JP2020125963A - ガスクロマトグラフ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガスクロマトグラフ装置を小型化する。【解決手段】充填カラム1は、温度が制御されていないために温度が変化する雰囲気である大気中に配置されている。ガスクロマトグラフ装置は、充填カラム2の温度を調節して充填カラム2の温度を所定の範囲で維持するための温度調節装置を有していない。ガスクロマトグラフ装置は、大気の温度の変化に応じて充填カラム2の温度が変化することを許容しつつ、ガスセンサが検出対象のガス成分を検出する。【選択図】図10

Description

技術分野は、ガスクロマトグラフ装置に関する。
ガスクロマトグラフィーでは、分離カラムの中でキャリアガスによってサンプルガスを移動させ、サンプルガスから検出対象のガス成分を分離カラムにより分離して検出する。このようなガスクロマトグラフィーを実施するには、実験室内に設置され、ガスボンベからキャリアガスを供給したり、分離カラムの温度を恒温槽またはヒータなどで温度調節したりするガスクロマトグラフ装置が用いられることが多い。このような大掛かりなガスクロマトグラフ装置では、サンプルガスを採取する場所にガスクロマトグラフ装置を運ぶことが難しい。
例えば、特許文献1(特開2010−101684号公報)に記載されている簡易ガスクロマトグラフ分析装置は、小型、軽量で可搬性を備えている。特許文献1に開示されているような携帯型の簡易ガスクロマトグラフ分析装置を用いれば、上述のような問題が解決される。
特開2010−101684号公報
しかしながら、特許文献1に記載されている簡易ガスクロマトグラフ分析装置は、大きな分離カラムを装着するように構成されている。特許文献1の簡易ガスクロマトグラフ分析装置の外側に円形に巻かれて装着されるキャピラリチューブは、大きく且つ不安定である。従って、特許文献1の簡易ガスクロマトグラフ分析装置は、十分に小型化できているとは言い難く、装置の小型化において改善の余地を残している。
以上説明したように、ガスクロマトグラフ装置には、装置を小型化するという課題がある。
以下に、課題を解決するための手段として複数の態様を説明する。これら態様は、必要に応じて任意に組み合せることができる。
第1見地に係るガスクロマトグラフ装置は、温度が制御されていないために温度が変化する雰囲気中に配置され、キャリアガスにより移動させられるサンプルガスから検出対象のガス成分を分離する固定相を構成するための充填剤が充填された充填カラムと、充填カラムで分離される検出対象のガス成分を検出するためのガスセンサとを備え、充填カラムの温度を調節して充填カラムの温度を所定の範囲で維持するための温度調節装置を有さず、雰囲気の温度の変化に応じて充填カラムの温度が変化することを許容しつつ、ガスセンサが検出対象のガス成分を検出する。
このように構成されたガスクロマトグラフ装置は、充填カラムの温度を調節して充填カラムの温度を所定の範囲で維持するための温度調節装置を有さないことから、例えば、周囲にヒータが巻き付けられ且つヒータの上に保温材が巻き付けられていた充填カラムを備える従来のガスクロマトグラフ装置と比較すると、ヒータ及び保温材などの温度調節装置を省いた分だけ小型化を図れている。
上述のガスクロマトグラフ装置は、充填カラムとガスセンサを収納するケーシングをさらに備え、充填カラムは、サンプルガスの入る始端からサンプルガスの出る終端までの長さが15cm以下の管を有し、充填剤を管に充填することにより構成されることが好ましい。
このように構成されたガスクロマトグラフ装置は、短い管を用いることで、ケーシングの大きさを、従来のガスクロマトグラフ装置の大きさに比べて、著しく小さくしている。
上述のガスクロマトグラフ装置は、充填カラムの終端に接続され、ガスセンサが固定されているセンサボックスをさらに備え、センサボックスは、充填カラムの終端から延びていて壁面がフッ素樹脂からなる貫通穴を有し、貫通穴の内壁から貫通穴の中心軸に向って感ガス体を突出させてガスセンサを固定するように構成されることが好ましい。
このように構成されたガスクロマトグラフ装置では、貫通穴の内壁から貫通穴の中心軸に向って感ガス体を突出させてガスセンサを固定するセンサボックスが、充填カラムの中心軸方向に沿って延びる長さを短くし易いものとしている。
上述のガスクロマトグラフ装置は、充填カラムにキャリアガス及びサンプルガスを送るエアポンプをさらに備え、エアポンプは、ガスセンサが検出対象のガス成分を検出するときに、500mL/分以下で且つ5mL/分よりも大きい流量でキャリアガス及びサンプルガスを送るように構成されることが好ましい。
このように構成されたガスクロマトグラフ装置では、流量の小さなエアポンプが、流路の小型化を促し、ガスクロマトグラフ装置を小型化し易いものとしている。
