JP7244399B2 - ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ - Google Patents
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Description
本発明は、490~550MPa級鋼のガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤに関し、特に固形裏当材を用いた片面溶接の初層溶接において生じやすいブローホールの発生が無く、小入熱溶接から大電流溶接で溶接作業性に優れ、さらに、大入熱・高パス間温度の溶接施工条件においても機械的性能に優れた溶接金属を得ることができるガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤに関する。
建築鉄骨分野において、溶接施工の能率向上を図るため、溶接用ソリッドワイヤを用いた高電流域でのガスシールドアーク溶接が行われている。溶接用ソリッドワイヤでの高電流溶接では、一層毎の溶着量が多いので溶接の高能率化が可能であるが、アークが不安定でスパッタ発生量が多く、ビード外観・形状が不良であるなど溶接作業性が悪いという問題がある。また、スパッタが大粒になるため、鋼板表面に付着したスパッタを除去作業も困難となり作業効率も不良であった。
これら問題を解決する手段として、スパッタ発生量が少ないガスシールドアーク溶接用ソリッドワイヤの開発が行われている。例えば特許文献1には、ワイヤ表面に二硫化モリブデン、リン脂質及び常温で液体の潤滑剤からなる送給潤滑剤を適量付着させることでワイヤ送給性を良好にし、溶接時のスパッタ発生量を低減する技術が開示されている。また、特許文献2には、ワイヤ表層下にアルカリ金属含浸部を有することでスパッタ発生量を低減できる溶接用ソリッドワイヤが開示されている。しかし、溶接用ソリッドワイヤでの高電流溶接では、発生するスパッタ自体が多いため、たとえワイヤ送給性が良好になってもスパッタ発生量を十分に低減できず、また、ビード外観・形状も改善されないという問題があった。
また近年では、更なる溶接施工の高能率化を目的から、大入熱・高パス間温度の溶接施工条件に対応するガスシールドアーク溶接用ソリッドワイヤが開発されており、例えば、特許文献3、特許文献4及び特許文献5等にあるように、ワイヤ中にMo、Cr等を多く含有したものが開示されている。これらソリッドワイヤによれば、大入熱・高パス間温度の溶接施工条件においても、溶接金属の強度及び靭性を確保することが可能であるが、やはりアークが不安定でスパッタ発生量が多く、ビード外観・形状が不良であるなど溶接作業性が悪いという問題があった。
大入熱・高パス間温度の溶接施工条件で溶接金属の強度及び靭性を確保しつつ、溶接作業性が良好なガスシールドアーク溶接用ワイヤとして、例えば、特許文献6、特許文献7には、大入熱・高パス間温度の溶接施工条件の下で、良好な溶接作業性が得られるとともに、機械的性能に優れた溶接金属が得られるフラックス入りワイヤが開示されている。しかし、これらのフラックス入りワイヤでは、溶接用ソリッドワイヤでの高電流溶接よりもスパッタ発生量は減少できるものの、やはりスパッタ発生量は総じて多く、また、スラグ発生量が多いので、スラグ巻込み等の溶接欠陥が発生しやすくなるという問題があった。
一方、本発明者らは特許文献8において、高電流、大入熱・高パス間温度の溶接施工条件の下で、スパッタ発生量が少ない等良好な溶接作業性が得られるとともに、機械的性能の優れた溶接金属が得られるガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤを提案した。しかし、特許文献8に提案したガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤを用いて、固形裏当材を用いた片面溶接の初層溶接においてはブローホールが生じやすいという問題があった。
