JP2020125419A - 樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い衝撃強度を得ることが可能な樹脂組成物を提供する。【解決手段】樹脂組成物は、脂肪族ポリアミド樹脂(A)と、オレフィン系樹脂(B)とを含み、更にカルボジイミド化合物(C)が添加されてなる樹脂組成物である。脂肪族ポリアミド樹脂(A)と、オレフィン系樹脂(B)と、の合計を100質量部とした場合に、オレフィン系樹脂(B)が1質量部以上30質量部以下である。更に、脂肪族ポリアミド樹脂(A)と、オレフィン系樹脂(B)と、の合計を100質量部とした場合に、カルボジイミド化合物(C)が0.1質量部以上1質量部以下添加されていることを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、樹脂組成物に関する。
従来から、異種の樹脂を混合して、各々の樹脂が単独で発揮できる特性を超える混合樹脂を得ようとする試みがなされている。例えば、耐衝撃性を向上させる技術としては、ABS樹脂等のように、母相に対してゴム成分を微分散させる技術が知られている。
用途展開を鑑みると、ABS樹脂では対応できない分野も存在するため、ABS樹脂の他にも、汎用性があり、衝撃強度に優れた樹脂組成物の開発が望まれていた。
このような状況の下、下記特許文献1に記載の樹脂組成物が開発されている。この樹脂組成物は、脂肪族ポリアミド樹脂、およびオレフィン系樹脂と、を含有している。実施例では、ポリアミド11(PA11)と高密度ポリエチレン(HDPE)を溶融混練して、シャルピ―衝撃強度が高い樹脂組成物を得ている。
特開2013−227423号公報
しかし、PA11に代えてポリアミド12(PA12)を用い、PA12とHDPEを混練してなる樹脂組成物では、期待するほど大幅な衝撃強度の向上を得ることができないという事情がある。このため、PA11以外のポリアミド樹脂を使用しても衝撃強度を高めることができる樹脂組成物が望まれている。
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたものであり、高い衝撃強度を得ることが可能な樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記従来技術を鑑み、鋭意研究を重ねた結果、新規な樹脂組成物を開発した。そして、この新規な樹脂組成物は、衝撃強度が高いことを見いだした。この成果に基づいて、次の発明を提供する。
[1]脂肪族ポリアミド樹脂(A)と、オレフィン系樹脂(B)とを含み、更にカルボジイミド化合物(C)が添加されてなる樹脂組成物であって、
前記脂肪族ポリアミド樹脂(A)と、前記オレフィン系樹脂(B)と、の合計を100質量部とした場合に、前記オレフィン系樹脂(B)が1質量部以上30質量部以下であり、
前記脂肪族ポリアミド樹脂(A)と、前記オレフィン系樹脂(B)と、の合計を100質量部とした場合に、前記カルボジイミド化合物(C)が0.1質量部以上1質量部以下添加されていることを特徴とする樹脂組成物。
[2]前記カルボジイミド化合物(C)は、脂肪族カルボジイミドであることを特徴とする[1]に記載の樹脂組成物。
[3]前記脂肪族ポリアミド樹脂(A)が、ポリアミド12であることを特徴とする[1]又は[2]に記載の樹脂組成物。
[4]前記オレフィン系樹脂(B)は、全構成単位数のうち80%以上がエチレンに由来する構成単位であるエチレン系重合体であることを特徴とする[1]〜[3]のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
[5]前記オレフィン系樹脂(B)が、高密度ポリエチレンであることを特徴とする[1]〜[4]のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
本発明の樹脂組成物は、衝撃強度が高い。脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)の混練時に少量のカルボジイミド化合物(C)が添加されることにより、衝撃強度が高い樹脂組成物を提供することができる。
比較例の光学顕微鏡写真である。 実施例の光学顕微鏡写真である。
ここで示される事項は例示的なものおよび本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効にかつ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
以下、本発明を詳しく説明する。
1.樹脂組成物
本発明の樹脂組成物は、脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)とを含み、更にカルボジイミド化合物(C)が添加されてなる樹脂組成物である。脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)の合計を100質量部とした場合に、オレフィン系樹脂(B)が1質量部以上30質量部以下である。更に、脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)の合計を100質量部とした場合に、カルボジイミド化合物(C)が0.1質量部以上1質量部以下添加されていることを特徴とする。
2.脂肪族ポリアミド樹脂(A)
上記「脂肪族ポリアミド樹脂(A)」は、アミド結合(−NH−CO−)を介して複数の単量体が重合されてなる鎖状骨格を有する重合体である。
脂肪族ポリアミド樹脂(A)を構成する単量体としては、6−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、パラアミノメチル安息香酸などのアミノ酸、ε−カプロラクタム、ウンデカンラクタム、ω−ラウリルラクタムなどのラクタム等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
更に、脂肪族ポリアミド樹脂(A)は、ジアミンとジカルボン酸との共重合により得ることもできる。この場合、単量体としてのジアミンには、エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン、1,11−ジアミノウンデカン、1,12−ジアミノドデカン、1,13−ジアミノトリデカン、1,14−ジアミノテトラデカン、1,15−ジアミノペンタデカン、1,16−ジアミノヘキサデカン、1,17−ジアミノヘプタデカン、1,18−ジアミノオクタデカン、1,19−ジアミノノナデカン、1,20−ジアミノエイコサン、2−メチル−1,5−ジアミノペンタン、2−メチル−1,8−ジアミノオクタンなどの脂肪族ジアミン、シクロヘキサンジアミン、ビス−(4−アミノシクロヘキシル)メタンなどの脂環式ジアミン、キシリレンジアミン(p−フェニレンジアミンおよびm−フェニレンジアミンなど)などの芳香族ジアミン等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