上述のガスクロマトグラフ装置は、エアポンプにより送られるキャリアガスの圧力を調整する圧力調整弁と、充填カラムに送られるキャリアガスの流量を調節するニードルバルブと、充填カラムに送られるキャリアガスの流量を検知する流量センサと、充填カラム、ガスセンサ、エアポンプ、圧力調整弁、ニードルバルブ及び流量センサが搭載されているシャーシとをさらに備え、シャーシが、着脱可能にケーシングの中に収納されるように構成されることが好ましい。
このように構成されたガスクロマトグラフ装置では、充填カラム、ガスセンサ、エアポンプ、圧力調整弁、ニードルバルブ及び流量センサの搭載されているシャーシがケーシングに対して着脱可能であることにより、シャーシがガスクロマトグラフ装置の製造及びメンテナンスを容易にする。
上述のガスクロマトグラフ装置は、エアポンプが充填カラムにキャリアガス及びサンプルガスを送る経路にバッファタンクを有しないよう構成されることが好ましい。
このように構成されたガスクロマトグラフ装置では、バッファタンクを有しない分だけ、バッファタンクを有していた従来のガスクロマトグラフ装置と比べると小型化が容易になる。
上述のガスクロマトグラフ装置では、ケーシングが、キャリアガスを濾過するエアクリーナをケーシングの外側に取付けるアタッチメントを有するように構成されることが好ましい。
このように構成されたガスクロマトグラフ装置では、エアクリーナをケーシング外側に取付けることで装置の小型化が容易になり、さらに装置の小型化に伴うエアクリーナのメンテナンスの難化を緩和することができる。
上述のガスクロマトグラフ装置では、キャリアガスが、雰囲気であり、充填カラムが、雰囲気により移動させられるサンプルガスから検出対象のガス成分を分離するように構成されることが好ましい。
このように構成されたガスクロマトグラフ装置は、雰囲気をキャリアガスとすることで、例えばキャリアガスの容器を省き、小型になる。
上述のガスクロマトグラフ装置は、ガスセンサに接続されている制御基板をさらに備え、充填カラムから10cm以下から直接接触するまでの位置に制御基板を配置するように構成されることが好ましい。
このように構成されたガスクロマトグラフ装置は、充填カラムと制御基板の間の距離を短くすることで小型になる。
上述のガスクロマトグラフ装置は、装置の小型化を図ることができる。
実施形態に係るガスクロマトグラフ装置の構成の概要を示すブロック図。 実施形態に係るガスクロマトグラフ装置の外観を示す斜視図。 実施形態に係るガスクロマトグラフ装置の外観を示す斜視図。 上ケースを取り外したガスクロマトグラフ装置の斜視図。 シャーシ及びシャーシに搭載されている部品を示す正面図。 シャーシ及びシャーシに搭載されている部品を示す上面図。 シャーシ及びシャーシに搭載されている部品を示す下面図。 シャーシ及びシャーシに搭載されている部品を示す右側面図。 シャーシ及びシャーシに搭載されている部品を示す左側面図。 シャーシ及びシャーシに搭載されている部品を示す斜視図。 充填カラムとその周辺の構成を示す斜視図。 充填カラムとその周辺の構成を示す断面図。 エアクリーナの取付け方法の一例を説明するためのガスクロマトグラフ装置の斜視図。 従来のガスセンサの固定方法を説明するための従来の分離カラムの一部及びその周辺を示す断面図。 バッファタンクを有する従来のガスクロマトグラフ装置の流路の一部を示すブロック図。
(1)ガスクロマトグラフ装置の全体構成
図1には、ガスクロマトグラフ装置1の全体の構成が示されている。ガスクロマトグラフ装置1は、充填カラム2と、ガスセンサ3と、エアポンプ4と、圧力調整弁5と、分岐管6と、インラインフィルタ7と、ニードルバルブ8と、流量センサ9と、エアクリーナ10と、吸気口11と、排気口12と、コントローラ15とを備えている。
ここで、充填カラム2とは、検出対象のガス成分についての固定相を含浸若しくは塗布した担体、または検出対象のガス成分についての吸着力を持つ固体を管に充填した分離カラムである。ここでいう担体及び固体が、充填剤2a(図12参照)である。
ガスクロマトグラフ装置1のガスの経路は、分岐管6によって分かれる。第1の経路は、エアクリーナ10から始まり、吸気口11、エアポンプ4、分岐管6、インラインフィルタ7、ニードルバルブ8、流量センサ9、充填カラム2及びガスセンサ3を順に経て、排気口12で終わる。第2の経路は、エアクリーナ10から始まり、吸気口11、エアポンプ4及び分岐管6を順に経て、圧力調整弁5で終わる。エアクリーナ10は、検出対象のガス成分以外の成分及び塵埃を除去することができるように構成されている。
ガスクロマトグラフ装置1が検出を行っているときには、第1の経路及び第2の経路の両方にガスが流れる。第2の経路をガスが流れることにより、圧力調整弁5が、第1の経路に流れるガスの圧力を調整することができる。ガスクロマトグラフ装置1のユーザは、例えば、圧力調整弁5を手動で調節する。
