JPH07324167A - 制振材 - Google Patents
制振材Info
- Publication number
- JPH07324167A JPH07324167A JP11925094A JP11925094A JPH07324167A JP H07324167 A JPH07324167 A JP H07324167A JP 11925094 A JP11925094 A JP 11925094A JP 11925094 A JP11925094 A JP 11925094A JP H07324167 A JPH07324167 A JP H07324167A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- molecular weight
- low molecular
- polymer
- weight material
- rubber
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Vibration Prevention Devices (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 高性能な制振材を提供する。
【構成】 低分子材と媒体材とを含む低分子材保持媒体
材複合物と高分子材料とを含む高分子組成物を用いて構
成される制振材。 【効果】 本発明の制振材によれば、著しく制振性能に
優れた制振材が提供される。しかも、本発明に係る高分
子ブレンド材料は、高い生産性にて製造することがで
き、経済性にも優れたものである。
材複合物と高分子材料とを含む高分子組成物を用いて構
成される制振材。 【効果】 本発明の制振材によれば、著しく制振性能に
優れた制振材が提供される。しかも、本発明に係る高分
子ブレンド材料は、高い生産性にて製造することがで
き、経済性にも優れたものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は制振材に係り、特に、C
Dプレーヤー、レコードプレーヤーの支持ターンテーブ
ルの振動防止、ジェットバス等の支持台の振動防止、各
種プリンター、クーラー等の家電製品等の振動防止等に
有用な制振材に関する。
Dプレーヤー、レコードプレーヤーの支持ターンテーブ
ルの振動防止、ジェットバス等の支持台の振動防止、各
種プリンター、クーラー等の家電製品等の振動防止等に
有用な制振材に関する。
【0002】
【従来技術】従来、この種の制振材としては、ゴム系又
は樹脂系のもの、或いは、金属板と金属板との間に樹脂
系又はゴム系材料を挟んだものなどが用いられている。
は樹脂系のもの、或いは、金属板と金属板との間に樹脂
系又はゴム系材料を挟んだものなどが用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、各種機器の高機
能化に伴い、これらの機器に取り付けられる制振材につ
いても、より一層の制振性能の改善が望まれている。
能化に伴い、これらの機器に取り付けられる制振材につ
いても、より一層の制振性能の改善が望まれている。
【0004】本発明は上記従来の実情に鑑みてなされた
ものであり、制振性能に著しく優れた制振材を提供する
ことを目的とする。
ものであり、制振性能に著しく優れた制振材を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の制振材は、低分
子材と媒体材とを含む低分子材保持媒体材複合物と高分
子材料とを含む高分子組成物を用いて構成されるもので
あって、該高分子組成物中の低分子材は100℃におい
て5×105 センチポイズ以下の粘度を有し、該低分子
材と該媒体材の各々の溶解度パラメーター値の差が3.
0以下であり、該高分子組成物中の低分子材と媒体材の
重量比が1.0以上であり、該低分子材と該高分子材料
の各々の溶解度パラメーター値の差が4.0以下であ
り、及び該高分子組成物中の低分子材と高分子材料の重
量比が0.5以上である高分子組成物を用いることを特
徴とする。
子材と媒体材とを含む低分子材保持媒体材複合物と高分
子材料とを含む高分子組成物を用いて構成されるもので
あって、該高分子組成物中の低分子材は100℃におい
て5×105 センチポイズ以下の粘度を有し、該低分子
材と該媒体材の各々の溶解度パラメーター値の差が3.
0以下であり、該高分子組成物中の低分子材と媒体材の
重量比が1.0以上であり、該低分子材と該高分子材料
の各々の溶解度パラメーター値の差が4.0以下であ
り、及び該高分子組成物中の低分子材と高分子材料の重
量比が0.5以上である高分子組成物を用いることを特
徴とする。
【0006】さらに、本発明の制振材は、前記高分子材
料が未加硫状態のゴムを主成分とする請求項1記載の高
分子組成物を用いて構成されてなることを特徴とする。
料が未加硫状態のゴムを主成分とする請求項1記載の高
分子組成物を用いて構成されてなることを特徴とする。
【0007】即ち、本発明者らは、優れた制振性能を有
する制振材について鋭意研究を重ねた結果、本発明に係
る高分子組成物が極めて良好な防振特性を有し、この高
分子組成物を用いることによって極めて優れた制振材を
得ることができることを知見し、本発明を完成させた。
する制振材について鋭意研究を重ねた結果、本発明に係
る高分子組成物が極めて良好な防振特性を有し、この高
分子組成物を用いることによって極めて優れた制振材を
得ることができることを知見し、本発明を完成させた。
【0008】以下に本発明を詳細に説明する。
【0009】本発明の構成要素の一つである低分子材と
