JP6324206B2 - 硬化性オルガノポリシロキサン組成物及び半導体装置 - Google Patents

硬化性オルガノポリシロキサン組成物及び半導体装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6324206B2
JP6324206B2 JP2014102018A JP2014102018A JP6324206B2 JP 6324206 B2 JP6324206 B2 JP 6324206B2 JP 2014102018 A JP2014102018 A JP 2014102018A JP 2014102018 A JP2014102018 A JP 2014102018A JP 6324206 B2 JP6324206 B2 JP 6324206B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
curable organopolysiloxane
organopolysiloxane composition
sio
cured product
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014102018A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015218233A (ja
Inventor
琢史 間下
琢史 間下
匡志 木村
匡志 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aica Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Aica Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aica Kogyo Co Ltd filed Critical Aica Kogyo Co Ltd
Priority to JP2014102018A priority Critical patent/JP6324206B2/ja
Publication of JP2015218233A publication Critical patent/JP2015218233A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6324206B2 publication Critical patent/JP6324206B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)

Description

本発明は、速硬化性を有する硬化性オルガノポリシロキサン組成物及びこれで半導体素子(LED等)が封止されている半導体装置に関する。
従来、LEDなどの光半導体基板の封止剤として付加反応硬化型の硬化性オルガノポリシロキサン組成物が使用されているが、優れた耐湿性及び高い接着性を有し且つ熱による着色が少ない実用性の高い光学材料用組成物として、(A)SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する有機化合物、(B)1分子中に少なくとも2個のSiH基を含有する化合物、(C)ヒドロシリル化触媒、(D)1分子中に少なくとも1個のエポキシ基を含有する化合物、及び、(E)1分子中に少なくとも1個のカルボキシル基を含有する化合物を含有する光学材料用組成物が提案されている(特許文献1)。
また、接着性に優れ、高い耐熱性及び高い透明性を有する発光ダイオード用ダイボンディング樹脂ペーストとして、(A)SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する有機系骨格からなる有機化合物、(B)1分子中に少なくとも2個のSiH基を含有するケイ素化合物、(C)ヒドロシリル化触媒、(D)シランカップリング剤及び/又はエポキシ基含有化合物、(E)シラノール縮合触媒を必須成分として含むことを特徴とする硬化性組成物よりなるダイボンディング用樹脂ペーストが提案されている(特許文献2)。
また、耐薬品性を有し硬化して接着剤を形成することが出来る組成物として、(I)1分子当たり平均で少なくとも2つの末端不飽和有機基を有するポリオルガノシロキサン、(II)1分子当たり平均で少なくとも2つのケイ素結合水素原子を有する有機水素ポリシロキサン、(III)ヒドロシリル化触媒、(IV)構成成分(I)、構成成分(II)又はその両方と反応する少なくとも1つの官能基を有するフルオロオルガノシリコーン、(V)不飽和エステル官能化合物、及び(VI)接着促進剤を含む構成成分を混合することにより調製される組成物が提案されている(特許文献3)。
また、熱衝撃に対し高い耐性を有し過酷な温度サイクル下でもクラックが生じにくい発光ダイオード用付加硬化型シリコーン樹脂組成物として、(A)一般式(1):−(R SiO)−(1)(式中、Rは不飽和脂肪族結合を有しない非置換または置換の一価の炭化水素基であり、nは1以上の整数である。)で示される直鎖状セグメントと、一般式:R SiO1/2(式中、Rは非置換または置換の一価の炭化水素基、アルコキシ基又は水酸基)で表されるM単位と、式SiOで表されるQ単位及び/又は式RSiO3/2(式中、Rは前記の通り)で表されるT単位とからなり、全Rの少なくとも2個がアルケニル基である樹脂状セグメントとを含むオルガノポリシロキサン、(B)珪素原子と結合する水素原子を一分子中に少なくとも2個含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン: 組成物中の全ケイ素原子結合アルケニル基に対する(B)成分中のケイ素原子結合水素原子のモル比が0.5〜4.0となる量、(C)付加反応触媒:有効量、(D)エポキシ基及び/又はアルコキシ基を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン化合物:(A)成分及び(B)成分の合計量100質量部に対し0〜30質量部を含有する発光ダイオード用付加硬化型シリコーン樹脂組成物が提案されている(特許文献4)。
