JP2020128465A - 剥離性シリコーンゲル組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(D)下記一般式(3)で示される加水分解性シラン化合物及びその(部分)加水分解物の混合物であり、25℃における屈折率が1.4210を超え、かつU字管振動方式により測定した25℃における密度が0.897g/cm3を超えるシランカップリング剤
(R3O)3-nSi(R3)n−(CH2)m−CH3 (3)
(式中、R3はそれぞれ独立に炭素原子数が1〜10である1価の脂肪族炭化水素基を示す。またnは0、1又は2であり、mは3〜20の整数である)
を必須成分として含有する剥離性シリコーンゲル組成物である。
【選択図】図1
Description
(R3O)3-nSi(R3)n−(CH2)m−CH3 (3)
(式中、R3はそれぞれ独立に炭素原子数が1〜10である1価の脂肪族炭化水素基を示す。またnは0、1又は2であり、mは3〜20の整数である)
で示される加水分解性シラン化合物及びその(部分)加水分解物の混合物であり、25℃における屈折率が1.4210を超え、かつU字管振動方式により測定した25℃における密度が0.897g/cm3を超えるシランカップリング剤をある特定量添加することで、あらゆる基材に対して容易に剥離することのできるリペア性に優れたシリコーンゲル硬化物を与える剥離性シリコーンゲル組成物となり得ることを見出し、本発明をなすに至った。
[1]
(A)下記平均組成式(1)
RaR1 bSiO(4-a-b)/2 (1)
(式中、Rは独立にアルケニル基であり、R1は独立に脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の1価炭化水素基であり、aは0.0001〜0.2の正数であり、bは1.7〜2.2の正数であり、但しa+bは1.9〜2.4である。)
で表される、一分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基を少なくとも1個有するオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)下記平均組成式(2)
R2 cHdSiO(4-c-d)/2 (2)
(式中、R2は独立に脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の1価炭化水素基であり、cは0.7〜2.2の正数であり、dは0.001〜0.5の正数であり、但しc+dは0.8〜2.5である。)
で表される、一分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:組成物全体中のケイ素原子に結合したアルケニル基1個あたり(B)成分中のケイ素原子に結合した水素原子が0.01〜3個となる量、
(C)白金系触媒:有効量、
(D)下記一般式(3)で示される加水分解性シラン化合物及びその(部分)加水分解物の混合物であり、25℃における屈折率が1.4210を超え、かつU字管振動方式により測定した25℃における密度が0.897g/cm3を超えるシランカップリング剤:0.1〜10質量部、
(R3O)3-nSi(R3)n−(CH2)m−CH3 (3)
(式中、R3はそれぞれ独立に炭素原子数が1〜10である1価の脂肪族炭化水素基を示す。またnは0、1又は2であり、mは3〜20の整数である)
を必須成分として含有する剥離性シリコーンゲル組成物。
[2]
上記一般式(3)において、R3がメチル基、エチル基又はプロピル基である[1]記載の剥離性シリコーンゲル組成物。
[3]
硬化してJIS K2220で規定される針入度が10〜100であるシリコーンゲル硬化物を与えるものである[1]又は[2]記載の剥離性シリコーンゲル組成物。
本発明の(A)成分は、シリコーンゲル組成物の主剤(ベースポリマー)である。該(A)成分は、下記平均組成式(1)で表される、一分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基(本明細書中において「ケイ素原子結合アルケニル基」という)を少なくとも1個有するオルガノポリシロキサンである。
RaR1 bSiO(4-a-b)/2 (1)
(式中、Rは独立にアルケニル基であり、R1は独立に脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の1価炭化水素基であり、aは0.0001〜0.2の正数であり、bは1.7〜2.2の正数であり、但しa+bは1.9〜2.4である。)
