JP2020132604A - 核酸合成用固相担体及びそれを用いた核酸の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、高収率、高効率及び高選択的な核酸合成に使用できる固相担体、並びにそれを用いた核酸の製造方法を提供する。【解決手段】ポリマーキャリアと、ヌクレオシド又はユニバーサルリンカーと、以下の式Iで表される活性化剤と、を含む、核酸合成用固相担体であって、ヌクレオシド又はユニバーサルリンカー及び活性化剤が、ポリマーキャリアに連結されている、固相担体。【選択図】図1

Description

本発明は、核酸合成用固相担体及びそれを用いた核酸の製造方法に関する。
DNAやRNA等の核酸を合成(製造)する方法として、ホスホロアミダイト法を用いた固相合成法が汎用されている。
このような固相合成法は、概ね以下の工程によって行われる:
(1)トリクロロ酢酸/ジクロロメタン溶液等の酸により、固相担体に連結しているヌクレオシドの5’水酸基の保護基を脱保護する、脱保護工程;
(2)活性化剤(テトラゾール等)の存在下、ヌクレオシドホスホロアミダイトユニットを脱保護したヌクレオシドの5’水酸基へカップリングを行う、カップリング工程;
(3)無水酢酸等により、未反応の5’水酸基をキャップする、キャップ化工程;及び
(4)含水ヨウ素等により、ホスファイトを酸化する、酸化工程。
このように、(1)脱保護工程、(2)カップリング工程、(3)キャップ化工程、及び(4)酸化工程をこの順で繰り返し、3’末端から5’末端方向にオリゴヌクレオチドの伸長反応を進めることによって、目的の配列を持った核酸が合成される。そして最後に、アンモニア水やメチルアミン溶液等により開裂性リンカーを加水分解させ、合成した核酸を固相合成用担体から切り離す(例えば、非特許文献1)。
上記のようなホスホロアミダイト法を用いた固相合成法に関して、これまでに様々な開発がなされていた。
例えば、特許文献1では、活性化剤としてのピリジニウム塩が連結された固相担体が開示されている。この固相担体を用いることで、外部からの過剰の活性化剤の供給を行うことなく、固相担体上でヌクレオシドホスホロアミダイトユニットを活性化し、カップリング効率を向上することができる。
また、上述したホスホロアミダイト法を用いた固相合成法では、通常、塩基部を保護したヌクレオシドホスホロアミダイトユニットが使用される。これに対して、特許文献2、並びに非特許文献2及び3では、塩基部無保護のヌクレオシドホスホロアミダイトユニットを用いた核酸の合成方法(以下、「塩基部無保護法」とも呼ぶ)が開示されている。
この塩基部無保護法は、主に、活性化剤として1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)又はその誘導体と、塩基部無保護のヌクレオシドホスホロアミダイトユニットとを用いることによって、20量体程度の核酸を高純度で合成することができる。
米国特許第7579459B2号明細書 国際公開第2005/082923号
Andrei P. Guzaev "Solid‐Phase Supports for Oligonucleotide Synthesis" Current Protocols in Nucleic Acid Chemistry(2013) Issue1 Pages3.1.1〜3.1.60. A. Ohkubo, K. Seio, M. Sekine, "O−Selectivity and utility of phosphorylation mediated by a phosphite intermediate in N−unprotected phosphoramidite method." J. Am. Chem. Soc., 126, 10884−10896 (2004). A. Ohkubo, K, Seio, M. Sekine, "A new strategy for the synthesis of oligodeoxynucleptides directed toward perfect O−selective internucleotidic bond formation without base protection." Tetrahedron Lett., 45, 363−366 (2004).
核酸医薬の発展に伴い、核酸の大量合成又は長鎖の核酸の合成の需要が一層高まると予想される。このため、より高収率及び高効率の核酸を合成する技術の開発が必要である。
しかしながら、例えば上述した特許文献1では、固相担体に連結された活性化剤として、吸湿性が高いピリジニウム塩が使用されているため、高収率及び高効率での核酸の大量合成に適用することが困難である。
また、特許文献1に開示されている固相担体に連結された活性化剤としてピリジニウム塩を使用した場合は、当該ピリジニウム塩は、ホスホロアミダイトユニットと反応して活性中間体を形成する。当該活性中間体の反応性が高いため、例えば特許文献2の塩基部無保護法を用いる場合に5’水酸基のみならず塩基部位とも反応してします。したがって、高収率で、かつ高選択的な核酸合成に適用することも困難である。
したがって、本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、高収率、高効率及び高選択的な核酸合成に使用できる固相担体、並びにそれを用いた核酸の製造方法を提供することを目的とする。
特に、塩基部無保護法にも適用可能な固相担体、及びそれを用いた核酸の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、以下の手段により、上記課題を解決できることを見出した。
〈態様1〉
ポリマーキャリアと、
ヌクレオシド又はユニバーサルリンカーと、
以下の式I:
[式中、
〜Xは、それぞれ独立してN又はCRであり、
Rは、H、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜10アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜10アルコキシ基、ニトロ基、炭素数1〜10のアルキル基で置換されていてもよいアミノ基、炭素数1〜10のアルキル基で置換されていてもよいヒドラジノ基である。]
で表される活性化剤と、
を含む、核酸合成用固相担体であって、
前記ヌクレオシド又はユニバーサルリンカー及び前記活性化剤が、前記ポリマーキャリアに連結されている、固相担体。
〈態様2〉
前記活性化剤が、スペーサーを介して前記ポリマーキャリアに連結されている、態様1に記載の固相担体。
〈態様3〉
前記スペーサーが、以下の式II:
[式中、Lは、不活性な二価の基である。]
で表わされる構造を有する、態様2に記載の固相担体。
〈態様4〉
前記活性化剤が、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(HOAt)、1−ヒドロキシ−6−トリフルオロメチルベンゾトリアゾール、及び1−ヒドロキシ−6−ニトロベンゾトリアゾールからなる群より選択される少なくとも一つである、態様1〜3のいずれか一つに記載の固相担体。
〈態様5〉
前記ヌクレオシド又はユニバーサルリンカーに対する前記活性化剤のモル比率が、0.1〜10.0である、態様1〜4のいずれか一つに記載の固相担体。