そこで本発明は、上記問題点に鑑みて案出されたものであり、490~550MPa級鋼の固形裏当材を用いた片面溶接の初層溶接時に生じやすいブローホールの発生が無く、小入熱溶接から高電流溶接でスパッタ発生量が少なく、アークの安定性及びビード外観・形状が良好で、スラグ巻き込み等の溶接欠陥が少ないなど溶接作業性に優れ、さらに、大入熱及び高パス間温度の溶接施工条件で適正な強度と靭性を有する溶接金属が得られるガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、490~550MPa級鋼の固形裏当材を用いた片面溶接、高電流溶接、さらに大入熱・高パス間温度でのガスシールドアーク溶接において、適正な強度及び靭性を有する溶接金属が得られるとともに、ブローホールの発生が無く、アークが安定し、スパッタ発生量が少なく、ビード外観・形状が良好で、溶接欠陥が防止できるなど良好な溶接作業性が得られるガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤの成分組成について詳細に検討した。
その結果、下向姿勢や横向姿勢等での固形裏当材を用いた片面溶接の初層溶接において生じやすいブローホールは、Al及びMgの一方または両方の合計を適量含有させることによって生じなくなることを見出した。
また、高電流での溶接施工条件において、アークの安定性及びスパッタ発生量の低減は、Na酸化物、Na弗化物、K酸化物及びK弗化物のNa換算値とK換算値の合計量及び金属弗化物のF換算値の合計量を適正にすることで良好になることを見出した。
高電流での溶接施工条件における溶接金属の適正な強度と同時に安定した靭性の向上をも同時に達成させるためには、ワイヤ中のスラグ生成剤である酸化物を極力減らし、合金成分のC、Si、Mn、Tiのそれぞれの適正化、さらにBの適量添加が有効であることを知見した。
さらに、ワイヤ中のMo量を適正にすることにより、大入熱・高パス間温度の溶接施工条件においても、溶接金属の高強度化が、Bの適量添加で靭性の向上が可能であることも知見した。
すなわち、本発明の要旨は、鋼製外皮にフラックスを充填してなるガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤにおいて、ワイヤ全質量に対する質量%で、鋼製外皮とフラックスの合計で、C:0.04~0.18%、Si:0.1~1.2%、Mn:1.5~2.5%、Ti:0.1~0.3%、Al及びMgの一方または両方の合計:0.08超~0.25%を含有し、さらに、ワイヤ全質量に対する質量%で、フラックス中に、金属弗化物のF換算値の合計:0.005~0.050%、Na酸化物、Na弗化物、K酸化物及びK弗化物の1種または2種以上:Na換算値とK換算値の合計で0.01~0.10%を含有し、SiO2:0.20%以下で、残部は鋼製外皮のFe、フラックス中の鉄粉、鉄合金からのFe分及び不可避的不純物からなることを特徴とする。
また、ワイヤ全質量に対する質量%で、鋼製外皮とフラックスの合計で、B:0.002~0.010%をさらに含有することも特徴とする。
さらに、ワイヤ全質量に対する質量%で、鋼製外皮とフラックスの合計で、Mo:0.15~0.50%をさらに含有することも特徴とするガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤにある。
本発明のガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤによれば、固形裏当材を用いた片面溶接の初層溶接におけるブローホールの発生が無く、小入熱溶接から高電流溶接において、アークの安定性及びビード外観・形状が優れ、スパッタ発生量が少なく、スラグ生成量が少なく溶接欠陥が防止できるなど溶接作業性が良好で、さらに、大入熱・高パス間温度の溶接施工条件においても溶接金属の強度及び靭性を十分に確保し、高品質な溶接金属が得られるガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤを提供することができる。
本発明のガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤは、各成分組成それぞれの単独及び共存による相乗効果によりなし得たもので、以下にそれぞれの各成分組成の限定理由を述べる。なお、各成分組成の含有率は、フラックス入りワイヤ全質量に対する質量%で表すものとし、その質量%に関する記載を単に%と記載して表すこととする。