更に、単量体としてのジカルボン酸には、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、ブラシリン酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、オクタデカン二酸のような脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸のような脂環式ジカルボン酸、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸のような芳香族ジカルボン酸などが挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
本樹脂組成物の場合、脂肪族ポリアミド樹脂(A)は、炭素原子数が12であるアミド結合含有単位を主鎖に含む脂肪族ポリアミド樹脂であることが好ましい。
特に、脂肪族ポリアミド樹脂(A)は、12−アミノドデカン酸またはラウリルラクタムを単量体として用いた重合体(以下、ポリアミド12系樹脂という)であることが好ましい。炭素原子数が12である上記単量体に由来する構成単位は、全構成単位のうちの50%以上であるのが良い。とりわけ、脂肪族ポリアミド樹脂(A)は、全構成単位が炭素原子数12である上記単量体に由来するポリアミド12(PA12)であることが好ましい。ポリアミド12(PA12)は、低密度であり、融点、吸水性が低く、耐衝撃性、特に耐寒衝撃性に優れるという特徴を有する。
また、脂肪族ポリアミド樹脂(A)は、炭素原子数が12であるアミド結合含有単位を主鎖に含む脂肪族ポリアミド樹脂以外のポリアミドを含んでもよい。その他のポリアミドとしては、例えば、ポリアミド11、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド6T、ポリアミド6I、ポリアミド9T、ポリアミドM5T、ポリアミドMXD6などが挙げられる。これらの他のポリアミドは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。ただし、他のポリアミドが含有される場合、脂肪族ポリアミド樹脂(A)全体100質量部に対して、他のポリアミドは40質量部未満が好ましい。なお、上記脂肪族ポリアミド樹脂(A)は、主鎖を構成する炭素原子のうちの半数以上(50%以上)の炭素原子が鎖状骨格を構成する。すなわち、脂肪族ポリアミド樹脂(A)は、芳香族骨格を含んでもよいが、芳香族骨格を構成する炭素原子は、主鎖を構成する炭素原子のうちの半数未満(50%未満)である。
脂肪族ポリアミド樹脂(A)の数平均分子量(Mn)は、特に限定されない。数平均分子量は、例えば、10,000〜100,000であることが好ましく、12,000〜70,000であることがより好ましく、15,000〜50,000であることが特に好ましい。
脂肪族ポリアミド樹脂(A)の重量平均分子量(Mw)は、特に限定されない。重量平均分子量は、例えば、10,000〜100,000であることが好ましく、12,000〜70,000であることがより好ましく、15,000〜50,000であることが特に好ましい。
脂肪族ポリアミド樹脂(A)の分子量分布(Mw/Mn)は、特に限定されない。分子量分布は、例えば、1〜8であることが好ましく、1〜7であることがより好ましく、1〜6であることが特に好ましい。
分子量の測定装置および条件は、以下のとおりである。
脂肪族ポリアミド樹脂(A)の分子量測定装置:ゲル浸透クロマトグラフィー(島津製作所製(LC−20AD(送液ポンプ))、SIL−20A(オートサンプラー)、CTO−20A(カラムオーブン)、RID−20(示差屈折率検出器))
分子量測定条件:溶離液に1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール(トリフルオロ酢酸ナトリウムを5mmol/L添加)を用い、カラムはTSKgel−GMHHR−HとTSKgel−GMHHR−Nを直列接続し使用する。検量線はポリメタクリル酸メチル(PMMA)を標準試料として用い、測定は温度40℃、流速0.5ml/minにて行う。
3.オレフィン系樹脂(B)
上記「オレフィン系樹脂(B)」は、オレフィンの単独重合体、及び/又は、オレフィンを単量体として用いた共重合体である。
オレフィン系樹脂(B)を構成するオレフィン(オレフィン単量体)としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどが挙げられる。
したがって、オレフィン系樹脂(B)としては、エチレン系重合体、プロピレン系重合体、1−ブテン系重合体、1−ヘキセン系重合体、4−メチル−1−ペンテン系重合体などが挙げられる。これら重合体は1種のみで用いてもよく、2種以上を併用してもよい。すなわち、オレフィン系樹脂は各種の重合体の混合物であってもよい。
エチレン系重合体としては、例えば、エチレン単独重合体(ポチエチレン)、及び、エチレンと他の単量体との共重合体(エチレン共重合体)が挙げられる。エチレン共重合体としては、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・1−ペンテン共重合体、エチレン・1−へキセン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体、エチレン・4−メチル−1−ペンテン共重合体などが挙げられる。
なお、エチレン共重合体に含まれるエチレン単位(エチレンに由来する構成単位)は、全構成単位数のうち50%以上(通常99.999%以下)であればよいが、例えば、全構成単位数のうち80〜99.999%とすることができ、また90〜99.995%とすることができ、更には99.0〜99.990%とすることができる。エチレン共重合体に含まれるエチレン単位が全構成単位数のうち80%以上であれば、高い衝撃強度を得ることができる。エチレン単位と下記プロピレン単位とが1:1で含まれた共重合体は、本明細書ではエチレン・プロピレン共重合体というものとする。
また、プロピレン系重合体としては、例えば、プロピレン単独重合体(ポリプロピレン)、およびプロピレンと他の単量体との共重合体(プロピレン共重合体)が挙げられる。プロピレン共重合体としては、プロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・1−ブテン共重合体、プロピレン・1−ペンテン共重合体、プロピレン・1−オクテン共重合体などが挙げられる。
なお、プロピレン共重合体に含まれるプロピレン単位(プロピレンに由来する構成単位)は、全構成単位数のうち50%以上(通常99.999%以下)であればよいが、例えば、全構成単位数のうち80〜99.99%とすることができ、また90〜99.995%とすることができ、更には99.0〜99.990%とすることができる。
更に上記のうち、1−ブテン重合体としては1−ブテン単独重合体(ポリ1−ブテン)、1−ヘキセン重合体としては1−ヘキセン単独重合体(ポリ1−ヘキセン)、4−メチル−1−ペンテン重合体としては4−メチル−1−ペンテン単独重合体(ポリ4−メチル−1−ペンテン)などが挙げられる。