しては、次のようなものが好ましい。
しては、次のようなものが好ましい。
【0010】即ち、100℃における粘度が5×105
センチポイズ以下、特に1×105センチポイズ以下で
あることが好ましく、また、分子量の観点からは、低分
子材の数平均分子量は20,000以下、特に10,0
00以下、とりわけ5,000以下であることが好まし
い。このような低分子材としては、通常、室温で液体又
は液体状の材料が好適に用いられる。また、親水性、疎
水性のいずれの低分子材料も使用できる。低分子材とし
ては特に制限はないが、次のものが適している。
センチポイズ以下、特に1×105センチポイズ以下で
あることが好ましく、また、分子量の観点からは、低分
子材の数平均分子量は20,000以下、特に10,0
00以下、とりわけ5,000以下であることが好まし
い。このような低分子材としては、通常、室温で液体又
は液体状の材料が好適に用いられる。また、親水性、疎
水性のいずれの低分子材料も使用できる。低分子材とし
ては特に制限はないが、次のものが適している。
【0011】また、低分子材は、その溶解度パラメータ
ー値と後述の媒体材の溶解度パラメーター値との差が
3.0以下であり、高分子材料の溶解度パラメーター値
との差が4.0以下であるものを用いる。
ー値と後述の媒体材の溶解度パラメーター値との差が
3.0以下であり、高分子材料の溶解度パラメーター値
との差が4.0以下であるものを用いる。
【0012】低分子材としては、前記の条件を満たすも
のであればすべて使用でき、特に制限されないが、具体
的には次のような材料を挙げることができる。
のであればすべて使用でき、特に制限されないが、具体
的には次のような材料を挙げることができる。
【0013】軟化材: 鉱物油系、植物油系、合成系
等の各種ゴム用或いは樹脂用軟化剤。鉱物油系として
は、アロマティック系、ナフテン系、パラフィン系等の
プロセス油等が挙げられる。植物油系としては、ひまし
油、綿実油、あまみ油、なたね油、大豆油、パーム油、
やし油、落花生油、木ろう、パインオイル、オリーブ油
等が挙げられる。
等の各種ゴム用或いは樹脂用軟化剤。鉱物油系として
は、アロマティック系、ナフテン系、パラフィン系等の
プロセス油等が挙げられる。植物油系としては、ひまし
油、綿実油、あまみ油、なたね油、大豆油、パーム油、
やし油、落花生油、木ろう、パインオイル、オリーブ油
等が挙げられる。
【0014】可塑剤: フタル酸エステル、フタル酸
混基エステル、脂肪族二塩基酸エステル、グリコールエ
ステル、脂肪酸エステル、リン酸エステル、ステアリン
酸エステル等の各種エステル系可塑剤、エポキシ系可塑
剤、その他プラスチック用可塑剤又は、フタレート系、
アジペート系、セバケート系、フォスフェート系、ポリ
エーテル系、ポリエステル系等のNBR用可塑剤。
混基エステル、脂肪族二塩基酸エステル、グリコールエ
ステル、脂肪酸エステル、リン酸エステル、ステアリン
酸エステル等の各種エステル系可塑剤、エポキシ系可塑
剤、その他プラスチック用可塑剤又は、フタレート系、
アジペート系、セバケート系、フォスフェート系、ポリ
エーテル系、ポリエステル系等のNBR用可塑剤。
【0015】粘着付与剤: クマロン樹脂、クマロン
−インデン樹脂、フェノールテルペン樹脂、石油系炭化
水素、ロジン誘導体等の各種粘着付与剤(タッキファイ
ヤー)。
−インデン樹脂、フェノールテルペン樹脂、石油系炭化
水素、ロジン誘導体等の各種粘着付与剤(タッキファイ
ヤー)。
【0016】オリゴマー: クラウンエーテル、含フ
ッ素オリゴマー、ポリイソブチレン、キシレン樹脂、塩
化ゴム、ポリエチレンワックス、石油樹脂、ロジンエス
テルゴム、ポリアルキレングリコールジアクリレート、
液状ゴム(ポリブタジエン、スチレン−ブタジエンゴ
ム、ブタジエン−アクリロニトリルゴム、ポリクロロプ
レン等)、シリコーン系オリゴマー、ポリ−α−オレフ
ィン等の各種オリゴマー。
ッ素オリゴマー、ポリイソブチレン、キシレン樹脂、塩
化ゴム、ポリエチレンワックス、石油樹脂、ロジンエス
テルゴム、ポリアルキレングリコールジアクリレート、
液状ゴム(ポリブタジエン、スチレン−ブタジエンゴ
ム、ブタジエン−アクリロニトリルゴム、ポリクロロプ
レン等)、シリコーン系オリゴマー、ポリ−α−オレフ
ィン等の各種オリゴマー。
【0017】滑剤: パラフィン、ワックス等の炭化
水素系滑剤、高級脂肪酸、オキシ脂肪酸等の脂肪酸系滑
剤、脂肪酸アミド、アルキレンビス脂肪酸アミド等の脂
肪酸アミド系滑剤、脂肪酸低級アルコールエステル、脂
肪酸多価アルコールエステル、脂肪酸ポリグリコールエ
ステル等のエステル系滑剤、脂肪アルコール、多価アル
コール、ポリグリコール、ポリグリセロール等のアルコ
ール系滑剤、金属石鹸、混合系滑剤等の各種滑剤。
水素系滑剤、高級脂肪酸、オキシ脂肪酸等の脂肪酸系滑
剤、脂肪酸アミド、アルキレンビス脂肪酸アミド等の脂
肪酸アミド系滑剤、脂肪酸低級アルコールエステル、脂
肪酸多価アルコールエステル、脂肪酸ポリグリコールエ
ステル等のエステル系滑剤、脂肪アルコール、多価アル
コール、ポリグリコール、ポリグリセロール等のアルコ
ール系滑剤、金属石鹸、混合系滑剤等の各種滑剤。
【0018】その他、ラテックス、エマルジョン、液
晶、歴青組成物、粘度、天然のデンプン、糖、更に無機
系のシリコンオイル、フォスファゼンなども低分子材と
して適している。更に、牛油、豚油、馬油などの動物
油、鳥油あるいは魚油:はちみつ、果汁、又はチョコレ
ート、ヨーグルト等の乳製品系、炭化水素系、ハロゲン
化炭化水素系、アルコール系、フェノール系、エーテル
