JP2020132580A - 布帛型毛髪用化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】布帛型毛髪用化粧料を提供する。【解決手段】毛髪用化粧料であって、pHが4.0〜6.5の範囲内である布帛を含む。【選択図】なし

Description

本発明は、毛髪を保護する布帛型毛髪用化粧料に関する。
毛髪はカラーリングやパーマ処理等の化学的処理によりバリア機能が低下し、パサつき感や毛髪の広がり、毛髪そのものが損傷を受ける。このような痛んだ毛髪を洗髪すると蛋白質や色素成分等の毛髪内部の成分が流出する。
このような問題に対し、ヘアリンス組成物を洗髪後に使用する事で毛髪を被覆し、毛髪内部の水分が蒸発する事を防ぎ、潤いや艶を与え、ボリュームダウンを図るということが知られている(例えば特許文献1参照)。
但し、ヘアリンス組成物は毛髪内部へ浸透するわけではないため、洗髪や日常生活の中で効果を失う。さらには、カラーリング直後等の毛髪のダメージが大きい場合は効果を得ることが難しかった。
特開2013−56846号公報
本発明は上記の背景に鑑みなされたものであり、その目的は、毛髪を保護する布帛型毛髪用化粧料を提供することにある。
本発明者は上記の課題を達成するため鋭意検討した結果、低pHの布帛を用いて毛髪用化粧料を構成することにより、常時毛髪を健全なバリア機能を発現する弱酸性状態になることを見出し、さらに鋭意検討を重ねることにより本発明を完成するに至った。
かくして本発明によれば、「毛髪用化粧料であって、pHが4.0〜6.5の範囲内である布帛を含むことを特徴とする布帛型毛髪用化粧料。」が提供される。
その際、布帛型毛髪用化粧料をJIS L 0217法に規定された洗濯を5回行った後において、布帛型毛髪用化粧料のpHが7.0未満であることが好ましい。
また、ポリ乳酸繊維、またはポリ乳酸以外の成分とポリ乳酸とを含むポリエステル繊維が前記布帛に含まれることが好ましい。
また、前記布帛型毛髪用化粧料の構造が、枕カバー構造、ヘアキャップ構造、帽子構造、タオル構造、ハンカチ構造、スカーフ構造、ヘアバンド構造、フェイスマスク構造、布団カバー構造、シーツ構造からなる群より選択されるいずれかであることが好ましい。
本発明によれば、毛髪を保護する布帛型毛髪用化粧料が得られる。
以下、本発明の実施の形態ついて詳細に説明する。本発明の布帛型毛髪用化粧料は、布帛を用いた布帛型毛髪用化粧料であって、前記布帛のpHが4.0〜6.5(好ましくは4.0〜6.0、特に好ましくは4.0〜5.5)である。本発明の布帛型毛髪用化粧料は、布帛のpHが前記範囲であることにより、驚くべきことに、毛髪のバリア機能生成および艶感を付与する性能に優れる。
ここで、pHの測定は、以下の方法で行うことが好ましい。すなわち、前記布帛をpH7.0の水(中性水)に、浴比1:5(ウェア型毛髪用化粧料と中性水の重量比が(布帛:中性水)1:5)で浸漬し、温度120℃で30分間処理した後、布帛を取り出し、残液のpHを市販のpHメーターで測定し、これを布帛のpHとすることが好ましい。また、布帛の上に市販の万能pH試験紙を置き、その上からpH7.0の水0.05〜0.10ccを垂らし、次いで、ガラス棒で万能pH試験紙を布帛に押し付け、万能pH試験紙から布帛上に転写された色でpHをグレースケールにて目視判定することにより、布帛のpHを測定することができる。
ここで、前記布帛を形成するポリ乳酸繊維としては、ポリL−乳酸成分、ポリD−乳酸さらにはそれらのハイブリッド構造からなるステレオコンプレックスポリ乳酸を含むことが好ましい。
