JP2006070154A - 制振性に優れたポリアミド樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高温度のエンジンルームという特殊な使用温度、湿度条件下においても材料特性の低下が少なく、制振性、流動性、製品外観性、溶着性、ウエルド強度に優れ、特にインテークマニホールド、シリンダーヘッドカバー等の自動車エンジンルーム内で使用される部品用途に好適に使用できるポリアミド樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 (A1)ポリアミドモノマー及び/又は9量体以下のポリアミドオリゴマー 2〜20重量%、及び前記以外の(A2)ポリアミド樹脂 80〜98重量%からなることを特徴とする制振性に優れたポリアミド樹脂組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は制振性、流動性に優れた樹脂成形品用ポリアミド樹脂組成物に関する。更に詳しくはエンジンルーム内部品という特殊な使用温度、湿度条件下において、制振性に優れ、かつ耐衝撃性および射出成形性に優れた樹脂成形品用ポリアミド樹脂組成物に関する。
ポリアミド6、ポリアミド66に代表されるポリアミド樹脂は、エンジニアリングプラスチックとして優れた特性を有し、自動車、電気・電子など各種の工業分野において広く使用されている。
また、燃料規制や環境問題からの軽量化要請で金属代替材料としてポリアミド樹脂が広く使用されている一方、最近の環境問題の1つとして自動車などの騒音規制、特に起音体としてのエンジンに近接した部位で使用される部品に対しての制振性改良の要請が高まっている。
しかしながら、ポリアミド6、ポリアミド66の様なポリアミド樹脂では、騒音に最も影響する1〜2kHz付近の騒音を低下させるのは難しい。
そこで、制振性を改良する方法として、ポリアミド樹脂に、ガラス繊維やカオリン、マイカ、炭酸カルシウムなどの無機充填材を配合することにより、マトリクス相となるポリアミド樹脂と分散相となる無機充填材との界面における機械的摩擦に基づく減衰効果を利用することが提案されている(特許文献1参照)。
また、制振性の温度依存性を小さくするために、熱可塑性エラストマーを添加したり、高温側における制振性の向上を目的として粘着性付与剤を配合する方法(特許文献2、特許文献3参照)やポリアミド樹脂自体のTgを高温側にシフトさせるべく異骨格の高分子を共重合あるいはポリマーブレンドで導入する方法(特許文献4、特許文献5参照)が提案されている。
しかしながら、無機充填材を配合する方法では、本質的にTgは変動せず、実質的な制振性の改良効果は小さく、また粘着性付与剤を配合する方法では、制振性を改良しようとすると粘着性付与剤を大量に配合する必要があり、そのために機械的特性が低下してしまったり、さらに、異骨格ポリマーを導入する方法でも制振性や遮音性の温度依存性は依然として大きいままであった。
特開平1−263151号公報 特開昭61−36357号公報 特開昭61−91251号公報 特開平2−113064号公報 特開平2−120360号公報
本発明は、高温度のエンジンルームという環境下においても材料特性の低下が少なく、制振性、流動性、製品外観性、溶着性、ウエルド強度に優れ、特にインテークマニホールド、シリンダーヘッドカバー等の自動車エンジンルーム内で使用される部品用途に好適に使用できるポリアミド樹脂組成物を提供することを課題とする。
本発明者らはこの問題を解決するために鋭意検討した結果、ポリアミドに、ポリアミドモノマー及び/又は9量体以下のポリアミドオリゴマーを特定量配合すると、制振性、流動性が大幅に改善されることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、(A1)ポリアミドモノマー及び/又は9量体以下のポリアミドオリゴマー 2〜20重量%、及び前記以外の(A2)ポリアミド樹脂 80〜98重量%からなることを特徴とする制振性に優れたポリアミド樹脂組成物に関するものである。
本発明で得られるポリアミド樹脂組成物は、高温度のエンジンルームという環境下においても材料特性の低下が少なく、制振性、耐衝撃性、射出成形性、製品外観性、溶着性、ウエルド強度に優れ、制振性、静音性を必要とする部品全般に使用され、特にインテークマニホールドに好適に使用される。特に溶着性に優れていることから、射出溶着品や振動溶着品に好適に使用される。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明において使用される(A2)ポリアミド樹脂は、ジアミンとジカルボン酸からなるか、またはラクタムもしくはアミノカルボン酸からなるか、またはこれらの2種以上の共重合体である。