また、屈折率が大きく、光透過性が高く、強度が高く、引っかき抵抗性が良好な硬化物を形成する硬化性オルガノポリシロキサン組成物、および信頼性が優れる半導体装置として、(A)一分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合アルケニル基と少なくとも1個のケイ素原子結合アリール基を有する直鎖上のオルガノポリシロキサン、(B)一分子中に少なくとも1個のケイ素原子結合アルケニル基と少なくとも1個のケイ素原子結合アリール基を有し、一般式:RSiO3/2(式中、Rは置換または非置換の一価炭化水素基である。)で表されるシロキサン単位を有する分岐鎖状のオルガノポリシロキサン{(A)成分に対する本成分の含有量の比が重量単位で1/99〜99/1となる量}、(C)一分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサン{(A)成分と(B)成分の合計100重量部に対して1〜200重量部}、および(D)ヒドロシリル化反応用触媒(本組成物の硬化を促進する量)からなる硬化性オルガノポリシロキサン組成物及びこの硬化物により半導体素子が被覆されている半導体装置が提案されている(特許文献5)。
特開2004−2783号公報 特開2004−266134号公報 特表2007−502346号公報 特開2007−63538号公報 特開2004−143361号公報
しかしながらこれらの組成物は、硬化速度が遅く生産性が十分で無いという課題がある。特にこれらの組成物を金型により成型する場合は、硬化速度が遅いと1工程毎の金型占有時間が長くなり、どうしても生産性を上げることができない、という課題がある。また、硬化速度が遅いために流動性が無くなるまでの時間が長いと、金型の隙間等から組成物がわずかに漏れて硬化しバリが発生するという課題がある。さらには、硬化速度が遅いために硬化物の表面にタックが残留していると、硬化物の表面に埃が付着して硬化物の光透過性が低下すると共に、複数の硬化物同士が密着して不良品となり結果として歩留まりが低下するという課題がある。
本発明が解決しようとする課題は、速硬化性を有し、このため生産性が高く、特に金型成型の場合にバリが発生することがなく、また硬化物表面にタックが無く、さらには硬化物表面に埃が付着しないために光透過性に優れる硬化性オルガノポリシロキサン組成物及びこの硬化物で半導体素子が封止されている半導体装置を提供することにある。
請求項1記載の発明は、アルケニル基及びアリール基を有する下記シロキサン単位式(1)で表されるオルガノポリシロキサン(A)と、
(RSiO1/2(RR’SiO2/2(R’SiO3/2 (1)
(式(1)中、aは正数であり、bは正数であり、cは正数であり、かつ、a、b、cは、a+b+c=1、c/(a+b+c)=0.3〜0.5を満たす正数であり、1分子中、Rは少なくとも2個がアルケニル基であり、アルケニル基含有比率は2.5重量パーセント以上12重量パーセント未満であり、R’の少なくとも1個がアリール基であり、アリール基及びアルケニル基以外のR、R’は独立に炭素数1〜8の一価の炭化水素基である)、
1分子中にケイ素原子に結合した水素原子が少なくとも2個以上であり、かつ、水素基含有比率は0.1重量パーセント以上1.4重量パーセント未満であり、ケイ素原子に結合したアリール基を少なくとも1個有するオルガノ水素ポリシロキサン(B)と、
付加反応触媒(C)とから成ることを特徴とする硬化性オルガノポリシロキサン組成物を提供する。
また、請求項2記載の発明は、120℃ホットプレート上に1g載せ流動性が無くなるまでの時間が60秒以下となることを特徴とする請求項1記載の硬化性オルガノポリシロキサン組成物を提供する。
また、請求項3記載の発明は、硬化物がタイプAデュロメータ硬さで40以上となることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の硬化性オルガノポリシロキサン組成物を提供する。
また、請求項4記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の硬化性オルガノポリシロキサン組成物の硬化物で半導体素子が封止されていることを特徴とする半導体装置を提供する。
本発明の硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、速硬化を有し、このため生産性が高く、特に金型成型の場合にバリが発生することがないという効果がある。また硬化物表面にはタックが無く、タイプAデュロメータ硬さは40以上あり、このため硬化物表面に埃が付着しないために光透過性に優れると共に、複数の硬化物同士が密着して不良品となることが無くなり結果として歩留まりが良いという効果がある。