ガスクロマトグラフ装置1では、コントローラ15が、検出対象のガス成分を検出する動作を制御する。コントローラ15は、エアポンプ4と、流量センサ9と、ガスセンサ3とに接続されている。コントローラ15は、エアポンプ4のオンオフを制御する。コントローラ15は、流量センサ9が検知した流量に関するデータを受信する。また、コントローラ15は、ガスセンサ3が検知したガス成分に関するデータを受信する。
(2)ガスクロマトグラフ装置の外観
図2及び図3には、ガスクロマトグラフ装置1の外観が示されている。ガスクロマトグラフ装置1は、ケーシング30を備えている。ケーシング30は、下ケース31と、上ケース32と、バッテリーボックス33と、スライドカバー34と、ショルダーベルト35とを含んでいる。
ケーシング30の下ケース31と上ケース32からなる中空の箱体は、実質的に、直方体である。下ケース31と上ケース32からなる箱体は、例えば、第1方向の長さL1が100mm〜150mm、第2方向の長さL2が150mm〜250mm、第3方向の長さL3が50mm〜100mmである。ケーシング30を含むガスクロマトグラフ装置1の全体の重さが、例えば、1kg〜2kgである。なお、この全体の重さは、電池などのバッテリーを含まない重さである。例えば、ケーシング30は、L1≦150、L2≦250、L3≦100とすることで4×10mmより小さくなり、出願時点でNISSHAエフアイエス株式会社の販売しているガスクロマトグラフ装置の備える135mm×260mm×340mmの最小のケーシングに比べて体積が3分の1より小さくなる。ガスクロマトグラフ装置1は、例えば、全体の重さ≦2kgとすることで、出願時点でNISSHAエフアイエス株式会社の販売している最軽量の5.5kgのガスクロマトグラフ装置に比べて全体の重さが2分の1より小さくなる。
ガスクロマトグラフ装置1は、電源スイッチ41と、インジケータ42と、USB(ユニバーサル・シリアル・バス)端子43と、DCジャック44とを備えている。これら、電源スイッチ41と、インジケータ42と、USB(ユニバーサル・シリアル・バス)端子43と、DCジャック44とが、ケーシング30に取り付けられている。電源スイッチ41は、ガスクロマトグラフ装置1を起動させるスイッチである。インジケータ42は、例えば、電源が入ったことを示す出力ランプ42Pと、検出準備が整ったことを示す準備ランプ42Rと、エラーの発生を示すエラーランプ42Eとを含んでいる。インジケータ42は、コントローラ15に接続されている。コントローラ15は、出力ランプ42Pと準備ランプ42Rとエラーランプ42Eの点灯と非点灯とを切り替える。USB端子43は、コントローラ15に接続されている。コントローラ15は、USB端子43を介してデータの送受信を行うことができる。DCジャック44には、直流電源を接続することができる。DCジャック44に接続された直流電源からガスクロマトグラフ装置1へ電力が供給される。DCジャック44に直流電源が接続されているときには、バッテリーボックス33に入っている電池(例えば、単三形乾電池4本)からガスクロマトグラフ装置1への電力の供給が遮断される。DCジャック44に直流電源が接続されていないときには、バッテリーボックス33に入っている電池からガスクロマトグラフ装置1へ電力が供給される。
下ケース31には、ガス注入用開口36とつまみ用開口37とが形成されている。ガス注入用開口36は、後述するサンプルガス注入機構22(図11参照)を露出させるための開口である。つまみ用開口37は、流量調整つまみ8kを露出させるための開口である。スライドカバー34が開かれた状態では、ガス注入用開口36とつまみ用開口37が露出する。図2及び図3には、スライドカバー34が開かれた状態が示されている。スライドカバー34が閉じられた状態では、ガス注入用開口36とつまみ用開口37がスライドカバー34で覆われる。
下ケース31には、吸気口継手11aと、排気口継手12aとが取り付けられている。吸気口継手11aは、エアクリーナ10に接続される継手である。排気口継手12aは、例えば排気用のチューブ91に接続される継手である。
(3)ガスクロマトグラフ装置のケーシング内部の構成
図4には、上ケース32を取り外されたガスクロマトグラフ装置1が示されている。なお、図4においては、各構成要素を見やすくするために、配線及び流路を形成するためのチューブが省略されている。上ケース32が取り外されることで、コントローラ15の制御基板15aが露出する。図4には、下ケース31の中に収納されているエアポンプ4、圧力調整弁5及びニードルバルブ8が記載されている。
図4に示されている制御基板15a、エアポンプ4、圧力調整弁5及びニードルバルブ8等が、図5から図10に示されているように、1つのシャーシ50に搭載されている。図5は、シャーシ50とシャーシ50に搭載されている部品を上ケース32の側から見た正面図である。図5を正面図とすると、図6がその上面図になり、図7がその下面図になる。図5を正面図とすると、図8がその右側面図になり、図9がその左側面図になる。図10には、図5を正面図としたときに、制御基板15aを取り外して、正面から見た状態が示されている。この図10には、経路形成のためのチューブ91〜98が記載されている。
