JPH083457A - 車両用内装部材 - Google Patents

車両用内装部材

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JPH083457A
JPH083457A JP13549894A JP13549894A JPH083457A JP H083457 A JPH083457 A JP H083457A JP 13549894 A JP13549894 A JP 13549894A JP 13549894 A JP13549894 A JP 13549894A JP H083457 A JPH083457 A JP H083457A
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JP
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low molecular
polymer
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low
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JP13549894A
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English (en)
Inventor
Shinichi Toyosawa
真一 豊澤
Shigehiko Mashita
成彦 真下
Yasushi Imai
康 今井
Takahiro Matsuse
貴裕 松瀬
Yuichiro Wakana
裕一郎 若菜
Yoshihide Fukahori
美英 深堀
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 防音、振動吸収、或は衝撃吸収性能に優れた
車両用内装部材を提供する。 【構成】 低分子材と媒体材とを含む低分子材保持複合
物と高分子材料とを含む高分子組成物を用いて構成され
る車両用内装部材。 【効果】 防音、振動吸収、及び衝撃吸収性能に著しく
優れる本発明に係る高分子組成物は、同時に、しかも高
い生産性にて製造することができ、経済性にも優れたも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両用内装部材に係り、
特に防音、振動の吸収、衝突時の衝撃の吸収等のため
に、車両の床、ドア、インストルメントパネル、ヘッド
レスト等に用いられる車両用内装材に関する。
【0002】
【従来技術】従来、上記のような車両用内装部材には、
防音、振動の吸収、更には衝突時の衝撃の吸収等のため
に、ゴム系及び/又は樹脂系等の車両用内装材が配材さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、自動車の高性能
化に伴い、自動車に設けられる車両用内装材について
も、より一層の防音、振動吸収或は衝撃吸収性能の改善
が望まれている。
【0004】本発明は上記従来の実情に鑑みてなされた
ものであり、防音、振動吸収、或は衝撃吸収性能に著し
く優れた車両用内装部材を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明における請求項1
に記載の車両用内装部材は、低分子材と媒体材とを含む
低分子材保持複合物と高分子材料とを含む高分子組成物
を用いて構成されるものであって、該高分子組成物中の
低分子材は100℃において5×105 センチポイズ以
下の粘度を有し、該低分子材と該媒体材の各々の溶解度
パラメーター値の差が3.0以下であり、該高分子組成
物中の低分子材と媒体材の重量比が1.0以上であり、
該低分子材と該高分子材料の各々の溶解度パラメーター
値の差が4.0以下であり、更に、該高分子組成物中の
低分子材と高分子材料の重量比が0.5以上である高分
子組成物を用いることを特徴とするものである。
【0006】さらに、本発明における、請求項2に記載
の車両用内装部材は、前記高分子材料が熱硬化性材料を
