JPH083456A - 道路舗装等部材 - Google Patents

道路舗装等部材

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JPH083456A
JPH083456A JP13549794A JP13549794A JPH083456A JP H083456 A JPH083456 A JP H083456A JP 13549794 A JP13549794 A JP 13549794A JP 13549794 A JP13549794 A JP 13549794A JP H083456 A JPH083456 A JP H083456A
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JP
Japan
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molecular weight
low molecular
polymer
weight material
low
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Application number
JP13549794A
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English (en)
Inventor
Shinichi Toyosawa
真一 豊澤
Shigehiko Mashita
成彦 真下
Yasushi Imai
康 今井
Takahiro Matsuse
貴裕 松瀬
Yuichiro Wakana
裕一郎 若菜
Yoshihide Fukahori
美英 深堀
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高性能な道路舗装等部材を提供する。 【構成】 低分子材と媒体材とを含む低分子材保持複合
物と高分子材料とを含む高分子組成物を用いて構成され
る道路等舗装部材。 【効果】 本発明の道路舗装等部材によれば、弾性下地
材等として従来に見られなかった性能の優れた道路舗装
等部材が提供される。しかも、本発明に係る高分子組成
物材料は、高い生産性にて製造することができ、経済性
にも優れたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は道路舗装等の構造に係
り、特に、施工性、安定性、歩行性に優れた舗装構造に
用いられる道路舗装等部材に関する。
【0002】
【従来技術】従来、道路(主に歩道)や広場、その他デ
パート等の屋上等の舗装には、一般の湿式舗装(コンク
リート、アスファルト)の代わりとしてコンクリート製
等のブロックを敷設する場合がある。このコンクリート
製ブロック等を敷設したものに対して、歩行感や安定性
を高めると共に騒音等の問題を解消すべく、最近では、
ゴム又はウレタン等の合成樹脂やその粒体を固めたブロ
ック状ないしタイル状の弾性舗装材等が開発されてい
る。
【0003】このようなブロック状ないしタイル状の弾
性舗装材等の取り付け方法としては、主に置敷き又は弾
性舗装材と下地、即ち基盤との接着法が採用されてい
る。
【0004】これらの弾性舗装材等は、生産や在庫等の
管理の関係で、多種多様の形状、大きさのものを提供す
ることが困難であり、その厚さについても、ある舗装材
に対して2から3種類が限度である。
【0005】一方、弾性舗装材等の施工下地となる基盤
の状態は様々であり、不陸や段差のために、弾性舗装材
を単に敷設するだけでは、良好な施工面を形成できない
場合が多い。例えば、基盤が平坦な場合であっても、沓
摺や縁石の部分で弾性舗装材との間で高さが揃わず、段
差が生じ、この段差で歩行者がつまずいたり、或は、ド
アの開閉に支障をきたしたり、更には弾性舗装材の剥離
を生じたりする場合がある。また、基盤が凹凸(不陸)
を有する場合には、弾性舗装材の施工面に隙間が生ずる
等して、平坦な施工面を形成することができず、このた
め、上記と同様、歩行性の悪化、弾性舗装材の剥離等の
問題を生ずる。
【0006】このような問題を解決し、あらゆる材質及