また、請求項4記載の、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の硬化性オルガノポリシロキサン組成物の硬化物で半導体素子が封止された半導体装置は、硬化物表面にタックが無く、タイプAデュロメータ硬さは40以上あり、このため硬化物表面に埃等が付着しないために光透過性に優れると共に、複数の半導体装置に係る硬化物同士が密着して不良品となることが無くなり、歩留まりが良いという効果がある。
まず、請求項1に記載の硬化性オルガノポリシロキサン組成物について具体的に説明する。
アルケニル基及びアリール基を有する下記シロキサン単位式(1)で表されるオルガノポリシロキサン(A)
(RSiO1/2(RR’SiO2/2(R’SiO3/2 (1)
(式(1)中、各a、b、cは、aは正数であり、bは0または正数であり、cは正数であり、かつ、a、b、cは、a+b+c=1、c/(a+b+c)=0.3〜0.95を満たす正数であり、1分子中、Rは少なくとも2個がアルケニル基であり、R’の少なくとも1個がアリール基であり、アリール基及びアルケニル基以外のR、R’は独立に炭素数1〜8の一価の炭化水素基である)、はビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基、ヘキセニル基などの炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有するオルガノポリシロキサンであって、SiO3/2単位を含むオルガノポリシロキサンである。末端や繰り返し単位中のケイ素に結合した他のオルガノ基としては、メチル基、エチル基、フェニル基などが例示される。具体例としては、メチルフェニルビニルポリシロキサンが挙げられる。
aは(A)成分中のSiO1/2単位の平均数を示し、bは同SiO2/2単位の平均数を示し、cは同SiO3/2単位の平均数を示す。aは正数であり、bは0または正数であり、cは正数であり、かつ、a、b、cは、a+b+c=1、c/(a+b+c)=0.3〜0.95を満たす正数である。c/(a+b+c)が0.3未満では硬化物が十分な強度を得ることができなくなり、0.95超では同様に硬化物が十分な強度を得ることができない。また(A)成分中のアルケニル基含有比率は2.5重量パーセント以上であると硬化性がよくなり、硬さも得やすくなる。アルケニル基含有比率が12重量パーセント以上であると、硬化物に脆さやタックが生じやすくなる。良好な硬さを得るためにはアルケニル基含有比率は3.0重量パーセント以上であることがより好ましい。脆さやタックを生じ難くするためにはアルケニル基含有比率は10重量パーセント未満であることがより好ましい。本成分は、25℃において通常液状であり、粘度は1Pa・s〜50Pa・sである。また本成分の分子構造は通常、分岐鎖状である。このような(A)成分を構成する具体例としては、以下のシロキサン単位式で示されるオルガノポリシロキサンがある。なお、式中Viはビニル基、Meはメチル基、Phはフェニル基を表している(以下同じ)。
(ViMeSiO1/20.3(PhSiO3/20.7
1分子中にケイ素原子に結合した水素原子が少なくとも2個以上であり、かつ、水素基含有比率は0.1重量パーセント以上1.4重量パーセント未満であり、ケイ素原子に結合したアリール基を少なくとも1個有するオルガノ水素ポリシロキサン(B)は、末端および/または繰返し構造中において、2個以上のSiH基を含有するオルガノポリシロキサンであって、水素基含有比率は0.1重量パーセント以上であると硬化性がよくなり、硬さも得やすくなる。水素基含有比率が1.4重量パーセント以上であると、硬化物表面にタックが生じやすくなる。良好な硬さを得るためには水素基含有比率を0.15重量パーセント以上であることがより好ましい。タックを生じ難くするためには水素原子含有率は1.0重量パーセント未満であることがより好ましい。ケイ素原子に結合するオルガノ基としては、メチル基、エチル基、フェニル基などが例示される。該オルガノポリシロキサンは、例えば直鎖状または分岐鎖状、環状構造を有するものであってもよい。具体例としては、メチルフェニル水素ポリシロキサンが挙げられる。前記オルガノポリシロキサン(A)とオルガノ水素ポリシロキサン(B)の配合比は、ビニル基とSiH基のモル比が(A):(B)=1:0.1〜2.0とすることが好ましく、より好ましくは(A):(B)=1:0.7〜1.5である。ビニル基とSiH基のモル比が(A):(B)=1:0.1未満では硬さが十分得られず、(A):(B)=1:2.0超では硬化性が失われさらには余剰水素ガスが発泡の原因となる。このような(B)成分を構成する具体例としては、以下のシロキサン単位式で示されるオルガノ水素ポリシロキサンがある。
(HMeSiO1/20.6(PhSiO3/20.4
付加反応触媒(C)は、前記(A)成分と前記(B)成分のヒドロシリル化反応を促進させるために添加され、ヒドロシリル化反応の触媒活性を有する公知の金属、金属化合物、金属錯体などを用いることができる。特に白金、白金化合物、それらの錯体を用いることが好ましい。これらの触媒は単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また、助触媒を併用してもよい。付加反応触媒(C)の配合量は組成物全体に対して1ppm〜50ppmとすることが好ましく、より好ましくは5〜20ppmである。1ppm未満では硬化性が低下し十分な硬さが得にくくなり、50ppm超では硬化後の透明性が下がる要因となる。