ジアミンとしては、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン等の脂肪族ジアミンや、メタキシリレンジアミン等の芳香族・環状構造を有するジアミンが挙げられる。
ジカルボン酸としては、アジピン酸、ヘプタンジカルボン酸、オクタンジカルボン酸、ノナンジカルボン酸、ウンデカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸等の脂肪族ジアミンやテレフタル酸、イソフタル酸等の芳香族・環状構造を有するジカルボン酸が挙げられる。
ラクタムとしては、炭素数6〜12のラクタム類であり、α−ピロリドン、ε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタム、ε−エナントラクタム等が挙げられる。
また、アミノカルボン酸としては炭素数6〜12のアミノカルボン酸であり、6−アミノカプロン酸、7−アミノヘプタン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸等が挙げられる。
これらモノマー成分から形成されるポリアミド樹脂の具体例としては、ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン116等が挙げられ、これらはホモポリマーでも2種以上のコポリマーでも良い。
ポリアミド樹脂の重合度には特に制限はないが、ポリマー1gを96%濃硫酸100mlに溶解し、25℃で測定した相対粘度が1.8〜5.0であることが好ましく、より好ましくは2.0〜3.0である。相対粘度が上記数値の上限より高い場合、加工性を著しく損ない、上記下限より低い場合、機械的強度が低下するため好ましくない。
本発明において使用される(A1)ポリアミドモノマー及び/又は9量体以下のポリアミドオリゴマーとしては、上記のポリアミドを形成するモノマー成分及び/又は該モノマー成分から形成されるポリアミドオリゴマーが挙げられる。これらのモノマー成分は、前記(A2)ポリアミド樹脂を構成するモノマー成分と同じものでも、異なるものでもよい。
本発明で使用される(A1)ポリアミドモノマー及び/又は9量体以下のポリアミドオリゴマーの使用量は、(A1)ポリアミドモノマー及び/又は9量体以下のポリアミドオリゴマーと(A2)ポリアミド樹脂の合計量に対し、2〜20重量%、好ましくは3〜20重量部、さらに好ましくは、4〜15重量部である。2重量部より少ないとポリアミド樹脂の制振性の改良効果が少ない。20重量部より多ければ、制振性は充分満足されるが、成形性や表面状態が悪くなり好ましくない。
本発明で使用される(B)可塑剤としては、ポリアミド樹脂に有効な可塑剤であれば特に制限は無いが、トリクレジルホスフエート、トリス(イソプロピルフエニル)ホスフェート、トリブチルホスフエート、トリエチルホスフエート、トリオクチルホスフエート、トリス(β−クロロエチル)ホスフエート、トリス(ジクロロプロピル)ホスフエート、トリス(ブトキシエチル)ホスフエート、トリス(β−クロロプロピル)ホスフエート、トリフエニルホスフエート、オクチルジフエニルホスフエート等のリン酸エステル系可塑剤 や、ポリエステル系可塑剤 、エポキシ系可塑剤 、無水ヒドロフタル酸エステル系可塑剤 、ブチルベンジルフタレート、ジラウリルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジブチルフタレート、ジメチルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート、ジエチルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジオクチルフタレート、ジオクチルアジベート、ジイソデシルアジベート、ジ(ブトキシエチル)アジベート、ジ−2−エチルヘキシルアゼレート等のエステル系可塑剤 、ステアリン酸系可塑剤 、ジオクチルセパケート、ジブチルセパケート、クエン酸アセチルトリブチル、クエン酸アセチルトリエチル、ジ−2−エチルヘキシルマレエート、ジブチルマレエート等のエステル系可塑剤 、トリメリット酸系可塑剤 、ジブチルフマレート、ゴム用可塑剤 、塩化パラフィン等、多価アルコールおよびその誘導体があるが、特に好適なものに芳香族スルホンアミド系化合物たとえばベンゼンスルホン酸ブチルアミドや安息香酸エステル系可塑剤 たとえば2−エチルヘキシルp−オキシベンゾエート等を例示できる。