で表されるオルガノポリシロキサン、即ち主鎖が基本的にジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなり、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基で封鎖された直鎖状のジオルガノポリシロキサンであることが好ましい。
なお、本発明において、主鎖を構成するジオルガノシロキサン単位の繰り返し数(又は重合度)は、通常、トルエン等を展開溶媒としてゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)分析におけるポリスチレン換算の数平均重合度(又は数平均分子量)等として求めることができる(以下、同じ)。
次に、本発明の(B)成分は、上記(A)成分と反応し、架橋剤として作用するものである。該(B)成分は、下記平均組成式(2)
R2 cHdSiO(4-c-d)/2 (2)
(式中、R2は独立に脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の1価炭化水素基であり、cは0.7〜2.2の正数であり、dは0.001〜0.5の正数であり、但しc+dは0.8〜2.5である。)
で表される、一分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンである。このオルガノハイドロジェンポリシロキサンが一分子中に有するケイ素原子結合水素原子は、好ましくは3〜500個、より好ましくは5〜100個、特に好ましくは10〜80個である。
本発明の(C)成分は、前記(A)成分のケイ素原子結合アルケニル基と前記(B)成分中のケイ素原子結合水素原子との付加反応を促進させるための触媒として使用されるものである。該(C)成分は白金系触媒(白金又は白金系化合物)であり、公知のものを使用することができる。その具体例としては、白金ブラック、塩化白金酸、塩化白金酸等のアルコール変性物;塩化白金酸とオレフィン、アルデヒド、ビニルシロキサン又はアセチレンアルコール類等との錯体などが例示される。
本発明の(D)成分は、下記一般式(3)で示される加水分解性シラン化合物及びその部分加水分解物を含むもの(即ち、一般式(3)で示される加水分解性シラン化合物と、該加水分解性シラン化合物の(部分)加水分解物との混合物)であり、25℃における屈折率が1.4210を超え、かつU字管振動方式により測定した25℃における密度が0.897g/cm3を超えるシランカップリング剤であって、本発明のシリコーンゲル組成物から得られるシリコーンゲル硬化物に優れた剥離性を付与するための必須成分である。
(R3O)3-nSi(R3)n−(CH2)m−CH3 (3)
(式中、R3はそれぞれ独立に炭素原子数が1〜10である1価の脂肪族炭化水素基を示す。またnは0、1又は2であり、mは3〜20の整数である)
一方、一般式(3)で示される加水分解性シラン化合物(非加水分解物)の一部を部分的に加水分解し、シランカップリング剤全体の構成成分の一部として(部分)加水分解物を特定の比率で非加水分解物と共存させた混合物とすることで、所期の剥離性を有するシリコーンゲル硬化物が得られることを確認した。また、このようなシランカップリング剤の屈折率と密度は同時に上記それぞれの範囲内(即ち、25℃における屈折率が1.4210を超え、かつU字管振動方式により測定した25℃における密度が0.897g/cm3を超えるもの)となることを確認した。また、一般式(3)で示される加水分解性シラン化合物とその加水分解物とを共存させた混合物であっても上記特定の比率を外れる場合には所期の剥離性を有するシリコーンゲル硬化物が得られず、その屈折率と密度は同時には上記それぞれの範囲内とはならなかった。
まず、屈折率の測定は反射光を利用して測定する方式の値を本発明では採用する。この方法では、測定プリズムの上のサンプルは、LEDにより様々な角度から照射を受ける。サンプルとプリズムの間のインターフェースにおいて、入射ビームは屈折してサンプルに達するかまたは反射してプリズムに戻り、反射したビームはセンサーアレイにより検出される。これを元に全反射の臨界角が計算され、サンプルの屈折率(RI)を決定する。なお本条件での屈折率は、ナトリウムのD線(波長589.3nm)の光について、気温25℃、気圧1013hPa、相対湿度50%の大気に対して相対的に測定された値(n25D)である。