系、アセタール系、ケトン系、脂肪酸系、エステル系、
窒素化合物系、硫黄化合物系等の有機溶剤:あるいは、
種々の薬効成分、土壌改質剤、肥料類、石油類、水、水
溶液等も用いられる。
晶、歴青組成物、粘度、天然のデンプン、糖、更に無機
系のシリコンオイル、フォスファゼンなども低分子材と
して適している。更に、牛油、豚油、馬油などの動物
油、鳥油あるいは魚油:はちみつ、果汁、又はチョコレ
ート、ヨーグルト等の乳製品系、炭化水素系、ハロゲン
化炭化水素系、アルコール系、フェノール系、エーテル
系、アセタール系、ケトン系、脂肪酸系、エステル系、
窒素化合物系、硫黄化合物系等の有機溶剤:あるいは、
種々の薬効成分、土壌改質剤、肥料類、石油類、水、水
溶液等も用いられる。
【0019】これらの低分子材は1種を単独で用いて
も、2種以上を混合して用いても良く、得られる高分子
組成物の要求特性、制振材としての用途、また、本発明
の他の成分である媒体材、及び高分子材料との相溶性等
を勘定して、最適なものが選択され、最適な量で使用さ
れる。
も、2種以上を混合して用いても良く、得られる高分子
組成物の要求特性、制振材としての用途、また、本発明
の他の成分である媒体材、及び高分子材料との相溶性等
を勘定して、最適なものが選択され、最適な量で使用さ
れる。
【0020】一方、本発明における媒体材とは、上記低
分子材と後述の高分子材料との媒体としての機能を有す
る材料であり、本発明の目的達成に重要な成分である。
詳しくは、多量の低分子材と高分子材料との均一な組成
物を実現するために、多量の低分子材と、媒体材とを用
いて、多量の低分子材を保持した低分子材保持複合物を
まず得、これと高分子材料との組み合わせで目的とする
多量の低分子材を保持した高分子組成物を得るためのも
のである。
分子材と後述の高分子材料との媒体としての機能を有す
る材料であり、本発明の目的達成に重要な成分である。
詳しくは、多量の低分子材と高分子材料との均一な組成
物を実現するために、多量の低分子材と、媒体材とを用
いて、多量の低分子材を保持した低分子材保持複合物を
まず得、これと高分子材料との組み合わせで目的とする
多量の低分子材を保持した高分子組成物を得るためのも
のである。
【0021】即ち、低分子材と媒体材と高分子材料とを
同時に混合しても均一な、低弾性率の高分子組成物とは
なり得ない。また、多量の低分子材と高分子材料とを直
接混合し、多量の低分子材を含む高分子組成物を得よう
としても、低分子材を均一に混合し得ず、またブリード
がしばしば起こり、目的とする低弾性率の高分子組成物
は得られない。
同時に混合しても均一な、低弾性率の高分子組成物とは
なり得ない。また、多量の低分子材と高分子材料とを直
接混合し、多量の低分子材を含む高分子組成物を得よう
としても、低分子材を均一に混合し得ず、またブリード
がしばしば起こり、目的とする低弾性率の高分子組成物
は得られない。
【0022】なお、本発明において、媒体材が低分子材
を「保持する」、ないし、低分子材保持複合物を高分子
材料に「ブレンドする」とは、低分子材が媒体材及び高
分子材料に均一に分散し、ブリードしないか、ブリード
が抑制されることを意味するものである。もちろん、高
分子組成物の目的によっては、ブリードの程度をコント
ロールすることも容易に行なうことができる。最終的
に、この低分子材保持複合物が高分子材料との混合時
に、この中に均一に分散する統一的なメカニズムは必ず
しも明らかではないが、この低分子材保持複合物の多く
は微小粒に分散した状態で高分子材料中に安定に保持さ
れるためと考えられる。
を「保持する」、ないし、低分子材保持複合物を高分子
材料に「ブレンドする」とは、低分子材が媒体材及び高
分子材料に均一に分散し、ブリードしないか、ブリード
が抑制されることを意味するものである。もちろん、高
分子組成物の目的によっては、ブリードの程度をコント
ロールすることも容易に行なうことができる。最終的
に、この低分子材保持複合物が高分子材料との混合時
に、この中に均一に分散する統一的なメカニズムは必ず
しも明らかではないが、この低分子材保持複合物の多く
は微小粒に分散した状態で高分子材料中に安定に保持さ
れるためと考えられる。
【0023】本発明で使用する媒体材は、前記したよう
な機能を有する。即ち、多量の低分子材を保持する低分
子材保持複合物を形成し得る材料であれば、すべて使用
することができるが、通常、熱可塑性の高分子化合物ま
たはこの高分子化合物を構成要素とすることができる。
な機能を有する。即ち、多量の低分子材を保持する低分
子材保持複合物を形成し得る材料であれば、すべて使用
することができるが、通常、熱可塑性の高分子化合物ま
たはこの高分子化合物を構成要素とすることができる。
【0024】媒体材としては、数平均分子量が20,0
00以上、特に30,000以上、とりわけ40,00
0以上での熱可塑性高分子有機材料が好ましく、例え
ば、スチレン系(ブタジエンスチレン系、イソプレンス
チレン系等)、塩化ビニル系、オレフィン系(ブタジエ
ン系、イソプレン系、エチレンプロピレン系等)、エス
テル系、アミド系、ウレタン系などの各種熱可塑性エラ
ストマー、並びに、それらの水添、その他による変性
物、スチレン系、ABS系、オレフィン系(エチレン
系、プロピレン系、エチレンプロピレン系、エチレンス
チレン系、プロピレンスチレン系等)、アクリル酸エス
テル系(アクリル酸メチル系等)、塩化ビニル系、メタ
クリル酸エステル系(メタクリル酸メチル系等)、カー
ボネート系、アセタール系、ナイロン系、ハロゲン化ポ
リエーテル系(塩化ポリエーテル系等)、ハロゲン化オ
レフィン系(四フッ化エチレン系、フッ化−塩化エチレ