び形状の基盤に容易に適応することができることができ
る弾性舗装材等の施工構造を提供することを目的とし
て、本出願人は、先に、基盤上に弾性下地板を敷設して
面一な平坦面を形成し、この平坦面上に弾性舗装材等を
敷設する弾性舗装材等の施工構造を提案した。(特願平
2−409085号。以下先願という。)
【0007】上記先願の弾性舗装材の施工構造によれ
ば、基盤上に弾性舗装材等を敷設するに際し、予め基盤
上に弾性下地材を敷設して面一な平坦面を形成するた
め、弾性舗装材を容易に敷設して、段差や隙間のない良
好な施工面を形成することができる。
【0008】即ち、弾性下地板は弾性を有することか
ら、基盤の比較的小さな不陸はこれを吸収し、良好な平
坦面とすることができる。また、大きな不陸や段差があ
る場合には、弾性下地板の敷設枚数を調節することによ
り良好な平坦面とすることができる。このため、弾性舗
装材の厚さの種類を増すことなく、良好な施工面を形成
することが可能とされる。
【0009】上記先願において、弾性下地板としては、
ゴム、ウレタン、塩ビ等の合成樹脂或はその繊維や小片
をバインダーで固めたもの等が挙げられている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ここで、弾性下地材と
しては、 基盤の傾斜、不陸等にゆるやかに追従ないし吸収で
きる。 弾性舗装材等との安定性が良いこと。即ち滑り難く
接着性が良いこと。 環境の変化による寸法変化が少ないか、弾性舗装材
等と同程度であること。 場合によっては、弾性舗装材で不足する弾力性を補
うことができる。 といった要件を十分に満たし、しかも高い生産性にて提
供されることが望まれる。このため、なお一層優れた特
性を有し、生産性に優れた安価な弾性下地材の開発が望
まれている。
【0011】本発明は、上記従来の事情に鑑みてなされ
たものであって、より良好な特性を備え、しかも高い生
産性にて安価に製造可能な弾性下地材を用いることによ
り、施工性、安定性、歩行性等に優れた歩行構造をもた
らす道路舗装等部材を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明における、請求項
1記載の道路舗装等部材は、低分子材と媒体材とを含む
低分子材保持複合物と高分子材料とを含む高分子組成物
を用いて構成されるものであって、該高分子組成物中の
低分子材は100℃において5×105 センチポイズ以
下の粘度を有し、該低分子材と該媒体材の各々の溶解度
パラメーター値の差が3.0以下であり、該高分子組成
物中の低分子材と媒体材の重量比が1.0以上であり、
該低分子材と該高分子材料の各々の溶解度パラメーター
値の差が4.0以下であり、更に、該高分子組成物中の
低分子材と高分子材料の重量比が0.5以上である高分
子組成物を用いることを特徴とするものである。
【0013】さらに、本発明における請求項2の道路舗
装等部材は、前記高分子材料が熱硬化性材料を主成分と
する請求項1記載の高分子組成物を用いて構成されてな
ることを特徴とするものである。
【0014】即ち、本発明者らは、より優れた上記要求
性能を有する弾性下地材としても使用可能な道路舗装等
部材について鋭意研究を重ねた結果、本発明に係る高分
子組成物が極めて良好な特性を有し、この高分子組成物
を用いることによって極めて優れた弾性下地材としての
性能を有する道路舗装等部材を得ることができることを
知見し、本発明を完成させた。
【0015】以下に本発明を詳細に説明する。
【0016】本発明の構成要素の一つである低分子材と
しては、次のようなものが好ましい。即ち、100℃に
おける粘度が5×105 センチポイズ以下、特に1×1
5センチポイズ以下であることが好ましく、また、分
子量の観点からは、低分子材の数平均分子量は20,0
00以下、特に10,000以下、とりわけ5,000
以下であることが好ましい。このような低分子材として
は、通常、室温で液体又は液体状の材料が好適に用いら
れる。また、親水性、疎水性のいずれの低分子材料も使
用できる。低分子材としては特に制限はないが、次のも
のが適している。
【0017】低分子材は、その溶解度パラメーター値と