本発明で用いるポリL−乳酸成分は、好ましくは80〜100モル%、より好ましくは95〜100モル%のL−乳酸単位から構成されることがさらに好ましい。他の単位としては、D−乳酸単位、乳酸以外の共重合成分単位が挙げられる。D−乳酸単位、乳酸以外の共重合成分単位は、好ましくは0〜20モル%、より好ましくは0〜5モル%である。
ポリD−乳酸成分は、好ましくは80〜100モル%、より好ましくは95〜100モル%のD−乳酸単位から構成されることがさらに好ましい。他の単位としては、L−乳酸単位、乳酸以外の共重合成分単位が挙げられる。L−乳酸単位、乳酸以外の共重合成分単位は、0〜20モル%、好ましくは0〜5モル%である。
アロイとする場合のポリ乳酸以外の成分としては、2個以上のエステル結合形成可能な官能基を持つジカルボン酸、多価アルコール、ヒドロキシカルボン酸、ラクトン等由来の単位およびこれら種々の構成成分からなる各種ポリエステル、各種ポリエーテル、各種ポリカーボネート等由来の単位が例示される。
ジカルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等が挙げられる。多価アルコールとしてはエチレングリコール、プロピレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、グリセリン、ソルビタン、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテオラメチレングリコール等の脂肪族多価アルコール等あるいはビスフェノールにエチレンオキシドが付加させたものなどの芳香族多価アルコール等が挙げられる。ヒドロキシカルボン酸として、グリコール酸、ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ安息香酸等が挙げられる。ラクトンとしては、グリコリド、ε−カプロラクトングリコリド、ε−カプロラクトン、β−プロピオラクトン、δ−ブチロラクトン、β−またはγ−ブチロラクトン、ピバロラクトン、δ−バレロラクトン等が挙げられる。
ポリL−乳酸およびポリD−乳酸は、公知の方法で製造することができる。
例えば、L−またはD−ラクチドを金属重合触媒の存在下、加熱し開環重合させ製造することができる。また、金属重合触媒を含有する低分子量のポリ乳酸を結晶化させた後、減圧下または不活性ガス気流下で加熱し固相重合させ製造することができる。さらに、有機溶媒の存在/非存在下で、乳酸を脱水縮合させる直接重合法で製造することができる。
重合反応は、従来公知の反応容器で実施可能である。例えば、ヘリカルリボン翼等、高粘度用攪拌翼を備えた縦型反応器あるいは横型反応器を単独、または並列して使用することができる。また、回分式あるいは連続式あるいは半回分式のいずれでもよいし、これらを組み合わせてもよい。
重合開始剤としてアルコールを用いてもよい。かかるアルコールとしては、ポリ乳酸の重合を阻害せず不揮発性であることが好ましく、例えばデカノール、ドデカノール、テトラデカノール、ヘキサデカノール、オクタデカノールなどを好適に用いることができる。
固相重合法では、前述した開環重合法や乳酸の直接重合法によって得られた、比較的低分子量の乳酸ポリエステルをプレポリマーとして使用する。プレポリマーは、そのガラス転移温度(Tg)以上融点(Tm)未満の温度範囲にて予め結晶化させることが、融着防止の面から好ましい形態と言える。結晶化させたプレポリマーは固定された縦型或いは横型反応容器、またはタンブラーやキルンの様に容器自身が回転する反応容器(ロータリーキルン等)中に充填され、プレポリマーのガラス転移温度(Tg)以上融点(Tm)未満の温度範囲に加熱される。重合温度は、重合の進行に伴い段階的に昇温させても何ら問題はない。また、固相重合中に生成する水を効率的に除去する目的で前記反応容器類の内部を減圧することや、加熱された不活性ガス気流を流通する方法も好適に併用される。
