JP2020124727A - 高電流密度ガスシールドアーク溶接方法 - Google Patents

高電流密度ガスシールドアーク溶接方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020124727A
JP2020124727A JP2019018835A JP2019018835A JP2020124727A JP 2020124727 A JP2020124727 A JP 2020124727A JP 2019018835 A JP2019018835 A JP 2019018835A JP 2019018835 A JP2019018835 A JP 2019018835A JP 2020124727 A JP2020124727 A JP 2020124727A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flux
total
arc welding
current density
wire
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019018835A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7260316B2 (ja
Inventor
直樹 坂林
Naoki Sakabayashi
直樹 坂林
雅哉 齋藤
Masaya Saito
雅哉 齋藤
竜太朗 千葉
Ryutaro Chiba
竜太朗 千葉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Welding and Engineering Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Welding and Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Welding and Engineering Co Ltd filed Critical Nippon Steel Welding and Engineering Co Ltd
Priority to JP2019018835A priority Critical patent/JP7260316B2/ja
Publication of JP2020124727A publication Critical patent/JP2020124727A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7260316B2 publication Critical patent/JP7260316B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Nonmetallic Welding Materials (AREA)
  • Arc Welding In General (AREA)

Abstract

【課題】ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤを用いた高電流密度ガスシールドアーク溶接方法において、溶接作業性に優れ、溶接金属の機械的性能にも優れた溶接金属を得ることができる高電流密度ガスシールドアーク溶接方法を提供する。【解決手段】ワイヤ全質量に対する質量%で、鋼製外皮とフラックスの合計で、C:0.03〜0.12%、Si:0.2〜1.0%、Mn:1.0〜2.5%、S:0.01〜0.03%、Cu:0.05〜0.45%、Ti:0.08〜0.20%、Al;0.03〜0.15%を含有し、さらに、フラックス中に、F換算値の合計で0.01〜0.10%、SiO2:0.01〜0.20%、Na2O換算値とK2O換算値の合計で0.02〜0.15%を含有したガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤを用い、電流密度が320〜520A/mm2の条件で溶接することを特徴する。【選択図】 なし