後述の媒体材の溶解度パラメーター値との差が3.0以
下であり、高分子材料の溶解度パラメーター値との差が
4.0以下であるものを用いる。
【0018】低分子材としては、前記の条件を満たすも
のであればすべて使用でき、特に制限されないが、具体
的には次のような材料を挙げることができる。
【0019】軟化材: 鉱物油系、植物油系、合成系
等の各種ゴム用或いは樹脂用軟化剤。鉱物油系として
は、アロマティック系、ナフテン系、パラフィン系等の
プロセス油等が挙げられる。植物油系としては、ひまし
油、綿実油、あまみ油、なたね油、大豆油、パーム油、
やし油、落花生油、木ろう、パインオイル、オリーブ油
等が挙げられる。
【0020】可塑剤: フタル酸エステル、フタル酸
混基エステル、脂肪族二塩基酸エステル、グリコールエ
ステル、脂肪酸エステル、リン酸エステル、ステアリン
酸エステル等の各種エステル系可塑剤、エポキシ系可塑
剤、その他プラスチック用可塑剤又は、フタレート系、
アジペート系、セバケート系、フォスフェート系、ポリ
エーテル系、ポリエステル系等のNBR用可塑剤。
【0021】粘着付与剤: クマロン樹脂、クマロン
−インデン樹脂、フェノールテルペン樹脂、石油系炭化
水素、ロジン誘導体等の各種粘着付与剤(タッキファイ
ヤー)。
【0022】オリゴマー: クラウンエーテル、含フ
ッ素オリゴマー、ポリイソブチレン、キシレン樹脂、塩
化ゴム、ポリエチレンワックス、石油樹脂、ロジンエス
テルゴム、ポリアルキレングリコールジアクリレート、
液状ゴム(ポリブタジエン、スチレン−ブタジエンゴ
ム、ブタジエン−アクリロニトリルゴム、ポリクロロプ
レン等)、シリコーン系オリゴマー、ポリ−α−オレフ
ィン等の各種オリゴマー。
【0023】滑剤: パラフィン、ワックス等の炭化
水素系滑剤、高級脂肪酸、オキシ脂肪酸等の脂肪酸系滑
剤、脂肪酸アミド、アルキレンビス脂肪酸アミド等の脂
肪酸アミド系滑剤、脂肪酸低級アルコールエステル、脂
肪酸多価アルコールエステル、脂肪酸ポリグリコールエ
ステル等のエステル系滑剤、脂肪アルコール、多価アル
コール、ポリグリコール、ポリグリセロール等のアルコ
ール系滑剤、金属石鹸、混合系滑剤等の各種滑剤。
【0024】その他、ラテックス、エマルジョン、液
晶、歴青組成物、粘度、天然のデンプン、糖、更に無機
系のシリコンオイル、フォスファゼンなども低分子材と
して適している。更に、牛油、豚油、馬油などの動物
油、鳥油あるいは魚油:はちみつ、果汁、又はチョコレ
ート、ヨーグルト等の乳製品系、炭化水素系、ハロゲン
化炭化水素系、アルコール系、フェノール系、エーテル
系、アセタール系、ケトン系、脂肪酸系、エステル系、
窒素化合物系、硫黄化合物系等の有機溶剤:あるいは、
種々の薬効成分、土壌改質剤、肥料類、石油類、水、水
溶液等も用いられる。
【0025】これらの低分子材は1種を単独で用いて
も、2種以上を混合して用いても良く、得られる高分子
組成物の要求特性、道路舗装等部材としての用途、ま
た、本発明の他の成分である媒体材、及び高分子材料と
の相溶性等を勘定して、最適なものが選択され、最適な
量で使用される。
【0026】一方、本発明における媒体材とは、上記低
分子材と後述の高分子材料との媒体としての機能を有す
る材料であり、本発明の目的達成に重要な成分である。
詳しくは、多量の低分子材と高分子材料との均一な組成
物を実現するために、多量の低分子材と、媒体材とを用
いて、多量の低分子材を保持した低分子材保持複合物を
まず得、これと高分子材料との組み合わせで目的とする
多量の低分子材を保持した高分子組成物を得るためのも
のである。
【0027】即ち、低分子材と媒体材と高分子材料とを
同時に混合しても均一な、低弾性率の高分子組成物とは
なり得ない。また、多量の低分子材と高分子材料とを直
接混合し、多量の低分子材を含む高分子組成物を得よう
としても、低分子材を均一に混合し得ず、またブリード
がしばしば起こり、目的とする低弾性率の高分子組成物
は得られない。
【0028】なお、本発明において、媒体材が低分子材
を「保持する」、ないし、低分子材保持複合物を高分子
材料に「ブレンドする」とは、低分子材が媒体材及び高
分子材料に均一に分散し、ブリードしないか、ブリード
