JP2020132996A - スパッタリングターゲット - Google Patents

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Abstract

【課題】適切に結晶化が進行しており、取り扱い時やスパッタ時における割れの発生を抑制でき、安定してGe−Sb−Te合金膜を成膜可能なスパッタリングターゲットを提供する。【解決手段】Ge、Sb、Teから構成される金属間化合物を75mol%以上含有し、金属間化合物の結晶子径が400Å以上800Å以下の範囲内であり、B,C,In,Ag,Si,Sn,Sから選択される1種又は2種以上の添加元素を含有し、添加元素の合計含有量が25mol%以下であるスパッタリングターゲット。【選択図】なし

Description

本発明は、例えば、相変化記録媒体や半導体不揮発メモリの記録膜として利用可能なGe−Sb−Te合金膜を成膜する際に用いられるスパッタリングターゲットに関するものである。
一般に、DVD−RAMなどの相変化記録媒体や半導体不揮発メモリ(Phase Change RAM(PCRAM))などにおいては、相変化材料からなる記録膜が用いられている。この相変化材料からなる記録膜においては、レーザー光照射による加熱またはジュール熱によって、結晶/非晶質間の可逆的な相変化を生じさせて、結晶/非晶質間の反射率または電気抵抗の違いを1と0に対応させることにより、不揮発の記憶を実現している。
ここで、相変化材料からなる記録膜として、Ge−Sb−Te合金膜が広く使用されている。
上述のGe−Sb−Te合金膜は、例えば特許文献1−5に示すように、GeとSbとTeを含むスパッタリングターゲットを用いて成膜される。
ここで、特許文献1−5に記載されたスパッタリングターゲットにおいては、所望の組成のGe−Sb−Te合金のインゴットを作製し、このインゴットを粉砕してGe−Sb−Te合金粉とし、得られたGe−Sb−Te合金粉を加圧焼結する、いわゆる粉末焼結法によって製造されている。
特許第4172015号公報 特許第4300328号公報 特許第4766441号公報 特許第5396276号公報 特許第5420594号公報
ところで、特許文献1−5に記載されているように、粉末焼結法によってGe−Sb−Te合金のスパッタリングターゲットを製造した場合には、焼結工程や焼結後の熱処理工程等の熱履歴によって、焼結体の結晶化が進行することになる。
ここで、結晶化が必要以上に進行すると、焼結体内に微細粒相が十分に残存せず、結晶粒の間に生じるひずみが解放されずに蓄積されてしまい、このひずみに起因して、取り扱い時やスパッタ時において、スパッタリングターゲットに割れが生じるおそれがあった。
一方、結晶化の進行が不足していると、焼結が十分に進行していないことになり、機械強度が不足し、やはり、取り扱い時やスパッタ時においてスパッタリングターゲットに割れが生じるおそれがあった。
この発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、適切に結晶化が進行しており、取り扱い時やスパッタ時における割れの発生を抑制でき、安定してGe−Sb−Te合金膜を成膜可能なスパッタリングターゲットを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明者らが鋭意検討した結果、Ge−Sb−Te合金からなるスパッタリングターゲットを粉末焼結法で製造し、特定のGe、Sb、Teから構成される金属間化合物を形成した場合には、このGe、Sb、Teから構成される金属間化合物の結晶子径が一定の範囲内になるように、焼結工程や焼結後の熱処理工程等の熱履歴を制御することにより、焼結体の結晶化の状態が適正化され、取り扱い時やスパッタ時における割れの発生を抑制可能であるとの知見を得た。
本発明は、上述の知見に基づいてなされたものであって、本発明のスパッタリングターゲットは、Ge、Sb、Teから構成される金属間化合物を75mol%以上含有し、前記金属間化合物の結晶子径が400Å以上800Å以下の範囲内であることを特徴としている。
