JP2020132988A - タングステンの回収方法 - Google Patents

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大輔 原口
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淳二 阿部
裕樹 永井
Hiroki Nagai
裕樹 永井
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Abstract

【課題】タングステンとケイ素を含む浸出液にCa(OH)2を添加してケイ素を沈殿除去する方法では、タングステンの一部がCa(OH)2と反応してケイ素沈殿にタングステンが移行するのでタングステンの回収ロスが増大してしまう問題がある。【解決手段】酸化タングステンと共にケイ素を含有するタングステン原料のアルカリ浸出スラリー、または該浸出スラリーを濾過した浸出液に、マグネシウム塩を添加することによって、タングステンの沈殿への移行や回収ロスを抑制しながらケイ素を沈殿化させて、ケイ素濃度の低いタングステン浸出液を回収する。【選択図】図1

Description

本発明は、タングステンと共にケイ素を含有するタングステン原料からケイ素を効率よく分離してタングステンを選択的に回収する方法に関する。
近年、タングステンは切削用途向けの超硬工具だけでなく、電極材料、配線材などの電子材料やタングステン触媒など様々な材料として用いられており、その需要は年々高まってきている。一方、タングステン原料の資源は限られており、その安定な供給が課題となっている。このような背景から、タングステンスクラップなどのようにタングステンを含む様々な材料からタングステンを効率よく回収して有効に利用することが求められている。
タングステンスクラップの中には、ケイ素を2〜50wt%程度含むものがあり、ケイ素含有量の多い材料からタングステンを有効に回収するには、ケイ素を効率よく分離してタングステンのみを選択的に回収する必要がある。しかしながら従来の方法では処理コストが嵩み、またタングステン回収率も低くなるという問題があった。
ケイ素量の多いタングステン原料から、タングステンのみを選択的に回収する方法として以下の方法が従来知られている。
(イ)タングステン成分とケイ酸成分を含む混合物とフッ酸含有液とを接触させてケイ酸成分を溶出させる工程と、該溶出工程の残渣に含まれる不溶のタングステン含有物からタングステンを回収する工程とを有するタングステンの回収方法。(特開2016−89219号公報:特許文献1)
(ロ)タングステン成分およびシリカ成分を含む原料にアルカリ溶液を加えてシリカ成分を浸出し(シリカ浸出工程)、固液分離した浸出残渣を酸化焙焼し(酸化焙焼工程)、該焙焼物にアルカリ溶液を加えてタングステンを浸出させ(W浸出工程)、該溶液からタングステンを回収する方法。(特許第5344154号公報:特許文献2)
(ハ)タングステン成分およびシリカ成分を含む原料を酸化焙焼し、該焙焼物にアルカリ溶液を加えてタングステン成分、シリカ成分を浸出させ、タングステン成分およびシリカ成分を含む浸出液に水酸化カルシウムを加えて液中のシリカ成分を沈殿化し、これを固液分離してタングステン成分の浸出液を得る工程を有するタングステンの回収方法。(特許第5344170号公報:特許文献3)
特開2016−89219号公報 特許第5344154号公報 特許第5344170号公報
特許文献1の方法は炭化タングステン(WC)がフッ酸と反応しないことを利用し、フッ酸(HF)によってケイ素を浸出している。また、特許文献2の方法はWCがNaOHと反応しないことを利用し、NaOHによってケイ素を浸出している。何れも、最初にタングステン原料中のケイ素を浸出してWC含有残渣と分離し、次にWC含有残渣を酸化焙焼してWCを酸化タングステン(WO)に変えてアルカリ浸出する方法である。これらの方法では原料中のケイ素を前処理的に除去するため手順としては合理的であるが、プロセス全体として結果的にケイ素浸出とWO浸出の2回の浸出工程と固液分離を繰り返す。このため、処理工程が煩雑になり、処理時間の長期化や処理設備の大型化を招き、生産性が低下しやすい。また、ケイ素浸出工程において、ケイ素とHFまたはケイ素とNaOHを含む廃水が発生するため、廃水処理の対策が必要になる。
さらに、タングステン原料として、タングステンスラッジなどを用いる場合、タングステンスラッジなどには切削油などの油分が含まれているので、高粘性でハンドリング性が低く、水溶液にも懸濁し難い。そのため焙焼処理などによって油分を除去する前に薬液に懸濁させることによってケイ素浸出を行うことは、処理時間が長期化しやすい。また油分の付着などによる設備への損傷も発生しやすいなどの問題を招く。