が抑制されることを意味するものである。もちろん、高
分子組成物の目的によっては、ブリードの程度をコント
ロールすることも容易に行なうことができる。最終的
に、この低分子材保持複合物が高分子材料との混合時
に、この中に均一に分散する統一的なメカニズムは必ず
しも明らかではないが、この低分子材保持複合物の多く
は微小粒に分散した状態で高分子材料中に安定に保持さ
れるためと考えられる。
【0029】本発明で使用する媒体材は、前記したよう
な機能を有する。即ち、多量の低分子材を保持する低分
子材保持複合物を形成し得る材料であれば、すべて使用
することができるが、通常、熱可塑性の高分子化合物ま
たはこの高分子化合物を構成要素とすることができる。
【0030】媒体材としては、数平均分子量が20,0
00以上、特に30,000以上、とりわけ40,00
0以上での熱可塑性高分子有機材料が好ましく、例え
ば、スチレン系(ブタジエンスチレン系、イソプレンス
チレン系等)、塩化ビニル系、オレフィン系(ブタジエ
ン系、イソプレン系、エチレンプロピレン系等)、エス
テル系、アミド系、ウレタン系などの各種熱可塑性エラ
ストマー、並びに、それらの水添、その他による変性
物、スチレン系、ABS系、オレフィン系(エチレン
系、プロピレン系、エチレンプロピレン系、エチレンス
チレン系、プロピレンスチレン系等)、アクリル酸エス
テル系(アクリル酸メチル系等)、塩化ビニル系、メタ
クリル酸エステル系(メタクリル酸メチル系等)、カー
ボネート系、アセタール系、ナイロン系、ハロゲン化ポ
リエーテル系(塩化ポリエーテル系等)、ハロゲン化オ
レフィン系(四フッ化エチレン系、フッ化−塩化エチレ
ン系、フッ化エチレンプロピレン系等)、セルロース系
(アセチルセルロース系、エチルセルロース系等)、ビ
ニリデン系、ビニルブチラール系、アルキレンオキサイ
ド系(プロピレンオキサイド系等)等の熱可塑性樹脂、
及びこれらの樹脂のゴム変性物などが挙げられる。
【0031】熱可塑性高分子材料としては、このうちで
結晶構造、凝集構造などの硬質ブロックを形成しやすい
部分と、アモルファス構造などの軟質ブロックとを一緒
にもち合わせているものが特に好ましく、具体的には、
下記(i) 〜(iii) が挙げられる。
【0032】(i) ポリブタジエンとブタジエン−スチ
レンランダム共重合体とのブロック共重合体を水添して
得られるポリエチレン/ブチレンとエチレン−スチレン
ランダム共重合体とのブロック共重合体 (ii) ポリブタジエンとポリスチレンとのブロック共重
合体、或いは、ポリブタジエン又はエチレン−ブタジエ
ンランダム共重合体とポリスチレンとのブロック共重合
体を水添して得られるポリエチレン/ブチレンとポリス
チレンとのブロック共重合体 (iii) エチレン−プロピレンゴム(EPM)またはエチ
レン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM) なお、本発明に係る低分子材、媒体材及び低分子材保持
複合物に関しては、一部、特開平5−239256号公
報及び特開平5−194763号公報に記載されてい
る。媒体材としては、これらの公報に開示された三次元
連続の網状骨格構造を有するものが、本発明においても
代表的なものとして好適に使用される。
【0033】本発明における媒体材は、特に限定されな
いが、通常のバルク状、粒状、ゲル状、フォーム状、不
織布状等の使用状態をとることができる。また、低分子
材を包含するカプセルを内蔵した形態でも用いることが
できる。これらの各種熱可塑性高分子有機材料は主に単
独で用いられるが、2種以上をブレンドして用いても良
い。
【0034】また、多量の低分子材と媒体材とを含む低
分子材保持複合物を得るに当たっては、前述の如く、用
いる低分子材と媒体材の各々の溶解度パラメーター値の
差が3.0以下、好ましくは2.5以下となるように両
材料を選択する。この差が、3.0を超えると相溶性の
点から、媒体材が低分子材を多量に保持しにくく、高分
子材料の低弾性率化の障害となり、また、低分子材のブ
リードが発生し易くなるので好ましくない。
【0035】本発明において、低分子材と媒体材との重
量比は1.0以上とし、特に2.0以上、とりわけ3.