本発明で使用される(B)可塑剤の使用量は、(A1)ポリアミドモノマー及び/又は9量体以下のポリアミドオリゴマーと(A2)ポリアミド樹脂の合計100重量部に対し、1〜20重量部、好ましくは2〜15重量部である。1重量部より少ないとポリアミド樹脂の制振性の改良効果が少ない。20重量部より多ければ、制振性は充分満足されるが、成形性や表面状態が悪くなり好ましくない。
本発明で使用される(C)無機充填材としては、繊維状または非繊維状の無機充填材を挙げることができ、その具体例としては、ガラス繊維、炭素繊維、チタン酸カリウムウィスカ、酸化亜鉛ウィスカ、硼酸アルミニウムウィスカ、アラミド繊維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、セラミック繊維、アスベスト繊維、石コウ繊維、金属繊維などの繊維状充填材、ワラステナイト、ゼオライト、セリサイト、カオリン、マイカ、クレー、パイロフィライト、ベントナイト、モンモリロナイト、アスベスト、タルク、アルミノシリケートなどの珪酸塩、アルミナ、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化鉄などの金属酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイトなどの炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウムなどの硫酸塩、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウムなどの水酸化物、ガラスビーズ、セラミックビーズ、窒化ホウ素、炭化珪素およびシリカなどの非繊維状充填材が挙げられ、これらは中空形状であってもよく、さらにはこれら無機充填材を2種類以上併用することも可能である。また、これら充填材をイソシアネート系化合物、アクリル系化合物、有機シラン系化合物、有機チタネート系化合物、有機ボラン系化合物、エポキシ化合物などのカップリング剤で予備処理して使用することは、より優れた機械的強度を得る意味において好ましい。
これら無機充填材のなかでも本発明においてとりわけ好ましく用いられるのはガラス繊維である。
ガラス繊維としては、平均繊維径が3〜20μm、好ましくは6〜13μm、平均繊維長が10〜1000μm、好ましくは50〜500μmである。
本発明で使用される(C)無機充填材の使用量は、(A1)ポリアミドモノマー及び/又は9量体以下のポリアミドオリゴマーと(A2)ポリアミド樹脂の合計100重量部に対し、1〜150重量部、好ましくは5〜100重量部、さらに好ましくは、5〜50重量部である。1重量部より少ないとポリアミド樹脂の機械的強度の改良効果が得られない。150重量部より多ければ、機械的強度は充分満足されるが、成形性や表面状態が悪くなり好ましくない。
本発明の(A2)ポリアミド樹脂には、既に層状珪酸塩0.05〜30重量%を含有したものも使用できる。層状珪酸塩としては、珪酸マグネシウムまたは珪酸アルミニウムの層で構成される層状フィロ珪酸塩等を挙げることができる。
層状フィロ珪酸塩の具体例としては、モンモリロナイト、サポナイト、パイデライト、ノントロナイト、ヘクトライト、スティプンサイト等のスメクタイト系粘土鉱物やバーミキュライト、ハロサイトなどを挙げることができる。これらは天然物でも、合成物でもよい。これらのなかでもモンモリロナイトが好ましい。
ポリアミド樹脂に既に含有されている層状珪酸塩はポリアミド樹脂に均一に分散された状態であることが望ましい。層状珪酸塩が均一に分散された状態とは、一辺の長さが0.002〜1μmで、厚さが6〜20Åの層状珪酸塩がポリアミド樹脂中に分散させた際、それぞれが平均20Å以上の層間距離を保ち、均一に分散されていることである。ここで層間距離とは層状珪酸塩の平板の重心間距離を言い、均一に分散するとは、層状珪酸塩の平板が、平均的に5層以下で重なった多層物が平行に、またはランダムに、もしくは平行とランダムに混在した状態で、その50重量%以上が、好ましくは70重量%以上が局所的な塊を形成することなく分散する状態を言う。
ポリアミド樹脂に既に含有されている層状珪酸塩が多層状粘土鉱物である場合には、ジオクタデシルアミン、フェニレンジアミンのようなアミン、4−アミノ−n−酪酸、12−アミノドデカン酸のようなアミノ酸またはε−カプロラクタムのようなラクタム類の膨潤化剤と接触させて、予め層間を拡げて層間にモノマーを取り込みやすくした後、重合して均一に分散させることもできる。また、膨潤化剤を用い、予め層間を20Å以上に拡げて、これをポリアミド樹脂もしくはこれを含む樹脂と溶融混合して均一に分散させる方法によってもよい。