特許文献3の方法は、WCとケイ素を含有する原料を最初に酸化焙焼してWCをWOに酸化させ、NaOHによる浸出処理を施してタングステンと共にケイ素を浸出させる。タングステンとケイ素を同時に浸出することによって浸出の繰り返しを回避しているが、浸出後に液中のタングステンとケイ素を分離するため、水酸化カルシウムCa(OH)を添加してCaO・SiO・HOを沈殿させ、これを固液分離してケイ素を除去している。
しかし、特許文献3の方法では、上記Ca(OH)添加による沈殿処理の際に、浸出液中のタングステンの一部がタングステン酸カルシウム(CaWO)として沈殿し、CaO・SiO・HO沈殿中にタングステンが移行して失われてしまうという問題がある。また、上記沈殿の生成量が多いため後工程で沈殿を処理する負担が大きく、追加コストや環境負荷などを増大する原因になる。さらに、これらの沈殿には浸出液が付着するため、上記沈殿の生成量が多い場合は該浸出液に含まれるタングステンの一部がこれらの沈殿に付着してタングステンのロスが大きくなる。
本発明は、従来方法の上記問題を解決したタングステン回収方法であって、タングステンと共にケイ素を含有するタングステン原料からケイ素を効率よく分離してタングステンを回収する方法を提供する。
本発明は以下のW回収方法に関する。
〔1〕酸化タングステンと共にケイ素を含有するタングステン原料のアルカリ浸出スラリー、または該浸出スラリーを濾過した浸出液に、マグネシウム塩を添加することによって、タングステンの沈殿化を避けながらケイ素を沈殿化させ、ケイ素濃度の低いタングステン浸出液を回収することを特徴とするタングステンの回収方法。
〔2〕マグネシウム塩が酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、または炭酸マグネシウムである上記[1]に記載するタングステンの回収方法。
〔3〕マグネシウム塩の添加量が、浸出液中のケイ素濃度に対して3倍〜10倍モル当量である上記[1]または上記[2]に記載するタングステンの回収方法。
〔具体的な説明〕
以下、本発明の回収方法を具体的に説明する。
本発明の回収方法は、酸化タングステンと共にケイ素を含有するタングステン原料のアルカリ浸出スラリー、または該浸出スラリーを濾過した浸出液に、マグネシウム塩を添加することによって、タングステンの沈殿化を避けながらケイ素を沈殿化させ、ケイ素濃度の低いタングステン浸出液を回収することを特徴とするタングステンの回収方法である。
本発明の回収方法の一例を図1に示す。
タングステン原料
本発明は、酸化タングステンと共にケイ素を含有するタングステン原料からタングステンを浸出して回収する方法である。上記タングステン原料としては、炭化タングステン(WC)およびケイ素を含むタングステンスラッジなどの酸化焙焼物などを用いることができる。WCおよびケイ素を含むタングステンスラッジとしては、例えば超硬工具の使用工程から排出される切削屑スラリーの回収スラッジなどが該当する。切削屑の回収スラッジには、超硬工具成分由来の炭化タングステン(WC)やコバルト(Co)に加え、固液分離回収時の濾過助剤として使用されている珪藻土(SiO)が混入している。
一般に、上記廃水スラッジに含まれているWCやCoは、酸化焙焼すると、次式[1][2]のように反応し、概ねWO25〜35wt%、CoWO15〜20wt%、SiO25〜50wt%を含む焙焼物になる。
WC+5/2O → WO+CO ・・・ [1]
WC+Co+3O → CoWO+CO ・・・ [2]
アルカリ浸出液
上記タングステン原料(酸化焙焼物)に、NaOH液を加えて、タングステンをアルカリ浸出すると、該原料に含まれているWOおよびCoWOは、次式[3][4]のように反応し、タングステン酸ナトリウム(NaWO)を生じて浸出される。さらに、該原料に含まれているケイ素は、次式[5]のように反応し、ケイ酸ナトリウム(NaSiO)を生じて浸出される。
WO+2NaOH → NaWO+HO ・・・[3]
CoWO+2NaOH → NaWO+Co(OH) ・・・[4]
SiO+2NaOH → NaSiO+HO ・・・ [5]
ケイ素沈殿化
上記浸出スラリーまたは、該浸出スラリーを濾過した浸出液に、マグネシウム塩を加えて液中のケイ素を沈殿化する。マグネシウム塩として、酸化マグネシウム(MgO)、水酸化マグネシウム〔Mg(OH)〕、または炭酸マグネシウム(MgCO)などを用いることができる。マグネシウム塩を添加することによって、液中に溶存するケイ素は、次式[6][7][8]のようにMgSiOを生成して沈殿し、液中から除去される。一方、液中のタングステンはこのような沈殿を生じないので、ケイ素を選択的に沈殿化することができる。