ポリ乳酸重合時使用された金属含有触媒は従来公知の失活剤で不活性化しておくのが好ましい。かかる失活剤としてはたとえば例えばイミノ基を有し且つ重合金属触媒に配位し得るキレート配位子の群からなる有機リガンド及びジヒドリドオキソリン(I)酸、ジヒドリドテトラオキソ二リン(II,II)酸、ヒドリドトリオキソリン(III)酸、ジヒドリドペンタオキソ二リン(III)酸、ヒドリドペンタオキソ二(II,IV)酸、ドデカオキソ六リン(III)III、ヒドリドオクタオキソ三リン(III,IV,IV)酸、オクタオキソ三リン(IV,III,IV)酸、ヒドリドヘキサオキソ二リン(III,V)酸、ヘキサオキソ二リン(IV)酸、デカオキソ四リン(IV)酸、ヘンデカオキソ四リン(IV)酸、エネアオキソ三リン(V,IV,IV)酸等の酸価数5以下の低酸化数リン酸、式 xH2O・yP2O5で表され、x/y=3のオルトリン酸、2>x/y>1であり、縮合度より二リン酸、三リン酸、四リン酸、五リン酸等と称せられるポリリン酸及びこれらの混合物、x/y=1で表されるメタリン酸、なかでもトリメタリン酸、テトラメタリン酸、1>x/y>0で表され、五酸化リン構造の一部をのこした網目構造を有するウルトラリン酸(これらを総称してメタ燐酸系化合物と呼ぶことがある。)、及びこれらの酸の酸性塩、一価、多価のアルコール類、あるいはポリアルキレングリコール類の部分エステル、完全エスエテル、ホスホノ置換低級脂肪族カルボン酸誘導体などが例示される。
触媒失活能から、式 xH2O・yP2O5で表され、x/y=3のオルトリン酸、2>x/y>1であり、縮合度より二リン酸、三リン酸、四リン酸、五リン酸等と称せられるポリリン酸及びこれらの混合物、x/y=1で表されるメタリン酸、なかでもトリメタリン酸、テトラメタリン酸、1>x/y>0で表され、五酸化リン構造の一部をのこした網目構造を有するウルトラリン酸(これらを総称してメタ燐酸系化合物と呼ぶことがある。)、及びこれらの酸の酸性塩、一価、多価のアルコール類、あるいはポリアルキレングリコール類の部分エステルリンオキソ酸あるいはこれらの酸性エステル類、ホスホノ置換低級脂肪族カルボン酸誘導体及び上記のメタ燐酸系化合物が好適に使用される。
本発明で使用するメタ燐酸系化合物は、3〜200程度の燐酸単位が縮合した環状のメタ燐酸あるいは立体網目状構造を有するウルトラ領域メタ燐酸あるいはそれらの(アルカル金属塩、アルカリ土類金属塩、オニウム塩)を包含する。
なかでも環状メタ燐酸ナトリウムやウルトラ領域メタ燐酸ナトリウム、ホスホノ置換低級脂肪族カルボン酸誘導体のジヘキシルホスホノエチルアセテート(以下DHPAと略称することがある)などが好適に使用される。
本発明で用いるポリ乳酸組成物のラクチド含有量は0〜700ppmの範囲が選択される。さらに好ましくは0〜500ppm、より好ましくは0〜200ppm、特段に好ましくは0〜100ppmの範囲が選択される。
ポリ乳酸がかかる範囲のラクチド含有量を有することにより、溶融時の安定性を向上せしめ、効率よく安定に紡糸できる利点及び繊維製品の耐加水分解性を高めることが出来るからである。
ラクチド含有量をかかる範囲に低減させるには、ポリL−乳酸及びポリD−乳酸の重合時点からポリ乳酸製造の終了までの任意の段階において、従来公知のラクチド軽減処理あるいはこれらを組み合わせて実施することによって達成することが可能である。
本発明で用いるポリ乳酸組成物の重量平均分子量は、10万〜50万である。より好ましくは5万〜35万である。
ポリ乳酸組成物の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比を分子量分散(Mw/Mn)という。分子量分散が大きいことは、平均分子量に比較し、大きな分子や小さな分子の割合が多いことを意味する。
