JP7074093B2 - 剥離性シリコーンゲル組成物 - Google Patents

剥離性シリコーンゲル組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP7074093B2
JP7074093B2 JP2019020742A JP2019020742A JP7074093B2 JP 7074093 B2 JP7074093 B2 JP 7074093B2 JP 2019020742 A JP2019020742 A JP 2019020742A JP 2019020742 A JP2019020742 A JP 2019020742A JP 7074093 B2 JP7074093 B2 JP 7074093B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
silicone gel
component
composition
formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019020742A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020128465A (ja
Inventor
正 荒木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP2019020742A priority Critical patent/JP7074093B2/ja
Publication of JP2020128465A publication Critical patent/JP2020128465A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7074093B2 publication Critical patent/JP7074093B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

本発明は、剥離性に優れたシリコーンゲル硬化物を与えるシリコーンゲル組成物に関し、特に一般的には表面粘着性であるシリコーンゲルのような柔軟な材料であるにもかかわらず、種々の基材に対する剥離性に優れたシリコーンゲル硬化物を与えることができるため、精密な流路、形状、造形物等を得ることができる剥離性シリコーンゲル組成物に関する。
シリコーンゲル組成物は、ケイ素原子に結合した水素原子(即ち、SiH基)を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、ケイ素原子に結合したビニル基等のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン及び白金系触媒を含有し、前記ケイ素原子に結合した水素原子のアルケニル基への付加反応により硬化物を得る付加反応硬化型オルガノポリシロキサン組成物として調製される。このシリコーンゲル組成物を加熱することにより硬化したシリコーンゲル硬化物は、耐熱性、耐候性、耐油性、耐寒性、電気絶縁性等に優れ、低弾性率かつ低応力であることにより、車載電子部品、民生用電子部品等の電子部品の保護に用いられている。シリコーンゲル硬化物の特徴である低弾性率かつ低応力であることは、他のエラストマー製品には見られない。また、近年では、車載電子部品や民生用電子部品の高信頼性化などの要求から、封止に用いられるシリコーンゲル材料に対しては、基材との高い接着性が要求されている。一方で、部品を分解し再利用したり、不良となった部品を修理する際は、高い接着性を有する場合、部品の破損等が起こるため、再利用や修理ができないといった問題を抱えていた。
このような問題を解決するために、通常、アルケニル基を有する分岐鎖状のオルガノポリシロキサン、ケイ素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサン、及びヒドロシリル化反応用白金系触媒からなる硬化性シリコーン組成物、さらには任意の成分としてシリカ粉末等の無機充填剤を含有する硬化性シリコーン組成物(特開昭58-7452号公報、特開昭62-181357号公報、特開昭63-246856号公報、特開平5-70693号公報、及び特開平10-212413号公報(特許文献1~5))を用い、シリカ粉末等の無機充填剤によりシリコーンゲルの強度を持たせることが提案されている。このような硬化性シリコーン組成物は、IC(Integrated Circuit)、MPU(Micro Processing Unit)、トランジスター等の電気・電子部品の封止・充填剤として使用されている(特開昭63-246856号公報、及び特開平10-212413号公報(特許文献3、5)参照)が、硬化して得られるシリコーンゲルは強度や伸びが低いために、電気・電子部品の交換や修理を行なうためにこれを除去しようとすると、亀裂を生じてきれいに剥がすことができず、リペア性が悪いという問題があった。
そこで、特開2000-327921号公報(特許文献6)においては、上記のようなヒドロシリル化反応により硬化する硬化性組成物にアルミナ粉末を添加し、シリコーンゲルの強度を高めることで剥離性を高めることが提案されている。しかしながら、用いるアルミナ粉末量が多すぎるため、シリコーンゲル(ゲル状の硬化物)とはならないことや、重量が重いなどの問題点が生じていた。
特開昭58-7452号公報 特開昭62-181357号公報 特開昭63-246856号公報 特開平5-70693号公報 特開平10-212413号公報 特開2000-327921号公報
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、部品を分解し再利用したり、不良となった部品を修理する際に基材から容易に剥離することのできる、リペア性に優れたシリコーンゲル硬化物を与える剥離性シリコーンゲル組成物、さらには精密な流路(マイクロ流路)、複雑な形状、造形物等を得ることができる剥離性シリコーンゲル組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討を行った結果、付加反応硬化型のシリコーンゲル組成物に、下記一般式(3)
(R3O)3-nSi(R3n-(CH2m-CH3 (3)
(式中、R3はそれぞれ独立に炭素原子数が1~10である1価の脂肪族炭化水素基を示す。またnは0、1又は2であり、mは3~20の整数である)
で示される加水分解性シラン化合物及びその(部分)加水分解物の混合物であり、25℃における屈折率が1.4210を超え、かつU字管振動方式により測定した25℃における密度が0.897g/cm3を超えるシランカップリング剤をある特定量添加することで、あらゆる基材に対して容易に剥離することのできるリペア性に優れたシリコーンゲル硬化物を与える剥離性シリコーンゲル組成物となり得ることを見出し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、下記の剥離性シリコーンゲル組成物を提供する。
[1]
(A)下記平均組成式(1)
a1 bSiO(4-a-b)/2 (1)
(式中、Rは独立にアルケニル基であり、R1は独立に脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の1価炭化水素基であり、aは0.0001~0.2の正数であり、bは1.7~2.2の正数であり、但しa+bは1.9~2.4である。)
で表される、一分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基を少なくとも1個有するオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)下記平均組成式(2)
2 cdSiO(4-c-d)/2 (2)
(式中、R2は独立に脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の1価炭化水素基であり、cは0.7~2.2の正数であり、dは0.001~0.5の正数であり、但しc+dは0.8~2.5である。)
で表される、一分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:組成物全体中のケイ素原子に結合したアルケニル基1個あたり(B)成分中のケイ素原子に結合した水素原子が0.01~3個となる量、
(C)白金系触媒:有効量、
(D)下記一般式(3)で示される加水分解性シラン化合物及びその(部分)加水分解物の混合物であり、25℃における屈折率が1.4210を超え、かつU字管振動方式により測定した25℃における密度が0.897g/cm3を超えるシランカップリング剤:0.1~10質量部、
(R3O)3-nSi(R3n-(CH2m-CH3 (3)
(式中、R3はそれぞれ独立に炭素原子数が1~10である1価の脂肪族炭化水素基を示す。またnは0、1又は2であり、mは15の整数である)
を必須成分として含有する剥離性シリコーンゲル組成物。
[2]
上記一般式(3)において、R3がメチル基、エチル基又はプロピル基である[1]記載の剥離性シリコーンゲル組成物。