[鋼製外皮とフラックスの合計でC:0.04~0.18%]
Cは、固溶強化により溶接金属の強度を向上するために必要な元素である。Cが0.04%未満であると、高電流及び大入熱・高パス間温度での溶接施工条件で溶接金属の強度が得られない。一方、Cが0.18%を超えると、溶接金属の強度が過剰に高くなり、靭性が低下する。また、高温割れ感受性が高くなる。従って、鋼製外皮とフラックスの合計でCは0.04~0.18%とする。なお、Cは、鋼製外皮に含まれる成分の他、フラックスから金属粉及び合金粉等から添加できる。
Cは、固溶強化により溶接金属の強度を向上するために必要な元素である。Cが0.04%未満であると、高電流及び大入熱・高パス間温度での溶接施工条件で溶接金属の強度が得られない。一方、Cが0.18%を超えると、溶接金属の強度が過剰に高くなり、靭性が低下する。また、高温割れ感受性が高くなる。従って、鋼製外皮とフラックスの合計でCは0.04~0.18%とする。なお、Cは、鋼製外皮に含まれる成分の他、フラックスから金属粉及び合金粉等から添加できる。
[鋼製外皮とフラックスの合計でSi:0.1~1.2%]
Siは、溶接金属の脱酸及び溶接金属の強度確保のために添加する。高電流及び大入熱・高パス間温度での溶接施工条件ではSiの消耗が多いが、Siが適量溶接金属に歩留まって強度を確保する必要がある。Siが0.1%未満であると、溶接金属が脱酸不足となり、溶接金属の強度及び靭性が低下する。一方、Siが1.2%を超えると、溶接金属の強度が過剰に高くなり、靭性が安定して得られない。また、溶接時に生成するスラグ量が増加してスラグ巻込み等の溶接欠陥が発生しやすくなる。従って、鋼製外皮とフラックスの合計でSiは0.1~1.2%とする。なお、Siは、鋼製外皮に含まれる成分の他、フラックスから金属Si、Fe-Si、Fe-Si-Mn等の合金粉から添加できる。
Siは、溶接金属の脱酸及び溶接金属の強度確保のために添加する。高電流及び大入熱・高パス間温度での溶接施工条件ではSiの消耗が多いが、Siが適量溶接金属に歩留まって強度を確保する必要がある。Siが0.1%未満であると、溶接金属が脱酸不足となり、溶接金属の強度及び靭性が低下する。一方、Siが1.2%を超えると、溶接金属の強度が過剰に高くなり、靭性が安定して得られない。また、溶接時に生成するスラグ量が増加してスラグ巻込み等の溶接欠陥が発生しやすくなる。従って、鋼製外皮とフラックスの合計でSiは0.1~1.2%とする。なお、Siは、鋼製外皮に含まれる成分の他、フラックスから金属Si、Fe-Si、Fe-Si-Mn等の合金粉から添加できる。
[鋼製外皮とフラックスの合計でMn:1.5~2.5%]
Mnは、溶接金属の靭性確保と強度向上のために添加する。Mnが1.5%未満であると、高電流及び大入熱・高パス間温度での溶接施工条件でMnの消耗が多くなり溶接金属の強度が低く、また、靭性が十分に確保できなくなる。一方、Mnが2.5%を超えると、溶接金属の靭性が安定して得られない。また、生成スラグ量が増加してスラグ巻込み等の溶接欠陥が発生しやすくなる。従って、鋼製外皮とフラックスの合計でMnは1.5~2.5%とする。なお、Mnは、鋼製外皮に含まれる成分の他、フラックスからの金属Mn、Fe-Mn、Fe-Si-Mn等の合金粉末から添加できる。
Mnは、溶接金属の靭性確保と強度向上のために添加する。Mnが1.5%未満であると、高電流及び大入熱・高パス間温度での溶接施工条件でMnの消耗が多くなり溶接金属の強度が低く、また、靭性が十分に確保できなくなる。一方、Mnが2.5%を超えると、溶接金属の靭性が安定して得られない。また、生成スラグ量が増加してスラグ巻込み等の溶接欠陥が発生しやすくなる。従って、鋼製外皮とフラックスの合計でMnは1.5~2.5%とする。なお、Mnは、鋼製外皮に含まれる成分の他、フラックスからの金属Mn、Fe-Mn、Fe-Si-Mn等の合金粉末から添加できる。
[鋼製外皮とフラックスの合計でTi:0.1~0.3%]