ポリアミド樹脂に既に含有されている層状珪酸塩の配合量はポリアミド樹脂100重量部に対して、0.05〜30重量部、好ましくは0.5〜10重量部、より好ましく1〜5重量部である。層状珪酸塩の配合量は、その目的に応じて変更できるが特に30重量部を超えると衝撃強度を極端に低下させるために好ましくない。
本発明のポリアミド樹脂組成物には、その目的を損なわない範囲で耐熱剤、耐候剤、結晶核剤、結晶化促進剤、離型剤、滑剤、帯電防止剤、難燃剤、難燃助剤、着色剤等の機能性付与剤を用いることができる。
より具体的には、耐熱剤としては、ヒンダードフェノール類、ホスファイト類、チオエーテル類、ハロケン化銅などが挙げられ、単独またはこれらを組み合わせて使用できる。
耐候剤としては、ヒンダードアミン類やサリシレート類が挙げられ、単独またはこれらを組み合わせて使用できる。
結晶核剤としては、タルク、クレーなどの無機フィラー類や脂肪酸金属塩等の有機結晶核剤などが挙げられ、単独またはこれらを組み合わせて使用できる。
結晶化促進剤としては、低分子量ポリアミド、高級脂肪酸類、高級脂肪酸エステル類や高級脂肪族アルコール類が挙げられ、単独またはこれらを組み合わせて使用できる。
離型剤としては、脂肪酸金属塩類、脂肪酸アミド類や各種ワックス類が挙げられ、単独またはこれらを組み合わせて使用できる。
帯電防止剤としては、脂肪族アルコール類、脂肪族アルコールエステル類や高級脂肪酸エステル類が挙げられ、単独またはこれらを組み合わせて使用できる。
難燃剤としては、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物、リン、リン酸アンモニウム、ポリリン酸アンモニウム、メラミンシアヌレート、エチレンジメラミンジシアヌレート、硝酸カリウム、臭素化エポキシ化合物、臭素化ポリカーボネート化合物、臭素化ポリスチレン化合物、テトラブロモベンジルポリアクリレート、トリブロモフェノール重縮合物、ポリブロモビフェニルエーテル類や塩素系難燃剤が挙げられ、単独またはこれらを組み合わせて使用できる。
本発明の樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で他の熱可塑性樹脂を加えることができる。併用される熱可塑性樹脂の例としてポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂、AS樹脂、アクリル樹脂等の汎用樹脂材料、ポリアミド6、ポリアミド11等の脂肪族ポリアミド樹脂、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキサイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、その他高耐熱樹脂が挙げられる。これらに無水マレイン酸やグリシジル基含有モノマー等で変性したものを使用することが望ましく、特にポリエチレンやポリプロピレン等の官能基を有さないものを併用する場合には無水マレイン酸やグリシジル基含有モノマー等で変性したものを使用することがより望ましい。
本発明の樹脂組成物は、それぞれの樹脂ペレットをブレンドして、最終製品を得る段階で溶融混合して形成しても良いし、一軸あるいは二軸押出機、バンバリーミキサー等であらかじめ溶融混合した上で成形に供することもできる。このように押出成形用、ブロー成形用あるいは射出成形用として使用することができる。
本発明の樹脂組成物は、公知の方法で製造される。一般的には、(A1)ポリアミドモノマー及び/又は9量体以下のポリアミドオリゴマー及び(A2)ポリアミド樹脂、あるいはさらに(B)可塑剤又は(C)無機充填材を混練機を用いて溶融混練することにより、本発明のポリアミド 樹脂組成物が得られる。前記混練機としては、例えば、一軸押出機や二軸押出機などの押出機、二軸連続ミキサー、バンバリーミキサー、スーパーミキサー、ミキシングロール、ニーダー、ブラベンダープラストグラフなどを挙げることができる。本発明のポリアミド 樹脂組成物は、押出成形用、ブロー成形用あるいは射出成形用として使用することができる。
本発明のポリアミド樹脂組成物は制振性、耐熱性の必要な部品、例えば、自動車用部品、電気部品、家庭用品等に用いることができる。具体的には自動車のエンジン周りで使用される部品があり、特にインテークマニホールドに用いられる。