・上記式(3)で表される加水分解性シラン化合物における−OR3で示される加水分解性基(例えばアルコキシ基)1molに対して水(H2O)を0.05〜0.7mol、好ましくは0.1〜0.5mol、より好ましくは0.15〜0.4molとなる量を添加する。
・添加剤(イソプロピルアミン等の塩基性試薬、塩酸等の酸性試薬)を(0.001〜0.1molとなる量)で添加し、酸性もしくは塩基性等の条件下で調整することで、目的とする(D)成分を速やかに得ることができる。なお、上記のような添加剤を用いない場合においても目的とする(D)成分は得ることができるが、添加剤を使用した場合より反応時間が長くなる。
・加熱温度40〜100℃で、10〜168時間、好ましくは20〜100時間程度、均一に混合して部分的に加水分解させる。ここで、添加剤を使用しない場合、反応時間は上記の約2倍程度(20〜336時間、好ましくは40〜200時間程度)にしないと目的とする(D)成分を得ることができない場合がある。
・生成したアルコールを分離する。
本発明の組成物には、上記(A)〜(D)成分以外にも、本発明の目的を損なわない範囲で任意成分を配合することができる。この任意成分としては、例えば、反応抑制剤、無機質充填剤、ケイ素原子結合水素原子及びケイ素原子結合アルケニル基を含有しないオルガノポリシロキサン、耐熱性付与剤、難燃性付与剤、チクソ性付与剤、顔料、染料等が挙げられる。
本発明の組成物は、上記(A)〜(D)成分(任意成分が配合される場合には、任意成分も含む)を常法に準じて混合することにより調製することができる。その際に、混合される成分を必要に応じて2パート又はそれ以上のパートに分割して混合してもよく、例えば、(A)成分の一部及び(C)成分からなるパートと、(A)成分の残部及び(B)、(D)成分からなるパートとに分割して混合することも可能である。常温にて未硬化組成物を保管する際は、(A)成分の一部及び(C)成分からなるパートと、(A)成分の残部及び(B)、(D)成分からなるパートとに分割することがより好ましい。
[剥離性試験方法]
1)対象の基材上に本発明の剥離性シリコーンゲル組成物を所定の厚みとなるように塗布し、所定の硬化条件にて硬化させてシリコーンゲル硬化膜とする。
2)1)で作製したシリコーンゲル硬化膜を基材面に対して90°上(垂直)方向に引張りピールする。
3)結果は以下のように判定する。
合格(〇):基材上にシリコーンゲル硬化膜が全く残らず、きれいに剥離できる。
不合格(×):基材上にシリコーンゲル硬化膜が接着して残る、又は(シリコーンゲル硬化膜が破断し)基材上のシリコーンゲル硬化膜が全く剥がせない。
乾燥窒素にてシールし、温度計、エステルトラップ、冷却管、滴下ロートを備えた500mlの四つ口フラスコに、デシルトリメトキシシラン262.5g(1mol)に水9.0g(0.5mol)、イソプロピルアミン0.3g(0.005mol)を加え、70℃にて24時間攪拌した。エステルトラップ内に還流された液体をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、大部分がメタノールであることを確認した。その後、四つ口フラスコを真空条件とし、70℃にて3時間の条件にて系内に含まれる余剰のアルコールを除去した。フラスコ内には液体透明な液体が残り、約220gの、デシルトリメトキシシランとデシルトリメトキシシランの(部分)加水分解物との混合物からなるシランカップリング剤(1)が得られた(収率;約83.8%)。得られたシランカップリング剤(1)の25℃における屈折率は1.4222、U字管振動方式により測定した25℃における密度が0.899g/cm3であった。
乾燥窒素にてシールし、温度計、エステルトラップ、冷却管、滴下ロートを備えた500mlの四つ口フラスコに、デシルトリメトキシシラン262.5g(1mol)に水18.0g(1.0mol)、イソプロピルアミン0.3g(0.005mol)を加え、70℃にて24時間攪拌した。エステルトラップ内に還流された液体をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、大部分がメタノールであることを確認した。その後、四つ口フラスコを真空条件とし、70℃にて3時間の条件にて系内に含まれる余剰のアルコールを除去した。フラスコ内には液体透明な液体が残り、約180gの、デシルトリメトキシシランとデシルトリメトキシシランの(部分)加水分解物との混合物からなるシランカップリング剤(2)が得られた(収率;約68.6%)。得られたシランカップリング剤(2)の25℃における屈折率は1.4431、U字管振動方式により測定した25℃における密度が0.938g/cm3であった。