Description

本発明は、高電流密度ガスシールドアーク溶接方法に関し、鋼構造物のすみ肉溶接や開先内の1層または多層盛溶接をする場合において、高能率に溶接が可能で、溶接作業性及び溶接金属の機械的性能が優れた溶接金属を得ることができる高電流密度ガスシールドアーク溶接方法に関する。
近年、ガスシールドアーク溶接の自動化に伴い、更なる高能率化が要望されている。しかし、高能率化のために溶接電流を高くして溶接すると、スパッタ発生量が電流に比例して多くなり、溶接部の外観が損なわれるのでスパッタの除去が行われるが、スパッタの除去作業に時間を要してかえって溶接能率を低下させている。
ガスシールドアーク溶接における溶接能率の向上技術は、例えば特許文献1において、Ti及びSと電気比抵抗(ρ)を限定したソリッドワイヤを用いて高電流密度の溶接条件で溶接する高電流密度ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤの開示がある。しかし、特許文献1に記載のソリッドワイヤを用いて高電流密度の条件で溶接をした場合、アークが不安定となってスパッタ発生量が多くなり、その除去作業で溶接能率の向上は図れないという問題がある。
一方、フラックス入りワイヤを用いた高能率溶接は、特許文献2に、酸化物を10%以下含むフラックス入りワイヤを用いて高電流密度の溶接をする技術の開示がある。しかし、特許文献2のフラックス入りワイヤは、ワイヤ中に酸化物を多く含むので溶接時にスラグ生成量が多くなり、多層盛溶接した場合スラグ巻き込み欠陥が生じやすく、また、ソリッドワイヤを用いた場合に比べるとスパッタ発生量は少ないものの除去作業低減の効果は少ない。さらに、ワイヤ中に酸化物を多く含むことと高電流密度条件で溶接するので溶接金属中の酸素量が多くなって溶接金属の靭性も低いという問題がある。
また、特許文献3及び特許文献4にはフラックス入りワイヤを用いてパルスMAG溶接する技術の開示がある。特許文献3及び特許文献4は、金属粉を多量に含むメタル系フラックス入りワイヤを用いて、高溶着量を得るためにパルスピーク電流またはパルスベース電流を高くして、高溶着量を得ながらスパッタ発生量を低減するとしている。しかし、溶接電源が高価であることと、パルスピーク電流時にはワイヤ送給量が20m/min以上の高速度で送給され、パルスベース電流時には15m/min以下のワイヤ送給量となり、ワイヤ送給ローラの回転の緩急によってワイヤ送給ローラ部でワイヤがスリップしてアークが不安定となり細粒のスパッタ発生量が多く、ビード外観も不良となるという問題がある。また、高電流であるにもかかわらず開示されているフラックス入りワイヤの脱酸剤では溶接金属の靭性についての考慮がされていない。また、開示されているフラックス入りワイヤの酸化物では溶接止端部のなじみが悪くなりビード外観・形状が不良になるという問題もある。
特開平3−106592号公報 特開平3−169485号公報 特開2011−218437号公報 特開2017−64742号公報
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤを用いた鋼構造物のすみ肉溶接や開先内の1層または多層盛溶接をする高電流密度ガスシールドアーク溶接方法において、スパッタ発生量が少なくビード外観・形状が良好であるなど溶接作業性に優れ、機械的性能にも優れた溶接金属を得ることができる高電流密度ガスシールドアーク溶接方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記問題点を解決するために、ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤを用いた高電流密度溶接において、アークが安定してスパッタ発生量が少なくビード外観・形状が良好で、溶接欠陥が生じず、高能率に強度及び靭性の良好な溶接金属を得るために、ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤの成分組成及び電流密度について詳細に検討した。
その結果、高電流密度での溶接において、アークの安定性及びスパッタ発生量の低減は、ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤのC、Al、弗素化合物のF換算値の合計及びNa化合物及びK化合物のNa2O換算値とK2O換算値の合計を適量とするとともに過剰に電流密度を高くしないことによって達成できることを見出した。
ビード外観・形状は、ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤのSiO2の適正化で、スラグ剥離性はSの適正化、耐溶接欠陥はSiO2合計及びNa化合物及びK化合物のNa2O換算値とK2O換算値の合計を適量とすることが有効であることを知見した。
また、高電流密度での溶接条件における溶接金属の適正な強度と靭性の向上をも同時に達成させるためには、ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ中の酸化物を極力低減し、合金成分のC、Si、Mn、Cu、Ti及びAlの含有量をそれぞれ適正化することが有効であることを知見した。特に、Alを適量添加することによって、高電流密度溶接におけるSi及びMnの酸化消耗を低減して溶接金属の強度の適正化及び靭性の向上に極めて効果があることを知見した。