〈態様6〉
前記ヌクレオシドの5’水酸基が、保護されている、態様1〜5のいずれか一つに記載の固相担体。
〈態様7〉
前記ヌクレオシドの塩基部位が、保護されていない、態様1〜6のいずれか一つに記載の固相担体。
〈態様8〉
塩基部無保護法で使用される、態様1〜7のいずれか一つに記載の固相担体。
〈態様9〉
20量体〜500量体の核酸合成のために使用される、態様1〜8のいずれか一つに記載の固相担体。
〈態様10〉
前記ポリマーキャリアは、ガラス系多孔質担体である、態様1〜9のいずれか一つに記載の固相担体。
〈態様11〉
態様1〜10のいずれか一つに記載の固相担体を用いて核酸合成反応を行うことを含む、核酸の製造方法。
〈態様12〉
ホスホロアミダイト法によって行われる、態様11に記載の方法。
〈態様13〉
前記式Iで表される活性化剤を更に添加する、態様12に記載の方法。
〈態様14〉
酸触媒を更に添加する、態様12又は13に記載の方法。
〈態様15〉
前記酸触媒が、ベンズイミダゾールトリフラート(BIT)、4−エチルチオテトラゾール、イミダゾリウムトリフラート、及び4,5−ジシアノイミダゾールからなる群より選択される少なくとも一つである、態様14に記載の方法。
〈態様16〉
塩基部を保護していないヌクレオシドホスホロアミダイトユニットを使用する、態様11〜15のいずれか一つに記載の方法。
〈態様17〉
20量体〜500量体の核酸を製造する、態様11〜16のいずれか一つに記載の方法。
本発明によれば、高収率、高効率及び高選択的な核酸合成に使用できる固相担体、並びにそれを用いた核酸の製造方法を提供することができる。特に、本発明の固相担体を用いて、塩基部無保護法によって高収率、高効率及び高選択的に核酸を製造することができる。
図1は、本発明の固相担体の構成の一形態を示すイメージ図である。 図2は、実施例1及び2、並びに比較例1及び2の逆相HPLCチャートを示す図である。 図3は、実施例3及び4、並びに比較例3及び4の陰イオン交換HPLCチャートを示す図である。
本明細書において「核酸」とは、ヌクレオチドがホスホジエステル結合により連結された鎖状の化合物(オリゴヌクレオチド)を意味し、DNA及びRNA等が含まれる。核酸は、1本鎖、2本鎖のいずれであってもよいが、核酸合成機による効率的な合成が可能であることから、好ましくは1本鎖である。また、「核酸」には、アデニン(A)、グアニン(G)等のプリン塩基及びチミン(T)、シトシン(C)、ウラシル(U)等のピリミジン塩基を含有するオリゴヌクレオチドのみでなく、修飾されたその他の複素環型塩基を含有する修飾オリゴヌクレオチドも含まれる。
《固相担体》
ポリマーキャリアと、
ヌクレオシド又はユニバーサルリンカーと、
以下の式I:
[式中、
〜Xは、それぞれ独立してN又はCRであり、
Rは、H、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜10アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜10アルコキシ基、ニトロ基、炭素数1〜10のアルキル基で置換されていてもよいアミノ基、炭素数1〜10のアルキル基で置換されていてもよいヒドラジノ基である。]
で表される活性化剤と、
を含む、核酸合成用固相担体であって、
この際、ヌクレオシド又はユニバーサルリンカー及び活性化剤が、ポリマーキャリアに連結されている、固相担体である。
図1は、本発明の固相担体の構成の一形態を示すイメージ図である。図1に示されているように、本発明の固相担体は、ヌクレオシド又はユニバーサルリンカーBと、上記の式Iで表される活性化剤AとがポリマーキャリアCに連結されている核酸合成用固相担体である。
本発明の固相担体は、上述した特有の構成を有することで、下記スキーム1に示されているように、ポリマーキャリア上でヌクレオシドホスホロアミダイトユニットを活性化することができる。また、活性化されたヌクレオシドホスホロアミダイトユニットと、ポリマーキャリアに連結されているヌクレオシドとのカップリングの反応性が大きく、ヌクレオシドの塩基部位が保護されていなくても、5’水酸基への選択性が大きい。すなわち、本発明の固相担体は、塩基部無保護法で使用されることができる。
なお、スキーム1において、ヌクレオシドと上記の式Iで表される活性化剤としての1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)とが用いられているが、本発明は、これらに限定されない。
また、本発明の固相担体は、カップリングの反応性が大きいため、2量体から従来の固相合成法における合成限界である20量体程度までの核酸は勿論のこと、30量体以上、40量体以上、50量体以上、60量体以上、70量体以上、80量体以上、90量体以上、100量体以上、150量体以上、200量体以上、250量体以上、又は300量体以上の核酸合成のために使用されうる。また、合成する核酸の上限としては、特に限定されず、例えば500量体以下、450量体以下、又は400量体以下の核酸合成のためにも使用されうる。
以下では、本発明の固相担体の各構成部分について、詳細に説明する。
〈活性化剤〉
本発明において、活性化剤は、以下の式Iで表わされる。
[式中、
〜Xは、それぞれ独立してN又はCRであり、
Rは、H、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜10アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜10アルコキシ基、ニトロ基、炭素数1〜10のアルキル基で置換されていてもよいアミノ基、炭素数1〜10のアルキル基で置換されていてもよいヒドラジノ基である。]
式Iにおいて、X〜Xは、それぞれ独立して、N又はCRである。
上記「R」は、H、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜10アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜10アルコキシ基、ニトロ基、炭素数1〜10のアルキル基で置換されていてもよいアミノ基、炭素数1〜10のアルキル基で置換されていてもよいヒドラジノ基である。
ここで、ハロゲン原子としては、塩素原子、フッ素原子、臭素原子、又はヨウ素原子等が挙げられる。これらのうち、塩素原子又はフッ素原子が好ましい。例えば、Rがメチル基である場合、CRは、トリクロロメチル基又はトリフルオロメチル基であることが好ましく、トリフルオロメチル基であることがより好ましい。
本明細書において、アルキル基としては、直鎖状、分岐状、環状のいずれでもよい。
炭素数1〜10アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、シクロブチル基、n−ペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基等が挙げられる。これらのうち、炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、特に、メチル基又はエチル基が好ましい。また、これらの炭素数1〜10アルキル基において、その水素原子の一部又は全部がハロゲン原子で置換されていてもよい。