主成分とする請求項1記載の高分子組成物を用いて構成
されてなることを特徴とする車両用内装部材である。
【0007】即ち、本発明者らは、優れた防音、振動吸
収、或は衝撃吸収性能を有する車両用内装部材について
鋭意研究を重ねた結果、本発明に係る高分子組成物が極
めて良好な特性を有し、この高分子組成物を用いること
によって極めて優れた車両用内装部材を得ることができ
ることを知見し、本発明を完成させた。
【0008】以下に本発明を詳細に説明する。
【0009】本発明の構成要素の一つである低分子材と
しては、次のようなものが好ましい。
【0010】即ち、100℃における粘度が5×105
センチポイズ以下、特に1×105センチポイズ以下で
あることが好ましく、また、分子量の観点からは、低分
子材の数平均分子量は20,000以下、特に10,0
00以下、とりわけ5,000以下であることが好まし
い。このような低分子材としては、通常、室温で液体又
は液体状の材料が好適に用いられる。また、親水性、疎
水性のいずれの低分子材料も使用できる。低分子材とし
ては特に制限はないが、次のものが適している。
【0011】また、低分子材は、その溶解度パラメータ
ー値と後述の媒体材の溶解度パラメーター値との差が
3.0以下であり、高分子材料の溶解度パラメーター値
との差が4.0以下であるものを用いる。
【0012】低分子材としては、前記の条件を満たすも
のであればすべて使用でき、特に制限されないが、具体
的には次のような材料を挙げることができる。
【0013】軟化材: 鉱物油系、植物油系、合成系
等の各種ゴム用或いは樹脂用軟化剤。鉱物油系として
は、アロマティック系、ナフテン系、パラフィン系等の
プロセス油等が挙げられる。植物油系としては、ひまし
油、綿実油、あまみ油、なたね油、大豆油、パーム油、
やし油、落花生油、木ろう、パインオイル、オリーブ油
等が挙げられる。
【0014】可塑剤: フタル酸エステル、フタル酸
混基エステル、脂肪族二塩基酸エステル、グリコールエ
ステル、脂肪酸エステル、リン酸エステル、ステアリン
酸エステル等の各種エステル系可塑剤、エポキシ系可塑
剤、その他プラスチック用可塑剤又は、フタレート系、
アジペート系、セバケート系、フォスフェート系、ポリ
エーテル系、ポリエステル系等のNBR用可塑剤。
【0015】粘着付与剤: クマロン樹脂、クマロン
−インデン樹脂、フェノールテルペン樹脂、石油系炭化
水素、ロジン誘導体等の各種粘着付与剤(タッキファイ
ヤー)。
【0016】オリゴマー: クラウンエーテル、含フ
ッ素オリゴマー、ポリイソブチレン、キシレン樹脂、塩
化ゴム、ポリエチレンワックス、石油樹脂、ロジンエス
テルゴム、ポリアルキレングリコールジアクリレート、
液状ゴム(ポリブタジエン、スチレン−ブタジエンゴ
ム、ブタジエン−アクリロニトリルゴム、ポリクロロプ
レン等)、シリコーン系オリゴマー、ポリ−α−オレフ
ィン等の各種オリゴマー。
【0017】滑剤: パラフィン、ワックス等の炭化
水素系滑剤、高級脂肪酸、オキシ脂肪酸等の脂肪酸系滑
剤、脂肪酸アミド、アルキレンビス脂肪酸アミド等の脂
肪酸アミド系滑剤、脂肪酸低級アルコールエステル、脂
肪酸多価アルコールエステル、脂肪酸ポリグリコールエ
ステル等のエステル系滑剤、脂肪アルコール、多価アル
コール、ポリグリコール、ポリグリセロール等のアルコ
ール系滑剤、金属石鹸、混合系滑剤等の各種滑剤。
【0018】その他、ラテックス、エマルジョン、液
晶、歴青組成物、粘度、天然のデンプン、糖、更に無機
系のシリコンオイル、フォスファゼンなども低分子材と
して適している。更に、牛油、豚油、馬油などの動物
油、鳥油あるいは魚油:はちみつ、果汁、又はチョコレ
ート、ヨーグルト等の乳製品系、炭化水素系、ハロゲン
化炭化水素系、アルコール系、フェノール系、エーテル
系、アセタール系、ケトン系、脂肪酸系、エステル系、
窒素化合物系、硫黄化合物系等の有機溶剤:あるいは、
種々の薬効成分、土壌改質剤、肥料類、石油類、水、水
溶液等も用いられる。
【0019】これらの低分子材は1種を単独で用いて