また、オレフィン系重合体には、本発明の目的を害しない範囲で、オレフィンを除く単量体に由来する構成単位を含んでもよい。オレフィン以外の単量体としては、不飽和カルボン酸(アクリル酸、メタクリル酸など)、不飽和カルボン酸エステル(アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチルなど)、ビニルエステル(酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、フマル酸、無水マレイン酸、マレイン酸モノエステルなど)等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
なお、オレフィン系重合体に含まれるオレフィン以外の単量体に由来する構成単位は、含まれるとしても全構成単位数のうち1%以下(通常0.001%以上)が好ましい。例えば、全構成単位数のうち0.001〜0.8%とすることができ、また0.005〜0.5%とすることができ、更には0.01〜0.1%とすることができる。
上記各種オレフィン系重合体のなかでも、衝撃強度が高くなるという観点から、エチレン系重合体およびプロピレン系重合体が好ましい。エチレン系重合体がより好ましく、高密度ポリエチレン(HDPE)が特に好ましい。
オレフィン系樹脂(B)の数平均分子量(Mn)は、特に限定されない。数平均分子量は、例えば、10,000〜1,000,000であることが好ましく、12,000〜70,000であることがより好ましく、15,000〜50,000であることが特に好ましい。
オレフィン系樹脂(B)の重量平均分子量(Mw)は、特に限定されない。重量平均分子量は、例えば、10000〜1,000,000であることが好ましく、30,000〜250,000であることがより好ましく、150,000〜200,000であることが特に好ましい。
オレフィン系樹脂(B)の分子量分布(Mw/Mn)は、特に限定されない。分子量分布は、例えば、1〜8であることが好ましく、1〜5であることがより好ましく、1〜4であることが特に好ましい。
分子量の測定装置および条件は、以下のとおりである。
オレフィン系樹脂(B)の分子量測定装置:ゲル浸透クロマトグラフィー(東ソー(株)製 GPC−8121/HT)
分子量測定条件:溶離液に1,2,4−トリクロロベンゼン(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールBHT 0.05wt%添加)を用い、カラムはTSKgel−GMHHR−H(20)HTを2本直列接続し使用する。検量線はポリスチレンを標準試料として用い、測定は温度140℃、流速1ml/minにて行う。
4.カルボジイミド化合物(C)
上記カルボジイミド化合物(C)は、カルボジイミド基(−N=C=N−)を含有する化合物である。カルボジイミド化合物(C)としては、脂肪族カルボジイミド、芳香族カルボジイミドが挙げられる。脂肪族カルボジイミドは、脂肪族ポリカルボジイミド、脂肪族モノカルボジイミドを含む。芳香族カルボジイミドは、芳香族ポリカルボジイミド、芳香族モノカルボジイミドを含む。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。これらのうち、脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)との相溶性を高める観点から、脂肪族カルボジイミド、特に脂肪族ポリカルボジイミドが好ましい。
脂肪族ポリカルボジイミドは、分子内に2個以上のカルボジイミド基を有し、カルボジイミド基が芳香族環以外の炭素原子に結合しているポリカルボジイミドである。脂肪族ポリカルボジイミドは、例えば、カルボジイミド化触媒を用いたジイソシアネートの脱炭酸縮合反応により合成される。ジイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどが挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。これらのうち、相溶性を改善する観点から、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートが好ましい。
4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートの脱炭酸縮合反応により得られる脂肪族カルボジイミドとしては、下記式で表される化合物が挙げられる。

(xは、1〜100の整数を示す。)
芳香族ポリカルボジイミドは、分子内に2個以上のカルボジイミド基を有し、そのカルボジイミド基が芳香族環に直接結合しているカルボジイミド化合物であり、例えば、カルボジイミド化触媒を用いたジイソシアネートの脱炭酸縮合反応により合成される。ジイソシアネートとしては、1,5−ナフタレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、3,3’,5,5’−テトライソプロピルビフェニル−4,4’−ジイソシアネート、1,3,5−トリイソプロピルベンゼン−2,4−ジイソシアネートなどが挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。これらのうち、相溶性を改善する観点から、1,3,5−トリイソプロピルベンゼン−2,4−ジイソシアネートが好ましい。
1,3,5−トリイソプロピルベンゼン−2,4−ジイソシアネートの脱炭酸縮合反応により得られる芳香族カルボジイミドとしては、下記式で表される化合物が挙げられる。

(yは、1〜100の整数を示す。)
脂肪族モノカルボジイミドは、1個のカルボジイミド基が芳香族環以外の炭素に直接結合しているカルボジイミド化合物であり、例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、N−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドなどが挙げられる。
芳香族モノカルボジイミドは、1個のカルボジイミド基が芳香族環に直接結合しているカルボジイミド化合物であり、例えば、ジフェニルカルボジイミド、ビス(メチルフェニル)カルボジイミド、ビス(メトキシフェニル)カルボジイミド、ビス(ニトロフェニル)カルボジイミド、ビス(ジメチルフェニル)カルボジイミド、ビス(ジイソプロピルフェニル)カルボジイミド、ビス(ジ−t−ブチルフェニル)カルボジイミドなどが挙げられる。
5.脂肪族ポリアミド樹脂(A)、オレフィン系樹脂(B)、カルボジイミド化合物(C)の割合
次に、樹脂組成物中の脂肪族ポリアミド樹脂(A)、オレフィン系樹脂(B)、カルボジイミド化合物(C)の割合について説明する。本発明では、脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)の合計を100質量部とした場合に、オレフィン系樹脂(B)が 1質量部以上30質量部以下であり、好ましくは5質量部以上25質量部以下である。この範囲内であれば、衝撃強度が高くなるからである。
更に、脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)との合計を100質量部とした場合に、カルボジイミド化合物(C)が0.1質量部以上1質量部以下添加されており、好ましくは0.3質量部以上0.7質量部以下添加されるとよい。この範囲内であれば、衝撃強度が特に高くなるからである。
6.シャルピ―衝撃値
本発明の樹脂組成物は、JIS K7111−1に準拠したシャルピ―衝撃試験を行った場合に、シャルピ―衝撃値(シャルピ―衝撃強度)が7〜80KJ/mであることが好ましく、15〜80KJ/mであることがより好ましく、20〜80KJ/mであることが特に好ましい。