本発明のスパッタリングターゲットによれば、75mol%以上含有されたGe、Sb、Teから構成される金属間化合物の結晶子径が400Å以上800Å以下の範囲内とされているので、一定量の微細粒相が残存しており、結晶粒間にひずみが蓄積することが抑制される。また、焼結が十分に進行しており、機械強度が確保される。
よって、取り扱い時やスパッタ時における割れの発生を抑制することができ、Ge−Sb−Te合金膜を安定して成膜することができる。
なお、Ge、Sb、Teから構成される金属間化合物としては、例えば、GeSbTe、GeSbTe、GeSbTe等が挙げられる。
また、Ge、Sb、Teから構成される金属間化合物の結晶子径は、XRD測定におけるX線回折パターンから、下記のシェラーの式によって求められる。なお、β及びθは、最大ピークから求めた。
Figure 2020132996
K:形状因子(0.9として計算)
λ:X線波長
β:ピーク半値全幅(FWHM、ただしラジアン単位)
θ:ブラッグ数
τ:結晶子径(結晶子の平均サイズ)
ここで、本発明のスパッタリングターゲットにおいては、B,C,In,Ag,Si,Sn,Sから選択される1種又は2種以上の添加元素を含有し、前記添加元素の合計含有量が25mol%以下とされていてもよい。
この場合、上述の添加元素を適宜添加することにより、スパッタリングターゲット及び成膜されたGe−Sb−Te合金膜の各種特性を向上することができるため、要求特性に応じて適宜添加してもよい。例えば、上述の元素を添加することで、記録材料として適切な化学的・光学的・電気的応答が得られるようになる。
そして、上述の添加元素を添加する場合には、添加元素の合計含有量を25mol%以下に制限することにより、スパッタリングターゲットの結晶化への影響を抑えることができる。
本発明によれば、適切に結晶化が進行しており、取り扱い時やスパッタ時における割れの発生を抑制でき、安定してGe−Sb−Te合金膜を成膜可能なスパッタリングターゲットを提供することが可能となる。
本発明例1,2(実施形態1,2)のスパッタリングターゲットのXRD測定結果を示す図である。 本発明の実施形態であるスパッタリングターゲットの製造方法を示すフロー図である。
以下に、本発明の一実施形態であるスパッタリングターゲットについて図面を参照して説明する。
本実施形態であるスパッタリングターゲットは、例えば、相変化記録媒体や半導体不揮発メモリの相変化記録膜として用いられるGe−Sb−Te合金膜を成膜する際に用いられるものである。
本実施形態であるスパッタリングターゲットは、GeとSbとTeを主成分とし、Ge、Sb、Teから構成される金属間化合物を75mol%以上含有するものとされている。
ここで、Ge、Sb、Teから構成される金属間化合物としては、GeSbTe、GeSbTe等が挙げられる。本実施形態では、GeSbTeを75mol%以上含有するものとされている。
なお、本実施形態においては、Ge、Sb、Teから構成される金属間化合物を80mol%以上含有することが好ましく、85mol%以上含有することがさらに好ましく、90mol%以上含有することがより好ましい。
ここで、Ge、Sb、Teから構成される金属間化合物のmol%は、以下のようにして測定することができる。
まず、スパッタリングターゲットのXRDパターンにおいて、Ge、Sb、Teから構成される金属間化合物が存在することを確認する。
次に、各添加元素の含有量をそれぞれICP分析又はガス分析によって測定する。そして、全体からこれらの各元素の合計含有量を差し引いたものを、Ge、Sb、Teから構成される金属間化合物の合計量とする。
そして、XRDパターンで確認されたGe,Sb,Teの組成比に応じて、Ge、Sb、Teから構成される金属間化合物の含有量をmol%に換算する。
そして、本実施形態であるスパッタリングターゲットにおいては、Ge、Sb、Teから構成される金属間化合物(本実施形態では、GeSbTe)の結晶子径が400Å以上800Å以下の範囲内とされている。
このGe、Sb、Teから構成される金属間化合物の結晶子径は、XRD測定におけるX線回折パターンから、上述したシェラーの式によって求められるものである。
図1に本実施形態であるスパッタリングターゲットのXRD測定結果を示す。図1には、上側に記載された実施形態1のスパッタリングターゲットと、下側に記載された実施形態2のスパッタリングターゲットの、2つのスパッタリングターゲットのXRD測定結果(X線回折パターン)が示されている。