さらに、靭性を低下させることなく高強度を得るにはガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤにNi、Cr及びMoの1種または2種以上をさらに適量含有させ、溶接金属の低温靭性を得るにはBをさらに適量含有することが有効であることを知見した。
すなわち、本発明の要旨は、
(1)鋼製外皮にフラックスを充填してなるガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤを電極として溶接を行う高電流密度ガスシールドアーク溶接方法において、ワイヤ全質量に対する質量%で、鋼製外皮とフラックスの合計で、C:0.03〜0.12%、Si:0.2〜1.0%、Mn:1.0〜2.5%、S:0.01〜0.03%、Cu:0.05〜0.45%、Ti:0.08〜0.20%、Al;0.03〜0.15%を含有し、さらに、ワイヤ全質量に対する質量%で、フラックス中に、弗素化合物のF換算値の合計で0.01〜0.10%、SiO2:0.01〜0.20%、Na化合物及びK化合物のNa2O換算値とK2O換算値の合計で0.02〜0.15%を含有し、残部は鋼製外皮のFe、鉄粉のFe分、鉄合金粉のFe分及び不可避不純物からなるガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤを用い、電流密度が320〜520A/mm2の条件で溶接することを特徴する高電流密度ガスシールドアーク溶接方法。
(2)鋼製外皮とフラックスの合計で、Ni、Cr及びMoの1種または2種以上の合計を下記式で0.15〜0.60をさらに含有する前記ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤにより溶接することを特徴とする(1)に記載の高電流密度ガスシールドアーク溶接方法。
[Ni]/3+[Cr]+[Mo]・・・・式
但し、[ ]は、各成分のワイヤ全質量に対する質量%を示す。
(3)ワイヤ全質量に対する質量%で、鋼製外皮とフラックスの合計で、B:0.0015〜0.0150%をさらに含有する前記ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤにより溶接することを特徴とする(1)または(2)に記載の高電流密度ガスシールドアーク溶接方法。
(4)成形された前記鋼製外皮の合わせ目が溶接されていることで鋼製外皮に継目を無くした前記ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤにより溶接することを特徴とする(1)乃至(3)の何れかに記載の高電流密度ガスシールドアーク溶接方法にある。
本発明の高電流密度ガスシールドアーク溶接方法によれば、ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤを用いた鋼構造物のすみ肉溶接や開先内の1層または多層盛溶接をする高電流密度ガスシールドアーク溶接方法において、アークが安定してスパッタ発生量が少なくビード外観・形状が良好であるなど溶接作業性に優れ、溶接欠陥が無く、溶接金属の機械的性能にも優れるなど、高能率に高品質な溶接部を得ることができる。
まず、本発明の高電流密度ガスシールドアーク溶接方法の電流密度の限定理由を述べる。
[電流密度:320〜520A/mm2
本発明においては、鋼構造物の溶接を高能率に行うために高電流密度の溶接条件で実施する。電流密度が320A/mm2未満であると、溶着量が少なく高能率に溶接することができない。一方、電流密度が520A/mm2を超えると、後述するガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤを用いてもスパッタ発生量が多くなる。したがって、電流密度は320〜520A/mm2とする。
なお、本発明の高電流密度ガスシールドアーク溶接方法に用いるガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤは、高電流密度で高溶着量を得ることからワイヤ径が1.2〜1.6mmであることが好ましい。
次いで、本発明の高電流密度ガスシールドアーク溶接方法に用いるガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤは、各成分組成それぞれの単独及び共存による相乗効果によりなし得たもので、以下にそれぞれの各成分組成の限定理由を述べる。なお、各成分組成の含有量は、ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ全質量に対する質量%で表すこととし、その質量%に関する記載を単に%として表すこととする。
[鋼製外皮とフラックスの合計でC:0.03〜0.12%]
Cは、溶接金属の強度を向上するために必要な元素である。Cが0.03%未満であると、溶接金属の所望の強度が得られない。一方、Cが0.12%を超えると、溶接金属の強度が高くなるとともに靭性が低下し、スパッタ発生量も多くなる。したがって、鋼製外皮とフラックスの合計でCは0.03〜0.12%とする。なお、Cは、鋼製外皮に含まれる成分の他、フラックスから金属粉及び合金粉等から添加できる。
「鋼製外皮とフラックスの合計でSi:0.2〜1.0%」