7.その他
本発明の樹脂組成物は、本発明の目的を阻害しない範囲で、脂肪族ポリアミド樹脂(A)、オレフィン系樹脂(B)、およびカルボジイミド化合物(C)以外の他の成分を含有することができる。他の成分としては、他の熱可塑性樹脂、難燃剤、難燃助剤、充填剤、着色剤、抗菌剤、帯電防止剤などを配合できる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
上記他の熱可塑性樹脂としては、例えば、脂肪族ポリエステル系樹脂(ポリブチレンサクシネートなど)、芳香族ポリエステル系樹脂(ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネートなど)などが挙げられる。
上記難燃剤としては、ハロゲン系難燃剤(ハロゲン化芳香族化合物)、リン系難燃剤(窒素含有リン酸塩化合物、リン酸エステルなど)、窒素系難燃剤(グアニジン、トリアジン、メラミン、およびこれらの誘導体など)、無機系難燃剤(金属水酸化物など)、ホウ素系難燃剤、シリコーン系難燃剤、硫黄系難燃剤、赤リン系難燃剤などが挙げられる。
上記難燃助剤としては、各種アンチモン化合物、亜鉛を含む金属化合物、ビスマスを含む金属化合物、水酸化マグネシウム、粘土質珪酸塩などが挙げられる。
上記充填剤としては、ガラス成分(ガラス繊維、ガラスビーズ、ガラスフレークなど)、シリカ、無機繊維(ガラス繊維、アルミナ繊維、カーボン繊維)、黒鉛、珪酸化合物(珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、カオリン、タルク、クレーなど)、金属酸化物(酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アンチモン、アルミナなど)、カルシウム、マグネシウム、亜鉛などの金属の炭酸塩及び硫酸塩、有機繊維(芳香族ポリエステル繊維、芳香族ポリアミド繊維、フッ素樹脂繊維、ポリイミド繊維、植物性繊維など)が例示される。
上記着色剤としては、顔料及び染料などが挙げられる。
8.樹脂組成物の製造方法
上記樹脂組成物はどのようにして製造してもよく、その方法は特に限定されない。製造方法として、押出機による溶融混練やニーダーによる溶融混練などを使用できる。生産性の点からは、連続的に製造可能な押出機による溶融混練が好適に用いられる。押出機による溶融混練については、単軸押出機、二軸押出機、四軸押出機などの多軸押出機、二軸単軸複合押出機などの押出機を1台以上で使用できるが、混練性、反応性、生産性の向上の点から、二軸押出機、四軸押出機などの多軸押出機が好ましく使用でき、二軸押出機を用いた溶融混練による方法が好ましい。
より具体的には、例えば、次のようにして製造することができる。すなわち、上記各成分、更に必要に応じて他の添加剤を常法に準じて適宜配合し、混練機にかけ加熱状態で溶融混練する。必要に応じて、これを室温下にて冷却固化させた後、公知の手段によって粉砕し、必要に応じてペレット状などに成形するという一連の工程を経由することにより目的とする樹脂組成物を製造することができる。
混練温度は、特に限定されない。混練温度としては、各成分の融点以上であることが好ましい。例えば、好ましくは190〜300℃であり、より好ましくは200〜290℃であり、特に好ましくは200〜280℃である。この範囲内であると、より衝撃強度を高くできる。
混練時間も特に限定されない。例えば、好ましくは1〜10分であり、より好ましくは2〜8分であり、特に好ましくは3〜6分である。この範囲内であると、より衝撃強度を高くできる。
9.樹脂組成物の用途
本発明の樹脂組成物は、従来のポリアミド化合物が適用されていた用途はもちろんのこと、その他の幅広い用途に利用できる。例えば、自動車、鉄道車両、船舶、飛行機などのあらゆる部材として利用できる。例えば、内装材および外装材などとして用いられる。このうち自動車用品としては、自動車用内装材、自動車用インストルメントパネル、自動車用外装材などが挙げられる。具体的には、ドア基材、パッケージトレー、ピラーガーニッシュ、スイッチベース、クオーターパネル、サイドパネル、アームレスト、自動車用ドアトリム、シート構造材、シートバックボード、天井材、コンソールボックス、自動車用ダッシュボード、各種インストルメントパネル、デッキトリム、バンパー、スポイラー、カウリングなどが挙げられる。更に、例えば、建築物、家具等の内装材および外装材などが挙げられる。すなわち、ドア表装材、ドア構造材、各種家具(机、椅子、棚、箪笥など)の表装材などが挙げられる。その他、包装体、収容体(トレイなど)、保護用部材、パーティション部材などが挙げられる。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明する。なお、以下の記載において、試験例6、7、8、10、11、12、15、17、22、23、28、29は本発明の実施例に相当し、試験例1、2、3、4、5、9、13、14、16、18、19、20、21、24、25、26、27は比較例に相当する。
1.樹脂組成物の製造
1−1.(PA12)−(HDPE)−(脂肪族カルボジイミド)
(PA12)−(HDPE)−(脂肪族カルボジイミド)は、脂肪族ポリアミド樹脂(A)としてのPA12と、オレフィン系樹脂(B)としてのHDPEと、を含み、更に、カルボジイミド化合物(C)としての脂肪族カルボジイミドが添加されてなる樹脂組成物である。PA12、HDPE、および脂肪族カルボジイミドの各物性は次のとおりである。
(PA12)
PA12は、試験例1、2、3、4.5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17で使用した。
メーカー:アルケマ株式会社製
グレード:AESN0TL
密度:1.01g/cm(カタログ値)
融点:170〜178℃
結晶化温度:152℃
分子量:数平均分子量(Mn)=24,300、
重量平均分子量(Mw)=42,800、
分子量分布(Mw/Mn)=1.8
(HDPE)
HDPEは、試験例2、3、4、6、7、8、10、11、12、14、15、17、19、20、22,23、25,26、28、29で使用した。
メーカー:日本ポリエチレン株式会社製
グレード:HJ580
密度:0.96g/cm(カタログ値)
融点:125〜130℃
結晶化温度:117℃
分子量:数平均分子量(Mn)=32,000、
重量平均分子量(Mw)=191,000、
分子量分布(Mw/Mn)=6
(脂肪族カルボジイミド)
脂肪族カルボジイミドは、試験例5、6、7、8、9、10、11、12、21、22、23、27、28、29で使用した。この脂肪族カルボジイミドは下記式で表される。

メーカー:日清紡ケミカル製
グレード:LA−1
かさ比重:0.5〜0.6g/cm(カタログ値)
1−2.(PA12)−(HDPE)−(芳香族カルボジイミド)
(PA12)−(HDPE)−(芳香族カルボジイミド)は、脂肪族ポリアミド樹脂(A)としてのPA12と、オレフィン系樹脂(B)としてのHDPEと、を含み、更に、カルボジイミド化合物(C)としての芳香族カルボジイミドが添加されてなる樹脂組成物である。PA12およびHDPEの各物性は、上述の「1−1.(PA12)−(HDPE)−(脂肪族カルボジイミド)」で示したとおりである。芳香族カルボジイミドの物性は次のとおりである。