乾燥窒素にてシールし、温度計、エステルトラップ、冷却管、滴下ロートを備えた500mlの四つ口フラスコに、デシルトリメトキシシラン262.5g(1mol)に水9.0g(0.5mol)、35質量%HCl水溶液0.10g(0.001mol)を加え、70℃にて24時間攪拌した。エステルトラップ内に還流された液体をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、大部分がメタノールであることを確認した。その後、四つ口フラスコを真空条件とし、70℃にて3時間の条件にて系内に含まれる余剰のアルコールを除去した。フラスコ内には液体透明な液体が残り、約230gの、デシルトリメトキシシランとデシルトリメトキシシランの(部分)加水分解物との混合物からなるシランカップリング剤(3)が得られた(収率;約87.6%)。得られたシランカップリング剤(3)の25℃における屈折率は1.4261、U字管振動方式により測定した25℃における密度が0.913g/cm3であった。
乾燥窒素にてシールし、温度計、エステルトラップ、冷却管、滴下ロートを備えた500mlの四つ口フラスコに、デシルトリメトキシシラン262.5g(1mol)に水9.0g(0.5mol)を加え、70℃にて6時間攪拌した。その後、四つ口フラスコを真空条件とし、70℃にて3時間の条件にて系内に含まれる余剰のアルコールと未反応の水を除去した。フラスコ内には液体透明な液体が残り、約250gの、デシルトリメトキシシランとデシルトリメトキシシランの(部分)加水分解物との混合物からなるシランカップリング剤(4)が得られた(収率;約95.2%)。得られたシランカップリング剤(4)の25℃における屈折率は1.4209、U字管振動方式により測定した25℃における密度が0.896g/cm3であった。なお、このシランカップリング剤(4)の25℃における屈折率とU字管振動方式により測定した25℃における密度の値は、部分加水分解操作前の原料デシルトリメトキシシラン(屈折率:1.4209、密度:0.896g/cm3)と測定精度の限度内において同等であることから、該シランカップリング剤(4)中に含まれる加水分解物は極微量であることが推察される。
25℃での粘度が1,000mPa・sの両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン重合体を60部と、25℃での粘度が700mPa・sの両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン重合体を40部、下記式(4)
実施例1において、(D)成分としてシランカップリング剤(1)を用いる代わりに、シランカップリング剤(2)を用いる以外は同様にして、組成物2を得た。この組成物2を80℃で60分間加熱硬化したところ、針入度44のシリコーンゲル硬化物を得た。
実施例1において、(D)成分としてシランカップリング剤(1)を用いる代わりに、シランカップリング剤(3)を用いる以外は同様にして、組成物3を得た。この組成物3を80℃で60分間加熱硬化したところ、針入度46のシリコーンゲル硬化物を得た。
下記式(6)
実施例1において、(D)成分としてシランカップリング剤(1)を用いる代わりに、シランカップリング剤(4)を用いる以外は同様にして、組成物5を得た。この組成物5を80℃で60分間加熱硬化したところ、針入度44のシリコーンゲル硬化物を得た。
実施例1において、(D)成分としてシランカップリング剤(1)を用いる代わりに、デシルトリメトキシシラン(屈折率:1.4209、密度:0.896g/cm3)を用いる以外は同様にして、組成物6を得た。この組成物6を80℃で60分間加熱硬化したところ、針入度45のシリコーンゲル硬化物を得た。
実施例1において、(D)成分としてシランカップリング剤(1)を用いる代わりに、n−プロピルトリメトキシシラン(屈折率:1.3878、密度:0.928g/cm3)を用いる以外は同様にして、組成物7を得た。この組成物7を80℃で60分間加熱硬化したところ、針入度45のシリコーンゲル硬化物を得た。
