71L、71Rと、第2切換弁72と、を有している。
第1切換弁71Lは、第1走行モータ36Lの斜板切換シリンダ37Lに油路を介して接続されていて、第1位置71L1及び第2位置71L2に切り換わる二位置切換弁である。第1切換弁71Lは、第1位置71L1である場合、斜板切換シリンダ37Lを収縮し、第2位置71L2である場合、斜板切換シリンダ37Lを伸長する。
第2切換弁71Rは、第2走行モータ36Rの斜板切換シリンダ37Rに油路を介して接続されていて、第1位置71R1及び第2位置71R2に切り換わる二位置切換弁である。第2切換弁71Rは、第1位置71R1である場合、斜板切換シリンダ37Rを収縮し、第2位置71R2である場合、斜板切換シリンダ37Rを伸長する。
第2切換弁72は、第1切換弁71L及び第2切換弁71Rを切り換える電磁弁であって、励磁により第1位置72aと第2位置72bとに切り換え可能な二位置切換弁である。第2切換弁72、第1切換弁71L及び第2切換弁71Rは、油路41により接続されている。第2切換弁72は、第1位置72aである場合に第1切換弁71L及び第2切換弁71Rを第1位置71L1、71R1に切り換え、第2位置72bである場合に第1切換弁71L及び第2切換弁71Rを第2位置71L2、71R2に切り換える。
つまり、第2切換弁72が第1位置72a、第1切換弁71Lが第1位置71L1、第1切換弁71Rが第1位置71R1である場合に、走行切換弁34は第1状態になり、走行モータ(第1走行モータ36L、第2走行モータ36R)の回転速度を第1速度にする。第2切換弁72が第2位置72b、第1切換弁71Lが第2位置71L2、第2切換弁71Rが第2位置71R2である場合に、走行切換弁34は第2状態になり、走行モータ(第1走行モータ36L、第2走行モータ36R)の回転速度を第2速度にする。
したがって、走行切換弁34によって、走行モータ(第1走行モータ36L、第2走行モータ36R)を低速側である第1速度と、高速側である第2速度とに切り換えることができる。
走行モータにおける第1速度と、第2速度との切換は、切換部によって行うことができる。切換部は、例えば、制御装置60に接続された切換スイッチ61であり、作業者等が操作することができる。切換部(切換スイッチ61)は、第1速度(第1状態)から第2速度(第2状態)に切り換える増速と、第2速度(第2状態)から第1速度(第1状態)に切り換える減速とのいずれかに切り換えることができる。
制御装置60は、CPU、MPU等の半導体、電気電子回路等から構成されている。制御装置60は、切換スイッチ61の切換操作に基づいて、走行切換弁34を切り換える。切換スイッチ61は、プッシュスイッチである。切換スイッチ61は、例えば、走行モータが第1速度の状態で押圧されると、当該走行モータを第2速度にする指令(走行切換弁34を第2状態にする指令)が制御装置60に出力される。また、切換スイッチ61は、走行モータが第2速度の状態で押圧すると、当該走行モータを第1速度にする指令(走行切換弁34を第1状態にする指令)が制御装置60に出力される。なお、切換スイッチ61は、ON/OFFに保持可能なプッシュスイッチであってもよく、OFFである場合には、走行モータを第1速度に保持する指令が制御装置60に出力され、ONである場合には、走行モータを第2速度に保持する指令が制御装置60に出力される。
制御装置60は、走行切換弁34を第1状態にする指令を取得した場合には、第2切換弁72のソレノイドを消磁することで、走行切換弁34を第1状態にする。また、制御装置60は、走行切換弁34を第2状態にする指令を取得した場合には、第2切換弁72のソレノイドを励磁することで、走行切換弁34を第2状態にする。
さて、作業機の油圧システムは、第1油圧ポンプP1と、第2油圧ポンプP2、操作装置54とを備えている。第1油圧ポンプP1は、原動機32の動力によって駆動するポンプであって、定容量型のギヤポンプによって構成されている。第1油圧ポンプP1は、タンク22に貯留された作動油を吐出可能である。特に、第1油圧ポンプP1は、主に制御に用いる作動油を吐出する。説明の便宜上、作動油を貯留するタンク22のことを作動油タンクということがある。また、第1油圧ポンプP1から吐出した作動油のうち、制御用として用いられる作動油のことをパイロット油、パイロット油の圧力のことをパイロット圧ということがある。
第2油圧ポンプP2は、原動機32の動力によって駆動するポンプであって、定容量型のギヤポンプによって構成されている。第2油圧ポンプP2は、タンク22に貯留された作動油を吐出可能であって、例えば、作業系の油路に作動油を供給する。例えば、第2油圧ポンプP2は、ブーム10を作動させるブームシリンダ14、バケットを作動させるバケットシリンダ15、予備油圧アクチュエータを作動させる予備油圧アクチュエータを制御する制御弁(流量制御弁)に作動油を供給する。
操作装置54は、走行ポンプ(第1走行ポンプ53L、第2走行ポンプ53R)を操作する装置であり、走行ポンプの斜板の角度(斜板角度)を変更可能である。操作装置54は、操作レバー59と、複数の操作弁55とを含んでいる。
操作レバー59は、操作弁55に支持され、左右方向(機体幅方向)又は前後方向に揺動する操作レバーである。即ち、操作レバー59は、中立位置Nを基準とすると、中立位置Nから右方及び左方に操作可能であると共に、中立位置Nから前方及び後方に操作可能である。言い換えれば、操作レバー59は、中立位置Nを基準に少なくとも4方向に揺動することが可能である。尚、説明の便宜上、前方及び後方の双方向、即ち、前後方向のことを第1方向という。また、右方及び左方の双方向、即ち、左右方向(機体幅方向)のことを第2方向ということがある。
また、複数の操作弁55は、共通、即ち、1本の操作レバー59によって操作される。複数の操作弁55は、操作レバー59の揺動に基づいて作動する。複数の操作弁55には、吐出油路40が接続され、当該吐出油路40を介して、第1油圧ポンプP1からの作動油(パイロット油)が供給可能である。複数の操作弁55は、操作弁55A、操作弁55B、操作弁55C及び操作弁55Dである。