(芳香族カルボジイミド)
芳香族カルボジイミドは、試験例15、16、17で使用した。この芳香族カルボジイミドは下記式で表される。

メーカー:LANXESS製
グレード:STABXOL P100
密度:1.05g/cm(カタログ値)
融点:100〜120℃(カタログ値)
1−3.(PA6)−(HDPE)−(脂肪族カルボジイミド)
(PA6)−(HDPE)−(脂肪族カルボジイミド)は、脂肪族ポリアミド樹脂(A)としてのPA6と、オレフィン系樹脂(B)としてのHDPEと、を含み、更に、カルボジイミド化合物(C)としての脂肪族カルボジイミドが添加されてなる樹脂組成物である。HDPEおよび脂肪族カルボジイミドの各物性は、上述の「1−1.(PA12)−(HDPE)−(脂肪族カルボジイミド)」で示したとおりである。PA6の物性は次のとおりである。
(PA6)
PA6は、試験例18、19、20、21、22、23で使用した。
メーカー:東レ株式会社製
グレード:CM1046
密度:1.13g/cm(カタログ値)
融点:210〜225℃
結晶化温度:187℃
分子量:数平均分子量(Mn)=33,800、
重量平均分子量(Mw)=61,400、
分子量分布(Mw/Mn)=1.8
1−4.(MXD6)−(HDPE)−(脂肪族カルボジイミド)
(MXD6)−(HDPE)−(脂肪族カルボジイミド)は、脂肪族ポリアミド樹脂(A)としてのMXD6(ポリアミドMXD6)と、オレフィン系樹脂(B)としてのHDPEと、を含み、更に、カルボジイミド化合物(C)としての脂肪族カルボジイミドが添加されてなる樹脂組成物である。HDPEおよび脂肪族カルボジイミドの各物性は、上述の「1−1.(PA12)−(HDPE)−(脂肪族カルボジイミド)」で示したとおりである。MXD6の物性は次のとおりである。
(MXD6)
MXD6は、試験例24、25、26、27、28、29で使用した。
メーカー:三菱ガス化学株式会社製
グレード:♯6000
密度:1.21g/cm(カタログ値)
融点:225〜237℃
結晶化温度:200℃
分子量:数平均分子量(Mn)=26,400、
重量平均分子量(Mw)=55,900、
分子量分布(Mw/Mn)=2.1
<試験例1>
試験例1における樹脂組成物の質量割合は、PA12:HDPE:脂肪族カルボジイミド=100:0:0となるようにした。すなわち、試験例1の樹脂組成物は、PA12である。
<試験例2>
試験例2における樹脂組成物の質量割合は、PA12:HDPE:脂肪族カルボジイミド=90:10:0となるようにした。すなわち、試験例2では、脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)との合計を100質量部とした場合に、オレフィン系樹脂(B)が10質量部である。
PA12とHDPEとをラボプラストミル(株式会社東洋精機製作所、型式「4C150」)を用い、混練温度を210℃に設定し、スクリュー回転数を75回転/分として、4分間混練を行い、試験例2の樹脂組成物を得た。
<試験例3>
試験例3における樹脂組成物の質量割合は、PA12:HDPE:脂肪族カルボジイミド=85:15:0となるようにした。すなわち、試験例3では、脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)との合計を100質量部とした場合に、オレフィン系樹脂(B)が15質量部である。<試験例2>に記載の製造方法によって、試験例3の樹脂組成物を得た。
<試験例4>
試験例4における樹脂組成物の質量割合は、PA12:HDPE:脂肪族カルボジイミド=80:20:0となるようにした。すなわち、試験例4では、脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)との合計を100質量部とした場合に、オレフィン系樹脂(B)が20質量部である。<試験例2>に記載の製造方法によって、試験例4の樹脂組成物を得た。
<試験例5>
試験例5における樹脂組成物の質量割合は、PA12:HDPE:脂肪族カルボジイミド=100:0:0.1となるようにした。すなわち、試験例5では、脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)との合計を100質量部とした場合に、カルボジイミド化合物(C)が0.1質量部添加されている。HDPEを含まない点、および脂肪族カルボジイミドを添加する点を除いて、<試験例2>に記載の製造方法と同様の製造方法によって、試験例5の樹脂組成物を得た。
<試験例6>
試験例6における樹脂組成物の質量割合は、PA12:HDPE:脂肪族カルボジイミド=90:10:0.1となるようにした。すなわち、試験例6では、脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)との合計を100質量部とした場合に、オレフィン系樹脂(B)が10質量部である。また、脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)との合計を100質量部とした場合に、カルボジイミド化合物(C)が0.1質量部添加されている。脂肪族カルボジイミドを添加する点を除いて、<試験例2>に記載の製造方法と同様の製造方法によって、試験例6の樹脂組成物を得た。
<試験例7>
試験例7における樹脂組成物の質量割合は、PA12:HDPE:脂肪族カルボジイミド=85:15:0.1となるようにした。すなわち、試験例7では、脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)との合計を100質量部とした場合に、オレフィン系樹脂(B)が15質量部である。また、脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)との合計を100質量部とした場合に、カルボジイミド化合物(C)が0.1質量部添加されている。脂肪族カルボジイミドを添加する点を除いて、<試験例2>に記載の製造方法と同様の製造方法によって、試験例7の樹脂組成物を得た。
<試験例8>
試験例8における樹脂組成物の質量割合は、PA12:HDPE:脂肪族カルボジイミド=80:20:0.1となるようにした。すなわち、試験例8では、脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)との合計を100質量部とした場合に、オレフィン系樹脂(B)が20質量部である。また、脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)との合計を100質量部とした場合に、カルボジイミド化合物(C)が0.1質量部添加されている。脂肪族カルボジイミドを添加する点を除いて、<試験例2>に記載の製造方法と同様の製造方法によって、試験例8の樹脂組成物を得た。
<試験例9>