0以上であることが好ましい。この重量比が1.0未満
では、低弾性率の高分子組成物を得ることが困難とな
り、本発明の目的を達成することができない場合があ
る。
【0036】低分子材と媒体材を含む低分子材保持複合
物の製造方法は、用いる低分子材及び媒体材の種類、特
性、混合割合等により、公知の方法を含む最適な方法を
用いれば良く、特に限定されない。前掲の特開平5−2
39256号公報に記載の方法も1つの方法である。
【0037】特に、好ましい方法としては、本出願人が
先に提案した高剪断型特殊ミキサーを用いる方法、即
ち、媒体材である熱可塑性高分子材料と低分子材とをロ
ーターの剪断速度5.0×102 (sec-1)以上の能
力を有する高剪断型特殊ミキサーを用いて混練すること
により、多量の低分子材を均一に含み、かつ該低分子材
のブリードが少ない低分子材保持複合物を得る方法(特
願平5−316461号)が挙げられる。
【0038】このような低分子材保持複合物とブレンド
する高分子材料としては、特に制限はなく、通常の熱可
塑性材料又は熱硬化性材料を用いることができる。
【0039】このうち、熱可塑性材料としては、媒体材
の具体例として例示した前述の熱可塑性樹脂、及びこれ
らの樹脂のゴム変性物等が挙げられる。
【0040】一方、熱硬化性材料、即ち、硬化剤の存在
下又は非存在下で熱硬化する材料としては、例えば、エ
チレンプロピレンゴム(EPM、EPDM)、ニトリル
ゴム(NBR)、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、
クロロプレンゴム(CR)、天然ゴム(NR)、イソプ
レンゴム(IR)、スチレンブタジエンゴム(SB
R)、ブタジエンゴム(BR)、アクリルゴム、エチレ
ン−酢ビゴム(EVA)、ポリウレタン等の一般ゴム、
シリコーンゴム、フッ素ゴム、エチレンアクリルゴム、
ポリエステルエラストマー、エピクロルヒドリンゴム、
多硫化ゴム、ハイパロン、塩素化ポリエチレン等の特殊
ゴム、フェノール、ユリア、メラミン、アニリン、不飽
和ポリエステル、ジアリルフタレート、エポキシアルキ
ド、ケイ素、ポリイミド等の各種硬化樹脂が挙げられ
る。
【0041】これらの熱硬化性材料は1種類でも、また
2種類以上をブレンドして用いても良い。
【0042】なお、これらの熱硬化性材料の硬化剤とし
ては、硫黄、有機過酸化物、ニトロソ化合物等の公知の
ものが広く用いられる。また、必要に応じて各種の加硫
促進剤、老化防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等のゴ
ム薬品を用いることができる。また、目的に応じて各種
の粘着付与剤、可塑剤、ゴム軟化剤、ゴム補強剤、充填
剤を配合できる。更に、発泡剤、難燃剤、帯電防止剤、
着色剤等を配合することができる。
【0043】本発明においては、低分子材と高分子材料
の各々の溶解度パラメーター値の差が4.0以下、好ま
しくは3.0以下となるように両材料を選択する。即
ち、低分子材は低分子材保持複合物の形で高分子材料と
混合されるが、この場合も低分子材と高分子材料の相溶
性が問題となる。この差が4.0を超えると相溶性の点
から、低分子材保持複合物中に多量に保持された低分子
材は、高分子材料に保持されにくく、高分子材料の低弾
性率化の障害となり、また、低分子材のブリードが発生
し易くなるので好ましくない。
【0044】また、低分子材保持複合物中の低分子材と
高分子材料との重量比は0.5以上とし、特に0.8以
上、とりわけ1.0以上であることが好ましい。この重
量比が0.5未満では、低弾性率の高分子組成物を得る
ことが困難となり好ましくない。
【0045】なお、本発明に係る高分子組成物中の、高
分子材料の含有割合は、30重量%以上であることが望
ましい。
【0046】本発明において、低分子材保持複合物と高
分子材料との混合方法は特に制限されないが、両者の特