操作弁55Aは、前後方向(第1方向)のうち、操作レバー59を前方(一方)に揺動した場合(前操作した場合)に、前操作の操作量(操作)に応じて出力する作動油の圧力が変化する。操作弁55Bは、前後方向(第1方向)のうち、操作レバー59を後方(他方)に揺動した場合(後操作した場合)に、後操作の操作量(操作)に応じて出力する作動油の圧力が変化する。左右方向(第2方向)のうち、操作弁55Cは、操作レバー59を右方(一方)に揺動した場合(右操作した場合)に、右操作の操作量(操作)に応じて出力する作動油の圧力が変化する。操作弁55Dは、左右方向(第2方向)のうち、操作レバー59を、左方(他方)に揺動した場合(左操作した場合)に、左操作の操作量(操作)に応じて出力する作動油の圧力が変化する。
複数の操作弁55と、走行ポンプ(第1走行ポンプ53L,第2走行ポンプ53R)とは、走行油路45によって接続されている。言い換えれば、走行ポンプ(第1走行ポンプ53L,第2走行ポンプ53R)は、操作弁55(操作弁55A、操作弁55B、操作弁55C、操作弁55D)から出力した作動油によって作動可能な油圧機器である。
走行油路45は、第1走行油路45a、第2走行油路45b、第3走行油路45c、第4走行油路45dと、第5走行油路45eとを有している。第1走行油路45aは、走行ポンプ53Lの前進用受圧部53aに接続された油路である。第2走行油路45bは、走行ポンプ53Lの後進用受圧部53bに接続された油路である。第3走行油路45cは、走行ポンプ53Rの前進用受圧部53aに接続された油路である。第4走行油路45dは、走行ポンプ53Rの後進用受圧部53bに接続された油路である。第5走行油路45eは、操作弁55、第1走行油路45a、第2走行油路45b、第3走行油路45c、第4走行油路45dを接続する油路である。
操作レバー59を前方(図1では矢示A1方向)に揺動させると、操作弁55Aが操作されて該操作弁55Aからパイロット圧が出力される。このパイロット圧は、第1走行油路45aを介して第1走行ポンプ53Lの受圧部53aに作用すると共に第3走行油路45cを介して第2走行ポンプ53Rの受圧部53aに作用する。これにより、第1走行ポンプ53L及び第2走行ポンプ53Rの斜板角度が変更され、第1走行モータ36L及び第2走行モータ36Rが正転(前進回転)して作業機1が前方に直進する。
また、操作レバー59を後方(図1では矢示A2方向)に揺動させると、操作弁55Bが操作されて該操作弁55Bからパイロット圧が出力される。このパイロット圧は、第2走行油路45bを介して第1走行ポンプ53Lの受圧部53bに作用すると共に第4走行油路45dを介して第2走行ポンプ53Rの受圧部53bに作用する。これにより、第1走行ポンプ53L及び第2走行ポンプ53Rの斜板角度が変更され、第1走行モータ36L及び第2走行モータ36Rが逆転(後進回転)して作業機1が後方に直進する。
また、操作レバー59を右方(図1では矢示A3方向)に揺動させると、操作弁55Cが操作されて該操作弁55Cからパイロット圧が出力される。このパイロット圧は、第1走行油路45aを介して第1走行ポンプ53Lの受圧部53aに作用すると共に第4走行油路45dを介して第2走行ポンプ53Rの受圧部53bに作用する。これにより、第1走行ポンプ53L及び第2走行ポンプ53Rの斜板角度が変更され、第1走行モータ36Lが正転し且つ第2走行モータ36Rが逆転して作業機1が右側に旋回する。
また、操作レバー59を左方(図1では矢示A4方向)に揺動させると、操作弁55Dが操作されて該操作弁55Dからパイロット圧が出力される。このパイロット圧は第3走行油路45cを介して第2走行ポンプ53Rの受圧部53aに作用すると共に第2走行油路45bを介して第1走行ポンプ53Lの受圧部53bに作用する。これにより、第1走行ポンプ53L及び第2走行ポンプ53Rの斜板角度が変更され、第1走行モータ36Lが逆転し且つ第2走行モータ36Rが正転転して作業機1が左側に旋回する。
また、操作レバー59を斜め方向に揺動させると、受圧部53aと受圧部53bとに作用するパイロット圧の差圧によって、第1走行モータ36L及び第2走行モータ36Rの回転方向及び回転速度が決定され、作業機1が前進又は後進しながら右旋回又は左旋回する。
すなわち、操作レバー59を左斜め前方に揺動操作すると該操作レバー59の揺動角度に対応した速度で作業機1が前進しながら左旋回し、操作レバー59を右斜め前方に揺動操作すると該操作レバー59の揺動角度に対応した速度で作業機1が前進しながら右旋回し、操作レバー59を左斜め後方に揺動操作すると該操作レバー59の揺動角度に対応した速度で作業機1が後進しながら左旋回し、操作レバー59を右斜め後方に揺動操作すると該操作レバー59の揺動角度に対応した速度で作業機1が後進しながら右旋回する。
さて、制御装置60には、原動機回転数を設定するアクセル65が接続されている。アクセル65は、運転席8の近傍に設けられている。アクセル65は、揺動自在に支持されたアクセルレバー、揺動自在に支持されたアクセルペダル、回転自在に支持されたアクセルボリューム、スライド自在に支持されたアクセルスライダー等である。なお、アクセル65は、上述した例に限定されない。また、制御装置60には、原動機回転数を検出する回転検出装置66が接続されている。回転検出装置66によって、制御装置60は、原動機32の実原動機回転数(実回転数)を把握することができる。
制御装置60は、アクセル65の操作量に基づいて、目標の原動機回転数(目標回転数)を設定して、設定した目標回転数になるように実回転数を制御する。
さて、制御装置60は、走行切換弁34を第1状態(第1速度)から第2状態(第2速度)に切り換える際に、即ち、走行モータの回転速度を第1速度から第2速度に増速する場合に原動機回転数を低下させる。
制御装置60は、作業機(機体2)の走行状態に基づいて原動機回転数を低下させる。例えば、制御装置60は、増速時において、走行状態として作業機(機体2)が走行している場合には、原動機回転数を低下させ、走行状態として作業機(機体2)が停止している場合には、原動機回転数を低下させない。