[3]
硬化してJIS K2220で規定される針入度が10~100であるシリコーンゲル硬化物を与えるものである[1]又は[2]記載の剥離性シリコーンゲル組成物。
本発明の剥離性シリコーンゲル組成物は、種々の基材に対して剥離性が非常に高いため、複雑かつ精密な流路や形状、造形物に対しても剥離が容易なシリコーンゲル硬化物を与えることができるものである。また、部品を分解し再利用したり、不良となった部品を修理する際にも基材の表面から剥離しやすいため、再生・修理が容易なリペア性に優れた剥離性シリコーンゲル硬化物を与えることができるものである。
実施例におけるシランカップリング剤の屈折率及び密度とシリコーンゲル硬化物の剥離性との関係を示す図である。
本発明のシリコーンゲル組成物は、下記の(A)~(D)成分を必須成分として含有してなるものである。なお、本発明において、シリコーンゲル硬化物とは、オルガノポリシロキサンを主成分とする架橋密度の低い硬化物であって、JIS K2220(1/4コーン)による針入度が10~100のものを意味する。これは、JIS K6253によるゴム硬度測定では測定値(ゴム硬度値)が0となり、有効なゴム硬度値を示さない程低硬度(即ち、軟らか)、かつ低応力性であるものに相当し、この点において、いわゆるシリコーンゴム硬化物(ゴム状弾性体)とは別異のものである。
以下、各成分について詳細に説明する。なお、本明細書において、粘度は23℃における値である。
〔(A)オルガノポリシロキサン〕
本発明の(A)成分は、シリコーンゲル組成物の主剤(ベースポリマー)である。該(A)成分は、下記平均組成式(1)で表される、一分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基(本明細書中において「ケイ素原子結合アルケニル基」という)を少なくとも1個有するオルガノポリシロキサンである。
a1 bSiO(4-a-b)/2 (1)
(式中、Rは独立にアルケニル基であり、R1は独立に脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の1価炭化水素基であり、aは0.0001~0.2の正数であり、bは1.7~2.2の正数であり、但しa+bは1.9~2.4である。)
上記式(1)中、Rは独立に、通常炭素原子数2~6、好ましくは2~4、より好ましくは2~3のアルケニル基である。その具体例としては、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基等が挙げられ、好ましくはビニル基である。R1は独立に脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の1価炭化水素基であり、その炭素原子数は、通常1~10、好ましくは1~6である。その具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、デシル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基;これらの基の水素原子の一部又は全部を、塩素、臭素、フッ素等のハロゲン原子で置換したクロロメチル基、3,3,3-トリフルオロプロピル基等が挙げられる。中でも合成が容易であることから、メチル基、フェニル基又は3,3,3-トリフルオロプロピル基が好ましい。
また、aは0.0001~0.2の正数であることが必要であり、好ましくは0.0005~0.1の正数である。bは1.7~2.2の正数であることが必要であり、好ましくは1.9~2.02の正数である。但し、a+bは1.9~2.4の範囲を満たすことが必要であり、好ましくは1.95~2.05の範囲である。
(A)成分は、一分子中にケイ素原子結合アルケニル基を少なくとも1個有することが必要であり、好ましくは2~50個、より好ましくは2~10個有する。このケイ素原子結合アルケニル基の条件を満たすように前記a及びbの値を選択すればよい。
(A)成分のオルガノポリシロキサンの分子構造は特に限定されず、直鎖状であっても、例えば、RSiO3/2単位、R1SiO3/2単位(R、R1は上記と同じ)、SiO2単位等を含む分岐状であってもよいが、下記一般式(1a):
Figure 0007074093000001
(式中、R5は独立に脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の1価炭化水素基であり、R6は独立に脂肪族不飽和結合を含まない非置換若しくは置換の1価炭化水素基又はアルケニル基であり、但し少なくとも1個、好ましくは2~50個、より好ましくは2~10個のR6はアルケニル基であり、分子鎖両末端のR6のいずれかがアルケニル基である場合には、kは40~1,200の整数であり、mは0~50の整数であり、nは0~50の整数であり、分子鎖両末端のR6のいずれもがアルケニル基でない場合には、kは40~1,200の整数であり、mは1~50の整数であり、nは0~50の整数であり、但しm+nは1以上である。)
で表されるオルガノポリシロキサン、即ち主鎖が基本的にジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなり、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基で封鎖された直鎖状のジオルガノポリシロキサンであることが好ましい。
なお、本発明において、主鎖を構成するジオルガノシロキサン単位の繰り返し数(又は重合度)は、通常、トルエン等を展開溶媒としてゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)分析におけるポリスチレン換算の数平均重合度(又は数平均分子量)等として求めることができる(以下、同じ)。
上記式(1a)中、R5で表される脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の1価炭化水素基は、通常炭素原子数1~10、好ましくは1~6のものである。その具体例としては、R1で例示したものが挙げられる。中でも合成が容易であることから、メチル基、フェニル基又は3,3,3-トリフルオロプロピル基が好ましい。
また、R6で表される基のうち、脂肪族不飽和結合を含まない非置換若しくは置換の1価炭化水素基は、通常炭素原子数1~10、好ましくは1~6のものである。その具体例としては、R1で例示したものが挙げられる。中でも合成が容易であることから、メチル基、フェニル基又は3,3,3-トリフルオロプロピル基が好ましい。R6で表される基のうち、アルケニル基は、通常炭素原子数2~6、好ましくは2~4、より好ましくは2~3のものである。その具体例としては、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基等が挙げられ、好ましくはビニル基である。
上記式(1a)中、分子鎖両末端のR6のいずれかがアルケニル基である場合には、kは40~1,200の整数であり、mは0~50の整数であり、nは0~50の整数であり、好ましくはkは100~1,000の整数であり、mは0~40の整数であり、nは0である。また、分子鎖両末端のR6のいずれもアルケニル基でない場合には、kは40~1,200の整数であり、mは1~50の整数であり、nは0~50の整数であり、但しm+nは1以上であり、好ましくはkは100~1,000の整数であり、mは2~40の整数であり、nは0である。
上記式(1a)で表されるオルガノポリシロキサンとしては、例えば、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖メチルトリフルオロプロピルポリシロキサン、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン共重合体、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ビニルメチルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ビニルメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ビニルメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン共重合体、末端トリメチルシロキシ基・ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、末端トリメチルシロキシ基・ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、末端トリメチルシロキシ基・ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、末端トリメチルシロキシ基・ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、末端トリメチルシロキシ基・ジメチルビニルシロキシ基封鎖メチルトリフルオロプロピルポリシロキサン、末端トリメチルシロキシ基・ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン共重合体、末端トリメチルシロキシ基・ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、両末端メチルジビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端メチルジビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、両末端メチルジビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端メチルジビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端メチルジビニルシロキシ基封鎖メチルトリフルオロプロピルポリシロキサン、両末端メチルジビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン共重合体、両末端メチルジビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、両末端トリビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端トリビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、両末端トリビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリビニルシロキシ基封鎖メチルトリフルオロプロピルポリシロキサン、両末端トリビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン共重合体、両末端トリビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体等が挙げられる。
(A)成分のオルガノポリシロキサンの粘度は特に限定されないが、組成物の取扱作業性、得られる硬化物の強度、及び流動性が良好となる点から、23℃における粘度が50~100,000mPa・sであることが好ましく、100~10,000mPa・sであることがより好ましい。なお、粘度は、回転粘度計(例えば、BL型、BH型、BS型、コーンプレート型、レオメータ等)により測定することができる(以下、同じ)。
(A)成分のオルガノポリシロキサンは、1種単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
〔(B)オルガノハイドロジェンポリシロキサン〕
次に、本発明の(B)成分は、上記(A)成分と反応し、架橋剤として作用するものである。該(B)成分は、下記平均組成式(2)
2 cdSiO(4-c-d)/2 (2)
(式中、R2は独立に脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の1価炭化水素基であり、cは0.7~2.2の正数であり、dは0.001~0.5の正数であり、但しc+dは0.8~2.5である。)
で表される、一分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンである。このオルガノハイドロジェンポリシロキサンが一分子中に有するケイ素原子結合水素原子は、好ましくは3~500個、より好ましくは5~100個、特に好ましくは10~80個である。
上記式(2)中、R2は独立に脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の1価炭化水素基であり、その炭素原子数は、通常1~10、好ましくは1~6である。その具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、へキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基;これらの基の水素原子の一部又は全部を、塩素、臭素、フッ素等のハロゲン原子で置換した3,3,3-トリフルオロプロピル基等が挙げられる。中でも好ましくはアルキル基、アリール基、3,3,3-トリフルオロプロピル基であり、より好ましくはメチル基、フェニル基、3,3,3-トリフルオロプロピル基である。
また、cは0.7~2.2の正数であり、1.0~2.1の正数であることが好ましい。dは0.001~0.5の正数であり、0.005~0.1の正数であることが好ましい。また、c+dは0.8~2.5であり、1.0~2.5であることが好ましく、1.5~2.2であることがより好ましい。
(B)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンにおける一分子中のケイ素原子の数(即ち、重合度)は、通常10~1,000個であるが、組成物の取扱作業性及び得られる硬化物の特性(低弾性率、低応力)が良好となる点から、好ましくは20~500個、より好ましくは20~100個である。
上記式(2)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、例えば、メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン環状共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体等が挙げられる。
(B)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、1種単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(B)成分の添加量は、組成物全体(特には、上記(A)成分)中のケイ素原子に結合したアルケニル基1個に対して(B)成分中のケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)が0.01~3個、好ましくは0.05~2個、より好ましくは0.2~1.5個となる量である。この(B)成分からのケイ素原子に結合した水素原子が、組成物全体(特には、上記(A)成分)中のアルケニル基1個に対して、0.01個より少なくなると、硬化物が得られなくなる。また、3個より多い場合は、硬化物の耐熱性が低下する。
〔(C)白金系触媒〕
本発明の(C)成分は、前記(A)成分のケイ素原子結合アルケニル基と前記(B)成分中のケイ素原子結合水素原子との付加反応を促進させるための触媒として使用されるものである。該(C)成分は白金系触媒(白金又は白金系化合物)であり、公知のものを使用することができる。その具体例としては、白金ブラック、塩化白金酸、塩化白金酸等のアルコール変性物;塩化白金酸とオレフィン、アルデヒド、ビニルシロキサン又はアセチレンアルコール類等との錯体などが例示される。
(C)成分の配合量は有効量でよく、所望の硬化速度により適宜増減することができるが、通常、(A)成分及び(B)成分の合計質量に対して、白金原子の質量換算で、通常0.1~1,000ppm、好ましくは1~300ppmの範囲である。この配合量が多すぎると得られる硬化物の耐熱性が低下する場合がある。
〔(D)加水分解性シラン化合物及びその部分加水分解物を含有するシランカップリング剤〕
本発明の(D)成分は、下記一般式(3)で示される加水分解性シラン化合物及びその部分加水分解物を含むもの(即ち、一般式(3)で示される加水分解性シラン化合物と、該加水分解性シラン化合物の(部分)加水分解物との混合物)であり、25℃における屈折率が1.4210を超え、かつU字管振動方式により測定した25℃における密度が0.897g/cm3を超えるシランカップリング剤であって、本発明のシリコーンゲル組成物から得られるシリコーンゲル硬化物に優れた剥離性を付与するための必須成分である。
(R3O)3-nSi(R3n-(CH2m-CH3 (3)
(式中、R3はそれぞれ独立に炭素原子数が1~10である1価の脂肪族炭化水素基を示す。またnは0、1又は2であり、mは3~20の整数である)
一般式(3)中、R3は炭素原子数が1~10である一価の脂肪族炭化水素基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基などの炭素原子数1~3の一価脂肪族飽和炭化水素基(アルキル基)の中から選ばれたものであり、各R3は同一であっても異種であってもよい。また、nは0、1又は2であり、mは3~20の中から選ばれる整数であり、より好ましくは5~15の中から選ばれる整数である。
ここで本発明において、各種基材に対して優れた剥離性を有するシリコーンゲル硬化物を得るためには、一般式(3)で示される加水分解性シラン化合物のみ(即ち、非加水分解物のみ)からなるシランカップリング剤の一部を(部分)加水分解することによって、一般式(3)で示される加水分解性シラン化合物(非加水分解物)と該加水分解性シラン化合物の(部分)加水分解物とが特定の比率で共存する混合物とすることが有効であり、このようなシランカップリング剤は、該シランカップリング剤全体について、25℃における屈折率が1.4210を超え、かつU字管振動方式により測定した25℃における密度が0.897g/cm3を超える領域のものとして特定されることを突き止めた。