これら実施形態1及び実施形態2は、最大ピークの位置が一致しており、いずれもGe、Sb、Teから構成される金属間化合物である。また、この最大ピークの半値幅から上述のシェラーの式によって算出されるGe、Sb、Teから構成される金属間化合物(本実施形態では、GeSbTe)の結晶子径が400Å以上800Å以下の範囲内とされている。
ここで、図1において、実施形態1のX線回折パターンと実施形態2のX線回折パターンを比較すると、実施形態2の最大ピーク強度が実施形態1の最大ピーク強度よりも高くなっており、最大ピークの半値幅は小さい。このため、上述のシェラーの式で算出される結晶子径は、実施形態2が、実施形態1よりも大きくなる。すなわち、実施形態2は、実施形態1よりも結晶化が進行していることになる。
なお、本実施形態であるスパッタリングターゲットにおいては、Ge、Sb、Teから構成される金属間化合物の結晶子径の下限は、590Å以上であることが好ましい。
また、Ge、Sb、Teから構成される金属間化合物の結晶子径の上限は、735Å以下であることが好ましい。
また、本実施形態であるスパッタリングターゲットにおいては、GeとSbとTeの他に、必要に応じて、B,C,In,Ag,Si,Sn,Sから選択される1種又は2種以上の添加元素を含有してもよい。上述の添加元素を添加する場合には、添加元素の合計含有量を25mol%以下とする。
なお、本実施形態であるスパッタリングターゲットにおいて添加元素を添加する場合には、その合計含有量を20mol%以下とすることが好ましく、15mol%以下とすることがさらに好ましい。また、添加元素の下限値に特に制限はないが、各種特性を確実に向上させるためには、3mol%以上とすることが好ましく、5mol%以上とすることがさらに好ましい。
次に、本実施形態であるスパッタリングターゲットの製造方法について、図2のフロー図を参照して説明する。
(原料粉形成工程S01)
まず、Ge原料とSb原料とTe原料を、所定の配合比となるように秤量する。なお、Ge原料、Sb原料、Te原料は、それぞれ純度99.9mass%以上のものを用いることが好ましい。
ここで、Ge原料とSb原料とTe原料の配合比は、Ge、Sb、Teから構成される金属間化合物(本実施形態では、GeSbTe)の組成比に応じて設定することになる。なお、Ge原料とSb原料とTe原料の配合比は、目標とする理論組成比からそれぞれ±5原子%以内となるように調整することが好ましい。
上述のように秤量したGe原料とSb原料とTe原料を、溶解炉に装入して溶解する。Ge原料とSb原料とTe原料の溶解は、真空中あるいは不活性ガス雰囲気(例えばArガス)にて行う。真空中で行う場合には、真空度を10Pa以下とすることが好ましい。不活性ガス雰囲気で行う場合には、10Pa以下までの真空置換を行い、その後、不活性ガス(例えばArガス)を導入することが好ましい。
そして、得られた溶湯を鋳型に注湯して、Ge−Sb−Te合金インゴットを得る。なお、鋳造法には、特に制限はない。
このGe−Sb−Te合金インゴットを、不活性ガス雰囲気中で粉砕し、平均粒径D50が0.1μm以上120μm以下のGe−Sb−Te合金粉(原料粉)を得る。ここで、Ge−Sb−Te合金インゴットの粉砕方法に特に制限はないが、本実施形態では、振動ミル装置を用いる。原料粉の平均粒径D50は、10μm以上50μm以下であることが好ましい。
なお、上述の添加元素を添加する場合には、得られたGe−Sb−Te合金粉に、添加元素を有する粉末を混合する。ここで、混合方法に特に制限はないが、本実施形態では、ボールミル装置を用いる。
(焼結工程S02)
次に、上述のようにして得られた原料粉を、成形型に充填し、加圧しながら加熱して焼結し、焼結体を得る。なお、焼結方法としては、ホットプレス、あるいは、HIP等を適用することができる。
ここで、焼結工程S02における焼結温度(最高到達温度)は、得られるGe、Sb、Teから構成される金属間化合物の融点に応じて設定することになる。焼結工程S02における焼結温度(最高到達温度)は、例えば、融点の0〜−30℃程度などに設定する。本実施形態では、GeSbTeとなるため、焼結工程S02における焼結温度(最高到達温度)は、560℃以上590℃以下の範囲内となる。