本組成物には、その他任意の成分として、3−メチル−1−ブチン−3−オール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、エチニルシクロヘキサノール等のアルキンアルコール;3−メチル−3−ペンテン−1−イン、3,5−ジメチル−3−ヘキセン−1−イン等のエンイン化合物;1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラヘキセニルシクロテトラシロキサン、1,3ジビニルテトラメチルジシロキサン、ベンゾトリアゾール等の反応抑制剤を含有してもよい。この反応抑制剤は硬化性を抑制しない程度の含有量として(A)成分と(B)成分の合計100重量部に対して0.0001〜1重量部の範囲内であることが好ましい。
また、本組成物には、その接着性を向上させるための接着付与剤を含有してもよい。この接着付与剤としては、エポキシ基またはアルコキシ基含有有機ケイ素化合物、またはそれらの縮合物を用いても良い。このアルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、メトキシエトキシ基が例示され、特に、メトキシ基であることが好ましい。また、この有機ケイ素化合物のケイ素原子に結合するアルコキシ基以外の基としては、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、ハロゲン置換アルキル基等の置換もしくは非置換の一価炭化水素基;3−グリシドキシプロピル基、4−グリシドキシブチル基等のグリシドキシアルキル基;2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピル基等のエポキシシクロヘキシルアルキル基;4−オキシラニルブチル基、8−オキシラニルオクチル基等のオキシラニルアルキル基等のエポキシ基含有一価有機基;3−メタクリロキシプロピル基等のアクリル基含有一価有機基;水素原子が例示される。またこの有機ケイ素化合物は(a)成分と(b)成分と反応し得る基を有することが好ましく、具体的には、ケイ素原子結合アルケニル基またはケイ素原子結合水素原子を有することが好ましい。また、各種の基材に対して良好な接着性を付与できることから、この有機ケイ素化合物は一分子中に少なくとも1個のエポキシ基含有一価有機基を有するものであることが好ましい。
また本組成物には発明の目的を損なわない程度に、その他任意成分として粘度調整、硬さ調整のために炭酸カルシウム、硅砂、タルク、カーボンブラック、酸化チタン、酸化亜鉛、カオリン、二酸化ケイ素、メラミン等の無機充填材を含有してもよく、有機充填材、硬化樹脂の補強のためにガラス繊維等の補強材、軽量化及び粘度調整などのためにシラスバルーン、ガラスバルーン等の中空体を添加できる。その他、酸化防止剤、有機顔料、蛍光顔料、腐食防止剤、酸化防止剤などを適宜使用することができる。
本発明の請求項2に記載の硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、上記請求項1に係る硬化性オルガノポリシロキサン組成物であって、かつ120℃ホットプレート上に1g載せ流動性が無くなるまでの時間が60秒以下となり、速硬化性を有する。
また本発明の請求項3に記載の硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、上記請求項1又は請求項2に係る硬化性オルガノポリシロキサン組成物であって、かつ硬化物がタイプAデュロメータ硬さで40以上となり、良好な硬さを有し、傷等が入りにくい。
また本発明の請求項4に記載の半導体装置は、上記請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の硬化性オルガノポリシロキサン組成物の硬化物により光半導体(LED)等の半導体素子が封止されている。
次に、本発明である硬化性オルガノポリシロキサン組成物について、実施例及び比較例により詳細に説明する。
実施例1
PhSiO3/2単位45〜55モル%とSiO2/2単位25〜35モル%含有してなる分岐鎖状メチルフェニルビニルオルガノポリシロキサン:粘度15.0Pa・s/25℃、重量平均分子量 1,500、アルケニル基含有比率 6.0重量%(A−1) 47部、HMeSiO1/2単位で封止され、SiO2/2単位とPhSiO3/2を含有してなる分岐鎖状メチルフェニル水素オルガノポリシロキサン:粘度4.5Pa・s/25℃、重量平均分子量1,500、水素基含有比率 0.2重量%(B−1) 52部、と及び白金−ビニルシロキサン錯体(Pt:12%wt)を全体の10ppmとなる量で添加し、実施例1の硬化性オルガノポリシロキサン組成物を得た。該実施例1の硬化性オルガノポリシロキサン組成物の硬化物は無色透明であった。
実施例2
実施例1で用いた(A−1)66部、MeHSiO2/2単位を含有してなる直鎖状メチルフェニル水素オルガノポリシロキサン:粘度0.1Pa・s/25℃、重量平均分子量2,500、水素基含有比率 0.45重量%(B−2) 33部、と及び白金−ビニルシロキサン錯体(Pt:12%wt)を全体の10ppmとなる量で添加し、実施例2の硬化性オルガノポリシロキサン組成物を得た。該実施例2の硬化性オルガノポリシロキサン組成物の硬化物は無色透明であった。
実施例3