試験例9における樹脂組成物の質量割合は、PA12:HDPE:脂肪族カルボジイミド=100:0:0.5となるようにした。すなわち、試験例9では、脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)との合計を100質量部とした場合に、カルボジイミド化合物(C)が0.5質量部添加されている。HDPEを含まない点、および脂肪族カルボジイミドを添加する点を除いて、<試験例2>に記載の製造方法と同様の製造方法によって、試験例9の樹脂組成物を得た。
<試験例10>
試験例10における樹脂組成物の質量割合は、PA12:HDPE:脂肪族カルボジイミド=90:10:0.5となるようにした。すなわち、試験例10では、脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)との合計を100質量部とした場合に、オレフィン系樹脂(B)が10質量部である。また、脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)との合計を100質量部とした場合に、カルボジイミド化合物(C)が0.5質量部添加されている。脂肪族カルボジイミドを添加する点を除いて、<試験例2>に記載の製造方法と同様の製造方法によって、試験例10の樹脂組成物を得た。
<試験例11>
試験例11における樹脂組成物の質量割合は、PA12:HDPE:脂肪族カルボジイミド=85:15:0.5となるようにした。すなわち、試験例11では、脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)との合計を100質量部とした場合に、オレフィン系樹脂(B)が15質量部である。また、脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)との合計を100質量部とした場合に、カルボジイミド化合物(C)が0.5質量部添加されている。脂肪族カルボジイミドを添加する点を除いて、<試験例2>に記載の製造方法と同様の製造方法によって、試験例11の樹脂組成物を得た。
<試験例12>
試験例12における樹脂組成物の質量割合は、PA12:HDPE:脂肪族カルボジイミド=80:20:0.5となるようにした。すなわち、試験例12では、脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)との合計を100質量部とした場合に、オレフィン系樹脂(B)が20質量部である。また、脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)との合計を100質量部とした場合に、カルボジイミド化合物(C)が0.5質量部添加されている。脂肪族カルボジイミドを添加する点を除いて、<試験例2>に記載の製造方法と同様の製造方法によって、試験例12の樹脂組成物を得た。
<試験例13>
試験例13における樹脂組成物の質量割合は、PA12:HDPE:芳香族カルボジイミド=100:0:0となるようにした。すなわち、試験例13の樹脂組成物は、PA12である。
<試験例14>
試験例14における樹脂組成物の質量割合は、PA12:HDPE:芳香族カルボジイミド=90:10:0となるようにした。すなわち、試験例14では、脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)との合計を100質量部とした場合に、オレフィン系樹脂(B)が10質量部である。
<試験例15>
試験例15における樹脂組成物の質量割合は、PA12:HDPE:芳香族カルボジイミド=90:10:0.1となるようにした。すなわち、試験例15では、脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)との合計を100質量部とした場合に、オレフィン系樹脂(B)が10質量部である。また、脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)との合計を100質量部とした場合に、カルボジイミド化合物(C)が0.1質量部添加されている。芳香族カルボジイミドを添加する点を除いて、<試験例2>に記載の製造方法と同様の製造方法によって、試験例15の樹脂組成物を得た。
<試験例16>
試験例16における樹脂組成物の質量割合は、PA12:HDPE:芳香族カルボジイミド=100:0:0.5となるようにした。すなわち、試験例16では、脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)との合計を100質量部とした場合に、カルボジイミド化合物(C)が0.5質量部添加されている。HDPEを含まない点、および芳香族カルボジイミドを添加する点を除いて、<試験例2>に記載の製造方法と同様の製造方法によって、試験例16の樹脂組成物を得た。
<試験例17>
試験例17における樹脂組成物の質量割合は、PA12:HDPE:芳香族カルボジイミド=90:10:0.5となるようにした。すなわち、試験例17では、脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)との合計を100質量部とした場合に、オレフィン系樹脂(B)が10質量部である。また、脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)との合計を100質量部とした場合に、カルボジイミド化合物(C)が0.5質量部添加されている。芳香族カルボジイミドを添加する点を除いて、<試験例2>に記載の製造方法と同様の製造方法によって、試験例17の樹脂組成物を得た。
<試験例18>
試験例18における樹脂組成物の質量割合は、PA6:HDPE:脂肪族カルボジイミド=100:0:0となるようにした。すなわち、試験例18の樹脂組成物は、PA6である。
<試験例19>
試験例19における樹脂組成物の質量割合は、PA6:HDPE:脂肪族カルボジイミド=90:10:0となるようにした。すなわち、試験例19では、脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)との合計を100質量部とした場合に、オレフィン系樹脂(B)が10質量部である。
PA6とHDPEとをラボプラストミル(株式会社東洋精機製作所、型式「4C150」)を用い、混練温度を250℃に設定し、スクリュー回転数を75回転/分として、4分間混練を行い、試験例19の樹脂組成物を得た。
<試験例20>
試験例20における樹脂組成物の質量割合は、PA6:HDPE:脂肪族カルボジイミド=85:15:0となるようにした。すなわち、試験例20では、脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)との合計を100質量部とした場合に、オレフィン系樹脂(B)が15質量部である。<試験例19>に記載の製造方法によって、試験例20の樹脂組成物を得た。
<試験例21>
試験例21における樹脂組成物の質量割合は、PA6:HDPE:脂肪族カルボジイミド=100:0:0.5となるようにした。すなわち、試験例21では、脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)との合計を100質量部とした場合に、カルボジイミド化合物(C)が0.5質量部添加されている。HDPEを含まない点、および脂肪族カルボジイミドを添加する点を除いて、<試験例19>に記載の製造方法と同様の製造方法によって、試験例21の樹脂組成物を得た。