制御基板15aは、シャーシ50に支持棒51で支持された状態で、ネジ52で支持棒51に固定されている。支持棒51の長さは、例えば、50mm〜60mmである。従って、制御基板15aとシャーシ50との間には空間SP1が形成されている。この空間SP1に、充填カラム2、センサボックス21、インラインフィルタ7及び流量センサ9が配置されている。制御基板15aとシャーシ50との間に、充填カラム2、分岐管6、インラインフィルタ7及び流量センサ9が稠密に配置され、ケーシング30の中の空間が有効に活用されて、ガスクロマトグラフ装置1の小型化が図られている。センサボックス21には、ガスセンサ3が取り付けられている。
シャーシ50に、制御基板15a、エアポンプ4、圧力調整弁5、インラインフィルタ7、ニードルバルブ8、流量センサ9、センサボックス21及び充填カラム2が、直接にまたは金具及び支持棒51を介して間接的に固定される。言い換えると、シャーシ50がケーシング30の下ケース31から取り出されると、シャーシ50と一緒に制御基板15a、エアポンプ4、圧力調整弁5、インラインフィルタ7、ニードルバルブ8、流量センサ9、センサボックス21及び充填カラム2が取り出されるということである。ガスクロマトグラフ装置1が小型化すればするほど、製造時及びメンテナンス時に、下ケース31の中に手指を入れるなどして下ケース31の中のインラインフィルタ7などの部品を手指で取り扱うことが難しくなる。それに対して、シャーシ50ごと下ケース31と一緒にインラインフィルタ7などの部品を取り出し、図4から図10に示されている状態にして手指で取り扱うと、部品の取り扱いが容易になる。また、図4から図10を見ると分かるように、ガスクロマトグラフ装置1には、バッファタンクが設けられていない。ガスクロマトグラフ装置1は、バッファタンクを省いたことで、従来に比べて大幅な小型化が可能となっている。
制御基板15aには、コントローラ15を構成するために、集積回路(図示せず)及び半導体素子(図示せず)が実装されている。集積回路には、例えば、CPU及びメモリが含まれる。このような制御基板15aは、近傍で発生する熱及び電磁波によって動作が不安定になる場合がある。ところで、従来のガスクロマトグラフ装置では、大気の温度変化による不具合を避けるため、充填カラムに取り付けられているヒータなどの温度調節装置、または充填カラムを恒温槽などの温度調節装置の環境下に置いていた。このような温度調節装置からの影響を避けるため、従来のガスクロマトグラフ装置では、温度調節装置から制御基板まで比較的長い距離、例えば十数cm以上の距離が設けられていた。このような従来のガスクロマトグラフ装置に対して、本実施形態のガスクロマトグラフ装置1は、充填カラム2の温度を調節して充填カラム2の温度を所定の範囲で維持するためのヒータなどの温度調節装置を有していない。実施形態のガスクロマトグラフ装置1では、雰囲気の温度の変化に応じて充填カラム2の温度が変化することを許容しつつ、ガスセンサ3が検出対象のガス成分を検出する。雰囲気は、ガスクロマトグラフ装置1を取りまく気体であり、例えば大気である。ガスクロマトグラフ装置1は、ヒータなどの温度調節装置を有さず、且つ保温材も有していない。ヒータ及び保温材を有しないことで、ガスクロマトグラフ装置1がいっそう小型化される。なお、充填カラム2の温度を測定するための温度センサ(図示せず)を備えてもよい。充填カラム2の温度変化によって充填カラム2による検知対象のガス成分の分離状況が変化する。温度センサとしては、例えばサーミスタがある。充填カラム2の温度に関するデータは、コントローラ15に送信される。コントローラ15は、充填カラム2の温度によってガス成分の検出結果を補正することにより、ガス成分の検出精度を向上させることができる。
ガスクロマトグラフ装置1は、ヒータなどの温度調節装置を有していないことから、充填カラム2の近傍が熱及び電磁波の発生源にならない。ガスクロマトグラフ装置1は、このような充填カラム2と制御基板15aとの間の距離R1を10cm以下に設定できる。ガスクロマトグラフ装置1は、小型化を図るには距離R1を5cm以下に設定するのが好ましく、充填カラム2と制御基板15aとの間の絶縁が確保できていれば、充填カラム2を制御基板15aに接触させて配置することも可能である。例えば、制御基板15aは、マイクロボルトオーダーのセンサ信号を処理するため、制御基板15aの近傍で発生するノイズを減らすことが好ましい。
(4)ガスクロマトグラフ装置の詳細構成
(4−1)充填カラム2及びその周辺の構成
図11には、充填カラム2と、ガスセンサ3と、センサボックス21と、サンプルガス注入機構22とが示されている。図12には、充填カラム2、ガスセンサ3、センサボックス21及びサンプルガス注入機構22の断面が示されている。図1では記載を省略されているが、充填カラム2と流量センサ9の間に、サンプルガスを注入するためのサンプルガス注入機構22が設けられている。