ン系、フッ化エチレンプロピレン系等)、セルロース系
(アセチルセルロース系、エチルセルロース系等)、ビ
ニリデン系、ビニルブチラール系、アルキレンオキサイ
ド系(プロピレンオキサイド系等)等の熱可塑性樹脂、
及びこれらの樹脂のゴム変性物などが挙げられる。
00以上、特に30,000以上、とりわけ40,00
0以上での熱可塑性高分子有機材料が好ましく、例え
ば、スチレン系(ブタジエンスチレン系、イソプレンス
チレン系等)、塩化ビニル系、オレフィン系(ブタジエ
ン系、イソプレン系、エチレンプロピレン系等)、エス
テル系、アミド系、ウレタン系などの各種熱可塑性エラ
ストマー、並びに、それらの水添、その他による変性
物、スチレン系、ABS系、オレフィン系(エチレン
系、プロピレン系、エチレンプロピレン系、エチレンス
チレン系、プロピレンスチレン系等)、アクリル酸エス
テル系(アクリル酸メチル系等)、塩化ビニル系、メタ
クリル酸エステル系(メタクリル酸メチル系等)、カー
ボネート系、アセタール系、ナイロン系、ハロゲン化ポ
リエーテル系(塩化ポリエーテル系等)、ハロゲン化オ
レフィン系(四フッ化エチレン系、フッ化−塩化エチレ
ン系、フッ化エチレンプロピレン系等)、セルロース系
(アセチルセルロース系、エチルセルロース系等)、ビ
ニリデン系、ビニルブチラール系、アルキレンオキサイ
ド系(プロピレンオキサイド系等)等の熱可塑性樹脂、
及びこれらの樹脂のゴム変性物などが挙げられる。
【0025】熱可塑性高分子材料としては、このうちで
結晶構造、凝集構造などの硬質ブロックを形成しやすい
部分と、アモルファス構造などの軟質ブロックとを一緒
にもち合わせているものが特に好ましく、具体的には、
下記(i) 〜(iii) が挙げられる。
結晶構造、凝集構造などの硬質ブロックを形成しやすい
部分と、アモルファス構造などの軟質ブロックとを一緒
にもち合わせているものが特に好ましく、具体的には、
下記(i) 〜(iii) が挙げられる。
【0026】(i) ポリブタジエンとブタジエン−スチ
レンランダム共重合体とのブロック共重合体を水添して
得られるポリエチレン/ブチレンとエチレン−スチレン
ランダム共重合体とのブロック共重合体 (ii) ポリブタジエンとポリスチレンとのブロック共重
合体、或いは、ポリブタジエン又はエチレン−ブタジエ
ンランダム共重合体とポリスチレンとのブロック共重合
体を水添して得られるポリエチレン/ブチレンとポリス
チレンとのブロック共重合体 (iii) エチレン−プロピレンゴム(EPM)またはエチ
レン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM) なお、本発明に係る低分子材、媒体材及び低分子材保持
複合物に関しては、一部、特開平5−239256号公
報及び特開平5−194763号公報に記載されてい
る。媒体材としては、これらの公報に開示された三次元
連続の網状骨格構造を有するものが、本発明においても
代表的なものとして好適に使用される。
レンランダム共重合体とのブロック共重合体を水添して
得られるポリエチレン/ブチレンとエチレン−スチレン
ランダム共重合体とのブロック共重合体 (ii) ポリブタジエンとポリスチレンとのブロック共重
合体、或いは、ポリブタジエン又はエチレン−ブタジエ
ンランダム共重合体とポリスチレンとのブロック共重合
体を水添して得られるポリエチレン/ブチレンとポリス
チレンとのブロック共重合体 (iii) エチレン−プロピレンゴム(EPM)またはエチ
レン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM) なお、本発明に係る低分子材、媒体材及び低分子材保持
複合物に関しては、一部、特開平5−239256号公
報及び特開平5−194763号公報に記載されてい
る。媒体材としては、これらの公報に開示された三次元
連続の網状骨格構造を有するものが、本発明においても
代表的なものとして好適に使用される。
【0027】本発明における媒体材は、特に限定されな
いが、通常のバルク状、粒状、ゲル状、フォーム状、不
織布状等の使用状態をとることができる。また、低分子
材を包含するカプセルを内蔵した形態でも用いることが
できる。これらの各種熱可塑性高分子有機材料は主に単
独で用いられるが、2種以上をブレンドして用いても良
い。
いが、通常のバルク状、粒状、ゲル状、フォーム状、不
織布状等の使用状態をとることができる。また、低分子
材を包含するカプセルを内蔵した形態でも用いることが
できる。これらの各種熱可塑性高分子有機材料は主に単
独で用いられるが、2種以上をブレンドして用いても良
い。
【0028】また、多量の低分子材と媒体材とを含む低
分子材保持複合物を得るに当たっては、前述の如く、用
いる低分子材と媒体材の各々の溶解度パラメーター値の
差が3.0以下、好ましくは2.5以下となるように両
材料を選択する。この差が、3.0を超えると相溶性の
点から、媒体材が低分子材を多量に保持しにくく、高分
子材料の低弾性率化の障害となり、また、低分子材のブ
リードが発生し易くなるので好ましくない。
分子材保持複合物を得るに当たっては、前述の如く、用
いる低分子材と媒体材の各々の溶解度パラメーター値の
差が3.0以下、好ましくは2.5以下となるように両
材料を選択する。この差が、3.0を超えると相溶性の
点から、媒体材が低分子材を多量に保持しにくく、高分
子材料の低弾性率化の障害となり、また、低分子材のブ
リードが発生し易くなるので好ましくない。
【0029】本発明において、低分子材と媒体材との重
量比は1.0以上とし、特に2.0以上、とりわけ3.