実施例1において、(D)成分としてシランカップリング剤(1)を用いる代わりに、ドデシルトリメトキシシラン(屈折率:1.4220、密度:0.880g/cm3)を用いる以外は同様にして、組成物8を得た。この組成物8を80℃で60分間加熱硬化したところ、針入度45のシリコーンゲル硬化物を得た。
実施例1において、(D)成分としてシランカップリング剤(1)を用いる代わりに、オクチルトリエトキシシラン(屈折率:1.4145、密度:0.878g/cm3)を用いる以外は同様にして、組成物9を得た。この組成物9を80℃で60分間加熱硬化したところ、針入度45のシリコーンゲル硬化物を得た。
実施例1において、(D)成分としてシランカップリング剤(1)を用いる代わりに、フェニルトリメトキシシラン(屈折率:1.4723、密度:1.058g/cm3)を用いる以外は同様にして、組成物10を得た。この組成物10を80℃で60分間加熱硬化したところ、針入度45のシリコーンゲル硬化物を得た。
実施例1において、(D)成分であるシランカップリング剤(1)を除いた以外は同様にして、組成物11を得た。この組成物11を80℃で60分間加熱硬化したところ、針入度42のシリコーンゲル硬化物を得た。
上記実施例1〜4及び比較例1〜7で得られた組成物を用いて、以下の試験を実施した。これらの結果を表1に示す。
1)
内径33mm、高さ16mmの上部が開口した円筒状ガラスシャーレ内に上記のようにして得た組成物液状サンプルを約10g程度入れたのち、そのまま所定の硬化温度と時間にて硬化させてガラスシャーレの形状に対応した円筒形状のシリコーンゲル硬化物を得た。その後、室温まで冷却させたのち、そのままの状態で針入度を測定した。上述した針入度はこのとき測定した値である。
2)
上記の針入度を測定した後の硬化物サンプルを用いて、シリコーンゲル硬化物のガラスからの剥離容易性を確認した。詳しくは、1)で作製したシリコーンゲル硬化物の端部をガラスシャーレ底面に対して90°上(垂直)方向に引張りピールする。
3)
その結果、ガラスシャーレにシリコーンゲル硬化物が全く残らず、きれいに剥離するものを合格(〇)、シリコーンゲル硬化膜が剥離せずガラスシャーレに接着したものや剥離する際にシリコーンゲル硬化物が破壊してしまい、硬化物として円筒形状を保持できなかったものは不合格(×)と判定した。
実施例及び比較例の組成物を2成分化し、未硬化液を40℃環境下にて1か月放置し、その後両者を実施例同様の混合比になるように調合・混合したのち、上記針入度測定及び剥離性の評価を行った。なお、2成分化する際下記のように分割し、湿気を遮断できる容器にて保管した。
(第1成分)(A)・(C)成分
(第2成分)(B)・(D)・任意成分
実施例1〜4の組成物は、本発明の要件(指定の分子構造(即ち、式(3))の加水分解性シラン化合物及びその部分加水分解物の混合物であって、所定の屈折率及び密度を有するシランカップリング剤を含むこと)を満たすものであり、ガラスに対し良好な剥離性を有することがわかる。また、成分を分割し保存安定性を評価したところ、針入度及び剥離性の変化もないことを確認した。
これに対し、比較例1の組成物は(D)成分として指定の分子構造(即ち、式(3))の加水分解性シラン化合物及びその部分加水分解物の混合物であるものの、その屈折率及び密度が本発明の要件を満たしておらず、また比較例2、5の組成物は、本発明の(D)成分として加水分解性シラン化合物の分子構造は満たすものの、その加水分解性シラン化合物及びその部分加水分解物の混合物ではなく(加水分解性シラン化合物のみであり)、かつ屈折率及び密度が本発明の要件を満たしていないため、ガラス剥離性試験において不合格となっており、保存安定性試験後においてもその状況に変化がないことが分かる。また、比較例3の組成物においては、(D)成分として加水分解性シラン化合物が指定の分子構造ではなく、かつ屈折率が本発明の要件を満たしていないため、ガラス剥離性試験において不合格となっており、保存安定性試験後においてもその状況に変化がないことが分かる。さらに、比較例4の組成物においては、(D)成分として加水分解性シラン化合物の分子構造は満たすものの、その加水分解性シラン化合物及びその部分加水分解物の混合物ではなく、かつ密度が本発明の要件を満たしていないため、ガラス剥離性試験において不合格となっており、保存安定性試験後においてもその状況に変化がないことが分かる。また、比較例6の組成物においては、(D)成分として屈折率および密度は本発明の要件を満たしているが、加水分解性シラン化合物の分子構造が異なるため、ガラス剥離性試験において不合格であった。比較例7の組成物においては、(D)成分を含まず、本発明の要件を全く満たさない硬化物のため、ガラス剥離性試験において不合格であった。