即ち、一般式(3)で示される加水分解性シラン化合物のみ(即ち、非加水分解物のみ)からなるシランカップリング剤では所期の剥離性を有するシリコーンゲル硬化物が得られないことを確認した。また、このシランカップリング剤(加水分解性シラン化合物)について、分子中のメチレン基(CH2)の繰り返し数を示すmの数値に依存して、該シランカップリング剤の「屈折率」と「密度」が背反関係にあること、即ち、mの数値に依存して、該シランカップリング剤の屈折率が増大すると密度が減少し、屈折率が減少すると密度が増大することが一般的に知られているところ、その屈折率と密度は同時には上記それぞれの範囲内とはならなかった。
一方、一般式(3)で示される加水分解性シラン化合物(非加水分解物)の一部を部分的に加水分解し、シランカップリング剤全体の構成成分の一部として(部分)加水分解物を特定の比率で非加水分解物と共存させた混合物とすることで、所期の剥離性を有するシリコーンゲル硬化物が得られることを確認した。また、このようなシランカップリング剤の屈折率と密度は同時に上記それぞれの範囲内(即ち、25℃における屈折率が1.4210を超え、かつU字管振動方式により測定した25℃における密度が0.897g/cm3を超えるもの)となることを確認した。また、一般式(3)で示される加水分解性シラン化合物とその加水分解物とを共存させた混合物であっても上記特定の比率を外れる場合には所期の剥離性を有するシリコーンゲル硬化物が得られず、その屈折率と密度は同時には上記それぞれの範囲内とはならなかった。
上記シランカップリング剤に使用する加水分解性シラン化合物(非加水分解物)の具体例としては、n-プロピルトリメトキシシラン(一般式(3)において、n=0、m=2)、n-プロピル(メチル)ジメトキシシラン(n=1、m=2)、n-プロピル(ジメチル)メトキシシラン(n=2、m=2)、n-プロピルトリエトキシシラン(n=0、m=2)、n-プロピルトリプロポキシシラン(n=0、m=2)、n-ヘキシルトリメトキシシラン(n=0、m=5)、n-ヘキシルトリエトキシシラン(n=0、m=5)、n-ヘキシルトリプロポキシシラン(n=0、m=5)、n-オクチルトリメトキシシラン(n=0、m=7)、n-オクチルトリエトキシシラン(n=0、m=7)、n-オクチルトリプロポキシシラン(n=0、m=7)、n-デシルトリメトキシシラン(n=0、m=9)、n-デシルトリエトキシシラン(n=0、m=9)、n-デシルトリプロポキシシラン(n=0、m=9)、n-ドデシルトリメトキシシラン(n=0、m=11)、n-ドデシルトリエトキシシラン(n=0、m=11)、n-ドデシルトリプロポキシシラン(n=0、m=11)、イコシルトリメトキシシラン(n=0、m=19)、イコシルトリエトキシシラン(n=0、m=19)、イコシルトリプロポキシシラン(n=0、m=19)などが例示される。本発明では、これらの加水分解性シラン化合物(非加水分解物)の一部を部分的に加水分解し、シランカップリング剤全体の構成成分の一部として(部分)加水分解物を特定の比率で非加水分解物と共存させた混合物とすることで、シランカップリング剤全体として上記の屈折率と密度の範囲内となったもののみが対象となる。なお、上記に記載する屈折率と密度は25℃にて測定した数値である。
ここで、屈折率と密度の詳細な原理と測定方法について述べる。
まず、屈折率の測定は反射光を利用して測定する方式の値を本発明では採用する。この方法では、測定プリズムの上のサンプルは、LEDにより様々な角度から照射を受ける。サンプルとプリズムの間のインターフェースにおいて、入射ビームは屈折してサンプルに達するかまたは反射してプリズムに戻り、反射したビームはセンサーアレイにより検出される。これを元に全反射の臨界角が計算され、サンプルの屈折率(RI)を決定する。なお本条件での屈折率は、ナトリウムのD線(波長589.3nm)の光について、気温25℃、気圧1013hPa、相対湿度50%の大気に対して相対的に測定された値(n25D)である。
次に密度の測定はU字管振動方式により測定した値を本発明では採用する。これは最高水準の測定精度と容易な操作、及び堅牢な設計を組み合わせて、最先端のデジタル密度・濃度計が現在設計されている機器が存在し、得られる密度の信頼性が非常に高いことからである。より具体的に述べると、U字管振動方式は「反復フェードアウト(Repeatedfade-out)方式」にて測定される。これはU字管とリファレンスオシレーターの振動周期が光学ピックアップによって密度が測定される。内部に2つの内蔵白金温度計(Pt100)とペルチェ素子を持つことで、サンプルの温度を極めて正確に調整でき、また粘度に関連する誤差は、サンプルの粘度特性に起因する減衰効果を測定することにより、粘度範囲全体にわたって自動補正することができるため、温度・粘度の影響が補正された密度を正確に得ることができる。
なお、本発明の組成物中において(D)成分の添加量は、前記(A)成分100質量部に対し0.1~10質量部、好ましくは0.3~7.0質量部の範囲が好ましい。(D)成分の添加量が0.1質量部未満である場合、基材に対して期待する剥離性を得ることができない。また、(D)成分の添加量が10質量部を超える場合、得られるシリコーンゲル硬化物の柔軟性が損なわれたり、機械的特性が低下したりするおそれがある。
(D)成分のシランカップリング剤の調製は、次のようにして行うとよい。
・上記式(3)で表される加水分解性シラン化合物における-OR3で示される加水分解性基(例えばアルコキシ基)1molに対して水(H2O)を0.05~0.7mol、好ましくは0.1~0.5mol、より好ましくは0.15~0.4molとなる量を添加する。
・添加剤(イソプロピルアミン等の塩基性試薬、塩酸等の酸性試薬)を(0.001~0.1molとなる量)で添加し、酸性もしくは塩基性等の条件下で調整することで、目的とする(D)成分を速やかに得ることができる。なお、上記のような添加剤を用いない場合においても目的とする(D)成分は得ることができるが、添加剤を使用した場合より反応時間が長くなる。
・加熱温度40~100℃で、10~168時間、好ましくは20~100時間程度、均一に混合して部分的に加水分解させる。ここで、添加剤を使用しない場合、反応時間は上記の約2倍程度(20~336時間、好ましくは40~200時間程度)にしないと目的とする(D)成分を得ることができない場合がある。
・生成したアルコールを分離する。
〔その他の任意成分〕
本発明の組成物には、上記(A)~(D)成分以外にも、本発明の目的を損なわない範囲で任意成分を配合することができる。この任意成分としては、例えば、反応抑制剤、無機質充填剤、ケイ素原子結合水素原子及びケイ素原子結合アルケニル基を含有しないオルガノポリシロキサン、耐熱性付与剤、難燃性付与剤、チクソ性付与剤、顔料、染料等が挙げられる。
反応抑制剤は、上記組成物の反応を抑制するための成分であって、具体的には、例えば、アセチレン系、アミン系、カルボン酸エステル系、亜リン酸エステル系等の反応抑制剤が挙げられる。
無機質充填剤としては、例えば、ヒュームドシリカ、結晶性シリカ、沈降性シリカ、中空フィラー、シルセスキオキサン、ヒュームド二酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化鉄、水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、層状マイカ、カーボンブラック、ケイ藻土、ガラス繊維等の無機質充填剤;これらの充填剤をオルガノアルコキシシラン化合物、オルガノクロロシラン化合物、オルガノシラザン化合物、低分子量シロキサン化合物等の有機ケイ素化合物で表面疎水化処理した充填剤等が挙げられる。また、シリコーンゴムパウダー、シリコーンレジンパウダー等を配合してもよい。
〔組成物の硬化〕
本発明の組成物は、上記(A)~(D)成分(任意成分が配合される場合には、任意成分も含む)を常法に準じて混合することにより調製することができる。その際に、混合される成分を必要に応じて2パート又はそれ以上のパートに分割して混合してもよく、例えば、(A)成分の一部及び(C)成分からなるパートと、(A)成分の残部及び(B)、(D)成分からなるパートとに分割して混合することも可能である。常温にて未硬化組成物を保管する際は、(A)成分の一部及び(C)成分からなるパートと、(A)成分の残部及び(B)、(D)成分からなるパートとに分割することがより好ましい。
その後、本発明の組成物を常温(25℃±10℃)もしくは用途に応じた温度条件下(例えば、加熱温度:35~175℃、特には50~150℃程度、加熱時間:10~120分、特には30~60分程度)で硬化させることによりシリコーンゲル硬化物が得られる。
本発明のシリコーンゲル組成物は、各種基材(例えば、ガラス、FRP等)に対して優れた剥離性を有するシリコーンゲル硬化物となり得るものである。例えば、精密な流路、形状、造形物等を容易に得るための組成物であり、ガラス型やシリコン型に塗布、硬化した後に剥離させて得られるマイクロ流路作製用として有用である。また、部品を分解し再利用したり、不良となった部品を修理する際に容易に剥離するリペア性に優れたシリコーンゲル硬化物となるため、電気・電子用部材、特に通信機器や車載機器に用いられる電気・電子部品の保護に有用である。