Tiは、脱酸剤として作用するとともに、溶接金属中にTiの微細酸化物を生成し溶接金属の靭性をより向上させる。Tiが0.1%未満であると、溶接金属の靭性が低下する。一方、Tiが0.3%を超えると、スラグ生成量が多くなってスラグ巻き込み欠陥が生じやすくなる。また、溶接金属中に靭性を阻害するTiCが析出し、靭性が低下する。従って、鋼製外皮とフラックスの合計でTiは0.1~0.3%とする。なお、Tiは、鋼製外皮に含まれる成分の他、フラックスからの金属Ti、Fe-Ti等の合金粉から添加できる。
Tiは、脱酸剤として作用するとともに、溶接金属中にTiの微細酸化物を生成し溶接金属の靭性をより向上させる。Tiが0.1%未満であると、溶接金属の靭性が低下する。一方、Tiが0.3%を超えると、スラグ生成量が多くなってスラグ巻き込み欠陥が生じやすくなる。また、溶接金属中に靭性を阻害するTiCが析出し、靭性が低下する。従って、鋼製外皮とフラックスの合計でTiは0.1~0.3%とする。なお、Tiは、鋼製外皮に含まれる成分の他、フラックスからの金属Ti、Fe-Ti等の合金粉から添加できる。
[鋼製外皮とフラックスの合計でAl及びMgの一方または両方の合計:0.08超~0.25%]
Al及びMgは、強脱酸剤であり固形裏当材を用いた片面溶接の初層溶接でのブローホール発生を抑える。また、溶接金属の酸素量を低減して靭性を高める効果がある。Al及びMgの一方または両方の合計が0.08%以下であると、固形裏当材を用いた片面溶接の初層溶接でブローホールが生じやすくなる。一方、Al及びMgの一方または両方の合計が0.25%を超えると、アークが不安定になりスパッタ発生量が多くなる。従って、Al及びMgの一方または両方の合計は0.08超~0.25%とする。なお、Alは、鋼製外皮に含まれる成分の他、金属Al、Fe-Al、Al-Mg等から、Mgは、鋼製外皮に含まれる成分の他、金属Mg、Al-Mg等から添加できる。
Al及びMgは、強脱酸剤であり固形裏当材を用いた片面溶接の初層溶接でのブローホール発生を抑える。また、溶接金属の酸素量を低減して靭性を高める効果がある。Al及びMgの一方または両方の合計が0.08%以下であると、固形裏当材を用いた片面溶接の初層溶接でブローホールが生じやすくなる。一方、Al及びMgの一方または両方の合計が0.25%を超えると、アークが不安定になりスパッタ発生量が多くなる。従って、Al及びMgの一方または両方の合計は0.08超~0.25%とする。なお、Alは、鋼製外皮に含まれる成分の他、金属Al、Fe-Al、Al-Mg等から、Mgは、鋼製外皮に含まれる成分の他、金属Mg、Al-Mg等から添加できる。
[フラックス中に含有する金属弗化物のF換算値の合計:0.005~0.050%]
金属弗化物は、アークを集中させて安定させる効果がある。金属弗化物のF換算値の合計が0.005%未満では、この効果が得られず、アークが不安定でスパッタ発生量が多くなる。一方、金属弗化物のF換算値の合計が0.050%を超えると、アークが荒く不安定になり、スパッタ発生量が多くなる。従って、フラックス中に含有する金属弗化物のF換算値の合計は0.005~0.050%とする。なお、金属弗化物は、フラックスからのCaF2、NaF、LiF、MgF2、K2SiF6、K2ZrF6、Na3AlF6、AlF3等から添加でき、F換算値はそれらに含有されるF量の合計である。
金属弗化物は、アークを集中させて安定させる効果がある。金属弗化物のF換算値の合計が0.005%未満では、この効果が得られず、アークが不安定でスパッタ発生量が多くなる。一方、金属弗化物のF換算値の合計が0.050%を超えると、アークが荒く不安定になり、スパッタ発生量が多くなる。従って、フラックス中に含有する金属弗化物のF換算値の合計は0.005~0.050%とする。なお、金属弗化物は、フラックスからのCaF2、NaF、LiF、MgF2、K2SiF6、K2ZrF6、Na3AlF6、AlF3等から添加でき、F換算値はそれらに含有されるF量の合計である。
[フラックス中に含有するNa酸化物、Na弗化物、K酸化物及びK弗化物の1種または2種以上:Na換算値とK換算値の合計0.01~0.10%]