実施例1で用いた(A−1)78部、MeHSiO1/2単位で封止され、MeHSiO2/2単位とPhSiO3/2を含有してなる分岐鎖状メチルフェニル水素オルガノポリシロキサン:粘度0.1Pa・s/25℃、重量平均分子量4,000、水素基含有比率 0.85重量%(B−3) 21部、と及び白金−ビニルシロキサン錯体(Pt:12%wt)を全体の10ppmとなる量で添加し、実施例3の硬化性オルガノポリシロキサン組成物を得た。該実施例3の硬化性オルガノポリシロキサン組成物の硬化物は無色透明であった。
参考例1
SiO2/2単位を含まずPhSiO3/2単位70〜80モル%含有してなる分岐鎖状メチルフェニルビニルオルガノポリシロキサン:粘度19.0Pa・s/25℃、重量平均分子量1,400、アルケニル基含有比率 5.0重量%(A−2)67部、実施例2で用いた(B−2) 32部、及び白金−ビニルシロキサン錯体を全体の10ppm(Pt:12%wt)となる量で添加し、参考例1の硬化性オルガノポリシロキサン組成物を得た。該参考例1の硬化性オルガノポリシロキサン組成物の硬化物は無色透明であった。
比較例1
実施例1で用いた(A−1)29部、MeHSiO1/2単位で封止され、MeHSiO2/2単位とPhSiO3/2を含有してなる分岐鎖状メチルフェニル水素オルガノポリシロキサン:粘度0.2Pa・s/25℃、重量平均分子量4,500、水素基含有比率 0.09重量%(b−1) 70部、と及び白金−ビニルシロキサン錯体(Pt:12%wt)を全体の10ppmとなる量で添加し、比較例1の硬化性オルガノポリシロキサン組成物を得た。該比較例1の硬化性オルガノポリシロキサン組成物の硬化物は無色透明であった。
比較例2
SiO2/2単位を含まずPhSiO3/2単位65〜75モル%含有してなる分岐鎖状メチルフェニルビニルオルガノポリシロキサン:粘度17.0Pa・s/25℃、重量平均分子量1,400、アルケニル基含有比率 2.4重量%(a−1)68部、実施例1で用いた(B−1) 31部、及び白金−ビニルシロキサン錯体を全体の10ppm(Pt:12%wt)となる量で添加し、比較例2の硬化性オルガノポリシロキサン組成物を得た。該比較例2の硬化性オルガノポリシロキサン組成物の硬化物は黄色透明であった。
比較例3
ViMeSiO1/2で末端封止され、SiO2/2単位を含有してなる直鎖状メチルフェニルビニルオルガノポリシロキサン:粘度7.5Pa・s/25℃、重量平均分子量 19,000、アルケニル基含有比率 0.5重量%(a−2) 90部、実施例1で用いた(B−1) 9部及び白金−ビニルシロキサン錯体(Pt:12%wt)を全体の10ppmとなる量で添加し、比較例3の硬化性オルガノポリシロキサン組成物を得た。該比較例3の硬化性オルガノポリシロキサン組成物の硬化物は無色透明であった。
比較例4
ViMeSiO1/2で末端封止され、SiO2/2単位を含有してなる直鎖状メチルフェニルビニルオルガノポリシロキサン:粘度7.5Pa・s/25℃、重量平均分子量 4,000、アルケニル基含有比率 3.4重量%(a−3) 77部、実施例2で用いた(B−2) 22部及び白金−ビニルシロキサン錯体(Pt:12%wt)を全体の10ppmとなる量で添加し、比較例4の硬化性オルガノポリシロキサン組成物を得た。該比較例4の硬化性オルガノポリシロキサン組成物の硬化物は無色透明であった。
比較例5
ViMeSiO1/2で末端封止され、ViMeSiO2/2単位を含有してなる直鎖状メチルフェニルビニルオルガノポリシロキサン:粘度9.0Pa・s/25℃、重量平均分子量 9,000、アルケニル基含有比率 0.5重量%(a−4) 74部、実施例1で用いた(B−1) 25部及び白金−ビニルシロキサン錯体(Pt:12%wt)を全体の10ppmとなる量で添加し、比較例5の硬化性オルガノポリシロキサン組成物を得た。該比較例5の硬化性オルガノポリシロキサン組成物の硬化物は無色透明であった。
比較例6
比較例5で用いた(a−4) 85部、実施例2で用いた(B−2) 14部及び白金−ビニルシロキサン錯体(Pt:12%wt)を全体の10ppmとなる量で添加し、比較例6の硬化性オルガノポリシロキサン組成物を得た。該比較例6の硬化性オルガノポリシロキサン組成物の硬化物は無色透明であった。
評価項目及び評価方法
デュロメータ硬さ
各硬化性オルガノポリシロキサン組成物を150℃4時間で硬化させ、厚み6mmの試験体を作成した。JIS K6253−3(加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−硬さの求め方−第3部:デュロメータ硬さ)に準拠し、タイプA、またはタイプDデュロメータを用いてデュロメータ硬さを測定した。
硬化物のタック性
底部が塞がった2個のポリフタルアミド樹脂ケース(外径寸法:50mm×50mm×深さ約1.5mm)に硬化性オルガノポリシロキサン組成物を充填し、150℃1時間で硬化させる。23℃に冷却後、2個の硬化性オルガノポリシロキサン組成物の硬化物表面同士を密着させてすり合わせ、一の樹脂ケースを持ち上げることにより他の樹脂ケースが持ち上がるか確認し、持ち上がらないものをタック性無しとし、持ち上がったものをタック性有りと評価した。
硬化物の光透過性
各硬化性オルガノポリシロキサン組成物を150℃1時間で硬化させて作製した硬化物(厚み1.0mm)について、25℃下において全光線透過率測定器(商品名:HAZE―GARDII、東洋精機社製)にて光透過率(%)を測定した。
ゲル化時間
120℃に熱したホットプレート上に各硬化性オルガノポリシロキサン組成物を1g載せ、1分間に数回均一にかき混ぜながらゲル化し流動性が無くなるまでの時間をゲル化時間として測定した。
評価結果
評価結果を表1に示す。
Figure 0006324206