図2Aは、走行モータを第1速度から第2速度に増速する場合の原動機の回転数(目標回転数、実回転数)と、走行モータの切換との関係を示した図である。
図2Aに示すように、制御装置60は、時点Q1において、切換スイッチ(切換SW)61が操作され、当該制御装置60は、第1状態(第1速度)から第2状態(第2速度)にする増速指令(2速指令)を取得したとする。制御装置60は、2速指令を取得すると、実回転数W1をアクセル65で設定された目標回転数W2よりも低い所定回転数W3まで低下させる。所定回転数W3は、第1速度から第2速度へ切り換えた場合の変速ショックを軽減する回転数であり、例えば、実回転数W1から低下量ΔD1を減算した値である。
制御装置60は、走行状態の1つである作業機(機体2)の走行速度に応じて、低下量ΔD1を設定する。具体的には、制御装置60には、走行状態として走行速度を検出する走行検出装置67が接続されている。走行検出装置67は、例えば、操作弁55(操作弁55A、操作弁55B、操作弁55C、操作弁55D)から出力した作動油(パイロット油)の圧力(パイロット圧)を検出して、検出したパイロット圧を走行速度に変換する装置である。例えば、走行油路45のパイロット圧が高い場合は、走行速度が高く、パイロット圧が低い場合は、走行速度が低く検出される。なお、走行検出装置67は、走行油路45のパイロット圧から走行速度を検出しているが、これに代えて、走行モータの回転軸の回転数を検出して、当該検出した回転数を走行速度に変換する装置であってもよく、走行速度を検出可能であれば何でもよい。
即ち、制御装置60は、増速に切り換える場合に、走行検出装置67で検出された走行速度に対応する低下量ΔD1を設定し、設定した低下量ΔD1に対応して原動機回転数を低下させる。
図8Aに示すように、制御装置60は、実回転数W1と、走行油路45のパイロット圧(走行パイロット圧)と、低下量ΔD1との関係を示す低下量算出データを記憶している。図8Bは、図8Aのグラフである。なお、図8A及び図8Bの低下量算出データは、一例であり限定されない。
例えば、図8Aに示すように、制御装置60は2速指令を取得した場合に、実回転数W1が3000rpm、走行パイロット圧が1.5MPaであるとき、低下量ΔD1を500rpmに設定する。なお、図8Aに示すように、制御装置60は、原動機回転数を低下させる場合に、最低原動機回転数よりも小さくならないように、原動機回転数の下限値を設定している。また、制御装置60は、原動機回転数を低下させるにあたって、低下量ΔD1が異なる場合でも、原動機回転数を低下させる傾きK1(低下時間T1の傾き)を一定にしている。
制御装置60は、時点Q2において、実回転数W1が所定回転数W3に達すると、実回転数W1を目標回転数W2に復帰させる。或いは、制御装置60は、実回転数W1を所定回転数W3に低下させる低下時間T1中に、途中で実回転数W1を目標回転数W2に復帰させる。ここで、制御装置60は、実回転数W1を所定回転数W3から目標回転数W2に復帰させる復帰時間T2を低下時間T1よりも長くする。即ち、制御装置60は、実回転数W1を所定回転数W3に低下させる低下速度を、実回転数W1を所定回転数W3から目標回転数W2に復帰させる復帰速度よりも早くする。
また、制御装置60は、少なくとも低下時間T1中、即ち、実回転数W1を所定回転数W3から目標回転数W2に復帰させる制御を開始する前に、走行切換弁34のソレノイドを励磁する信号を出力して、走行切換弁(切換弁)34を第1状態(第1速度)から第2状態(第2速度)に切り換える。言い換えれば、制御装置60は、走行切換弁34を第2状態に切り換えた後に、実回転数W1を目標回転数W2に復帰させる。
図3Aは、走行モータの回転速度を第1速度から第2速度に変更する場合の制御装置60の制御フローを示す図である。なお、作業機は停止状態ではなく走行している走行状態である。
制御装置60は、切換スイッチ61が第1速度から第2速度に切り換えられたか否かを判断する(S1)。切換スイッチ61が第2速度に切り換えられていない場合、即ち、第1速度に維持されている場合(S1、No)、制御装置60は、アクセル65の操作に基づいて実回転数W1を目標回転数W2に設定する(S2)。切換スイッチ61が第1速度から第2速度に切り換えられた場合(S1、Yes)、制御装置60は、実回転数W1を目標回転数W2よりも低い所定回転数W3に向けて低下させる(S3)。制御装置60は、実回転数W1が所定回転数W3に達する前に、制御装置60は、走行切換弁34を第1状態(第1速度)から第2状態(第2速度)に切り換える(S4)。制御装置60は、実回転数W1が所定回転数W3に達しているか否かを判断し(S5)、実回転数W1が所定回転数W3に達すると(S5、Yes)、実回転数W1を目標回転数W2に復帰する(S6)。なお、実回転数W1が所定回転数W3に達していない場合(S5、No)、制御装置60は、実回転数W1を所定回転数W3に向けて低下させ(S3)、走行切換弁34を、既に第1状態(第1速度)から第2状態(第2速度)に切り換えている場合(S4の処理を既に行っている場合)は、S4の処理をスキップして、S5の処理に移行する。また、制御装置60において、実回転数W1を所定回転数W3に向けて低下させる処理と、走行切換弁34を切り換える処理とを個別に並列に処理してもよい。
さて、上述した実施形態では、作業機1を第1速度から第2速度に増速する場合に、原動機回転数を低下させているが、作業機1を第2速度から第1速度に減速する場合に、原動機回転数を低下させてもよい。
制御装置60は、走行切換弁34を第2状態(第2速度)から第1状態(第1速度)に切り換える際に、即ち、走行モータの回転速度を第2速度から第1速度に切り換える際に原動機回転数を低下させる。例えば、制御装置60は、減速時において、走行状態として作業機(機体2)が走行している場合には、原動機回転数を低下させ、走行状態として作業機(機体2)が停止している場合には、原動機回転数を低下させない。