充填カラム2とガスセンサ3とセンサボックス21とサンプルガス注入機構22とは、接続されて一体化されている。この一体化された充填カラム2とガスセンサ3とセンサボックス21とサンプルガス注入機構22とが、金具53によりシャーシ50に固定されている。
充填カラム2の始端2sには、サンプルガス注入機構22が取り付けられている。サンプルガス注入機構22は、サンプルガスを注入しない状態では、バネ22bで付勢された蓋部材22aがサンプルガス注入機構22の入口を塞いでいる。蓋部材22a及びバネ22bが取り付けられている機構本体22cは、第1通路22d、第2通路22e及び第3通路22fを有している。機構本体22cは、樹脂製である。機構本体22cを構成する樹脂は、例えばフッ素樹脂である。機構本体22cに用いられるフッ素樹脂は、例えば、ポリテトラフルオロエチレンである。第1通路22dと第2通路22eと第3通路22fは、繋がっている。第1通路22dは、充填カラム2の始端2sに繋がっている。第2通路22eは、流量センサ9から流れてくるガスを第1通路22dに導く通路である。第2通路22eには、継手22gが取り付けられている。第3通路22fは、サンプルガス注入機構22の入口から第1通路22dにサンプルガスを導く通路である。
充填カラム2は、樹脂製管2bを有している。樹脂製管2bを構成する樹脂は、例えばフッ素樹脂である。樹脂製管2bに用いられるフッ素樹脂は、例えば、ポリテトラフルオロエチレンである。充填カラム2の樹脂製管2bは、例えば、直管である。また、樹脂製管2bの断面形状は、例えば円形である。樹脂製管2bの通路の断面積は、例えば、5mm〜50mmに設定されている。樹脂製管2bの通路のこの断面積は、管軸方向に対して直交する方向の断面積である。充填カラム2の始端2sから終端2eまでの長さは、15cm以下1cm以上に設定でき、例えば8cm以下4cm以上の範囲の選択された長さに設定するのが好ましい。充填カラム2は、小型化のためには長さを短くする方が好ましいが、ガスクロマトグラフィーの分解能を確保するには長さを長くする方が好ましい。充填カラム2の容積は、例えば、0.05mL(ミリリットル)〜8mLであることが好ましい。充填カラム2の容積は、充填カラム2の始端2sから終端2eまでの容積である。充填カラム2の容積を小さくすることで、エアポンプ4を小型化できてガスクロマトグラフ装置1を小型化し易くなり、またバッファタンクを流路中に設けなくても、搬送されるガスの圧力変化を抑制し易くなる。充填カラム2の始端2sと終端2eの間には、充填剤2aが充填されている。
充填カラム2の終端2eには、センサボックス21が接続されている。センサボックス21は、充填カラム2を通過してきたガスを導くための貫通穴21aを有している。この貫通穴21aは、充填カラム2の終端2eから延びていて壁面がフッ素樹脂からなる。貫通穴21aの壁面に用いられるフッ素樹脂は、例えば、ポリテトラフルオロエチレンである。このような貫通穴21aは、センサボックス21にフッ素樹脂からなる部材を用いて、切削加工によりフッ素樹脂からなる部材に貫通穴21aを開けることによって容易に形成することができる。
ガスセンサ3は、センサボックス21に固定されている。ガスセンサ3が有する感ガス体3aは、貫通穴21aの壁面から貫通穴21aの中心軸に向って突出している。感ガス体3aは、検出対象のガス成分を感知する部分である。貫通穴21aの壁面から中心軸に向って感ガス体3aを突出させるセンサボックス21は、感ガス体3aを貫通穴21aの延びる方向に挿入する場合に比べて、貫通穴21aの延びる方向のセンサボックス21の長さを短くすることができる。充填カラム2に接続されている部分の反対側には、貫通穴21aに嵌め込まれた継手21bが配置されている。この継手21bは、例えば樹脂製のチューブ91で、排気口継手12aに接続される。
(4−2)エアポンプ4
図10に示されているように、エアポンプ4の吸入口4aは、チューブ92により、吸気口継手11aに接続されている。エアポンプ4の吐出口4bは、チューブ93により、分岐管6の流入口6aに接続されている。エアポンプ4の流量は、例えば、5mL/分〜500mL/分である。また、エアポンプ4の重さは、例えば、5g〜50gである。エアポンプ4の形式は、例えば、ダイヤフラム型である。
(4−3)圧力調整弁5
圧力調整弁5の弁入口5aは、チューブ94によって、分岐管6の第1流出口6bに接続されている。圧力調整弁5の弁出口5bは、ケーシング30の中に開口している。言い換えると、圧力調整弁5からケーシング30の中にキャリアガスが出るということである。圧力調整弁5は、充填カラム2に送られるガスの圧力を、予め定められた圧力に保つ役割を果たす。
(4−4)インラインフィルタ7