Claims (4)

  1. アルケニル基及びアリール基を有する下記シロキサン単位式(1)で表されるオルガノポリシロキサン(A)と、
    (RSiO1/2(RR’SiO2/2(R’SiO3/2 (1)
    (式(1)中、aは正数であり、bは正数であり、cは正数であり、かつ、a、b、cは、a+b+c=1、c/(a+b+c)=0.3〜0.5を満たす正数であり、1分子中、Rは少なくとも2個がアルケニル基であり、アルケニル基含有比率は2.5重量パーセント以上12重量パーセント未満であり、R’の少なくとも1個がアリール基であり、アリール基及びアルケニル基以外のR、R’は独立に炭素数1〜8の一価の炭化水素基である)、
    1分子中にケイ素原子に結合した水素原子が少なくとも2個以上であり、かつ、水素基含有比率は0.1重量パーセント以上1.4重量パーセント未満であり、ケイ素原子に結合したアリール基を少なくとも1個有するオルガノ水素ポリシロキサン(B)と、
    付加反応触媒(C)とから成ることを特徴とする硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
  2. 120℃ホットプレート上に1g載せ流動性が無くなるまでの時間が60秒以下となることを特徴とする請求項1記載の硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
  3. 硬化物がタイプAデュロメータ硬さで40以上となることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の硬化性オルガノポリシロキサン組成物の硬化物で半導体素子が封止されていることを特徴とする半導体装置。
JP2014102018A 2014-05-16 2014-05-16 硬化性オルガノポリシロキサン組成物及び半導体装置 Active JP6324206B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014102018A JP6324206B2 (ja) 2014-05-16 2014-05-16 硬化性オルガノポリシロキサン組成物及び半導体装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014102018A JP6324206B2 (ja) 2014-05-16 2014-05-16 硬化性オルガノポリシロキサン組成物及び半導体装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015218233A JP2015218233A (ja) 2015-12-07
JP6324206B2 true JP6324206B2 (ja) 2018-05-16