なお、本発明において剥離性とは、所定の硬化条件にて基材表面上で硬化成形したシリコーンゲル硬化物を常温で該基材表面から剥離する際の剥離容易性として評価されるものである。例えば以下の方法で評価するとよい。
[剥離性試験方法]
1)対象の基材上に本発明の剥離性シリコーンゲル組成物を所定の厚みとなるように塗布し、所定の硬化条件にて硬化させてシリコーンゲル硬化膜とする。
2)1)で作製したシリコーンゲル硬化膜を基材面に対して90°上(垂直)方向に引張りピールする。
3)結果は以下のように判定する。
合格(〇):基材上にシリコーンゲル硬化膜が全く残らず、きれいに剥離できる。
不合格(×):基材上にシリコーンゲル硬化膜が接着して残る、又は(シリコーンゲル硬化膜が破断し)基材上のシリコーンゲル硬化膜が全く剥がせない。
本発明の剥離性シリコーンゲル組成物の硬化物は、JIS K2220で規定される1/4コーンによる針入度が10~100であることが好ましく、より好ましくは15~90、更に好ましくは20~80である。針入度が10未満になると、シリコーンゲルが硬すぎるため、剥離させる際に非常に大きな力が必要になることや、剥離する際の応力に耐えきれず、電子回路の一部が破断したり、シリコーンゲル内部にクラックが生成したりする場合がある。また、針入度が100を超えると、柔らかすぎるためシリコーンゲルに大変形を与えた場合、シリコーンゲル自体が破壊しやすくなる場合がある。
以下、合成例、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、下記の実施例は本発明を何ら制限するものではない。なお、実施例中、「部」は「質量部」を表し、「%」は「質量%」を表し、「Vi」は「ビニル基」を表す。また、屈折率はアントンパール社製「Abbemat 550屈折計」、密度は同社製「密度・比重・濃度計:DMA4100M」を用い、それぞれ25℃の条件で測定した。針入度は、JIS K2220で規定される1/4コーンによる針入度であり、(株)離合社製自動針入度計RPM-101を用いて測定した。
[(D)成分合成例1]
乾燥窒素にてシールし、温度計、エステルトラップ、冷却管、滴下ロートを備えた500mlの四つ口フラスコに、デシルトリメトキシシラン262.5g(1mol)に水9.0g(0.5mol)、イソプロピルアミン0.3g(0.005mol)を加え、70℃にて24時間攪拌した。エステルトラップ内に還流された液体をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、大部分がメタノールであることを確認した。その後、四つ口フラスコを真空条件とし、70℃にて3時間の条件にて系内に含まれる余剰のアルコールを除去した。フラスコ内には液体透明な液体が残り、約220gの、デシルトリメトキシシランとデシルトリメトキシシランの(部分)加水分解物との混合物からなるシランカップリング剤(1)が得られた(収率;約83.8%)。得られたシランカップリング剤(1)の25℃における屈折率は1.4222、U字管振動方式により測定した25℃における密度が0.899g/cm3であった。
[(D)成分合成例2]
乾燥窒素にてシールし、温度計、エステルトラップ、冷却管、滴下ロートを備えた500mlの四つ口フラスコに、デシルトリメトキシシラン262.5g(1mol)に水18.0g(1.0mol)、イソプロピルアミン0.3g(0.005mol)を加え、70℃にて24時間攪拌した。エステルトラップ内に還流された液体をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、大部分がメタノールであることを確認した。その後、四つ口フラスコを真空条件とし、70℃にて3時間の条件にて系内に含まれる余剰のアルコールを除去した。フラスコ内には液体透明な液体が残り、約180gの、デシルトリメトキシシランとデシルトリメトキシシランの(部分)加水分解物との混合物からなるシランカップリング剤(2)が得られた(収率;約68.6%)。得られたシランカップリング剤(2)の25℃における屈折率は1.4431、U字管振動方式により測定した25℃における密度が0.938g/cm3であった。
[(D)成分合成例3]
乾燥窒素にてシールし、温度計、エステルトラップ、冷却管、滴下ロートを備えた500mlの四つ口フラスコに、デシルトリメトキシシラン262.5g(1mol)に水9.0g(0.5mol)、35質量%HCl水溶液0.10g(0.001mol)を加え、70℃にて24時間攪拌した。エステルトラップ内に還流された液体をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、大部分がメタノールであることを確認した。その後、四つ口フラスコを真空条件とし、70℃にて3時間の条件にて系内に含まれる余剰のアルコールを除去した。フラスコ内には液体透明な液体が残り、約230gの、デシルトリメトキシシランとデシルトリメトキシシランの(部分)加水分解物との混合物からなるシランカップリング剤(3)が得られた(収率;約87.6%)。得られたシランカップリング剤(3)の25℃における屈折率は1.4261、U字管振動方式により測定した25℃における密度が0.913g/cm3であった。
[(D)成分比較合成例1]
乾燥窒素にてシールし、温度計、エステルトラップ、冷却管、滴下ロートを備えた500mlの四つ口フラスコに、デシルトリメトキシシラン262.5g(1mol)に水9.0g(0.5mol)を加え、70℃にて6時間攪拌した。その後、四つ口フラスコを真空条件とし、70℃にて3時間の条件にて系内に含まれる余剰のアルコールと未反応の水を除去した。フラスコ内には液体透明な液体が残り、約250gの、デシルトリメトキシシランとデシルトリメトキシシランの(部分)加水分解物との混合物からなるシランカップリング剤(4)が得られた(収率;約95.2%)。得られたシランカップリング剤(4)の25℃における屈折率は1.4209、U字管振動方式により測定した25℃における密度が0.896g/cm3であった。なお、このシランカップリング剤(4)の25℃における屈折率とU字管振動方式により測定した25℃における密度の値は、部分加水分解操作前の原料デシルトリメトキシシラン(屈折率:1.4209、密度:0.896g/cm3)と測定精度の限度内において同等であることから、該シランカップリング剤(4)中に含まれる加水分解物は極微量であることが推察される。
[実施例1]
25℃での粘度が1,000mPa・sの両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン重合体を60部と、25℃での粘度が700mPa・sの両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン重合体を40部、下記式(4)
Figure 0007074093000002
で示され、25℃での粘度が100mPa・sの両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体を0.25部、下記式(5)
Figure 0007074093000003
で示され、25℃での粘度が18mPa・sの両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサンを5.6部(このとき、組成物中のケイ素原子結合アルケニル基1個あたりの(B)成分中のケイ素原子結合水素原子の個数(以下、H/Viという)は1.15であった。)、及び(C)成分である白金原子を1%含有する塩化白金酸ビニルシロキサン錯体のジメチルポリシロキサン溶液を0.05部、任意成分であるエチニルシクロヘキサノールを0.02部、及び(D)成分であるシランカップリング剤(1)を1.0部加え均一に混合した組成物1を得た。得られた組成物1を80℃で60分間加熱硬化したところ、針入度45のシリコーンゲル硬化物を得た。
[実施例2]
実施例1において、(D)成分としてシランカップリング剤(1)を用いる代わりに、シランカップリング剤(2)を用いる以外は同様にして、組成物2を得た。この組成物2を80℃で60分間加熱硬化したところ、針入度44のシリコーンゲル硬化物を得た。
[実施例3]
実施例1において、(D)成分としてシランカップリング剤(1)を用いる代わりに、シランカップリング剤(3)を用いる以外は同様にして、組成物3を得た。この組成物3を80℃で60分間加熱硬化したところ、針入度46のシリコーンゲル硬化物を得た。
[実施例4]
下記式(6)
Figure 0007074093000004
で示される25℃での粘度が1,000mPa・sの両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体を60部、下記式(7)
Figure 0007074093000005