ここで、焼結温度(最高到達温度)での保持時間が3時間未満では、焼結が不十分なため、得られた焼結体におけるGe、Sb、Teから構成される金属間化合物の結晶子径が400Å未満となり、機械強度が不足し、取り扱い時やスパッタ時に割れが生じるおそれがある。
一方、焼結温度(最高到達温度)での保持時間が15時間以上となると、焼結が必要以上に進行し、得られた焼結体におけるGe、Sb、Teから構成される金属間化合物の結晶子径が800Åを超え、微小結晶領域が狭くなって応力緩和効果が不十分となり、取り扱い時やスパッタ時に割れが生じるおそれがある。
そこで、本実施形態では、焼結工程S02における焼結温度(最高到達温度)での保持時間を、3時間以上15時間未満の範囲内に設定している。
なお、焼結工程S02における焼結温度(最高到達温度)での保持時間の下限は4時間以上とすることが好ましく、5時間以上とすることがさらに好ましい。一方、焼結工程S02における焼結温度(最高到達温度)での保持時間の上限は12時間以下とすることが好ましく、10時間以下とすることがさらに好ましい。
また、焼結工程S02における加圧圧力は、50kgf/cm以上150kgf/cm以下の範囲内とすることが好ましい。
(機械加工工程S03)
次に、得られた焼結体に対して、所定サイズとなるように、機械加工を行う。
以上の工程により、本実施形態であるスパッタリングターゲットが製造される。
以上のような構成とされた本実施形態であるスパッタリングターゲットによれば、GeとSbとTeを主成分とし、Ge、Sb、Teから構成される金属間化合物を75mol%以上含有するものとされており、このGe、Sb、Teから構成される金属間化合物の結晶子径が400Å以上とされているので、焼結が十分に進行しており、機械強度が十分に確保される。
一方、Ge、Sb、Teから構成される金属間化合物の結晶子径が800Å以下とされているので、焼結が必要以上に進行しておらず、一定量の微細粒が残存しており、結晶粒間にひずみが蓄積することが抑制され、応力緩和効果を奏することができる。
よって、取り扱い時やスパッタ時における割れの発生を抑制することができ、Ge−Sb−Te合金膜を安定して成膜することができる。
また、本実施形態であるスパッタリングターゲットにおいて、B,C,In,Ag,Si,Sn,Sから選択される1種又は2種以上の添加元素を含有し、この添加元素の合計含有量が25mol%以下とされている場合には、スパッタリングターゲット及び成膜されたGe−Sb−Te合金膜の各種特性を向上することができるとともに、焼結時におけるスパッタリングターゲットの結晶化への影響を抑えることができる。
さらに、本実施形態では、焼結工程S02において、焼結温度(最高到達温度)を、得られるGe、Sb、Teから構成される金属間化合物の融点によって異なるものとし、この焼結温度(最高到達温度)での保持時間が3時間以上とされているので、焼結が十分に進行して焼結体におけるGe、Sb、Teから構成される金属間化合物の結晶子径を400Å以上とすることができる。
一方、焼結温度(最高到達温度)での保持時間が15時間未満とされているので、焼結が必要以上に進行することがなく、焼結体におけるGe、Sb、Teから構成される金属間化合物の結晶子径を800Å以下とすることができる。
よって、本実施形態であるスパッタリングターゲットを良好に製造することが可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施形態では、Ge、Sb、Teから構成される金属間化合物としてGeSbTeを有するものとして説明したが、これに限定されることはなく、Ge、Sb、Teから構成される金属間化合物としてGeSbTe等の他の金属間化合物を有するものとしてもよい。
以下に、本発明の有効性を確認するために行った確認実験の結果について説明する。
(スパッタリングターゲット)
溶解原料として、それぞれ純度99.9mass%以上のGe原料,Sb原料,Te原料を準備した。
これらGe原料,Sb原料,Te原料を、表1に示すGe、Sb、Teから構成される金属間化合物となる配合比で秤量した。
秤量したGe原料とSb原料とTe原料を、溶解炉に装入し、Arガス雰囲気中で溶解し、得られた溶湯を鋳型に注湯して、Ge−Sb−Te合金インゴットを得た。