0以上であることが好ましい。この重量比が1.0未満
では、低弾性率の高分子組成物を得ることが困難とな
り、本発明の目的を達成することができない場合があ
る。
量比は1.0以上とし、特に2.0以上、とりわけ3.
0以上であることが好ましい。この重量比が1.0未満
では、低弾性率の高分子組成物を得ることが困難とな
り、本発明の目的を達成することができない場合があ
る。
【0030】低分子材と媒体材を含む低分子材保持複合
物の製造方法は、用いる低分子材及び媒体材の種類、特
性、混合割合等により、公知の方法を含む最適な方法を
用いれば良く、特に限定されない。前掲の特開平5−2
39256号公報に記載の方法も1つの方法である。
物の製造方法は、用いる低分子材及び媒体材の種類、特
性、混合割合等により、公知の方法を含む最適な方法を
用いれば良く、特に限定されない。前掲の特開平5−2
39256号公報に記載の方法も1つの方法である。
【0031】特に、好ましい方法としては、本出願人が
先に提案した高剪断型特殊ミキサーを用いる方法、即
ち、媒体材である熱可塑性高分子材料と低分子材とをロ
ーターの剪断速度5.0×102 (sec-1)以上の能
力を有する高剪断型特殊ミキサーを用いて混練すること
により、多量の低分子材を均一に含み、かつ該低分子材
のブリードが少ない低分子材保持複合物を得る方法(特
願平5−316461号)が挙げられる。
先に提案した高剪断型特殊ミキサーを用いる方法、即
ち、媒体材である熱可塑性高分子材料と低分子材とをロ
ーターの剪断速度5.0×102 (sec-1)以上の能
力を有する高剪断型特殊ミキサーを用いて混練すること
により、多量の低分子材を均一に含み、かつ該低分子材
のブリードが少ない低分子材保持複合物を得る方法(特
願平5−316461号)が挙げられる。
【0032】このような低分子材保持複合物とブレンド
する高分子材料としては、特に制限はなく、通常の熱可
塑性材料又は熱硬化性材料を用いることができる。
する高分子材料としては、特に制限はなく、通常の熱可
塑性材料又は熱硬化性材料を用いることができる。
【0033】このうち、熱可塑性材料としては、媒体材
の具体例として例示した前述の熱可塑性樹脂、及びこれ
らの樹脂のゴム変性物等が挙げられる。
の具体例として例示した前述の熱可塑性樹脂、及びこれ
らの樹脂のゴム変性物等が挙げられる。
【0034】一方、熱硬化性材料、即ち、硬化剤の存在
下又は非存在下で熱硬化する材料としては、例えば、エ
チレンプロピレンゴム(EPM、EPDM)、ニトリル
ゴム(NBR)、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、
クロロプレンゴム(CR)、天然ゴム(NR)、イソプ
レンゴム(IR)、スチレンブタジエンゴム(SB
R)、ブタジエンゴム(BR)、アクリルゴム、エチレ
ン−酢ビゴム(EVA)、ポリウレタン等の一般ゴム、
シリコーンゴム、フッ素ゴム、エチレンアクリルゴム、
ポリエステルエラストマー、エピクロルヒドリンゴム、
多硫化ゴム、ハイパロン、塩素化ポリエチレン等の特殊
ゴム、フェノール、ユリア、メラミン、アニリン、不飽
和ポリエステル、ジアリルフタレート、エポキシアルキ
ド、ケイ素、ポリイミド等の各種硬化樹脂が挙げられ
る。
下又は非存在下で熱硬化する材料としては、例えば、エ
チレンプロピレンゴム(EPM、EPDM)、ニトリル
ゴム(NBR)、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、
クロロプレンゴム(CR)、天然ゴム(NR)、イソプ
レンゴム(IR)、スチレンブタジエンゴム(SB
R)、ブタジエンゴム(BR)、アクリルゴム、エチレ
ン−酢ビゴム(EVA)、ポリウレタン等の一般ゴム、
シリコーンゴム、フッ素ゴム、エチレンアクリルゴム、
ポリエステルエラストマー、エピクロルヒドリンゴム、
多硫化ゴム、ハイパロン、塩素化ポリエチレン等の特殊
ゴム、フェノール、ユリア、メラミン、アニリン、不飽
和ポリエステル、ジアリルフタレート、エポキシアルキ
ド、ケイ素、ポリイミド等の各種硬化樹脂が挙げられ
る。
【0035】これらの熱硬化性材料は1種類でも、また
2種類以上をブレンドして用いても良い。
2種類以上をブレンドして用いても良い。
【0036】なお、これらの熱硬化性材料の硬化剤とし
ては、硫黄、有機過酸化物、ニトロソ化合物等の公知の
ものが広く用いられる。また、必要に応じて各種の加硫
促進剤、老化防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等のゴ
ム薬品を用いることができる。また、目的に応じて各種
の粘着付与剤、可塑剤、ゴム軟化剤、ゴム補強剤、充填
剤を配合できる。更に、発泡剤、難燃剤、帯電防止剤、
着色剤等を配合することができる。
ては、硫黄、有機過酸化物、ニトロソ化合物等の公知の
ものが広く用いられる。また、必要に応じて各種の加硫
促進剤、老化防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等のゴ
ム薬品を用いることができる。また、目的に応じて各種
の粘着付与剤、可塑剤、ゴム軟化剤、ゴム補強剤、充填
剤を配合できる。更に、発泡剤、難燃剤、帯電防止剤、
着色剤等を配合することができる。
【0037】本発明においては、低分子材と高分子材料
の各々の溶解度パラメーター値の差が4.0以下、好ま
しくは3.0以下となるように両材料を選択する。即
ち、低分子材は低分子材保持複合物の形で高分子材料と
混合されるが、この場合も低分子材と高分子材料の相溶
性が問題となる。この差が4.0を超えると相溶性の点
から、低分子材保持複合物中に多量に保持された低分子
材は、高分子材料に保持されにくく、高分子材料の低弾
性率化の障害となり、また、低分子材のブリードが発生
し易くなるので好ましくない。
の各々の溶解度パラメーター値の差が4.0以下、好ま
しくは3.0以下となるように両材料を選択する。即