本明細書において、アルコキシ基としては、直鎖状、分岐状、環状のいずれでもよい。
炭素数1〜10アルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ペントキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−ノニルオキシ基、n−デシルオキシ基等が挙げられる。これらのうち、炭素数1〜3のアルコキシ基が好ましく、特に、メトキシ基又はエトキシ基が好ましい。また、これらの炭素数1〜10アルコキシ基において、その水素原子の一部又は全部がハロゲン原子で置換されていてもよい。
本発明において、上記式Iで表わされる活性化剤の具体例としては、特に限定されず、例えば1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(HOAt)、1−ヒドロキシ−6−トリフルオロメチルベンゾトリアゾール、及び1−ヒドロキシ−6−ニトロベンゾトリアゾール等からなる群より選択される少なくとも一つが挙げられる。これらのうち、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)及び1−ヒドロキシ−6−(トリフルオロメチル)−1H−ベンゾトリアゾールが好ましい。
本発明において、上記式Iで表される活性化剤は、共有結合又はスペーサーを介して、ポリマーキャリアに連結されており、好ましくは、スペーサーを介してポリマーキャリアに連結されている。
本発明にかかる活性化剤の、ポリマーキャリア又はスペーサーに連結する部位は、特に限定されず、例えば上記式IのX〜Xのいずれかの部位であってよい。
〈スペーサー〉
本発明において、「スペーサー」とは、共有結合を介して、2つの物質を連結する分子である。この場合、スペーサーは、開裂性であることが好ましく、特にアンモニア水やメチルアミン溶液等のアルカリ溶液によって加水分解できるものであることがより好ましい。
本発明にかかるスペーサーは、下記式II:
[式中、Lは、不活性な二価の基である。]
で表わされる構造を有してよい。
本明細書において、「不活性な二価の基」の「不活性な」とは、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボキシ基、スルファニル基、スルホ基等の固相合成反応を阻害する官能基を有さないことを示す。
式IIにおいて、Lは、好ましくは、主鎖が、炭素原子、酸素原子、硫黄原子及び窒素原子から選ばれる原子(例えば1〜200個、好ましくは、1〜150個、より好ましくは、1〜100個、更に好ましくは1〜50個、更により好ましくは、1〜10個、特に好ましくは1〜5個)からなる不活性な二価の基である。
また、Lは、より好ましくは、式:−[(CR −A−]−(CR −(式中、Aは、結合手、−O−、−S−、−SO−、−CO−、−Ph−、−OPhO−、−CONH−、−NHCO−等を表し;Rは、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキルチオ基等を表し;a及びcは、それぞれ独立して、1〜10(好ましくは1〜6)の整数を表し、bは、0〜10(好ましくは0〜3)の整数を表す。)で表される二価の基である。なお、Phは、1,4−フェニレン、1,3−フェニレン又は1,2−フェニレン等であってよい。
より具体的には、Lは、−CH−、−CHCH−、−CHCHCH−、−CHCHCHCH−、−CHCHCHCHCH−、−CHCHCHCHCHCH−、−CHCHCHCHCHCHCH−、−CHCHCHCHCHCHCHCH−、−CHCHO−、−CHOCH−、−CHCHOCHCH−、−CHCHCHOCHCHCH−、−CHCHOCHCHOCHCH−、−CHSCH−、−CHCHSCHCH−、−CHCHCHSCHCHCH−、−CHCHSCHCHSCHCH−、−CHSOCH−、−CHCHSOCHCH−、−CHCHCHSOCHCHCH−、−CHCHSOCHCHSOCHCH−、−CHCOCH−、−CHCHCOCHCH−、−CHCHCHCOCHCHCH−、−CHCHCOCHCHCOCHCH−、−Ph−、−CHPhCH−、−CHCHPhCHCH−、−CHCHCHPhCHCHCH−、−CHCHPhCHCHPhCHCH−、−CHOPhOCH−、−CHCHOPhOCHCH−、−CHCHCHOPhOCHCHCH−、−CHCHOPhOCHCHOPhOCHCH−等であることが好ましい。
これらのうち、Lは、より好ましくは、−CHCHO−、−CHCH−、又は−CHCHCH−であり、特に好ましくは、−CHCHO−又は−CHCH−である。
なお、本発明において、スペーサーの長さは、特に限定されず、目的とする核酸配列の鎖長に合わせて適宜設定できる。
本発明のポリマーキャリアには、上述した式Iで表される活性化剤の他に、ヌクレオシド又はユニバーサルリンカーも連結されている。
〈ヌクレオシド〉
ヌクレオシドは、共有結合又はスペーサーを介して、ポリマーキャリアに連結されている。ここで、スペーサーは、上述した活性化剤とポリマーキャリアとの間に存在しうるスペーサーと同じものであってよい。
本発明において、ポリマーキャリアに連結されているヌクレオシドは、特に限定されず、アデノシン、デオキシアデノシン、グアノシン、デオキシグアノシン、ウリジン、チジミン、シチジン、デオキシシチジン又はこれらを任意の置換基で修飾したものから、目的とする核酸配列に合わせて適宜選択することができる。
ヌクレオシドの、ポリマーキャリア又はスペーサーに連結する部位は、例えば3’末端であることが好ましい。
ポリマーキャリアに連結されているヌクレオシドの5’水酸基は、保護されていてよい。このヌクレオシドの5’水酸基の保護基としては、特に限定されず、例えば酸で脱保護できるトリチル系保護基又はシリル系保護基であってよい。
トリチル系保護基としては、例えば、トリチル基(Tr基)、モノメトキシトリチル基(例えば、4−メトキシトリチル基(MMTr基))、ジメトキシトリチル基(例えば、4,4’−ジメトキシトリチル基(DMTr基))、9−フェニルキサンテン−9−イル基(ピクシル基)等が挙げられ、好ましくは、DMTr基である。
シリル系保護基としては、例えば、任意の置換基(例えば、C1−6アルコキシ基、C1−6アルキル基、フェニル基等から選ばれる置換基)でトリ置換されたシリル基が挙げられ、具体的には、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、イソプロピルジメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、ジメチルメトキシシリル基、メチルジメトキシシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基等が挙げられ、好ましくは、トリメチルシリル基である。
これらの保護基は、トリクロロ酢酸又はジクロロ酢酸などのブロンステッド酸のジクロロメタン又はトルエン溶液を用いて脱離することができる。酸による脱保護が容易であることから、ヌクレオシドの5’水酸基の保護基としてDMTr基が最も好ましく用いられる。
本発明において、ポリマーキャリアに連結されているヌクレオシドの塩基部位は、保護基で保護されていてもよく、保護されていなくてもよい。本発明の効果をより顕著に発揮できる観点から、ポリマーキャリアに連結されているヌクレオシドの塩基部位は、保護されていないことが好ましい。