Na酸化物、Na弗化物、K酸化物及びK弗化物は、アークをソフトにして安定にする。Na酸化物、Na弗化物、K酸化物及びK弗化物の1種または2種以上のNa換算値とK換算値の合計が0.01%未満であると、アークが不安定になりスパッタ発生量が多くなる。一方、Na酸化物、Na弗化物、K酸化物及びK弗化物1種または2種以上のNa換算値とK換算値の合計が0.10%を超えると、アークが強くなりすぎ、スパッタ発生量が多くなる。また、ビード止端部のなじみが悪くなり、ビード外観・形状が不良となる。従って、フラックス中に含有するNa酸化物、Na弗化物、K酸化物及びK弗化物の1種または2種以上のNa換算値とK換算値の合計は0.01~0.10%とする。なお、Na酸化物、Na弗化物、K酸化物及びK弗化物は、珪酸ソーダ及び珪酸カリウムからなる水ガラスの固質酸化物成分、NaF、K2SiF6、K2ZrF6、Na3AlF6等の弗化物の粉末から添加できる。
Na酸化物、Na弗化物、K酸化物及びK弗化物は、アークをソフトにして安定にする。Na酸化物、Na弗化物、K酸化物及びK弗化物の1種または2種以上のNa換算値とK換算値の合計が0.01%未満であると、アークが不安定になりスパッタ発生量が多くなる。一方、Na酸化物、Na弗化物、K酸化物及びK弗化物1種または2種以上のNa換算値とK換算値の合計が0.10%を超えると、アークが強くなりすぎ、スパッタ発生量が多くなる。また、ビード止端部のなじみが悪くなり、ビード外観・形状が不良となる。従って、フラックス中に含有するNa酸化物、Na弗化物、K酸化物及びK弗化物の1種または2種以上のNa換算値とK換算値の合計は0.01~0.10%とする。なお、Na酸化物、Na弗化物、K酸化物及びK弗化物は、珪酸ソーダ及び珪酸カリウムからなる水ガラスの固質酸化物成分、NaF、K2SiF6、K2ZrF6、Na3AlF6等の弗化物の粉末から添加できる。
[フラックス中に含有するSiO2:0.20%以下]
SiO2は、微量でビード止端部のなじみを良好にするが、フラックス中のSiO2が0.20%を超えると、溶接金属中の酸素量が増加して靭性が低下する。また、スラグ量が多くなり、スラグ巻込み等の溶接欠陥が発生しやすくなる。従って、フラックス中に含有するSiO2は0.20%以下とする。なお、SiO2は、フラックスから珪酸ソーダ及び珪酸カリウムからなる水ガラスの固質成分等から微量添加されるが、SiO2は必須の成分ではなく、含有量が0%でもよい。
SiO2は、微量でビード止端部のなじみを良好にするが、フラックス中のSiO2が0.20%を超えると、溶接金属中の酸素量が増加して靭性が低下する。また、スラグ量が多くなり、スラグ巻込み等の溶接欠陥が発生しやすくなる。従って、フラックス中に含有するSiO2は0.20%以下とする。なお、SiO2は、フラックスから珪酸ソーダ及び珪酸カリウムからなる水ガラスの固質成分等から微量添加されるが、SiO2は必須の成分ではなく、含有量が0%でもよい。
[鋼製外皮とフラックスの合計でB:0.002~0.010%]
Bは、高電流及び大入熱・高パス間温度での溶接施工条件での溶接金属の組織を微細化して靭性を向上させる。Bが0.002%未満であると、その効果が得られず、高電流及び大入熱・高パス間温度での溶接施工条件で溶接金属の靭性向上の効果が得られない。一方、Bが0.010%を超えると、溶接金属の強度が過剰に高くなると共に、粒界が脆化して靭性が低下する。また、高温割れが生じるようになる。従って、鋼製外皮とフラックスの合計でBは0.002~0.010%とする。なお、Bは、鋼製外皮に含まれる成分の他、Fe-Si-B、Fe-Mn-B等の合金粉から添加できる。
Bは、高電流及び大入熱・高パス間温度での溶接施工条件での溶接金属の組織を微細化して靭性を向上させる。Bが0.002%未満であると、その効果が得られず、高電流及び大入熱・高パス間温度での溶接施工条件で溶接金属の靭性向上の効果が得られない。一方、Bが0.010%を超えると、溶接金属の強度が過剰に高くなると共に、粒界が脆化して靭性が低下する。また、高温割れが生じるようになる。従って、鋼製外皮とフラックスの合計でBは0.002~0.010%とする。なお、Bは、鋼製外皮に含まれる成分の他、Fe-Si-B、Fe-Mn-B等の合金粉から添加できる。
[鋼製外皮とフラックスの合計でMo:0.15~0.50%]