Siは、溶接金属の脱酸のために添加する。Siが0.2%未満であると、溶接金属の脱酸不足で靭性が低下する。またSiが0.2%未満であると、高電流密度の溶接においてはSiの消耗が大きいため溶接金属の強度も低くなる。一方、Siが1.0%を超えると、溶接金属の強度が高くなり靭性が低下する。したがって、鋼製外皮とフラックスの合計でSiは0.2〜1.0%とする。なお、Siは、鋼製外皮に含まれる成分の他、フラックスから金属Si、Fe−Si、Fe−Si−Mn等の合金粉から添加できる。
[鋼製外皮とフラックスの合計でMn:1.0〜2.5%]
Mnは、溶接金属の靭性確保と強度向上のために添加する。Mnが1.0%未満であると、高電流密度の溶接においてはMnの消耗が大きいため溶接金属の強度が低く靭性が十分確保できなくなる。一方、Mnが2.5%を超えると、溶接金属の強度が高くなり靭性が低下する。したがって、鋼製外皮とフラックスの合計でMnは1.0〜2.5%とする。なお、Mnは、鋼製外皮に含まれる成分の他、金属Mn、Fe−Mn、Fe−Si−Mn等の合金粉から添加できる。
[鋼製外皮とフラックスの合計でS:0.01〜0.03%]
本発明の高電流密度ガスシールドアーク溶接方法に用いるガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤは、ワイヤ中の酸化物を極力低減しているが、高電流密度の溶接条件であるためにSi、Mn、Ti及びAlの酸化消耗が大きいためスラグが生成され、多層盛溶接した場合に蓄積されたスラグの剥離性を向上するためにSを添加する。Sが0.01%未満であると、その効果が不十分で、特に多層盛溶接した場合にスラグ剥離性が不良となる。一方、Sが0.03%を超えると、溶接金属に割れが生じるようになる。したがって、鋼製外皮とフラックスの合計でSは0.01〜0.03%とする。なお、Sは、鋼製外皮に含まれる成分の他、FeS、鉄合金粉等から添加される。
[鋼製外皮とフラックスの合計でCu:0.05〜0.45%]
Cuは、溶接金属の組織を微細化して靭性を向上する効果がある。また、鋼製外皮の継目を無くして鋼製外皮表面にCuめっきを施すことによって、高電流密度の溶接でワイヤ送給速度が20m/min以上となってもチップ磨耗を低減することができる。Cuが0.05%未満であると、溶接金属の靭性が低下する。また、鋼製外皮表面にCuめっきを施しても、非常に薄めっきとなりチップ磨耗抑制の効果が得られない。一方、Cuが0.45%を超えると、溶接金属に析出脆化が生じて靭性が低下する。したがって、鋼製外皮とフラックスの合計でCuは0.05〜0.45%とする。なお、Cuは、鋼製外皮に含まれる成分及び鋼製外皮表面に施したCuめっき分の他、フラックスからの金属Cu、Fe−Si−Cu等の合金粉から添加できる。
[鋼製外皮とフラックスの合計でTi:0.08〜0.20%]
Tiは、脱酸剤として作用するとともに、アークを安定にしてスパッタ発生量を抑制する効果がある。また、溶接金属中に微細酸化物を生成し溶接金属の靭性を向上させる。Tiが0.08%未満であると、アークが不安定になってスパッタ発生量が多くなり、また、溶接金属の靭性が低下する。一方、Tiが0.20%を超えると、溶接金属中に固溶Tiが多くなって靭性が低下する。したがって、鋼製外皮とフラックスの合計でTiは0.08〜0.20%とする。なお、Tiは、鋼製外皮に含まれる成分の他、金属Ti、Fe−Ti等の合金粉から添加できる。
[鋼製外皮とフラックスの合計でAl:0.03〜0.15%]
Alは、高電流密度の溶接において最も重要な脱酸剤である。Alが0.03%未満であると、前述のSi及びMnの酸化消耗が多くなって、溶接金属の強度が低くなり靭性も低下する。一方、Alが0.15%を超えると、アークが不安定になってスパッタ発生量が多くなる。したがって、鋼製外皮とフラックスの合計でAlは0.03〜0.15%とする。なお、Alは、鋼製外皮に含まれる成分の他、金属Al、Fe−Al等の合金粉から添加できる。
[フラックス中に含有する弗素化合物のF換算値の合計:0.01〜0.10%]
弗素化合物は、アークを集中させて安定にする効果がある。弗素化合物のF換算値の合計が0.01%未満であると、アークが集中せず不安定となってスパッタ発生量が多くなる。一方、弗素化合物のF換算値の合計が0.10%を超えると、アークが荒くなりスパッタ発生量が多くなる。したがって、フラックス中の含有する弗素化合物のF換算値の合計は0.01〜0.10%とする。なお、弗素化合物は、フラックスからの蛍石、弗化ソーダ、弗化カリ、弗化マグネシウム、珪弗化カリウム、氷晶石等から添加でき、F換算値はそれらに含有されるF量の合計である。
[フラックス中に含有するSiO2:0.01〜0.20%]
SiO2は、高電流密度の溶接において少量添加することによってビード止端部のなじみを良好にしてビード外観・形状を良好にする効果がある。SiO2が0.01%未満であると、前記効果が得られずビード止端部のなじみが悪くなりビード外観・形状が不良になる。一方、SiO2が0.20%を超えると、多層盛溶接でスラグ生成量が多くなってスラグ巻き込み欠陥が生じやすくなる。またSiO2が0.20%を超えると、溶接金属中の酸素量が多くなって靭性が低下する。したがって、フラックス中のSiO2は0.01〜0.20%とする。なお、SiO2は、フラックスからの珪砂、珪酸ソーダ、珪酸カリからなる水ガラスの固質成分等から添加できる。
[フラックス中に含有するNa化合物及びK化合物:Na2O換算値とK2O換算値の合計:0.02〜0.15%]