〈ユニバーサルリンカー〉
ユニバーサルリンカーは、共有結合又はスペーサーを介して、ポリマーキャリアに連結されている。ここで、スペーサーは、上述した活性化剤とポリマーキャリアとの間に存在しうるスペーサーと同じものであってよい。
本発明において、ユニバーサルリンカーとは、ポリマーキャリアに連結されており、これを起点として、ポリマーキャリアに目的の核酸配列を合成するためのリンカーである。このユニバーサルリンカーを用いることで、目的とする核酸の3’末端がどのような種類のヌクレオシド又であっても、3’末端になるヌクレオシドホスホロアミダイドを通常の核酸自動合成と同じ工程で反応させて合成を開始し、目的の核酸を合成した後、通常と同様の方法で固相合成用担体から切り出すだけで、上述した固相合成法の(1)脱保護工程のようにヌクレオシドを予めポリマーキャリアに連結される必要がない。
本発明に用いられるユニバーサルリンカーとしては、特に限定されず、特開2011−088843号公報に開示若しくは引用されているユニバーサルリンカー、又は特開2016−204316号公報に開示されているユニバーサルリンカー等であってよい。又は市販品としての、ユニバーサルリンカーがポリマーキャリアに連結されたユニバーサルサポートであってもよい。より具体的には、例えばChemGenes社のオリゴヌクレオチド合成用のユニリンカー(商標名)ユニバーサルサポート、Bioserch Technologies社のユニバーサル SynBase(商標名)及びユニバーサル Q SynBase(商標名)、並びにGlen Research社のユニバーサルサポートI,II,およびIII等が用いられる。
〈ポリマーキャリア〉
本発明において、ポリマーキャリアは、核酸合成及び精製のために行われる特定の反応使用される溶媒又は試薬に不溶性であるものが好ましい。
ポリマーキャリアとしては、例えば、ガラス系多孔質担体、又はポリスチレン系多孔質担体、アクリルアミド系多孔質担体等の多孔質ポリマー担体等が挙げられ、好ましくは、ガラス系多孔質担体である。
ガラス系多孔質担体とは、ガラスを構成成分として含む多孔質担体をいい、例えば、コントロールド・ポア・ガラス(CPG)等が挙げられるが、これには限定されない。
より具体的には、CPGとしては、長鎖のアミノアルキルスペーサーを有するCPGポリマーキャリア(LCAA−CPGポリマーキャリア)が好適に用いられ、更には、長鎖ヌクレオチドの合成の場合においては、CPGの孔が20〜500nm、より好ましくは50〜200nm、更に好ましくは100nmのものが最も好ましく用いられる。
ポリスチレン系多孔質担体とは、主にスチレン又はその誘導体の構造単位から構成される樹脂からなる多孔質担体であり、中でも、アミノ基及び/又はヒドロキシ基を有するポリスチレン系多孔質担体が好ましい。
アクリルアミド系多孔質担体とは、主にアクリルアミド又はその誘導体の構造単位から構成される樹脂からなる多孔質担体であり、中でも、アミノ基及び/又はヒドロキシ基を有するアクリルアミド系多孔質担体が好ましく、ヒドロキシ基を有するアクリルアミド系多孔質担体が好ましい。
本発明において、ポリマーキャリアの形状は、特に限定されず、平板状、粒子状、繊維状等いずれの形状であってよく、好ましくは粒子状である。
ポリマーキャリアとして、市販から入手してよい。例えば、市販のポリマーキャリアとして、Applied Biosystems社製のHighly cross−linked polystyrene resin、Glen Research社製のPolystyrene column、及びBioserch Technologies社製のUniversal Q polystyrene等であってよいが、これらに限定されない。
〈モル比率〉
本発明の固相担体において、ヌクレオシド又はユニバーサルリンカーに対する活性化剤のモル比率(活性化剤:ヌクレオシド又はユニバーサルリンカー)は、特に限定されず、例えば0.1以上、0.2以上、0.3以上、0.4以上、0.5以上、0.6以上、0.7以上、0.8以上、0.9以上、1.0以上、2.0以上、3.0以上、4.0以上、5.0以上、6.0以上、7.0以上、8.0以上、9.0以上、又は10.0以上であってよく、また20.0以下、15.0以下、10.0以下、9.0以下、8.0以下、7.0以下、6.0以下、5.0以下、4.0以下、3.0以下、2.0以下、又は1.0以下であってよい。
このモル比率は、例えばポリマーキャリアにヌクレオシド又はユニバーサルリンカーを導入して、導入されたヌクレオシド又はユニバーサルリンカーの導入率(mol/g)を決めた後、活性化剤を導入して、導入された活性化剤の導入率(mol/g)を決めて、二つの導入率の比から求めることができる。より具体的には、例えば先に導入されたヌクレオシド又はユニバーサルリンカーの導入率b(mol/g)を分光光度計(NanoDrop, ThermoFisher)を用いて測定したDMTr基の導入量から算出する。次に、活性化剤が100%で導入されるように過剰量の活性化剤を添加して、ヌクレオシド又はユニバーサルリンカーが導入されたポリマーキャリアと反応させて、100%導入される際の導入率を活性化剤の導入率a(mol/g)とする。最後に、a/bから、ヌクレオシド又はユニバーサルリンカーに対する活性化剤のモル比率を得ることができる。
ここで、ポリマーキャリアに対するヌクレオシド又はユニバーサルリンカーの導入率は、特に限定されず、例えば、0.5μmol/g以上、0.8μmol/g以上、1.0μmol/g以上、2.0μmol/g以上、3.0μmol/g以上、4.0μmol/g以上、5.0μmol/g以上、6.0μmol/g以上、7.0μmol/g以上、8.0μmol/g以上、9.0μmol/g以上、10.0μmol/g以上、11.0μmol/g以上、12.0μmol/g以上、13.0μmol/g以上、14.0μmol/g以上、又は15.0μmol/g以上であってよく、また、18.0μmol/g以下、17.0μmol/g以下、16.0μmol/g以下、15.0μmol/g以下、14.0μmol/g以下、13.0μmol/g以下、12.0μmol/g以下、11.0μmol/g以下、又は10.0μmol/g以下であってよい。
ポリマーキャリアに対する活性化剤の導入率は、特に限定されず、例えば、0.05μmol/g以上、0.08μmol/g以上、0.1μmol/g以上、0.2μmol/g以上、0.3μmol/g以上、0.4μmol/g以上、0.5μmol/g以上、0.6μmol/g以上、0.7μmol/g以上、0.8μmol/g以上、0.9μmol/g以上、1.0μmol/g以上、2.0μmol/g以上、3.0μmol/g以上、4.0μmol/g以上、又は5.0μmol/g以上であってよく、また100μmol/g以下、90μmol/g以下、80μmol/g以下、70μmol/g以下、60μmol/g以下、50μmol/g以下、40μmol/g以下、30μmol/g以下、20μmol/g以下、又は10μmol/g以下であってよい。
《固相担体の合成》