Moは、大入熱・高パス間温度の溶接施工条件で、溶接金属の強度を確保するうえで重要な元素である。Moが0.15%未満であると、これらの効果が十分に得られず、大入熱・高パス間温度での溶接施工条件で溶接金属の必要な強度が得られない。一方、Moが0.50%を超えると、溶接金属の強度が過剰に高くなり、靭性が安定して得られない。従って、鋼製外皮とフラックスの合計でMoは0.15~0.50%とする。なお、Moは、鋼製外皮に含まれる成分の他、フラックスからの金属Mo粉から添加できる。
Moは、大入熱・高パス間温度の溶接施工条件で、溶接金属の強度を確保するうえで重要な元素である。Moが0.15%未満であると、これらの効果が十分に得られず、大入熱・高パス間温度での溶接施工条件で溶接金属の必要な強度が得られない。一方、Moが0.50%を超えると、溶接金属の強度が過剰に高くなり、靭性が安定して得られない。従って、鋼製外皮とフラックスの合計でMoは0.15~0.50%とする。なお、Moは、鋼製外皮に含まれる成分の他、フラックスからの金属Mo粉から添加できる。
本発明のガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤは、鋼製外皮をパイプ状に成型し、その内部にフラックスを充填した構造である。ワイヤの種類としては、成形した鋼製外皮の合わせ目を溶接して得られる鋼製外皮に継目の無いワイヤと、鋼製外皮に合わせ目の溶接を行わないままとした鋼製外皮に継目を有するワイヤとに大別できる。本発明においては、何れの断面構造のワイヤを採用することができるが、鋼製外皮に継目を有するワイヤは、溶接金属の強度が高くなると低温割れが生じやすくなるので水分含有量の少ない原材料を用いる必要がある。一方、鋼製外皮に継目が無いワイヤは、ワイヤ中の全水素量を低減することを目的とした熱処理が可能であり、また製造後のフラックスの吸湿が無いため、溶接金属の拡散性水素量を低減し、耐低温割れ性の向上を図ることができる。さらに、鋼製外皮に継目が無いワイヤは、ワイヤ表面にCuめっきを施すことができ防錆及びワイヤ送給性の向上からも、より好ましい。
本発明のガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤの残部は、鋼製外皮のFe、成分調整のために添加する8%以下の鉄粉、Fe-Si、Fe-Mn、Fe-Ti合金などの鉄合金粉のFe分及び不可避的不純物である。不可避不純物については特に限定しないが、高温割れ防止の観点からP及びSは、それぞれ0.020%以下とする。
また、フラックス充填率は特に限定しないが、生産性の観点からワイヤ全質量に対して8~20%とするのが好ましい。
なお、シールドガスは、炭酸ガスとし、シールドガスの流量は耐欠陥性及び大気からの窒素の混入を防ぐために20~35リットル/分であることが好ましい。
以下、本発明の効果を実施例により具体的に説明する。
JIS G3141に規定されるSPCCを鋼製外皮(C:0.01~0.05%)として使用し、鋼製外皮を成形する工程でU字型に成形した後フラックスを充填し、鋼製外皮の合わせ目を溶接した継目が無いワイヤを造管して伸線し、表1に示す各種成分のフラックス入りワイヤを試作した。ワイヤ径は1.2mmとした。
表1に示す試作したフラックス入りワイヤを用いて、表2に示すT1の片面横向溶接試験で、40°V形開先、ルートギャップ6mm、セラミックタイプの固形裏当付きの開先で横向多層盛の溶接金属試験を実施した。調査項目は溶接時の溶接作業性と溶接後X線透過試験を実施して欠陥の有無を調査した。
次いで、表2に示すT2の高電流溶接試験で、35°レ形開先、ルートギャップ8mmの裏当金付きの開先を多層盛の溶接金属試験を実施した。調査項目は溶接時のアークの安定性、ビード外観・形状、スパッタ発生量を調査した。また、溶接後板厚中央部の溶接金属部から引張試験片(JIS Z 2201 A2号)及び衝撃試験片(JIS Z 2202 4号)を採取して機械的性能を調査した。
引張強さの評価は490~690MPa、靭性の評価は、0℃におけるシャルピー衝撃試験を各5本実施し、吸収エネルギーの平均値は80J以上、個々の最低値は60J以上を良好とした。それらの結果を表3にまとめて示す。