<試験例22>
試験例22における樹脂組成物の質量割合は、PA6:HDPE:脂肪族カルボジイミド=90:10:0.5となるようにした。すなわち、試験例22では、脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)との合計を100質量部とした場合に、オレフィン系樹脂(B)が10質量部である。また、脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)との合計を100質量部とした場合に、カルボジイミド化合物(C)が0.5質量部添加されている。脂肪族カルボジイミドを添加する点を除いて、<試験例19>に記載の製造方法と同様の製造方法によって、試験例22の樹脂組成物を得た。
<試験例23>
試験例23における樹脂組成物の質量割合は、PA6:HDPE:脂肪族カルボジイミド=85:15:0.5となるようにした。すなわち、試験例23では、脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)との合計を100質量部とした場合に、オレフィン系樹脂(B)が15質量部である。また、脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)との合計を100質量部とした場合に、カルボジイミド化合物(C)が0.5質量部添加されている。脂肪族カルボジイミドを添加する点を除いて、<試験例19>に記載の製造方法と同様の製造方法によって、試験例23の樹脂組成物を得た。
<試験例24>
試験例24における樹脂組成物の質量割合は、MXD6:HDPE:脂肪族カルボジイミド=100:0:0となるようにした。すなわち、試験例24の樹脂組成物は、MXD6である。
<試験例25>
試験例25における樹脂組成物の質量割合は、MXD6:HDPE:脂肪族カルボジイミド=90:10:0となるようにした。すなわち、試験例25では、脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)との合計を100質量部とした場合に、オレフィン系樹脂(B)が10質量部である。
MXD6とHDPEとをラボプラストミル(株式会社東洋精機製作所、型式「4C150」)を用い、混練温度を270℃に設定し、スクリュー回転数を75回転/分として、4分間混練を行い、試験例25の樹脂組成物を得た。
<試験例26>
試験例26における樹脂組成物の質量割合は、MXD6:HDPE:脂肪族カルボジイミド=85:15:0となるようにした。すなわち、試験例26では、脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)との合計を100質量部とした場合に、オレフィン系樹脂(B)が15質量部である。<試験例25>に記載の製造方法によって、試験例26の樹脂組成物を得た。
<試験例27>
試験例27における樹脂組成物の質量割合は、MXD6:HDPE:脂肪族カルボジイミド=100:0:0.5となるようにした。すなわち、試験例27では、脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)との合計を100質量部とした場合に、カルボジイミド化合物(C)が0.5質量部添加されている。HDPEを含まない点、および脂肪族カルボジイミドを添加する点を除いて、<試験例25>に記載の製造方法と同様の製造方法によって、試験例27の樹脂組成物を得た。
<試験例28>
試験例28における樹脂組成物の質量割合は、MXD6:HDPE:脂肪族カルボジイミド=90:10:0.5となるようにした。すなわち、試験例28では、脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)との合計を100質量部とした場合に、オレフィン系樹脂(B)が10質量部である。また、脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)との合計を100質量部とした場合に、カルボジイミド化合物(C)が0.5質量部添加されている。脂肪族カルボジイミドを添加する点を除いて、<試験例25>に記載の製造方法と同様の製造方法によって、試験例28の樹脂組成物を得た。
<試験例29>
試験例29における樹脂組成物の質量割合は、MXD6:HDPE:脂肪族カルボジイミド=85:15:0.5となるようにした。すなわち、試験例29では、脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)との合計を100質量部とした場合に、オレフィン系樹脂(B)が15質量部である。また、脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)との合計を100質量部とした場合に、カルボジイミド化合物(C)が0.5質量部添加されている。脂肪族カルボジイミドを添加する点を除いて、<試験例25>に記載の製造方法と同様の製造方法によって、試験例29の樹脂組成物を得た。
2.シャルピ―衝撃試験
2−1.試験片の作製
それぞれの樹脂組成物について、金型を用いてJIS K7111−1に準拠したシャルピ―衝撃試験用試験片に成形した。
2−2.試験方法
衝撃特性は、ノッチ付シャルピ―試験を行い、シャルピ―衝撃値を求めて評価した。試験片は、上述のように作製したJIS K7111−1試験片について、JIS K7111−1に準拠してノッチを付けて作製した。試験に当たっては、試験片の幅、厚みを測定した。測定にはシャルピ―衝撃試験機、株式会社 東洋精機製作所DG−UBを用いた。
2−3.試験結果
表1〜4に試験結果を示す。

6.樹脂組成物の性能評価
6−1.(PA12)−(HDPE)−(脂肪族カルボジイミド)
表1に示す試験例1〜12の樹脂組成物は、(PA12)−(HDPE)−(脂肪族カルボジイミド)に対応した樹脂組成物である。表1から、PA12(脂肪族ポリアミド樹脂(A))とHDPE(オレフィン系樹脂(B))の合計を100質量部とした場合に、HDPEが10〜20質量部、特に10質量部である場合に、シャルピ―衝撃値が高い値となり、つまり高い衝撃強度を確保できることがわかる。また、PA12とHDPEの合計を100質量部とした場合に、脂肪族カルボジイミド(カルボジイミド化合物(C))が0.1〜0.5質量部、特に0.5質量部添加されている場合に、高い衝撃強度を確保できることがわかる。このことから、PA12とHDPEの合計を100質量部とした場合に、HDPEが10質量部であり、且つ、脂肪族カルボジイミドが0.5質量部添加されている場合に、耐衝撃特性に優れることがわかる。
表1から、PA12/HDPEの配合割合が90/10の場合に、脂肪族カルボジイミドの添加量を0.1phrから0.5phrに増やすと、シャルピ―衝撃値が13.8012から36.811へと大幅に上昇していることがわかる。
6−2.(PA12)−(HDPE)−(芳香族カルボジイミド)
表2に示す試験例13〜17の樹脂組成物は、(PA12)−(HDPE)−(芳香族カルボジイミド)に対応した樹脂組成物である。表2から、PA12(脂肪族ポリアミド樹脂(A))とHDPE(オレフィン系樹脂(B))の合計を100質量部とした場合に、芳香族カルボジイミド(カルボジイミド化合物(C))が0.1〜0.5質量部、特に0.5質量部添加されている場合に、衝撃強度が向上することがわかる。