本発明の固相担体の合成は、特に限定されず、例えば(1)ポリマーキャリアに、ヌクレオシド又はユニバーサルリンカーを、縮合反応等によって導入した後に、上述した式Iで表される活性化剤を縮合反応等によって導入すること、又は(2)ポリマーキャリアに、上述した式Iで表される活性化剤を縮合反応等によって導入した後に、ヌクレオシド又はユニバーサルリンカーを縮合反応等によって導入することによって、行うことができる。
なお、いずれの方法においても、ポリマーキャリアに、ヌクレオシド又はユニバーサルリンカーと、上述した式Iで表される活性化剤との両方を導入するために、先に導入される成分は、ポリマーキャリアに対して、1.0当量未満であることが好ましい。
例えば上記方法(1)によって本発明の固相担体を合成する場合では、ヌクレオシド又はユニバーサルリンカーの使用量は、ポリマーキャリアに対して、1.0当量未満であることが好ましく、例えば、1.0当量未満、0.9当量以下、0.8当量以下、0.7当量以下、0.6当量以下、0.5当量以下、0.4当量以下、0.3当量以下、0.2当量以下、又は0.1当量以下であってよい。
《核酸の製造方法》
本発明はまた、上述した本発明の固相担体を用いて核酸合成反応を行うことを含む、核酸の製造方法を提供する。
本発明の固相担体を用いた核酸合成は、例えば核酸自動合成装置を用い、公知の種々の合成法を用いることができる。
本明細書において、「核酸合成反応」とは、特に核酸を構成するヌクレオチドの伸長反応を意味する。すなわち、固相担体上に結合したヌクレオシド、ヌクレオチド又はオリゴヌクレオチドに、ヌクレオチドを順次結合させることにより、伸長されたオリゴヌクレオチドを得る。
このような核酸合成反応としては、H−ホスホネイト法、ホスホエステル法、ホスホロアミダイト法などが挙げられるが、中でも、核酸の合成能力が高く、高純度の核酸が得られることから、ホスホロアミダイト法が好ましい。
また、本発明の方法は、上述した本発明の固相担体を用いることで、塩基無保護法による核酸を合成することができる。この場合、塩基部を保護していないヌクレオシドホスホロアミダイトユニットを使用することができる。
本発明の方法の好ましい実施態様の一つとしては、例えば、本発明の固相担体を核酸自動合成装置の反応カラムに投入し、塩基部を保護していないヌクレオシドホスホロアミダイトユニットを種類別に核酸自動合成装置にセットし、下記表1で示すプロトコールに従い、核酸を製造する方法が挙げられる。
なお、上記表1のプロトコールにおいて、各ステップに用いる溶媒及び試薬の種類、並びに各ステップを行う時間に関して、当業者によって適宜変更することは可能である。また、各洗浄ステップの後に適宜乾燥工程を追加されてもよい。
また、本発明の方法は、例えばカップリングの工程において、活性化剤を更に添加してよい。
ここで、添加する活性化剤としては、特に限定されず、例えば式Iで表される活性化剤であってよい。
[式中、
〜Xは、それぞれ独立してN又はCRであり、
Rは、H、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜10アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜10アルコキシ基、ニトロ基、炭素数1〜10アルキル基で置換されていてもよいアミノ基、炭素数1〜10アルキル基で置換されていてもよいヒドラジノ基である。]
なお、式Iで表わされる活性化剤の詳細については、上述した本発明の「固相担体」の項目を参照できるため、ここでは説明を省略する。
また、上述した式Iで表わされる活性化剤以外に、カップリング工程に添加できる活性化剤として、例えば、2,4−ジニトロフェノール、3,4−ジシアノフェノール及び2−ニトロ−4−トリフルオロメチルフェノール等のフェノール類縁体であってもよいが、これらに限定されない。
また、本発明の方法は、例えばカップリング工程において、酸触媒を更に添加してもよい。
酸触媒としては、特に限定されず、例えばイミダゾール、テトラゾール、及びそれらの誘導体が好ましい。これらの好適な具体例として、ベンズイミダゾールトリフラート(BIT)、4−エチルチオテトラゾール、イミダゾリウムトリフラート、及び4,5−ジシアノイミダゾール等が挙げられるが、これらに限定されない。
このように、本発明の方法の更なる好ましい実施態様の一つとしては、下記表2で示すプロトコールに従い、核酸を製造する方法が挙げられる。
なお、上記表2のプロトコールにおいて、各ステップに用いる溶媒及び試薬の種類、並びに各ステップを行う時間に関して、当業者によって適宜変更することは可能である。また、各洗浄ステップの後に適宜乾燥工程を追加されてもよい。
また、上記表2のプロトコールにおいて、ステップ5の後に、再びステップ4及び5を追加して行ってから、ステップ6を行ってもよい。
本発明の方法において、核酸自動合成装置による核酸合成反応終了後、固相担体上に合成された目的の核酸を固相担体と共に核酸自動合成装置から取り出して、アンモニア水やメチルアミン溶液等を加えて、製造した核酸を固相合成用担体から切り離すことによって、目的の核酸を製造することができる。
本発明の方法によれば、2量体から従来の固相合成法における合成限界である20量体程度までの核酸は勿論のこと、30量体以上、40量体以上、50量体以上、60量体以上、70量体以上、80量体以上、90量体以上、100量体以上、150量体以上、200量体以上、250量体以上、又は300量体以上の核酸を製造することができる。また、上限としては、特に限定されず、例えば500量体以下、450量体以下、又は400量体以下の核酸を製造することができる。
以下、本発明を実施例に基づいて、より具体的に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。当業者は本明細書の記載に基づいて容易に本発明に修飾・変更を加えることができ、それらは本発明の技術的範囲に含まれる。
本実施例で使用した合成試薬および有機溶媒等は、特に言及がない限り、東京化成工業、和光純薬工業、関東化学、シグマアルドリッチで購入したものを使用した。
〈原料合成例1〉
下記スキーム2に基づき、実施例1の活性化剤原料を合成した。
具体的には、まず、化合物2−3(2,4−Dinitrophenylhydrazine,30g,75mmol,wetted with ca. 50% Water)をピリジン−水(375μl,2:3、v/v)に溶解した。ヒドラジン一水和物(3.6ml,75mmol)、酢酸(17.1ml,300mmol)、酢酸ナトリウム(21.54g,262.5mmol)を加え、24時間加熱還流した。反応溶液を冷却した後、ジエチルエーテルと水を加えて3回抽出操作を行った。水層を回収し溶媒を減圧留去した。得られた粗精製物に1M HCl(100ml)を加えて室温で30分攪拌した。固体を吸引濾過で回収し化合物2−4(10.5g,78%)を得た。
次に、窒素雰囲気下で化合物2−4(180mg,1.0mmol)をドライメタノール(dry CHOH)(100ml)に溶解し、ドライメタノールに浸したPd−C(20mg)を加えて激しく攪拌した。その後反応系中に水素を添加し、4.5時間激しく攪拌した。反応が完全に終了していなかったため、再びドライメタノールに浸したPd−C(20mg)を加えて2時間激しく攪拌した。反応終了後、セライトを用いてPdを濾過し、ろ液を減圧留去し化合物2−5(150mg,quant)を得た。