得られたGe−Sb−Te合金インゴットを、Arガス雰囲気中で粉砕し、Ge−Sb−Te合金粉(原料粉)を得た。なお、Ge−Sb−Te合金粉(原料粉)の平均粒径D50は10μmであった。
なお、表1に示す添加元素を添加する場合には、ボールミル装置を用いて、上述のGe−Sb−Te合金粉に所定量の添加元素の粉を混合した。
得られた原料粉を、カーボン製のホットプレス用成形型に充填し、真空雰囲気で、表1に示す焼結温度(最高到達温度)、焼結温度での保持時間で、加圧焼結(ホットプレス)を実施し、焼結体を得た。なお、加圧圧力は100kgf/cmとした。
得られた焼結体を機械加工し、評価用のスパッタリングターゲット(126mm×178mm×6mm)を製造した。そして、以下の項目について評価した。
(X線回折分析)
得られたスパッタリングターゲットからX線回折パターン測定用試料を採取し、X線回折分析(XRD)を、以下の条件で行い、Ge、Sb、Teから構成される金属間化合物由来の最大ピーク位置と、最大ピークの半値幅を測定した。測定結果を表1に示す。
装置:理学電気社製(RINT−UltimaIII)
管球:Cu
管電圧:40kV
管電流:40mA
走査範囲(2θ):10°〜90°
スリットサイズ:発散(DS)2/3度、散乱(SS)2/3度、受光(RS)0.8mm
測定ステップ幅:2θで0.04度
スキャンスピード:毎分4度
試料台回転スピード:30rpm
(結晶子径)
上述のX線回折分析によって測定された最大ピークの半値幅から、上述したシェラーの式を用いて、結晶子径τを算出した。算出された結晶子径τを表1に示す。なお、算出にあたり、CuKβ線は受光モノクロメータで除外し、CuKα2線はソフトウェア上で除外し、CuKα1線のピーク半値幅を用いた。
(機械加工時の割れ)
上述の焼結体を、旋盤を用いて回転数250rpm、送り0.1mmの条件で加工し、加工時におけるチッピングやクラックの発生状況を確認した。
チッピングやクラックが確認されなかったものを「○」、チッピングやクラックによってスパッタが不可能なものを「×」と評価した。評価結果を表1に示す。
Figure 2020132996
焼結工程において、焼結温度(最高到達温度)での保持時間が1時間であった比較例1においては、GeSbTeの結晶子径が368Åと本発明の範囲よりも小さくなり、スパッタリングターゲットに割れが確認された。焼結が不十分であって、機械強度が不足したためと推測される。
焼結工程において、焼結温度(最高到達温度)での保持時間が20時間であった比較例2においては、GeSbTeの結晶子径が846Åと本発明の範囲よりも大きくなり、スパッタリングターゲットに割れが確認された。焼結が必要以上に進行してしまい、微細粒相が十分に残存せず、結晶粒間にひずみが蓄積したためと推測される。
添加元素としてCを30mol%含有する比較例3においては、結晶子径が400Å以上800Å以下の範囲内であるが、添加元素の占める割合が多く、GeSbTe結晶粒のひずみ緩和作用が不十分となり、スパッタリングターゲットに割れが確認された。
これに対して、GeSbTeの結晶子径が400Å以上800Å以下の範囲内とされた本発明例1、2においては、スパッタリングターゲットに割れが確認されなかった。
また、添加元素としてCを25mol%含有する本発明例3、添加元素としてSiを25mol%含有する本発明例4においても、スパッタリングターゲットに割れが確認されなかった。
以上のように、本発明例によれば、適切に結晶化が進行し、取り扱い時やスパッタ時における割れの発生を抑制でき、安定してGe−Sb−Te合金膜を成膜可能なスパッタリングターゲットを提供可能であることが確認された。

Claims (2)

  1. Ge、Sb、Teから構成される金属間化合物を75mol%以上含有し、
    前記金属間化合物の結晶子径が400Å以上800Å以下の範囲内であることを特徴とするスパッタリングターゲット。
  2. B,C,In,Ag,Si,Sn,Sから選択される1種又は2種以上の添加元素を含有し、前記添加元素の合計含有量が25mol%以下であることを特徴とする請求項1に記載のスパッタリングターゲット。
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