図2Bは、走行モータを第1速度から第2速度に減速する場合の原動機の回転数(目標回転数、実回転数)と、走行モータの切換との関係を示した図である。
図2Bに示すように、制御装置60は、時点Q11において、切換スイッチ(切換SW)61が操作され、当該制御装置60は、第2状態(第2速度)から第1状態(第1速度)にする減速指令(1速指令)を取得したとする。制御装置60は、1速指令を取得すると、実回転数W1をアクセル65で設定された目標回転数W2よりも低い所定回転数W4まで低下させる。所定回転数W4は、第2速度から第1速度へ切り換えた場合の変速ショックを軽減する回転数であり、例えば、目標回転数W2からの低下量ΔD1によって設定される。なお、低下量ΔD1の設定は上述した実施形態と同様であり、制御装置60は、減速に切り換える場合に、走行検出装置67で検出された走行速度に対応する低下量ΔD1を設定し、設定した低下量ΔD1に対応して原動機回転数を低下させる。また、制御装置60は、原動機回転数を低下させるにあたって、低下量ΔD1が異なる場合でも、原動機回転数を低下させる傾きK2(低下時間T11の傾き)を一定にしている。
制御装置60は、時点Q12において、実回転数W1が所定回転数W4に達すると、実回転数W1を目標回転数W2に復帰させる。或いは、制御装置60は、実回転数W1を所定回転数W4に低下させる低下時間T11中に、途中で実回転数W1を目標回転数W2に復帰させる。ここで、制御装置60は、実回転数W1を所定回転数W4から目標回転数W2に復帰させる復帰時間T12を低下時間T11よりも短くする。即ち、制御装置60は、実回転数W1を所定回転数W3に低下させる低下速度を、実回転数W1を所定回転数W3から目標回転数W2に復帰させる復帰速度よりも遅くする。
また、制御装置60は、実回転数W1を所定回転数W4から目標回転数W2に復帰させる前に、走行切換弁34のソレノイドを消磁する信号を出力して、走行切換弁(切換弁)34を第2状態(第2速度)から第1状態(第1速度)に切り換える。言い換えれば、制御装置60は、走行切換弁34を第1状態に切り換えた後に、実回転数W1を目標回転数W2に復帰させる。
図3Bは、走行モータの回転速度を第2速度から第1速度に変更する場合の制御装置60の制御フローを示す図である。なお、作業機は停止状態ではなく走行している走行状態である。
制御装置60は、切換スイッチ61が第2速度から第1速度に切り換えられたか否かを判断する(S11)。切換スイッチ61が第1速度に切り換えられていない場合、即ち、第2速度に維持されている場合(S11、No)、制御装置60は、アクセル65の操作に基づいて実回転数W1を目標回転数W2に設定する(S12)。切換スイッチ61が第2速度から第1速度に切り換えられた場合(S11、Yes)、制御装置60は、実回転数W1を目標回転数W2よりも低い所定回転数W4に低下させる(S13)。制御装置60は、実回転数W1が所定回転数W4に達しているか否かを判断し(S14)、実回転数W11が所定回転数W4に達した後に(S14、Yes)、制御装置60は、走行切換弁34を第2状態(第2速度)から第1状態(第1速度)に切り換える(S15)。制御装置60は、実回転数W1を目標回転数W2に復帰する(S16)。
作業機1は、原動機32と、走行ポンプ(第1走行ポンプ53L,第2走行ポンプ53R)と、走行モータ(第1走行モータ36L、第2走行モータ36R)と、走行切換弁34と、制御装置60とを備え、制御装置60は、第1状態から第2状態に切り換える増速、及び、第2状態から第1状態に切り換える減速のいずれかに切り換える場合に、機体2の走行状態に基づいて原動機回転数を低下させる。これによれば、作業機1の速度を増速する場合、或いは、減速する場合のいずれにおいても、走行状態に応じて原動機回転数を低下さているため、走行状態に対応して、変速のショックを低減することができる。
制御装置60は、走行状態として機体2が走行している場合には、原動機回転数を低下させ、走行状態として機体2が停止している場合には、原動機回転数を低下させない。これによれば、機体2の走行時における変速のショックをより低減することができる。
制御装置60は、第1状態から第2状態に切り換える増速、及び、第2状態から第1状態に切り換える減速のいずれかに切り換える場合に、走行検出装置67で検出された走行速度に対応する原動機回転数の低下量ΔD1を設定し、設定した低下量ΔD1に対応して原動機回転数を低下させる。これによれば、作業機1の速度を増速する場合、或いは、減速する場合のいずれにおいても、走行速度に応じて原動機回転数を低下さているため、走行速度がどのような状態であっても、変速のショックを低減することができる。
また、制御装置60は、切換部(切換スイッチ61)が変速指令を行った場合に、アクセル65で設定された原動機回転数である目標回転数よりも、原動機回転数を低下させた後に、走行切換弁34を変速指令に応じて第1状態及び第2状態のいずれかに切り換える。これによれば、作業機1の増速前又は減速前においてアクセル65によって設定された目標回転数よりも、原動機回転数を低下させるため、増速又は減速のいずれかの変速時において、走行ポンプから吐出する作動油の流量を一時的に低下させることができ、これにより、変速ショックを低減することができる。
制御装置60は、走行切換弁34を切り換えた後に、原動機回転数を復帰させる。これによれば、変速ショックを低減するために原動機回転数を低下させた後において、出来るだけ早く原動機回転数を減速前の状態にすることができる。
制御装置60は、増速の場合は、原動機回転数を復帰させる復帰時間T2を、原動機回転数を低下させる低下時間T1よりも長くし、減速の場合は復帰時間T12を低下時間T11よりも短くする。これによれば、変速ショックを低減した後は、出来るだけ早く原動機回転数を変速前に出来るだけ早く戻すという状況の中で、変速ショックを出来るだけ小さくすることができる。
[第2実施形態]