インラインフィルタ7の入口7aは、分岐管6の第2流出口6cに接続されている。インラインフィルタ7では、インラインフィルタ7の上流から流れてきた異物が取り除かれる。言い換えると、インラインフィルタ7は、下流のニードルバルブ8、流量センサ9、充填カラム2及びガスセンサ3を異物などの汚染から防ぐ役割を果たす。
(4−5)ニードルバルブ8
ニードルバルブ8のバルブ入口8aは、チューブ95によって、インラインフィルタ7の出口7bに接続されている。ニードルバルブ8は、充填カラム2を流れるガスの流量を一定に保つ機能を有している。ニードルバルブ8が流すガスの流量は、流量調整つまみ8kを回転させることにより、調整することができる。
(4−6)流量センサ9
流量センサ9のセンサ入口9aは、チューブ96によって、ニードルバルブ8のバルブ出口8bに接続されている。流量センサ9は、充填カラム2を流れるガスの流量を検出する。流量センサ9は、検出した流量に関するデータをコントローラ15に送信する。流量センサ9のセンサ出口9bは、チューブ97によって、継手22gを介してサンプルガス注入機構22に接続されている。
(4−7)ガスセンサ3
ガスセンサ3として、例えば、半導体ガスセンサを用いることができる。ガスセンサ3が有する感ガス体3aは、充填カラム2で分離される検出対象のガス成分を検出する。感ガス体3aの検出結果は、ガスセンサ3からコントローラ15に送信される。
(4−8)エアクリーナ10
エアクリーナ10は、図13に示されているように、ケーシング30の外に取り付けられる。エアクリーナ10の出口10aは、チューブ98によって、吸気口継手11aに接続されている。エアクリーナ10の入口は、図示を省略しているが、出口10aの反対側に位置している。エアクリーナ10には、検出対象のガス成分以外の成分を吸着する吸着剤が詰められている。また、エアクリーナ10は、塵埃をフィルタリングするためのフィルタを有している。
エアクリーナ10は、例えば、ショルダーベルト35に取り付けられる。ここでは、ショルダーベルト35が、エアクリーナ10を取り付けるためのアタッチメント38を有している。なお、アタッチメント38は、ショルダーベルト35以外に取り付けられていてもよく、例えば、下ケース31に取り付けられてもよい。
(5)変形例
(5−1)変形例A
上記実施形態では、雰囲気が大気である場合を例に挙げて説明した。しかし、雰囲気は大気に限られるものではない。例えば、空気よりも窒素ガスが多い雰囲気であってもよい。例えば、吸気口継手11aに窒素ガスが多い雰囲気の入ったバルーンを取り付けて検出を行ってもよい。
(5−2)変形例B
上記実施形態では、ガスセンサに半導体ガスセンサを用いる場合を例に挙げて説明した。しかし、ガスセンサは、半導体学センサに限られるものではない。ガスクロマトグラフ装置1に用いることのできるガスセンサとしては、例えば、接触燃焼式ガスセンサ、弾性表面波(SAW)ガスセンサ及び電気化学式ガスセンサがある。
(5−3)変形例C
上記実施形態では、ケーシング30がショルダーベルト35を含む場合を例に挙げて説明した。しかし、ケーシング30を持ち運ぶ際に、ケーシング30を持ちやすくする部材は、ショルダーベルト35には限られない。例えば、ショルダーベルト35の代わりにまたはショルダーベルト35とともに、ケーシング30がハンドグリップを含んでもよい。
(5−4)変形例D
上記実施形態では、排気口継手12aに何も接続せずに、大気に排気する場合について説明した。しかし、排気口継手12aにガスを回収するためのエアバッグを接続してもよい。
(5−5)変形例E
上記実施形態では、充填カラム2が樹脂製管2bを有する場合を例に挙げて説明した。しかし、充填カラム2が有する管は、樹脂製管2bには限られない。充填カラム2が有する管には、ガラス管または金属管を用いることができる。金属管としては、例えばステンレス製管を用いることができる。
(5−6)変形例F
上記実施形態では、サンプルガス注入機構22が充填カラム2の始端2sの直前に配置されている。しかし、サンプルガス注入機構22を配置する場所は、充填カラム2の始端2sの直前には限られない。例えば、サンプルガス注入機構22を、実施形態の配置位置よりももっと上流に配置することができる。サンプルガスのロスを減らすためには、充填カラム2の始端2sの直前に設けるのが好ましい。
(6)特徴
(6−1)
以上説明したように、ガスクロマトグラフ装置1は、充填カラム2とガスセンサ3とを備えている。充填カラム2は、温度が制御されていないために温度が変化する雰囲気である大気中に配置されている。この充填カラム2には、キャリアガスである大気により移動させられるサンプルガスから検出対象のガス成分を分離する固定相を構成するための充填剤2aが充填されている。ガスセンサ3は、充填カラム2で分離される検出対象のガス成分を検出する。