即ち、分子量分散の大きなポリ乳酸組成物、例えば重量平均分子量が25万程度で、分子量分散の3超の組成物では、重量平均分子量値25万より大きい分子の割合が大きくなる場合があり、この場合、溶融粘度が大きくなり、紡糸、延伸工程上好ましくない。また10万程度の比較的小さい重量平均分子量で分子量分散の大きなポリ乳酸組成物では、重量平均分子量値10万より小さい分子の割合が大きくなる場合があり、この場合、繊維の機械的物性の耐久性が小さくなり、使用上好ましくない。かかる観点より分子量分散の範囲は、好ましくは1.5〜3.0、より好ましくは1.5〜2.5、さらに好ましくは1.6〜2.5の範囲である。
重量平均分子量、数平均分子量は溶離液にクロロホルムを用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定による標準ポリスチレン換算の重量平均分子量、数平均分子量値である。
ポリ乳酸は、加水分解が比較的早いポリエステルであるから、耐湿熱性が問題となっている場合においては、公知のイソシアネート化合物、オキサゾリン化合物、エポキシ化合物、またはカルボジイミド化合物などの加水分解防止剤を添加しても良い、また必要に応じてリン酸系化合物などの参加防止剤、可塑剤、または光劣化防止剤などを添加して物性改良をしてもよい。
次いで、ポリL−乳酸およびポリD−乳酸は、公知の方法で製造することができる。例えば、ポリ乳酸樹脂を押し出し成型して繊維化する手法、ポリ乳酸樹脂を溶融紡糸して繊維化する手法、ポリ乳酸樹脂を鑑識もしくは湿式紡糸により繊維化する手法、ポリ乳酸樹脂を静電紡糸により繊維化する手法、またはフィルムを形成したのちに細くカットする手法、などを採用する事ができる。これらの紡糸条件は、再余殃するポリ乳酸樹脂に応じて公知の手法を適用すればよく、通常は工業的に生産の容易な溶融紡糸法を採用すればよい。さらに、繊維を形成後には形成された繊維を延伸することにより、ポリ乳酸繊維が形成される。
前記ポリ乳酸繊維の繊維形態は特に限定されない。特に、前記ポリ乳酸繊維を芯鞘型複合繊維とし、前記共重合ポリ乳酸を鞘部に配し、ポリエチレンテレフタレートなどを芯部に配したり、または、前記ポリ乳酸繊維をサイドバイサイド型複合繊維とし、前記共重合ポリ乳酸を1方に配し、ポリエチレンテレフタレートなどを他方に配することは好ましいことである。
前記ポリ乳酸繊維において、単繊維の断面形状は特に限定されず、丸断面、三角、扁平、くびれ部が3箇所以上のくびれ付扁平、丸中空、三角中空、四角中空、H型、W型、フィン付断面など異型断面(すなわち、丸断面以外の断面)を選択することができる。また、かかるポリ乳酸繊維には、通常の空気加工、仮撚捲縮加工、撚糸が施されていてもさしつかえない。特に、ポリ乳酸繊維の嵩を高めて繊維の表面積を大きくすることなども選択できる。その際、仮撚捲縮加工糸の捲縮率としては1%以上であることが好ましい。また、国際公開第2008/001920号パンフレットに記載されているような、S方向のトルクを有する仮撚捲縮加工糸とZ方向のトルクを有する仮撚捲縮加工糸とを複合させることにより得られた、低トルクの複合糸であってもよい。
また、前記ポリ乳酸繊維において、単繊維繊度およびフィラメント数としては、繊
維の表面積を大きくして毛髪への接触面積を増やし、優れた毛髪のバリア機能生成及び艶感を得る上で、単繊維繊度は小さいほどよく、フィラメント数は大きいほどよい。単繊維繊度としては5.0dtex以下(より好ましくは0.0001〜2.5dtex、さらに好ましくは0.001〜1.5dtex)であることが好ましい。また、フィラメント数30〜50000本(より好ましくは30〜200本)であることが好ましい。また、特公平7−63438号公報に記載されているような極細繊維や、特開2009−024278号公報に記載されているような超極細繊維であってもよい。前記ポリ乳酸繊維の総繊度(単繊維繊度とフィラメント数との掛け算)としては、毛髪への接触時の着用快適性を得る上で10〜200dtexであることが好ましい。