表2から、PA12/HDPEの配合割合が90/10の場合に、芳香族カルボジイミドの添加量を0.1phrから0.5phrに増やすと、シャルピ―衝撃値が13.0171から19.983へと上昇していることがわかる。しかし、その上昇率は、上述の脂肪族カルボジイミドを用いた(PA12)−(HDPE)−(脂肪族カルボジイミド)と比べて低い。
6−3.(PA6)−(HDPE)−(芳香族カルボジイミド)
表3に示す試験例18〜23の樹脂組成物は、(PA6)−(HDPE)−(脂肪族カルボジイミド)に対応した樹脂組成物である。表3から、PA6(脂肪族ポリアミド樹脂(A))とHDPE(オレフィン系樹脂(B))の合計を100質量部とした場合に、HDPEが10〜15質量部、特に10質量部である場合に、衝撃強度が高くなることがわかる。また、PA6とHDPEの合計を100質量部とした場合に、脂肪族カルボジイミド(カルボジイミド化合物(C))が0.5質量部添加されることにより、衝撃強度が向上することがわかる。
6−4.(MXD6)−(HDPE)−(脂肪族カルボジイミド)
表4に示す試験例24〜29の樹脂組成物は、(MXD6)−(HDPE)−(脂肪族カルボジイミド)に対応した樹脂組成物である。表4からMXD6(脂肪族ポリアミド樹脂(A))とHDPE(オレフィン系樹脂(B))の合計を100質量部とし、HDPEが10〜15質量部である場合に、衝撃強度が高くなることがわかる。また、PA6とHDPEの合計を100質量部とした場合に、脂肪族カルボジイミド(カルボジイミド化合物(C))が0.5質量部添加されることにより、衝撃強度が向上することがわかる。
7.光学顕微鏡写真による観察
脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)とは、樹脂組成物中において、連続相と、連続相中に分散して存在する分散相と、を形成する。実施例の場合、脂肪族ポリアミド樹脂(A)が連続相を形成し、オレフィン系樹脂(B)が分散相を形成する。連続相および分散相の相構造は、樹脂組成物を光学顕微鏡や透過型電子顕微鏡で観察することにより確認できる。
図1および図2は、樹脂組成物を光学顕微鏡の倍率500倍で観察し、観察部位を写真に撮ったものである。
図1は、比較例の樹脂組成物の光学顕微鏡写真である。この比較例の樹脂組成物は、PA12(脂肪族ポリアミド樹脂(A))と、HDPE(オレフィン系樹脂(B))と、を含むが、カルボジイミド化合物(C)が添加されていない樹脂組成物である。図1の光学顕微鏡写真から、PA12(脂肪族ポリアミド樹脂(A))が形成する連続相にHDPE(オレフィン系樹脂(B))が形成する分散相が存在し、更に、連続相に空隙100が形成されている形態を確認することができる。
図2は、実施例の樹脂組成物の光学顕微鏡写真である。この実施例の樹脂組成物は、PA12(脂肪族ポリアミド樹脂(A))と、HDPE(オレフィン系樹脂(B))と、を含み、更に、脂肪族カルボジイミド(カルボジイミド化合物(C))が添加された樹脂組成物である。図2の光学顕微鏡写真から、PA12(脂肪族ポリアミド樹脂(A))が形成する連続相とHDPE(オレフィン系樹脂(B))が形成する分散相との界面に接着性が付与され、図1に示す空隙100が減少または消失していることを確認することができる。
図2に示す実施例の樹脂組成物においては、脂肪族カルボジイミド(カルボジイミド化合物(C))が連続相と分散相の界面または界面近傍に存在して触媒作用を発揮し、空隙の解消にも寄与したと考えられる。
樹脂組成物中に空隙100が形成されていると、通常、衝撃強度の低下を招くと考えられる。上述のとおり、カルボジイミド化合物(C)が添加されていない樹脂組成物(試験例1、2、3、4、13、14、18、19、20、24、25、26)は、カルボジイミド化合物(C)が添加された樹脂組成物(試験例5、6、7、8、9、10、11、12、15、16、17、21、22、23、27、28、29)と比べ、シャルピ―衝撃値が低い値になっている。図2に示す実施例の樹脂組成物は、空隙100が減少または消失しているため、高い衝撃強度を得ることができたと考えられる。
<実施例の効果>
実施例の樹脂組成物は、脂肪族ポリアミド樹脂(A)とオレフィン系樹脂(B)との混練時に触媒作用を有するカルボジイミド化合物(C)を少量添加することで得られる。これにより、実施例の樹脂組成物は、連続相と分散相との間の空隙が減少または消滅した形態となり、衝撃強度が大幅に向上する。本実施例の樹脂組成物を用いることで、部材の軽量化を図ることができる。
前述の例は単に説明を目的とするものでしかなく、本発明を限定するものと解釈されるものではない。本発明を典型的な実施形態の例を挙げて説明したが、本発明の記述および図示において使用された文言は、限定的な文言ではなく説明的および例示的なものであると理解される。ここで詳述したように、その形態において本発明の範囲または本質から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲内で変更が可能である。ここでは、本発明の詳述に特定の構造、材料および実施例を参照したが、本発明をここにおける開示事項に限定することを意図するものではなく、むしろ、本発明は添付の特許請求の範囲内における、機能的に同等の構造、方法、使用の全てに及ぶものとする。
本発明は上記で詳述した実施形態に限定されず、本発明の請求項に示した範囲で様々な変形または変更が可能である。
本発明の樹脂組成物は、幅広い用途に利用できる。例えば、自動車、鉄道車両、船舶、飛行機等のあらゆる部材として利用できる。
100…空隙

Claims (5)

  1. 脂肪族ポリアミド樹脂(A)と、オレフィン系樹脂(B)とを含み、更にカルボジイミド化合物(C)が添加されてなる樹脂組成物であって、
    前記脂肪族ポリアミド樹脂(A)と、前記オレフィン系樹脂(B)と、の合計を100質量部とした場合に、前記オレフィン系樹脂(B)が1質量部以上30質量部以下であり、
    前記脂肪族ポリアミド樹脂(A)と、前記オレフィン系樹脂(B)と、の合計を100質量部とした場合に、前記カルボジイミド化合物(C)が0,1質量部以上1質量部以下添加されていることを特徴とする樹脂組成物。
  2. 前記カルボジイミド化合物(C)は、脂肪族カルボジイミドであることを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記脂肪族ポリアミド樹脂(A)が、ポリアミド12であることを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記オレフィン系樹脂(B)は、全構成単位数のうち80%以上がエチレンに由来する構成単位であるエチレン系重合体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  5. 前記オレフィン系樹脂(B)が、高密度ポリエチレンであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
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