図1に、実施例におけるシランカップリング剤の屈折率及び密度とシリコーンゲル硬化物の剥離性との関係を示す。なお、ここでは、分子構造が一般式(3)を満足する実施例1〜4、比較例1〜5のシランカップリング剤を示しており、図中のプロットの記号(〇、×)は上記実施例1〜4、比較例1〜5における剥離性の評価結果である。図1における各プロット付近の表記「E1〜E4」、「C1〜C5」はそれぞれ実施例1〜4、比較例1〜5に対応した結果であることを示している。また、図1中においてシランカップリング剤の分子構造がデシルトリメトキシシラン系のもの(シラン化合物単独の場合と、シラン化合物とその加水分解物との混合物の場合)を「(d)」、n−プロピルトリメトキシシランのものを「(np)」、ドデシルトリメトキシシランのものを「(dd)」、オクチルトリエトキシシランのものを「(oc)」として各プロット付近に表示している。
図1にみられるように、分子構造が一般式(3)を満足し、屈折率n25Dが1.4210超であり、かつ密度が0.897g/cm3超の領域(図中、点線で囲まれる右上の領域)では良好な剥離性(合格)が得られており、それを外れる領域では剥離性が不合格であった。
以上のことより、本発明の(D)成分として含まれる加水分解性シラン化合物の分子構造と諸要件(この加水分解性シラン化合物及びその部分加水分解物の混合物であって、所定の屈折率及び密度を有するシランカップリング剤を含むこと)がシリコーンゲル硬化物の剥離性に有効であることが確認できた。
Claims (3)
- (A)下記平均組成式(1)
RaR1 bSiO(4-a-b)/2 (1)
(式中、Rは独立にアルケニル基であり、R1は独立に脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の1価炭化水素基であり、aは0.0001〜0.2の正数であり、bは1.7〜2.2の正数であり、但しa+bは1.9〜2.4である。)
で表される、一分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基を少なくとも1個有するオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)下記平均組成式(2)
R2 cHdSiO(4-c-d)/2 (2)
(式中、R2は独立に脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の1価炭化水素基であり、cは0.7〜2.2の正数であり、dは0.001〜0.5の正数であり、但しc+dは0.8〜2.5である。)
で表される、一分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:組成物全体中のケイ素原子に結合したアルケニル基1個あたり(B)成分中のケイ素原子に結合した水素原子が0.01〜3個となる量、
(C)白金系触媒:有効量、
(D)下記一般式(3)で示される加水分解性シラン化合物及びその(部分)加水分解物の混合物であり、25℃における屈折率が1.4210を超え、かつU字管振動方式により測定した25℃における密度が0.897g/cm3を超えるシランカップリング剤:0.1〜10質量部、
(R3O)3-nSi(R3)n−(CH2)m−CH3 (3)
(式中、R3はそれぞれ独立に炭素原子数が1〜10である1価の脂肪族炭化水素基を示す。またnは0、1又は2であり、mは3〜20の整数である)
を必須成分として含有する剥離性シリコーンゲル組成物。 - 上記一般式(3)において、R3がメチル基、エチル基又はプロピル基である請求項1記載の剥離性シリコーンゲル組成物。
- 硬化してJIS K2220で規定される針入度が10〜100であるシリコーンゲル硬化物を与えるものである請求項1又は2記載の剥離性シリコーンゲル組成物。
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| JPS62240363A (ja) * | 1986-04-10 | 1987-10-21 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 離型フイルム用シリコ−ン組成物 |
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