前記のpHを有する布帛は、例えば、前記のポリ乳酸繊維を用いて布帛を得る。
その際、前記の布帛の組織は特に限定されず、織物でもよいし編物でもよいし不織布でもよい。例えば、織物の織組織では、平織、斜文織、朱子織等の三原組織、変化組織、変化斜文織等の変化組織、たて二重織、よこ二重織等の片二重組織、たてビロード、タオル、ベロア等のたてパイル織、別珍、よこビロード、ベルベット、コール天等のよこパイル織などが例示される。なお、これらの織組織を有する織物は、レピア織機やエアージェット織機など通常の織機を用いて通常の方法により製織することができる。層数も特に限定されず単層でもよいし2層以上の多層構造を有する織物でもよい。
また、編物の種類では、よこ編物であってもよいしたて編物であってもよい。よこ編組
織としては、平編、ゴム編、両面編、パール編、タック編、浮き編、片畔編、レース編、
添え毛編等が好ましく例示され、たて編組織としては、シングルデンビー編、シングルア
トラス編、ダブルコード編、ハーフトリコット編、裏毛編、ジャガード編等が好ましく例
示される。なお、製編は、丸編機、横編機、トリコット編機、ラッシェル編機等など通常
の編機を用いて通常の方法により製編することができる。層数も特に限定されず単層でも
よいし2層以上の多層構造を有する編物でもよい。
また、織編物からなる布帛には、常法の繊維生地の染色加工、精練、リラックス、プレセット、ファイナルセットなどの各種加工を施してもよい。
次いで、かかる方法によれば、繊維を形成するポリ乳酸から発生する遊離乳酸により布帛が酸性化する。
本発明の布帛型毛髪用化粧料は前記の布帛を用いてなる。その際、布帛に前記布帛が布帛型毛髪用化粧料重量に対し10重量%以上(より好ましくは40重量%以上、最も好ましくは100重量%)含まれることが好ましい。
本発明の布帛型毛髪用化粧料は、前記の布帛を用いているので、毛髪のバリア生成機能性に耐久性よく優れる。その際、布帛において、毛髪試験による平均摩擦係数の改善率としては30%であることが好ましい。また、毛髪試験による艶感評価において2級以上(より好ましくは、3級以上)であることが好ましい。
本発明の布帛型毛髪用化粧料は、枕カバー構造、ヘアキャップ構造、帽子構造、タオル構造、ハンカチ構造、スカーフ構造、ヘアバンド構造、フェイスマスク構造、布団カバー構造、シーツ構造の群より選ばれるいずれかの構造を有することが好ましい。すなわち、これらの物品であることが好ましい。
本発明の布帛型毛髪用化粧料において、毛髪のバリア生成機能性に耐久性よく優れる理由についてはまだ明らかにされていないが、ウェア型毛髪用化粧が酸性化されているので、毛髪へ接触する事により毛髪の雰囲気環境も酸性化し、毛髪が健康な状態にしめしているためであろうと推定している。
以下、実施例および比較例をあげて本発明を具体的に説明する。但し、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。各測定値は以下の方法で測定される値である。
(1)布帛型毛髪用化粧料のpH
試料をpH7.0(中性水)に、浴比1:5(試料と中性水との重量比が(試料:中性水)1:5で浸漬し、温度120℃で30分間処理した後、試料を取り出し、残液のpHを市販のpHメーター(株式会社アタゴ製、型式DPH−2)で測定し、これを布帛型毛髪用化粧料のpHとした。なお、洗濯前(L0)と、JIS L0217法に規定された洗濯を5回行なった後(L5)について測定した。
(2)毛髪の準備