表1及び表3中のワイヤ記号1~10が本発明例、ワイヤ記号11~20は比較例である。本発明例であるワイヤ記号1~10は、フラックス入りワイヤ中のC、Si、Mn、Ti及びAlとMgの一方または両方の合計が適正で、フラックス中の金属弗化物のF換算値の合計、Na酸化物、Na弗化物、K酸化物及びK弗化物の1種または2種以上のNa換算値とK換算値の合計及びSiO2が適量であるので、片面横向溶接において溶接作業性が良好でX線透過試験においても欠陥はなかった。また、高電流溶接試験においてもアークが安定してビード外観・形状が良好で、スパッタ発生量が少なく、溶接金属の引張強さ及び吸収エネルギーの平均値及び最低値ともに良好であった。なお、ワイヤ記号1、3、4、7、9は、Bを適量含んでいるので吸収エネルギーの平均値及び最低値ともに高値が得られ、極めて満足な結果であった。
比較例中ワイヤ記号11は、Cが少ないので、高電流溶接での溶接金属の引張強さが低かった。また、SiO2が多いので、スラグ生成量が多く、片面横向溶接でスラグ巻き込み欠陥が生じた。さらに、SiO2が多いので、高電流溶接での溶接金属の吸収エネルギーが低値であった。
ワイヤ記号12は、Cが多いので、高電流溶接で溶接金属の引張強さが高く吸収エネルギーが低値であった。また、クレータ部に割れが生じた。さらに、Al及びMgの一方または両方の合計が多いので、片面横向溶接及び鋼電流溶接ともにアークが不安定でスパッタ発生量が多かった。
ワイヤ記号13は、Siが少ないので、高電流溶接で溶接金属の引張強さが低く吸収エネルギーも低値であった。また、Al及びMgの一方または両方の合計が少ないので、片面横向溶接でブローホールが生じ、高電流溶接で溶接金属の吸収エネルギーを向上する効果は得られなかった。さらに、金属弗化物のF換算値の合計が少ないので、片面横向溶接及び高電流溶接ともにアークが不安定でスパッタ発生量が多かった。
ワイヤ記号14は、Siが多いので、スラグ生成量が多くなって片面横向溶接でスラグ巻き込み欠陥が生じた。また、Siが多いので、高電流溶接で溶接金属の引張強さが高く吸収エネルギーの最低値が低かった。さらに、金属弗化物のF換算値の合計が多いので、片面横向溶接及び高電流溶接ともにアークが荒く不安定でスパッタ発生量が多かった。
ワイヤ記号15は、Mnが少ないので、高電流溶接で溶接金属の引張強さが低く吸収エネルギーも低値であった。また、Na酸化物、Na弗化物、K酸化物及びK弗化物の1種または2種以上のNa換算値とK換算値の合計が少ないので、片面横向溶接及び高電流溶接ともにアークが不安定でスパッタ発生量が多かった。
ワイヤ記号16は、Mnが多いので、スラグ生成量が多くなって片面横向溶接でスラグ巻き込み欠陥が生じた。また、Mnが多いので、高電流溶接で溶接金属の吸収エネルギーの最低値が低かった。さらに、Na酸化物、Na弗化物、K酸化物及びK弗化物の1種または2種以上のNa換算値とK換算値の合計が多いので、片面横向溶接及び高電流溶接ともにアークが強くスパッタ発生量が多かった。また、ビード外観・形状が不良であった。
ワイヤ記号17は、金属弗化物のF換算値の合計が少ないので、片面横向溶接及び高電流溶接ともにアークが不安定でスパッタ発生量が多かった。
ワイヤ記号18は、Tiが少ないので、高電流溶接で溶接金属の吸収エネルギーが低値であった。また、Al及びMgの一方または両方の合計が少ないので、片面横向溶接でブローホールが生じ、高電流溶接で溶接金属の吸収エネルギーを向上する効果は得られなかった。
ワイヤ記号19は、Tiが多いので、高電流溶接で溶接金属の吸収エネルギーが低値であった。また、Tiが多いので、片面横向溶接でスラグ巻き込み欠陥が生じた。さらに、Bが少ないので、高電流溶接で溶接金属の吸収エネルギーを良好にする効果は得られなかった。
ワイヤ記号20は、Al及びMgの一方または両方の合計が多いので、片面横向溶接及び高電流溶接ともにアークが不安定でスパッタ発生量が多かった。また、Bが多いので、高電流溶接でクレータ割れが生じ、溶接金属の強度が高く吸収エネルギーが低値であった。