Na化合物及びK化合物は、アークをソフトにして安定にする。Na化合物及びK化合物のNa2O換算値とK2O換算値の合計が0.02%未満であると、前記効果が得られず、アークが不安定となってスパッタ発生量が多くなる。一方、Na化合物及びK化合物のNa2O換算値とK2O換算値の合計が0.15%を超えると、多層盛溶接でスラグ生成量が多くなってスラグ巻き込み欠陥が生じやすくなる。また、ヒューム発生量が多くなる。したがって、フラックス中のNa化合物及びK化合物のNa2O換算値とK2O換算値の合計は0.02〜0.15%とする。なお、Na化合物やK化合物は、フラックスから珪酸ソーダ及び珪酸カリからなる水ガラスの固質分、カリ長石、弗化ソーダ、珪弗化カリウム等の粉末から添加できる。
[鋼製外皮とフラックスの合計でNi、Cr及びMoの1種または2種以上の合計を下記式で0.15〜0.60]
Ni、Cr及びMoは、溶接金属の靭性を低下することなく強度を向上する。Ni、Cr及びMoの1種または2種以上の合計が下記式で0.15未満であると、溶接金属の強度向上の効果が得られない。一方、Ni、Cr及びMoの1種または2種以上の合計が下記式で0.60を超えると、溶接金属の強度が高くなりすぎて靭性が低下する。したがって、鋼製外皮とフラックスの合計でNi、Cr及びMoの1種または2種以上の合計は下記式で0.15〜0.60とする。なお、Ni、Cr及びMoは、鋼製外皮に含まれる成分の他、金属Ni、金属Cr、金属Mo、Fe−Ni、Fe−Cr、Fe−Mo等の合金粉から添加できる。
[Ni]/3+[Cr]+[Mo]・・・・式
但し、[ ]は、各成分のワイヤ全質量に対する質量%を示す。
[鋼製外皮とフラックスの合計でB:0.0015〜0.0150%]
Bは、溶接金属の靭性を向上する。Bが0.00150%未満であると、溶接金属の靭性向上効果が得られない。一方、Bが0.015%を超えると、溶接金属に割れが生じやすくなる。したがって、鋼製外皮とフラックスの合計でBは0.0015〜0.0150%とする。なお、Bは、鋼製外皮に含まれる成分の他、Fe−Si−B、Fe−Mn−B等の合金粉から添加できる。
[形成した鋼製外皮の合わせ目を溶接することで鋼製外皮に継目を無くす]
本発明の高電流密度ガスシールドアーク溶接方法に用いるガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤは、鋼製外皮をパイプ状に成型し、その内部にフラックスを充填した構造である。ワイヤの種類としては、成型した鋼製外皮の合わせ目を溶接して得られる鋼製外皮に継目の無いワイヤと、鋼製外皮の合わせ目の溶接を行わないままとした鋼製外皮に継目を有するワイヤとに大別できる。本発明においては、何れの断面構造のワイヤを採用することができるが、鋼製外皮に合わせ目が無いワイヤは、ワイヤの矯正が容易であることから溶接部へのターゲット性が良好となる。また、鋼製外皮に銅めっきを施すことができるので高速度でワイヤが送給されてもチップの磨耗が少なくなるので、より好ましい。一方、鋼製外皮に合わせ目を有するワイヤは、ワイヤの矯正器でワイヤが周方向に回転しやすく矯正ができず溶接部へのターゲット性が悪くビードが蛇行し易くなる。また、ワイヤ表面に銅めっきを施すことができないので、高速度で長時間ワイヤが送給された場合にはチップ磨耗が大きくアークが不安定となってスパッタ発生量が多くなる。
本発明の高電流密度ガスシールドアーク溶接方法に用いるガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤの残部は、鋼製外皮のFe、成分調整にために添加する鉄粉のFe分、Fe−Si、Fe−Mn、Fe−Ti合金等の鉄合金粉のFe分及び不可避不純物である。
また、ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤのフラックス充填率は特に限定しないが、生産性の観点からワイヤ全質量に対して8〜20%とするのが好ましい。
なお、シールドガスは、スパッタ発生量を低減することからArとCO2との混合ガスとするが、CO2の混合量は5〜25体積%とする。また、シールドガスの流量は高電流密度溶接での耐欠陥性及び大気からの窒素の混入を防ぐために25〜40リットル/分であることが好ましい。
以下、実施例により本発明の効果をさらに詳細に説明する。
まず、鋼製外皮にJIS G3141 SPCC帯鋼を使用し、表1に示すワイヤ径1.2〜1.6mmの鋼製外皮に合わせ目の無いガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤと鋼製外皮に合わせ目のあるガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤを試作した。なお、フラックス充填率は10〜16%とした。
Figure 2020124727
表1に示すガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤを用いて、板厚25mmの鋼板(JIS G3106 SM490A)を60°のV溝開先(開先深さ18mm)に加工し、表2及び表3に示す溶接条件で3層盛溶接をした。
Figure 2020124727
Figure 2020124727
調査項目は、アークの安定性、ビード外観・形状及び3層盛溶接後のスラグ剥離性を調査し、JIS JIS Z 3104に準じてX線透過試験を実施して溶接欠陥の有無を調査した後、溶接金属の板表面下7mmから丸棒引張試験片(ZIS Z3111に準じたA2号)及び衝撃試験片(Vノッチ試験片)を採取して、機械試験を実施した。