Family

ID=54777902

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014102018A Active JP6324206B2 (ja) 2014-05-16 2014-05-16 硬化性オルガノポリシロキサン組成物及び半導体装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6324206B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20230015437A (ko) * 2020-07-02 2023-01-31 와커 헤미 아게 발포성 실리콘 조성물
KR102467690B1 (ko) * 2020-08-19 2022-11-17 주식회사 케이씨씨실리콘 광학용 폴리실록산 조성물 및 이를 포함하는 광학 반도체용 반사 재료
JP2023132308A (ja) 2022-03-10 2023-09-22 デュポン・東レ・スペシャルティ・マテリアル株式会社 硬化性シリコーン組成物

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009185226A (ja) * 2008-02-08 2009-08-20 Shin Etsu Chem Co Ltd 加熱硬化性シリコーン組成物とそれを用いた光学部材用成形物
JP5972511B2 (ja) * 2008-03-31 2016-08-17 東レ・ダウコーニング株式会社 硬化性オルガノポリシロキサン組成物およびその硬化物
JP5667740B2 (ja) * 2008-06-18 2015-02-12 東レ・ダウコーニング株式会社 硬化性オルガノポリシロキサン組成物及び半導体装置
JP6059472B2 (ja) * 2012-09-07 2017-01-11 東レ・ダウコーニング株式会社 硬化性シリコーン組成物および光半導体装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015218233A (ja) 2015-12-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI402315B (zh) 硬化性矽酮組合物
JP5247979B2 (ja) 透明な硬化物を与えるポリオルガノシロキサン組成物
JP6678388B2 (ja) 硬化性シリコーン樹脂組成物
JP5149022B2 (ja) 光半導体封止用シリコーン組成物及びそれを用いた光半導体装置
TWI477558B (zh) And a hardened polysiloxane composition imparting a highly transparent polysiloxane
JP5524017B2 (ja) 付加硬化型シリコーン組成物、及び該組成物の硬化物により半導体素子が被覆された半導体装置
KR102282547B1 (ko) 다이 본딩용 경화성 실리콘 조성물
JP5068988B2 (ja) 接着性ポリオルガノシロキサン組成物
JP2013139547A (ja) 硬化性組成物、硬化物および光半導体装置
KR20140017447A (ko) 부가 경화형 실리콘 조성물, 및 상기 조성물의 경화물에 의해 반도체 소자가 피복된 반도체 장치
JP6324206B2 (ja) 硬化性オルガノポリシロキサン組成物及び半導体装置
JP5696798B2 (ja) ポリシロキサン
JP5628474B2 (ja) オルガノポリシロキサン、その製造方法、硬化性シリコーン組成物、およびその硬化物
JPWO2015136820A1 (ja) 硬化性樹脂組成物
TWI681992B (zh) 加成反應固化型樹脂組合物以及光半導體裝置
JPWO2018061754A1 (ja) 架橋性オルガノポリシロキサン組成物、その硬化物及びled装置
JP5368379B2 (ja) 硬化性オルガノポリシロキサン組成物及びそれを用いた半導体装置
TW201903055A (zh) 減少模具積垢的可固化聚矽氧組成物
JP5810235B1 (ja) 付加反応硬化型樹脂組成物及び光半導体装置
JP6633846B2 (ja) 付加反応硬化型樹脂組成物及び光半導体装置
JP2015529713A (ja) ポリカルボシランおよびヒドロシリコーンを含んでなるled封入剤用硬化性組成物
JP5810236B1 (ja) 付加反応硬化型樹脂組成物及び光半導体装置
CN113227237B (zh) 粘接性聚有机硅氧烷组合物
JP6657340B2 (ja) 硬化性シリコーン樹脂組成物
JP2022518449A (ja) 硬化性シリコーン組成物及びその硬化物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170309

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171222

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180219

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180329

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180410

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6324206

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150