その後、化合物2−5(127mg,0.85mmol)をドライN,N−ジメチルホルムアミド(dry DMF)(8.5ml)に溶解させ、無水コハク酸(Succinic anhydride)(423mg,4.2mmol)を加え室温で時間攪拌した。反応終了後、溶媒を高温条件下で減圧留去した。得られた粗精製物に対し1M HClを加えて室温で30分攪拌した。固体を吸引濾過で回収し化合物2−6(157mg,74%)を得た。
得られた実施例1の活性化剤原料である化合物2−6のNMR及びMS(質量分析)の測定結果は、以下のとおりである。
H−NMR(DMSO−d6)
δ 2.54−2.62(m,2H),7.29(d,1H,J=9.0Hz),7.88(d,1H,J=9.0Hz),8.24(s,1H),10.36(s,1H)。
13C−NMR(DMSO−d6)
δ 29.16,31.64,97.13,118.56,120.08,128.71,139.01,139.85,171.31,174.24
HR−ESIMS
calcd for C10[M−H]249.0624,
found 249.0622。
〈原料合成例2〉
下記スキーム3に基づき、実施例2の活性化剤原料を合成した。
具体的には、まず、化合物2−7(4−Chloro−3,5−dinitrobenzotrifluoride,1.0g,3.7mmol)をドライメタノール(4ml)に溶解させ、メタノール中ナトリウムメトキシド(NaOCH in CHOH)(1.5ml,25wt.%,5.6mmol)を徐々に滴下し室温で1時間攪拌した。反応終了後、ジクロロメタン(CHCl)で希釈し、1M HClで2回洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム(NaSO)で乾燥後溶媒を減圧留去し化合物2−8を得た。
次に、得られた化合物2−8全量をドライエタノール(dry CHCHOH)(5ml)に溶解し、ドライエタノー(1.25ml)に溶解させたヒドラジン一水和物(180μl,3.7mmol)を徐々に滴下し0°Cで30分攪拌した。反応終了後、溶媒を減圧留去し粗精製物を得た。その後シリカゲルクロマトグラフィー(C−200,n−ヘキサン:酢酸エチル)で精製し化合物2−9(852mg,87% in 2 steps)を得た。
そして、化合物2−9(852mg,3.2mmol)をエタノール−水(16ml,2:1,v/v)に溶解した。ヒドラジン一水和物(155μl,3.2mmol)、酢酸(730μl,12.8 mmol)、酢酸ナトリウム(919mg,11.2mmol)を加え、12時間加熱還流した。反応溶液を冷却した後、ジエチルエーテルと水を加えて3回抽出操作を行った。水層を回収し溶媒を減圧留去した。得られた粗精製物に1M HClを加えて室温で30分攪拌した。固体を吸引濾過で回収し化合物2−10(575mg,72%)を得た。
その後、窒素雰囲気下で化合物2−10(224mg,0.9mmol)をドライメタノール(90ml)に溶解し、ドライメタノールに浸したPd−C(20mg)を加えて激しく攪拌した。その後反応系中に水素を添加し、4時間激しく攪拌した。反応が完全に終了していなかったため、再びドライメタノールに浸したPd−C(20mg)を加えて激しく攪拌した。2時間後反応が終了していたため、セライトを用いてPdを濾過し、ろ液を減圧留去し化合物2−11(195mg,quant)を得た。
最後に、無水コハク酸(640mg,6.4mmol)をドライN,N−ジメチルホルムアミド(3.2mmol)に溶解し、化合物2−11(140mg,0.64mmol)を加え20時間加熱還流した。反応終了後、溶媒を高温条件下で減圧留去した。得られた粗精製物に1M HCl(10ml)を加え室温で30分攪拌した。固体を吸引濾過で回収し化合物2−12(125mg,61%)を得た。
得られた実施例2の活性化剤原料である化合物2−12のNMR及びMS(質量分析)の測定結果は、以下のとおりである。
H−NMR(DMSO−d6)
δ 2.55(dd,2H,J=6.5Hz),2.83(dd,2H,J=6.5Hz),7.79(s,1H),8.45(s,1H),10.99(s,1H)。
13C−NMR(DMSO−d6)
δ 29.06,31.49,102.43,102.48,107.38,108.39,128.50,131.73,136.57,172.77,174.24。
HR−ESIMS
calcd for C11[M−H] 317.0498,
found 317.0503。
〈原料合成例3〉
下記スキーム4に基づき、比較例1の活性化剤原料を合成した。
具体的には、化合物2−13(6−Aminobenzimidazole,67mg,0.5mmol)をドライN,N−ジメチルホルムアミド(2.5ml)に溶解し、無水コハク酸(100mg,1.0mmol)を加えて室温で時間攪拌した。反応終了後、溶媒を高温条件下で減圧留去した。得られた粗精製物をエタノールを用いて再結晶化し、化合物2−14(93mg,80%)を得た。
得られた比較例1の活性化剤原料である化合物2−14のNMR及びMS(質量分析)の測定結果は、以下のとおりである。
H−NMR(DMSO−d6)
δ 2.54−2.57(m,4H),8.05(s,1H),7.23(d,1H,J=8.5Hz),7.49(d,1H,J=8.5Hz),8.14(s,1H),9.96(s,1H)。
13C−NMR(DMSO−d6)
δ 29.32,29.44,31.56,105.04,115.08,116.46,134.66,142.32,170.21,174.05,174.33。
HR−ESIMS
calcd for C1110[M−H] 232.0722,
found 232.0728。
〈原料合成例4〉
下記スキーム5に基づき、ポリマーキャリアに連結するヌクレオシドの原料を合成した。
具体的には、化合物1−2(1g,1.8mmol)をドライピリジンで3回、ドライトルエン(dry Toluene)で3回、ドライジクロロメタン(dry CHCl)で3回共沸し、ドライジクロロメタン(18ml)に溶解した。その後無水コハク酸(280mg,2.8mmol)、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン(672mg,5.5mmol)を加え室温で16時間攪拌した。反応終了後、0.2M重炭酸トリエチルアンモニウムバッファー(Triethylammonium−Bicarbonate buffer)で2回洗浄し、目的物をトリエチルアンモニウム塩に交換した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後溶媒を減圧留去し粗精製物を得た。その後シリカゲルクロマトグラフィー(C−200,n−ヘキサン:酢酸エチル containing 0.5%EtN)で精製し化合物2−15(1.2g,90%)を得た。
得られたポリマーキャリアに連結するヌクレオシドの原料である化合物2−15のNMR測定結果は、以下のとおりである。
H−NMR (CDCl
δ 1.19−1.26(m,9H),1.33(s,3H),2.37−2.50(m,2H),2.53−2.61(m,4H),2.96−3.00(m,6H),3.44−3.45(m,2H),3.78(s,6H),4.15−4.17(s,1H),5.46(d,1H,J=5.5Hz),6.42(dd,1H,J=5.5Hz,9.0Hz),6.82(d,4H,J=8.0Hz),7.21−7.38(m,9H),7.61(s,1H)。