引張強さの評価は490〜620MPa、Ni、Cr及びMoの1種または2種以上を含む場合は590〜720MPaを良好とした。また、靭性の評価は、−20℃におけるシャルピー衝撃試験を実施し、吸収エネルギーの3回の平均値が60J以上、Bを含む場合は−30℃で吸収エネルギーの平均値が60J以上を良好とした。
スパッタ発生量は、銅製の捕集箱を用いて、板厚12mmの鋼板(JIS G3106 SM490A)に表2に示す溶接条件で30秒間の繰り返し5回溶接を行い、1分間当りのスパッタ発生量を算出した。1分間当りスパッタ発生量が1.0g以下を良好と評価した。それらの結果を表3にまとめて示す。
表3中試験No.1〜No.15が本発明例、試験No.16〜No.30は比較例である。本発明例である試験No.1〜No.15は、高電流密度の溶接条件、組み合わせたワイヤ記号W1〜W15のC、Si、Mn、S、Cu、Ti、Al、弗素化合物のF換算値の合計、SiO2、Na化合物及びK化合物のNa2O換算値とK2O換算値の合計量が適正であるので、アークが安定しスパッタ発生量が少なく、ビード外観・形状及びスラグ剥離性が良好であり溶接欠陥が無く、溶接金属の引張強さ及び吸収エネルギーが良好であるなど極めて満足な結果であった。なお、試験No.5〜12は、組み合わせたワイヤ記号W5〜W12のNi、Cr及びMoの1種または2種以上の合計が[Ni]/3+[Cr]+[Mo]で適量含むので溶接金属の吸収エネルギーを低下させること無く高い引張強さが得られた。また、試験No.9〜15は、組み合わせたワイヤ記号W9〜W15にBを適量含むので−30℃における吸収エネルギーが良好であった。試験No.3、No.6及び試験No.11は、組み合わせたワイヤ記号W3、W6及びW11の鋼製外皮に継目を有するのでややビードが蛇行した。
比較例中試験No.16は、電流密度が低いので、溶接金属の溶着量が少なかった。
試験No.17は、電流密度が高いので、スパッタ発生量が多かった。また、組み合わせたワイヤ記号W11の鋼製外皮に継目を有するのでややビードが蛇行した。
試験No.18は、組み合わせたワイヤ記号W16のCが少ないので、溶接金属の引張強さが低かった。また、SiO2が多いので、スラグ巻き込み欠陥が生じ、溶接金属の吸収エネルギーが低値であった。
試験No.19は、電流密度が低いので、溶接金属の溶着量が少なかった。また、組み合わせたワイヤ記号W17のCが多いので、スパッタ発生量が多く、溶接金属の引張強さが高く吸収エネルギーが低かった。さらに、Na化合物及びK化合物のNa2O換算値とK2O換算値の合計量が多いので、ヒューム発生量が多くスラグ巻き込みも生じた。
試験No.20は、組み合わせたワイヤ記号W18のSiが少ないので、溶接金属の引張強さが低く吸収エネルギーも低値であった。また、SiO2が少ないので、ビード止端部のなじみが悪くビード外観・形状が不良であった。
試験No.21は、組み合わせたワイヤ記号W19のSiが多いので、溶接金属の引張強さが高く吸収エネルギーが低かった。また、Sが多いので、クレータ割れが生じた。さらに、鋼製外皮に継目を有するのでややビードが蛇行した。
試験No.22は、電流密度が高いので、スパッタ発生量が多かった。また、組み合わせたワイヤ記号W20のMnが少ないので、溶接金属の引張強さが低く吸収エネルギーも低値であった。さらに、Ni、Cr及びMoの1種または2種以上の合計が[Ni]/3+[Cr]+[Mo]で少ないので、溶接金属の引張強さ向上の効果が得られなかった。
試験No.23は、組み合わせたワイヤ記号W21のMnが多いので、溶接金属の引張強さが高く吸収エネルギーが低かった。また、Bが少ないので、吸収エネルギーの向上効果は得られなかった。
試験No.24は、組み合わせたワイヤ記号W22のSが少ないので、スラグ剥離性が不良であった。また、Ni、Cr及びMoの1種または2種以上の合計が[Ni]/3+[Cr]+[Mo]で多いので、溶接金属の引張強さが高くなりすぎて吸収エネルギーが低かった。
試験No.25は、組み合わせたワイヤ記号W23のBが多いので、クレータ割れが生じた。また、Alが多いので、アークが不安定でスパッタ発生量が多かった。
試験No.26は、組み合わせたワイヤ記号W24のCuが少ないので、溶接金属の吸収エネルギーが低値であった。また、Bが少ないので、吸収エネルギー向上の効果が得られなかった。
試験No.27は、組み合わせたワイヤ記号W25のCuが多いので、溶接金属の吸収エネルギーが低値であった。また、Na化合物及びK化合物のNa2O換算値とK2O換算値の合計量が少ないので、アークが不安定でスパッタ発生量が多かった。さらに、Ni、Cr及びMoの1種または2種以上の合計が[Ni]/3+[Cr]+[Mo]で少ないので、溶接金属の引張強さ向上の効果が得られなかった。
試験No.28は、組み合わせたワイヤ記号W26のTiが少ないので、アークが不安定でスパッタ発生量が多かった。また、溶接金属の吸収エネルギーが低値であった。さらに、鋼製外皮に継目を有するのでややビードが蛇行した。
試験No.29は、組み合わせたワイヤ記号W27のTiが多いので、溶接金属の吸収エネルギーが低値であった。また、弗素化合物のF換算値が多いので、アークが荒くなりスパッタ発生量が多かった。
試験No.30は、組み合わせたワイヤ記号W28のAlが少ないので、溶接金属の引張強さが低く吸収エネルギーも低値であった。また、弗素化合物のF換算値が少ないので、アークが集中せずスパッタ発生量が多かった。