ち、低分子材は低分子材保持複合物の形で高分子材料と
混合されるが、この場合も低分子材と高分子材料の相溶
性が問題となる。この差が4.0を超えると相溶性の点
から、低分子材保持複合物中に多量に保持された低分子
材は、高分子材料に保持されにくく、高分子材料の低弾
性率化の障害となり、また、低分子材のブリードが発生
し易くなるので好ましくない。
【0038】また、低分子材保持複合物中の低分子材と
高分子材料との重量比は0.5以上とし、特に0.8以
上、とりわけ1.0以上であることが好ましい。この重
量比が0.5未満では、低弾性率の高分子組成物を得る
ことが困難となり好ましくない。
高分子材料との重量比は0.5以上とし、特に0.8以
上、とりわけ1.0以上であることが好ましい。この重
量比が0.5未満では、低弾性率の高分子組成物を得る
ことが困難となり好ましくない。
【0039】なお、本発明に係る高分子材料中の、未加
硫状態のゴム成分の含有割合は、3.0重量%以上であ
ることが望ましい。
硫状態のゴム成分の含有割合は、3.0重量%以上であ
ることが望ましい。
【0040】本発明において、低分子材保持複合物と高
分子材料との混合方法は特に制限されないが、両者の特
性、混合割合により、公知の方法を含む最適な方法を採
用すれば良い。
分子材料との混合方法は特に制限されないが、両者の特
性、混合割合により、公知の方法を含む最適な方法を採
用すれば良い。
【0041】低分子材保持複合物と高分子材料との混合
した後、必要に応じてゴムの加硫硬化を行うことによ
り、容易に本発明に係る高分子組成物を得ることができ
る。
した後、必要に応じてゴムの加硫硬化を行うことによ
り、容易に本発明に係る高分子組成物を得ることができ
る。
【0042】なお、本発明に係る高分子組成物には、必
要に応じて、更に、次のような充填剤を配合しても良
い。即ち、クレー、珪藻土、カーボンブラック、シリ
カ、タルク、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグ
ネシウム、金属酸化物、マイカ、グラファイト、水酸化
アルミニウム等の鱗片状無機充填剤、各種の金属粉、木
片、ガラス粉、セラミックス粉、粒状ないし粉末ポリマ
ー等の粒状ないし粉末状固体充填剤、その他各種の天然
又は人工の短繊維、長繊維(例えば、ワラ、毛、ガラス
ファイバー、金属ファイバー、その他各種のポリマーフ
ァイバー等)等を配合することができる。
要に応じて、更に、次のような充填剤を配合しても良
い。即ち、クレー、珪藻土、カーボンブラック、シリ
カ、タルク、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグ
ネシウム、金属酸化物、マイカ、グラファイト、水酸化
アルミニウム等の鱗片状無機充填剤、各種の金属粉、木
片、ガラス粉、セラミックス粉、粒状ないし粉末ポリマ
ー等の粒状ないし粉末状固体充填剤、その他各種の天然
又は人工の短繊維、長繊維(例えば、ワラ、毛、ガラス
ファイバー、金属ファイバー、その他各種のポリマーフ
ァイバー等)等を配合することができる。
【0043】また、中空フィラー、例えばガラスバルー
ン、シリカバルーン、等の無機中空フィラー、ポリフッ
化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン共重合物等からな
る有機中空フィラーを配合することにより、軽量化を図
ることができる。更に軽量化等の各種物性の改善のため
に、各種発泡剤を混入することも可能であり、また、混
合時等に機械的に気体をまぜこむことも可能である。
ン、シリカバルーン、等の無機中空フィラー、ポリフッ
化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン共重合物等からな
る有機中空フィラーを配合することにより、軽量化を図
ることができる。更に軽量化等の各種物性の改善のため
に、各種発泡剤を混入することも可能であり、また、混
合時等に機械的に気体をまぜこむことも可能である。
【0044】ところで、制振材として適当な物性は、具
体的に次の通りである。本発明の制振材を構成する高分
子組成物によれば、これら全ての物性を満たすことがで
きる。 (A)硬度(アスカーC、25℃):10〜50、好ま
しくは、15〜45 (B)損失正接(tanδ、25℃、5Hz):0.0
5〜1.0 (C)剪断弾性率(25℃、5Hz):105 〜107
体的に次の通りである。本発明の制振材を構成する高分
子組成物によれば、これら全ての物性を満たすことがで
きる。 (A)硬度(アスカーC、25℃):10〜50、好ま
しくは、15〜45 (B)損失正接(tanδ、25℃、5Hz):0.0
5〜1.0 (C)剪断弾性率(25℃、5Hz):105 〜107
【0045】なお、損失正接とは、剪断型動的粘弾性試
験機(東洋精機社製)により25℃、5Hzの条件で測
定した値である。
験機(東洋精機社製)により25℃、5Hzの条件で測
定した値である。
【0046】本発明の制振材の構成には特に制限はな
く、上述の高分子組成物のみで構成されるものであって
も良く、また、鉄、アルミニウム、銅、亜鉛、ステンレ
ス等の金属材料や各種セラミックス材料と組み合わせて
用いても良い。また、高分子ブレンド材料の表層にウレ
タン系、ポリ酢酸ビニル系、シリコーン系等の有機材料
や布などを被覆して用いることもできる。特に、鋼板等
の金属材料間に本発明に係る高分子組成物を介在させ
て、制振鋼板として用いることができる。
く、上述の高分子組成物のみで構成されるものであって
も良く、また、鉄、アルミニウム、銅、亜鉛、ステンレ
ス等の金属材料や各種セラミックス材料と組み合わせて
用いても良い。また、高分子ブレンド材料の表層にウレ
タン系、ポリ酢酸ビニル系、シリコーン系等の有機材料
や布などを被覆して用いることもできる。特に、鋼板等
の金属材料間に本発明に係る高分子組成物を介在させ