で示され、25℃での粘度が700mPa・sのトリメチルシロキシ基・ビニルジメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体を40部、下記式(4)
Figure 0007074093000006
で示され、25℃での粘度が100mPa・sの両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体を0.55部、下記式(5)
Figure 0007074093000007
で示され、25℃での粘度が18mPa・sの両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサンを5.6部(このとき、組成物中のケイ素原子結合アルケニル基1個あたりの(B)成分中のケイ素原子結合水素原子の個数(以下、H/Viという)は1.15であった。)、及び(C)成分である白金原子を1%含有する塩化白金酸ビニルシロキサン錯体のジメチルポリシロキサン溶液を0.05部、任意成分であるエチニルシクロヘキサノールを0.02部、及び(D)成分であるシランカップリング剤(1)を1.0部加え均一に混合した組成物4を得た。得られた組成物4を80℃で60分間加熱硬化したところ、針入度45のシリコーンゲル硬化物を得た。
[比較例1]
実施例1において、(D)成分としてシランカップリング剤(1)を用いる代わりに、シランカップリング剤(4)を用いる以外は同様にして、組成物5を得た。この組成物5を80℃で60分間加熱硬化したところ、針入度44のシリコーンゲル硬化物を得た。
[比較例2]
実施例1において、(D)成分としてシランカップリング剤(1)を用いる代わりに、デシルトリメトキシシラン(屈折率:1.4209、密度:0.896g/cm3)を用いる以外は同様にして、組成物6を得た。この組成物6を80℃で60分間加熱硬化したところ、針入度45のシリコーンゲル硬化物を得た。
[比較例3]
実施例1において、(D)成分としてシランカップリング剤(1)を用いる代わりに、n-プロピルトリメトキシシラン(屈折率:1.3878、密度:0.928g/cm3)を用いる以外は同様にして、組成物7を得た。この組成物7を80℃で60分間加熱硬化したところ、針入度45のシリコーンゲル硬化物を得た。
[比較例4]
実施例1において、(D)成分としてシランカップリング剤(1)を用いる代わりに、ドデシルトリメトキシシラン(屈折率:1.4220、密度:0.880g/cm3)を用いる以外は同様にして、組成物8を得た。この組成物8を80℃で60分間加熱硬化したところ、針入度45のシリコーンゲル硬化物を得た。
[比較例5]
実施例1において、(D)成分としてシランカップリング剤(1)を用いる代わりに、オクチルトリエトキシシラン(屈折率:1.4145、密度:0.878g/cm3)を用いる以外は同様にして、組成物9を得た。この組成物9を80℃で60分間加熱硬化したところ、針入度45のシリコーンゲル硬化物を得た。
[比較例6]
実施例1において、(D)成分としてシランカップリング剤(1)を用いる代わりに、フェニルトリメトキシシラン(屈折率:1.4723、密度:1.058g/cm3)を用いる以外は同様にして、組成物10を得た。この組成物10を80℃で60分間加熱硬化したところ、針入度45のシリコーンゲル硬化物を得た。
[比較例7]
実施例1において、(D)成分であるシランカップリング剤(1)を除いた以外は同様にして、組成物11を得た。この組成物11を80℃で60分間加熱硬化したところ、針入度42のシリコーンゲル硬化物を得た。
[試験]
上記実施例1~4及び比較例1~7で得られた組成物を用いて、以下の試験を実施した。これらの結果を表1に示す。
剥離性の評価;
1)
内径33mm、高さ16mmの上部が開口した円筒状ガラスシャーレ内に上記のようにして得た組成物液状サンプルを約10g程度入れたのち、そのまま所定の硬化温度と時間にて硬化させてガラスシャーレの形状に対応した円筒形状のシリコーンゲル硬化物を得た。その後、室温まで冷却させたのち、そのままの状態で針入度を測定した。上述した針入度はこのとき測定した値である。
2)
上記の針入度を測定した後の硬化物サンプルを用いて、シリコーンゲル硬化物のガラスからの剥離容易性を確認した。詳しくは、1)で作製したシリコーンゲル硬化物の端部をガラスシャーレ底面に対して90°上(垂直)方向に引張りピールする。
3)
その結果、ガラスシャーレにシリコーンゲル硬化物が全く残らず、きれいに剥離するものを合格(〇)、シリコーンゲル硬化膜が剥離せずガラスシャーレに接着したものや剥離する際にシリコーンゲル硬化物が破壊してしまい、硬化物として円筒形状を保持できなかったものは不合格(×)と判定した。
保存安定性加速試験の評価;
実施例及び比較例の組成物を2成分化し、未硬化液を40℃環境下にて1か月放置し、その後両者を実施例同様の混合比になるように調合・混合したのち、上記針入度測定及び剥離性の評価を行った。なお、2成分化する際下記のように分割し、湿気を遮断できる容器にて保管した。
(第1成分)(A)・(C)成分
(第2成分)(B)・(D)・任意成分
Figure 0007074093000008
[評価]
実施例1~4の組成物は、本発明の要件(指定の分子構造(即ち、式(3))の加水分解性シラン化合物及びその部分加水分解物の混合物であって、所定の屈折率及び密度を有するシランカップリング剤を含むこと)を満たすものであり、ガラスに対し良好な剥離性を有することがわかる。また、成分を分割し保存安定性を評価したところ、針入度及び剥離性の変化もないことを確認した。
これに対し、比較例1の組成物は(D)成分として指定の分子構造(即ち、式(3))の加水分解性シラン化合物及びその部分加水分解物の混合物であるものの、その屈折率及び密度が本発明の要件を満たしておらず、また比較例2、5の組成物は、本発明の(D)成分として加水分解性シラン化合物の分子構造は満たすものの、その加水分解性シラン化合物及びその部分加水分解物の混合物ではなく(加水分解性シラン化合物のみであり)、かつ屈折率及び密度が本発明の要件を満たしていないため、ガラス剥離性試験において不合格となっており、保存安定性試験後においてもその状況に変化がないことが分かる。また、比較例3の組成物においては、(D)成分として加水分解性シラン化合物が指定の分子構造ではなく、かつ屈折率が本発明の要件を満たしていないため、ガラス剥離性試験において不合格となっており、保存安定性試験後においてもその状況に変化がないことが分かる。さらに、比較例4の組成物においては、(D)成分として加水分解性シラン化合物の分子構造は満たすものの、その加水分解性シラン化合物及びその部分加水分解物の混合物ではなく、かつ密度が本発明の要件を満たしていないため、ガラス剥離性試験において不合格となっており、保存安定性試験後においてもその状況に変化がないことが分かる。また、比較例6の組成物においては、(D)成分として屈折率および密度は本発明の要件を満たしているが、加水分解性シラン化合物の分子構造が異なるため、ガラス剥離性試験において不合格であった。比較例7の組成物においては、(D)成分を含まず、本発明の要件を全く満たさない硬化物のため、ガラス剥離性試験において不合格であった。
図1に、実施例におけるシランカップリング剤の屈折率及び密度とシリコーンゲル硬化物の剥離性との関係を示す。なお、ここでは、分子構造が一般式(3)を満足する実施例1~4、比較例1~5のシランカップリング剤を示しており、図中のプロットの記号(〇、×)は上記実施例1~4、比較例1~5における剥離性の評価結果である。図1における各プロット付近の表記「E1~E4」、「C1~C5」はそれぞれ実施例1~4、比較例1~5に対応した結果であることを示している。また、図1中においてシランカップリング剤の分子構造がデシルトリメトキシシラン系のもの(シラン化合物単独の場合と、シラン化合物とその加水分解物との混合物の場合)を「(d)」、n-プロピルトリメトキシシランのものを「(np)」、ドデシルトリメトキシシランのものを「(dd)」、オクチルトリエトキシシランのものを「(oc)」として各プロット付近に表示している。
図1にみられるように、分子構造が一般式(3)を満足し、屈折率n25Dが1.4210超であり、かつ密度が0.897g/cm3超の領域(図中、点線で囲まれる右上の領域)では良好な剥離性(合格)が得られており、それを外れる領域では剥離性が不合格であった。
以上のことより、本発明の(D)成分として含まれる加水分解性シラン化合物の分子構造と諸要件(この加水分解性シラン化合物及びその部分加水分解物の混合物であって、所定の屈折率及び密度を有するシランカップリング剤を含むこと)がシリコーンゲル硬化物の剥離性に有効であることが確認できた。
本発明の剥離性シリコーンゲル組成物を硬化することにより得られるシリコーンゲル硬化物は、部品を分解し再利用したり、不良となった部品を修理する際に容易に剥離できるため、環境面でも非常に有益なシリコーンゲル組成物である。また、剥離性が高い特徴を生かすことで精密な流路(マイクロ流路)、複雑な形状、造形物等を得ることができる。上記のようなことから、電気電子用途に限らず、手芸用途、美術品用途としても今後利用されることが期待できる。