図6は、第2実施形態における作業機の油圧システムを示している。第2実施形態では、操作装置154によって走行ポンプ(第1走行ポンプ53L、第2走行ポンプ53R)の斜板角度を変更するだけでなく、制御装置60によっても走行ポンプの斜板角度を変更することができる。なお、図6は、走行ポンプ(第1走行ポンプ53L、第2走行ポンプ53R)、操作装置154及び制御装置60を示しているが、他の部分は、図1と同様である。
操作装置154は、電気によって走行ポンプの斜板角度を変更するジョイスティック型の装置であり、操作レバー59と、操作レバー59の操作量及び操作方向等を電気信号に変換する操作検出装置(センサ)82とを有している。操作レバー59を右方、左方、前方、後方のそれぞれに操作すると、操作量及び操作方向を操作検出装置82が検出し、検出した操作量及び操作方向が制御装置60に入力される。制御装置60は、操作検出装置82が検出した操作量及び操作方向に基づいて走行ポンプの斜板角度を変更する。具体的には、走行ポンプ(第1走行ポンプ53L、第2走行ポンプ53R)は、斜板角度を変更するレギュレータ155を有しており、当該レギュレータ155を制御装置60が制御することによって、斜板角度を変更する。走行ポンプ(第1走行ポンプ53L、第2走行ポンプ53R)は、斜板角度が大きくなるにつれて、吐出する作動油の流量が大きくなり、斜板角度が小さくなるにつれて吐出する作動油の流量が小さくなる。また、制御装置60には、斜板角度を検出する角度検出装置68が接続されている。角度検出装置68によって、制御装置60は、走行ポンプの実際の斜板角度(実角度)を把握することができる。
制御装置60は、走行切換弁34を第1状態から第2状態に切り換える際(走行モータの回転速度を第1速度から第2速度に増速する場合)に走行ポンプ(第1走行ポンプ53L、第2走行ポンプ53R)の斜板角度を低下させる。
図4Aは、走行モータを第1速度から第2速度に増速する場合の斜板角度(目標角度、実角度)と、走行モータの切換との関係を示した図である。
図4Aに示すように、制御装置60は、時点Q21において、切換スイッチ(切換弁)61が操作され、当該制御装置60は、第1状態(第1速度)から第2状態(第2速度)にする指令(2速指令)を取得したとする。制御装置60は、2速指令を取得すると、走行ポンプ(第1走行ポンプ53L、第2走行ポンプ53R)の実角度W11を、操作装置154の操作量に基づいて設定された斜板角度の目標角度(目標角度)W12よりも低い所定角度W13まで低下させる。所定角度W13は、第1速度から第2速度へ切り換えた場合の変速ショックを軽減する角度であり、実角度W11から低下量ΔD2を減算した値である。
図9Aに示すように、制御装置60は、走行パイロット圧と、走行パイロット圧の低下量(低下量ΔD2)との関係を示す低下量算出データを記憶している。図9Bは、図9Aのグラフである。図9A及び図9Bの低下量算出データは、一例であり限定されない。また、図9Aに示した走行速度(車速)は、説明の便宜上示した値であって、所定の原動機回転数における値であり、限定されない。
図9A及び図9Bでは、走行パイロット圧の低下量が示されているが、当該走行パイロット圧の低下量と、斜板角度の低下量ΔD2とは相関性がある。即ち、走行パイロット圧で斜板角度を操作する構成であるため、走行パイロット圧が高い程、斜板角度が大きくなり、走行パイロット圧が低い程、斜板角度が小さくなる。
例えば、図9Aに示すように、制御装置60は2速指令を取得した場合に、走行速度が5.0km/h(走行パイロット圧:1.5MPa)である場合、走行パイロット圧の低下量を0.50MPaに設定する。なお、図9Aに示すように、制御装置60は、原動機回転数を低下させる場合に、斜板角度、即ち、走行パイロット圧が最低パイロット圧よりも小さくならないように、斜板角度(走行パイロット圧)の下限値を設定している。
制御装置60は、時点Q22において、実角度W11が所定角度W13に達すると、実角度W11を目標角度W12に復帰させる。或いは、制御装置60は、実角度W11を所定角度W13に低下させる低下時間T21中に、途中で実角度W11を目標角度W12に復帰させる。ここで、制御装置60は、実角度W11を所定角度W13から目標角度W12に復帰させる復帰時間T22を低下時間T21よりも長くする。即ち、制御装置60は、実角度W11を所定角度W13に低下させる低下速度を、実角度W11を所定角度W13から目標角度W12に復帰させる復帰速度よりも早くする。
また、制御装置60は、少なくとも低下時間T21中、即ち、実角度W11を所定角度W13から目標角度W12に復帰させる制御を開始する前に、走行切換弁34のソレノイドを励磁する信号を出力して、走行切換弁(切換弁)34を第1状態(第1速度)から第2状態(第2速度)に切り換える。言い換えれば、制御装置60は、走行切換弁34を第2状態に切り換えた後に、実角度W11を目標角度W12に復帰させる。
図5Aは、第2実施形態において、走行モータの回転速度を第1速度から第2速度に変更する場合の制御装置60の制御フローを示す図である。なお、作業機は停止状態ではなく走行している走行状態である。
制御装置60は、切換スイッチ61が第1速度から第2速度に切り換えられたか否かを判断する(S21)。切換スイッチ61が第2速度に切り換えられていない場合、即ち、第1速度に維持されている場合(S21、No)、制御装置60は、操作装置154の操作に基づいて実角度W11を目標角度W12に設定する(S22)。切換スイッチ61が第1速度から第2速度に切り換えられた場合(S1、Yes)、制御装置60は、実角度W11を目標角度W12よりも低い所定角度W13に向けて低下させる(S23)。制御装置60は、実角度W11が所定角度W13に達する前に、走行切換弁34を第1状態(第1速度)から第2状態(第2速度)に切り換える(S24)。制御装置60は、実角度W11が所定角度W13に達しているか否かを判断し(S25)、実角度W11が所定角度W13に達していると(S25、Yes)、実角度W11を目標角度W12に復帰する(S26)。