も、2種以上を混合して用いても良く、得られる高分子
組成物の要求特性、制振材としての用途、また、本発明
の他の成分である媒体材、及び高分子材料との相溶性等
を勘定して、最適なものが選択され、最適な量で使用さ
れる。
【0020】一方、本発明における媒体材とは、上記低
分子材と後述の高分子材料との媒体としての機能を有す
る材料であり、本発明の目的達成に重要な成分である。
詳しくは、多量の低分子材と高分子材料との均一な組成
物を実現するために、多量の低分子材と、媒体材とを用
いて、多量の低分子材を保持した低分子材保持複合物を
まず得、これと高分子材料との組み合わせで目的とする
多量の低分子材を保持した高分子組成物を得るためのも
のである。
【0021】即ち、低分子材と媒体材と高分子材料とを
同時に混合しても均一な、低弾性率の高分子組成物とは
なり得ない。また、多量の低分子材と高分子材料とを直
接混合し、多量の低分子材を含む高分子組成物を得よう
としても、低分子材を均一に混合し得ず、またブリード
がしばしば起こり、目的とする低弾性率の高分子組成物
は得られない。
【0022】なお、本発明において、媒体材が低分子材
を「保持する」、ないし、低分子材保持複合物を高分子
材料に「ブレンドする」とは、低分子材が媒体材及び高
分子材料に均一に分散し、ブリードしないか、ブリード
が抑制されることを意味するものである。もちろん、高
分子組成物の目的によっては、ブリードの程度をコント
ロールすることも容易に行なうことができる。最終的
に、この低分子材保持複合物が高分子材料との混合時
に、この中に均一に分散する統一的なメカニズムは必ず
しも明らかではないが、この低分子材保持複合物の多く
は微小粒に分散した状態で高分子材料中に安定に保持さ
れるためと考えられる。
【0023】本発明で使用する媒体材は、前記したよう
な機能を有する。即ち、多量の低分子材を保持する低分
子材保持複合物を形成し得る材料であれば、すべて使用
することができるが、通常、熱可塑性の高分子化合物ま
たはこの高分子化合物を構成要素とすることができる。
【0024】媒体材としては、数平均分子量が20,0
00以上、特に30,000以上、とりわけ40,00
0以上での熱可塑性高分子有機材料が好ましく、例え
ば、スチレン系(ブタジエンスチレン系、イソプレンス
チレン系等)、塩化ビニル系、オレフィン系(ブタジエ
ン系、イソプレン系、エチレンプロピレン系等)、エス
テル系、アミド系、ウレタン系などの各種熱可塑性エラ
ストマー、並びに、それらの水添、その他による変性
物、スチレン系、ABS系、オレフィン系(エチレン
系、プロピレン系、エチレンプロピレン系、エチレンス
チレン系、プロピレンスチレン系等)、アクリル酸エス
テル系(アクリル酸メチル系等)、塩化ビニル系、メタ
クリル酸エステル系(メタクリル酸メチル系等)、カー
ボネート系、アセタール系、ナイロン系、ハロゲン化ポ
リエーテル系(塩化ポリエーテル系等)、ハロゲン化オ
レフィン系(四フッ化エチレン系、フッ化−塩化エチレ
ン系、フッ化エチレンプロピレン系等)、セルロース系
(アセチルセルロース系、エチルセルロース系等)、ビ
ニリデン系、ビニルブチラール系、アルキレンオキサイ
ド系(プロピレンオキサイド系等)等の熱可塑性樹脂、
及びこれらの樹脂のゴム変性物などが挙げられる。
【0025】熱可塑性高分子材料としては、このうちで
結晶構造、凝集構造などの硬質ブロックを形成しやすい
部分と、アモルファス構造などの軟質ブロックとを一緒
にもち合わせているものが特に好ましく、具体的には、
下記(i) 〜(iii) が挙げられる。
【0026】(i) ポリブタジエンとブタジエン−スチ
レンランダム共重合体とのブロック共重合体を水添して
得られるポリエチレン/ブチレンとエチレン−スチレン
ランダム共重合体とのブロック共重合体 (ii) ポリブタジエンとポリスチレンとのブロック共重
合体、或いは、ポリブタジエン又はエチレン−ブタジエ
ンランダム共重合体とポリスチレンとのブロック共重合
体を水添して得られるポリエチレン/ブチレンとポリス
チレンとのブロック共重合体 (iii) エチレン−プロピレンゴム(EPM)またはエチ