Claims (4)

  1. 鋼製外皮にフラックスを充填してなるガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤを電極として溶接を行う高電流密度ガスシールドアーク溶接方法において、
    ワイヤ全質量に対する質量%で、鋼製外皮とフラックスの合計で、
    C:0.03〜0.12%、
    Si:0.2〜1.0%、
    Mn:1.0〜2.5%、
    S:0.01〜0.03%、
    Cu:0.05〜0.45%、
    Ti:0.08〜0.20%、
    Al:0.03〜0.15%を含有し、
    さらに、ワイヤ全質量に対する質量%で、フラックス中に、
    弗素化合物:F換算値の合計で0.01〜0.10%、
    SiO2:0.01〜0.20%、
    Na化合物及びK化合物:Na2O換算値とK2O換算値の合計で0.02〜0.15%を含有し、残部は鋼製外皮のFe、鉄粉のFe分、鉄合金粉のFe分及び不可避不純物からなるガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤを用い、電流密度が320〜520A/mm2の条件で溶接することを特徴する高電流密度ガスシールドアーク溶接方法。
  2. 鋼製外皮とフラックスの合計で、Ni、Cr及びMoの1種または2種以上の合計を下記式で0.15〜0.60をさらに含有する前記ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤにより溶接することを特徴とする請求項1に記載の高電流密度ガスシールドアーク溶接方法。
    [Ni]/3+[Cr]+[Mo]・・・・式
    但し、[ ]は、各成分のワイヤ全質量に対する質量%を示す。
  3. ワイヤ全質量に対する質量%で、鋼製外皮とフラックスの合計で、B:0.0015〜0.0150%をさらに含有する前記ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤにより溶接することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の高電流密度ガスシールドアーク溶接方法。
  4. 成形された前記鋼製外皮の合わせ目が溶接されていることで鋼製外皮に継目を無くした前記ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤにより溶接することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の高電流密度ガスシールドアーク溶接方法。
JP2019018835A 2019-02-05 2019-02-05 高電流密度ガスシールドアーク溶接方法 Active JP7260316B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019018835A JP7260316B2 (ja) 2019-02-05 2019-02-05 高電流密度ガスシールドアーク溶接方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019018835A JP7260316B2 (ja) 2019-02-05 2019-02-05 高電流密度ガスシールドアーク溶接方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020124727A true JP2020124727A (ja) 2020-08-20
JP7260316B2 JP7260316B2 (ja) 2023-04-18