〈原料合成例5〉
下記スキーム6に基づき、実施例1及び2、並びに比較例1の固相担体を合成した。
具体的には、まずポリマーキャリア2−16(Aminopropyl−CPG,500mg)をドライジクロロメタン(2ml)に浸し、化合物2−15(4mg,5μmol)、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(N,N’−Dicyclohexylcarbodiimide)(5mg,25μmol)、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン(1mg,7μmol)を加え室温で24時間振とう攪拌した。反応終了後ドライジクロロメタンで洗浄・乾燥し、担持量10μmol/gの固相担体前駆体2−17を得た。
そして、固相担体前駆体2−17(100mg,10μmol/g dT担持)をドライN,N−ジメチルホルムアミド(500μl)に浸し、化合物2−6(12.5mg,50μmol)、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(52mg,0.25mmol)、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン(9mg,70μmol)を加え室温で24時間振とう攪拌した。反応終了後ドライN,N−ジメチルホルムアミド、ドライジクロロメタンで洗浄・乾燥し、実施例1及び3の固相担体2−18を得た。
また、固相担体前駆体2−17(100mg,10μmol/gdT担持)をドライN,N−ジメチルホルムアミド(500μl)に浸し、化合物2−12(16mg,50μmol)、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(52mg,0.25mmol)、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン(9mg,70μmol)を加え室温で24時間振とう攪拌した。反応終了後ドライN,N−ジメチルホルムアミド、ドライジクロロメタンで洗浄・乾燥し、実施例2及び4の固相担体2−19を得た。
また、固相担体前駆体2−17(100mg,10μmol/gdT担持)をドライN,N−ジメチルホルムアミド(500μl)に浸し、化合物2−13(12mg,50μmol)、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(52mg,0.25mmol)、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン(9mg,70μmol)を加え室温で24時間振とう攪拌した。反応終了後ドライN,N−ジメチルホルムアミド、ドライジクロロメタンで洗浄・乾燥し、比較例1の固相担体2−20を得た。
〈原料合成例6〉
下記スキーム7に基づき、比較例2の固相担体を合成した。
具体的には、上記で得られた固相担体前駆体2−17(100mg,10μmol/g dT担持)をピリジン−無水酢酸(500μl,9:1,v/v)に浸し、触媒量のN,N−ジメチル−4−アミノピリジンを加え室温で5時間振とう攪拌した。反応終了後ドライジクロロメタンで洗浄・乾燥し、比較例2の固相担体2−21を得た。
《実施例1》
上記で得らえた固相担体2−18を核酸自動合成装置(ジーンデザイン社製)にセットして、下記表3で示すプロトコールに従い、実施例1の核酸(T−T二量体)を製造した。
具体的には、固相担体2−18をジクロロメタンで洗浄した後3%TFAを用いてDMTr基を除去した。その後ジクロロメタン、ドライアセトニトリル(dry CHCN)で洗浄し、固相担体を15分間乾燥させた。続いて0.1Mとなるようにアセトニトリルに溶解させたdT−ホスホロアミダイトユニット(5’−O−(4,4’−Dimethoxytrityl)−thymidine−3’−cyanoethyl phosphoramidite)(400μl)を加えて5分間振とう攪拌しカップリング反応を行った。反応終了後アセトニトリルで洗浄し、0.1M ヨウ素/ピリジン−水(9:1,v/v)を用いてリン酸部の酸化を行った。その後アセトニトリルで洗浄し、3%TFAを用いてDMTr基を除去した。最後にアンモニア水溶液を加えて室温で2時間攪拌することで固相担体からの切り出し・シアノエチル基の脱保護を行った。固相担体を濾過して除去した後、溶液を減圧留去し目的物であるT−T二量体を得た。
《実施例2》
固相担体2−19を核酸自動合成装置にセットしたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例2の核酸(T−T二量体)を製造した。
《比較例1》
固相担体2−20を核酸自動合成装置にセットしたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例1の核酸(T−T二量体)を製造した。
《比較例2》
固相担体2−21を核酸自動合成装置にセットしたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例2の核酸(T−T二量体)を製造した。
なお、上述した実施例1及び2、並びに比較例1及び2の核酸自動合成装置における合成反応は、以下のスキーム8によるものであった。
《評価》
実施例1及び2、並びに比較例1及び2で合成したT−T二量体に対して、下記条件で、逆相HPLC分析を行った。
Aバッファ:0.1Mトリエチルアミン−アセテートバッファ
Bバッファ:アセトニトリル(CHCN)
流速:1ml/min
グラジエント:20min、Bバッファ10%。
各実施例及び比較例逆相HPLCの結果は、図2に示されている。より具体的には、図2(a)は、実施例1の結果であり、図2(b)は、実施例2の結果であり、図2(c)は、比較例1の結果であり、図2(d)は、比較例2の結果である。
各実施例及び比較例において、すべての結果に共通するメインピークが3つ(X、Y、Z)が検出された。これらのピークをLC−MSによって同定した。ピークZは、目的物であるT−T二量体の分子量(545.14)であることがわかった。また、ピークYにおいて、241.08及び321.04の2つの分子量が検出され、241.08は、未反応物であるチミジンの分子量であることがわかった。一方、321.04は、チミジンの水酸基が1つだけリン酸化された分子量と一致した。なお、ピークXは、ピークYよりも小さい分子量であって、キャップ化反応時に未反応だったアミノ基による副生成物であったと推測できる。
図2(a)及び図2(b)から明らかであるように、本発明の固相担体を用いて高収率、高効率及び高選択的に、T−T二量体核酸を製造することができた。特に、実施例1の固相担体は、実施例2の固相担体よりも高収率、高効率及び高選択的に、T−T二量体核酸を製造することができた。
これに対して、比較例1及び2では、T−T二量体核酸は、ほとんど製造できなかった(図2(c)及び図2(b))。この原因としては、比較例1の固相担体2−20に連結されているベンズイミダゾール誘導体は、活性化剤としての機能を有さないと考えられる。また、比較例2の固相担体では、そもそも活性化剤を連結させていなかったためである。