て、制振鋼板として用いることができる。
【0047】本発明の制振材は、例えば、CDプレーヤ
ー、レコードプレーヤー等の支持ターンテーブルや各種
プリンター、各種スピーカー、便座裏面、クーラー(コ
ンプレッサー、ファン等)、扇風機、掃除機、ドライヤ
ー、プリンター、送風機、洗濯機、冷蔵庫、マッサージ
機、バスタブ(ジェットバス)等に設ける振動・音を発
生する装置または家電製品、等の振動防止用部材等とし
て有効に使用することができる。
ー、レコードプレーヤー等の支持ターンテーブルや各種
プリンター、各種スピーカー、便座裏面、クーラー(コ
ンプレッサー、ファン等)、扇風機、掃除機、ドライヤ
ー、プリンター、送風機、洗濯機、冷蔵庫、マッサージ
機、バスタブ(ジェットバス)等に設ける振動・音を発
生する装置または家電製品、等の振動防止用部材等とし
て有効に使用することができる。
【0048】
【作用】高分子有機材料と低分子材料とを主成分とし、
高分子有機材料の含有割合が低分子材料の含有割合より
も少ない高分子ブレンド材料であって、高分子有機材料
が三次元連続の網状骨格構造を有する高分子ブレンド材
料は、優れた制振性能を示し、弾性、圧縮特性、硬さ等
においても制振材として極めて優れた特性を示す。しか
も、高い生産性にて、経済的に製造可能である。特に、
熱可塑性高分子有機材料を用いた場合には、成形性、リ
サイクル性にも優れた制振材が提供される。
高分子有機材料の含有割合が低分子材料の含有割合より
も少ない高分子ブレンド材料であって、高分子有機材料
が三次元連続の網状骨格構造を有する高分子ブレンド材
料は、優れた制振性能を示し、弾性、圧縮特性、硬さ等
においても制振材として極めて優れた特性を示す。しか
も、高い生産性にて、経済的に製造可能である。特に、
熱可塑性高分子有機材料を用いた場合には、成形性、リ
サイクル性にも優れた制振材が提供される。
【0050】
【実施例】以下に、本発明の一実施例を挙げてより具体
的に説明する。 (実施例)下記表1に示す低分子材と媒体材とを表1に
示す割合で、下記混練条件にて高剪断型特殊ミキサー
(「T.K.オートホモミクサー」特殊機化工業(株)
製)を用いて混練することにより低分子材保持複合物を
得た。生成した低分子材保持複合物を電子顕微鏡で確認
したところ、三次元連続の網状骨格構造を有し、その中
に低分子材を保持していることがわかった。
的に説明する。 (実施例)下記表1に示す低分子材と媒体材とを表1に
示す割合で、下記混練条件にて高剪断型特殊ミキサー
(「T.K.オートホモミクサー」特殊機化工業(株)
製)を用いて混練することにより低分子材保持複合物を
得た。生成した低分子材保持複合物を電子顕微鏡で確認
したところ、三次元連続の網状骨格構造を有し、その中
に低分子材を保持していることがわかった。
【表1】
【0051】(混練条件) ・回転数 :6000rpm ・剪断速度:2.0×104 sec-1 ・混合温度:180℃ ・混合時間:40min 得られた低分子材保持複合物と下記高分子材料(溶解度
パラメーター値8.1)とを、1.3:1(重量比)の
割合でブラベンダーにてブレンドさせた(回転数40r
pm,40℃,15min)。得られたブレンド材料を
150℃で20min加硫硬化させて高分子組成物を得
た。
パラメーター値8.1)とを、1.3:1(重量比)の
割合でブラベンダーにてブレンドさせた(回転数40r
pm,40℃,15min)。得られたブレンド材料を
150℃で20min加硫硬化させて高分子組成物を得
た。
【0052】(高分子材料配合(重量%)) ・天然ゴム:100 ・硫黄 :2 ・その他(加硫促進剤、老化防止剤等):9.5 得られた高分子組成物を下記の物性を測定した結果を表
2に示した。
2に示した。
【表2】
【0053】得られた高分子組成物をある形状にして、
これをクーラーの騒音・振動防止用部材として用いた。
その結果、これまでのクーラーが発生していた騒音が顕
著に低減し、極めて良好な部材であることが確認され
た。
これをクーラーの騒音・振動防止用部材として用いた。
その結果、これまでのクーラーが発生していた騒音が顕
著に低減し、極めて良好な部材であることが確認され
た。
【0054】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の制振材によ
れば、著しく制振性能に優れた制振材が提供される。し
かも、本発明に係る高分子ブレンド材料は、高い生産性
にて製造することができ、経済性にも優れたものであ
る。
れば、著しく制振性能に優れた制振材が提供される。し
かも、本発明に係る高分子ブレンド材料は、高い生産性
にて製造することができ、経済性にも優れたものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 深堀 美英 東京都八王子市散田町2−9−7
Claims (2)
- 【請求項1】 低分子材と媒体材とを含む低分子材保持
媒体材複合物と高分子材料とを含む高分子組成物を用い
て構成される制振材であって、 該高分子組成物中の低分子材は100℃において5×1
05 センチポイズ以下の粘度を有し、 該低分子材と該媒体材の各々の溶解度パラメーター値の
差が3.0以下であり、 該高分子組成物中の低分子材と媒体材の重量比が1.0
以上であり、 該低分子材と該高分子材料の各々の溶解度パラメーター
値の差が4.0以下であり、及び該高分子組成物中の低
分子材と高分子材料の重量比が0.5以上である、高分
子組成物を用いて構成されてなることを特徴とする制振
材。 - 【請求項2】 高分子材料が未加硫状態のゴムを主成分
とする請求項1記載の高分子組成物を用いて構成されて