Family

ID=72084565

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019018835A Active JP7260316B2 (ja) 2019-02-05 2019-02-05 高電流密度ガスシールドアーク溶接方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7260316B2 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03169485A (ja) * 1989-11-30 1991-07-23 Nippon Steel Corp 高電流密度ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ
JP2016124023A (ja) * 2015-01-07 2016-07-11 日鐵住金溶接工業株式会社 高張力鋼のAr−CO2混合ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ
JP2017074599A (ja) * 2015-10-14 2017-04-20 日鐵住金溶接工業株式会社 Ar−CO2混合ガスシールドアーク溶接用メタル系フラックス入りワイヤ
JP2017131950A (ja) * 2016-01-28 2017-08-03 日鐵住金溶接工業株式会社 ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03169485A (ja) * 1989-11-30 1991-07-23 Nippon Steel Corp 高電流密度ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ
JP2016124023A (ja) * 2015-01-07 2016-07-11 日鐵住金溶接工業株式会社 高張力鋼のAr−CO2混合ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ
JP2017074599A (ja) * 2015-10-14 2017-04-20 日鐵住金溶接工業株式会社 Ar−CO2混合ガスシールドアーク溶接用メタル系フラックス入りワイヤ
JP2017131950A (ja) * 2016-01-28 2017-08-03 日鐵住金溶接工業株式会社 ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ

Also Published As

Publication number Publication date
JP7260316B2 (ja) 2023-04-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5356142B2 (ja) ガスシールドアーク溶接方法
JP6486844B2 (ja) ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ
JP6437378B2 (ja) ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ
JP6219259B2 (ja) 高張力鋼のガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ
JP2006289404A (ja) ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ
CA2997450A1 (en) Flux-cored wire for gas-shielded arc welding
JP6437419B2 (ja) 炭酸ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ
JP2012218065A (ja) 2電極水平すみ肉co2ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ
JP2006198630A (ja) 高張力鋼溶接用フラックス入りワイヤ
JP2010064087A (ja) ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ
JP7244322B2 (ja) エレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤ
JP6084948B2 (ja) ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ
JP6772108B2 (ja) 低温用鋼のガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ
JP5518773B2 (ja) ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ
JP7260316B2 (ja) 高電流密度ガスシールドアーク溶接方法
JP3880826B2 (ja) ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ
JP6786431B2 (ja) 炭酸ガスシールドアーク溶接用メタル系フラックス入りワイヤ
JP7247081B2 (ja) ガスシールドアーク溶接用メタル系フラックス入りワイヤ
JP6951285B2 (ja) パルスmag多層盛溶接方法
JP6863862B2 (ja) ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ
JP2021115596A (ja) 亜鉛めっき鋼板溶接用フラックス入りワイヤ
JP7244399B2 (ja) ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ
JP6599808B2 (ja) 高張力鋼のエレクトロスラグ溶接用フラックス入りワイヤ
JP7221742B2 (ja) パルスmag多層盛溶接方法
JP2008049357A (ja) ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220125

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221108

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221122

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230404

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230406

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7260316

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150