レン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM) なお、本発明に係る低分子材、媒体材及び低分子材保持
複合物に関しては、一部、特開平5−239256号公
報及び特開平5−194763号公報に記載されてい
る。媒体材としては、これらの公報に開示された三次元
連続の網状骨格構造を有するものが、本発明においても
代表的なものとして好適に使用される。
【0027】本発明における媒体材は、特に限定されな
いが、通常のバルク状、粒状、ゲル状、フォーム状、不
織布状等の使用状態をとることができる。また、低分子
材を包含するカプセルを内蔵した形態でも用いることが
できる。これらの各種熱可塑性高分子有機材料は主に単
独で用いられるが、2種以上をブレンドして用いても良
い。
【0028】また、多量の低分子材と媒体材とを含む低
分子材保持複合物を得るに当たっては、前述の如く、用
いる低分子材と媒体材の各々の溶解度パラメーター値の
差が3.0以下、好ましくは2.5以下となるように両
材料を選択する。この差が、3.0を超えると相溶性の
点から、媒体材が低分子材を多量に保持しにくく、高分
子材料の低弾性率化の障害となり、また、低分子材のブ
リードが発生し易くなるので好ましくない。
【0029】本発明において、低分子材と媒体材との重
量比は1.0以上とし、特に2.0以上、とりわけ3.
0以上であることが好ましい。この重量比が1.0未満
では、低弾性率の高分子組成物を得ることが困難とな
り、本発明の目的を達成することができない場合があ
る。
【0030】低分子材と媒体材を含む低分子材保持複合
物の製造方法は、用いる低分子材及び媒体材の種類、特
性、混合割合等により、公知の方法を含む最適な方法を
用いれば良く、特に限定されない。前掲の特開平5−2
39256号公報に記載の方法も1つの方法である。
【0031】特に、好ましい方法としては、本出願人が
先に提案した高剪断型特殊ミキサーを用いる方法、即
ち、媒体材である熱可塑性高分子材料と低分子材とをロ
ーターの剪断速度5.0×102 (sec-1)以上の能
力を有する高剪断型特殊ミキサーを用いて混練すること
により、多量の低分子材を均一に含み、かつ該低分子材
のブリードが少ない低分子材保持複合物を得る方法(特
願平5−316461号)が挙げられる。
【0032】このような低分子材保持複合物とブレンド
する高分子材料としては、特に制限はなく、通常の熱可
塑性材料又は熱硬化性材料を用いることができる。
【0033】このうち、熱可塑性材料としては、媒体材
の具体例として例示した前述の熱可塑性樹脂、及びこれ
らの樹脂のゴム変性物等が挙げられる。
【0034】一方、熱硬化性材料、即ち、硬化剤の存在
下又は非存在下で熱硬化する材料としては、例えば、エ
チレンプロピレンゴム(EPM、EPDM)、ニトリル
ゴム(NBR)、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、
クロロプレンゴム(CR)、天然ゴム(NR)、イソプ
レンゴム(IR)、スチレンブタジエンゴム(SB
R)、ブタジエンゴム(BR)、アクリルゴム、エチレ
ン−酢ビゴム(EVA)、ポリウレタン等の一般ゴム、
シリコーンゴム、フッ素ゴム、エチレンアクリルゴム、
ポリエステルエラストマー、エピクロルヒドリンゴム、
多硫化ゴム、ハイパロン、塩素化ポリエチレン等の特殊
ゴム、フェノール、ユリア、メラミン、アニリン、不飽
和ポリエステル、ジアリルフタレート、エポキシアルキ
ド、ケイ素、ポリイミド等の各種硬化樹脂が挙げられ
る。
【0035】これらの熱硬化性材料は1種類でも、また
2種類以上をブレンドして用いても良い。
【0036】なお、これらの熱硬化性材料の硬化剤とし
ては、硫黄、有機過酸化物、ニトロソ化合物等の公知の
ものが広く用いられる。また、必要に応じて各種の加硫
促進剤、老化防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等のゴ