Claims (3)

  1. (A)下記平均組成式(1)
    a1 bSiO(4-a-b)/2 (1)
    (式中、Rは独立にアルケニル基であり、R1は独立に脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の1価炭化水素基であり、aは0.0001~0.2の正数であり、bは1.7~2.2の正数であり、但しa+bは1.9~2.4である。)
    で表される、一分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基を少なくとも1個有するオルガノポリシロキサン:100質量部、
    (B)下記平均組成式(2)
    2 cdSiO(4-c-d)/2 (2)
    (式中、R2は独立に脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の1価炭化水素基であり、cは0.7~2.2の正数であり、dは0.001~0.5の正数であり、但しc+dは0.8~2.5である。)
    で表される、一分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:組成物全体中のケイ素原子に結合したアルケニル基1個あたり(B)成分中のケイ素原子に結合した水素原子が0.01~3個となる量、
    (C)白金系触媒:有効量、
    (D)下記一般式(3)で示される加水分解性シラン化合物及びその(部分)加水分解物の混合物であり、25℃における屈折率が1.4210を超え、かつU字管振動方式により測定した25℃における密度が0.897g/cm3を超えるシランカップリング剤:0.1~10質量部、
    (R3O)3-nSi(R3n-(CH2m-CH3 (3)
    (式中、R3はそれぞれ独立に炭素原子数が1~10である1価の脂肪族炭化水素基を示す。またnは0、1又は2であり、mは15の整数である)
    を必須成分として含有する剥離性シリコーンゲル組成物。
  2. 上記一般式(3)において、R3がメチル基、エチル基又はプロピル基である請求項1記載の剥離性シリコーンゲル組成物。
  3. 硬化してJIS K2220で規定される針入度が10~100であるシリコーンゲル硬化物を与えるものである請求項1又は2記載の剥離性シリコーンゲル組成物。
JP2019020742A 2019-02-07 2019-02-07 剥離性シリコーンゲル組成物 Active JP7074093B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019020742A JP7074093B2 (ja) 2019-02-07 2019-02-07 剥離性シリコーンゲル組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019020742A JP7074093B2 (ja) 2019-02-07 2019-02-07 剥離性シリコーンゲル組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020128465A JP2020128465A (ja) 2020-08-27
JP7074093B2 true JP7074093B2 (ja) 2022-05-24