性、混合割合により、公知の方法を含む最適な方法を採
用すれば良い。
【0047】低分子材保持複合物と高分子材料との混合
した後、必要に応じてゴムの加硫硬化を行うことによ
り、容易に本発明に係る高分子組成物を得ることができ
る。
【0048】なお、本発明に係る高分子組成物には、必
要に応じて、更に、次のような充填剤を配合しても良
い。即ち、クレー、珪藻土、カーボンブラック、シリ
カ、タルク、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグ
ネシウム、金属酸化物、マイカ、グラファイト、水酸化
アルミニウム等の鱗片状無機充填剤、各種の金属粉、木
片、ガラス粉、セラミックス粉、粒状ないし粉末ポリマ
ー等の粒状ないし粉末状固体充填剤、その他各種の天然
又は人工の短繊維、長繊維(例えば、ワラ、毛、ガラス
ファイバー、金属ファイバー、その他各種のポリマーフ
ァイバー等)等を配合することができる。
【0049】また、中空フィラー、例えばガラスバルー
ン、シリカバルーン、等の無機中空フィラー、ポリフッ
化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン共重合物等からな
る有機中空フィラーを配合することにより、軽量化を図
ることができる。更に軽量化等の各種物性の改善のため
に、各種発泡剤を混入することも可能であり、また、混
合時等に機械的に気体をまぜこむことも可能である。
【0050】ところで、道路舗装等部材として、本材料
は、その圧縮硬さが0.5〜10kg/cm2 の範囲に
あることが好ましい。この圧縮硬さが0.5kg/cm
2 未満であると弾性下地材として用いた場合、十分な不
陸吸収機能等を得ることができず、また10kg/cm
2 を越えると歩行時等の衝撃吸収性が悪くなり、歩行感
や安定性が上がらず、また、騒音発生等の問題も解消せ
ず、いずれの場合も好ましくない。
【0051】なお、圧縮強さとは次のような方法で測定
したものである。即ち、2.5cm角、厚さ1.5cm
に成型した本高分子組成物材料を、室温にて100mm
/minの速度で厚さの70%(1.05cm)まで圧
縮するのに必要な応力を断面積(6.25cm2 )で除
した値である。
【0052】本発明の道路舗装等部材は、次に示す実施
例の如き弾性下地材として用いる場合に限らず、発砲ゴ
ム、粉末上ゴム等の既存高分子材料等と積層構造とする
等して組み合わせて用いて、或は更に、鉄、アルミニウ
ム、銅、亜鉛、ステンレス等の金属材料や各種セラミッ
ク材料と組み合わせて用いたり、また、本部材の表面等
に各種の被覆材を施して、弾性舗装材等として用いるこ
ともできる。
【0053】更に、本発明の道路舗装等部材は、ゴルフ
場、ゴルフ練習場等のゴルフ関連施設、公園、広場、遊
歩道等の遊戯施設、ベランダ、屋上、テラス等の建物、
或は幼稚園、病院、老人用施設等における弾性舗装用部
材としても、好適に適用可能であり、またその基盤材質
についても、土、砂、砂利、コンクリート、アスファル
ト、木、金属、ゴム、プラスチック、その他合成樹脂、
いずれでも良い。
【0054】
【作用】低分子材と媒体材とを含む低分子保持複合物と
高分子材料とを含む高分子組成物であって、従来の高分
子材料を、単独或は複数ブレンドしたものでは到底得ら
れない柔らかでかつ適度の弾性、圧縮特性、硬さ等にお
いても道路舗装等部材として極めて優れた特性を示す。
しかも、高い生産性にて、経済的に製造可能である。特
に、熱可塑性高分子有機材料を用いた場合には、成形
性、リサイクル性にも優れた諸性能を有する道路舗装等
部材が提供される。
【0055】
【実施例】以下に、本発明の一実施例として弾性舗装道
の例で説明するが、勿論この例に限定されるものではな
い。 (実施例)下記表1に示す低分子材と媒体材とを表1に
示す割合で、下記混練条件にて高剪断型特殊ミキサー