以下に実施例および比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
なお、実施例および比較例における成形品の物性測定は次のように行った。
(制振性評価)
JIS G 0602に準じ下記条件で損失係数を指標として制振性評価を行った。
1.試験片 127mm×12.7mm×3.2mmのUL燃焼試験用試験片
2.試験片の保持方法 中央支持
3.損失係数の算出法 半値幅法
(オリゴマー・モノマー定量方法)
ポリアミド樹脂ペレット等の測定試料を冷凍粉砕したものとメタノールをソックスレー抽出装置(UBE理化(株)T24/40)にセットし抽出する。冷却後、抽出液入りフラスコをエバポレーター濃縮装置(東京理化機械 NAJ 160)にセットし濃縮乾固する。さらに真空乾燥機で真空乾燥させ、その乾燥物をガスクロマトグラフィ(島津製作所 GC−14B)、液体クロマトグラフィを用いて測定試料中に含まれるポリアミドモノマー及び9量体以下のポリアミドオリゴマーの定量を行った。
[実施例及び比較例で用いた材料]
・ポリアミド6:宇部興産製ナイロン1013B
製品中のオリゴマー・モノマー量を測定したところ、0.91重量%であった。
・ポリアミドオリゴマー抽出物:釜残と呼ばれるポリアミド6工場でモノマーからポリアミドを重合する際に排出されるモノマーを含むポリアミドオリゴマーの残渣物から、前記(オリゴマー・モノマー定量方法)に示す方法でポリアミドモノマー及び9量体以下のポリアミドオリゴマーを抽出したものを用いた。
実施例1
ポリアミド6 98.5重量部、ポリアミドオリゴマー抽出物1.5重量部およびガラス繊維(日本電気硝子社製249H)45重量部を二軸混練機TEX−44で混練し、ポリアミド樹脂組成物のペレットを製造した。得られたペレットを用いて下記成形条件にて127mm×12.7mm×3.2mmのUL燃焼試験用試験片を作成し、制振性の評価を行った。その結果を表1に示す。
射出成形機:日鋼 N140BII
樹脂温度:280℃
金型温度:80℃
保圧 :60MPa
射出時間:1sec
冷却時間:20sec
実施例2〜3
ポリアミドオリゴマー抽出物の使用量を表1に記載した配合割合とした以外は実施例1と同様にポリアミド樹脂組成物のペレットを製造した。得られたペレットの物性を実施例1と同様にして測定した結果を表1に示す。
実施例4〜5
ポリアミド6 98.5重量部、ポリアミドオリゴマー抽出物1.5重量部およびガラス繊維(日本電気硝子社製249H)45重量部に、さらに可塑剤(大八化学工業社製 ValueBS)を表1に記載した割合で配合し、二軸混練機TEX−44で混練し、ポリアミド樹脂組成物のペレットを製造した。得られたペレットの物性を実施例1と同様にして測定した結果を表1に示す。
比較例1
ポリアミド6 100重量部およびガラス繊維(日本電気硝子社製249H)45重量部を二軸混練機TEX−44で混練し、ポリアミド樹脂組成物のペレットを製造した。得られたペレットの物性を実施例1と同様にして測定した結果を表1に示す。
Figure 2006070154


Claims (9)

  1. (A1)ポリアミドモノマー及び/又は9量体以下のポリアミドオリゴマー 2〜20重量%、及び前記以外の(A2)ポリアミド樹脂 80〜98重量%からなることを特徴とする制振性に優れたポリアミド樹脂組成物。
  2. 請求項1記載のポリアミド樹脂組成物100重量部に対して、(B)可塑剤 1〜20重量部を含有することを特徴とするポリアミド樹脂組成物。
  3. 請求項1又は2記載のポリアミド樹脂組成物100重量部に対して、(C)無機充填材 1〜150重量部を含有することを特徴とするポリアミド樹脂組成物。
  4. (A1)ポリアミドモノマー及び/又は9量体以下のポリアミドオリゴマーが、ε−カプロラクタム及び/又はその9量体以下のオリゴマーであり、(A2)ポリアミド樹脂が、ポリアミド6である請求項1〜3記載のポリアミド樹脂組成物。
  5. (C)無機充填材が、ガラス繊維である請求項3又は4記載のポリアミド樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5記載のポリアミド樹脂組成物からなる制振用材料。
  7. 請求項6記載の制振用材料を成形してなる樹脂成形品。
  8. 樹脂成形品が、自動車用部品、電気部品、又は家庭用品である請求項7記載の樹脂成形品。
  9. 自動車用部品がエンジンルーム部品である請求項8記載の樹脂成形品。

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