このように構成されたガスクロマトグラフ装置1は、充填カラム2の温度を調節して充填カラム2の温度を所定の範囲で維持するための温度調節装置を有さない。従来は、例えば、充填カラムの周囲にヒータが巻き付けられ、さらにそのヒータの上に保温材が巻き付けられていた。このようなヒータを有していた従来のガスクロマトグラフ装置と比較すると、本実施形態のガスクロマトグラフ装置1は、ヒータ及び保温材を省いた分だけ小型化を図れている。本実施形態のガスクロマトグラフ装置1は、ヒータ及び保温材を省いたことによる大気の温度の変化に応じて充填カラム2の温度が変化することを許容しつつ、ガスセンサ3が検出対象のガス成分を検出するように構成されている。
(6−2)
本実施形態のガスクロマトグラフ装置1は、充填カラム2とガスセンサ3を収納するケーシング30を備えている。このケーシング30に収納されている充填カラム2は、サンプルガスの入る始端からサンプルガスの出る終端までの長さが15cm以下の樹脂製管2bを有し、充填剤2aを樹脂製管2bに充填することにより構成されている。このような短い樹脂製管2bを用いることで、ガスクロマトグラフ装置1は、ケーシング30の大きさを、従来のガスクロマトグラフ装置の大きさに比べて、著しく小さくしている。
(6−3)
本実施形態のガスクロマトグラフ装置1は、充填カラム2の終端2eに接続され、ガスセンサ3が固定されているセンサボックス21を備えている。このセンサボックス21は、充填カラム2の終端2eから延びていて壁面がフッ素樹脂からなる貫通穴21aを有している。貫通穴21aの内壁から貫通穴21aの中心軸に向って感ガス体3aを突出させてガスセンサ3を固定している。
図12に示されているセンサボックス21を用いたガスセンサ3の固定方法では、感ガス体3aをガスが通過すればよい。それに対して、図14に示されている従来のガスセンサ103の固定方法では、ガスセンサ103のケース104内をガスが通過しなければならない。そのため、センサ収納部121がガスセンサ103のケース104の全体を収納しなければならなくなっている。図12と図14を比較すると、センサボックス21を用いる方が、充填カラム2の中心軸方向に沿って延びる長さを短くし易いことが分かる。また、貫通穴21aの壁面がフッ素樹脂であるセンサボックス21を用いることで、貫通穴21aの中に種々のガス成分が付着するのが抑制される。言い換えると、貫通穴21aの壁面がフッ素樹脂であることが、ガスクロマトグラフ装置1の良好な検出精度を維持させ易くしている。
(6−4)
本実施形態のガスクロマトグラフ装置1は、充填カラム2にキャリアガス及びサンプルガスを送るエアポンプ4を備えている。エアポンプ4は、ガスセンサ3が検出対象のガス成分を検出するときに、500mL/分以下で且つ5mL/分よりも大きい流量でキャリアガス及びサンプルガスを送る。
例えば、数L/分でキャリアガス及びサンプルガスを送る従来のエアポンプと比べると、エアポンプ4は、小型化しており、重量も小さくなっている。このようにエアポンプ4を小さくできるのは、充填カラム2が従来に比べて小さくなっているからである。また、ガスクロマトグラフ装置1は、エアポンプ4の流量を小さくしたことにより、エアポンプ4がガスを流す流路も小さくなっている。
(6−5)
本実施形態のガスクロマトグラフ装置1は、充填カラム2、ガスセンサ3、エアポンプ4、圧力調整弁5、ニードルバルブ8及び流量センサ9が搭載されているシャーシ50を備えている。シャーシ50に充填カラム2などの部品を搭載して取り扱うことにより、小型化したことによる部品の取り扱いの難しさを緩和することができる。また、シャーシ50が、着脱可能にケーシング30の中に収納されている。図示を省略しているが、シャーシ50は、例えばネジによりケーシングの中に固定される。このような着脱可能なシャーシ50によって、さらに製造及びメンテナンスが容易になる。
(6−6)
本実施形態のガスクロマトグラフ装置1は、エアポンプ4が充填カラム2にキャリアガス及びサンプルガスを送る経路にバッファタンクを有しない構成になっている。従来は、例えば、図15に示されているように、吸気口211から吸い込んだキャリアガスを、エアポンプ204からエアクリーナ210に送る経路に、圧力調整弁205とバッファタンク280とが設けられていた。この圧力調整弁205とバッファタンク280とを含むフィードバック経路で圧力と流量の変動を緩和していた。このようなバッファタンク280を設けると、バッファタンク280の占有体積の分だけ、従来のガスクロマトグラフ装置は小型化が難しくなっている。逆に言えば、バッファタンクを有しない構成になっているガスクロマトグラフ装置1は、バッファタンク280を有していた従来のガスクロマトグラフ装置と比べると小型化が容易になる。
(6−7)
本実施形態のガスクロマトグラフ装置1では、ケーシング30が、キャリアガスを濾過するエアクリーナ10をケーシング30の外側に取付けるアタッチメント38を有している。エアクリーナ10を、ケーシング30の外側のアタッチメント38に取り付けることで、エアクリーナ10をケーシング30の内部に取り付ける場合に比べて、ケーシング30を小型化することができる。さらに、消耗部品であるエアクリーナ10の交換が容易になり、エアクリーナ10のメンテナンスがケーシング30の小型化に起因して難化することが緩和される。