(「T.K.オートホモミクサー」特殊機化工業(株)
製)を用いて混練することにより低分子材保持複合物を
得た。生成した低分子材保持複合物を電子顕微鏡で確認
したところ、三次元連続の網状骨格構造を有し、その中
に低分子材を保持していることがわかった。
【表1】
【0056】(混練条件) ・回転数 :4000rpm ・剪断速度:1.3×104 sec-1 ・混合温度:160℃ ・混合時間:60min 得られた低分子材保持複合物と下記高分子材料(溶解度
パラメーター値8.1)とを、1.2:1(重量比)の
割合でブラベンダーにてブレンドさせた(回転数40r
pm,40℃,15min)。得られたブレンド材料を
150℃で25min加硫硬化させて高分子組成物を得
た。
【0057】(高分子材料配合(重量%)) ・天然ゴム:100 ・亜鉛華 :5 ・硫黄 :2 ・その他(加硫促進剤、老化防止剤等):10 得られた高分子組成物の圧縮硬さを測定した結果は、2
Kg/cm2 であった。
【0058】得られた高分子組成物(シート)を、第1
図に示す小さな不陸10A、10Bが存在する基盤10
に弾性下地材として用いたところ、このような小さな不
陸10A、10Bは、弾性下地材1を敷設することによ
り、その柔軟な弾性により吸収され、弾性下地材1の上
面は面一な平坦面が得られた。この上にNR系ゴムを主
成分とする弾性舗装材2を敷設することにより良好な施
工面を形成することができ、かつ、クッション性にも優
れ、快適に歩行可能な舗装道路を容易に形成することが
できた。
【0059】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の道路舗装等
部材は、従来にない平坦性、歩行性、、施工性の優れた
良好な弾性下地材としての性能を具備した道路舗装等部
材が提供される。しかも、本発明に係る高分子組成物材
料は、高い生産性にて製造することができ、経済性にも
優れたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の道路舗装等部材を用いた舗装構造の一
実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 弾性下地材(道路舗装等部材) 2 弾性舗装材 3 縁石 10 基盤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 深堀 美英 東京都八王子市散田町2−9−7

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低分子材と媒体材とを含む低分子材保持
    複合物と高分子材料とを含む高分子組成物を用いて構成
    される道路舗装等部材であって、 該高分子組成物中の低分子材は100℃において5×1
    5 センチポイズ以下の粘度を有し、 該低分子材と該媒体材の各々の溶解度パラメーター値の
    差が3.0以下であり、 該高分子組成物中の低分子材と媒体材の重量比が1.0
    以上であり、 該低分子材と該高分子材料の各々の溶解度パラメーター
    値の差が4.0以下であり、及び該高分子組成物中の低
    分子材と高分子材料の重量比が0.5以上である、高分
    子組成物を用いて構成されてなることを特徴とする道路
    舗装等部材。
  2. 【請求項2】 高分子材料が熱硬化性材料を主成分とす
    る請求項1記載の高分子組成物を用いて構成されてなる
    ことを特徴とする道路舗装等部材。
JP13549794A 1994-06-17 1994-06-17 道路舗装等部材 Pending JPH083456A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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