MgO+NaSiO(aq)+HO → MgSiO(s)+2NaOH(aq) [6]
Mg(OH)+NaSiO(aq) → MgSiO(s)+2NaOH(aq) [7]
MgCO+NaSiO(aq) → MgSiO(s)+NaCO(aq) [8]
また、酸化マグネシウムや炭酸マグネシウムは水と反応して水酸化マグネシウムを生じるが、この生成した水酸化マグネシウムの表面あるいは添加した水酸化マグネシウムの表面に、溶存するケイ素が吸着して液中から除去される。
マグネシウム塩の添加によって生成するMgSiOは、カルシウム塩の添加によって生成するCaO・SiO・HOよりも沈殿物が緻密であるので、沈殿物量が十分に抑制される。沈殿物量が低減されることによって付着液の液量も低減することが出来る。また、カルシウム塩を添加するとCaWO沈殿が同時に生成するが、マグネシウム塩ではこのようなタングステンの沈殿は生成しないので、タングステンのロスを大幅に抑えることができる。ちなみに、本発明の方法では、WOの回収ロスを3%未満に抑えることができる。
マグネシウム塩の添加量は、液中のケイ素濃度に対して3倍モル当量以上が好ましく、3倍〜10倍モル当量がより好ましい。マグネシウム塩を液中のケイ素濃度に対して3倍モル当量以上用いることによって、迅速にケイ素を沈殿化することができる。一方、マグネシウム塩を過剰に添加すると、薬剤コストが嵩み、また沈殿物の発生量が増大して後処理の負担が増大してしまうので、マグネシウム塩の添加量は10倍モル等量以下が好ましい。
マグネシウム塩は、浸出スラリーに添加してもよく、該浸出スラリーを濾過した浸出液に添加してもよい。上記浸出スラリーにマグネシウム塩を添加すれば、沈殿物を除去する固液分離は1回で済み、処理工程が短縮化できる。一方、浸出スラリーを濾過した浸出液にマグネシウム塩を添加すれば固液分離は合計2回となるが、浸出スラリー添加時よりもマグネシウム塩の反応性が向上して未反応のマグネシウム塩が減少してケイ素沈殿の生成量が低減できる。これにより固形分に付着する液量が少なくなり、WOのロスを抑えることができる。
このように、マグネシウム塩の添加処理によってケイ素のみを選択的に沈殿除去し、低ケイ素濃度のタングステン含有液を得ることができる。なお、一般に液中のSi/WO濃度比〔Si[g/L]/WO[g/L]〕が0.005未満であれば、ケイ素濃度が低いので再沈殿等を防止することができるが、本発明の方法ではSi/WO濃度比が十分に低い。
回収工程
ケイ素沈殿生成後、固液分離して低ケイ素濃度のタングステン含有液を回収する。回収した液のWO濃度は概ね200g/L以上であって、Si/WO濃度比〔Si[g/L]/WO[g/L]〕は0.006以下、大部分は0.0002程度であり、ケイ素を殆ど含まないタングステン含有液を回収することができる。一方、回収したSi含有沈殿に水を加えてリパルプ洗浄し、付着している浸出液を洗い出し、これを固液分離して洗浄後液を回収し、該洗浄後液に含まれているタングステン(NaWO)を回収することができる。このリパルプ洗浄は必要に応じて行えば良い。
本発明の方法によれば、WOのロスが少なく、低ケイ素濃度のタングステン含有液を得ることができる。また、特許文献1の方法ではHFなどの薬剤を用いて浸出を行っているが、本発明の方法ではHFなどを用いないため薬剤コストを低減することができ、処理の安全性も高く、廃水処理の手間やコストおよび環境負荷などを軽減することができる。
さらに、特許文献2の方法は、水や切削油を含む原料をNaOH浸出するために、ハンドリングが悪い状態での処理になるが、本発明の方法はこのような処理が必要ないため処理時間を短縮することができ、沈殿量も軽減されるので、処理効率が良く、後処理の負担も少ない。また、特許文献3の方法ではカルシウム塩を添加してケイ素沈殿を生成させているが、カルシウム塩添加による処理と比較すると、本発明の方法はケイ素沈殿にタングステンが殆ど移行しないので、沈澱生成による回収ロスを大きく低減することができる。
本発明の回収方法の一例を示す処理工程図。
以下、本発明の実施例を比較例と共に示す。各例において、ケイ素を含むタングステン原料(WO濃度:65.1wt%、Si濃度:9.0wt%)300gに水酸化ナトリウム134.8g([NaOH]/[WO]=4倍当量)を添加し、純水を加えて容積1.1Lにしてオートクレーブに仕込み、200℃、1時間の条件で浸出した。これを濾過して浸出残渣を分離し、浸出液(WO濃度192.5g/L、Si濃度15.1g/L、Si/WO濃度比0.0784)1.0Lを得た。このアルカリ浸出液を用いた。