ム薬品を用いることができる。また、目的に応じて各種
の粘着付与剤、可塑剤、ゴム軟化剤、ゴム補強剤、充填
剤を配合できる。更に、発泡剤、難燃剤、帯電防止剤、
着色剤等を配合することができる。
【0037】本発明においては、低分子材と高分子材料
の各々の溶解度パラメーター値の差が4.0以下、好ま
しくは3.0以下となるように両材料を選択する。即
ち、低分子材は低分子材保持複合物の形で高分子材料と
混合されるが、この場合も低分子材と高分子材料の相溶
性が問題となる。この差が4.0を超えると相溶性の点
から、低分子材保持複合物中に多量に保持された低分子
材は、高分子材料に保持されにくく、高分子材料の低弾
性率化の障害となり、また、低分子材のブリードが発生
し易くなるので好ましくない。
【0038】また、低分子材保持複合物中の低分子材と
高分子材料との重量比は0.5以上とし、特に0.8以
上、とりわけ1.0以上であることが好ましい。この重
量比が0.5未満では、低弾性率の高分子組成物を得る
ことが困難となり好ましくない。
【0039】なお、本発明に係る高分子組成物中の、高
分子材料の含有割合は、30重量%以上であることが望
ましい。
【0040】本発明において、低分子材保持複合物と高
分子材料との混合方法は特に制限されないが、両者の特
性、混合割合により、公知の方法を含む最適な方法を採
用すれば良い。
【0041】低分子材保持複合物と高分子材料との混合
した後、必要に応じてゴムの加硫硬化を行うことによ
り、容易に本発明に係る高分子組成物を得ることができ
る。
【0042】なお、本発明に係る高分子組成物には、必
要に応じて、更に、次のような充填剤を配合しても良
い。即ち、クレー、珪藻土、カーボンブラック、シリ
カ、タルク、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグ
ネシウム、金属酸化物、マイカ、グラファイト、水酸化
アルミニウム等の鱗片状無機充填剤、各種の金属粉、木
片、ガラス粉、セラミックス粉、粒状ないし粉末ポリマ
ー等の粒状ないし粉末状固体充填剤、その他各種の天然
又は人工の短繊維、長繊維(例えば、ワラ、毛、ガラス
ファイバー、金属ファイバー、その他各種のポリマーフ
ァイバー等)等を配合することができる。
【0043】また、中空フィラー、例えばガラスバルー
ン、シリカバルーン、等の無機中空フィラー、ポリフッ
化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン共重合物等からな
る有機中空フィラーを配合することにより、軽量化を図
ることができる。更に軽量化等の各種物性の改善のため
に、各種発泡剤を混入することも可能であり、また、混
合時等に機械的に気体をまぜこむことも可能である。
【0044】ところで、本発明の車両用内装部材を構成
する高分子組成物材料は、その損失正接が0.1以上で
あることが好ましい。この損失正接が0.1未満では、
十分な防音、振動吸収或は衝撃吸収性能を得難い。
【0045】なお、損失正接とは、剪断型動的粘弾性試
験機(東洋精機社製)により25℃、5Hzの条件で測
定した値である。
【0046】本発明の車両用内装部材の構成には特に制
限はなく、上述の高分子組成物のみで構成されるもので
あっても良く、また、ポリウレタン、塩化ビニル、ポリ
プロピレン等の樹脂類、或はそれらの発泡体のような、
既存高分子材料を積層構造とするなどして組み合わせて
用いても良い。更に、鉄、アルミニウム、銅、亜鉛、ス
テンレス等の金属材料や各種セラミックス材料と組み合
わせて用いても良い。また、高分子ブレンド材料の表層
にウレタン系、ポリ酢酸ビニル系、シリコーン系等の有
機材料や布などを被覆して用いることもできる。
【0047】本発明の車両用内装材料は、例えば、自動
車、電車等の車両の床、ドア、インストルメントパネ
ル、ヘッドレスト、天井等の車両用内装材として有効に
使用することができる。
【0048】
【作用】低分子材と媒体材とを含む低分子材保持複合物
と高分子材料とを含む高分子組成物を用いて構成される
車両用内装部材は、優れた防音、振動吸収、或は衝撃吸