なお、実角度W11が所定角度W13に達していない場合(S25、No)、制御装置60は、実角度W11を所定角度W13に向けて低下させ(S23)、走行切換弁34を、既に第1状態(第1速度)から第2状態(第2速度)に切り換えている場合(S24の処理を既に行っている場合)は、S24の処理をスキップして、S25の処理に移行する。また、制御装置60において、実角度W11を所定角度W13に向けて低下させる処理と、走行切換弁34を切り換える処理とを個別に並列に処理してもよい。
作業機1は、原動機32と、走行ポンプ(第1走行ポンプ53L、第2走行ポンプ53R)と、走行モータ(第1走行モータ36L、第2走行モータ36R)と、走行切換弁34と、制御装置60とを備え、制御装置60は、第1状態から第2状態に切り換える際に、走行ポンプの斜板角度を低下させる。これによれば、作業機1の速度を増速する場合(第1状態から第2状態に切り換える場合)における変速のショックを低減することができる。
作業機1は、走行ポンプの斜板角度を変更可能な操作装置154を備え、制御装置60は、切換スイッチ61により第2状態にする指令を取得した場合に、操作装置154で設定された斜板の角度である目標角度よりも、走行ポンプの斜板角度を低下させた後に、走行切換弁34を第2状態に切り換える。これによれば、作業機1の増速前において操作装置154によって設定された目標角度よりも、実角度を低下させるため、増速時において、走行ポンプから吐出する作動油の流量を一時的に低下させることができ、これにより、変速ショックを低減することができる。
制御装置60は、走行切換弁34を第2状態に切り換えた後に、走行ポンプの斜板角度を復帰させる。これによれば、変速ショックを低減するために実角度を低下させた後において、出来るだけ早く実角度を増速前の状態にすることができる。
制御装置60は、斜板角度を復帰させる復帰時間T22を、走行ポンプの斜板角度を低下させる低下時間T21よりも長くする。これによれば、変速ショックを低減した後は、出来るだけ早く実角度を増速前に出来るだけ早く戻すという状況の中で、増速時の変速ショックは出来るだけ小さくすることができる。
制御装置は、走行検出装置で検出された走行速度に応じて、斜板角度の低下量を設定する。これによれば、走行速度に応じた変速ショックの低減をすることができる。
さて、上述した実施形態では、作業機1を第1速度から第2速度に増速する場合に、走行ポンプの斜板角度を低下させているが、作業機1を第2速度から第1速度に減速する場合に、斜板角度を低下させてもよい。
制御装置60は、走行切換弁34を第2状態から第1状態に切り換える際(走行モータの回転速度を第2速度から第1速度に減速する場合)に走行ポンプ(第1走行ポンプ53L、第2走行ポンプ53R)を低下させる。
図4Bは、走行モータを第2速度から第1速度に減速する場合の斜板角度(目標角度、実角度)と、走行モータの切換との関係を示した図である。
図4Bに示すように、制御装置60は、時点Q31において、切換スイッチ(切換SW)61が操作され、当該制御装置60は、第2状態(第2速度)から第1状態(第1速度)にする指令(1速指令)を取得したとする。制御装置60は、1速指令を取得すると、走行ポンプ(第1走行ポンプ53L、第2走行ポンプ53R)の実角度W11を、操作装置154の操作量に基づいて設定された斜板角度の目標角度W12よりも低い所定角度W14まで低下させる。
制御装置60は、時点Q32において、実角度W11が所定角度W14に達すると、実角度W11を目標角度W12に復帰させる。或いは、制御装置60は、実角度W11を所定角度W14に低下させる低下時間T31中に、途中で実角度W11を目標角度W12に復帰させる。ここで、制御装置60は、実角度W11を所定角度W14から目標角度W12に復帰させる復帰時間T32を低下時間T31よりも短くする。即ち、制御装置60は、実角度W11を所定角度W14に低下させる低下速度を、実角度W11を所定角度W14から目標角度W12に復帰させる復帰速度よりも遅くする。
また、制御装置60は、少なくとも低下時間T31中、即ち、実角度W11を所定角度W14から目標角度W12に復帰させる制御を開始する前に、走行切換弁34のソレノイドを消磁する信号を出力して、走行切換弁34を第2状態(第2速度)から第1状態(第1速度)に切り換える。言い換えれば、制御装置60は、走行切換弁34を第1状態に切り換えた後に、実角度W11を目標角度W12に復帰させる。
図5Bは、第2実施形態において、走行モータの回転速度を第2速度から第1速度に変更する場合の制御装置60の制御フローを示す図である。なお、作業機は停止状態ではなく走行している走行状態である。
制御装置60は、切換スイッチ61が第2速度から第1速度に切り換えられたか否かを判断する(S31)。切換スイッチ61が第2速度に切り換えられていない場合、即ち、第2速度に維持されている場合(S31、No)、制御装置60は、操作装置154の操作に基づいて実角度W11を目標角度W12に設定する(S32)。切換スイッチ61が第2速度から第1速度に切り換えられた場合(S31、Yes)、制御装置60は、実角度W11を目標角度W12よりも低い所定角度W14に低下させる(S33)。制御装置60は、実角度W11が所定角度W14に達しているか否かを判断し(S34)、実角度W11が所定角度W14に達した後に(S34、Yes)、制御装置60は、走行切換弁34を第2状態(第2速度)から第1状態(第1速度)に切り換える(S35)。制御装置60は、実角度W11を目標角度W12に復帰する(S36)。
作業機1は、原動機4と、走行ポンプ(第1走行ポンプ53L、第2走行ポンプ53R)と、走行モータ(第1走行モータ36L、第2走行モータ36R)と、走行切換弁34と、制御装置60とを備え、制御装置60は、第2状態から第1状態に切り換える際に、走行ポンプの斜板角度を低下させる。これによれば、作業機1の速度を減速する場合(第2状態から第1状態に切り換える場合)における変速のショックを低減することができる。