《実施例3》
上記で得られた固相担体2−18及びdT−ホスホロアミダイトユニット(5’−O−(4,4’−Dimethoxytrityl)−thymidine−3’−cyanoethyl phosphoramidite)を、大日本精機nS−8IIにセットして、下記表4で示すプロトコールに従い、実施例3の核酸(チミジン40量体)を製造した。
合成後、アンモニア水溶液を加えて室温で2時間攪拌することで固相担体からの切り出し・シアノエチル基の脱保護を行った。固相担体を濾過して除去した後、溶液を減圧留去し目的物であるチミジン40量体の核酸を得た。
なお、6−ニトロ−HOBtは上述した化合物2−4である。
また、BITの分子式は、以下のとおりである。
《実施例4》
固相担体2−19を大日本精機nS−8IIにセットしたこと以外は、実施例3と同様にして、実施例4の核酸(チミジン40量体)を製造した。
《比較例3》
固相担体2−20を大日本精機nS−8IIにセットしたこと以外は、実施例3と同様にして、比較例3の核酸(チミジン40量体)を製造した。
《比較例4》
固相担体2−21を大日本精機nS−8IIにセットしたこと以外は、実施例3と同様にして、比較例4の核酸(チミジン40量体)を製造した。
なお、上述した実施例3及び4、並びに比較例3及び4の核酸自動合成装置(大日本精機nS−8II)における合成反応は、以下のスキーム9によるものであった。
《評価》
実施例3及び4、並びに比較例3及び4で合成したチミジン40量体に対して、下記条件で、陰イオン交換HPLC分析を行った。
Aバッファ:0.25mMリン酸塩バッファ
Bバッファ:0.25mMリン酸塩中の1M塩化ナトリウムバッファ
流速:3ml/min
グラジエント:80min、Bバッファ80%。
各実施例及び比較例逆相HPLCの結果は、図3に示されている。より具体的には、図3(a)は、実施例3の結果であり、図3(b)は、実施例4の結果であり、図3(c)は、比較例3の結果であり、図3(d)は、比較例4の結果である。
本実験では、保持時間50分〜65分の間に観測されたすべてのピーク面積に対するチミジン40量体のピークの割合を合成収率として定めた。
その結果、実施例3及び4は、それぞれ58%及び61%の収率で目的物の核酸を製造することができた。
これに対して、比較例3及び4は、いずれも48%の収率で目的物の核酸を製造することができた。
従って、外部から活性化剤が添加された場合においても、本発明の固相担体を用いた実施例3及び4は、比較例3及び4よりも収率を10〜13%改善することができた。
本明細書に引用する全ての刊行物及び特許文献は、参考により全体として本明細書中に援用される。なお、例示の目的として、本発明の特定の実施形態を本明細書において説明したが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、種々の改変が行われる場合があることは、当業者に容易に理解されるであろう。

Claims (17)

  1. ポリマーキャリアと、
    ヌクレオシド又はユニバーサルリンカーと、
    以下の式I:
    [式中、
    〜Xは、それぞれ独立してN又はCRであり、
    Rは、H、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜10アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜10アルコキシ基、ニトロ基、炭素数1〜10のアルキル基で置換されていてもよいアミノ基、炭素数1〜10のアルキル基で置換されていてもよいヒドラジノ基である。]
    で表される活性化剤と、
    を含む、核酸合成用固相担体であって、
    前記ヌクレオシド又はユニバーサルリンカー及び前記活性化剤が、前記ポリマーキャリアに連結されている、固相担体。
  2. 前記活性化剤が、スペーサーを介して前記ポリマーキャリアに連結されている、請求項1に記載の固相担体。
  3. 前記スペーサーが、以下の式II:
    [式中、Lは、不活性な二価の基である。]
    で表わされる構造を有する、請求項2に記載の固相担体。
  4. 前記活性化剤が、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(HOAt)、1−ヒドロキシ−6−トリフルオロメチルベンゾトリアゾール、及び1−ヒドロキシ−6−ニトロベンゾトリアゾールからなる群より選択される少なくとも一つである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の固相担体。
  5. 前記ヌクレオシド又はユニバーサルリンカーに対する前記活性化剤のモル比率が、0.1〜10.0である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の固相担体。
  6. 前記ヌクレオシドの5’水酸基が、保護されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の固相担体。
  7. 前記ヌクレオシドの塩基部位が、保護されていない、請求項1〜6のいずれか一項に記載の固相担体。
  8. 塩基部無保護法で使用される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の固相担体。
  9. 20量体〜500量体の核酸合成のために使用される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の固相担体。
  10. 前記ポリマーキャリアは、ガラス系多孔質担体である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の固相担体。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の固相担体を用いて核酸合成反応を行うことを含む、核酸の製造方法。
  12. ホスホロアミダイト法によって行われる、請求項11に記載の方法。
  13. 前記式Iで表される活性化剤を更に添加する、請求項12に記載の方法。
  14. 酸触媒を更に添加する、請求項12又は13に記載の方法。
  15. 前記酸触媒が、ベンズイミダゾールトリフラート(BIT)、4−エチルチオテトラゾール、イミダゾリウムトリフラート、及び4,5−ジシアノイミダゾールからなる群より選択される少なくとも一つである、請求項14に記載の方法。
  16. 塩基部を保護していないヌクレオシドホスホロアミダイトユニットを使用する、請求項11〜15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 20量体〜500量体の核酸を製造する、請求項11〜16のいずれか一項に記載の方法。
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有機合成化学協会誌, vol. 72(8), JPN6023010487, 2014, JP, pages 899 - 909, ISSN: 0005021297 *

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