収性能を示し、弾性、圧縮特性、硬さ等においても車両
用内装部材として極めて優れた特性を示す。しかも、高
い生産性にて、経済的に製造可能である。特に、熱可塑
性高分子有機材料を用いた場合には、成形性、リサイク
ル性にも優れた車両用内装部材が提供される。
【0049】
【実施例】以下に、本発明の一実施例を挙げてより具体
的に説明する。 (実施例)下記表1に示す低分子材と媒体材とを表1に
示す割合で、下記混練条件にて高剪断型特殊ミキサー
(「T.K.オートホモミクサー」特殊機化工業(株)
製)を用いて混練することにより低分子材保持複合物を
得た。生成した低分子材保持複合物を電子顕微鏡で確認
したところ、三次元連続の網状骨格構造を有し、その中
に低分子材を保持していることがわかった。
【表1】
【0050】(混練条件) ・回転数 :6000rpm ・剪断速度:2.0×104 sec-1 ・混合温度:180℃ ・混合時間:40min
【0051】得られた低分子材保持複合物と下記高分子
材料(溶解度パラメーター値8.1)とを、1.3:1
(重量比)の割合でブラベンダーにてブレンドさせた
(回転数40rpm,40℃,15min)。得られた
ブレンド材料を、150℃で20min加硫硬化させ
て、厚さ15mmのシート状の高分子組成物を成形し、
これを任意の大きさにカットして、自動車用ドアの内装
材として表皮材の内側に配した。
【0052】(高分子材料配合(重量%)) ・天然ゴム:100 ・白艶華:36 ・硫黄 :1.5 ・その他(加硫促進剤、老化防止剤等):10
【0053】得られたドアは、極めて防音、振動吸収、
或は衝撃吸収性能に優れ、乗員の保護効果に優れるもの
であった。
【0054】なお、上記と同様にして得られた高分子組
成物について、その物性を測定した結果を表2に示し
た。
【表2】
【0055】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の車両用内装
部材によれば、著しく防音、振動吸収、衝撃吸収性能に
優れた車両用内装部材が提供される。しかも、本発明に
係る高分子ブレンド材料は、高い生産性にて製造するこ
とができ、経済性にも優れたものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 深堀 美英 東京都八王子市散田町2−9−7

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低分子材と媒体材とを含む低分子材保持
    複合物と高分子材料とを含む高分子組成物を用いて構成
    される車両用内装部材であって、 該高分子組成物中の低分子材は100℃において5×1
    5 センチポイズ以下の粘度を有し、 該低分子材と該媒体材の各々の溶解度パラメーター値の
    差が3.0以下であり、 該高分子組成物中の低分子材と媒体材の重量比が1.0
    以上であり、 該低分子材と該高分子材料の各々の溶解度パラメーター
    値の差が4.0以下であり、及び該高分子組成物中の低
    分子材と高分子材料の重量比が0.5以上である、高分
    子組成物を用いて構成されてなることを特徴とする車両
    用内装部材。
  2. 【請求項2】 高分子材料が熱硬化性材料を主成分とす
    る請求項1記載の高分子組成物を用いて構成されてなる
    ことを特徴とする車両用内装部材。
JP13549894A 1994-06-17 1994-06-17 車両用内装部材 Pending JPH083457A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11144867A (ja) * 1997-11-05 1999-05-28 Toray Ind Inc 発光素子
JP2003229282A (ja) * 2003-01-09 2003-08-15 Idemitsu Kosan Co Ltd 有機アクティブel発光装置

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