制御装置60は、切換スイッチ61により第1状態にする指令を取得した場合に、操作装置154で設定された斜板角度である目標角度よりも、走行ポンプの斜板角度を低下させた後に、走行切換弁34を第1状態に切り換える。これによれば、作業機1の減速前において操作装置154によって設定された目標角度よりも、実角度を低下させるため、減速時において、走行ポンプから吐出する作動油の流量を一時的に低下させることができ、これにより、変速ショックを低減することができる。
制御装置60は、少なくとも走行切換弁34を第1状態に切り換えた後に、走行ポンプの斜板角度を復帰させる。これによれば、変速ショックを低減するために実角度を低下させた後において、出来るだけ早く実角度を減速前の状態にすることができる。
制御装置60は、斜板角度を復帰させる復帰時間T32を、走行ポンプの斜板角度を低下させる低下時間T31よりも短くする。これによれば、変速ショックを低減した後は、出来るだけ早く実角度を減速前に出来るだけ早く戻すという状況の中で、減速時の変速ショックは出来るだけ小さくすることができる。
さて、切換スイッチ61によって、第1速度から第2速度に増速したり、第2速度から第1速度に減速する場合において、制御装置60は、切換スイッチ61の指令から走行切換弁34を切り換えるまでの切換時間を増速と減速とで異ならせている。
具体的には、図2Aに示すように、切換スイッチ61によって増速指令を行ってから走行切換弁34を第1状態から第2状態に切り換えるまでの切換時間を「Z10」、図2Bに示すように、切換スイッチ61によって減速指令を行ってから走行切換弁34を第2状態から第1状態に切り換えるまでの切換時間を「Z11」とした場合、増速指令時の切換時間Z10は、減速指令時の切換時間Z11よりも短い(Z10<Z11)。
また、図4Aに示すように、切換スイッチ61によって増速指令を行ってから走行切換弁34を第1状態から第2状態に切り換えるまでの切換時間を「Z12」、図4Bに示すように、切換スイッチ61によって指令を行ってから走行切換弁34を第2状態から第1状態に切り換えるまでの切換時間を「Z13」とした場合、切換時間Z12は切換時間Z13よりも短い(Z12<Z13)。
つまり、制御装置60は、減速時において、切換スイッチ61の操作から走行切換弁34を切り換えるまでの切換時間Z11、Z13は、増速時において、切換スイッチ61の操作から走行切換弁34を切り換えるまでの切換時間Z10、Z12よりも長く設定している。
また、上述した実施形態において、図2A及び図2Bに示すように、増速時及び減速時に原動機回転数を低下させ、図4A及び図4Bに示すように、増速時及び減速時に斜板角度を低下させているが、原動機回転数と斜板角度とを組み合わせて適用してもよい。例えば、制御装置60は、図2Bに示すように、減速時には原動機回転数を低下する一方、図4Aに示すように、増速時には斜板角度を低下させる。
上述した実施形態では、制御装置60は、変速指令時において、走行速度に応じて、原動機回転数の低下量ΔD1、D2を可変にしている。ここで、原動機回転数の低下の傾きK1、K2を一定にした場合、低下量ΔD1、D2が大きい場合には、原動機回転数の低下を開始してから所定回転数W3、W4に達するまでの時間(低下時間T1、T11)が長く、低下量ΔD1、D2が小さい場合には、低下時間T1、T11は長くなる。制御装置60は、低下時間T1、T11の長さに応じて、切換時間Z10、Z11、Z12、Z13を設定し、低下量ΔD1、D2が大きく低下時間T1、T11が長くなる場合は、切換時間Z10、Z11、Z12、Z13を長く、低下量ΔD1、D2が小さく低下時間T1、T11が短くなる場合は、切換時間Z10、Z11、Z12、Z13を短くしている。即ち、制御装置60は、変速指令時において、走行速度に応じて、切換時間Z10、Z11、Z12、Z13を設定している。
制御装置60は、変速指令を取得してから走行切換弁34を切り換えるまでの切換時間切換時間Z10、Z11、Z12、Z13を、増速時と減速時とで異ならせる。これによれば、原動機回転数を低下させることで変速ショックを低減するという状況において、増速時における作業者(オペレータ)のフィーリングと走行切換弁34との切換を合わせやすく、また、減速時においても作業者のフィーリングと走行切換弁34との切換を合わせやすく、操作感を向上させることができる。
制御装置60は、走行検出装置67が検出した走行速度に応じて、切換時間Z10、Z11、Z12、Z13を設定する。これによれば、走行速度に対応して、変速時の切りかのタイミングを変えることができるため、より変速ショックを低減することができる。
制御装置60は、減速時の切換時間Z11、Z13を、増速時の切換時間Z10、Z12よりも長くしている。これによれば、減速時における変速ショックと、増速時の変速ショックとを略同じにすることができる。
さて、上述した実施形態において、斜板角度は、レギュレータ155によって変更していたが、他の方法により、斜板角度を変更してもよい。例えば、図7に示すように、吐出油路40は、中途部で分岐していて、分岐後の吐出油路40であって操作装置54に至る区間40aに、比例弁69が接続されている。比例弁69は、電磁比例弁であって制御装置60の制御によって開度が変更可能である。
操作装置54の操作レバー59がフルストローク、即ち、操作弁55(55A、55B、55C、55D)が略全開である状況において、制御装置60は、切換スイッチ61によって1速状態から2速状態にする指令を取得した場合、比例弁69の開度を切換スイッチ61の操作時の開度よりも小さくすることによって、操作弁55に向かう作動油の1次圧力を下げ、図4Aと同様に、走行ポンプ(第1走行ポンプ53L、第2走行ポンプ53R)の斜板角度を現在よりも低下させる。走行ポンプ(第1走行ポンプ53L、第2走行ポンプ53R)の斜板角度が低下後、制御装置60は、走行切換弁34を第2状態に切り換え、第2状態に切り換えた後は、比例弁69の開度を復帰させる。