ヘアカラー用処理剤として、酸化染料が配合されたアルカリカラーからなる1剤と6%重量%過酸化水素が配合されpHが3.0に調整された2剤を1:1の割合で混合し、ヘアカラー用処理剤とした。
次いで化学的処理を施していないテスト用人毛黒髪毛束(株式会社ビューラックス製)(毛髪サンプル1)にヘアカラー用処理剤を塗布し、35℃で30分間放置した。その後、精製水で1分間すすぎ、ドライヤーを用いて乾燥させ、ダメージ毛髪(毛髪サンプル2)を作成した。しかる後に毛髪サンプル1及び毛髪サンプル2については、常法のシャンプーとカチオン界面活性剤が配合をされたトリートメント処理を施し、ドライヤーを用いて乾燥させた。
(3)毛髪表面摩擦抵抗値
毛髪サンプル(毛束)について摩擦感テスター(KES−SE、カトーテック株式会社製)を用いて測定し、これを布帛型毛髪用化粧料により処理を行なった平均摩擦係数(MIU)とした。なお、平均摩擦係数(MIU)の数値が小さいときに、バリア機能生成効果が高いと評価できる。
(4)艶感評価
試験者3人の官能評価により下記の3段階に評価した。3級:処理前に比べて改善した。2級:処理前にくらべてやや改善した。1級:処理前と比べて改善が無い。
[実施例1]
240℃にて溶融させた光学純度99.8%、重量平均分子量20万のポリーL−乳酸を24ホールのキャップから20g/分で吐出し、887m/分にて引き取った。この未延伸糸マルチフィラメントを80℃、2.3倍に延伸し、100℃で熱固定処理することにより84dtex/24フィラメントのマルチフィラメント延伸糸(ポリ乳酸繊維)を得た。
衣料用繊維生地の編成に用いる36ゲージ丸編機を使用し、前記ポリ乳酸繊維(総繊度84dtex/24fil)のみを用いてスムース丸編組織を有する布帛を作製した。得られた布帛を基材に用いた布帛型毛髪用化粧料のpHは6.3を示し、5回の洗濯後においてもpH6.6を示した。
得られた布帛型毛髪用化粧料について、毛髪に対するバリア機能生成作用試験を実施した。蒸留水にて湿潤させ、しかる後に脱水を実施した布帛型毛髪用化粧料に1gの毛髪サンプル1の毛束を面圧7.8kPaにて均一に3時間接触させ、使用試験を実施した。毛髪表面摩擦抵抗値測定による平均摩擦係数(MIU)の改善率は34.6%を示し、毛髪表面の艶感が、処理前と比べて改善した(3級)。評価結果を表1に示す。
[比較例1]
実施例1において通常のポリエチレンテレフタレート繊維(総繊度84dtex/24fil)のみを用いてスムース丸編組織を有する繊維構造体を作成したこと以外は実施例1と同様にした。得られた布帛型化粧料は、pHは中性(L0、L5ともにpH7.5)であり、平均摩擦係数(MIU)の改善率及び毛髪表面の艶感の改善も不十分であった。評価結果を表1に示す。
Figure 2020132580
本発明によれば、毛髪を保護する布帛型毛髪用化粧料が提供され、その工業的価値は極めて大である。

Claims (4)

  1. 毛髪用化粧料であって、pHが4.0〜6.5の範囲内である布帛を含むことを特徴とする布帛型毛髪用化粧料。
  2. JIS L0217法に規定された洗濯を5回行った後において、pHが7.0未満である、請求項1に記載の布帛型毛髪用化粧料。
  3. ポリ乳酸繊維、またはポリ乳酸以外の成分とポリ乳酸とを含むポリエステル繊維が前記布帛に含まれる、請求項1または請求項2に記載の布帛型毛髪用化粧料。
  4. 前記布帛型毛髪用化粧料の構造が、枕カバー構造、ヘアキャップ構造、帽子構造、タオル構造、ハンカチ構造、スカーフ構造、ヘアバンド構造、フェイスマスク構造、布団カバー構造、シーツ構造からなる群より選択されるいずれかである、請求項1〜3に記載の布帛型毛髪用化粧料。
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