実施例1と同様にJIS G3141に規定されるSPCCを鋼製外皮(C:0.04%)として使用し、鋼製外皮を成形する工程でU字型に成形した後フラックスを充填し、鋼製外皮の合わせ目を溶接した継目が無いワイヤを造管して伸線し、表4に示す各種成分のフラックス入りワイヤを試作した。ワイヤ径は1.4mmとした。
表4に示す試作したフラックス入りワイヤを用いて、表2に示す条件No.T3の大入熱・高パス間温度溶接試験で、35°レ開先、ルートギャップ8mmの裏当金付きの開先を多層盛の溶接金属試験を実施した。調査項目は溶接時のアークの安定性、ビード外観・形状、スパッタ発生量を調査した。また、溶接後板厚中央部の溶接金属部から引張試験片(JIS Z 2201 A2号)及び衝撃試験片(JIS Z 2202 4号)を採取して機械的性能を調査した。
引張強さの評価は520~720MPa、靭性の評価は、0℃におけるシャルピー衝撃試験を各5本実施し、吸収エネルギーの平均値は80J以上、最低値は60J以上を良好とした。それらの結果を表5にまとめて示す。
表4及び表5中のワイヤ記号21~24が本発明例、ワイヤ記号25~27は比較例である。本発明例であるワイヤ記号21~24は、フラックス入りワイヤ中のC、Si、Mn、Ti、Al及びMgの一方または両方の合計及びMoが適正で、フラックス中の金属弗化物のF換算値の合計、Na酸化物、Na弗化物、K酸化物及びK弗化物の1種または2種以上のNa換算値とK換算値の合計及びSiO2が適量であるので、大入熱・高パス間温度の溶接施工条件においてもアークが安定してビード外観・形状が良好で、スパッタ発生量が少なく、溶接欠陥がなく、溶接金属の引張強さ及び吸収エネルギーの平均値及び最低値ともに良好であった。また、ワイヤ記号22及び24は、Bを適量含んでいるので吸収エネルギーの平均値及び最低値ともに高値が得られ、極めて満足な結果であった。
比較例中ワイヤ記号25は、Moが少ないので、溶接金属の引張強さが低値であった。また、金属弗化物のF換算値の合計が少ないので、アークが不安定でスパッタ発生量が多かった。
ワイヤ記号26は、Moが多いので、溶接金属の引張強さが高く吸収エネルギーの最低値が低かった。なお、Bが少ないので、溶接金属の吸収エネルギーを向上する効果は得られなかった。さらに、金属弗化物のF換算値の合計が多いので、アークが荒く不安定でスパッタ発生量が多かった。
ワイヤ記号27は、Moが少ないので、溶接金属の引張強さが低値であった。また、Al及びMgの一方または両方の合計が多いので、アークが不安定でスパッタ発生量が多かった。
Claims (3)
- 鋼製外皮にフラックスを充填してなるガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤにおいて、ワイヤ全質量に対する質量%で、鋼製外皮とフラックスの合計で、
C:0.04~0.18%、
Si:0.1~1.2%、
Mn:1.5~2.5%、
Ti:0.1~0.3%、
Al及びMgの一方または両方の合計:0.08超~0.25%を含有し、
さらに、ワイヤ全質量に対する質量%で、フラックス中に、
金属弗化物のF換算値の合計:0.005~0.050%、
Na酸化物、Na弗化物、K酸化物及びK弗化物の1種または2種以上:Na換算値とK換算値の合計で0.01~0.10%を含有し、
SiO2:0.20%以下であり、
残部は鋼製外皮のFe、フラックス中の鉄粉、鉄合金からのFe分及び不可避的不純物からなることを特徴とするガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ。 - ワイヤ全質量に対する質量%で、鋼製外皮とフラックスの合計で、B:0.002~0.010%をさらに含有することを特徴とする請求項1に記載のガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ。
- ワイヤ全質量に対する質量%で、鋼製外皮とフラックスの合計で、Mo:0.15~0.50%をさらに含有することを特徴とする請求項1又は2に記載のガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ。
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