浸出液のWO濃度およびSi濃度はICP−AES分析によって測定した。
浸出液のSi/WO濃度比はSi[g/L]/WO[g/L]比である。
WOの回収ロスは次式[9]に従って算出した。
WO回収ロス[%]=洗浄済み固体残渣中のWO[g]/(洗浄済み固体残渣中のWO[g]+Si除去後のタングステン回収液中のWO[g])×100 [9]
実施例および比較例の結果を表1に示す。
〔実施例1〕
上記浸出液1.0Lに、MgO64.5g([MgO]/[Si]=3倍当量)を添加し、4時間撹拌してケイ素沈殿化処理を行った。処理後、1μmの濾紙で上記浸出液を濾過し、生成したケイ素沈殿物を分離して、ケイ素除去液0.95Lを得た。このケイ素除去液の組成は、WO濃度200.2g/L、Si濃度1.2g/L、Si/WO濃度比0.006であった。
ケイ素沈殿物は、105℃で24時間乾燥し、固体残渣104.6gを得た。固体残渣中のWO濃度は1.5wt%であった。この結果、ケイ素除去処理に伴うWOの回収ロスは0.82wt%であった。
〔実施例2〕
上記浸出液1.0Lに、MgO107.5g([MgO]/[Si]=5倍当量)を添加し、4時間撹拌してケイ素沈殿化処理を行った。処理後、1μmの濾紙で上記浸出液を濾過し、生成したケイ素沈殿物を分離して、ケイ素除去液0.92Lを得た。このケイ素除去液の組成は、WO濃度201.7g/L、Si濃度0.05g/L、Si/WO濃度比0.0002であった。
ケイ素沈殿物は、105℃で24時間乾燥し、固体残渣156.6gを得た。固体残渣中のWO濃度は1.6wt%であった。この結果、ケイ素除去処理に伴うWOの回収ロスは1.3wt%であった。
〔実施例3〕
上記浸出液1.0Lに、MgO214.9g([MgO]/[Si]=10倍当量)を添加し、4時間撹拌してケイ素沈殿化処理を行った。処理後、1μmの濾紙で上記浸出液を濾過し、生成したケイ素沈殿物を分離して、ケイ素除去液0.90Lを得た。このケイ素除去液の組成は、WO濃度204.1g/L、Si濃度0.05g/L、Si/WO濃度比0.0002であった。
ケイ素沈殿物は、105℃で24時間乾燥し、固体残渣251.6gを得た。固体残渣中のWO濃度は1.7wt%であった。この結果、ケイ素除去処理に伴うWOの回収ロスは2.3wt%であった。
〔比較例1〕
上記浸出液1.0Lに、Ca(OH)を79.6g([Ca(OH)]/[Si]=2倍当量)を添加し、4時間撹拌してSi沈殿化処理を行った。処理後、1μmの濾紙で上記浸出液を濾過し、生成したケイ素沈殿物を分離して、ケイ素除去液0.80Lを得た。このケイ素除去液の組成は、WO濃度130.3g/L、Si濃度0.05g/L、Si/WO濃度比0.0004であった。
Si沈殿物は、105℃で24時間乾燥し、固体残渣188.6gを得た。固体残渣中のWO濃度は47.8wt%であった。この結果、ケイ素除去処理に伴うWOの回収ロスは46.4wt%であった。
実施例1〜3に示すように、本発明の方法では、何れもWO濃度200g/L以上であって、WO回収ロスが2.3wt%以下、Si濃度0.006g/L以下、大部分は0.0002g/Lである、Siを殆ど含まないSi/WO濃度比0.0002〜0.006が十分に低いSi除去浸出液を得ることができる。
Figure 2020132988

Claims (3)

  1. 酸化タングステンと共にケイ素を含有するタングステン原料のアルカリ浸出スラリー、または該浸出スラリーを濾過した浸出液に、マグネシウム塩を添加することによって、タングステンの沈殿化を避けながらケイ素を沈殿化させ、ケイ素濃度の低いタングステン浸出液を回収することを特徴とするタングステンの回収方法。
  2. マグネシウム塩が酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、または炭酸マグネシウムである請求項1に記載するタングステンの回収方法。
  3. マグネシウム塩の添加量が、浸出液中のケイ素濃度に対して3倍〜10倍モル当量である請求項1または請求項2に記載するタングステンの回収方法。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112941343A (zh) * 2021-01-29 2021-06-11 厦门钨业股份有限公司 从含有硅钨杂多酸渣中回收钨的方法

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