Family

ID=72175263

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019020742A Active JP7074093B2 (ja) 2019-02-07 2019-02-07 剥離性シリコーンゲル組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7074093B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114479470A (zh) * 2022-01-21 2022-05-13 丹阳市百盛电器有限公司 一种硅胶废料处理再利用方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002322364A (ja) 2001-04-26 2002-11-08 Dow Corning Toray Silicone Co Ltd シリコーンゲル組成物
JP2013032390A (ja) 2012-11-06 2013-02-14 Osaka Gas Co Ltd フルオレン骨格を有する化合物およびその製造方法
WO2019021826A1 (ja) 2017-07-24 2019-01-31 東レ・ダウコーニング株式会社 多成分硬化型熱伝導性シリコーンゲル組成物、熱伝導性部材および放熱構造体
WO2019021825A1 (ja) 2017-07-24 2019-01-31 東レ・ダウコーニング株式会社 熱伝導性シリコーンゲル組成物、熱伝導性部材および放熱構造体

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62240363A (ja) * 1986-04-10 1987-10-21 Shin Etsu Chem Co Ltd 離型フイルム用シリコ−ン組成物

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002322364A (ja) 2001-04-26 2002-11-08 Dow Corning Toray Silicone Co Ltd シリコーンゲル組成物
JP2013032390A (ja) 2012-11-06 2013-02-14 Osaka Gas Co Ltd フルオレン骨格を有する化合物およびその製造方法
WO2019021826A1 (ja) 2017-07-24 2019-01-31 東レ・ダウコーニング株式会社 多成分硬化型熱伝導性シリコーンゲル組成物、熱伝導性部材および放熱構造体
WO2019021825A1 (ja) 2017-07-24 2019-01-31 東レ・ダウコーニング株式会社 熱伝導性シリコーンゲル組成物、熱伝導性部材および放熱構造体

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020128465A (ja) 2020-08-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1878768B1 (en) Curable silicone rubber compositions and cured product thereof
KR101574992B1 (ko) 실록산을 그래프트한 실리카, 투명 실리콘 조성물 및 그 조성물로 밀봉한 광전자 장치
KR100591875B1 (ko) 실리콘 조성물, 이의 제조방법 및 실리콘 탄성중합체
US7566756B2 (en) Addition curable silicone resin composition and silicon lens using same
US8389650B2 (en) Curable polyorganosiloxane composition
JP5455065B2 (ja) シクロアルキル基含有シリコーン樹脂組成物及び該組成物の使用方法。
US20050250903A1 (en) Silicone gel composition
US7741412B2 (en) Curable organopolysiloxane composition
KR20150065672A (ko) 광반도체 소자 밀봉용 실리콘 조성물 및 광반도체 장치
TW201843282A (zh) 晶粒黏著用聚矽氧樹脂組成物及硬化物
US9631062B2 (en) Silicone gel composition and silicone gel cured product
JP2008156441A (ja) 接着性ポリオルガノシロキサン組成物
JP2010121117A (ja) 可視光遮光性シリコーンゴム組成物及びその硬化物並びに光半導体装置
JP6863109B2 (ja) 自己接着性シリコーンゲル組成物及びその硬化物
JP7156219B2 (ja) 硬化性シリコーンゲル組成物及びシリコーンゲル硬化物
JP7074093B2 (ja) 剥離性シリコーンゲル組成物
EP3950803B1 (en) Self-adhesive silicone gel composition and silicone gel comprising cured product thereof
JP2018119021A (ja) 自己接着性シリコーンゲル組成物及びその硬化物
TWI780238B (zh) 單部分式可固化聚矽氧組成物
JP6324206B2 (ja) 硬化性オルガノポリシロキサン組成物及び半導体装置
JP6465219B2 (ja) 自己接着性シリコーンゲル組成物及びシリコーンゲル
JP5368379B2 (ja) 硬化性オルガノポリシロキサン組成物及びそれを用いた半導体装置
US11434370B2 (en) Silicone gel composition, cured product thereof, and power module
JP6633846B2 (ja) 付加反応硬化型樹脂組成物及び光半導体装置
JP2022190749A (ja) 付加硬化性シリコーン樹脂組成物及び半導体装置用ダイアタッチ材

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210121

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20211019

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211026

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211214

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220412

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220425

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7074093

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150