(6−8)
本実施形態のガスクロマトグラフ装置1は、キャリアガスに、雰囲気である空気を用いている。このガスクロマトグラフ装置1では、充填カラム2が、空気により移動させられるサンプルガスから検出対象のガス成分を分離する。従って、本実施形態のガスクロマトグラフ装置1は、実験室で行われるガスクロマトグラフィーのように、例えばキャリアガスを供給するためのガスボンベを要しない。その結果、ガスクロマトグラフ装置1は、キャリアガスを供給するためのガスボンベなどの容器を省くことで、小型化し易くなっている。
(6−9)
本実施形態のガスクロマトグラフ装置1は、ガスセンサ3に接続されている制御基板15aを備えている。ガスクロマトグラフ装置1は、充填カラム2の温度を所定の範囲で維持するための温度調節装置であるヒータなどを有さない構成としたことにより、充填カラム2から10cm以下から直接接触するまでの位置に制御基板15aを配置することが可能となっている。充填カラム2と制御基板15aの間の距離を短くすることで、ガスクロマトグラフ装置1の小型化が図られている。
1 ガスクロマトグラフ装置
2 充填カラム
2a 充填剤
3 ガスセンサ
4 エアポンプ
5 圧力調整弁
7 インラインフィルタ
8 ニードルバルブ
9 流量センサ
10 エアクリーナ
21 センサボックス
21a 貫通穴
30 ケーシング
50 シャーシ

Claims (9)

  1. 温度が制御されていないために温度が変化する雰囲気中に配置され、キャリアガスにより移動させられるサンプルガスから検出対象のガス成分を分離する固定相を構成するための充填剤が充填された充填カラムと、
    前記充填カラムで分離される検出対象のガス成分を検出するためのガスセンサと
    を備え、
    前記充填カラムの温度を調節して前記充填カラムの温度を所定の範囲で維持するための温度調節装置を有さず、前記雰囲気の温度の変化に応じて前記充填カラムの温度が変化することを許容しつつ、前記ガスセンサが検出対象のガス成分を検出する、ガスクロマトグラフ装置。
  2. 前記充填カラムと前記ガスセンサを収納するケーシングを備え、
    前記充填カラムは、前記サンプルガスの入る始端から前記サンプルガスの出る終端までの長さが15cm以下の管を有し、前記充填剤を前記管に充填することにより構成されている、
    請求項1に記載のガスクロマトグラフ装置。
  3. 前記充填カラムの前記終端に接続され、前記ガスセンサが固定されているセンサボックスを備え、
    前記センサボックスは、前記充填カラムの前記終端から延びていて壁面がフッ素樹脂からなる貫通穴を有し、前記貫通穴の内壁から前記貫通穴の中心軸に向って感ガス体を突出させて前記ガスセンサを固定する、
    請求項2に記載のガスクロマトグラフ装置。
  4. 前記充填カラムに前記キャリアガス及び前記サンプルガスを送るエアポンプを備え、
    前記エアポンプは、前記ガスセンサが検出対象のガス成分を検出するときに、500mL/分以下で且つ5mL/分よりも大きい流量で前記キャリアガス及び前記サンプルガスを送る、
    請求項2または請求項3に記載のガスクロマトグラフ装置。
  5. 前記エアポンプにより送られる前記キャリアガスの圧力を調整する圧力調整弁と、
    前記充填カラムに送られる前記キャリアガスの流量を調節するニードルバルブと、
    前記充填カラムに送られる前記キャリアガスの流量を検知する流量センサと、
    前記充填カラム、前記ガスセンサ、前記エアポンプ、前記圧力調整弁、前記ニードルバルブ及び前記流量センサが搭載されているシャーシと
    を備え、
    前記シャーシが、着脱可能に前記ケーシングの中に収納されている、
    請求項4に記載のガスクロマトグラフ装置。
  6. 前記エアポンプが前記充填カラムに前記キャリアガス及び前記サンプルガスを送る経路にバッファタンクを有しない、
    請求項4または請求項5に記載のガスクロマトグラフ装置。
  7. 前記ケーシングは、前記キャリアガスを濾過するエアクリーナを前記ケーシングの外側に取付けるアタッチメントを有する、
    請求項2から6のいずれか一項に記載のガスクロマトグラフ装置。
  8. 前記キャリアガスが、前記雰囲気であり、
    前記充填カラムが、前記雰囲気により移動させられる前記サンプルガスから検出対象の前記ガス成分を分離する、
    請求項1から7のいずれか一項に記載のガスクロマトグラフ装置。
  9. 前記ガスセンサに接続されている制御基板を備え、
    前記充填カラムから10cm以下から直接接触するまでのいずれかの位置に前記制御基板を配置している、
    請求項1から8のいずれか一項に記載のガスクロマトグラフ装置。
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