なることを特徴とする制振材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11925094A JPH07324167A (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | 制振材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11925094A JPH07324167A (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | 制振材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07324167A true JPH07324167A (ja) | 1995-12-12 |
Family
ID=14756683
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11925094A Pending JPH07324167A (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | 制振材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07324167A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001011263A (ja) * | 1999-06-30 | 2001-01-16 | Nok Vibracoustic Kk | 防振ゴム組成物 |
US6489402B2 (en) | 1998-07-31 | 2002-12-03 | Yamauchi Corporation | Vibration insulator from partially crosslinked butyl rubber |
JP2004059636A (ja) * | 2002-07-25 | 2004-02-26 | Kuraray Co Ltd | 熱可塑性重合体組成物 |
JP2005179525A (ja) * | 2003-12-19 | 2005-07-07 | Yamauchi Corp | 防振用ゴム組成物 |
JP2006070154A (ja) * | 2004-09-02 | 2006-03-16 | Ube Ind Ltd | 制振性に優れたポリアミド樹脂組成物 |
-
1994
- 1994-05-31 JP JP11925094A patent/JPH07324167A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6489402B2 (en) | 1998-07-31 | 2002-12-03 | Yamauchi Corporation | Vibration insulator from partially crosslinked butyl rubber |
JP2001011263A (ja) * | 1999-06-30 | 2001-01-16 | Nok Vibracoustic Kk | 防振ゴム組成物 |
JP2004059636A (ja) * | 2002-07-25 | 2004-02-26 | Kuraray Co Ltd | 熱可塑性重合体組成物 |
JP2005179525A (ja) * | 2003-12-19 | 2005-07-07 | Yamauchi Corp | 防振用ゴム組成物 |
JP2006070154A (ja) * | 2004-09-02 | 2006-03-16 | Ube Ind Ltd | 制振性に優れたポリアミド樹脂組成物 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5869164A (en) | Pressure-compensating compositions and pads made therefrom | |
EP3228662B1 (en) | Composition for gel cushion, and gel cushion manufactured therefrom | |
JPH07324167A (ja) | 制振材 | |
JP5297578B2 (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物及びその製造方法 | |
JPH0841363A (ja) | 高分子組成物 | |
JP3419948B2 (ja) | 積層構造体 | |
JP4250014B2 (ja) | 熱可塑性エラストマー用軟化剤組成物、熱可塑性エラストマー組成物 | |
JPH083457A (ja) | 車両用内装部材 | |
JP2001117342A (ja) | トナーカートリッジおよびトナーカートリッジ用シール材 | |
JP4829185B2 (ja) | 発泡成形体、発泡性熱可塑性エラストマー組成物およびその製造方法 | |
JPH08283583A (ja) | 高分子組成物 | |
JPH07174189A (ja) | 制振材 | |
JP3260042B2 (ja) | 履物用部材 | |
JPH07316541A (ja) | シーリング材 | |
JPH07258511A (ja) | クッション | |
JPH07233280A (ja) | 高分子組成物の製造方法 | |
CN1083861C (zh) | 除臭性及防臭性乙烯醋酸乙烯酯共聚组合物 | |
JPH07207036A (ja) | 低分子材保持複合物 | |
JPH07174133A (ja) | 低硬度ロール | |
JPH083458A (ja) | 生体保護部材 | |
JPH08283582A (ja) | 高分子ブレンド材料 | |
JP3441682B2 (ja) | 防振ゴム用組成物および防振ゴム | |
JP3781845B2 (ja) | 高分子材料複合体 | |
JP2001131320A (ja) | ゴム系発泡材料及びその発泡体 | |
JPH0858999A (ja) | 給紙ロール及び給紙装置 |