また、操作装置54の操作レバー59がフルストロークである状況において、制御装置60は、切換スイッチ61によって2速状態から1速状態にする指令を取得した場合、比例弁69の開度を切換スイッチ61の操作時の開度よりも小さくすることによって、操作弁55に向かう作動油の1次圧力を下げ、図4Bと同様に、走行ポンプ(第1走行ポンプ53L、第2走行ポンプ53R)の斜板角度を現在よりも低下させる。走行ポンプ(第1走行ポンプ53L、第2走行ポンプ53R)の斜板角度が低下後、制御装置60は、走行切換弁34を第1状態に切り換え、第1状態に切り換えた後は、比例弁69の開度を復帰させる。なお、操作レバー59がフルストロークであるか否かは、操作検出装置(センサ)82で検出された操作量によって把握することが可能である。
つまり、図7に示すように、吐出油路40(40a)に設けた比例弁69によっても、増速又は減速時に、走行ポンプ(第1走行ポンプ53L、第2走行ポンプ53R)の斜板角度を低下させることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
上述した実施形態では、切換部を作業者等が手動などで操作することができる切換スイッチ61で構成していたが、制御装置60に内蔵してもよい。制御装置60に内蔵した場合、切換部は、当該制御装置60に格納されたプログラム、電気、電子部品(電子電子回路)で構成される。この場合、制御装置60の切換部は、作業機に設けた様々な検出装置、例えば、センサからの検出情報に基づいて1速状態と2速状態とに切り換えるか判断し、判断結果に基づいて、走行切換弁34に制御信号を出力する。走行切換弁34は、1速状態の制御信号を取得した場合には、1速状態に切り換わり、2速状態の制御信号を取得した場合には、2速状態に切り換わる。
走行切換弁34は、走行モータ(第1走行モータ36L、第2走行モータ36R)を第1速度にする第1状態と、第2速度にする第2状態とに切換可能である弁であればよく、方向切換弁とは異なる比例弁であってもよい。
走行モータは、第1速度、第2速度との間に中立(ニュートラル)を有するモータであってもよい。
走行モータ(第1走行モータ36L、第2走行モータ36R)は、アキシャルピストンモータであってもラジアルピストンモータであってもよい。走行モータがラジアルピストンモータである場合、モータ容量が大きくなることで、第1速に切り換えることができ、モータ容量が小さくなり、第2速に切り換えることができる。
走行速度は、走行レバー59の操作によって変化するため、走行検出装置67は、操作レバー59の操作量(操作角度)、操作位置に基づいて、走行速度を検出する装置であってもよい。上述したように、第2速度(第2状態)は、第1速度(第1状態)よりも速ければよいため、作業機は、変速段が2段に限定されず、多段(複数段)であっても適用が可能である。
1 作業機
2 機体
32 原動機
34 走行切換弁
36L 第1走行モータ
36R 第2走行モータ
53L 第1走行ポンプ
53R 第2走行ポンプ
60 制御装置
65 アクセル
67 走行検出装置

Claims (8)

  1. 原動機と、
    原動機の動力によって作動し且つ作動油を吐出する走行ポンプと、
    前記走行ポンプが吐出した作動油により回転可能で、且つ、回転速度が第1速度と前記第1速度よりも高い第2速度とに切換可能な走行モータと、
    前記原動機、走行ポンプ及び走行モータが設けられた機体と、
    前記走行モータの回転速度を前記第1速度にする第1状態と、前記走行モータの回転速度を前記第2速度にする第2状態とに切換可能な走行切換弁と、
    前記第1状態から前記第2状態に切り換える増速、及び、前記第2状態から前記第1状態に切り換える減速のいずれかに切り換える場合に、前記機体の走行状態に基づいて前記原動機の回転数を低下させる制御装置と、
    を備えている作業機。
  2. 前記制御装置は、前記走行状態として前記機体が走行している場合には、前記原動機の回転数を低下させ、前記走行状態として前記機体が停止している場合には、前記原動機の回転数を低下させない請求項1に記載の作業機。
  3. 前記走行状態として前記機体の走行速度を検出可能な走行検出装置を備え、
    前記制御装置は、前記増速及び減速のいずれかに切り換える場合に、前記走行検出装置で検出された走行速度に対応する前記原動機の回転数の低下量を設定し、設定した低下量に対応して前記原動機の回転数を低下させる請求項1又は2に記載の作業機。
  4. 前記増速及び減速のいずれかの変速指令を行う切換部と、
    前記原動機の回転数を設定するアクセルと、
    を備え、
    前記制御装置は、前記切換部が前記変速指令を行った場合に、前記アクセルで設定された原動機の回転数である目標回転数よりも、前記原動機の回転数を低下させた後に、前記走行切換弁を前記変速指令に応じて前記第1状態及び第2状態のいずれかに切り換える請求項3に記載の作業機。
  5. 前記制御装置は、前記走行切換弁を切り換えた後に、前記原動機の回転数を復帰させる請求項4に記載の作業機。
  6. 前記制御装置は、前記増速の場合は、原動機の回転数を復帰させる復帰時間を前記原動機の回転数を低下させる低下時間よりも長くし、前記減速の場合は前記復帰時間を前記低下時間よりも短くする請求項5に記載の作業機。
  7. 前記機体の左側に設けられた第1走行装置と、
    前記機体の右側に設けられた第2走行装置と、
    を備え、
    前記走行モータは、前記第1走行装置に走行の動力を伝達する第1走行モータ及び前記第2走行装置に走行の動力を伝達する第2走行モータであり、
    前記走行ポンプは、前記第1走行モータ及び前記第2走行モータを作動可能であり、
    前記走行切換弁は、前記第1走行モータ及び前記第2走行モータを前記第1速度と前記第2速度とに切り換え可能である請求項3〜6のいずれかに記載の作業機。
  8. 前記切換部は、前記制御装置に前記変速指令を出力する切換スイッチである請求項3〜7のいずれかに記載の作業機。
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